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【発明の名称】 サウンド生成方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、スタンドアロン型サウンド生成再生装置及びネットワーク配信型サウンド生成再生システム
【発明者】 【氏名】伊藤 英則

【氏名】加藤 昇平

【氏名】水野 雅紀

【要約】 【課題】カオス性並びにフラクタル性を有する基礎情報のカオス並びにフラクタル特性を算出し、得られたカオス並びにフラクタルデータに生成ルールを適用することにより、カオス性並びにフラクタル性を有する基礎情報に対するサウンド生成方法を提供する。

【解決手段】本発明のサウンド生成方法は、カオス性並びにフラクタル性を有する基礎情報を数値演算可能なデータに変換する基礎情報変換手順と、該基礎情報変換手順で変換したデータに基づいてカオスアトラクタ並びにフラクタル特徴を算出し、カオス特性空間を生成するカオス特性空間生成手順と、フラクタル特性空間を生成するフラクタル特性生成手順と、該カオス特性空間生成手順並びに該フラクタル特性空間生成手順で生成したカオス並びにフラクタル特性空間にあるデータから所定のサウンド生成ルールに従ってサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カオス性を有する基礎情報を数値演算可能なデータに変換する基礎情報変換手順と、
該基礎情報変換手順で変換したデータに基づいてカオスアトラクタを算出し、カオス特性空間を生成するカオス特性空間生成手順と、
該カオス特性空間生成手順で生成したカオス特性空間にあるデータから所定のサウンド生成ルールに従ってサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、を備えることを特徴とするサウンド生成方法。
【請求項2】
フラクタル性を有する基礎情報を数値演算可能なデータに変換する基礎情報変換手順と、
該基礎情報変換手順で変換したデータに基づいてフラクタル特徴を抽出することによりフラクタル特性空間を生成するフラクタル特性空間生成手順と、
該フラクタル特性空間生成手順で生成したフラクタル特性空間から所定のサウンド生成ルールに従ってサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、を備えることを特徴とするサウンド生成方法。
【請求項3】
情報提供者個人の時系列的な生成信号を数値演算可能なデータに変換する生体信号変換手順と、
該生体信号変換手順で変換したデータに基づいてカオスアトラクタを算出し、カオス特性空間を生成するカオス特性空間生成手順と、
該カオス特性空間生成手順で生成したカオス特性空間にあるデータから所定のサウンド生成ルールに従って、前記情報提供者に適応したサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、
を備えることを特徴とするサウンド生成方法。
【請求項4】
情報提供者個人の時系列的な生成信号を数値演算可能なデータに変換する生体信号変換手順と、
該生体信号変換手順で変換したデータに基づいて自己相似特長を抽出することによりフラクタル特性空間を生成するフラクタル特性空間生成手順と、
該フラクタル特性空間生成手順で生成したフラクタル特性空間から所定のサウンド生成ルールに従って、前記情報提供者に適応したサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、を備えることを特徴とするサウンド生成方法。
【請求項5】
前記生体信号変換手順は、生体信号を測定する生体信号測定手順と、
該生体信号測定手順で測定された生体信号データを周波数帯域ごとの数値データとして計算する周波数解析手順と、
該周波数解析手順に基づいて前記情報提供者個人の生体における神経種別特性に対応するサウンド生成手順と、を備える請求項3記載のサウンド生成方法。
【請求項6】
前記生体信号変換手順は、生体信号を測定する生体信号測定手順と、
該生体信号測定手順で測定された生体信号データを周波数帯域ごとの数値データとして計算する周波数解析手順と、
該周波数解析手順に基づいて前記情報提供者個人の生体における神経種別特性に対応するサウンド生成手順と、を備える請求項4記載のサウンド生成方法。
【請求項7】
前記カオス特性空間生成手順は、前記周波数解析手順で計算された情報提供者個人の生体における神経種別特性の数値データを比較し、前記情報提供者の心身状態を評価する状態評価手順と、
該状態評価手順での評価に応じてカオスアトラクタを切断する平面を変更する切断面変更手順と、を備える請求項3記載のサウンド生成方法。
【請求項8】
前記フラクタル特性空間生成手順は、前記周波数解析手順で計算された情報提供者個人の生体における神経種別特性の数値データを比較し、前記情報提供者の心身状態を評価する状態評価手順と、
該状態評価手順での評価に応じてフラクタル特徴を抽出するためのスケーリング幅を変更するスケーリング幅変更手順と、を備える請求項4記載のサウンド生成方法。
【請求項9】
前記サウンド生成手順は、前記生体信号の情報提供者と対話できるインターフェースを有し、サウンド生成に関する条件を入力可能とする条件入力手順と、該条件入力手順で入力された条件に従って、前記サウンド生成ルールを設定する生成ルール設定手順と、を含み、該生成ルール設定手順で設定された生成ルールに従って前記サウンドファイルを生成する請求項3記載のサウンド生成方法。
【請求項10】
