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【発明の名称】 ボウリング装置
【発明者】 【氏名】一瀬 圭介
【住所又は居所】東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所デザイン本部内

【氏名】黒岩 幸雄
【住所又は居所】東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所デザイン本部内

【氏名】古谷 純
【住所又は居所】東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所デザイン本部内

【氏名】亀山 孝行
【住所又は居所】愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会社日立製作所情報機器事業部内

【要約】 【課題】既存の施設でも対応可能な車椅子でのプレーが行えるボウリング装置及びこのボウリング装置を構成するシーティングユニット等の各種機器を提供する。

【解決手段】仕切部で仕切られた複数のレーンが並設されたレーンエリア20と、このレーンエリア20の手前に配置されるアプローチエリア30と、このアプローチエリア30の手前に配置されるボウラーズエリア40とを備え、仕切部を、内部に通路が形成された第1仕切部21と第2仕切部22とで構成し、ボールリターンクラスタ31とシーティングシステム50を第1仕切部21の延長線上に配置し、第2仕切部22の延長線上に空間を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕切部で仕切られた複数のレーンが並設されたレーンエリアと、このレーンエリアの手前に配置されるアプローチエリアと、このアプローチエリアの手前に配置されるボウラーズエリアとを備え、
前記仕切部は、内部に通路が形成された第1仕切部と、第2仕切部とを備え、前記アプローチエリアは、前記第1仕切部の延長線上に配置されるボールリターンクラスタを備え、
前記ボウラーズエリアは、前記第1仕切部の延長線上に配置されるシーティングシステムを備えるとともに、前記第2仕切部の延長線上に空間を形成したことを特徴とするボウリング装置。
【請求項2】
請求項1に記載のボウリング装置において、
前記シーティングシステムは、内部に制御電算機を有する制御電算機卓と、この制御電算機卓の両側に配置された一対のシート部とからなるシーティングユニットを複数台接続した構成であり、
複数の前記シーティングユニットは、それぞれ前記第1仕切部の延長線上に沿って配置されていることを特徴とするボウリング装置。
【請求項3】
請求項2に記載のボウリング装置において、
前記シーティングシステムは、前記シーティングユニットの制御電算機の背面が重なるように配置された構成からなることを特徴とするボウリング装置。
【請求項4】
請求項2に記載のボウリング装置において、
前記シーティングシステムは、前記シーティングユニットのシート部の背面が重なるように配置された構成からなることを特徴とするボウリング装置。
【請求項5】
請求項2に記載のボウリング装置において、
前記シーティングシステムは、前記シーティングユニットのシート部の側面が重なるように配置された構成からなることを特徴とするボウリング装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ボウリング場の施設に関するものであり、特に、プレーヤーがプレーに備えて待機したり、スコアを付けるボウラーズエリアからアプローチエリアに至る機器の配置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ボウリング場では、ボウラーズエリアに待機しているプレーヤーが、アプローチエリアからレーンに向けて投球を行うことで、プレーを楽しむものである。このような、従来のボウリング場のレイアウトを図17に示す。
図17において、従来のボウリング場では、隣り合う2本のレーン10と、この2本のレーン10に対し、アプローチエリア30に配置された1台のボールリターンクラスタ31と、ボウラーズエリア40に配置された1台の操作装置45と、この操作装置45の周囲に配置されたシート部80により、1組のボウリング装置500として構成されている。そして、このような1組のボウリング装置500を、ボウラーズエリア40に複数配置することで、ボウリング場が形成されている。
【0003】
前記1組のボウリング装置500は、一対のレーン10の中央に配置された仕切部(第1仕切部21)の内側に形成された回収通路を備え、投球されたボールは、この回収通路を通ってアプローチエリア30に設置されたボールリターンクラスタ31に回収される。このボールリターンクラスタ31は、回収通路との位置関係やプレーヤーのアプローチの障害とならないように、回収通路の延長線に配置されている。
