| 【発明の名称】 |
油性ゲル組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 弘 【住所又は居所】東京都中央区日本橋本町4丁目4番14号 長谷川香料株式会社フレグランス研究所内
【氏名】中村 充志 【住所又は居所】東京都中央区日本橋本町4丁目4番14号 長谷川香料株式会社フレグランス研究所内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 飽和炭化水素系溶剤を8〜97重量%、オクチル酸アルミニウム又はオクチル酸アルミニウムとC12〜C24高級脂肪酸アルミニウムの混合物からなるゲル化剤を1〜20重量%、スチレン系熱可塑性エラストマーを0.01〜1.99重量%、香料および/または消臭成分を0.5〜87重量%および美観向上性固形物を含有することを特徴とする、美感向上性固形物の沈降が防止された油性ゲル組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、芳香剤、消臭剤等に使用される油性ゲル組成物に関し、更に詳しくは、ラメ、パール化剤、乳白分散剤等の美観向上性固形物の沈降を防止することができる油性ゲル組成物に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、油性ゲル組成物は室内芳香剤等として用いられており、ゲル化剤としては、例えば、ステアリン酸ナトリウム(特許文献1参照)、ジベンジリデンソルビトール(特許文献2参照)、硬化ヒマシ油(特許文献3参照)、スチレン系熱可塑性エラストマー(特許文献4、5、6参照)などが提案されている。 【0003】 また、美観を重視した透明な油性ゲル組成物が求められるようになって、ゲル化剤としてオクチル酸アルミニウムを用いることが提案され、例えば、オクチル酸アルミニウム、リモネンまたは無臭ケロシンからなる透明油性ゲル状芳香剤組成物(特許文献7参照)、ジ−2−エチルヘキサン酸アルミニウム、テルペン系炭化水素及び香料からなる透明ゲル状芳香剤組成物(特許文献8参照)、オクチル酸アルミニウムおよびその6〜80モル%のC12〜C24高級脂肪酸アルミニウムの混合物からなるゲル化剤として用いる透明油性ゲル芳香剤組成物(特許文献9参照)、オクチル酸アルミニウムおよびその6〜80モル%のC12〜C24高級脂肪酸アルミニウムの混合物とベンジリデンソルビトール誘導体を組み合わせてゲル化剤として用いる透明ゲル状芳香・消臭剤組成物(特許文献10参照)、ジ−2−エチルヘキサン酸アルミニウム、炭化水素化合物又は香料と二塩基酸類などからなるゲル強度向上剤を含有する透明ゲル状芳香剤組成物(特許文献11参照)などが提案されている。 【0004】 【特許文献1】特開昭55−75493号公報 【特許文献2】特開昭60−41967号公報 【特許文献3】特開2002−65826号公報 【特許文献4】特公平5−63184号公報 【特許文献5】特開昭62−249652号公報 【特許文献6】特開昭62−249653号公報 【特許文献7】特許第2780025号公報 【特許文献8】特開平3−9758号公報 【特許文献9】特開平10−43282号公報 【特許文献10】特開2001−46482号公報 【特許文献11】特開2002−102325号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 室内芳香剤等に使用される油性ゲル組成物に、ラメ、パール化剤、乳白分散剤などの美観向上性固形物を使用してさらに美観を向上させることが求められている。しかしながら、上記した従来提案されている油性ゲル組成物では、ラメ、パール化剤、乳白分散剤などの比重の重い固形物を使用した場合、経時的に固形物が沈降してしまうという問題があり、さらなる改善が求められていた。 【0006】 従って、本発明の目的は、ラメ、パール化剤、乳白分散剤などの美観向上性固形物が経時的に沈降するのを防止できるとともに、芳香・消臭成分の揮散安定性に優れた油性ゲル組成物を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 そこで、本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、今回、飽和炭化水素系溶剤、オクチル酸アルミニウム又はオクチル酸アルミニウムとC12〜C24高級脂肪酸アルミニウムの混合物からなるゲル化剤、香料および/または消臭成分の特定の割合での配合物に、比較的少量のスチレン系熱可塑性エラストマーを配合することにより、ラメ、パール化剤、乳白分散剤などの美観向上性固形物が経時的に沈降するのを防止できるとともに、芳香・消臭成分の揮散安定性に優れた油性ゲル組成物が得られることを見出し本発明を完成するに至った。 