| 【発明の名称】 |
血液循環改善用組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉野 豪俊 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化学株式会社内
【氏名】青井 暢之 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化学株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】優れた血液循環改善効果を有することに加え、安全性及び実用性が高い飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用可能な血液循環改善用組成物を提供すること。
【解決手段】エラジタンニンを有効成分として含有することを特徴とする血液循環改善用組成物。また、エラジタンニンとして、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンからなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有することを特徴とする血液循環改善用組成物。これらの成分は、アムラーなどの長期にわたり人間に摂取されてきた実績のある天然植物に由来するものであって、仮に大量に摂取したとしても強い副作用を誘発するおそれがなく、安全性が高い。そのため、当該組成物は、実用性が高く、飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エラジタンニンを有効成分として含有することを特徴とする血液循環改善用組成物。 【請求項2】 請求項1記載のエラジタンニンが、エラエオカルプシン(Elaeocarpusin)、ケブラグ酸(Chebulagic acid)、ゲラニイン(Geraniin)及びコリラギン(Corilagin)からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする血液循環改善用組成物。 【請求項3】 有効成分であるエラジタンニン、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンが、天然植物より抽出されたものであることを特徴とする請求項1乃至2記載の血液循環改善用組成物。 【請求項4】 有効成分であるエラジタンニン中におけるエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンの含有割合が重量%でエラエオカルプシンを5〜80%、ケブラグ酸を5〜80%、ゲラニインを5〜80%、コリラギンを5〜80%の範囲でそれぞれ含有されることを特徴とする血液循環改善用組成物。 【請求項5】 有効成分であるエラジタンニン中におけるエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンの含有割合が重量%でエラエオカルプシンを10〜40%、ケブラグ酸を10〜40%、ゲラニインを10〜40%、コリラギンを10〜40%の範囲でそれぞれ含有されることを特徴とする血液循環改善用組成物。 【請求項6】 請求項1乃至5いずれかに記載の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする飲食品。 【請求項7】 請求項1乃至5いずれかに記載の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする飼料。 【請求項8】 請求項1乃至5いずれかに記載の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする医薬部外品。 【請求項9】 請求項1乃至5いずれかに記載の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする医薬品。 【請求項10】 血液循環改善が血流改善である請求項1乃至9の組成物もしくは飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品。 【請求項11】 血液循環改善が血小板凝集抑制である請求項1乃至9の組成物もしくは飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品。 【請求項12】 血液循環改善が血液凝固抑制である請求項1乃至9の組成物もしくは飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、エラジタンニンを有効成分として含有することを特徴とする血液循環改善用組成物、及びそれを含有する飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品に関するものである。さらにはエラジタンニンがエラエオカルプシン(Elaeocarpusin)、ケブラグ酸(Chebulagic acid)、ゲラニイン(Geraniin)及びコリラギン(Corilagin)からなる群から選択される少なくとも1つである血液循環改善用組成物、及びそれを含有する飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品に関するものである。 【背景技術】 【0002】 近年、高齢化、食生活の欧米化、運動不足、過度なストレス等が、動脈硬化症、脳梗塞等といった循環器系疾患を増加させる大きな原因となっている。かかる循環器系疾患では微小血管内における血流の低下が認められ、これが生体に様々な悪影響を与える危険性が近年指摘されている。また、身近なところでは、皮膚のかゆみ、疲労、高血圧等と、血流との関係が指摘されている。 【0003】 人体において血流循環は、酸素及び栄養物の供給、並びに炭酸ガス及び他の代謝老廃物の除去という重要な機能を担っている。これら2つの機能は、組織細胞の活動・生存にとって一時も欠かせない。また、生体防御機能や免疫機能も、この血液循環に依存する機能である。このように、血液循環は多くの重要な生体機能に関与している。ヒトが健康を維持するために健全な血液循環が不可欠であるということは、古くから認識されている。また、毎日の食事等により摂取する食品が心臓・血管系に与える影響についても、多くの報告がなされている。 【0004】 上述のごとく、血液循環や心臓・血管系に与える食品の影響などに対して多大な関心が向けられているのに対し、血液流動性の重要性については、これまで看過されがちであった。その理由としては、第1に血液は「液体」であり、「高い流動性」を有することが当然とされてきたこと、第2に血液流動性の計測が予想外に困難で、その評価が困難であったこと等が挙げられる。しかしながら、血液の「液体」成分である血漿は、血液成分(体積)の約半分に過ぎず、残りの半分は細胞成分(赤血球、白血球、血小板;赤血球が大部分)である。このことを考えれば、血液はいつでも流動性を有するものではないことがわかる。 【0005】 この血液流動性は、喫煙、高血圧、高脂血症、糖尿病等の種々の要因により、バランスを失う。症状が進行した場合には、著しい末梢血行障害が生じ、組織に異常をきたすこととなる。このことからも、血液流動性の維持が健康に必須のものであることは容易に理解できる。 【0006】 体積の半分が細胞成分である血液が、あたかも「液体のような」動きをすることができるのは、血液粘度、白血球変形能及び接着能、血小板の接着、赤血球の変形能に起因する。なかでも特に赤血球の変形能に起因するところが大きい。赤血球の変形能に関する定義は、必ずしも統一されてはいないが、赤血球の形状変化を生ずるときの抵抗、あるいは新たな形態をとるために赤血球が示す力学的適応であると理解されている(血液レオロジー最近の進歩、(株)メディカルレビュー社、14−56、1992年)。 【0007】 この赤血球の変形能が血液流動性に与える影響は、血管が毛細血管である場合に、より直接的に重要である。毛細血管の管径は、組織によっても異なるが、平均5μm程度である。これに対し、赤血球(両凹円盤状)の径は、ヒトの場合約8μmである。ゆえに、赤血球は変形しないと毛細血管を通過しえない関係にあることが明らかである。従って、赤血球の変形能は、毛細血管の血流速度ないし血流量を左右する最も重要な因子であり、いわば血液流動性の基本メカニズムであるといえる。 【0008】 そして、赤血球変形能がどのような機構で維持され、また食事などの環境因子によりどのような影響を受けるかについての研究が現在注目されつつある。それゆえ、血流改善効果を持つ食品・食品成分の摂取は、循環器系疾患をはじめとする各種疾患の原因の一つと考えられる血流低下の防止に有効と考えられ、さらには各種疾患の予防や健康増進に寄与しうると考えられる。なお、血流を改善する可能性のある食品・食品成分はこれまでにも多数報告されており、その具体例を挙げると、梅干し、梅肉エキス(例えば、特許文献1参照)、黒酢(例えば、特許文献1参照)、ダッタンそば等がある。 しかし、これら組成物はいずれも、風味や性状等に問題があり、幅広く食品に応用することができなかった。 【0009】 また、血液流動性のほかに血液循環を阻害する要因として大きな危険因子と考えられるのが、血栓の形成であり、血栓の主要な形成要因として、血小板凝集と血液凝固が挙げられる。 