| 【発明の名称】 |
血栓予防組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】安田 直美 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化学株式会社内
【氏名】杉野 豪俊 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化学株式会社内
【氏名】ララ ティ 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化学株式会社内
【氏名】朱 政治 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化学株式会社内
【氏名】レカ ラジュ ジュネジャ 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化学株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】医薬品が血栓の生成予防に使用されてはいるものの、血栓除去にあまり著しい効果を現わすことが無く、深刻な副作用を誘発するため、最近では、医薬品による治療よりは食生活を通じて病気を予防し、体質を調節又は活性化させる機能を持った成分又は食品成分に対する研究も注目されるようになってきている。本発明は、幅広い飲食品に使用可能な血栓予防組成物及びそれを含有する飲食品を提供することを目的とする。
【解決手段】アカシア抽出物を含有することにより上記課題を解決する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アカシア抽出物を含有することを特徴とする血栓予防組成物。 【請求項2】 アカシア抽出物が、アカシアから水、塩基、酸、親水性溶媒、アセトンからなる群より選ばれる少なくとも1種により抽出されていることを特徴とする請求項1記載の血栓予防組成物。 【請求項3】 アカシア抽出物の有機溶媒による分画物を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の血栓予防組成物。 【請求項4】 アカシア抽出物の酵素処理により分解・精製された分画物を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の血栓予防組成物。 【請求項5】 酵素がペクチナーゼ、プロテアーゼ、タンナーゼまたは、セルラーゼ等の酵素からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載の血栓予防組成物。 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載の血栓予防組成物を含有することを特徴とする飲食品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、血栓予防効果を有する天然の植物抽出物及びそれを含有する飲食品に関する。 【背景技術】 【0002】 血栓は、血中のフィブリノーゲンというタンパク質が活性化され、フィブリンに転換され、血小板、白血球等と共に、不溶性の重合体となって血管の内壁に固まってできる。身体が正常なときには、フィブリンを溶かす働きをする線溶酵素が血栓予防をする。線溶酵素が不足するとフィブリンを溶解できなくなり、形成された血栓は血管に沈着し、血管の断面積を減少させ、血液の循環を阻害し、その結果、血液が細胞及び組職で栄養分と酸素を正常に供給することができず、また、細胞及び組織の老廃物を排出できなくなり、毒性が蓄積される等の問題点が発生するようになる。 【0003】 血管の中で、血栓といわれる血液の固まりが引き起こす症状を広義の血栓症(以下、単に「血栓症」と記載した場合は、広義の血栓症をいう)と呼び、血栓が原因になって起こる病態は狭義の血栓症と塞栓症に分けられる。狭義の血栓症は血栓が形成個所で血流を部分的にまたは完全に閉塞することによる症状で、塞栓症は血栓が形成個所から剥がれて血流によって移動し、他の個所で血流を部分的にまたは完全に閉塞することによって起こる病態のことを指す。 【0004】 このような血栓症は血栓が生じた血管の部位によって多様な疾病を誘発するようになる。その中でも特に脳血管や心臓血管に血栓が生じた場合には脳卒中、脳出血、脳梗塞、心不全症、心筋梗塞、心臓麻痺等深刻な症状が発生し、半身不随を引き起こし、ひどい場合には死亡することもある。 【0005】 現在、血栓症を解決するために、血栓の生成を抑制する血栓予防剤と、生成された血栓を溶解させる血栓溶解剤の研究開発が主に行われている。 【0006】 血栓予防剤としては、血管壁への血小板の付着を阻害することで血液の凝固を阻害するアスピリンと、体内の内因性血液凝固経路を遮断するヘパリン(Heparin)、クマリン(Coumarin)等が現在臨床で使われている。