前記サウンド生成手順は、前記生体信号の情報提供者と対話できるインターフェースを有し、サウンド生成に関する条件を入力可能とする条件入力手順と、該条件入力手順で入力された条件に従って、前記サウンド生成ルールを設定する生成ルール設定手順と、を含み、該生成ルール設定手順で設定された生成ルールに従って前記サウンドファイルを生成する請求項4記載のサウンド生成方法。
【請求項11】
前記状態評価手順では、脳波のα波の出現割合によって心身状態を評価する請求項7記載のサウンド生成方法。
【請求項12】
前記状態評価手順では、脳波のα波の出現割合によって心身状態を評価する請求項8記載のサウンド生成方法。
【請求項13】
前記生体信号として脈波、心電、脳波、筋電及び呼吸の少なくとも1種を利用する請求項3乃至10のいずれか一項に記載のサウンド生成方法。
【請求項14】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載のサウンド生成方法のうちの少なくとも1種をコンピュータにより実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項15】
請求項13に記載のサウンド生成方法をコンピュータにより実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項16】
生体信号を測定する手段と、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のサウンド生成方法のうちの少なくとも1種を実行するコンピュータと、該サウンド生成方法によって生成されたサウンドを再生する手段と、前記生体信号を提供し前記サウンドを傾聴する情報提供者個人の状態を測定する手段と、を備えることを特徴とするスタンドアロン型サウンド生成再生装置。
【請求項17】
生体信号を測定する手段と、請求項13に記載のサウンド生成方法を実行するコンピュータと、該サウンド生成方法によって生成されたサウンドを再生する手段と、前記生体信号を提供し前記サウンドを傾聴する情報提供者個人の状態を測定する手段と、を備えることを特徴とするスタンドアロン型サウンド生成再生装置。
【請求項18】
請求項1乃至12のいずれか一項に記載のサウンド生成方法のうちの少なくとも1種を実行するサーバコンピュータと、該サウンド生成方法に必要な生体信号を測定する手段及びサウンドを再生する手段を具備するコンピュータネットワークで接続された遠隔地のコンピュータで実行する手段と、を備えることを特徴とするネットワーク配信型サウンド生成再生システム。
【請求項19】
請求項13に記載のサウンド生成方法を実行するサーバコンピュータと、該サウンド生成方法に必要な生体信号を測定する手段及びサウンドを再生する手段を具備するコンピュータネットワークで接続された遠隔地のコンピュータで実行する手段と、を備えることを特徴とするネットワーク配信型サウンド生成再生システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は、サウンド生成方法にカオス性及び/又はフラクタル性を有する基礎情報を用いることにより、カオス性及び/又はフラクタル性を有し、その特徴を生かした人体に有用なサウンドを生成するサウンド生成方法に関するものである。また、上記サウンド生成方法に基づいたサウンド生成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、その目的に合致したサウンドを生成するスタンドアロン型サウンド生成再生装置及びネットワーク配信型サウンド生成再生システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のサウンド生成方法において、いわゆるヒーリングミュージック等の"癒し"をテーマとした音楽を収録したコンパクトディスクなどは多数存在している。例として、作曲者及び編曲者の意図により脳波のα波が出現しやすい構成としたα波音楽や、自然音をそのまま録音するようなヒーリングサウンド等が知られている。
【0003】
一方、人体の生体信号をカオス理論によって非線形処理を施す非線形処理方法が近年注目されるようになってきた。脈波及び心拍信号に対してそれらがカオスであるという条件を満たしているか否かをもって健康状態の診断を行う技術が開示されている(例えば、下記特許文献1参照)。これは健康な生体から得られる脈波や心拍信号にはカオス性があるとされている知見を利用したものである。あるデータがカオスであるためには、非整数のフラクタル次元をもつこと、最大リアプノフ数が正であることなどの条件が一般によく用いられている。同様に、人の心身状態を客観的に診断する技術としては、カオスアトラクタやリアプノフ指数を用いた技術が開示されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
【0004】
また、人間の心身状態を定量的に評価する方法の一つに、脳波解析が挙げられる。一般にリラックス時にはα波が出ているといわれ、興奮してくるとβ波が出てくるといわれている。人間の精神状態を評価する技術としては、2種類の脳波帯域内の平均パワー値を求め、比を算出することにより人間の精神状態を評価する技術が開示されている(例えば、下記特許文献3参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開平4−208136号公報(第2−8頁)
【特許文献2】特開平6−54813号公報(第2−6頁)
【特許文献3】特開2002−577号公報(第3−5頁、第5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のサウンド生成方法では、作曲者及び編曲者の意図したサウンド生成をしているため、個人の生体情報のようなカオス性を有する基礎情報を基にしたサウンドを生成することはできなかった。
【0007】