【0010】 血栓は、フィブリノーゲンというタンパク質が活性化され、フィブリンに転換されながら、血小板、白血球等と共に、不溶性の重合体となって血管の内壁に固まってできる。身体が正常なときには、この血栓のもととなるフィブリンを溶かす働きをする線溶酵素が血栓予防をして、線溶酵素が不足するとフィブリンを溶解できなくなり、血栓ができるようになる。 【0011】 形成された血栓は血管に沈着し、血管の断面積を減少させ、血液の循環を阻害し、その結果、血液が細胞及び組織で栄養分と酸素を正常に供給することができず、また、細胞及び組織の老廃物を排出できなくなり、毒性が蓄積される等の問題点が発生するようになる。 【0012】 血管の中で、血栓といわれる血液成分の固まりが引き起こす症状を広義の血栓症(以下、単に「血栓症」と記載した場合は、広義の血栓症をいう)と呼び、血栓が原因になって起こる病態は狭義の血栓症と塞栓症に分けられる。狭義の血栓症は血栓が形成個所で血流を部分的にあるいは完全に閉塞することによる症状で、塞栓症は血栓が形成個所から剥がれて血流によって移動し、他の個所で血流を部分的にあるいは完全に閉塞することによって起こる病態のことを指す。 【0013】 このような血栓症は血栓が生じた血管の部位によって多様な疾病を誘発するようになる。その中でも特に脳血管や心臓血管に生じた場合には脳卒中、脳出血、脳梗塞、心不全症、心筋梗塞、心臓麻痺等深刻な症状が発生し、半身不随を引き起こし、ひどい場合には死亡することもある。 【0014】 現在、血栓症を解決するために、血栓の生成を抑制する抗血栓剤及び血栓形成予防剤と、生成された血栓を溶解させる血栓溶解剤の研究開発が主に行われている。 【0015】 抗血栓剤又は血栓形成予防剤としては、血管壁への血小板の付着及び血小板同士の凝集を阻害することで血液の凝固を阻害するアスピリンと、体内の内因性血液凝固経路を遮断するヘパリン(Heparin)、クマリン(Coumarin)等が現在臨床で使われている。また最近はエイコサペンタエン酸(EPA)、プロスタサイクリン(Prostacycline;PG12)誘導体等が商品化されている。しかし、これら薬剤は特異性がないため、生体内においては血栓以外の部分にも影響を及ぼし、生体内に残存した場合、出血等を引き起こす可能性がある。その他に、ヒルジン(hirudin)、合成抗トロンビン(synthetic antithrombin)、チクロピジン(Ticlopidin)等の抗血栓活性についても報告されているが、まだ実用化には至っていない。 【0016】 血栓溶解剤としては、ストレプトキナーゼ(streptokinase)、ウロキナーゼ(urokinase)のようなプラスミノゲンアクチベーター(plasminogen activator)を血栓が生成された患者に静脈注射して、体内の血栓溶解系を活性化する治療法が一般的に使われている。これらが血栓を溶解させる効果は、幾多の臨床実験で立証されたが、抗血栓剤又は血栓形成予防剤と同様、血栓に対する特異性が無く、血栓を治療する間に全身出血する等の副作用がある。また組織型プラスミノゲンアクチベーター(tissue−type plasminogen activator,tPA)は血栓に対する選択性が高く、理想的な血栓溶解剤と考えられたが、実際に臨床治療に適用した結果、程度の差はあるが相変らず全身出血等の副作用があった。また血液内での半減期が非常に短く、薬効の持続時間が短いため、体内で薬効を維持するためには投与量が多くなければならず、そのため治療費用が従来の血栓溶解剤に比べ非常に高いという問題点がある。 【0017】 このような医薬品が血栓の生成予防に使用されてはいるものの、血栓除去にあまり著しい効果を現わすことが無く、深刻な副作用を誘発するため、最近では、医薬品による治療よりは食生活を通じて病気を予防し、体質を調節又は活性化させる機能を持った成分又は食品成分に対する研究も注目されるようになってきている。 【0018】 食品成分としては、ナットウキナーゼや多価不飽和脂肪酸、グルコサミン、タマネギの薄皮(例えば、特許文献2参照。)等の素材が知られているが、風味や性状等に問題があり、幅広く食品に応用できなかった。 【0019】 また、キウイフルーツ抽出物(例えば、特許文献3参照。)についての特許が公開されたが、中性域での活性が弱いという欠点がある。 【0020】 一方、ペットと暮らす人が増加する傾向にある昨今においては、室内でペットを飼うケースも多く必然的に自由運動をし難い環境下にある。また動物医療の環境も良くなってきたことから高齢化も進み、更には現代人同様にペットにもストレスが負荷している状況と言われている。また産業動物と呼ばれる家畜においても、コスト削減の為の効率化の追求により狭い空間での過密飼育が必須な状況となっている。このような現状の中、過度なストレス負荷によって引き起こされる血液循環の悪化や様々な疾病が懸念されており、動物の健康保持や疾病予防が可能な飼料を求める声が社会的に大きくなっている。 【0021】 【特許文献1】特開平11−228561号公報 【特許文献2】特開2002−171934号公報 【特許文献3】特開2003−171294号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0022】 ところで、たとえ血流改善効果、抗血栓(血小板凝集抑制及び血液凝固抑制)効果が期待できる食品・食品成分を見出したとしても、風味や性状等に難点がある場合には、結局、幅広く食品等に応用することができない。従って、実用性の観点から、風味や性状等に難点が少ないものであることが望ましい。さらには、安全性の観点から、仮に大量に摂取したとしても強い副作用を誘発するおそれがないものであることが望ましい。 【0023】 本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れた血液循環改善効果を有することに加え、安全性及び実用性が高いことから飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用可能な血液循環改善用組成物を提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記の優れた血液循環改善用組成物を含有する飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0024】 そこで本願発明者らは、様々な物質のなかから血液循環改善成分を探す目的で、多角的に研究、検討した結果、エラジタンニンに優れた血流改善効果、血小板凝集抑制効果及び血液凝固抑制効果があることを新規に知見した。さらにはエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンに著しい血流改善効果、血小板凝集抑制効果及び血液凝固抑制効果があることを新規に知見した。そこで、本願発明者らはこの新規な知見をさらに発展させ、下記の発明を完成させるに到った。 【0025】 即ち、本願発明は、エラジタンニンを有効成分として含有することを特徴とする血液循環改善用組成物をその要旨とする。さらにはエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンからなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有することを特徴とする血液循環改善用組成物をその要旨とする。この組成物は、血液の流動性を改善し、血小板凝集と血液凝固を抑制する、優れた効果を有するため、血行障害の発生や、血液の凝固を防止することができる。しかも、この組成物は、長期にわたり人間に摂取されてきた実績のある天然植物に由来するものであって、仮に大量に摂取したとしても強い副作用を誘発するおそれがなく、安全性が高い。そのため、当該組成物は、実用性が高く、飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用することができる。 【0026】 更に上記の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品をその要旨とする。 【0027】 本発明の血液循環改善用組成物における「血流改善効果」は、例えば下記のような血管モデルを用いた手法により評価することができる。即ち、採血した血液に、本発明の血流改善用組成物を添加し、それを試験血液とする。一方、無添加の血液を対照血液とする。 【0028】 これら2種の血液を、血管モデルの微細加工流路であるBloody6−7にMC−FAN(いずれも日立原町電子工業製)を用いて、それぞれ20cm水柱差で流す。そして、前記流路を各血液が通過する時間を血流通過時間として求め、試験血液の血流通過時間と対照血液の血流通過時間とを比較することにより、血流改善を評価することができる。かかる比較において、試験血液の血流通過時間が対照血液の血流通過時間に比べて短くなっていれば、血流改善が認められたと判断することができる。 【0029】 また、血栓を誘発する物質、例えば、リポポリサッカライドを上記試験血液及び対象血液に添加した試験を設定し、これらについても測定することで、血流を悪化させる物質に対する血流改善効果を評価することができる。 