また、回収通路は配線通路としても利用されており、この配線通路を介してピンセッター装置23やセンサー等の各種機器の配線が行われ、各種機器からの信号がボウラーズエリア40に配置された操作装置45に提供されるようになっている。
【0004】
一方、前記操作装置45は、配線通路との関係やプレーヤーのアプローチの障害とならないように、回収通路(配線通路)の延長線上に位置するボールリターンクラスタ31の後方に配置された制御卓46に設置され、プレーヤーのスコアを付けたり、あるいは監視したりすることができる。
【0005】
このように、従来のボウリング場の施設は、隣り合う1対のレーンが1組のボウリング装置500として設定され、各レーンは一方を回収通路を備えた第1仕切部21で、他方を回収通路を備えない第2仕切部21で仕切られている。そして、第1仕切部21の延長線にボールリターンクラスタ31と操作卓46が縦列に設置され、第2仕切部22の後方には待機用のシート部80が設置されている。
【0006】
しかしながら、前記従来例においては、各ボウリング装置のシート部が隣接して配置されているために、ボウラーズエリアが狭くなるという課題がある。そこで、この課題を改善するために、いくつかの提案が行われており、その一つとして、各レーン毎に制御卓とシート部とを交互に配置することで、ボウラーズエリアを広くすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】特開平10−155967号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、ボウリングはファン層が拡大し、車椅子でのプレーも行なわれるようになっている。しかし、前記従来例では、車椅子でのプレーを想定していないために、ボウラーズエリアで車椅子が自由に動ける環境ではない。この課題は、ボウラーズエリアを拡張すれば解決できるが、既存のボウリング場を利用して改築する場合も多く、これらの施設を新規に建て替えることには無理がある。特に、ボウリング場の場合、レーンに連続するアプローチエリアは床面の精度を高く設定しているために、簡単に改修することができない課題もある。
そこで、この発明の目的とするところは、既存の施設でも対応可能な車椅子でのプレーが行えるボウリング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明によるボウリング装置は、仕切部で仕切られた複数のレーンが並設されたレーンエリアと、このレーンエリアの手前に配置されるアプローチエリアと、このアプローチエリアの手前に配置されるボウラーズエリアとを備え、前記仕切部は、内部に通路が形成された第1仕切部と、第2仕切部とを備え、前記アプローチエリアは、前記第1仕切部の延長線上に配置されるボールリターンクラスタを備え、前記ボウラーズエリアは、前記第1仕切部の延長線上に配置されるシーティングシステムを備えるとともに、前記第2仕切部の延長線上に空間を形成する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プレーヤーのデッドスペースとなる第1仕切部の延長線上に各機器を集中配置することで、第2仕切部の延長線上を隣り合うレーンの共通の通路として利用できるので、車椅子の動作エリアやシートに座って待機しているプレーヤーのアプローチエリアへの移動を楽にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図1から図16を参照して、この発明に係るボウリング装置を具体的に説明する。なお、同一の部位や方向などは、同一符号を持って示し、重複した説明を省略する。
先ず、図1を参照して、本発明に係るボウリング装置の第1の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係るボウリング装置の概略構成を示す図である。
【0012】
図1において、符号1で総括的に示すボウリング装置は、複数のレーン10が並設されたレーンエリア20と、このレーンエリア20の手前に配置されるアプローチエリア30と、アプローチエリア30の手前に配置されるボウラーズエリア40とを備えている。
【0013】
レーンエリア20は、並設されるレーン10を仕切る仕切部を有しており、この仕切部は、回収通路を備えた第1仕切部21と、回収通路を備えない第2仕切部22とで構成されている。また、仕切部により仕切られた各レーン10の端部には、ボウリング用のピンをセットするためのピンセッター装置23が配置されている。このピンセッターマシン23の前方には、図示しないランプ部を有するマスキング24が設けられており、このマスキング24はピンセッターマシン23を隠すと共に、プレーヤーに対しランプ部で投球状態を示すようになっている。
【0014】
アプローチエリア30には、ボールを回収するボールリターンクラスタ31と、例えば、天井からつり下げるように取り付けられた複数のオーバーヘッドモニタ32が配置されている。