また最近はエイコサペンタエン酸(EPA)、プロスタサイクリン(Prostacycline;PG12)誘導体等が商品化されている。しかし、これらの薬剤は特異性がないため、生体内においては血栓以外の部分にも影響を及ぼし、生体内に残存した場合、出血等を引き起こす可能性がある。その他に、ヒルジン(hirudin)、合成抗トロンビン(synthetic antithrombin)、チクロピジン(Ticlopidin)等の血栓予防活性も報告されているが、まだ実用化には至っていない。 【0007】 血栓溶解剤としては、ストレプトキナーゼ(streptokinase)、ウロキナーゼ(urokinase)のようなプラスミノゲンアクチベーター(plasminogen activator)を血栓が生成された患者に静脈注射して、体内の血栓溶解系を活性化する治療法が一般的に使われている。これらが血栓を溶解させる効果は、幾多の臨床実験で立証されたが、血栓予防剤と同様、血栓に対する特異性が無く、血栓を治療する間に全身出血する等の副作用がある。また組職型プルラスミノゲンアクチベーター(tissue−type plasminogen activator,tPA)は血栓に対する選択性が高く、理想的な血栓溶解剤と考えられたが、実際に臨床治療に適用した結果、程度の差はあるが相変らず全身出血等の副作用があった。また血液内での半減期が非常に短く、薬効の持続時間が短いため、体内で薬効を維持するためには投与量が多くなければならず、そのため治療費用が従来の血栓溶解剤に比べ非常に高いという問題点がある。 【0008】 このような医薬品が血栓の生成予防に使用されてはいるものの、血栓除去にあまり著しい効果を現わすことが無く、深刻な副作用を誘発するため、最近では、医薬品による治療よりは食生活を通じて病気を予防し、体質を調節又は活性化させる機能を持った成分又は食品成分に対する研究も注目されるようになってきている。 【0009】 抗血栓作用を有する成分としては、ナットウキナーゼや多価不飽和脂肪酸、グルコサミン、タマネギの薄皮(例えば、特許文献1参照。)等の素材が知られているが、風味や性状等に問題があり、幅広く食品に応用できなかった。また、最近では、キウイフルーツ抽出物(例えば、特許文献2参照。)についての特許が公開されたが、中性域での活性が弱いという欠点がある。 【0010】 【特許文献1】特開2002−171934号公報(第2頁) 【特許文献2】特開2003−171294号公報(第2頁−5頁) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0011】 本発明の課題は、幅広い飲食品に使用可能な血栓予防組成物及びそれを含有する飲食品を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0012】 本発明者らは様々な天然植物を利用して血栓予防成分を捜す目的で、多角的に研究検討した結果アカシア抽出物に優れた血栓予防効果があることを見出し、本発明を完成させた。 【発明の効果】 【0013】 本発明で得られたアカシア抽出物を含有する血栓予防組成物は、血液凝固における内因系の凝固因子に関与する凝固時間を測定する活性化部分トロンボプラスチン時間(Activated Partial Thromboplastin Time;APTT)と外因系の凝固因子に関与する凝固時間を測定するプロトロンビン時間(Prothrombin Time)をそれぞれ測定した結果から、内因系と外因系に関与する凝固因子を不活性化してフィブリン形成を阻害し、血管内の血栓生成を抑制する効果が高いことがわかった。 本発明はアカシア抽出物を含有する血栓予防組成物を各種飲食品及び医薬品等に利用して、血栓の生成を抑制することで脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、動脈硬化及び冠状動脈症のような心血関係疾患を予防することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 本願発明に用いるアカシアとは、学名Acacia concinna Wall.といい、マメ科に属する。南アジアの熱帯雨林地帯に分布している常緑の木である。その実は髪の成長を促す洗髪剤として使用されている。医薬品の原料となる有用植物であり、去痰剤、催吐剤、下剤、として報告されている。そのさやはサポニンを含んでいることで知られている。本来のアカシアは常緑樹なので、種によって多少の違いはあるが、強い霜 や霜柱が立つ地方では生育できない。観賞用に栽培される他、医薬品、食品の香味付け、香水の原料、草木染め、殺虫剤、粘着剤などの原料になる有用植物が多く含まれている。 【0015】 本発明において、アカシアの部位としては特に限定されるものではないが、抽出効率の点より葉を用いるのが好ましい。その形態は、特に限定するものではなく、生葉、乾燥葉等のいずれでも良い。水不溶性成分を含むものを使用する場合は、抽出により、水不溶性成分が除去されていることが好ましい。 