【0030】 あるいは、前記流路を各血液が通過する速度(血流速度)をそれぞれ求めて比較することにより、血流改善を評価することもできる。かかる比較において、試験血液の血流速度が対照血液の血流速度に比べて速くなっていれば、血流改善が認められたと判断することができる。 【0031】 本発明の血液循環改善用組成物における「血小板凝集抑制活性」は、例えば血小板凝集試験のような手法により評価することができる。すなわち、血小板凝集測定機を使用して、健常人の血液に、試料を添加したのち、凝集を惹起させる物質を加え、一定時間後の血小板凝集率を測定した結果から、試験血液の血小板凝集率と対照血液の血小板凝集率とを比較することにより、その活性を評価することができる。かかる比較において、試験血液の血小板凝集率が対照血液の血小板凝集率に比べて少なくなっていれば、血小板凝集抑制活性が認められたと判断することができる。 【0032】 本発明の血液循環改善用組成物における「血液凝固抑制効果」は、例えば下記のような手法により評価することができる。すなわち、活性化部分トロンボプラスチン時間(Activated Partial Thromboplastin Time;APTT)を測定した結果から、試験血液の血液凝固時間と対照血液の血液凝固時間とを比較することにより、内因性経路に関与する因子を不活性化して、フィブリン形成を阻害し、血管内の血栓生成を抑制する効果を評価することができる。かかる比較において、試験血液の血液凝固時間が対照血液の血液凝固時間に比べて長くなっていれば、血液凝固抑制効果が認められたと判断することができる。 【0033】 従って、本願発明によると、優れた血液循環改善効果を有することに加え、安全性及び実用性が高いことから飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く使用可能な血液循環改善用組成物を提供することができる。 【0034】 また、上記の優れた血液循環改善用組成物を含有する飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品をそれぞれ提供することができる。このため、血液循環を改善することで血行障害を緩和、改善または予防することが可能となり、さらには血行障害に起因する循環器系疾患などを緩和、改善または予防することが可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0035】 以下、本発明を具体化した一実施形態の血液循環改善用組成物、及びそれを含有する飲食物、飼料、医薬部外品、医薬品を詳細に説明する。 【0036】 本発明のエラジタンニンとは、アルカリ、酵素で多価フェノール酸と多価アルコール(糖など)に加水分解されるもので、分布は双子葉離弁花植物に局在し、糖アルコールに、没食子酸およびその二量体であるエラグ酸が化学結合した構造をしており、加水分解性タンニンに分類される。化合物の具体例としては、ゲラニイン、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、コリラギン、エンブリカニン、プニグルコニン、ペデュンキュラギンなどが知られており、好ましいものは、ゲラニイン、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、コリラギンである。 【0037】 これら化合物はいずれも、化学的合成も可能ではあるが、天然植物に含まれる物質であり、長期にわたり人間に摂取されてきた実績のある天然植物から抽出したものが、安全性の面より好ましい。 【0038】 これまでにエラジタンニンを含む植物として報告されている例としては、トウダイグサ科のアムラー、アカメガシワ、チャンカピエドラ、フクロソウ科のゲンノショウコ、シクンシ科のモモタマナ、バラ科の甜茶、ミズキ科のサンシュユ、ツツジ科のウワウルシ、カエデ科のメグスリノキ、ウルシ科の五倍子、ミソハギ科のバナバ、バラ科のワレモコウ、ザクロ科のザクロなどがあるが、これら植物の有する生理効果の知見としては下痢止め、腎結石の予防、抗アレルギー、血糖値の上昇抑制などが報告されているが、血液循環を改善する効果については報告されていなかった。 【0039】 エラエオカルプシン(Elaeocarpusin)の起源については、特に限定されるものではないが、アムラー(学名:Phyllanthus embilica、トウダイグサ科)や、メグスリノキ(学名:Acer nikoense Maximowicz、カエデ科)等の植物に含まれることが知られており、いずれの植物も抽出原料として使用できる。 【0040】 ケブラグ酸(Chebulagic acid)の起源については、特に限定されるものではないが、アムラー(学名:Phyllanthus embilica、トウダイグサ科)や、モモタマナ(学名:Terminalia catappa、シクンシ科)等の植物に含まれることが知られており、いずれの植物も抽出原料として使用できる。 ゲラニイン(Geraniin)の起源については、特に限定されるものではないが、アムラー(学名:Phyllanthus embilica、トウダイグサ科)や、アカメガシワ(学名:Mallatus japonica、トウダイグサ科)、メグスリノキ(学名:Acer nikoense Maximowicz、カエデ科)、ゲンノショウコ(学名:Geranium nepalense var. thunbergii、フクロソウ科)等の植物に含まれることが知られており、いずれの植物も抽出原料として使用できる。 コリラギン(Corilagin)の起源については、特に限定されるものではないが、アムラー(学名:Phyllanthus embilica、トウダイグサ科)や、モモタマナ(学名:Terminalia catappa、シクンシ科)、ウワウルシ(学名:Artctostaphylos uva−ursi、ツツジ科)等の植物に含まれることが知られており、いずれの植物も抽出原料として使用できる。 【0041】 本発明の血液循環改善用組成物の抽出原料に用いる天然植物としては、上記の如く、当該化合物を含有する植物であれば特に限定するものではないが、全ての成分を含有するアムラーが好ましい。 【0042】 アムラーは、トウダイグサ科コミカンソウ属に属する落葉の亜高木であり、インドからマレーシア地域及び中国南部にかけて分布しており、インドが原産地と考えられている。また、アムラーは、各地方または言語により各々固有の名称を有しており、例えば、余柑子、油甘、奄摩勒、エンブリック・ミロバラン、アーマラキー、マラッカノキ、マラッカツリー、インディアングーズベリー、アロンラ、アミラ、アミラキ、アミラキャトラ、ネリカイ、ネルリ、タシャ、カユラカ、ケムラカ、ナックホンポン等とも称されている。 【0043】 エラジタンニン、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンが上記植物中に存在することは知られていたが、血液循環改善効果を有するという事実に関する具体的な報告はこれまでになく、本願発明者が鋭意研究の末に今回新規に知見したものである。 【0044】 ここにおいてエラジタンニンは、そのまま、あるいは水抽出物、アルコール抽出部物などの抽出物、あるいはこれらに酵素処理を作用したものが利用できる。 【0045】 天然植物から当該化合物を抽出調製するには、配糖体を含む天然のポリフェノール類の分離・精製に用いられる通常の手段が適宜採用される。通常の手段としては、例えば、抽出、濃縮、濾過、分液、分別沈澱、結晶化、分蜜、真空乾燥、凍結乾燥、吸着クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーなどが挙げられる。以上のような慣用の方法から選ばれる適宜の方法で当該化合物の給源の抽出物を分画して生成する画分を選択・合一した画分を、必要に応じて、更に適宜の方法により分画し、選択・合一する操作を繰り返せば、所望のレベルにまで精製された当該化合物を得ることができる。こうして得られる当該化合物は、さらに必要に応じて、適宜の他の成分と混合するなどして組成物の形態に調製して使用することもでき、目的に応じて、適宜の精製度・形態の当該化合物の調製物を用いればよい。 【0046】 天然植物からの当該化合物の抽出においては酵素処理を併用することが好ましく、この処理によれば収率や風味を改善することができ、また血液循環改善効果の高い成分を得ることができる。なお、酵素処理は抽出前に行ってもよく、抽出時に行ってもよい。酵素処理をするときのpHは、使用する酵素の至適pH及びpH安定性を指標にして、適宜設定することができる。また、酵素処理をするときの温度に関しても、使用する酵素の至適温度及び温度安定性を指標にして、適宜設定することができる。 【0047】 本発明の酵素処理に用いる酵素は、特に限定されるものではないが、食品工業分野でよく用いられる加水分解酵素であることが好ましい。この種の酵素は使用実績があり、安全性等の観点からも好ましいからである。