ボウラーズエリア40には、複数のシーティングシステム50が設けられており、このシーティングシステム50は、制御電算機を内蔵した制御電算機卓51と、この制御電算機卓51の両側に設けられた一対のシート部80とを備えたシーティングユニット50aを、図1の一点鎖線で示すように、2つ組み合わせることにより構成されている。
【0015】
この実施形態の大きな特徴の1つは、第1仕切部21の延長線上にボールリターンクラスタ31とシーティングシステム50を配置し、第2仕切部22の延長線上を開放するようにした点にある。このような配置構成とすることにより、隣り合うシーティングシステム50間の距離を広くすることができるので、例えば、車椅子に乗ったプレーヤーが開放された第2仕切部22の延長線上を通ることができ、アプローチエリア30への移動を容易に行うことができる。しかも、このシーティングユニット50間を第2仕切部22を介して隣り合うレーンへの共通の通路として利用することができる。これにより、レーンの配列方向の幅を広げることなく車椅子の移動性を確保することができる。
【0016】
また、このような構成とすることにより、例えば、ボウラーズエリア40を拡大するようにボウリング場の改修を行うような場合に、既存の施設を利用して各装置を接続することが可能となる。具体的には、既存の配線穴41を利用してケーブルを引っ張り、シーティングシステム50の下方に形成されたケーブル収納部(図7および図8参照)を介して接続することができるので、施設の改修に伴って、例えば、床面に新規な配線穴および溝を形成するなど、手間のかかる工事を必要とすることなく、施設の改修を行うことができる。
【0017】
以下、図2から図16を参照して、この実施形態をさらに詳細に説明する。先ず、図2を参照して、この実施形態に係るボウリング装置の機器接続について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係るボウリング装置の機器接続を示すブロック図である。
図2において、ボウラーズエリア40に設置されたシーティングユニット50の制御電算機卓51は、内部に制御電算機52を備えるとともに、可搬型の操作端末機60と、主に操作端末機60の充電を行う充電台61と、主にフロントとの連絡に使用される内部電話70とを備えている。また、ボウラーズエリア40には、充電台61に電源を供給するACアダプタ64が設けられている。
【0018】
操作端末機60と制御電算機52は、図示しない無線通信ユニットを備えている。これにより、操作端末機60は、制御電算機52との間で無線通信を行うことができるようになっており、充電台61と接続した状態および充電台61から取り外した状態の何れでも操作することができる。
アプローチエリア30に設置されたボールリターンクラスタ31やオーバーヘッドモニタ32などは、回収通路(配線通路)に設けられたケーブルを介して有線接続されており、制御電算機52から送信された情報、例えば、画像データ等をケーブルによりオーバーヘッドモニタ32へ送信し、画像を表示するようになっている。
【0019】
レーン10には、ピンカメラ11とボール通過センサ12、感光センサ13、ボール到達センサ14などが設けられており、これら各機器は前記回収通路(配線通路)に配線されたケーブルで制御電算機52と接続される。
フロント160には、レーン全体の管理、即ち、ボウラーズエリア40に配置された複数のシーティングシステム50を集中的に管理するメインコンピュータ161が配置されている。このメインコンピュータ161には、プリンタ162が接続されており、操作端末機60から送信された信号に対応する情報の印字、例えば、レーン毎に設けられた操作端末機60からゲーム終了の信号が送信された場合、そのレーンでプレーをしていたプレーヤーのスコアや利用料金を印字できるようになっている。
【0020】
次に、図3から図6を参照して、制御電算機卓の構成について説明する。まず、図3を参照して、制御電算機卓の外観構成について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る制御電算機卓の外観を示す図であり、図3(a)は斜視図、図3(b)は右側面図である。
図3において、制御電算機卓51は、内部に制御電算機52(図6参照)が設けられた筐体55と、この筐体55を覆うように設けられたL字型のテーブル部56と、筐体55の下方に設けられたケーブル格納部57とを備え、テーブル部56の天板56aには、操作端末機60と内部電話機70が配置されている。
【0021】
筐体55は、着脱可能あるいは開閉可能な複数の扉55a、55b、55c、55dを備えており、この複数の扉の全て、あるいは必要な扉を取り外したり、開閉したりすることで、内部に設けられた制御電算機52のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0022】