【0016】 抽出の際、生葉を使用する場合は、水を添加又は無添加で、抽出効率を高めるためにミキサー等により破砕、均質化したものを用いることが好ましい。乾燥葉を使用する場合は、抽出効率を高めるために40メッシュ以下の粒度になるように粉砕されていることが好ましい。 【0017】 抽出方法は、抽出溶媒、抽出温度等、特に限定されるものではなく、抽出溶媒としては、水、塩基、酸、親水性溶媒、アセトンを使うことができる。親水性溶媒はメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールの低級アルコール群より選ばれる1種類以上が操作性、抽出効率の点から好ましい。特に好ましくは、水、塩基、酸のいずれかである。 【0018】 酸又は塩基を抽出溶媒として使う場合、抽出物を中和させることが好ましい。中和反応によって生成された塩は、透析法やゲル濾過等、公知の方法により、取り除くことができる。水を抽出溶媒として用いた場合には、上記のような中和反応は必要なく、生成された塩を取り除く必要もないため、水を用いることが更に好ましい。 【0019】 この時使用する酸としては、特に限定するものではなく、大部分の酸を使うことができるが、入手のしやすさの点及び操作性の点により塩酸、硫酸より選ばれる1種又は両者の併用が好ましい。 【0020】 また、塩基としては、特に限定するものではなく、大部分の塩基を使うことができるが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムより選ばれる1種又は両者の併用が好ましい。 【0021】 抽出に使用される酸又は塩基の濃度は、抽出物を酵素処理する前であっても後であっても特に限定するものではなく、酸又は塩基の強さによって変化するが、操作性及び抽出効率の点より、0.01〜0.5モル/Lの濃度を使用することが好ましい。 【0022】 上記の抽出中においては、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、タンナーゼまたは、セルラーゼ等の酵素を1種類又は2種類以上を組み合わせて、抽出の際併用することも可能である。更に、上記の抽出において、抽出残渣に対して再度抽出工程を1回又はそれ以上繰り返すことは、抽出効率が向上し、収率が向上するので好ましい。この場合の抽出に用いる溶媒は、同じでも良いし、別の溶媒を用いても良い。 【0023】 上記の抽出物は、そのままでも使用できるが、濾過や遠心分離により、不溶性物質を取り除くことにより、血栓予防効果が高くなり、応用範囲も広がるので好ましい。 【0024】 不溶性物質を取り除いた後、抽出液をそのまま又は濃縮した後にエタノールを加えて得られる沈殿物を回収したものは、更に血栓予防効果が高くなるので好ましい。エタノールの濃度としては、特に限定するものではないが、収率及び効果の点より、終濃度として60〜95%が好ましく、70〜90%が更に好ましい。 【0025】 抽出物はそのままでの使用も可能だが、必要であれば噴霧乾燥や凍結乾燥等の手段により乾燥粉末化させて使用することも可能である。 【0026】 本願発明において血栓予防効果は、例えば、内因性血液凝固システムに対する、抗凝固活性を測定する方法である、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)とプロトロンビン時間(PT)を測定することにより確認することができる。 【0027】 本願発明の血栓予防組成物は、飲食品、医薬品、飼料等に応用でき、好ましくは、人が手軽に摂食できる飲食品が好ましい。 【0028】 本願発明における飲食品とは溶液、懸濁物、粉末、固体成形物等経口摂取可能な形態であれば良く特に限定するものではない。より具体的には、即席麺、レトルト食品、缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・みそ汁類、フリーズドライ食品等の即席食品類、清涼飲料、葉飲料、野菜飲料、豆乳飲料、コーヒー飲料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、栄養飲料、アルコール飲料等の飲料類、パン、パスタ、麺、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉等の小麦粉製品、飴、キャラメル、チューイングガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、デザート菓子等の菓子類、ソース、トマト加工調味料、風味調味料、調理ミックス、たれ類、ドレッシング類、つゆ類、カレー・シチューの素類等の調味料、加工油脂、バター、マーガリン、マヨネーズ等の油脂類、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、アイスクリーム類、クリーム類等の乳製品、冷凍食品、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品等の水産加工品、畜肉ハム・ソーセージ等の畜産加工品、農産缶詰、ジャム・マーマレード類、漬け物、煮豆、シリアル等の農産加工品、栄養食品、錠剤、カプセル等が例示される。 