本発明の目的は、カオス性及び/又はフラクタル性を有する基礎情報を数値演算可能なデータに変換することにより、カオス性及び/又はフラクタル性を有する基礎情報のカオス及び/又はフラクタル特性を算出し、得られたカオス及び/又はフラクタルデータに生成ルールを適用することにより、カオス性及び/又はフラクタル性を有する基礎情報に対するサウンド生成方法を提供することである。
【0008】
更に、得られたサウンドに対する評価結果をフィードバックしながら、より安らぎのあるサウンドに作り変えてゆけるサウンド生成方法を提供することである。
【0009】
また、上記方法によるサウンド生成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、情報提供者個人からの生体信号の測定と生成されたサウンドを再生するスタンドアロン型サウンド生成再生装置及びネットワーク配信型サウンド生成再生システムと、を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の通りである。
1.カオス性を有する基礎情報を数値演算可能なデータに変換する基礎情報変換手順と、該基礎情報変換手順で変換したデータに基づいてカオスアトラクタを算出し、カオス特性空間を生成するカオス特性空間生成手順と、該カオス特性空間生成手順で生成したカオス特性空間にあるデータから所定のサウンド生成ルールに従ってサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、を備えることを特徴とするサウンド生成方法。
2.フラクタル性を有する基礎情報を数値演算可能なデータに変換する基礎情報変換手順と、該基礎情報変換手順で変換したデータに基づいてフラクタル特徴を抽出することによりフラクタル特性空間を生成するフラクタル特性空間生成手順と、該フラクタル特性空間生成手順で生成したフラクタル特性空間から所定のサウンド生成ルールに従ってサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、を備えることを特徴とするサウンド生成方法。
3.情報提供者個人の時系列的な生成信号を数値演算可能なデータに変換する生体信号変換手順と、該生体信号変換手順で変換したデータに基づいてカオスアトラクタを算出し、カオス特性空間を生成するカオス特性空間生成手順と、該カオス特性空間生成手順で生成したカオス特性空間にあるデータから所定のサウンド生成ルールに従って、前記情報提供者に適応したサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、を備えることを特徴とするサウンド生成方法。
4.情報提供者個人の時系列的な生成信号を数値演算可能なデータに変換する生体信号変換手順と、該生体信号変換手順で変換したデータに基づいて自己相似特長を抽出することによりフラクタル特性空間を生成するフラクタル特性空間生成手順と、該フラクタル特性空間生成手順で生成したフラクタル特性空間から所定のサウンド生成ルールに従って、前記情報提供者に適応したサウンドファイルを生成するサウンド生成手順と、を備えることを特徴とするサウンド生成方法。
5.前記生体信号変換手順は、生体信号を測定する生体信号測定手順と、該生体信号測定手順で測定された生体信号データを周波数帯域ごとの数値データとして計算する周波数解析手順と、該周波数解析手順に基づいて前記情報提供者個人の生体における神経種別特性に対応するサウンド生成手順と、を備える上記3.記載のサウンド生成方法。
6.前記生体信号変換手順は、生体信号を測定する生体信号測定手順と、該生体信号測定手順で測定された生体信号データを周波数帯域ごとの数値データとして計算する周波数解析手順と、該周波数解析手順に基づいて前記情報提供者個人の生体における神経種別特性に対応するサウンド生成手順と、を備える上記4.記載のサウンド生成方法。
7.前記カオス特性空間生成手順は、前記周波数解析手順で計算された情報提供者個人の生体における神経種別特性の数値データを比較し、前記情報提供者の心身状態を評価する状態評価手順と、該状態評価手順での評価に応じてカオスアトラクタを切断する平面を変更する切断面変更手順と、を備える上記3.記載のサウンド生成方法。
8.前記フラクタル特性空間生成手順は、前記周波数解析手順で計算された情報提供者個人の生体における神経種別特性の数値データを比較し、前記情報提供者の心身状態を評価する状態評価手順と、該状態評価手順での評価に応じてフラクタル特徴を抽出するためのスケーリング幅を変更するスケーリング幅変更手順と、を備える上記4.記載のサウンド生成方法。
9.前記サウンド生成手順は、前記生体信号の情報提供者と対話できるインターフェースを有し、サウンド生成に関する条件を入力可能とする条件入力手順と、該条件入力手順で入力された条件に従って、前記サウンド生成ルールを設定する生成ルール設定手順と、を含み、該生成ルール設定手順で設定された生成ルールに従って前記サウンドファイルを生成する上記3.記載のサウンド生成方法。
10.前記サウンド生成手順は、前記生体信号の情報提供者と対話できるインターフェースを有し、サウンド生成に関する条件を入力可能とする条件入力手順と、該条件入力手順で入力された条件に従って、前記サウンド生成ルールを設定する生成ルール設定手順と、を含み、該生成ルール設定手順で設定された生成ルールに従って前記サウンドファイルを生成する上記4.記載のサウンド生成方法。
11.前記状態評価手順では、脳波のα波の出現割合によって心身状態を評価する上記7.記載のサウンド生成方法。
12.前記状態評価手順では、脳波のα波の出現割合によって心身状態を評価する上記8.記載のサウンド生成方法。
13.前記生体信号として脈波、心電、脳波、筋電及び呼吸の少なくとも1種を利用する上記3.乃至10.のいずれかに記載のサウンド生成方法。
