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【発明の名称】 ボウリングゲーム装置
【発明者】 【氏名】越智 泰
【住所又は居所】大阪府泉佐野市葵町4丁目6番45号 ビイエルデイオリエンタル株式会社内

【要約】 【課題】プレーヤに認識されることなく、ボールがガターに落ちるのを防止することができるボウリングゲーム装置を提供する。

【解決手段】ボウリングゲーム装置1は、表面側の極性が同一となるように複数の永久磁石が埋め込まれたボールbと、ボールbをプレーヤが投じるアプローチ部2と、プレーヤの投じたボールbが転動するレーン3と、レーン3のアプローチ部2側とは反対側の端部上に整列,配置される複数のピン5と、レーン3の両側にこれに沿って設けられて、レーン3上からこぼれ落ちるボールbを受容する樋状のガター4と、レーン3幅方向両端部に埋設されるとともに、レーン3長手方向に複数設けられ、ボールb内の永久磁石を反発する電磁石21と、電磁石21に電力を供給して磁気を帯びさせる電源22とを備える。各電磁石21は、レーン3上を転動するボールb内の永久磁石を反発することで、ボールbがガター4に落ちるのを防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤによって投じられるボールと、該ボールを前記プレーヤが投じる領域としてのアプローチ部と、該アプローチ部から延設され、前記プレーヤの投じたボールが転動するレーンと、該レーンの前記アプローチ部側とは反対側の端部上に整列,配置される複数のピンと、前記レーンの両側にこれに沿って設けられて、前記レーン上からこぼれ落ちるボールを受容する樋状のガターとを備えたボウリングゲーム装置において、
前記ボールには、その表面側の極性が同一となるように複数の第1永久磁石が埋め込まれ、
前記レーン上を転動するボール内の第1永久磁石に磁力を作用させて吸引又は反発させ、該ボールが前記ガターに落ちるのを防止する移動方向変更機構を更に備えてなることを特徴とするボウリングゲーム装置。
【請求項2】
前記移動方向変更機構は、前記レーンの中央部にその長手方向に沿って埋設され、前記レーン表面側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になった複数の第2永久磁石から構成されてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項3】
前記移動方向変更機構は、前記レーンの両外側にその長手方向に沿って配設され、又は、前記レーンの両端部にその長手方向に沿って埋設され、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになった複数の第2永久磁石から構成されてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項4】
前記移動方向変更機構は、前記レーンの両外側に対峙して設けられ、前記レーン側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになった2つの第2永久磁石と、該各第2永久磁石をそれぞれ支持して前記レーン長手方向に沿って移動させる駆動手段とから構成されてなり、
更に、前記第2永久磁石の移動可能な範囲よりも前記アプローチ部側において前記ボールの移動速度を検出する速度検出手段と、
前記速度検出手段により検出されるボール速度に応じた速度で前記アプローチ部側から前記ピン群側に向けて、前記各第2永久磁石を前記ボールの移動に追随させて移動させるべく、前記駆動手段を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項5】
前記移動方向変更機構は、前記レーンの中央部にその長手方向に沿って埋設され、前記レーン表面側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になった複数の電磁石と、該各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成されてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項6】
前記各電磁石にそれぞれ対応してこれよりも前記アプローチ部側に設定された各位置検出位置で、前記レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが位置しているか否かを確認して、位置していると判断すると、前記位置検出位置に対応した電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えてなることを特徴とする請求項5記載のボウリングゲーム装置。
【請求項7】
前記アプローチ部側に一番近い電磁石よりも更にアプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置、前記ボールの移動速度、及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えてなることを特徴とする請求項5記載のボウリングゲーム装置。
【請求項8】
前記移動方向変更機構は、前記レーンの両外側にその長手方向に沿って配設され、又は、前記レーンの両端部にその長手方向に沿って埋設され、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになった複数の電磁石と、該各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成されてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項9】
前記各電磁石にそれぞれ対応してこれよりも前記アプローチ部側に設定された各位置検出位置で、前記レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、該位置検出位置に対応した電磁石が配設された側の予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが位置しているか否かを確認して、位置していると判断すると、前記電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えてなることを特徴とする請求項8記載のボウリングゲーム装置。
【請求項10】
前記アプローチ部側に一番近い電磁石よりも更にアプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置、前記ボールの移動速度、及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えてなることを特徴とする請求項8記載のボウリングゲーム装置。
【請求項11】
前記各電磁石にそれぞれ対応してこれよりも前記アプローチ部側に設定された各位置検出位置で、前記レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、該位置検出位置に対応した電磁石への供給電力を調整して該電磁石の磁力を変化させることにより、前記ボールを前記ピン群の所定部分に向けて案内するように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えてなることを特徴とする請求項8記載のボウリングゲーム装置。
【請求項12】
前記アプローチ部側に一番近い電磁石よりも更にアプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置、前記ボールの移動速度、及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定して、推定した移動経路を基に、実際の移動経路が前記ピン群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき電磁石及びその磁力を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に、前記決定した磁力に応じた電力を供給するように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えてなることを特徴とする請求項8記載のボウリングゲーム装置。
【請求項13】
前記移動方向変更機構は、前記レーンの両外側に対峙して設けられ、前記レーン側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになった2つの電磁石と、該各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段と、前記各電磁石をそれぞれ支持して前記レーン長手方向に沿って移動させる駆動手段とから構成されてなり、
更に、前記電磁石の移動可能な範囲よりも前記アプローチ部側において前記ボールの移動速度を検出する速度検出手段と、
前記速度検出手段により検出されるボール速度に応じた速度で前記アプローチ部側から前記ピン群側に向けて、前記各電磁石を前記ボールの移動に追随させて移動させるべく、前記駆動手段を制御するとともに、前記電磁石の移動中、該各電磁石に電力を供給して連続的に若しくは断続的に磁気を帯びさせるべく、前記電力供給手段を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項14】
前記レーン長手方向において複数設定された各位置検出位置で、該レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、予め設定されたレーン両側の端部領域内に前記ボールが位置しているか否かを確認して、位置していると判断すると、少なくとも前記ボールが位置しているレーン端部領域側の電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項13記載のボウリングゲーム装置。
【請求項15】
前記電磁石の移動可能な範囲よりも前記アプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かを確認して、前記各電磁石の移動方向において磁気を帯びさせるべき区間、及び磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、該決定した電磁石が前記決定した区間を通過する間、該電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項13記載のボウリングゲーム装置。
【請求項16】
前記レーン長手方向において複数設定された各位置検出位置で、該レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、前記各電磁石への供給電力を調整して該電磁石の磁力を変化させることにより、前記ボールを前記ピン群の所定部分に向けて案内するように、前記電力供給手段を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項13記載のボウリングゲーム装置。
【請求項17】
前記電磁石の移動可能な範囲よりも前記アプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定して、推定した移動経路を基に、実際の移動経路が前記ピン群の所定部分に向かう経路となるように、前記各電磁石の移動方向において磁気を帯びさせるべき区間、磁気を帯びさせるべき電磁石、及びその磁力を決定し、前記決定した電磁石が前記決定した区間を通過する間、該電磁石に、前記決定した磁力に応じた電力を供給するように、前記電力供給手段を制御するように構成されてなることを特徴とする請求項13記載のボウリングゲーム装置。
【請求項18】