また、筐体55の背面(後扉55c)とテーブル部56の背面板56bとの間には排気空間54が形成され、この排気空間54を介して制御電算機52を冷却した空気を外部へ排気できるようになっている。
操作端末機60は、天板56aに形成された充電台61に載せることで天板56a上に配置され、充電台61に乗せた状態で操作することにより、制御電算機51に内蔵された制御電算機52と無線通信を行ったり、あるいは操作端末機60の充電を行うようになっている。なお、電話機70は、ボウリング場の内部で通話を行うものであり、主にボウリング場のフロントと連絡をする際に使用されるものである。
【0023】
次に、図4を参照して、筐体の扉の取り外し方について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る制御電算機卓の筐体の扉の取り外し方を示す図であり、図4(a)は前後の扉を取り外した状態を示す図、図4(b)は左右の扉を取り外した状態を示す図である。
図4(a)において、前扉55aおよび後扉55cは、その下端部が図示しないヒンジ機構により矢印P方向(前後方向)へ回転可能に支持され、かつ所定の位置まで回転させると矢印Q方向へ引き抜くことができるようになっている。また、図4(b)において、
右扉55bおよび左扉55dは、筐体55の内側の上下に形成されたレール53で支持されており、矢印R方向へスライドさせることにより、筐体55から取り外すことができるようになっている。
【0024】
このような構成とすることにより、制御電算機卓の設置状態に応じて、ヒンジ機構による扉の開閉および取り外し、あるいはレールによる扉の開閉および取り外しの方式を選択することができるので、筐体に内蔵された制御電算機等のメンテナンス時の作業性を良好にすることができる。
なお、図4においては、前扉および後扉はヒンジ機構による支持、右扉および左扉はレールによる支持を例として説明したがこれに限るものではない。例えば、前扉および後扉をレールにより開閉可能かつ着脱可能に支持、あるいは右扉および左扉をヒンジ機構により開閉可能かつ着脱可能に支持するような構成としてもよい。また、全ての扉をヒンジ機構により開閉可能かつ着脱可能に支持、あるいはレールにより開閉可能かつ着脱可能に支持するような構成としてもよい。
【0025】
次に、図5を参照して、制御電算機卓51の内部構成について説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る制御電算機卓の機器接続を示すブロック図である。
図5において、制御電算機卓51の内部に設けられた制御電算機52は、アプローチエリア30に配置されたボールリターンクラスタ31を挟んだ2レーン分、即ち、回収通路を備えた第1仕切部21に隣接する2つのレーンを管理しており、この2レーンにおける全ての動作の中心となるものである。この制御電算機52には、操作端末機60と無線通信を行う無線通信ユニット58や外部機器接続ユニット59、ダウンスキャンコンバータ150等の各種装置が接続されている。
外部機器接続ユニット59には、ボール通過センサ12や感光センサ13、ボール到達センサ14等の各種センサー類170や、スイッチボタン等の操作スイッチ類180、ボールリターンクラスタ31等の大型機器300が接続されるようになっている。
【0026】
ダウンスキャンコンバータ150は、制御電算機52から発信される映像、例えば、ゲーム中のスコア表やレーン未使用時の待機画面等の映像を高画質にするための装置であり、制御電算機52から発信された映像は、ダウンスキャンコンバータ150を通して高画質にされた後、ケーブルを介してオーバーヘッドモニタ32へ送信され、映像が表示されるようになっている。
【0027】
図5において、190は電源制御装置であり、電源191からの電力を制御して制御電算機52へ供給すると共に、ブレーカー192が落ちた状態でも制御電算機52へ電力を供給することができるように構成されている。
図5において、200はマウスやキーボード等の入力装置であり、この入力装置200は、主に制御電算機のメンテナンス時に使用されるものである。
【0028】
この実施形態では、制御電算機52と操作端末機60との間における情報の送受信を、無線通信により行う構成としたことに大きな特徴を備えている。このような構成とすることにより、大量のケーブルを接続して情報の送受信を行う従来の方式に対し、ケーブルの数を減少させることができるので、ケーブルの数や場所に影響されることのない設置性の良好な制御電算機卓、即ち、設置条件に合わせて自在に設置することができる制御電算機卓を実現することができる。しかも、制御電算機卓の近傍でしか操作できない従来の方式に対し、本実施形態では無線通信ユニットの通信可能範囲であれば、制御電算機卓から離れた場所でも操作端末機の操作を行うことができるので、制御電算機卓の操作性を良好にすることができる。