【0008】 かくして、本発明は、飽和炭化水素系溶剤を8〜97重量%、オクチル酸アルミニウム又はオクチル酸アルミニウムとC12〜C24高級脂肪酸アルミニウムの混合物からなるゲル化剤を1〜20重量%、スチレン系熱可塑性エラストマーを0.01〜1.99重量%、香料および/または消臭成分を0.5〜87重量%および美観向上性固形物を含有することを特徴とする、美感向上性固形物の沈降が防止された油性ゲル組成物を提供するものである。 【発明の効果】 【0009】 本発明によれば、ラメ、パール化剤、乳白分散剤などの比重の重い美観向上性固形物が経時的に沈降するのを防止できるとともに、芳香・消臭成分の揮散安定性に優れた油性ゲル組成物を提供することができる。 【0010】 以下、本発明の油性ゲル組成物についてさらに詳細に説明する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 本発明において使用される飽和炭化水素系溶剤としては、例えば、イソパラフィン系炭化水素、ノルマルパラフィン系炭化水素、流動パラフィンまたはそれらの混合物などを挙げることができる。その使用量は、油性ゲル組成物の全体量を基準として8〜97重量%、好ましくは25〜95重量%である。 【0012】 本発明に使用されるオクチル酸アルミニウム又はオクチル酸アルミニウムとC12〜C24高級脂肪酸アルミニウムの混合物からなるゲル化剤におけるオクチル酸アルミニウムとしては、ジ−2−エチルヘキサン酸アルミニウムが好適であり、これと混合して用いられるC12〜C24高級脂肪酸アルミニウムとしては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸など又はこれら高級脂肪酸の混合物のアルミニウム塩が挙げられる。このゲル化剤の使用量は、油性ゲル組成物の全体量を基準として1〜20重量%、好ましくは1.5〜10重量%である。 【0013】 本発明に使用されるスチレン系熱可塑性エラストマーは、常温下では加硫ゴムの、高温下では普通の熱可塑性樹脂の特性を示す熱可塑性エラストマーの一種であり、硬質相にポリスチレンブロック、軟質相にゴムブロックを持ち、ポリスチレン部分が物理架橋を形成して橋かけ点になっているブロック共重合体である。ゴムブロックとしてはポリオレフィンもしくは水素添加されたポリオレフィンなどがあり、具体的にはポリブタジエン、ポリイソプレン、そして水素添加型のポリエチレン/ブチレン、ポリエチレン/プロピレンが挙げられる。ブロック共重合体には、ジブロック、トリブロック、マルチブロックなどの種類がある。これらのスチレン系熱可塑性エラストマーは市場で容易に入手することができ、例えば、「クレイトンG」(シェル化学社製の商品名)、「セプトン4033」(クラレ社製の商品名)などを挙げることができる。 【0014】 上記したスチレン系熱可塑性エラストマーの配合割合は、油性ゲル組成物の全体量を基準として0.01〜1.99重量%、好ましくは0.02〜1.90重量%である。0.01重量%未満ではラメ、パール化剤、乳白分散剤などの美観向上性固形物が経時的に沈降するのを防止することができず、1.99重量%を超える量ではスチレン系熱可塑性エラストマーによるゲル化がおこり、良好なゲルが得られない。 【0015】 本発明の油性ゲル組成物は、香料および/または消臭成分を含む。香料成分としては、天然および合成の広い範囲の香料を利用することができる。そのような香料成分の例としては、例えば、レモン油、オレンジ油、ベルガモット油、イランイラン油、パチョリ油、シトロネラ油、レモングラス油、ボアドローズ油、チョウジ油、ユーカリ油、セダー油、ビャクダン油、ベチバー油、ゼラニウム油、ペパーミント油、ローズ油、ジャスミン油など、更にはこれら天然精油から分離されたリモネン、ゲラニオール、シトロネロール、リナロールなどの如き天然源植物精油及びその単離香料類;ムスク、シベット、アンバーグリス、カストリウムなどの如き天然源動物性香料類;バニリン、メントール、シンナミックアルデヒド、ヘリオトロピン、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、シトラール、ミルセン、ミルセノール、アニスアルデヒド、シネオール、イオノン、ピネン、リモネン、カンフェン、シス−3−ヘキセノール、ベンジルアルコール、α−アミルシンナミックアルコール、オイゲノール、リナリルアセテート、ベンジルアセテートなどの如き合成香料;これらの各種精油乃至香料の少なくとも二種を配合した調合香料;などの各種の香料成分を例示することができる。