前記移動方向変更機構は、第1電磁石及び第2電磁石からなる一組の磁力作用部を複数組備え、これらが前記レーンにその長手方向に沿って埋設された、又は、前記レーンの外側にその長手方向に沿って配設された方向変更手段と、該方向変更手段の各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成され、
前記方向変更手段の各第1電磁石は、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になるように構成され、前記各第2電磁石は、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになるように構成されてなり、
更に、前記各磁力作用部にそれぞれ対応してこれよりも前記アプローチ部側に設定された各位置検出位置で、前記レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、予め設定されたレーン両側の端部領域内に前記ボールが位置しているか否かを確認して、位置していると判断すると、前記ボールが位置しているレーン端部領域に応じ、前記位置検出位置に対応した磁力作用部の前記第1電磁石又は第2電磁石の一方に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項19】
前記移動方向変更機構は、第1電磁石及び第2電磁石からなる一組の磁力作用部を複数組備え、これらが前記レーンにその長手方向に沿って埋設された、又は、前記レーンの外側にその長手方向に沿って配設された方向変更手段と、該方向変更手段の各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成され、
前記方向変更手段の各第1電磁石は、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になるように構成され、前記各第2電磁石は、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになるように構成されてなり、
更に、前記アプローチ部側に一番近い磁力作用部よりも更にアプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置、前記ボールの移動速度、及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項20】
前記移動方向変更機構は、第1電磁石及び第2電磁石からなる一組の磁力作用部を複数組備え、これらが前記レーンにその長手方向に沿って埋設された、又は、前記レーンの外側にその長手方向に沿って配設された方向変更手段と、該方向変更手段の各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成され、
前記方向変更手段の各第1電磁石は、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になるように構成され、前記各第2電磁石は、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになるように構成されてなり、
更に、前記各磁力作用部にそれぞれ対応してこれよりも前記アプローチ部側に設定された各位置検出位置で、前記レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、該位置検出位置に対応した磁力作用部の各電磁石への供給電力を調整して該電磁石の磁力を変化させることにより、前記ボールを前記ピン群の所定部分に向けて案内するように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項21】
前記移動方向変更機構は、第1電磁石及び第2電磁石からなる一組の磁力作用部を複数組備え、これらが前記レーンにその長手方向に沿って埋設された、又は、前記レーンの外側にその長手方向に沿って配設された方向変更手段と、該方向変更手段の各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成され、
前記方向変更手段の各第1電磁石は、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になるように構成され、前記各第2電磁石は、前記ボールと対向する側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになるように構成されてなり、
更に、前記アプローチ部側に一番近い磁力作用部よりも更にアプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置、前記ボールの移動速度、及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定して、推定した移動経路を基に、実際の移動経路が前記ピン群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき電磁石及びその磁力を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に、前記決定した磁力に応じた電力を供給するように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のボウリングゲーム装置。
【請求項22】
プレーヤの技量に応じて設定されたハンデを基に、プレー中のどのフレームにおいて前記電力供給手段を作動させるのかを決定した後、プレーの進行を監視して、プレーが該当するフレームに至ったとき、該電力供給手段から前記電磁石に電力を供給させる制御手段を更に備えてなることを特徴とする請求項5又は8記載のボウリングゲーム装置。
【請求項23】
前記制御手段は、プレーヤの技量に応じて設定されたハンデを基に、プレー中のどのフレームにおいて前記電力供給手段を作動させるのかを決定した後、プレーの進行を監視して、プレーが該当するフレームに至ったとき、該電力供給手段から前記電磁石に電力を供給させるように構成されてなることを特徴とする請求項6、7又は9乃至21記載のいずれかのボウリングゲーム装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、前方に複数のピンが整列,配置されたレーン上にボールを投じ、このレーン上を転動するボールにより前記ピンを倒して楽しむボウリングゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
前記ボウリングゲーム装置は、プレーヤがボールを投じる領域としてのアプローチ部と、このアプローチ部から延設され、投じられたボールが転動するレーンと、このレーンの前記アプローチ部側とは反対側の端部上に配置される複数のピンと、レーンの両側にこれに沿って設けられて、当該レーン上からこぼれ落ちるボールを受容する樋状のガターなどから構成され、プレーヤは、倒したピンの数によって決定される得点を競い合うことで当該ゲームを楽しむ。
【0003】
ところで、言うまでも無いことであるが、倒れるピンの数は、投じられたボールの方向、言い換えれば、配置されたピン群の何処にボールが当たるかに支配され、ボールをコントロールする技量の良し悪しで、得点が高くなったり低くなったりする。
【0004】
このため、ボールを旨くコントロールして投げることができない体格的に未発達の子供達の場合には、高得点を望むことができず、そればかりか、ボールがガターにばかり落ちてピンを倒すことができないといったことも起こり得る。この場合、ゲームへの興味がそがれ、一家団欒を目的とした家族でのゲームを楽しむことができない状態となる。
【0005】
そこで、従来、ボールがガターに落ちるのを防止するためのガター防止装置が種々提案されている。その一つに、レーンの両脇にこれに沿ってバー材を配設し、ガターとレーンとの境界近傍にあってボールがガターに落ちるのを阻止する阻止位置と、この阻止位置からガター側に退避した退避位置との間で、前記バー材を水平方向に平行移動させるように構成された装置がある(特開平7−155424号公報、特開平9−84923号公報及び特開平11−164931号公報参照)。
【0006】
このガター防止装置では、例えば、子供などボールを旨くコントロールできない者が投じる場合には、前記バー材を前記阻止位置に移動させ、他方、子供より体格の発達した大人が投じる場合には、前記バー材を前記退避位置に移動させる。
【0007】
こうすることにより、子供など投球方向が定まらない者の投じたボールが仮にガターに向かって転がるような場合でも、ボールは、阻止位置に配置されたバー材によりガターに落ちるのが阻止されてレーン上に維持され、最終的にピンと衝突し当該ピンが倒される。即ち、子供でも必ずピンを倒すことができ、確実に得点を挙げることができるのである。
【0008】
一方、大人がプレーする場合には、バー材が退避位置に配置され、投じられたボールがガターに向かうような場合にも、これが阻止されず、ボールはそのままガターに落ち込む。即ち、ガター防止装置を備えない通常のボウリングゲーム装置と同様のプレーを行うことができるのである。
【0009】
このように、上記ガター防止装置を用いると、子供でも必ずピンを倒して得点を挙げることができ、ゲームへの興味を相応に保つことができる。また、大人と同じレーンでプレーすることも可能であり、この意味において一家団欒を目的とした家族でのゲームを楽しむことができる。
【0010】
尚、上記の他に、前記阻止位置とこの阻止位置から下方に退避した位置の退避位置との間で、前記バー材を垂直方向に平行移動させるように構成されたもの(特開平10−151235号公報及び特開2002−65933号公報参照)や、レーンの長手方向に沿った軸線を中心としてガターをレーン側に回動させるように構成されたものもあり(特表平10−506031号公報参照)、いずれも上記装置と同様の役割を果たす。
【0011】
【特許文献1】特開平7−155424号公報
【特許文献2】特開平9−84923号公報
【特許文献3】特開平11−164931号公報
【特許文献4】特開平10−151235号公報
【特許文献5】特開2002−65933号公報
【特許文献6】特表平10−506031号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところが、上記従来のガター防止装置では、自分の投じたボールがバー材などによってガターに落ちるのが防止されているのが見えるため、子供達は、自分の実力ではなく、ガター防止装置によってピンを倒すことができたと認識し、これにより、ボウリングに対する興味ややる気を失って、家族でのゲームを十分に楽しむことができないという問題があった。
【0013】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、プレーヤに認識されることなく、ボールがガターに落ちるのを防止することができるボウリングゲーム装置の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための本発明は、
プレーヤによって投じられるボールと、該ボールを前記プレーヤが投じる領域としてのアプローチ部と、該アプローチ部から延設され、前記プレーヤの投じたボールが転動するレーンと、該レーンの前記アプローチ部側とは反対側の端部上に整列,配置される複数のピンと、前記レーンの両側にこれに沿って設けられて、前記レーン上からこぼれ落ちるボールを受容する樋状のガターとを備えたボウリングゲーム装置において、
前記ボールには、その表面側の極性が同一となるように複数の第1永久磁石が埋め込まれ、
前記レーン上を転動するボール内の第1永久磁石に磁力を作用させて吸引又は反発させ、該ボールが前記ガターに落ちるのを防止する移動方向変更機構を更に備えてなることを特徴とするボウリングゲーム装置に係る。