【0029】
次に、図6を参照して、制御電算機の冷却構造について説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る制御電算機の冷却構造を示す図であり、図6(a)は斜視図、図6(b)は平面図である。
図6において、制御電算機卓51の内部に設けられた制御電算機52は、筐体55の正面に形成された吸気穴(図示省略)から矢印A1のように吸い込まれた空気により冷却され、冷却後の空気は筐体55の背面に設けられた排気穴(図示省略)から排気するようになっている。
【0030】
通常、筐体55の正面から吸い込まれた空気は、図6(b)で示すように、筐体55の背面から矢印A0の方向へ排気するのが最も効率が良い。しかしながら、2つのシーティングユニットの制御電算機卓51を背中合わせで接続した1ボックスシーティングシステムを基本としているこの実施形態では、筐体55の背面側に排気のための空間を十分に確保することができない。
【0031】
そこで、この実施形態では、制御電算機卓51のテーブル部56を、筐体55の上面と背面を覆うようなL字形状とし、筐体55の背面側に排気空間(排気通路)を形成したことを特徴としている。具体的には、テーブル部56の背面板56bと筐体55の背面側との間で排気空間54(図3(b)参照)を形成するようにテーブル部56を配置し、排気穴から排気空間に排出された空気を背面板56bに当て、その方向を横方向、例えば、矢印A2で示す方向に変えて空気を逃がすようにしているので、排気穴をテーブル部56を介して隠蔽しつつ、排気穴から放出される空気を効率よく排気することができる。
【0032】
次に、図7を参照して、シート部の構成について説明する。図7は、本発明の第1の実施形態に係るシート部の外観を示す図であり、図7(a)が斜視図、図7(b)が右側面図である。
図7において、シート部80は、座面81と荷物台82とをコ字形状の側面板83で接続することによりシート筐体84を構成し、このシート筐体84の下方にケーブル収納部85を設けた外観を備えている。座面81には複数のカップホルダー86が設けられており、座面81に座るプレーヤー(ボウラー)が、飲料の入った容器を置くことができるようになっている。また、座面81の裏側と荷物台82との間には、荷物台82に置かれた荷物を収納するための収納空間87が設けられている。
【0033】
このように、この実施形態では、シート部80にケーブル収納部85と収納空間87とを設けた構成に特徴を有している。特に、ケーブル収納部85を設けたことにより、例えば、既存の配線穴や溝の位置に合わせてシート部80をレイアウトすることができ、しかも大量のケーブルをケーブル収納部85に収納することができる。
また、収納空間87を設けたことにより、従来、ボウラーズエリアに置かれていた荷物や靴等を収納空間87に収納することができるので、障害物のない動き易いボウラーズエリアを実現することができる。
【0034】
次に、図8を参照して、この実施形態に係るシーティングシステムの外観構造について説明する。図8は、本発明の第1の実施形態に係るシーティングシステムを示す斜視図である。
図8において、符号50で総括的に示すのは、この実施形態に係るシーティングシステムであり、このシーティングシステム50は、制御電算機卓51とこの制御電算機卓51を挟むように配置された一対のシート部80とで構成されたシーティングユニット50aを、背中合わせに2つ接続した構成とすることで、1組のシーティングシステム50(1ボックスのシーティングシステム)を構成している。そして、このシーティングシステム50を、図1で示すように、第1仕切部21の延長線上に位置するボウラーズエリア40に複数台配置することで、ボウリング装置を構成している。
【0035】
この実施形態におけるシーティングシステム50は、操作端末機60からの入力信号を、無線通信により制御電算機卓51の内部に収納された制御電算機52に送信することに大きな特徴を有している。このような無線通信を採用することにより、シーティングシステムを構成する2つの制御電算機卓の一方にのみ制御電算機を設ければよいので、設置コストを低減することが可能となる。
また、シート部80は、制御電算機卓51と接続される端部が制御電算機卓51の天板56aで覆われるように接続されるので、シート部80と制御電算機卓51との接続部分に生じる隙間を目立たなくすることができる。
【0036】
次に、図9から図11を参照して、操作端末機の構成について説明する。図9は、本発明の第1の実施形態に係る操作端末機の外観を示す図であり、図9(a)は前方斜視図、図9(b)は後方斜視図である。図10は、本発明の第1の実施形態に係る充電台の外観を示す図であり、図10(a)は斜視図、図10(b)は操作端末機との接続状態を示す図である。図11は、本発明の第1の実施形態に係る操作端末機の保持状態を示す図であり、図11(a)が保持状態を示す正面図、図11(b)が保持状態を示すA−A’断面図である。