【0029】 本願発明において、血栓予防組成物又は、飲食品等に加工する際に、各種栄養成分を強化することができる。 【0030】 強化できる栄養成分としては、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン(ニコチン酸)、パント テン酸、葉酸等のビタミン類、リジン、スレオニン、トリプトファン等の必須アミノ酸類や、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅等のミネラル類及び、例えば、α−リノレン酸、EPA、DHA、月見草油、オクタコサノール、カゼインホスホペプチド(CPP)、カゼインカルシウムペプチド(CCP)、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、オリゴ糖等の人の健康に寄与する物質類、その他の食品や食品添加物として認可されている有用物質の1種又は2種以上が使用できる。 【0031】 以下本発明を、実施例にて詳細に説明するが、次の実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。 【実施例】 【0032】 (実施例1)血栓予防組成物の調製1 アカシア乾燥葉をすり鉢で粉砕、篩別(40メッシュ)パスの粉末にした。その粉末80グラムに、蒸溜水2リットルを入れ、55℃で3時間抽出した。その後、遠心分離し、その上清を濾過し、抽出物と残渣を分離した。その残渣に蒸溜水2リットルを入れ、同条件でもう1回繰り返し抽出し、それぞれの抽出液をあわせた後、凍結乾燥し、本願発明の血栓予防組成物A18.0gを得た。収率は22.5%であった。 【0033】 (試験例1)血栓予防効果の確認 本願発明の血栓予防組成物Aの抗凝固活性を、人間の血液から分離した乏血小板血漿(Platelet Poor Plasma,PPP)を利用して凝固計(Coagulometer)で測定した。 【0034】 反応キュベットに、試料5マイクロリットル、PPP 45マイクロリットルを入れて、37℃で1分間反応させた後、APTT試薬50マイクロリットルを入れて、37℃で2分間反応させる。最後に25ミリモル塩化カルシウム溶液50マイクロリットルを入れ、血漿が凝固されるまでの時間を測定し、APTTとした。 【0035】 この時、検量線としてヘパリンを入れ、同じ方法でAPTTを測定した。 測定された試料のAPTTから、ヘパリンの抗凝固活性を示す検量線によって、ヘパリンの活性に相当する抗凝固活性(U/ml)を算出した。 【0036】 本願発明の血栓予防組成物Aの濃度と、抗凝固活性との関係を確認するために、固形分濃度として、0(コントロール)、1mg/mlの本願発明の血栓予防組成物Aを使用して、その活性を測定した。その結果を、下記表1に示した。 【0037】 【表1】
【0038】 (試験例2)血栓予防効果の確認 本願発明の血栓予防組成物Aの抗凝固活性を、人間の血液から分離した乏血小板血漿(Platelet Poor Plasma、PPP)を利用して凝固計(Coagulometer)で測定した。 【0039】 反応キュベットに、試料5マイクロリットル、PPP 45マイクロリットルを入れて、37℃で3分間反応させた後、PT試薬100マイクロリットルを加え、凝固されるまでの時間を測定し、PTとした。 【0040】 本願発明の血栓予防組成物Aの濃度と、抗凝固活性との関係を確認するために、固形分濃度として、0(コントロール)、5、2.5、1.25mg/mlの本願発明の血栓予防組成物Aを使用して、その活性を測定した。その結果を、下記表2に示した。 【0041】 【表2】
【0042】 上記表2の結果により、本願発明の血栓予防組成物Aが高い抗凝固活性を示すことが確認できた。また抽出物の濃度を増加させることによって、抗凝固活性も増加することが確認できた。 【0043】 (実施例2)血栓予防組成物の調製2 アカシア乾燥葉をすり鉢で粉砕、篩別(40メッシュ)パスの粉末にした。その粉末80グラムに、蒸溜水2リットルを入れ、55℃で3時間抽出した。その後、遠心分離し、その上清を濾過し、抽出物と残渣を分離した。その残渣に蒸溜水2リットルを入れ、同条件でもう1回繰り返し抽出し、それぞれの抽出液をあわせて、減圧濃縮し、200ミリリットルとした。この濃縮液にエタノールを加え、1リットルになるように調製(最終エタノール濃度80%)した後、室温で24時間静置して、不溶性成分を沈殿させた。沈澱物を、遠心分離で分離し、減圧乾燥後、水1リットルに再溶解し、凍結乾燥して本願発明の血栓予防組成物B15.8gを得た。収率は19.8%であった。 