【0015】
このボウリングゲーム装置によれば、複数の第1永久磁石が埋め込まれたボールをプレーヤが投じると、当該ボールは、第1永久磁石に移動方向変更機構の磁力が作用して当該第1永久磁石が吸引又は反発されることにより、ガターに落ちるのが防止されつつレーン上をピン群側に向けて転動し、ピンに衝突する。
【0016】
また、移動方向変更機構の磁力は見えないことから、プレーヤは、当該磁力によってボールがガターに落ちるのが防止されていることを認識することはなく、自分の実力によりボールをピンに衝突させて当該ピンを倒すことができたと思わせることができる。
【0017】
斯くして、本発明に係るボウリングゲーム装置によれば、投球方向を定めてボールを投げられない子供達であっても、確実にピンを倒して着実に得点を挙げることができるとともに、当該子供達にボウリングの腕前が上がったと錯覚させることができるので、ゲームへの興味を失わせることはなく、家族でのゲームを和気藹々と楽しませることができる。
【0018】
尚、前記移動方向変更機構は、前記レーンの中央部にその長手方向に沿って埋設され、前記レーン表面側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になった複数の第2永久磁石から構成されていたり、前記第2永久磁石に代えて設けられ、同様に、前記レーン表面側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になった複数の電磁石と、該各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成されていても良い。
【0019】
このようにすれば、レーンに埋設された第2永久磁石や電磁石がボール内の第1永久磁石を吸引してボールをレーンの中央よりに向けて移動させるので、当該ボールは、ガターに落ちることなく、ピン群側に向けて転動する。
【0020】
また、前記ボウリングゲーム装置は、前記各電磁石にそれぞれ対応してこれよりも前記アプローチ部側に設定された各位置検出位置で、前記レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが位置しているか否かを確認して、位置していると判断すると、前記位置検出位置に対応した電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えて構成されていても良い。
【0021】
このようにすれば、位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、ボールがレーン端部領域内に位置しているか否か(即ち、レーン端部領域内を転動しているか否か)が確認されて、位置していると判断された場合に、電磁石が磁気を帯びるので、例えば、レーンの中央部を転動しているボールの移動方向が、電磁石の磁力によって変更されるといった不都合を効果的に防止することができる。
【0022】
また、前記ボウリングゲーム装置は、前記アプローチ部側に一番近い電磁石よりも更にアプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置、前記ボールの移動速度、及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えて構成されていても良い。
【0023】
このようにすれば、検出手段によって、レーン上を転動するボールの、レーン幅方向における位置,移動速度及び移動方向が検出されるとともに、制御手段によって、検出ボール位置,検出ボール移動方向及び検出ボール速度を基に電力供給手段が制御される。尚、ボールの移動方向は、例えば、ある2点におけるボール位置をそれぞれ検出し、検出した各ボール位置と当該2点間の距離とを基に検出することができる。
【0024】
即ち、検出ボール位置及び検出ボール移動方向を基にボールの移動経路が推定され、推定移動経路を基に、レーン端部領域内にボールが移動するか否かが確認されて、磁気を帯びさせるべき電磁石が決定された後、検出ボール速度を基にボールが通過するタイミングに合わせて、前記決定された電磁石が磁気を帯びる。
【0025】
例えば、推定移動経路により、アプローチ部側から3番目に配置された電磁石の近傍位置で、ボールがレーン端部領域内に移動(侵入)することが確認されたとすると、当該3番目の電磁石に磁気を帯びさせたり、更に、必要に応じて、2番目や4番目などの電磁石にも磁気を帯びさせ、これにより、ボールのレーン端部領域内への移動(侵入)が防止される。したがって、このようにしても、上記と同様に、必要なときにのみ、電磁石の磁力をボール内の第1永久磁石に作用させることができる。
【0026】
また、前記移動方向変更機構は、前記レーンの両外側にその長手方向に沿って配設され、又は、前記レーンの両端部にその長手方向に沿って埋設され、前記ボールと対向する側(レーン側やレーン表面側)の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになった複数の第2永久磁石から構成されていたり、前記第2永久磁石に代えて設けられ、同様に、前記ボールと対向する側(レーン側やレーン表面側)の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになった複数の電磁石と、該各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成されていても良い。
【0027】
このようにすれば、レーンの外側や端部に設けられた第2永久磁石や電磁石がボール内の第1永久磁石を反発してボールをレーンの中央よりに向けて移動させるので、当該ボールがガターに落ちるのが防止される。尚、各第2永久磁石や電磁石は、例えば、レーン長手方向に沿って片側ずつ互い違いに配置したり、レーン長手方向の同じ位置に配置したものを一組として当該長手方向に沿って複数組設けると良い。
【0028】
また、前記ボウリングゲーム装置は、前記各電磁石にそれぞれ対応してこれよりも前記アプローチ部側に設定された各位置検出位置で、前記レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、該位置検出位置に対応した電磁石が配設された側の予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが位置しているか否かを確認して、位置していると判断すると、前記電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えて構成されていても良い。
【0029】
このようにすれば、位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、ボールが電磁石配設側のレーン端部領域内に位置しているか否かが確認されて、位置していると判断された場合に、当該電磁石が磁気を帯びるので、例えば、レーンの中央部を転動しているボールが、電磁石の磁力により、ガター側に向けて移動せしめられるといった不都合を効果的に防止することができる。
【0030】
また、前記制御手段は、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、該位置検出位置に対応した電磁石への供給電力を調整して該電磁石の磁力を変化させることにより、前記ボールを前記ピン群の所定部分に向けて案内するように、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0031】
このようにすれば、位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、当該位置検出位置に対応した電磁石への供給電力が調整されて当該電磁石の磁力が変化せしめられるので、レーン上を転動するボールは、当該調整された電磁石の磁力によってレーン幅方向における位置が制御されつつピン群の所定部分(第1投目のときは、ピン群の中央付近に向けて、第2投目のときは、第1投目で倒すことができなかったピンに向けて)に向けて案内される。
【0032】
例えば、ボールがレーン端部を転動しており、ボールをレーン中央よりに移動させるときには、当該端部側の電磁石に供給される電力が高められて当該電磁石の磁力が大きくされ、ボールをレーン端部側をこのまま転動させるときには、各電磁石に供給される電力がゼロとされて(即ち、電力の供給が停止されて)当該電磁石の磁力がゼロとされたり、また、ボールがレーン中央よりを移動しており、ボールをレーン端部側に移動させるときには、移動させる方向と反対側の電磁石に供給される電力が高められて当該電磁石の磁力が大きくされたり、ボールをレーン中央よりをこのまま転動させるときには、各電磁石に供給される電力がゼロとされて当該電磁石の磁力がゼロとされる。
【0033】
このようにしてボールが案内されることで、子供達は必ず多くのピンを倒すことができ、場合によってはストライクやスペアを取ることができる。また、子供と大人が同じレーンでプレーしても、子供達も大人と同等に高得点を挙げることが可能であるので、ゲームへの興味を失うことなく、家族でのゲームを互いに同等のプレーヤとして競い合うことができる。
【0034】
また、前記ボウリングゲーム装置は、前記アプローチ部側に一番近い電磁石よりも更にアプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置、前記ボールの移動速度、及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを更に備えて構成されていても良い。
【0035】
このようにすれば、検出手段によって、レーン上を転動するボールの、レーン幅方向における位置,移動速度及び移動方向が検出されるとともに、制御手段によって電力供給手段が制御され、即ち、検出ボール位置及び検出ボール移動方向を基にボールの移動経路が推定され、推定移動経路を基に、レーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かが確認されて、磁気を帯びさせるべき電磁石が決定された後、検出ボール速度を基にボールが通過するタイミングに合わせて、前記決定された電磁石が磁気を帯びる。したがって、上記と同様に、必要なときにのみ、電磁石に磁気を帯びさせることでができる。
【0036】
また、前記制御手段は、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定して、推定した移動経路を基に、実際の移動経路が前記ピン群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき電磁石及びその磁力を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に、前記決定した磁力に応じた電力を供給するように、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0037】
このようにすれば、検出ボール位置及び検出ボール移動方向を基にボールの移動経路が推定され、推定移動経路を基に、実際の移動経路がピン群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき電磁石及びその磁力が決定された後、検出ボール速度を基にボールが通過するタイミングに合わせて、前記決定された電磁石が磁気を帯び、前記決定された磁力が前記ボール内の第1永久磁石に作用するので、このようにしても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0038】