14.上記1.乃至12.のいずれかに記載のサウンド生成方法のうちの少なくとも1種をコンピュータにより実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
15.上記13.に記載のサウンド生成方法をコンピュータにより実行させるためのプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
16.生体信号を測定する手段と、上記1.乃至上記12.のいずれか一項に記載のサウンド生成方法のうちの少なくとも1種を実行するコンピュータと、該サウンド生成方法によって生成されたサウンドを再生する手段と、前記生体信号を提供し前記サウンドを傾聴する情報提供者個人の状態を測定する手段と、を備えることを特徴とするスタンドアロン型サウンド生成再生装置。
17.生体信号を測定する手段と、上記13.に記載のサウンド生成方法を実行するコンピュータと、該サウンド生成方法によって生成されたサウンドを再生する手段と、前記生体信号を提供し前記サウンドを傾聴する情報提供者個人の状態を測定する手段と、を備えることを特徴とするスタンドアロン型サウンド生成再生装置。
18.上記1.乃至上記12.のいずれか一項に記載のサウンド生成方法のうちの少なくとも1種を実行するサーバコンピュータと、該サウンド生成方法に必要な生体信号を測定する手段及びサウンドを再生する手段を具備するコンピュータネットワークで接続された遠隔地のコンピュータで実行する手段と、を備えることを特徴とするネットワーク配信型サウンド生成再生システム。
19.上記13.に記載のサウンド生成方法を実行するサーバコンピュータと、該サウンド生成方法に必要な生体信号を測定する手段及びサウンドを再生する手段を具備するコンピュータネットワークで接続された遠隔地のコンピュータで実行する手段と、を備えることを特徴とするネットワーク配信型サウンド生成再生システム。
【発明の効果】
【0011】
本発明のサウンド生成方法によれば、カオス性及び/又はフラクタル性を有する基礎情報を数値演算可能なデータに変換することにより、カオス性及び/又はフラクタル性を有する基礎情報のカオス及び/又はフラクタル特性を算出し、得られたカオス及び/又はフラクタルデータに生成ルールを適用することにより、カオス性並びにフラクタル性を有する基礎情報に対するサウンドの生成をすることができる。
【0012】
本発明のサウンド生成方法によれば、情報提供者の脈波及び脳波等を測定しながら、カオスアトラクタを切断する平面、並びにフラクタル特徴を抽出するスケーリング幅を変化させることにより、情報提供者にとってより安らぎ効果を得ることを可能とするサウンドを生成することができる。
【0013】
また、情報提供者と対話しながらサウンド生成ルールを変更する場合は、情報提供者にとってより安らぎ効果を得るサウンドを生成することができる。
更に、サウンドファイルを生成する基礎情報として、生体情報を用いる場合は、その生体情報提供者個人に適応したサウンドを生成できるので、例えば、その生体情報提供者の気分や体調が良好なときの生体情報を基にし、体調を崩しかけたとき、気分がめいっているときなどに対して、体調改善及び気分回復等といった効果を発揮するサウンドを生成することができる。乳児に対して出生前に母親の胎内で聞いていた音を聞かせることで、乳児を落ち着かせることができるといったことと似て、個人特有のサウンドを聞くことで、その人を癒したり、励ましたりすることになり、一般的に癒しといわれている自然界の音を聞かせるのとは、音そのものの本質が異なることになる。
【0014】
心身状態を生体信号の周波数帯域別データによって評価し、得られる評価値がより好ましい状態になるように収束させるために、切断面並びにスケーリング幅の変更と評価を繰り返すことで、最善と考えられるものが得られることとなる。
【0015】
本サウンド生成方法のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体によれば、上記サウンド生成方法を実行し、サウンドを生成することができる。
【0016】
本スタンドアロン型サウンド生成再生装置によれば、装置単体だけで上記サウンド生成方法を用いてサウンドを生成することができる。
【0017】
本ネットワーク配信型サウンド生成再生システムによれば、遠隔地のコンピュータで得た生体信号を元にして、サーバコンピュータ側で上記サウンド生成方法を用いてサウンドを生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
上記「カオス性」は、決定論的な方程式に従う系であっても周期性や概周期性をもたず、一見不規則な挙動を示す性質をいう。また、上記「フラクタル性」は、自己相似性を備えることをいう。
【0019】
カオス性並びにフラクタル性を有する「基礎情報」は、生物及び気象等から由来される信号である。この例として生体信号のほか、自然界で発生する情報、例えば、川のせせらぎのような音データや、風の強さ及び/又は方向の測定データ、地震計で計測された振動データ等を挙げることができる。
【0020】
上記「生体信号」は身体から測定可能な信号であればよく、任意に選択することができる。この例として脳波、脈拍を測定して得られた脈波、心臓の拍動に伴う活動電位の時間的変化である心電、筋肉の収縮に伴う電位の時間的変化である筋電、及び口からはき出す息の圧力又は流量等右の変化である呼気等を挙げることができる。
【0021】