上記酵素の具体例としては、例えば、ペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、タンナーゼ、デキストラナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、トリプシン、パパイン等の加水分解酵素が挙げられる。これらのなかでも好ましくは、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、タンナーゼ、セルラーゼから選択される1種類を使用する、または2種類以上を組み合わせて使用することである。これによれば抽出効率をさらに向上させることが可能となる。 【0048】 植物からの抽出物及び画分はそのままで使用することも可能であるが、必要に応じて噴霧乾燥や凍結乾燥等の手段により乾燥粉末化させて使用することも可能である。 【0049】 有効成分であるエラジタンニン中におけるエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンの含有割合は、血流改善効果の点より、重量%でエラエオカルプシンを5〜80%、ケブラグ酸を5〜80%、ゲラニインを5〜80%、コリラギンを5〜80%の範囲でそれぞれ含有されることが好ましく、エラエオカルプシンを10〜40%、ケブラグ酸を10〜40%、ゲラニインを10〜40%、コリラギンを10〜40%の範囲でそれぞれ含有されることが更に好ましく、エラエオカルプシンを15〜35%、ケブラグ酸を15〜35%、ゲラニインを15〜35%、コリラギンを15〜35%の範囲でそれぞれ含有されることが最も好ましい。 【0050】 本発明における血液循環改善用組成物は、血行障害の緩和、改善または予防を目的として使用することができる。前記血行障害に関係する症状または疾患としては、例えば、レイノー現象、レイノー病、レイノー症候群、皮膚のかゆみ、疲労、倦怠感、高脂血症、動脈硬化症、心筋梗塞、脳梗塞、充血、鬱血、出血、貧血、皮膚・粘膜・爪・口唇・目の周囲などの暗赤色化、鮫肌、出血傾向、あざができやすい、めまい、のぼせ、じく血(鼻血)、喀血、嘔吐、下血、血尿、筋肉痛、吐き気、胃重感及び不眠などにみられる血流障害などを挙げることができる。ここに挙げた症状または疾患においては、血流低下が観察されることが明らかにされており、本発明の血液循環改善用組成物により血流を改善することで、所望の効果が期待できる。なお、疲労とは、具体的には、肩こり、腰痛等を挙げることができ、また冷え症もその一態様として含む。 【0051】 本発明の血液循環改善用組成物は、飲食品、飼料、医薬部外品、医薬品等に幅広く応用できるが、特に人が手軽に摂食できる飲食品に応用することが好ましい。 【0052】 本発明における飲食品とは、溶液、懸濁物、粉末、固体成形物等、経口摂取可能な形態であればよく、特に限定するものではない。飲食物の具体例としては、例えば、即席麺、レトルト食品、缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・みそ汁類、フリーズドライ食品等の即席食品類、清涼飲料、果汁飲料、野菜飲料、豆乳飲料、コーヒー飲料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、栄養飲料、アルコール飲料等の飲料類、パン、パスタ、麺、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉等の小麦粉製品、飴、キャラメル、チューイングガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、デザート菓子等の菓子類、ソース、トマト加工調味料、風味調味料、調理ミックス、たれ類、ドレッシング類、つゆ類、カレー・シチューの素等の調味料、加工油脂、バター、マーガリン、マヨネーズ等の油脂類、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、アイスクリーム類、クリーム類等の乳製品、冷凍食品、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品等の水産加工品、畜肉ハム・ソーセージ等の畜産加工品、農産缶詰、ジャム・マーマレード類、漬け物、煮豆、シリアル等の農産加工品、栄養食品、錠剤、カプセル等を挙げることができる。 【0053】 本発明の血液循環改善用組成物の飲食品としての摂取量は、特に限定はしないが本発明の病気の状態、病人の体重、年齢、体質、体調等によって調整されるべきであるが、一般に1日あたり血液循環改善用組成物として10mg〜10g、好ましくは40mg〜5gの範囲で適宜設定することができる。上記飲食物は、病気の状態や食品等の形態によって、1日1ないし数回にわけて摂取することができる。 【0054】 本発明における飼料とは、ヒト以外の生物に摂食させるための食べ物のことをいい、その形態については特に限定されない。飼料を適用しうる生物としては特に限定されないが、例えば、養殖動物やペット動物などが挙げられる。養殖動物としては、例えば、ウマ、ウシ、ブラ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、ラマなどの家畜や、マウス、ラット、モルモット、ウサギなどの実験動物や、ニワトリ、アヒル、七面鳥、ダチョウなどの家禽などがある。ペット動物としては、例えば、イヌ、ネコなどがある。 【0055】 本発明における医薬部外品及び医薬品とは、経口投与または非経口投与に適した賦形剤、その他の添加剤を用い、常法に従って経口製剤または注射剤として調製されたものをいう。好ましい医薬部外品及び医薬品の態様は経口製剤であり、最も好ましいのは経口固形製剤である。経口固形製剤は、容易に服用でき、かつ保存、持ち運びに便利だからである。 【0056】 経口固形製剤としては、例えば、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、徐放剤等がある。本発明の経口固形製剤は、適宜の薬理学的に許容され得る坦体、賦形剤(例えばデンプン、乳糖、白糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)、結合剤(例えばデンプン、アラビアガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなど)、滑沢剤(例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムなど)、崩壊剤(例えばカルボキシメチルセルロース、タルクなど)、などを血流改善用組成物と混合して固形化することにより得られる。 【0057】 また、経口液状製剤とは、製薬学的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エチルアルコールを含むものをいう。本発明の経口液状製剤は、血液循環改善用組成物及び希釈剤のほかに、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤等をさらに含有していてもよい。 【0058】 本発明において、血液循環改善用組成物またはそれを含有する飲食品等に加工する際に、各種栄養成分を強化することができる。 【0059】 強化できる栄養成分としては、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン(ニコチン酸)、パントテン酸、葉酸等のビタミン類、リジン、スレオニン、トリプトファン等の必須アミノ酸類やL−テアニン、大豆ペプチド、鶏卵由来ペプチドなどのペプチド、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅等のミネラル類、及び、例えば、α−リノレン酸、EPA、DHA、月見草油、オクタコサノール、カゼインホスホペプチド(CPP)、カゼインカルシウムペプチド(CCP)、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、オリゴ糖等の人の健康に寄与する物質類、その他の食品や食品添加物として認可されている有用物質の1種または2種以上が使用できる。 【0060】 本発明の血液循環改善用組成物の医薬品としての投与量は、投与ルート、疾患の症状、投与対象の年齢、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定されるが、通常、成人1人当たり有効成分約10mg/日〜10g/日、好ましくは40mg/日〜5g/日である。 【0061】 以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。 【実施例】 【0062】 [実施例1] 血液循環改善用組成物の調製1 アムラー乾燥果実を粉砕後篩別して40メッシュ以下にし、その粉末100gに、蒸留水2Lを加え、さらにペクチナーゼ0.1g及びタンナーゼ0.1gを加えて、55℃で2時間の抽出を行った。その後、90℃で30分間酵素失活させた。その後、酵素処理液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、その上清を濾過し、さらにその濾液をスプレードライして、エラジタンニンを29%含む、アムラー酵素抽出物(血液循環改善用組成物A)45gを得た。 