また、前記移動方向変更機構は、前記レーンの両外側に対峙して設けられ、前記レーン側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになった2つの第2永久磁石と、該各第2永久磁石をそれぞれ支持して前記レーン長手方向に沿って移動させる駆動手段とから構成され、前記ボウリングゲーム装置は、更に、前記第2永久磁石の移動可能な範囲よりも前記アプローチ部側において前記ボールの移動速度を検出する速度検出手段と、前記速度検出手段により検出されるボール速度に応じた速度で前記アプローチ部側から前記ピン群側に向けて、前記各第2永久磁石を前記ボールの移動に追随させて移動させるべく、前記駆動手段を制御する制御手段とを備えて構成されていても良い。
【0039】
このようにすれば、プレーヤがレーン上にボールを投じ、これがレーン上をピン群側に向けて転動すると、速度検出手段によってボールの移動速度が検出されるとともに、制御手段により駆動手段が制御されて、各第2永久磁石が、当該検出ボール速度に応じた速度でレーン長手方向に沿ってアプローチ部側からピン群側に向けて、ボールの移動に追随させて移動せしめられる。
【0040】
これにより、レーン上を転動するボール内の第1永久磁石に、レーン両外側から第2永久磁石の磁力(反発力)を常に作用させて、ボールをレーンの中央よりに向けて移動させ、より確実に当該ボールがガターに落ちるのを防止することができる。
【0041】
尚、この場合において、前記移動方向変更機構は、前記第2永久磁石に代えて設けられ、同様に、前記レーン側の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じとなった2つの電磁石と、該各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段と、前記各電磁石をそれぞれ支持して前記レーン長手方向に沿って移動させる駆動手段とから構成され、前記制御手段は、前記速度検出手段により検出されるボール速度に応じた速度で前記アプローチ部側から前記ピン群側に向けて、前記各電磁石を前記ボールの移動に追随させて移動させるべく、前記駆動手段を制御するとともに、前記電磁石の移動中、該各電磁石に電力を供給して連続的に若しくは断続的に磁気を帯びさせるべく、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0042】
このようにすると、各電磁石の移動中において、制御手段による制御の下、電力供給手段から各電磁石に電力が供給されて当該各電磁石が連続的に若しくは断続的に磁気を帯び、ボール内の第1永久磁石を反発する。したがって、上記と同様に、レーン上のボールがガターに落ちるのが効果的に防止される。尚、連続的に磁気を帯びさせる方が、断続的に帯びさせる場合に比べ、より確実にガターへのボールの落下を防止することができるので好ましい。
【0043】
また、前記ボウリングゲーム装置は、前記レーン長手方向において複数設定された各位置検出位置で、該レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、予め設定されたレーン両側の端部領域内に前記ボールが位置しているか否かを確認して、位置していると判断すると、少なくとも前記ボールが位置しているレーン端部領域側の電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0044】
このようにすれば、位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、レーン両側の端部領域内にボールが位置しているか否かが確認されて、位置していると判断された場合に、少なくともボールが位置しているレーン端部領域側の電磁石が磁気を帯びるので、上記と同様に、例えば、レーンの中央部を転動しているボールが、電磁石の磁力により、ガター側に向けて移動せしめられるといった不都合が効果的に防止される。
【0045】
また、前記制御手段は、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、前記各電磁石への供給電力を調整して該電磁石の磁力を変化させることにより、前記ボールを前記ピン群の所定部分に向けて案内するように、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0046】
このようにすれば、位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、各電磁石への供給電力が調整されて当該各電磁石の磁力が変化せしめられるので、レーン上を転動するボールは、上記と同様に、当該調整された電磁石の磁力によりピン群の所定部分に向けて案内されつつ転動する。
【0047】
例えば、ボールがレーン端部を転動しており、ボールをレーン中央よりに移動させるときには、当該端部側の電磁石に供給される電力が高められて当該電磁石の磁力が大きくされるとともに、もう一方の電磁石に供給される電力がゼロとされて(即ち、電力の供給が停止されて)当該電磁石の磁力がゼロとされたり、ボールをレーン端部側をこのまま転動させるときには、各電磁石に供給される電力がゼロとされて当該各電磁石の磁力がゼロとされたり、また、ボールがレーン中央よりを移動しており、ボールをレーン端部側に移動させるときには、移動させる方向と反対側の電磁石に供給される電力が高められて当該電磁石の磁力が大きくされるとともに、もう一方の電磁石に供給される電力がゼロとされて当該電磁石の磁力がゼロとされたり、ボールをレーン中央よりをこのまま転動させるときには、各電磁石に供給される電力がゼロとされて当該各電磁石の磁力がゼロとされる。したがって、このようにしても、上記と同様の効果が得られる。
【0048】
また、前記ボウリングゲーム装置は、前記電磁石の移動可能な範囲よりも前記アプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かを確認して、前記各電磁石の移動方向において磁気を帯びさせるべき区間、及び磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、該決定した電磁石が前記決定した区間を通過する間、該電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0049】
このようにすれば、検出手段によって、レーン上を転動するボールの、レーン幅方向における位置,移動速度及び移動方向が検出されるとともに、制御手段により電力供給手段が制御されて各電磁石への電力の供給が制御される。
【0050】
即ち、検出ボール位置及び検出ボール移動方向を基にボールの移動経路が推定され、推定移動経路を基に、レーン端部領域内にボールが移動するか否かが確認されて、磁気を帯びさせるべき区間、及び磁気を帯びさせるべき電磁石(どちら側の電磁石に磁気を帯びさせるか)が決定された後、前記決定された電磁石が前記決定された区間を通過する間、当該電磁石が磁気を帯びる。これにより、上記と同様の効果が奏される。
【0051】
また、前記制御手段は、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定して、推定した移動経路を基に、実際の移動経路が前記ピン群の所定部分に向かう経路となるように、前記各電磁石の移動方向において磁気を帯びさせるべき区間、磁気を帯びさせるべき電磁石、及びその磁力を決定し、前記決定した電磁石が前記決定した区間を通過する間、該電磁石に、前記決定した磁力に応じた電力を供給するように、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0052】
このようにすれば、検出ボール位置及び検出ボール移動方向を基にボールの移動経路が推定され、推定移動経路を基に、実際の移動経路がピン群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき区間、磁気を帯びさせるべき電磁石、及びその磁力が決定された後、前記決定された電磁石が前記決定された区間を通過する間、当該電磁石が磁気を帯び、前記決定された磁力が前記ボール内の第1永久磁石に作用するので、上述と同様の効果が得られる。
【0053】
また、前記移動方向変更機構は、第1電磁石及び第2電磁石からなる一組の磁力作用部を複数組備え、これらが前記レーンにその長手方向に沿って埋設された、又は、前記レーンの外側にその長手方向に沿って配設された方向変更手段と、該方向変更手段の各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成され、前記方向変更手段の各第1電磁石は、前記ボールと対向する側(レーン表面側やレーン側)の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になるように構成され、前記各第2電磁石は、前記ボールと対向する側(レーン表面側やレーン側)の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになるように構成され、前記ボウリングゲーム装置は、更に、前記各磁力作用部にそれぞれ対応してこれよりも前記アプローチ部側に設定された各位置検出位置で、前記レーン幅方向におけるボール位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置を基に、予め設定されたレーン両側の端部領域内に前記ボールが位置しているか否かを確認して、位置していると判断すると、前記ボールが位置しているレーン端部領域に応じ、前記位置検出位置に対応した磁力作用部の前記第1電磁石又は第2電磁石の一方に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを備えて構成されていても良い。
【0054】
このようにすれば、プレーヤがレーン上にボールを投じ、これがレーン上を転動すると、位置検出手段によって各位置検出位置でのボール位置が順次検出されるとともに、当該各位置検出位置でのボール位置を基に、制御手段により電力供給手段が制御されて、各位置検出位置に対応した磁力作用部の第1電磁石又は第2電磁石の一方に電力が供給される。
【0055】
具体的には、検出ボール位置を基に、ボールがレーン両側の端部領域内に位置しているか否かが確認されて、位置していると判断された場合に、ボールが位置しているレーン端部領域に応じ、第1電磁石又は第2電磁石の一方が磁気を帯びて、レーン上のボールがガターに落ちるのが防止される。
【0056】
例えば、レーン上を転動しているボールを当該磁力作用部側に移動させる(近づける)場合には、第1電磁石に電力を供給してボール内の第1永久磁石を吸引させ、レーン上を転動しているボールを当該磁力作用部側とは反対側に移動させる(遠ざける)場合には、第2電磁石に電力を供給してボール内の第1永久磁石を反発させる。
【0057】
また、前記制御手段は、前記位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、該位置検出位置に対応した磁力作用部の各電磁石への供給電力を調整して該電磁石の磁力を変化させることにより、前記ボールを前記ピン群の所定部分に向けて案内するように、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0058】
このようにすれば、レーン上のボールは、位置検出手段によって順次検出される各位置検出位置でのボール位置に応じ、磁力作用部の第1電磁石及び第2電磁石への供給電力が調整されて変化せしめられた当該各電磁石の磁力により、ピン群の所定部分に向けて案内されつつ転動するため、上記と同様の効果が得られる。
【0059】