上記「サウンドファイル」は、サウンドとして再生可能なデータであればよくその形式を特に問わない。また、この例として、音声信号をPCM(Pulse Code Modulation)などの形式でサンプリングした形式や、音の周波数や長さを所定の形式で列挙する形式などを挙げることができる。更に、具体的には、スタンダードMIDIフォーマットファイル(MIDIファイル、SMFファイルともいう)やPCM等の形式でサンプリングしたものをファイル化したもの(WAVEファイル)等を挙げることができる。
【0022】
本実施例の生成方法は、第1図に示すように、カオス性並びにフラクタル性を有する基礎情報Aを測定し数値演算可能なデータに変換する基礎情報変換部1と、カオスアトラクタを算出することにより得られるカオス特性空間を生成するカオス特性空間生成手順2と、サウンド生成ルールBを適用することにより、カオス的な振る舞いをするサウンドファイルCを生成するサウンド生成手順3を備える。
【0023】
前記基礎情報変換部1は、カオス性及び/又はフラクタル性を有する基礎情報Aを、情報測定装置101により数値演算可能なデータに変換し、測定用コンピュータ102により時系列なカオス性並びにフラクタル性を有する基礎情報Aを測定する基礎情報変換手順を具備する。
【0024】
また、本実施例のサウンド生成方法は、第1図、第2図に示すように、カオス性並びにフラクタル性を有する基礎情報Aを測定し数値演算可能なデータに変換する基礎情報変換部1と、フラクタル特徴を抽出することにより得られるフラクタル特性空間6と、サウンド生成ルールBを適用することにより、フラクタル的な振る舞いをするサウンドファイルCを生成するサウンド生成手順3を備える。
【0025】
本発明の生体信号を用いたサウンド生成方法プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、生体信号を用いたサウンド生成をコンピュータに行わせるプログラムと、サウンド生成に用いる生体信号と、サウンド生成により得られたサウンドファイルと、を備えるように構成される。
【0026】
また、本発明のサウンド生成再生装置は、生体信号の測定と、サウンドファイルの再生とを一体型あるいはネットワーク接続型で備えるように構成される。
【0027】
一体型のサウンド生成再生装置は第3図に示すように、傾聴者状態測定部、生体信号測定部、サウンド生成部及びサウンド再生部を備える。
【0028】
また、ネットワーク型のサウンド生成再生装置は第4図に示すように、サウンド生成部を備えるサーバコンピュータと、このサーバコンピュータにネットワークを介して接続される遠隔地のコンピュータであるクライアント端末とを備える。また、クライアント端末は、傾聴者状態測定部、生体信号測定部及びサウンド再生部を備える。更に、ネットワークは、傾聴者状態測定部及び生体信号測定部で得られた傾聴者状態及び生体信号をサーバコンピュータのサウンド生成部に送信したり、サーバコンピュータのサウンド生成部から得られたサウンドファイルをクライアント端末のサウンド再生部に送信するために用いられる。
【0029】
上記「傾聴者状態測定部」は、切断面学習で用いる傾聴者状態を測定する。この傾聴者状態は任意の計測方法で求めることができ、例えば脳波を測定することで求めることができる。また、本傾聴者状態測定部は、脳波を測定し、傾聴者状態を求める。
【0030】
上記「生体信号測定部」は、生体信号の測定を行う。また、生体信号として脈波を用いる。
【0031】
上記「サウンド生成部」は、サウンド生成方法を実行することができるコンピュータを具備し、傾聴者状態測定部で得た傾聴者状態、及び生体信号測定部で得た生体信号を元にサウンドを生成する。
【0032】
上記「サウンド再生部」は、サウンド生成部で作成されたサウンドを再生するスピーカ及びアンプ等を備える。
【0033】
また、上記「ネットワーク」はその種類及び形態を問わない。
尚、本サウンド生成方法プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びサウンド生成再生装置は、カオス性又はフラクタル性のいずれかを用いたサウンド生成方法を利用してよいし、両方のサウンド生成方法を備え、任意に選択して使用することもできる。更に、複数のサウンド生成方法を用いて得られたサウンドファイルを1つにミキシングすることもできる。
【実施例】
【0034】
1.カオス性基礎情報からのサウンド生成
前記カオス特性空間生成手順2は、測定された時系列なカオス性を有する基礎情報Aを1次元の時系列データとみなし、x(t)と定義する。ここでtは時間の経過を表す。測定された時系列なカオス性を有する基礎情報Aの例として、第5図及び第6図に脈波のグラフを示した。
【0035】
カオスアトラクタ算出部201は、時間遅れτ(秒)と埋め込み次元m(次元)という二つの任意のパラメータを用いることにより、カオスアトラクタを算出する。カオスアトラクタはm次元の多変量データとなる。カオスアトラクタの定義式を数1に示す。また、測定された脈波に対して、時間遅れを0.1秒、埋め込み次元を3次元に設定し、数1を用いて算出したカオスアトラクタの3次元グラフの2つの例を第7図及び第8図に示す。
【0036】
【数1】


【0037】
切断面構成部202は、算出されたカオスアトラクタに対してポアンカレ写像を用いてカオス周期の微小なズレを計算する。この計算は、カオスアトラクタの解軌道を所定の面で切断し、その切断面(ポアンカレ切断面)上にプロットされる(m−1)次元の点列p(i)を求める。ここでiは交点の集合内における時間推移的な順番である。
【0038】
基準点設定部203は、カオスアトラクタと切断面との交点とのベクトルを求めるために用いられる基準点Pを、切断面上の所定の位置に設定する。この基準点Pは任意の位置を選択することができる。
【0039】
サウンド生成手順3のルール適用部301は、カオスアトラクタの切断面上の交点である点列p(i)の位置ベクトルp(i)と基準点pの位置ベクトルpの差P(i)を求める。例えば、第9図に示すように基準点pと切断面上の交点p(1)〜p(5)との間のベクトルP(i)として計算することができる。