【0063】 [実施例2] 血液循環改善用組成物の調製2 アムラー果実よりアムラー果汁得た。その製造法は特に限定されるものではないが、例えば、アムラー果実を搾汁機により搾汁することによりアムラー果汁(血液循環改善用組成物B(固形分10%))を得ることができた。血液循環改善用組成物Bの固形分中にはエラジタンニンが27%含まれていた。 【0064】 [実施例3] 血液循環改善用組成物の調製3 ゲンノショウコ乾燥葉と甜茶乾燥葉を粉砕後篩別して40メッシュ以下にし、それぞれの粉末100gに、蒸留水2Lを加え、55℃で3時間抽出を行った。その後、抽出液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、その上清を濾過、その濾過液を凍結乾燥し、ゲンノショウコ抽出物(血液循環改善用組成物C)26.8g、甜茶抽出物(血液循環改善用組成物D)22.3gをそれぞれ得た。血液循環改善用組成物Cと血液循環改善用組成物Dにはエラジタンニンがそれぞれ25%、18%含まれていた。 【0065】 [試験例1] 血流改善効果の確認1 本発明の血液循環改善用組成物の血流改善効果を確認するために、血液循環改善用組成物をヒト血液に添加した場合の血流速度(μL/秒)の変化を調査した。 【0066】 真空採血管(テルモ(株)製:ヘパリンナトリウム処理)を用いて、座位安静状態で健常者の肘正中皮静脈より採血を行った。得られた血液(試験血液)は、1mLずつ分注し、実施例1、2、3で得られた血液循環改善用組成物A、血液循環改善用組成物B、血液循環改善用組成物C、血液循環改善用組成物Dを最終濃度1μg/mLになるように生理食塩水溶媒で調整した溶液をそれぞれ4μL加えたうえで、測定に供した。一方、対照血液(コントロール)として、溶媒の生理食塩水4μLを加えたものも用意し、これを同様に測定に供した。 【0067】 また、血栓を誘発するリポポリサッカライド(以下LPSという)4μg/mLを上記試験血液に添加した試験区、及び同量のLPSを上記対照血液に添加した試験区をそれぞれ設定し、これらについても測定に供した。 【0068】 血流速度の測定は、MC−FAN(日立原町電子工業製)を用いて行った。また、血液を通過させる血管モデルの微細加工流路として、流路の深さ4.5μm、深さの中央部の流路幅7μm、流路長30μmの微細な溝を形成する8736本並列のマイクロチャネルアレイが配置されているシリコン単結晶基板(Bloody6−7;日立原町電子工業製)を用いた。そして、血液100μLを20cm水柱差で流し、全血通過時間を血流通過時間として測定した。これと同時に、血液が流れる様子を顕微鏡−ビデオカメラのシステムで撮影記録した。測定値は、全て3回測定したものの平均値を用いた。得られた血流通過時間は、生理食塩水100μLが通過するのに要した時間を12秒として補正した。そしてこの補正値に基づいて血流速度(μL/秒)を計算により求めた。その結果を表1に示した。 【0069】 【表1】
【0070】 [試験例2] 血流改善効果の確認2 更に、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンの血流改善効果を確認するために、それらをヒト血液に添加した場合の血流速度(μL/秒)の変化を調査した。 【0071】 エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンを最終濃度0.1μg/mLになるように生理食塩水溶媒で調整した試料を用いて、試験例1と同様の方法で測定した。その結果を表2に示した。 【0072】 【表2】
【0073】 本発明の血液循環改善用組成物を加えないコントロールでは、血流速度が1.55μL/秒であったのに対し、本発明のエラエオカルプシンを加えた試験区では、血流速度が2.53μL/秒であった。つまり、本発明のエラエオカルプシンの添加により血流速度が速くなったことから、血流改善効果の存在が実証された。また、血栓を誘発するLPSを加えた2つの試験区では、いずれもコントロールよりも血流速度が遅くなった。しかしながら、本発明のエラエオカルプシンを加えた試験区のほうが、そうでない試験区に比べて血流速度が約10倍速くなっていた。これは、本発明のエラエオカルプシンには、血栓ができやすい状態での血流改善効果があることを意味している。ちなみにケブラグ酸、ゲラニイン、コリラギンを用いて同様の試験を行ったところ、同様の結果が得られた。 【0074】 [実施例4]血液循環改善用組成物の調製4 アムラー乾燥果実を粉砕後篩別して40メッシュ以下にし、その粉末80gに、蒸留水2Lを加え、55℃で3時間抽出を行った。その後、抽出液を遠心分離(3000rpm、10分間)し、その上清を濾過し、抽出液と残渣とを分離した。その残渣に蒸留水2Lを加え、同条件でもう1回繰り返し抽出を行い、それぞれの抽出液を合わせた後、凍結乾燥しエラジタンニンを約30%含有するアムラー抽出物粉末35.0gを得た。 【0075】 得られたアムラー抽出物粉末に60%アセトンを加え、25℃で3時間抽出を行い得られたアセトンエキスを、Toyopearl HW−40、MCL gel CHP 20P、Sephadex LH−20、Chromatorex ODS等のカラムクロマトで分離精製し、本発明の血流改善組成物E、F、G、Hを得た。 【0076】 得られた組成物E、F、G、HはNMR、GC−MS、IRスペクトルなどの常法に従って検討した結果、それぞれエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンを主成分として含有することが判明した。また、その含有量は、それぞれ95%、96%、96%、94%であった。 【0077】 [試験例3] 血流改善効果の確認3 実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hの血流改善効果を確認するために、試験例1と同様の方法で測定した。 【0078】 試料として、実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hをそれぞれ蒸留水で希釈して、0.1μg/mlと調整したもので測定した結果を、表3に示した。 【0079】 【表3】
【0080】 本発明の血液循環改善用組成物を加えないコントロールでは、血流速度が1.55μL/秒であったのに対し、本発明の血液循環改善用組成物E(エラエオカルプシン)を加えた試験区では、血流速度が2.43μL/秒であった。つまり、本発明の血液循環改善用組成物E(エラエオカルプシン)の添加により血流速度が速くなったことから、血流改善効果の存在が実証された。また、血栓を誘発するLPSを加えた2つの試験区では、いずれもコントロールよりも血流速度が遅くなった。しかしながら、本発明の血液循環改善用組成物Eを加えた試験区のほうが、そうでない試験区に比べて血流速度が約10倍速くなっていた。これは、本発明の血液循環改善用組成物E(エラエオカルプシン)には、血栓ができやすい状態での血流改善効果があることを意味している。ちなみに、血液循環改善用組成物F(ケブラグ酸)、G(ゲラニイン)、H(コリラギン)を用いて同様の試験を行ったところ、同様の結果が得られた。 【0081】 [試験例4] 血流改善効果の確認4 更に、低濃度での本発明の血液循環改善用組成物の血流改善効果を確認するために、血液循環改善用組成物の濃度を変えて同様に血流速度(μL/秒)の変化を調査した。 【0082】 試験例1において、試験血液に添加する上記実施例4の血液循環改善用組成物E〜Hの最終濃度を20ng/mL,40ng/mL及び100ng/mLとする以外は同様にして、試験を行った。その結果を、表4に示した。 【0083】 【表4】
【0084】 本発明の血液循環改善用組成物を加えないコントロールでは、血流速度が1.58μL/秒であったのに対し、本発明の血液循環改善用組成物Eを加えた試験区では、血流速度がそれぞれ1.85μL/秒、2.12μL/秒、2.41μL/秒であった。つまり、本発明の血液循環改善用組成物Eの添加により、濃度依存的に血流速度が速くなっており、血流改善効果の存在が実証された。同様に、本発明の血液循環改善用組成物F〜Hの添加により、濃度依存的に血流速度が速くなっており、血流改善効果の存在が実証された。 【0085】 [比較例1] 血流改善効果の比較 ここでは、本発明の血液循環改善用組成物の血流改善効果を比較するために、血液循環改善用組成物Aとその他比較食品ををラットに摂取させ、4時間後における血流速度(μL/秒)を比較した。 【0086】 ウイスター系ラット(n=5)に経口ゾンデを用いて本発明の血液循環改善用組成物と比較食品をそれぞれ50mg/kgになるよう投与し、真空採血管(テルモ(株)製:ヘパリンナトリウム処理)を用いて採血を行った。得られた血液(試験血液)は直ちに血流速度の測定に用いた。なお、摂取試験の対照(コントロール)のため、水を摂取させたラット群についても採血を行い、試験例1と同様の方法で測定した。血流速度の測定結果を表5に示した。 【0087】 【表5】