また、前記移動方向変更機構は、第1電磁石及び第2電磁石からなる一組の磁力作用部を複数組備え、これらが前記レーンにその長手方向に沿って埋設された、又は、前記レーンの外側にその長手方向に沿って配設された方向変更手段と、該方向変更手段の各電磁石に電力を供給して磁気を帯びさせる電力供給手段とから構成され、前記方向変更手段の各第1電磁石は、前記ボールと対向する側(レーン表面側やレーン側)の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と反対になるように構成され、前記各第2電磁石は、前記ボールと対向する側(レーン表面側やレーン側)の極性が前記第1永久磁石の前記ボール表面側の極性と同じになるように構成され、前記ボウリングゲーム装置は、更に、前記アプローチ部側に一番近い磁力作用部よりも更にアプローチ部側において、前記レーン幅方向におけるボール位置、前記ボールの移動速度、及び前記ボールの移動方向を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン端部領域内に前記ボールが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、前記電力供給手段を制御する制御手段とを備えて構成されていても良い。
【0060】
このようにすれば、検出手段によって、レーン上を転動するボールの、レーン幅方向における位置,移動速度及び移動方向が検出されるとともに、制御手段によって電力供給手段が制御され、即ち、検出ボール位置及び検出ボール移動方向を基にボールの移動経路が推定され、推定移動経路を基に、レーン端部領域内にボールが移動するか否かが確認されて、磁気を帯びさせるべき電磁石が決定された後、検出ボール速度を基にボールが通過するタイミングに合わせて、前記決定された電磁石が磁気を帯びる。したがって、上記と同様の効果を得ることができる。
【0061】
また、制御手段は、前記検出手段によって検出されるボール位置及びボール移動方向を基に前記ボールの移動経路を推定して、推定した移動経路を基に、実際の移動経路が前記ピン群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき電磁石及びその磁力を決定し、前記検出手段によって検出されるボール速度を基に、前記決定した電磁石の磁力が作用する領域内を前記ボールが通過するタイミングに合わせて、該電磁石に、前記決定した磁力に応じた電力を供給するように、前記電力供給手段を制御するように構成されていても良い。
【0062】
このようにすれば、検出手段によって検出される、ボールのレーン幅方向における位置及び移動速度を基にボールの移動経路が推定されて、推定移動経路を基に、実際の移動経路がピン群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき電磁石及びその磁力が決定された後、検出手段によって検出されるボールの移動速度を基にボールが通過するタイミングに合わせて、前記決定された電磁石が磁気を帯び、前記決定された磁力が前記ボール内の第1永久磁石に作用するので、上述と同様の効果が奏される。
【0063】
また、電磁石に磁気を帯びさせるに当たっては、プレーヤの技量に応じて設定されたハンデを基に、プレー中のどのフレームにおいて前記電力供給手段を作動させるのかを決定した後、プレーの進行を監視して、プレーが該当するフレームに至ったとき、該電力供給手段から前記電磁石に電力を供給させるように、制御手段を設けたり、制御手段を構成することが好ましい。
【0064】
ボールがガターに落ちるのを常に防止したり、ボールを常に案内したのでは、プレーヤの実力に関係なく常にハイレベルな得点を挙げることが可能であり、この場合、却ってゲームに対する興味がそがれることになる。そこで、上述のように、プレーヤの技量に応じ設定されるハンデを基にして、電力供給手段を作動させるフレームを決定し、決定されたフレームにおいてのみ、電力供給手段から電磁石に電力を供給させるようにすれば、プレーヤ間のハンデを加味した仮想上の実力を拮抗させたものとすることができ、各プレーヤは当該ゲームを通して所謂真剣勝負を行うことができる。
【0065】
また、ボウリングゲームの場合、その得点は各フレームにおいて倒したピン数を単純に合計するものではなく、ストライクが連続する回数や、スペアをとった後のフレームにおける第1投目の転倒ピン数によって得点が変動する。したがって、ボールがガターに落ちるのを防止したり、ボールを案内するフレームにおいてストライクやスペアが取れたとしても、その前後のフレームの状態(ストライク、スペア、オープンフレームなど)如何によっては、高得点になることもあるし、得点が上がらないこともあり得る。即ち、ボールがガターに落ちるのを防止したり、ボールを案内したとしても、必ずしも同じ結果が得られるとは限らない不確実性が残っているのであり、この不確実性によって、ボウリングゲームの面白さが維持され、プレーヤの興味が損なわれることはない。
【発明の効果】
【0066】
以上述べたように、上記構成を備えた本発明によれば、永久磁石や電磁石の磁力によって、プレーヤに認識されることなく、ボールがガターに落ちるのを防止することができるので、ゲームへの興味を失わせることなく、家族でのゲームを和気藹々と楽しませることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0067】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るボウリングゲーム装置の概略構成を示した斜視図であり、図2はその側断面図、図3は平面図である。また、図4は、本実施形態に係るボウリングゲーム装置の制御系を含めた概略構成を示すブロック図であり、図5は、本実施形態に係るボウリングゲーム装置で使用するボールの概略構成を一部断面で示した正面図である。
【0068】
図1乃至図3に示すように、本例のボウリングゲーム装置1は、プレーヤによって投じられるボールbと、ボールbをプレーヤが投じる領域として設定されたアプローチ部2と、このアプローチ部2から延設され、プレーヤの投じたボールbが転動するレーン3と、このレーン3のアプローチ部2側とは反対側の端部上に整列,配置された10本のピン5と、このレーン3の両側にこれに沿って設けられた樋状のガター4,4と、レーン3上を転動するボールbがピン5群の所定部分に向かうように案内する案内装置20などを備え、これらの複数組が横方向に並設されており、前記ボールbには、図5に示すように、表面側の極性が同一となるように且つ放射状に複数の永久磁石b1が埋め込まれている。
【0069】
相互に隣接する前記ガター4,4間には分離部6が設けられており、レーン3及びガター4,4から構成される各プレー領域が、この分離部6によって相互に分離されている。また、ピン5が配置される部分の両側のガター4,4間には隔壁7が設けられ、この隔壁7によっても前記各プレー領域が分離されている。また、レーン3の上方の前記隔壁7,7間には、フロントカバー8が設けられ、このフロントカバー8及び前記隔壁7によって囲まれる空間内の前記レーン3上に10本のピン5が配置される。
【0070】
また、前記隔壁7,7及びフロントカバー8によって囲まれた領域内には、図4に示したピンセッタ10及びピン排出装置11が設けられ、レーン3の延長上には、レーン3上又はガター4内を通過したボールb、並びにレーン3上から排出されたピン5を回収して、ボールbをアプローチ部2側に、ピン5をピンセッタ10にそれぞれ供給する、同じく図4に示した回収供給装置9が配設されている。
【0071】
前記ピンセッタ10は、上下動してピン5をレーン3上に起立状態で載置する装置であり、前記ピン排出装置11は、レーン3上及びガター4内のピン5を回収供給装置9側に排出する装置であり、これらピンセッタ10及びピン排出装置11は、制御装置40によってその作動が制御され、相互に連動して動作する。
【0072】
具体的には、レーン3上に10本のピン5が起立,載置された状態で、第1投目のボールbが投じられ、これが回収供給装置9に到達すると、ピンセッタ10が降下し、起立状態でレーン3上に残ったピン5を把持して上昇する。尚、図4に示すように、ピンセッタ10にはピン検知センサ30が付設されており、このピン検知センサ30によって把持ピン数(残ピン数)及び何番ピン(どの位置に配置されたピン)が残ったかが検知される。
【0073】
ピンセッタ10により把持されたピン5が存在する場合には、次に、ピン排出装置11が作動して、転倒状態でレーン3上に転がっているピン5及びガター4内にあるピン5を回収供給装置9側に排出し、ついで、ピンセッタ10が降下して把持したピン5をレーン3上に載置した後、このピンセッタ10が上昇して、第1投後のピンセットを完了する。
【0074】
そして、第2投目のボールbが投じられ、これが回収供給装置9に到達すると、ピン排出装置11が作動して、レーン3上にある全てのピン5及びガター4内にあるピン5を回収供給装置9側に排出し、ついで、ピンセッタ10が降下して10本のピン5をレーン3上に載置した後、このピンセッタ10が上昇して、第2投後(即ち、第1投前)のピンセットを完了する。
【0075】
一方、上記第1投後のピンセットの際に、ピンセッタ10により把持されたピン5が無い場合、即ち、ストライクであった場合には、ピン排出装置11が作動して、転倒状態でレーン3上に転がっているピン5及びガター4内にあるピン5を回収供給装置9側に排出し、ついで、ピンセッタ10が降下して10本のピン5をレーン3上に載置した後、このピンセッタ10が上昇してピンセットを完了する。
【0076】
前記案内装置20は、レーン3幅方向両端部の当該レーン3中に埋設された複数の電磁石21と、前記制御装置40によってその作動が制御され、各電磁石21に電力を供給する電源22と、レーン3長手方向の複数の位置においてレーン3幅方向におけるボールb位置を検出する位置検出機構23とから構成される。尚、前記電磁石21及び電源22は、特許請求の範囲に言う移動方向変更機構として機能する。
【0077】
前記電磁石21は、レーン3長手方向の同じ位置且つレーン3幅方向両端部に配置された各電磁石21を一組としてレーン3長手方向に複数組設けられており、レーン3表面側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じに構成されている、即ち、電源22から電力が供給されて磁気を帯びることにより、ボールb内の永久磁石b1を反発するように構成されている。また、一組の電磁石21は、アプローチ部2側に近い方から順に、第1電磁石21a,第2電磁石21b,第3電磁石21c,第4電磁石21d及び第5電磁石21eとする。
【0078】
前記位置検出機構23は、レーン3幅方向に沿って当該レーン3中に埋設された、近接スイッチなどからなる複数の位置検出センサ24を備え、これを一組としてその複数組が、前記一組の電磁石21にそれぞれ対応してこれよりもアプローチ部2側に設けられている。また、この一組の位置検出センサ24は、アプローチ部2側に一番近い電磁石21に対応する位置検出センサ24とアプローチ部2との間にも配置されている。
【0079】
また、一組の位置検出センサ24は、アプローチ部2側に近い方から順に、第1センサ列24a,第2センサ列24b,第3センサ列24c,第4センサ列24d,第5センサ列24e及び第6センサ列24fとし、第2センサ列24bと第1電磁石21aとが、第3センサ列24cと第2電磁石21bとが、第4センサ列24dと第3電磁石21cとが、第5センサ列24eと第4電磁石21dとが、第6センサ列24fと第5電磁石21eとがそれぞれ対応している。
【0080】
前記制御装置40は、図4に示すように、機械制御部41,スコア演算部42,スコア記憶部43,スコア表示部44,案内実行部45,プレーヤ情報記憶部46及び実行情報記憶部47などを備えており、機械制御部41は、ピンセッタ10,ピン排出装置11,回収供給装置9及び案内装置20(電源22)の作動を制御する。