【0040】
ベクトルP(i)とサウンド生成ルールBを組み合わせることにより、サウンド生成を行う。サウンド生成では高さn、長さl、強さvから構成されるサウンドの最小単位(音素)を決定する。m次元のカオスアトラクタから生成されるサウンドは、少なくともm音の和音の系列で構成することができる。サウンド生成ルールBは、例えば、ポアンカレ切断面上の点列p(i)のベクトルP(i)から、数2〜数5で表される変換式で与えられる。
【0041】
【数2】


【0042】
【数3】


【0043】
【数4】


【0044】
【数5】


【0045】
ここで、S(i)はチャンネルkにおけるi番目の音素である。また、m(a,b)はオクターブ高a、音階番号bの音階要素であり、rは選択された音階における音の数である。更に、P(i)はベクトルP(i)におけるk番目の要素値を表し、modは剰余演算を表す。
【0046】
尚、サウンド生成ルールは、上記以外のルールを適用することができ、例えば前回及び今回の交点から得た2ベクトルP(i−1)、P(i)の偏角等、ポアンカレ切断面上の交点及び基準点から求めることができる長さ及び角度等の任意の要素を用いることができる。また、これらの要素を用いて、演奏楽器(音色)の種類、コード進行、ビブラート、ポルタメント及びエコー等の演奏効果を決定し、より心理効果の高いサウンドを生成することができる。
【0047】
2.フラクタル性基礎情報からのサウンド生成
前記フラクタル特性空間6を求める方法としては、測定された時系列なフラクタル性を有する基礎情報に対してスケーリング変換を繰り返し行った基礎情報毎からアトラクタを算出する方法と、測定された基礎情報から直接求める方法が挙げられる。
【0048】
前記フラクタル特性空間6は、測定された時系列なフラクタル性を有する基礎情報Aを1次元の時系列データとみなし、x(t)と定義する。ここでtは時間の経過を表す。このようなx(t)の2つの例を第10図〜第13図と、第14図(a)、第14図(b)、第15図(a)、第15図(b)に示す。また、第11図〜第13図は第10図の一部分を拡大したものであり、第14図(b)、第15図(a)、第15図(b)は第14図(a)の一部分を拡大したものである。このようなx(t)は、測定された時系列なフラクタル性を有する基礎情報Aの例である脈波のグラフに対してスケーリング変換を行い、自己相似的なフラクタル特徴を取り出すことで求められる。
【0049】
例えば、第13図は、脈波センサで4秒間測定された指尖容積脈波の時系列データの1/5(0.8秒間)分を時系列方向に5倍スケール伸長する操作を2回繰り返した結果を示しており、第16図〜第19図はそれぞれの時系列の脈波(a)から数1を用いて算出された(b)アトラクタの3次元グラフを示している。
【0050】
このようにして得られた3つのアトラクタ空間に対して、前記サウンド変換ルールを適用したサウンド系列をミキシングすることにより、フラクタル性を有する基礎情報に対するサウンドが生成される。
【0051】
また、時系列データの変化がもたらす複雑な形状を偏角の変動と捉え、複数の適切なスケールで偏角の変動を観測することにより、測定された基礎情報から直接フラクタル特徴を抽出することも可能である。
【0052】
例えば、第20図(a)に示される測定された指尖容積脈波に対して、第22図に示すような偏角の算出方法で偏角の変動θ(t)を範囲|t−ti±k|を変化させながら測定する。この方法は、ある所定周期で基礎情報の一点P(t,y(t))を求めて基準とし、その前周期Pi−k(ti−k,y(ti−k))と、次周期Pi+k(ti+k,y(ti+k))の2点から構成される角度をθ(t)とする。
【0053】
範囲|t−ti±k|を0.5〜0.005(秒)まで変化させることにより、第20図(a)、第21図(a)及び第21図(b)に示すような3つの偏角の変動θ(t)が得られる。この系列θ(t)を前記サウンド変換ルールにおけるp(i)に置き換え、脈のリズムに合わせたタイミングで、サウンド系列を生成する。得られた3つのサウンドをミキシングすることにより、フラクタル性を有する基礎情報に対するサウンドが生成される。
【0054】
3.切断面学習
切断面学習4は、第23図に示すように、情報提供者の脳波を測定する脳波測定部401と、脳波データを周波数帯域ごとの数値データとして計算する周波数解析部402と、周波数帯域ごとの数値データを比較し、心身状態を評価する脳波評価部403と、評価に応じてカオスアトラクタを切断する平面を変更する切断面変更部404を備えるように構成される。
【0055】
本切断面学習4は、第24図に示す切断面学習処理を説明するフローチャートのように、脳波等の基礎情報を基に生成したサウンドを再生する。次いで、再生したサウンドを聴いた人の脳波を検出してその評価を行い、評価に応じた切断面の変更をするフィードバックを行う。これによって、より適したサウンドを生成することができる。
【0056】
また、本実施例におけるスケーリング幅学習7は、第25図に示すように、情報提供者の脳波を測定する脳波測定部701と、脳波データを周波数帯域ごとの数値データとして計算する周波数解析部702と、周波数帯域ごとの数値データを比較し、心身状態を評価する脳波評価部703と、評価に応じてフラクタル特徴を抽出するためのスケーリング幅を変更するスケーリング幅変更部704を備えるように構成される。
【0057】
4.スケーリング幅学習