【0088】 Controlと比較して、その他の血流を改善する可能性のある食品の摂取により血流速度は改善する傾向が見られたが、本発明の血液循環改善用組成物A、さらにそのケブラグ酸の摂取においては著しく血流速度が速くなっていることが確認された。 【0089】 [試験例5] 血流改善効果の確認5 エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンの混合割合を表6の通り変えた場合の血流改善効果を確認するために、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンを表6の配合割合にて混合し、血液循環改善用組成物I〜Oを調製した。試験例1の試験と同様にそれぞれ最終濃度を0.1μg/mLとして、血流速度(μL/秒)の変化を調査した。その結果を表7に示した。 【0090】 【表6】
【0091】 【表7】
【0092】 血栓を誘発するLPSのみを加えた試験区では、コントロールよりも血流速度が遅くなった。LPSに本発明のケブラグ酸を加えた試験区では、血流速度が改善されていた。さらに、血液循環改善用組成物I〜Oについて評価した結果、ケブラグ酸のみの効果と比べて改善され、血液循環改善用組成物I、J、Kにおいて著しい改善が見られ、中でも血液循環改善用組成物Jについては、LPSを負荷していないcontrolの血流速度と同等にまで改善した。 【0093】 [試験例6] 血小板凝集抑制活性の確認1 エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンの血小板凝集抑制活性を、血小板凝集測定機(Aggregometer)を使用して、健常人の血小板の浮遊液(platelet rich plasma)200μlに、試料10μlを添加したのち、凝集を惹起させる物質としてADP(1mg/ml溶液)10μlを加え、5分後の血小板凝集率を測定した。 【0094】 別途、対照として水(試料濃度0mg/ml)を添加して、同じ方法で血小板凝集率を測定した。測定された血小板凝集率から、下記の数式によって、対照に対する血小板凝集抑制活性(%)を計算した。 【0095】 血小板凝集抑制活性(%)=(対照の血小板凝集率−試料添加時の血小板凝集率)/対照の血小板凝集率×100 【0096】 試料として、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンをそれぞれ蒸留水で希釈して0.125、0.25、0.5mg/mlと調整したもので測定した結果を、表8に示した。 【0097】 【表8】
【0098】 上記表8の結果により、血小板凝集試験においてエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンは、高い血小板凝集抑制活性を示すことが確認できた。また、血液循環改善用組成物の濃度を増加させることによって血小板凝集抑制活性も増加することが確認できた。 【0099】 [試験例7]血小板凝集抑制活性の確認2 実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hの血小板凝集抑制活性を、試験例6と同様の方法で測定した。 【0100】 試料として、実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hをそれぞれ蒸留水で希釈して、0.25mg/mlと調整したもので測定した結果を、表9に示した。 【0101】 【表9】
【0102】 上記表9の結果により、血小板凝集試験において本発明の血液循環改善用組成物は、高い血小板凝集抑制活性を示すことが確認できた。また、血液循環改善用組成物の濃度を増加させることによって血小板凝集抑制活性も増加することが確認できた。 【0103】 [試験例8] 血小板凝集抑制活性の確認3 実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hの血小板凝集抑制活性を、全血血小板凝集能測定装置(WBA−Neo:アイエスケー社製)を使用して、健常人の血液200μlに、試料10μlを添加したのち、凝集を惹起させる物質として最終濃度が10μMになるように調整した硫酸リストセチン(アメリカン バイオケミカル:100mg/バイアル)10μlを加え、5分後の血小板凝集抑制活性を測定した。 【0104】 別途、対照として水(試料濃度0mg/ml)を添加して、同じ方法で血小板凝集抑制活性を測定した。 【0105】 測定された血小板凝集率から、下記の数式によって、対照に対する血小板凝集抑制活性(%)を計算した。 血小板凝集抑制活性(%)=(対照の血小板凝集率−試料添加時の血小板凝集率)/対照の血小板凝集率×100 【0106】 試料として、実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hをそれぞれ蒸留水で希釈して0.125、0.25、0.5mg/mlと調整したもので測定した結果を、表10に示した。 【0107】 【表10】
【0108】 上記表10の結果により、血小板凝集試験において本発明の血液循環改善用組成物は、vWFよるコラーゲンとGpIbの間の架橋形成を抑制することに血小板凝集抑制効果を示すことが確認できた。また、血液循環改善用組成物の濃度を増加させることによって血小板凝集抑制活性も増加することが確認できた。 【0109】 [試験例9] 血小板凝集抑制活性の確認4 実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hの血小板凝集抑制活性を、全血血小板凝集能測定装置(WBA−Neo:アイエスケー社製)を使用して、健常人の血液200μlに、試料10μlを添加したのち、凝集を惹起させる物質として最終濃度が5μMになるように調整したトロンビン(和光純薬(株):100mg/バイアル))10μlを加え、5分後の血小板凝集率を測定した。 【0110】 別途、対照として水(試料濃度0mg/ml)を添加して、同じ方法で血小板凝集率を測定した。測定された血小板凝集率から、下記の数式によって、対照に対する血小板凝集抑制活性(%)を計算した。 【0111】 血小板凝集抑制活性(%)=(対照の血小板凝集率−試料添加時の血小板凝集率)/対照の血小板凝集率×100 試料として、実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hをそれぞれ蒸留水で希釈して0.125、0.25、0.5mg/mlと調整したもので測定した結果を、表11に示した。 【0112】 【表11】
【0113】 上記表11の結果により、血小板凝集試験において本願発明の血液循環改善用組成物は、トロンビンにより惹起された血小板凝集を抑制する効果が確認された。また、血液循環改善用組成物の濃度を増加させることによって血小板凝集抑制活性も増加することが確認できた。 【0114】 [試験例10] 血液凝固抑制効果の確認1 エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンの血液凝固抑制活性を、人間の血液から分離した乏血小板血漿(Platelet Poor Plasma,PPP)を利用して凝固計(Coagulometer)で測定した。 【0115】 反応キュベットに、試料 5マイクロリットル、PPP 45マイクロリットルを入れて、37℃で1分間反応させた後、APTT試薬50マイクロリットルを入れて、37℃で2分間反応させる。最後に25ミリモル塩化カルシウム溶液50マイクロリットルを入れ、凝固させて、血漿が凝固されるまでの時間を測定し、APTTとした。 【0116】 試料として、エラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンをそれぞれ蒸留水で希釈して250、125、62.5μg/mlと調整したもので測定した結果を、表12に示した。 【0117】 【表12】
【0118】 上記表12の結果により、本願発明の血液循環改善用組成物が高い血液凝固抑制活性を示すことが確認できた。また抽出物の濃度を増加させることによって血液凝固抑制活性も増加することが確認できた。 【0119】 [試験例11] 血液凝固抑制効果の確認2 実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hの血液凝固抑制活性を、試験例10と同様の方法で測定した。 【0120】 試料として、実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hをそれぞれ蒸留水で希釈して、125μg/mlと調整したもので測定した結果を、表13に示した。 【0121】 【表13】
【0122】 上記表13の結果により、本願発明の血液循環改善用組成物が高い血液凝固抑制活性を示すことが確認できた。また抽出物の濃度を増加させることによって血液凝固抑制活性も増加することが確認できた。 【0123】 [試験例12] 血液凝固抑制効果の確認3 実施例4で得られた本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hの血液凝固抑制活性について、血液凝固試薬として、試験例10の「APTT試薬50マイクロリットルと25ミリモル塩化カルシウム溶液50マイクロリットル」の代わりに「PT試薬100マイクロリットル」を使用して測定した。 【0124】 すなわち、反応キュベットに、試料5マイクロリットル、PPP 45マイクロリットルを入れて、37℃で3分間反応させた後、PT試薬100マイクロリットルを入れて、37℃で凝固させて、血漿が凝固されるまでの時間を測定し、PTとした。 【0125】 本願発明の血液循環改善用組成物E〜Hの濃度と、血液凝固抑制活性との関係を確認するために、固形分濃度として、0(コントロール)、250、125、62.5μg/mlの本願発明の血液循環改善組成物を使用して、その活性を測定した。その結果を、下記表14に示した。 【0126】 【表14】