【0044】 (試験例3)血栓予防効果の確認 本願発明の血栓予防組成物Bの抗凝固活性を、人間の血液から分離した乏血小板血漿(Platelet Poor Plasma、PPP)を利用して凝固計(Coagulometer)で測定した。 【0045】 反応キュベットに、試料5マイクロリットル、PPP 45マイクロリットルを入れて、37℃で1分間反応させた後、APTT試薬50マイクロリットルを入れて、37℃で2分間反応させる。最後に25ミリモル塩化カルシウム溶液50マイクロリットルを入れ、凝固されるまでの時間を測定し、APTTとした。 【0046】 本願発明の血栓予防組成物の濃度と、抗凝固活性との関係を確認するために、固形分濃度として、0(コントロール)、5、2.5mg/mlの本願発明の血栓予防組成物Bを使用して、その活性を測定した。その結果を、下記表3に示した。 【0047】 【表3】
【0048】 上記表3の結果により、本願発明の血栓予防組成物Bが高い抗凝固活性を示すことが確認できた。また抽出物の濃度を増加させることによって、抗凝固活性も増加することが確認できた。 【0049】 (試験例4)血栓予防効果の確認 本願発明の血栓予防組成物Bの抗凝固活性を、人間の血液から分離した乏血小板血漿(Platelet Poor Plasma、PPP)を利用して凝固計(Coagulometer)で測定した。 【0050】 反応キュベットに、試料5マイクロリットル、PPP 45マイクロリットルを入れて、37℃で3分間反応させた後、PT試薬100マイクロリットルを加え、凝固されるまでの時間を測定し、PTとした。 【0051】 本願発明の血栓予防組成物Bの濃度と、抗凝固活性との関係を確認するために、固形分濃度として、0(コントロール)、1、0.5、0.1mg/mlの本願発明の血栓予防組成物Bを使用して、その活性を測定した。その結果を、下記表4に示した。 【0052】 【表4】
【0053】 上記表4の結果により、本願発明の血栓予防組成物Bが高い抗凝固活性を示すことが確認できた。また抽出物の濃度を増加させることによって、抗凝固活性も増加することが確認できた。 【0054】 (実施例3)血栓予防組成物の調製3 アカシア乾燥葉をすり鉢で粉砕、篩別(40メッシュ)パスの粉末にした。その粉末80グラムに、蒸溜水2リットルを入れ、55℃で3時間抽出した。その後、遠心分離し、その上清を濾過し、抽出物と残渣を分離した。その残渣に蒸溜水2リットルを入れ、同条件でもう1回繰り返し抽出し、それぞれの抽出液をあわせて、減圧濃縮し、200ミリリットルとした。この濃縮液にエタノールを加え、1リットルになるように調製(最終エタノール濃度80%)した後、室温で24時間静置して、不溶性成分を沈殿させた。濾過して不溶性成分除去後、濾液を凍結乾燥して本願発明の血栓予防組成物C16.4gを得た。収率は20.5%であった。 【0055】 (試験例5)血栓予防効果の確認 本願発明の血栓予防組成物Cの抗凝固活性を、人間の血液から分離した乏血小板血漿(Platelet Poor Plasma、PPP)を利用して凝固計(Coagulometer)で測定した。 【0056】 反応キュベットに、試料5マイクロリットル、PPP 45マイクロリットルを入れて、37℃で1分間反応させた後、APTT試薬50マイクロリットルを入れて、37℃で2分間反応させる。最後に25ミリモル塩化カルシウム溶液50マイクロリットルを入れ、凝固されるまでの時間を測定し、APTTとした。 【0057】 本願発明の血栓予防組成物Cの濃度と、抗凝固活性との関係を確認するために、固形分濃度として、0(コントロール)、2、1、0.5、0.3、0.1mg/mlの本願発明の血栓予防組成物Cを使用して、その活性を測定した。その結果を、下記表5に示した。 【0058】 【表5】
【0059】 上記表5の結果により、本願発明の血栓予防組成物Cが高い抗凝固活性を示すことが確認できた。また抽出物の濃度を増加させることによって、抗凝固活性も増加することが確認できた。 【0060】 (試験例6)血栓予防効果の確認 本願発明の血栓予防組成物Cの抗凝固活性を、人間の血液から分離した乏血小板血漿(Platelet Poor Plasma、PPP)を利用して凝固計(Coagulometer)で測定した。 【0061】 反応キュベットに、試料5マイクロリットル、PPP 45マイクロリットルを入れて、37℃で3分間反応させた後、PT試薬100マイクロリットルを加え、凝固されるまでの時間を測定し、PTとした。 【0062】 本願発明の血栓予防組成物Cの濃度と、抗凝固活性との関係を確認するために、固形分濃度として、0(コントロール)、2、1、0.5mg/mlの本願発明の血栓予防組成物Cを使用して、その活性を測定した。その結果を、下記表6に示した。 【0063】 【表6】