【0037】
図9(a)において、操作端末機60は、本体の正面に設けられた表示部65と、上面に設けられた電源スイッチ66やランプ部67、ブザー部68、リセット穴69などを備えるとともに、本体周辺に大きな丸みを持たせた外観形状としている。
表示部65は、タッチパネル式の操作表示画面であり、この操作表示画面(表示部65)に表示される図示しない各種操作ボタンやガイダンスに従って、タッチパネルを操作することにより、ゲーム開始の準備操作やゲーム中の操作、ゲーム終了時の操作などを行うようになっている。
【0038】
ランプ部67は、操作端末機60の動作状態を示すものであり、例えば、点灯表示や点滅表示により操作端末機60の動作状態を示すようになっている。本実施形態では、無線通信状態を示す第1ランプ67aと、バッテリーの充電量(残量)を示す第2ランプ67bとで構成されている。
ブザー68は、例えば、動作エラーやトラブルなどが生じた際、音により動作エラーやトラブルが生じたことを伝えるものである。また、リセット穴69は、動作エラーやトラブルが生じた際に操作することで、操作端末機60を初期状態に戻すものである。
【0039】
図9(b)において、本体の背面には、凹部95と手掛け部96、充電端子97、開閉蓋98等が設けられている。開閉蓋98の内側には、図示しないバッテリーやバックアップ用の記録媒体、例えば、メモリーカードが収納されており、手掛け部96に手を掛けて開閉蓋98を開くとバッテリーと記録媒体が取り出せるようになっている。
【0040】
図10(a)において、充電台61は、操作端末機60の背面に形成された凹部95と嵌合する凸部62と、充電端子97と接触する充電金具63とを備えており、図10(b)で示すように、凹部95と凸部62とを嵌合させることで、凹部95の周囲と凸部62の周囲とが接触し、操作端末機60が正確な位置で保持されるので、操作端末機60の操作を安定した状態で行うことができる。
加えて、凹部95と凸部62とを嵌合させることにより、充電端子97と充電金具63bとを確実に接触させることができるので、操作端末機60の充電を安定した状態で確実に行うことができる。
【0041】
また、図11で示すように、操作端末機60を充電台61から取り外した状態で操作する際には、表示部65の両側を支えるように操作端末機60を保持して操作を行う。具体的には、表示部65の両側を親指および指の腹で支えるように支持し、かつその他の指を凹部95へ引っ掛けるようにすることで、充電台61に設置した際の操作と同じように、安定した状態で操作端末機60を操作することができる。特に、この実施形態では、本体周辺に大きな丸みを設け、操作端末機を保持した際に手に馴染むようにすることができるので、操作端末機の持ちやすさを向上させることができる。
【0042】
次に、図12を参照して、本発明の実施形態に係るシーティングシステムの寸法関係について説明する。図12は、本発明の第1の実施形態に係るシーティングユニットの一例を示す図であり、図12(a)が斜視図、図12(b)が断面図である。
図12(a)において、本実施形態のシーティングユニット50aは、制御電算機卓51とこの制御電算機卓51の両側に設けられた一対のシート部80とを組み合わせた構成としている。
この実施形態では、シーティングユニット50aの全長L1を2500mm、天板56aの全長L2を1000mm、天板56aの幅W1を500mm、シート部80の奥行D1を500mm、設置面から天板56aまでの高さH1を700mm、設置面から座面81までの高さH2を500mm、筐体52の幅W2を350mmとしている。
【0043】
このような寸法体系とすることにより、例えば、身長約170cmの人物が、設置面から500mmの高さに位置するシート部80(座面81)に座った状態の目線の高さが約127cmとなり、天板56a上に傾斜して配置された操作端末機60の表示画面を見易く、かつ操作しやすくすることができる。
【0044】
また、本実施形態では、天板56aの幅W1を500mm、筐体55の幅W2を350mmとすることにより筐体55の両側に空間を形成し、この空間を利用して筐体55(制御電算機卓51)とシート部80とを接続することで、筐体55とシート部80との接続部に生じる隙間を目立たなくすることができる。
図12(b)において、シート部80に形成された収納空間87は、設置面に対して傾斜するように形成されると共に、開口部の高さH3が350mm、奥行D2が350mmの大きさを備えている。
このような寸法体系とすることにより、開口部から収納空間へ荷物や靴などを入れやすくすることができ、しかも収納空間が傾斜して形成されているので、荷物や靴などを確実に収納することができる。
【0045】