【0081】
前記プレーヤ情報記憶部46は、所定のレーン3でプレーするプレーヤの情報、例えば、プレーヤの氏名,性別,年齢,ハンデなどの個人情報の他、プレーヤのプレー順などに関する情報を記憶する機能部であり、外部の入力装置32から入力された前記情報を記憶する。
【0082】
前記スコア演算部42は、プレーヤ情報記憶部46からプレーヤの情報を読み出し、各プレーヤのプレー順やその個人情報を認識するとともに、機械制御部41から制御に係るデータを受信してプレーの進行状態を認識し且つ前記ピン検知センサ30からピン5の転倒状態に係るデータを各プレーごとに受信して、各プレーヤごとのスコアを随時演算し、演算したスコアに係るデータをプレーヤの情報とともに前記スコア記憶部43に格納する。
【0083】
そして、前記スコア表示部44は、スコア記憶部43に格納された各プレーヤごとのスコア及びその個人情報を読み出し、ディスプレイなどの表示装置31にこれを表示させる。この表示装置31は、アプローチ部2の手前側に設定されたプレーヤの待機場所からプレーヤが視認し得る位置(例えば、待機場所の上方)に設置され、各プレーヤは、表示装置31に表示された内容を確認することでゲームの進行状態や各プレーヤのスコアを認識する。
【0084】
前記案内実行部45は、プレーヤ情報記憶部46に格納された各プレーヤのハンデを認識し、認識したハンデを基に、プレー中のどのフレームにおいて案内装置20(電源22)を作動させるかを決定した後、プレーの進行状態を監視して、プレーが該当するフレームに至ったとき、当該案内装置20を作動させて、ボールbを案内する処理を実行する。
【0085】
具体的には、まず、プレーヤ情報記憶部46に格納された各プレーヤのハンデ及びプレー順を認識し、認識した各プレーヤのハンデを基に、前記実行情報記憶部47に格納されたハンデと実行フレーム数との相関を定めた図6に示す如きデータテーブルを参照し、得られたフレーム数を基に、どのフレームでボールbの案内処理を実行するのかを各プレーヤごとに決定する。
【0086】
尚、図6に示したデータテーブルは、入力装置32から入力され、実行情報記憶部47に予め格納される。また、実行フレームの決定に当たっては、例えば、実行フレームの組み合わせに係る幾つかのパターンを実行フレーム数に応じて予め設定しておき、この中から1つのパターンをランダムに選択するようにしても良く、或いは、乱数などを用いて実行フレームを決定しても良い。
【0087】
この後、機械制御部41に対してプレーの開始を出力し、プレーヤがゲームを実行可能な状態にする。以後、機械制御部41から制御に係るデータを随時受信し、プレーヤ情報記憶部46に格納されたプレー順序に係る情報と併せてプレーの進行状態を各プレーヤごとにゲーム終了となるまで監視する。
【0088】
そして、上記のようにして決定した実行フレームでは、第1センサ列24a,第2センサ列24b,第3センサ列24c,第4センサ列24d,第5センサ列24e及び第6センサ列24fから順次得られる検出信号を基に、ボールbの案内処理を実行する。尚、第1投目の場合には、ボールbがピン5群の中央付近に向けて、第2投目の場合には、第1投目で倒すことができなかったピン5に向けて移動するように、ボールbを案内する。
【0089】
まず、第1投目の場合について説明する。ボールbの転動により、第1及び第2センサ列24a,24bからの検出信号が得られると、当該第1及び第2センサ列24a,24bを構成する位置検出センサ24の内、どの位置検出センサ24がボールbを検出したかを基に、レーン3上を転動するボールbのレーン3幅方向における位置を認識して、第1電磁石21aを構成する電磁石21の内、ボールbに近い方の電磁石21を認識する。また、第1センサ列24a及び第2センサ列24bでの各検出ボール位置から位置変化量を算出して、算出した位置変化量とレーン3長手方向におけるセンサ列24a,24b間距離とを基にボールbの移動方向を算出するとともに、第1センサ列24aと第2センサ列24bとの間における検出時間差と前記センサ列24a,24b間距離とを基にボールbの移動速度を算出する。
【0090】
そして、認識した位置、算出した移動方向及び移動速度を基に、これらに応じた磁力が、ボールbに近い方の電磁石21(第1電磁石21a)によってボールb内の永久磁石b1に作用せしめられるように制御信号を機械制御部41に送信し、当該機械制御部41による制御の下、適宜調整された電力を電源22から当該電磁石21に供給して磁気を帯びさせる。
【0091】
尚、電力は、ボールbが第1電磁石21aのレーン3長手方向における埋設位置を通過した後、供給されるようになっており、ボールbが前記埋設位置を通過するタイミングは、算出したボールb移動速度などを基に算出することができる。
【0092】
この後、ボールbの転動によって、第3センサ列24cからの検出信号が得られると、当該第3センサ列24cからの検出信号を基に、上記と同様にして、レーン3幅方向におけるボールb位置を認識し、第2電磁石21bを構成する電磁石21の内、ボールbに近い方の電磁石21を認識する。また、第2センサ列24b及び第3センサ列24cでの各検出ボール位置などからボールbの移動方向を算出するとともに、第2センサ列24bと第3センサ列24cとの間における検出時間差などからボールbの移動速度を算出する。
【0093】
そして、第1電磁石21aのときと同様に、認識した位置、算出した移動方向及び移動速度を基に、これらに応じた磁力が、ボールbに近い方の電磁石21(第2電磁石21b)によってボールb内の永久磁石b1に作用せしめられるように制御信号を機械制御部41に送信し、調整された電力を電源22から当該電磁石21に供給して磁気を帯びさせる。
【0094】
以後、同様に、センサ列からの検出信号が得られる度に、第4センサ列24d(又は第5センサ列24e,第6センサ列24f)からの検出信号を基に、レーン3幅方向におけるボールb位置を認識するとともに、ボールb移動方向及びボールb移動速度を算出し、これら位置,移動方向及び移動速度に応じた磁力が、第3電磁石21c(又は第4電磁石21d,第5電磁石21e)を構成する電磁石21の内、ボールbに近い方の電磁石21によって当該ボールbの永久磁石b1に作用せしめられるように、電源22から当該電磁石21に電力を供給して磁気を帯びさせる。
【0095】
このようにして、ボールbが各電磁石21のレーン3長手方向における埋設位置を通過した後、各電磁石21が磁気を帯びることで、当該電磁石21の、ボールb内の永久磁石b1を反発する磁力がボールbの移動方向後方側から作用し、これによって、当該ボールbは、図3に示すように移動したり、図7に示すように移動して、最終的に、レーン3幅方向の中央よりに向けて転動するように(即ち、ピン5群の中央付近に衝突するように)、そのレーン3幅方向における位置が制御されつつ案内される。また、ボールbの移動速度も上昇する。
【0096】
尚、各センサ列24b,24c,24d,24e,24fによって検出されたボール位置が、レーン3幅方向の中央位置であった場合には、各電磁石21a,21b,21c,21d,21eに磁気を帯びさせる必要はない。
【0097】
次に、第2投目の場合について説明すると、レーン3幅方向におけるボールb位置、並びにボールb移動方向及び移動速度の他、何番ピンが残ったかに係る情報を基に、電源22から各電磁石21に供給される電力を調整して、当該各電磁石21がボールb内の永久磁石b1に作用させる磁力を調整し、当該残ったピン5に向けて移動するようにボールbを案内する。
【0098】
例えば、レーン3端部を転動しているボールbをレーン3中央よりに移動させる場合には、当該端部側の電磁石21からのみ磁力を作用させるように制御し、レーン3中央よりを転動しているボールbをガター4側に移動させる場合には、移動させる方向と反対側のレーン3端部側の電磁石21からのみ磁力を作用させるように制御し、また、ボールbの位置を変更しないで転動させる場合には、各電磁石21から磁力を作用させないように制御する。
【0099】
尚、上記のように、前記位置検出機構23及び制御装置40は、特許請求の範囲に言う位置検出手段としても機能している。
【0100】
以上のように構成された本例のボウリングゲーム装置1によれば、まず、入力装置32から入力され、プレーヤ情報記憶部46に格納されたプレーヤのハンデを基に、案内実行部45において各プレーヤごとにボールbの案内を行うべきフレームが決定され、決定後、ゲームを行うことが可能な状態となる。
【0101】
そして、案内実行部45は、プレーの進行状態を各プレーヤごとに監視して、各プレーヤの実行するフレームが案内実行フレームであるかどうかを判別し、当該実行フレームである場合には、案内装置20(電源22)を作動させて、各電磁石21に磁気を帯びさせ、当該各電磁石21の磁力をボールb内の永久磁石b1に作用させる。
【0102】
これにより、レーン3上に投じられたボールbは、ガター4に向かって転動するような場合であっても、内部の永久磁石b1に作用する各電磁石21の磁力により、ガター4に落ちる前に移動方向が変更されてガター4に落ちるのが防止されるとともに、レーン3幅方向の中央よりに移動する(ピン5群の中央付近に向かう)ように案内されてピン5群の中央付近に衝突したり、第1投目で倒すことができなかったピン5に向けて移動するように案内されて当該ピン5に衝突する。また、ボールbの移動速度も速められ、ピン5衝突時の衝突エネルギは大きくなっている。
【0103】
更に、各電磁石21からボールb内の永久磁石b1に作用する磁力は見えないことから、プレーヤは、当該磁力によってボールbがガター4に落ちるのが防止されていることを認識することはなく、自分の実力によりボールbをピン5に衝突させて当該ピン5を倒すことができたと思わせることができる。
【0104】
斯くして、本例のボウリングゲーム装置1によれば、各電磁石21の磁力により、ボールbを案内するとともに、ボールbの移動速度を速めて衝突時の衝突エネルギを大きくすることができるので、投球方向を定めてボールbを投げられなかったり、遅い球速でしかボールbを投げられない子供達であっても、必ず多くのピン5を倒すことができ、場合によってはストライクやスペアを取ることができる。また、当該子供達にボウリングの腕前が上がったと錯覚させることができるとともに、子供と大人が同じレーン3でプレーしても、子供達も大人と同等に高得点を挙げることが可能であるので、ゲームへの興味を失うことなく、家族でのゲームを互いに同等のプレーヤとして競い合いながら、和気藹々と楽しむことができる。
【0105】
また、プレーヤの技量に応じて設定されるハンデを基にして、案内装置20を作動させるフレームを決定し、決定されたフレームにおいてのみ当該案内装置20を作動させるようにしているので、ハンデを加味したプレーヤ間の仮想上の実力を拮抗させたものとすることができ、各プレーヤはゲームを通して所謂真剣勝負を行うことができる。
【0106】
また、ボウリングゲームの場合、その得点は各フレームにおいて倒したピン数を単純に合計するものではなく、ストライクが連続する回数や、スペアをとった後のフレームにおける第1投目の転倒ピン数によって得点が変動する。したがって、前記案内装置20を作動させるフレームにおいてストライクやスペアが取れたとしても、その前後のフレームの状態(ストライク、スペア、オープンフレームなど)如何によっては、高得点になることもあるし、得点が上がらないこともあり得る。即ち、ボールbを案内したとしても、必ずしも同じ結果が得られるとは限らない不確実性が残っているのであり、この不確実性によって、ボウリングゲームの面白さが維持され、プレーヤの興味が損なわれることはない。
【0107】