【0064】 上記表6の結果により、本願発明の血栓予防組成物Cが高い抗凝固活性を示すことが確認できた。また抽出物の濃度を増加させることによって、抗凝固活性も増加することが確認できた。 【0065】 (実施例4)血栓予防組成物のの調製4 アカシア乾燥葉をすり鉢で粉砕、篩別(40メッシュ)パスの粉末にした。その粉末100gに、蒸留水2Lを加え、さらにペクチナーゼ0.1g及びタンナーゼ0.1gを加えて、55℃で2時間抽出した。その後、90℃で30分間酵素失活させた。その後、遠心分離(3000rpm、10分間)し、その上清を濾過し、濾液をスプレードライし、本発明の組織因子阻害組成物D25gを得た。 【0066】 本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙げれば以下の通りである。 (1) アカシア抽出物を含有することを特徴とする血栓予防組成物。 (2) アカシア抽出物が、アカシアから水、塩基、酸、親水性溶媒により抽出されていることをより抽出されていることを特徴とする前記(1)記載の血栓予防組成物。 (3) アカシア抽出物が、アカシアから水により抽出されていることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の血栓予防組成物。 (4) 親水性溶媒がメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールの群より選ばれる少なくとも1種類以上の低級アルコールであることを特徴とする前記(1)又は(2)の血栓予防組成物。 (5) アカシア抽出物から有機溶媒のいずれか1種類又は2種類以上により分画されていることを特徴とする前記(1)〜(4)いずれか記載の血栓予防組成物。 (6) 有機溶媒がメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルエーテル、メチルエーテル、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、又はクロロホルムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記(4)記載の血栓予防組成物。 (7) アカシア抽出物がエチルアルコールにより分画されていることを特徴とする前記(1)〜(4)いずれか記載の血栓予防組成物。 (8) アカシア抽出物が、エチルアルコールにより沈殿成分として分画されていることを特徴とする前記(1)〜(4)いずれか記載の血栓予防組成物。 (9) アカシア抽出物が、エチルアルコールで分画する際のエチルアルコール濃度が、20〜80%であり、そのエチルアルコール可溶画分であることを特徴とする前記(8)記載の血栓予防組成物。 (10) アカシア抽出物が、エチルアルコールで分画する際のエチルアルコール濃度が、20〜60%であり、そのエチルアルコール可溶画分であることを特徴とする前記(8)記載の血栓予防組成物。 (11) アカシア抽出物が、疎水性樹脂を用いたクロマトグラフィーやカラムにより純度を高めることを特徴とする前記(1)〜(10)いずれか記載の血栓予防組成物。 (12) 疎水性樹脂が、フェノール系、スチレン系、アクリル酸系、エポキシアミン系、ピリジン系、メタクリル系など母体とする特徴とする前記(13)記載の血栓予防組成物。 (13) 前記(1)〜(12)いずれか記載の血栓予防組成物を含有することを特徴とする飲食品。 (14) 前記(1)〜(12)いずれか記載の血栓予防組成物を含有することを特徴とする医薬品。 (15) 前記(1)〜(12)いずれか記載の血栓予防組成物を含有することを特徴とする医薬品。 (16) 前記(1)〜(12)いずれか記載の血栓予防組成物を含有することを特徴とする飼料。 【産業上の利用可能性】 【0067】 本発明で得られたアカシア抽出物を含有するの血栓予防組成物は、血液凝固体系の内因系、外因系に関与する、多くの酵素と最終段階であるフィブリンを形成するトロンビンの活性を阻害し、血栓の生成を抑制する血栓予防効果が高く、各種飲食品及び医薬品等に利用して、血栓の生成を抑制することで脳出血、脳梗塞、心筋梗塞、動脈硬化及び冠状動脈症のような心血関係疾患を予防することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204181 【氏名又は名称】太陽化学株式会社 【住所又は居所】三重県四日市市赤堀新町9番5号
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| 【出願日】 |
平成17年6月3日(2005.6.3) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−335703(P2006−335703A) |
| 【公開日】 |
平成18年12月14日(2006.12.14) |
| 【出願番号】 |
特願2005−163708(P2005−163708) |
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