以上のように、本実施形態に係るシーティングユニット50aの寸法体系の一例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、シーティングシステムの全長L1を2450mm≦L1≦2700mm、天板12aの全長L2を900mm≦L2≦1100mm、天板12aの幅W1を500mm≦W1≦650mm、シート部80の奥行D1を450mm≦D1≦550mm、設置面から天板56aまでの高さH1を670mm≦H1≦750mm、筐体52の幅W2を300mm≦W2≦400mm、設置面から座面81までの高さH2を450mm≦H2≦550mm、開口部の高さH3を300mm≦H3≦400mm、奥行D2を300mm≦L2≦100mmの範囲でシーティングユニットを構成することで、上述した寸法体系のシーティングユニットと同等の効果を得ることができる。
なお、座面81に形成されたカップホルダー86は、直径D3が75mm<D3<90mmの範囲で形成されるようになっており、本実施形態では、直径D3が80mmで形成されている。
【0046】
次に、図13および図14を参照して、本発明に実施形態に係るシーティングシステムにより車椅子利用者がゲームを行う場合について説明する。図13は、本発明の第1の実施形態に係るシーティングユニットと車椅子利用者との関係を示す図であり、図13(a)が平面図、図13(b)が正面図である。図14は、車椅子利用者が投球するまでの軌跡を示す図である。
【0047】
図13において、天板56aは、その先端が筐体55の前面よりも大きく突出するように筐体55に取り付け、天板56aの先端と筐体55の前面との間に奥行D4、高さH1の大きさを有する空間を形成している。この空間は、例えば、車椅子利用者が天板56aに設けられた操作端末機60を操作する際の下肢収納空間とすることができる。特に、本実施形態では、空間の奥行D4を500mm、高さH1を700mmとしており、例えば、車椅子利用者が操作端末機60を操作する際、下肢を収納するのに十分な空間を確保することができ、かつ操作端末機に近づくことができるので、操作端末機60の操作性や視認性を良好にすることができる。
【0048】
このような構成からなるシーティングユニット50aを設置する際、本実施形態では、例えば、図14で示すように、2つのシーティングユニット50aを組み合わせることでシーティングシステム50を構成し、互いに隣り合うシーティングシステム50の間隔、即ち、シーティングシステム50で最も突出した天板56aの間隔D6が、850mm≦D6≦1000mmとなるように設置している。このような寸法体系とすることにより、車椅子利用者が通行するための幅を十分に確保することができ、ボウラーズエリア40からアプローチエリア30まで、軌跡Sで示すように、スムーズに進むことができる。
【0049】
次に、図15を参照して、本発明に係るシーティングシステムの第2の実施形態について説明する。図15は、本発明の第2の実施形態に係るシーティングシステムを示す斜視図であり、図15(a)が斜視図、図15(b)がボウラーズエリアへの設置状態を示す図である。
図15(a)において、この実施形態に係るシーティングシステム90aは、制御電算機卓51とこの制御電算機卓51を挟むように配置された一対のシート部80とで構成された2つのシーティングユニット50aを、それぞれのシート部80を介して互い違いに接続することで、ほぼ一直線に近い略S字形状のシーティングシステムを構成している。
【0050】
このような構成からなるシーティングシステムを、図15(b)で示すように、レーン10に設けられた第1仕切部21の延長線に配置することで、第1仕切部21とボールリターンクラスタ31とシーティングシステム90aとを、一直線で連続したような構成となるので、第1の実施形態と同様、隣り合うシーティングシステム90a間のスペースTを、従来の構成より広く取ることができる。
なお、第2の実施形態においては、制御電算機卓やシート部、操作端末機等の構成は第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0051】
次に、図16を参照して、本発明に係るシーティングシステムの第3の実施形態について説明する。図16は、本発明の第3の実施形態に係るシーティングシステムを示す斜視図であり、図16(a)が斜視図、図16(b)がボウラーズエリアへの設置状態を示す図である。
図16(a)において、この実施形態に係るシーティングシステム90bは、制御電算機卓51とこの制御電算機卓51を挟むように配置された一対のシート部80とで構成された2つのシーティングユニット50aを、一方のシート部の背面が重なるように接続した構成としている。
【0052】
このような構成のシーティングシステム90bを、図16(b)で示すように、レーン10に設けられた第1仕切部21の延長線に配置することで、第1仕切部21とボールリターンクラスタとシーティングシステム90bとを、一直線で連続したような構成となるので、第1の実施形態と同様、隣り合うシーティングシステム90b間のスペースTを、従来の構成よりも広く取ることができる。