また、レーン3幅方向におけるボールb位置,ボールb移動方向及びボールb移動速度に応じて、電磁石21の磁力を変化させるようにしているので、より効果的にボールbを案内したり、より効果的にボールbの移動速度を上げることができる。
【0108】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
【0109】
上例では、ボールbを案内しつつピン5群側に転動させるように構成したが、これに限られるものではなく、すべての電磁石21が磁気を帯びた状態で、プレーヤがボールbをレーン3上に投じるように構成することもできる。
【0110】
この場合、ボールbを案内することはできないが、レーン3上を転動するボールbがガター4に落ちるのを少なくとも防止することができるので、プレーヤが投球方向を定めてボールbを投げられない子供達だとしても、確実にピン5を倒して着実に得点を挙げさせることができる。また、当該子供達にボウリングの腕前が上がったと錯覚させることができる点については、上記と同様であり、ゲームへの興味を失わせることなく、家族でのゲームを和気藹々と楽しませることができる。尚、電磁石21に代えて、レーン3表面側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった永久磁石を設けても同様の効果が得られる。
【0111】
また、前記案内実行部45が、各センサ列24a,24b,24c,24d,24e,24fによって順次検出されるボールb位置を基に、予め設定されたレーン3端部領域内にボールbが位置しているか否か(レーン3端部領域内をボールbが転動しているか否か)を確認して、位置していると判断した場合に、各センサ列24b,24c,24d,24e,24fに対応した各電磁石21a,21b,21c,21d,21eに電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、機械制御部41を介して電源22を制御するようにしても良い。
【0112】
このようにすれば、例えば、レーン3の中央部を転動しているボールbが、電磁石21の磁力により、ガター4側に向けて移動せしめられるといった不都合を効果的に防止することができる。
【0113】
この場合において、前記案内実行部45は、レーン3端部領域内にボールbが位置しているか否かを確認するに当たり、どちらのガター4側にボールbが位置しているかを更に確認して、各電磁石21の内、ボールbを確認したガター4側の電磁石21にのみ磁気を帯びさせるようにしても良い。
【0114】
また、前記位置検出機構23の第3センサ列24c,第4センサ列24d,第5センサ列24e及び第6センサ列24fを省略して構成するとともに、前記案内実行部45が、第1センサ列24a及び第2センサ列24bによって検出されたボールb位置を基に、ボールb移動方向及びボールb移動速度を算出して、当該ボールb位置,ボールb移動方向及びボールb移動速度を基にボールbの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン3端部領域内にボールbが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき電磁石21を決定し、前記ボールb移動速度を基に、前記決定した電磁石21のレーン3長手方向における配置位置をボールbが通過するタイミングに合わせて、当該電磁石21に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、機械制御部41を介して電源22を制御するように構成しても良い。
【0115】
例えば、案内実行部45は、推定した移動経路により、アプローチ部2側から3番目に配置された電磁石21cの近傍位置で、ボールbがレーン3端部領域内に侵入することを確認したとすると、当該3番目の電磁石21cに磁気を帯びさせたり、更に、必要に応じて、2番目の電磁石21bや4番目の電磁石21dなどにも磁気を帯びさせ、これにより、ボールbのレーン3端部領域内への移動(侵入)を防止する。
【0116】
また、更に、前記案内実行部45は、前記推定した移動経路を基に、実際の移動経路がピン5群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき電磁石21及びその磁力を決定し、決定した電磁石21のレーン3長手方向における配置位置をボールbが通過するタイミングに合わせて、当該電磁石21に前記決定した磁力に応じた電力を供給して磁気を帯びさせるように構成されていても良い。
【0117】
また、上例では、レーン3長手方向の同じ位置且つレーン3幅方向両端部に配置した電磁石21を一組として、レーン3長手方向に複数組設けるようにしたが、これに限られるものではなく、図8に示すように、レーン3表面側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった電磁石51(第1電磁石51a,第2電磁石51b,第3電磁石51c,第4電磁石51d,第5電磁石51e,第6電磁石51f)を、レーン3長手方向に沿って片側ずつ互い違いに配置することもできる。また、電磁石51に代えて、同様に、レーン3表面側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった永久磁石を設けるようにしても良い。
【0118】
また、図9に示すように、各電磁石21とレーン3長手方向の同じ位置であってレーン3幅方向の中央部にも、レーン3表面側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった電磁石52を埋設しても良く、この場合、各センサ列24a,24b,24c,24d,24e,24fによって検出されたボールb位置などに応じて、電源22から各電磁石21,52に供給される電力をそれぞれ調整して各電磁石21,52の磁力を調整する。
【0119】
このようにすれば、レーン3上を転動するボールb内の永久磁石b1と電磁石21,52との間の距離を短くすることができるので、当該ボールb内の永久磁石b1に対し、より効果的に電磁石21,52の磁力を作用させることができ、ボールbをより効果的に案内することができる。
【0120】
また、図10に示すように、レーン3幅方向の中央部に、2個一組の電磁石を備えた磁力作用機構(アプローチ部2側に近い方から順に、第1磁力作用機構53a,第2磁力作用機構53b,第3磁力作用機構53c,第4磁力作用機構53d,第5磁力作用機構53e)をレーン3長手方向に沿って複数埋設するようにしても良い。
【0121】
各磁力作用機構53a,53b,53c,53d,53eは、第2センサ列24b,第3センサ列24c,第4センサ列24d,第5センサ列24e及び第6センサ列24fにそれぞれ対応してこれらよりもレーン3長手方向ピン5群側に設けられており、アプローチ部2側に配置され、レーン3表面側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった電磁石54aと、この電磁石54aよりもピン5群側に配置され、レーン3表面側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と反対になった、即ち、電源22から電力が供給されて磁気を帯びることにより、ボールb内の永久磁石b1を吸引する電磁石54bとを備えている。
【0122】
そして、前記案内実行部45は、機械制御部41を介して電源22の作動を制御し、各センサ列24a,24b,24c,24d,24e,24fによって検出されたレーン3幅方向のボールb位置、並びにこのボールb位置などから算出したボールb移動方向及び移動速度に応じて、電源22から各磁力作用機構53a,53b,53c,53d,53eの各電磁石54a,54bに供給される電力を調整する。
【0123】
具体的には、レーン3の中央よりを転動しているボールbをレーン3端部側に移動させる場合には、検出ボールb位置などに応じた電力を電磁石54aに供給し、一定時間磁気を帯びさせてボールb内の永久磁石b1を反発させ、レーン3端部側を転動しているボールbをレーン3幅方向の中央よりに移動させる場合には、検出ボールb位置などに応じた電力を電磁石54bに供給し、一定時間磁気を帯びさせてボールb内の永久磁石b1を吸引させる。
【0124】
また、このとき、電磁石54aに磁気を帯びさせる場合には、当該電磁石54aの埋設位置を通過した後に磁気を帯びさせて、ボールbの移動方向後方側から磁力を作用させ、電磁石54bに磁気を帯びさせる場合には、当該電磁石54bの埋設位置を通過する前に磁気を帯びさせて、ボールbの移動方向前方側から磁力を作用させる。これにより、レーンb幅方向のボールb位置を制御することに加え、ボールbの移動速度を挙げることができる。
【0125】
また、この場合において、前記案内実行部45が、各センサ列24a,24b,24c,24d,24e,24fによって順次検出されるボールb位置を基に、予め設定されたレーン3両側の端部領域内にボールbが位置しているか否かを確認して、位置していると判断した場合に、ボールbが位置しているレーン3端部領域に応じ、各センサ列24b,24c,24d,24e,24fに対応した各磁力作用機構53a,53b,53c,53d,53eの電磁石54a,54bの一方に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、機械制御部41を介して電源22を制御するようにしても良い。
【0126】
また、前記位置検出機構23の第3センサ列24c,第4センサ列24d,第5センサ列24e及び第6センサ列24fを省略して構成するとともに、前記案内実行部45が、第1センサ列24a及び第2センサ列24bによって検出されたボールb位置を基に、ボールb移動方向及びボールb移動速度を算出して、当該ボールb位置,ボールb移動方向及びボールb移動速度を基にボールbの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン3端部領域内にボールbが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき各磁力作用機構53a,53b,53c,53d,53eの電磁石54a,54bを決定し、前記ボールb移動速度を基に、前記決定した電磁石54a,54bの近傍位置をボールbが通過するタイミングに合わせて、当該電磁石54a,54bに電力を供給して一定時間磁気を帯びさせるように、機械制御部41を介して電源22を制御するように構成しても良い。
【0127】
また、更に、前記案内実行部45は、前記推定した移動経路を基に、実際の移動経路がピン5群の所定部分に向かう経路となるように、磁気を帯びさせるべき各磁力作用機構53a,53b,53c,53d,53eの電磁石54a,54b及びその磁力を決定し、決定した電磁石54a,54bの近傍位置をボールbが通過するタイミングに合わせて、当該電磁石54a,54bに前記決定した磁力に応じた電力を供給して磁気を帯びさせるように構成されていても良い。
【0128】
また、前記各磁力作用機構53a,53b,53c,53d,53eは、レーン3の中央部に埋設するのではなく、レーン3の端部側に埋設したり、レーン3の外側に配置するようにしても良い。
【0129】
また、特に図示はしないが、前記電磁石21に代えて、複数の電磁石や永久磁石を、そのレーン3表面側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と反対になるように、レーン3の中央部にその長手方向に沿って埋設し、レーン3上を転動するボールb内の永久磁石b1を吸引することで、ボールbがガター4に落ちるのを防止するように構成することもできる。
【0130】