【0127】 [実施例5] 血液循環改善用組成物含有食品(錠菓)の調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,0.5g、乳糖30g、DHA含有粉末油脂(サンコートDY−5;太陽化学株式会社製)12g、ショ糖脂肪酸エステル4g、ヨーグルト香料4gを混合し、この混合物をロータリー式打錠機を用いて加圧成形して1錠が300mgの本願発明の血液循環改善用組成物含有飲食品(錠菓)を得た。 【0128】 更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有飲食品(錠菓)を得た。また、これに対する比較例として、血液循環改善用組成物のみを含有しない反面、乳糖などの他の成分を含有する飲食品(錠菓)を、同様の方法により得た。 【0129】 そして、これら5種の錠菓について、5名のパネラーによる官能検査を行った結果、色、匂い及び味のいずれにおいても有意差が認められなかった。また、これら2種の錠菓を常温で長期間(1ヶ月間,3ヶ月間,6ヶ月間)保存したところ、全て色、匂い及び味について特に目立った変化は認められず、いずれも保存性に優れていた。 【0130】 [実施例6] 血液循環改善用組成物含有飲料の調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,0.5g、1/5濃縮グレープフルーツ透明果汁2.1g、エリスリトール30g、クエン酸結晶2.5g、クエン酸三ナトリウム0.5g、L−アスコルビン酸0.5g、乳酸カルシウム1.93g、CCP0.15g、グレープフルーツ香料1.0を水に混合溶解し、全量を1000mLとした。それを100mLの瓶に充填し、キャップで密栓した後、90℃、30分間加熱殺菌をして、本願発明の血液循環改善用組成物含有飲食品(飲料)を得た。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有飲食品(飲料)を得た。また、これに対する比較例として、血液循環改善用組成物のみを含有しない反面、他の成分を含有する飲食品(飲料)を、同様の方法により得た。 【0131】 そして、これら5種の飲料について、5名のパネラーによる官能検査を行った結果、色、匂い及び味のいずれにおいても有意差が認められなかった。また、これら2種の飲料を冷蔵庫で長期間(1ヶ月間,3ヶ月間,6ヶ月間)保存したところ、全て色、匂い及び味について特に目立った変化は認められず、いずれも保存性に優れていた。 【0132】 [実施例7] 血液循環改善用組成物含有飲料(野菜果汁混合飲料)の調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,0.05g、グアーガム分解物(サンファイバーR;太陽化学株式会社製)3gを市販の野菜果汁混合飲料100mLに添加混合溶解して、本願発明の血液循環改善用組成物含有飲食品(野菜果汁混合飲料)を得た。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有飲食品(野菜果汁混合飲料)を得た。また、これに対する比較例として、血液循環改善用組成物を含有せず、グアーガム分解物を含有する飲食品(野菜果汁混合飲料)を、同様の方法により得た。 【0133】 そして、これら5種の野菜果汁混合飲料について、5名のパネラーによる官能検査を行った結果、色、匂い及び味のいずれにおいても有意差が認められなかった。また、これら5種の飲料を冷蔵庫で1ヶ月間保存したところ、全て色、匂い及び味について特に目立った変化は認められず、いずれも保存性に優れていた。 【0134】 [実施例8] 血液循環改善用組成物含有クッキーの調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,0.4g、市販のケーキミックス粉200gを容器に入れた後、バター35gを入れ、木杓子で混ぜ合わせた。それに溶き卵25gを加えて、なめらかな生地になるまで良く練った。小麦粉を振った台の上に生地を取り出し、さらに小麦粉を振って麺棒で5mmの厚さに伸ばし、丸型で抜き、それを170℃のオーブンで10分間焼いて、1個約5gの本願発明の血液循環改善用組成物含有クッキーを得た。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有クッキーを得た。 【0135】 [実施例9] 血液循環改善用組成物含有ヨーグルトの調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,0.1g、市販の脱脂乳(明治乳業社製、蛋白質含量34%)95g、及び市販の無塩バター(雪印乳業社製)35gを温水0.8Lに溶解し、均質化し、全量を1Lに調整した。次いで、これを90℃で15分間加熱殺菌した後、冷却し、市販の乳酸菌スターター(ハンゼン社製)3g(ストレプトコッカス・サーモフィラス2g及びラクトバシラス・ブルガリクス1g)を接種した。さらに、これを均一に混合し、100mLの容器に分注・充填した後、密封して37℃で20時間発酵させた後、冷却することで、本願発明の血液循環改善用組成物含有ヨーグルトを得た。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有ヨーグルトを得た。 【0136】 [実施例10] 血液循環改善用組成物含有経口流動食の調製 カゼインナトリウム(DMV社製)50g、卵白酵素分解物(太陽化学社製)42.5g、デキストリン(松谷化学社製)100gを水1Lに溶解させ、水相をタンク内に調製した。これとは別に、MCT(花王社製)45g、パーム油(不二製油社製)17.5g、サフラワー油(太陽油脂社製)35g、レシチン(太陽化学社製)0.7g、消泡剤(太陽化学社製)1gを混合溶解し、油相を調製した。タンク内の水相に油相を添加し、攪拌して混合した後、70℃に加温し、さらに、ホモゲナイザーにより14.7MPaの圧力で均質化した。次いで、90℃で10分間殺菌した後、濃縮し、噴霧乾燥して、中間製品粉末約260gを調製した。この中間製品粉末200gに、実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,0.4g、デキストリン(松谷化学社製)159g、グアーガム分解物(サンファイバーR;太陽化学株式会社製)18g、少量のビタミン・ミネラル、及び粉末香料を添加し、均一に混合して、血液循環改善用組成物Eを含有する経口流動食約380gを得た。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有経口流動食を得た。 【0137】 [実施例11] 血液循環改善用組成物含有錠剤の調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,1g、結晶セルロース5g、トウモロコシデンプン13.8g、乳糖32.5g、ヒドロキシプロピルセルロース3.3gを混合し、顆粒化した。この顆粒化物にステアリン酸マグネシウム1.0gを加え、均一に混合し、この混合物をロータリー式打錠機で加圧成形することにより、一錠が130mgの本願発明の血液循環改善用組成物含有錠剤を得た。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有錠剤を得た。 【0138】 [実施例12] 血液循環改善用組成物含有ドリンク剤の調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,5.5gに、ブドウ糖528g、果糖85.4g、粉末クエン酸15.8g、クエン酸ナトリウム11.2g、乳酸カルシウム1.3g、塩化マグネシウム1.3g、粉末天然香料13.2g、ビタミンCを添加し、さらに水を加えて11リットルとした。この液体を乾熱滅菌済の110ml褐色瓶に充填して、アルミキャップで密封した後、120℃、30分間の滅菌を行い、ドリンク剤100本を得た。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有ドリンク剤を得た。 【0139】 [実施例13] 血液循環改善用組成物含有カプセル剤の調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物E,50gに、銅クロロフィリンナトリウム1gを加えて熱殺菌した後、それを日本薬局カプセル(#1)に1カプセルあたり0.4g充填し、カプセル剤100個を得た。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有カプセル剤を得た。 