本スケーリング幅学習7は、第26図に示すスケーリング幅学習処理を説明するフローチャートのように、脳波等の基礎情報を基に生成したサウンドを再生する。次いで、再生したサウンドを聴いた人の脳波を検出してその評価を行い、評価に応じたスケーリング幅の変更をするフィードバックを行う。これによって、より適したサウンドを生成することができる。
【0058】
前記脳波測定部401、701は、情報提供者の頭部複数箇所に電極を装着し、各部位における脳波を測定し、数値演算可能なデータに変換する。
また、脳波測定手法については、国際脳波学会標準法(国際10/20法)に準拠している。脳波測定に用いる電極位置としては、(Fp1、Fp2、F7、F8、Fz、C3、C4、Pz、T5、T6、O1、O2)の12箇所を採用している。その他、指尖脈波、眼球運動、及び、心電図も測定している。
【0059】
脳波を測定する場合、例えば第27図の脳波測定環境の簡略図に示すように、脳波測定用の電極を装着した被験者の前方に所定の間隔を空けてサウンド再生用のスピーカを設置する。また、本サウンド生成方法を動作させるコンピュータを動作させ、得られたサウンドファイルをこのスピーカで再生する。更に、第28図、第29図に示すように、電極を装着する位置は、国際脳波学会標準法(国際10/20法)による電極位置の配置図に従って行う。
【0060】
前記周波数解析部402、702は、測定して得られた脳波データを、δ波(0.5〜3Hz)、θ波(3〜7Hz)、α波(7〜13Hz)、β波(13〜30Hz)、γ波(30〜40Hz)の各周波数帯域に分解し、それぞれのパワースペクトルを計算することにより脳の状況を把握できる数値データにし、脳波を解析する。
【0061】
前記脳波評価部403は、解析により得られた周波数帯域ごとの数値データの相関を調べ、情報提供者が安らいでいるかどうかを評価し、その結果を報酬値として蓄積する。安らぎの評価尺度としては、各周波数帯域の波が全体の脳波に占める割合である各周波数帯域の含有率、各周波数帯域の波の強さそのものを表す各周波数帯域のスペクトル値を用いて全体的な傾向を掴むことで脳の状態を評価し、評価値が高くなる切断面に対して正の報酬値を与え、評価値が低くなる切断面に対して負の報酬値を与える。
【0062】
前記脳波評価部703は、解析により得られた周波数帯域ごとの数値データの相関を調べ、情報提供者が安らいでいるかどうかを評価する。安らぎの評価尺度としては、各周波数帯域の波が全体の脳波に占める割合である各周波数帯域の含有率、各周波数帯域の波の強さそのものを表す各周波数帯域のスペクトル値、を用いて全体的な傾向を掴むことで脳の状態を評価し、評価値が高くなるスケーリング幅に対して正の報酬値を与え、評価値が低くなるスケーリング幅に対して負の報酬値を与える。
【0063】
前記切断面変更部404は、評価値が低くなった場合に、今までの蓄積された報酬値を考慮に入れて、切断面を変更し脳波測定を続行する。評価値が収束した場合には、学習が完了したものとみなし現在の切断面を最適切断面として、脳波測定を終了する。
【0064】
前記スケーリング幅変更部704は、評価値が低くなった場合に、今までの蓄積された報酬を考慮に入れて、スケーリング幅を変更し脳波測定を続行する。評価値が収束した場合には、学習が完了したものとみなし現在のスケーリング幅を最適スケーリング幅として、脳波測定を終了する。
【0065】
本実施例における生成ルール学習5では、第30図に示すように、情報提供者と対話できるインターフェースをもつユーザ入力部501と、入力内容に従ってサウンド生成ルールBを変更する生成ルール変更部502と、変更に応じたサウンドを生成するサウンド変更部503を備えるように構成される。第31図及び第32図は、生成ルール学習処理を説明するフローチャートである。第31図及び第32図に示すように、生成ルール学習5は、生成するサウンドの音色や音量等を変更することができる。
【0066】
サウンドの傾聴者の心身状態を評価する手段としては、脳波以外にも、脈拍や心拍の生体信号を測定し、その変動の周波数スペクトルを観測することで自律神経系の活動を調べる方法を用いる。第33図(a)は、サウンド傾聴時の生体から測定された心拍の変動を算出したグラフであり、この変動の周波数成分を低周波成分(0.024〜0.15(Hz))及び高周波成分(0.15〜0.6(Hz)の2つに分解し、その含有率の比である高周波/低周波を観測することで、サウンド傾聴時の生体における副交感神経と交感神経の活動の比(神経種別特性と呼ぶ)を測定することができる。第33図(b)は第33図(a)の心拍変動を例とした生体信号からの神経種別特性の解析結果のグラフである。サウンド傾聴者から脳波を測定することが困難な場合には、前記高周波/低周波の値の大きさをもってサウンド傾聴者の安らぎの評価値と置き換える。
【0067】
上記ユーザ入力部501は、情報提供者がサウンドを聞きながら、演奏楽器、音高の範囲、音の強さの範囲及び音長の範囲を変更可能なインターフェースを有し、情報提供者の趣味及び嗜好を反映できるようにする。
【0068】
上記生成ルール変更部502は、情報提供者がインターフェースを用いて変更した項目内容を生成ルールに適用する。
【0069】
上記サウンド変更部503は、変更された生成ルールを用いてサウンドを生成する。
【0070】
このようなカオスアトラクタを用いるサウンド生成方法は、第1図に示すように、基礎情報変換部1によって情報提供者の基礎情報Aを測定し数値演算可能なデータに変換する。次いで、このデータをカオス特性空間生成手順2によってカオスアトラクタを算出する。その後、得られたカオスアトラクタをサウンド生成手順3に渡し、サウンド生成ルールBを適用することにより、カオス的な振る舞いをするサウンドファイルCを生成する。
【0071】