なお、第3の実施形態においては、制御電算機卓やシート部、操作端末機等の構成は第1の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るボウリング装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るボウリング装置の機器接続を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る制御電算機卓の外観を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る制御電算機卓の筐体の扉の取り外し方を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る制御電算機卓の機器接続を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る制御電算機の冷却構造を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るシート部の外観を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るシーティングシステムを示す斜視図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係る操作端末機の外観を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係る充電台の外観を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態に係る操作端末機の保持状態を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係るシーティングユニットの一例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施形態に係るシーティングユニットと車椅子利用者との関係を示す図である。
【図14】車椅子利用者が投球するまでの軌跡を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係るシーティングシステムを示す斜視図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係るシーティングシステムを示す斜視図である。
【図17】従来のボウリング装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0054】
1…ボウリング装置、10…レーン、20…レーンエリア、21…第1仕切部、22…第2仕切部、23…ピンセッター装置、24…マスキング、30…アプローチエリア、31…ボールリターンクラスタ、32…オーバーヘッドモニタ、40…ボウラーズエリア、41…配線穴、45…操作装置、46…制御卓、50…シーティングユニット、51…制御電算機卓、52…制御電算機、53…レール、55…筐体、55a…扉、55b…扉、55c…扉、55d…扉、56…テーブル部、56a…天板、56b…背面板、57…ケーブル格納部、58…無線通信ユニット、59…外部機器接続ユニット、60…操作端末機、61…充電台、62…凸部、63…充電金具、64…ACアダプタ、65…表示部、66…電源スイッチ、67…ランプ部、67a…第1ランプ、67b…第2ランプ、68…ブザー部、69…リセット穴、70…内部電話機、80…シート部、81…座面、82…荷物台、83…側面板、84…シート筐体、85…ケーブル収納部、87…収納空間90…シーティングシステム、95…凹部、96…手掛け部、97…充電端子、98…開閉蓋、150…ダウンスキャンコンバータ、160…フロント、161…メインコンピュータ、162…プリンタ、170…センサー類、180…操作スイッチ類、190…電源制御装置、191…電源、192…ブレーカー、200…入力装置、300…大型機器、500…ボウリング装置、S…軌跡、T…スペース。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
【出願日】 平成16年10月20日(2004.10.20)
【代理人】 【識別番号】100075096
【弁理士】
【氏名又は名称】作田 康夫

【識別番号】100100310
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 学

【公開番号】 特開2006−115969(P2006−115969A)
【公開日】 平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願番号】 特願2004−305082(P2004−305082)