【0140】 [実施例14] 血液循環改善用組成物含有豚繁殖用飼料の調製 実施例4で得られた血液循環改善用組成物F,0.5重量部に対し、とうもろこし44.5重量部、マイロ28.0重量部、大豆油かす11.0重量部、ふすま6.0重量部、魚粉5.0重量部、動物性油脂2.0重量部、ビタミン・ミネラル類3.0重量部を配合して、豚繁殖用飼料20kgを調製した。更に、血液循環改善用組成物Eの代わりに、血液循環改善用組成物F〜Hを使用する以外は同様にして、血液循環改善用組成物含有豚繁殖用飼料を得た。 【0141】 本発明の実施態様及び目的生成物を挙げれば以下の通りである。 (1)エラジタンニンを有効成分として含有することを特徴とする血液循環改善用組成物。 (2)有効成分であるエラジタンニンが、天然植物より抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (3)有効成分であるエラジタンニンが、アムラーより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (4)有効成分であるエラジタンニンが、ゲンノショウコより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (5)有効成分であるエラジタンニンが、甜茶より抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (6)有効成分であるエラジタンニンが、モモタマナより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (7)有効成分であるエラジタンニンが、アカメガシワより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (8)有効成分であるエラジタンニンが、メグスリノキより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (9)有効成分であるエラジタンニンが、ウワウルシより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (10)有効成分であるエラジタンニンが、チャンカピエドラより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (11)有効成分であるエラジタンニンが、サンシュユより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (12)有効成分であるエラジタンニンが、五倍子より抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (13)有効成分であるエラジタンニンが、バナバより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (14)エラジタンニンとしてエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンからなる群から選択される少なくとも1つを、有効成分として含有することを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (15)有効成分であるエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンが、天然植物より抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (16)有効成分であるエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンが、アムラーより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (17)有効成分であるゲラニイン及びコリラギンが、ゲンノショウコより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (18)有効成分であるケブラグ酸及びコリラギンが、モモタマナより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (19)有効成分であるゲラニインが、アカメガシワより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (20)有効成分であるエラエオカルプシン及びゲラニインが、メグスリノキより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (21)有効成分であるコリラギンが、ウワウルシより抽出されたものであることを特徴とする上記(1)記載の血液循環改善用組成物。 (22)上記(2)〜(21)において、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、タンナーゼ及びセルラーゼからなる群から選択される少なくとも1種の酵素で植物を処理して分解したものを精製して得た分画物を、前記有効成分として含有することを特徴とする血液循環改善用組成物。 (23)上記(1)〜(22)において、有効成分であるエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンからなる混合物の含有割合が重量%でエラエオカルプシンを5〜80%、ケブラグ酸を5〜80%、ゲラニインを5〜80%、コリラギンを5〜80%のそれぞれの範囲で含有されることを特徴とする血液循環改善用組成物。 (24)上記(1)〜(22)において、有効成分であるエラエオカルプシン、ケブラグ酸、ゲラニイン及びコリラギンからなる混合物の含有割合が重量%でエラエオカルプシンを10〜40%、ケブラグ酸を10〜40%、ゲラニインを10〜40%、コリラギンを10〜40%のそれぞれの範囲で含有されることを特徴とする血液循環改善用組成物。 (25)上記(1)〜(24)のいずれか1項に記載の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする飲食品。 (26)上記(1)〜(24)のいずれか1項に記載の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする飼料。 (27)上記(1)〜(24)のいずれか1項に記載の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする医薬部外品。 (28)上記(1)〜(24)のいずれか1項に記載の血液循環改善用組成物を含有することを特徴とする医薬品。 (29)上記(1)〜(24)のいずれか1項に記載の血液循環改善用組成物を用いて、血液の循環を改善させる血液循環改善方法。 (30)上記(1)〜(24)のいずれか1項に記載の血液循環改善用組成物を用いて、生体内で血液の循環を改善させる血液循環改善方法。 (31)上記(1)〜(24)のいずれか1項に記載の血液循環改善用組成物を生物に摂取させて、その生体内で血液の循環を改善させる血液循環改善方法。 (32)上記(31)において、前記生物はヒトを除く生物であることを特徴とする血液循環改善方法。 (33)血液循環改善が血流改善である(1)〜(32)の組成物 (34)血液循環改善が血流改善である(1)〜(32)の飲食品 (35)血液循環改善が血流改善である(1)〜(32)の飼料 (36)血液循環改善が血流改善である(1)〜(32)の医薬部外品 (37)血液循環改善が血流改善である(1)〜(32)の医薬品。 (38)血液循環改善が血小板凝集抑制である(1)〜(32)の組成物 (39)血液循環改善が血小板凝集抑制である(1)〜(32)の飲食品 (40)血液循環改善が血小板凝集抑制である(1)〜(32)の飼料 (41)血液循環改善が血小板凝集抑制である(1)〜(32)の医薬部外品 (42)血液循環改善が血小板凝集抑制である(1)〜(32)の医薬品 (43)血液循環改善が血液凝固抑制である(1)〜(32)の組成物 (44)血液循環改善が血液凝固抑制である(1)〜(32)の飲食品 (45)血液循環改善が血液凝固抑制である(1)〜(32)の飼料 (46)血液循環改善が血液凝固抑制である(1)〜(32)の医薬部外品 (47)血液循環改善が血液凝固抑制である(1)〜(32)の医薬品
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204181 【氏名又は名称】太陽化学株式会社 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号
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| 【出願日】 |
平成17年6月3日(2005.6.3) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−335736(P2006−335736A) |
| 【公開日】 |
平成18年12月14日(2006.12.14) |
| 【出願番号】 |
特願2005−164888(P2005−164888) |
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