また、フラクタル特徴を用いるサウンド生成方法は、第2図に示すように、基礎情報変換部1によって情報提供者の基礎情報Aを測定し数値演算可能なデータに変換する。次いで、このデータをフラクタル特性空間6によってフラクタル特徴を算出する。その後、得られたフラクタル特徴をサウンド生成手順3に渡し、サウンド生成ルールBを適用することにより、サウンドファイルCを生成する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明のカオス特性を有する基礎情報からのサウンド生成方法の全体構成を説明するための説明図である。
【図2】本発明のフラクタル特性を有する基礎情報からのサウンド生成方法の全体構成を説明するための説明図である。
【図3】スタンドアロン型サウンド生成再生装置の構成図である。
【図4】ネットワーク配信型サウンド生成再生装置の構成図である。
【図5】測定された脈波のグラフである。
【図6】測定された脈波のグラフである。
【図7】算出されたカオスアトラクタの3次元グラフである。
【図8】算出されたカオスアトラクタの3次元グラフである。
【図9】切断面にプロットされる様子を表す模式図である。
【図10】脈波データを例としたフラクタル特徴抽出の過程におけるスケーリング変換の図である。
【図11】脈波データを例としたフラクタル特徴抽出の過程におけるスケーリング変換の図である。
【図12】脈波データを例としたフラクタル特徴抽出の過程におけるスケーリング変換の図である。
【図13】脈波データを例としたフラクタル特徴抽出の過程におけるスケーリング変換の図である。
【図14】脈波データを例としたフラクタル特徴抽出の過程におけるスケーリング変換の図(a)及びその一部分を拡大したもの(b)である。
【図15】図14(b)の脈波データを例としたフラクタル特徴抽出の過程におけるスケーリング変換の図の一部分を拡大したもの(a)及びその一部分を拡大したものである。
【図16】脈波グラフ(a)と、該脈波グラフ(a)をスケーリング変換して算出したカオスアトラクタの3次元グラフ(b)である。
【図17】脈波グラフ(a)と、該脈波グラフ(a)をスケーリング変換して算出したカオスアトラクタの3次元グラフ(b)である。
【図18】脈波グラフ(a)と、該脈波グラフをスケーリング変換して算出したカオスアトラクタの3次元グラフ(b)である。
【図19】スケーリング変換された各脈波データから算出されたカオスアトラクタの3次元グラフである図16(b)、図17(b)、図18(b)を列挙したものである。
【図20】脈波データを例とした基礎情報から直接抽出されたフラクタル特徴のグラフであり、(a)は脈波の時系列データグラフ、(b)は|t−ti±k|=0.5秒のときのデータグラフである。
【図21】脈波データを例とした基礎情報から直接抽出されたフラクタル特徴のグラフであり、(b)は|t−ti±k|=0.05秒のときのデータグラフ、(b)は|t−ti±k|=0.005秒のときのデータグラフである。
【図22】脈波データを例とした基礎情報から直接フラクタル特徴を抽出する過程における特徴抽出の測定方法を表す模式図である。
【図23】本発明の切断面学習処理の全体構成を説明するための説明である。
【図24】本発明の切断面学習処理を説明するフローチャートである。
【図25】本発明のスケーリング幅学習処理の全体構成を説明するための説明図である。
【図26】本発明のスケーリング幅学習処理を説明するフローチャートである。
【図27】脳波測定環境の模式図である。
【図28】国際脳波学会標準法(国際10/20法)による電極位置を上から見た模式図である。
【図29】国際脳波学会標準法(国際10/20法)による電極位置を正面から見た模式図である。
【図30】本発明の生成ルール学習処理の全体構成を説明するための説明図である。
【図31】本発明のカオス特性を有する基礎情報からのサウンド生成ルール学習処理を説明するフローチャートである。
【図32】本発明のフラクタル特性を有する基礎情報からのサウンド生成ルール学習処理を説明するフローチャートである。
【図33】サウンド傾聴時の生体から測定された心拍の変動を算出したグラフ(a)及びその心拍変動を例とした生体信号からの神経種別特性の解析結果のグラフ(b)である。
【符号の説明】
【0073】
1;基礎情報変換部、101;情報測定装置、102;測定用コンピュータ、2;カオス特性空間生成手順、201;カオスアトラクタ算出部、202;切断面構成部、203;基準点設定部、3;サウンド生成手順、4;切断面学習、401;脳波測定部、402;周波数解析部、403;脳波評価部、404;切断面変更部、5;生成ルール学習、501;ユーザ入力部、502;変更部、503;サウンド変更部、6;フラクタル特性空間、7;スケーリング幅学習、701;脳波測定部、702;周波数解析部、703;脳波評価部、704;スケーリング幅変更部、A;基礎情報、B;サウンド生成ルール、C;サウンドファイル。
【出願人】 【識別番号】596017598
【氏名又は名称】伊藤 英則
【識別番号】302068276
【氏名又は名称】加藤 昇平
【識別番号】302068287
【氏名又は名称】水野 雅紀
【出願日】 平成18年7月10日(2006.7.10)
【代理人】 【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路

【識別番号】100117134
【弁理士】
【氏名又は名称】萩野 義昇

【識別番号】100111752
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 直也

【公開番号】 特開2006−346471(P2006−346471A)
【公開日】 平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願番号】 特願2006−189865(P2006−189865)