なお、香料成分の溶剤として、イソパラフィン、ノルマルパラフィン、ジプロピレングリコール(DPG)、ジエチルフタレート(DEP)、エチルカルビトールを用いることもできる。 【0016】 また、消臭成分としては、例えば、ラウリルメタアクリレート、ゲラニルクロトネートクロロフィルの如き化学的消臭剤を例示することができる。 【0017】 上記した香料および/または消臭成分の配合割合は、油性ゲル組成物の全体量を基準として0.5〜87重量%、好ましくは1〜70重量%である。 【0018】 本発明に使用される美観向上性固形物は、室内芳香剤等に使用される油性ゲル組成物の美感を向上させる固形物であり、例えば、ラメ、パール化剤、乳白分散剤などを挙げることができる。ラメ、パール化剤は、例えば、アルミニウムホイルの表面に細かい溝を有する加工を施し、平滑な表面を精密にカットすることで多彩な色彩の三次元的な光沢効果とデザイン性を付与する固形物であり、市場で容易に入手でき、例えば、ダイヤホログラム、クリスタルカラー、レインボーフレーク(ダイヤ工業株式会社製)などを例示することができる。また、乳白分散剤としては、例えば、被覆処理酸化チタン、被覆処理酸化亜鉛などの微粉末であるWMP478ホワイト(大日本精化工業株式会社製)などを例示することができる。美観向上性固形物の配合割合は、油性ゲル組成物の香料および/または消臭成分の揮散安定性に影響を及ぼさない範囲内で適宜な量を配合することができる。 【0019】 本発明の油性ゲル組成物には、さらに、他の添加剤として、例えば、パラジクロールベンゼン、ナフタリン、カンフアーの如き防虫剤;オルトフェニルフェノール、安息香酸、サリチル酸、イソプロピルメチルフェノールの如き防腐・殺菌剤;BHA、BHTなどの抗酸化剤;アセトキシフェニルブタノン、メチルオイゲノールの如き誘引、忌避剤;色素等を配合例示することもできる。 【0020】 上記のように、本発明の油性ゲル組成物は、ラメ、パール化剤、乳白分散剤などの比重の重い美観向上性固形物が経時的に沈降するのを防止できるとともに、芳香・消臭成分の揮散安定性に優れた諸性質を示し、車内、船舶内、トイレ内、浴場内、居室内などの室内芳香・消臭剤として、更には固型香水、固型芳香・消臭塗布剤、ポマンダーなどの香粧品として、その他広い分野において有用である。 【0021】 以下実施例により本発明の実施の態様をさらに具体的に説明する。 【実施例】 【0022】 実施例1、比較例1および比較例2 下記表1に記載した配合割合にて、常法により実施例1、比較例1および比較例2の油性ゲル組成物を作製した。なお、数値は全て重量%である。 【0023】 【表1】
【0024】 ※1:ライム#4543(長谷川香料社製) ※2:スチレン系熱可塑性エラストマー(クラレ社製の商品名) ※3:脂肪酸アルミニウム(生研化学社製の商品名) ※4:イソパラフィン(出光石油化学社製の商品名) ※5:ラメ(ダイヤ工業社製の商品名) 【0025】 (ゲルの状態観察) 実施例1および比較例1において、ラメの分散性向上に寄与している添加剤であるスチレン系熱可塑性エラストマー(実施例1)およびセバシン酸(比較例1)の溶解状況を観察した。また、各油性ゲル組成物を室温で3ヶ月間放置し、ラメの分散状態を観察し、その結果を表2に示す。 【0026】 【表2】
【0027】 実施例1のスチレン系熱可塑性エラストマーは完全に溶解していたが、比較例1のセバシン酸は一部不溶解の状態であった。また、ラメの分散状態では、実施例1では調製直後と変化なく良好に分散していたが、比較例1ではやや沈降しており、比較例2では大部分が沈降してしまった。さらに、実施例1の油性ゲル組成物は香料の揮散状態も安定していた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000214537 【氏名又は名称】長谷川香料株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋本町4丁目4番14号
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| 【出願日】 |
平成16年8月18日(2004.8.18) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−55239(P2006−55239A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月2日(2006.3.2) |
| 【出願番号】 |
特願2004−237914(P2004−237914) |
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