この場合において、前記案内実行部45は、各センサ列24a,24b,24c,24d,24e,24fによって順次検出されるボールb位置を基に、予め設定されたレーン3端部領域内にボールbが位置しているか否かを確認して、位置していると判断した場合に、各センサ列24b,24c,24d,24e,24fに対応した各電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせ、ボールb内の永久磁石b1を吸引させるように構成されていても良い。
【0131】
また、前記位置検出機構23の第3センサ列24c,第4センサ列24d,第5センサ列24e及び第6センサ列24fを省略して構成するとともに、前記案内実行部45が、第1センサ列24a及び第2センサ列24bによって検出されたボールb位置を基に、ボールb移動方向及びボールb移動速度を算出して、当該ボールb位置,ボールb移動方向及びボールb移動速度を基にボールbの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン3端部領域内にボールbが移動するか否かを確認して、磁気を帯びさせるべき電磁石を決定し、前記ボールb移動速度を基に、前記決定した電磁石の近傍位置をボールbが通過するタイミングに合わせて、当該電磁石に電力を供給して一定時間磁気を帯びさせ、ボールb内の永久磁石b1を吸引させるように構成されていても良い。
【0132】
また、図11及び図12に示すように、分離部6の上方位置にレーン3及びガター4,4を挟んで対峙するように配置した、レーン3側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった一組の電磁石60(60a,60b,60c,60d,60e)を、レーン3長手方向に複数組設けるようにしても良い。
【0133】
前記電磁石60(60a,60b,60c,60d,60e)は、分離部6上に立設された支持部材61によってそれぞれ支持され、第2センサ列24b,第3センサ列24c,第4センサ列24d,第5センサ列24e及び第6センサ列24fにそれぞれ対応してこれらよりもレーン3長手方向ピン5群側に設けられる。そして、電磁石60の磁力を制御するに当たっては、前記電磁石21のときと同様に電源22を制御して当該電源22から電磁石60に電力を供給する。
【0134】
尚、電磁石60に代えて、同様に、レーン3側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった永久磁石を設けるようにしても良く、また、対峙して配置した電磁石60や永久磁石を、レーン3長手方向に沿って片側ずつ互い違いに配置しても良い。
【0135】
また、図13に示すように、レーン3及びガター4,4を挟んで対峙するように配置した、レーン3側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった各電磁石70を駆動機構71によってレーン3長手方向に移動させるように構成しても良い。この駆動機構71は、レーン3長手方向に沿って分離部6上に設けられたガイドレール72と、ガイドレール72に係合してこれに沿って移動自在に構成され、電磁石70を支持する移動部材73と、ガイドレール72と平行に分離部6上に設けられ、軸中心に回転自在となったボールねじ74と、ボールねじ74に螺合し、移動部材73に固設されたナット(図示せず)と、ボールねじ74を軸中心に回転させる駆動モータ75とを備え、駆動モータ75がボールねじ74を回転させることで、ナット(図示せず)、即ち、移動部材73をガイドレール72に沿って移動させる。
【0136】
そして、前記案内実行部45が、各センサ列24a,24b,24c,24d,24e,24fによって検出されたレーン3幅方向のボールb位置などからボールb移動速度を算出して、算出した速度を基に、前記機械制御部41を介して前記駆動モータ75の作動を制御し、移動部材73を、前記算出速度に応じた速度でアプローチ部2側からピン5群側に向けて、ボールbの移動に追随させて移動させるように構成される。
【0137】
また、各電磁石70の磁力及び電磁石70の移動速度は、レーン3幅方向におけるボールb位置が各センサ列24a,24b,24c,24d,24e,24fによって検出される度に、当該ボールb位置、並びにボールbの移動方向及び移動速度に応じて調整される。
【0138】
このようにして各電磁石70をレーン3長手方向に沿って移動させると、当該電磁石70の磁力を必要に応じて随時ボールb内の永久磁石b1に作用させることができるので、より効果的にボールbを案内したり、より効果的にボールbの移動速度を上げることができる。
【0139】
また、この場合においても、各電磁石70に磁気を連続的又は断続的に帯びさせつつ、当該電磁石70を駆動機構71によりピン5群側に移動させるようにしても良く、このようにすれば、レーン3上を転動するボールbがガター4に落ちるのを少なくとも防止することができる。尚、連続的に磁気を帯びさせる方が、断続的に磁気を帯びさせる場合に比べて、より確実にガター4へのボールbの落下を防止することができるので好ましい。また、電磁石70に代えて、レーン3側の極性が永久磁石b1のボールb表面側の極性と同じになった永久磁石を用いるようにしても良い。
【0140】
また、更に、前記案内実行部45が、各センサ列24a,24b,24c,24d,24e,24fによって順次検出されるボールb位置を基に、予め設定されたレーン3端部領域内にボールbが位置しているか否かを確認して、位置していると判断した場合に、各電磁石70に電力を供給して一定時間磁気を帯びるように、機械制御部41を介して電源22を制御するようにしても良い。
【0141】
この場合において、前記案内実行部45は、更に、どちらのガター4側にボールbが位置しているかを確認して、各電磁石70の内、ボールbを確認したガター4側の電磁石70にのみ磁気を帯びさせるように構成しても良い。
【0142】
また、前記位置検出機構26の第3センサ列24c,第4センサ列24d,第5センサ列24e及び第6センサ列24fを省略して構成するとともに、前記案内実行部45が、第1センサ列24a及び第2センサ列24bによって検出されたボールb位置を基に、ボールb移動方向及びボールb移動速度を算出して、当該ボールb位置,ボールb移動方向及びボールb移動速度を基にボールbの移動経路を推定し、推定した移動経路を基に、予め設定されたレーン3端部領域内にボールbが移動するか否かを確認して、各電磁石70の移動方向において磁気を帯びさせるき区間、及び磁気を帯びさせるべき電磁石70を決定し、前記決定した電磁石70が前記決定した区間を通過する間、当該電磁石70に電力を供給して磁気を帯びさせるように、機械制御部41を介して電源22を制御するように構成しても良い。
【0143】
また、更に、前記案内実行部45は、前記推定した移動経路を基に、実際の移動経路がピン5群の所定部分に向かう経路となるように、各電磁石70の移動方向において磁気を帯びさせるき区間、磁気を帯びさせるべき電磁石70及びその磁力を決定し、前記決定した電磁石70が前記決定した区間を通過する間、当該電磁石70に前記決定した磁力に応じた電力を供給して磁気を帯びさせるように構成されていても良い。
【0144】
また、上述のように、電磁石に電力を供給するタイミングを、電磁石がボールb内の永久磁石b1を反発するときには、レーン3長手方向における当該電磁石の配置位置を通過した後、電磁石がボールb内の永久磁石b1を吸引するときには、レーン3長手方向における当該電磁石の配置位置を通過する前となるようにしているが、これに限られるものではなく、レーン3長手方向において電磁石の配地位置と同じ位置を通過するときに電力を供給するようにしても良い。この場合、ボールbの移動速度を速めることはできないが、ボールbのレーン3幅方向における位置を制御することができる。
【0145】
また、更に、レーン3幅方向におけるボールb位置のみや、ボールb位置及びボールb移動方向、ボールb位置及びボールb移動速度に応じて、前記電磁石21,51,52,54a,54b,70の磁力(当該電磁石21,51,52,54a,54b,70に供給される電力)を調整するようにしても良い。また、ボールbの移動方向などは一例を示したものであり、上例のものに限定されるものではない。
【0146】
また、前記プレーヤ情報記憶部46に各プレーヤが使用するボールbの質量に関するデータを格納するように構成するとともに、案内実行部45が、プレーヤ情報記憶部46に格納されたボールbの質量を認識して、各電磁石21,51,52,54a,54b,70の磁力(各電磁石21,51,52,54a,54b,70に供給される電力)を設定したり、ボールbの移動経路を推定するように構成しても良い。
【0147】
また、ボールbの位置や速度、移動方向を検出するセンサには、当該位置や速度、移動方向を検出することができれば、どのようなものを用いても良い。
【産業上の利用可能性】
【0148】
以上詳述したように、本発明は、レーン上にボールを投じて、当該レーン上に整列,配置されたピンを転倒させて楽しむボウリングゲーム装置に好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の一実施形態に係るボウリングゲーム装置の概略構成を示した斜視図である。
【図2】図1に示したボウリングゲーム装置の側断面図である。
【図3】図1に示したボウリングゲーム装置の平面図である。
【図4】本実施形態に係るボウリングゲーム装置の制御系を含めた概略構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態に係るボールの概略構成を一部断面で示した正面図である。
【図6】本実施形態に係る実行情報記憶部に格納されるデータテーブルであって、ハンデと実行フレーム数との相関関係を定めたデータテーブルである。
【図7】レーン上を転動するボールの移動経路を示した平面図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るボウリングゲーム装置の概略構成を示した平面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るボウリングゲーム装置の概略構成を示した平面図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るボウリングゲーム装置の概略構成を示した平面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係るボウリングゲーム装置の概略構成を示した平面図である。
【図12】図11に示したボウリングゲーム装置の側断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係るボウリングゲーム装置の概略構成を示した平面図である。
【符号の説明】
【0150】
1 ボウリングゲーム装置
2 アプローチ部
3 レーン
4 ガター
5 ピン
20 案内装置
21 電磁石
22 電源
23 位置検出機構
24 位置検出センサ
40 制御装置
41 機械制御部
45 案内実行部
46 プレーヤ情報記憶部
47 実行情報記憶部
b ボール
b1 永久磁石
【出願人】 【識別番号】301033639
【氏名又は名称】ビイエルデイオリエンタル株式会社
【住所又は居所】大阪府泉佐野市葵町4丁目6番45号
【出願日】 平成16年10月19日(2004.10.19)
【代理人】 【識別番号】100104662
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智司

【公開番号】 特開2006−115884(P2006−115884A)
【公開日】 平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願番号】 特願2004−304048(P2004−304048)