| 【発明の名称】 |
育毛剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】猪股 利夫
|
| 【要約】 |
【課題】アレルギー性皮膚障害を起こさない、新毛を育て、且つ増毛を促進する育毛剤を提供する。
【解決手段】硫黄や硫酸イオン等の還元性成分を含んだ粗塩を800〜1400℃の高熱で100時間以上焼くことにより製造した焼き塩3〜6wt%を水に溶解させ、該溶解水に紅豆杉、アロエ、ユズの種、トチの実、ザクロの種、センブリ、桐の葉、グリセリン、クエン酸、ハッカ油からなる群の少なくともいずれか一つを含む薬効エキスを添加して成る育毛剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 還元性成分を含んだ粗塩を800〜1400℃の高熱で100時間以上焼くことにより製造した焼き塩3〜6wt%を水に溶解させ、該溶解水に紅豆杉、アロエ、ユズの種、トチの実、ザクロの種、センブリ、桐の葉、グリセリン、クエン酸、ハッカ油からなる群のうち少なくともいずれか一つを含む薬効エキスを添加して成ることを特徴とする育毛剤。 【請求項2】 還元性成分が硫黄及び/又は硫酸イオンである請求項1記載の育毛剤。 【請求項3】 還元性成分の含有割合を3wt%以上とした請求項1又は2項記載の育毛剤。 【請求項4】 焼き塩の溶解水を沸騰水とした請求項1〜3のうちいずれか1項記載の育毛剤。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、育毛剤に関し、更に詳細には、硫黄等の還元性成分を含んだ焼き塩を溶解させた水に紅豆杉、アロエ、ユズの種等の薬効エキスを添加して成る育毛剤に関する。 【背景技術】 【0002】 従来市販されている育毛剤の主成分は、一般にポリ燐酸ナトリウム及びセンブリエキスで、該ポリ燐酸ナトリウムは毛乳頭細胞を活性化させ、毛母細胞自体を増やして育毛および増毛を行い、またセンブリエキスは皮膚の血行を良くし、発毛を促進する役割を果たしている。いずれも食品添加剤としても認められている成分であるので、肌にも優しい成分として利用されている材料である(特許文献1参照)。 しかし、上記育毛剤には育毛機能を果たす成分だけではなく、該育毛機能の働きを助け、長期保存するために添加する材料を必要とし、具体的にはプロピレングリコール(保湿剤)、ラウリル硫酸ナトリウム(角質細胞除去剤)、メチルクロロイソアゾリノン(防腐剤)、パラベン(パラオキシ安息香酸エステルの略で防腐剤)、エデト酸塩(酸化防止剤)などが混合されている。 上記材料は全て医薬品の範疇であるが、頭皮に対してはアレルギー性皮膚障害を起こす性状を持ち、また毛髪に対しても刺激が強過ぎるため、新毛が育たず、抜け毛が増える可能性がある成分である。これらの有害物質は、知らず知らずのうちに体内に取り込まれて蓄積され、アトピー、アレルギー性皮膚障害などとなって現れ、その比率は年々高くなっている。 【特許文献1】特開2004−91654 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 そこで本発明は、高熱燃焼製法に従って得た焼き塩に含まれる高い還元力に着目し、薬効エキスと組み合わせて、アレルギー性皮膚障害を起こさない、新毛を育て、且つ増毛を促進する育毛剤を提案するものである。 【課題を解決するための手段】 【0004】 上記目的を達成するために、本発明請求1記載の育毛剤にあっては、還元性成分を含んだ粗塩を800〜1400℃の高熱で100時間以上焼くことにより製造した焼き塩3〜6wt%を水に溶解させ、該溶解水に紅豆杉、アロエ、ユズの種、トチの実、ザクロの種、センブリ、桐の葉、グリセリン、クエン酸、ハッカ油からなる群のうち少なくともいずれか一つを含む薬効エキスを添加して成ることを特徴とする。 【0005】 請求項2に記載の育毛剤は、還元性成分が硫黄及び/又は硫酸イオンであることを特徴とする。 【0006】 請求項3記載の育毛剤は、還元性成分の含有割合を3wt%以上とすることを特徴とする。 【0007】 請求項4記載の育毛剤は、焼き塩の溶解水を沸騰水としたことを特徴とする。 【発明の効果】 【0008】 本発明の育毛剤は、硫黄等の還元性成分を含む塩を高熱燃焼製法によって得るので優れた還元性を獲得し、その還元性成分の働きにより各種薬効エキスが一般的なアルコール抽出や煮出しより大幅に抽出量を増大させ得る。且つ、その還元性成分が老化脂を捕獲して体外に排除する働きを成すので、紅豆杉、アロエ、ユズの種等の薬効エキスが毛根に届き易くなり、毛根を活性化させ、新毛を育て、増毛を促進する役割を成す。 同時に、焼き塩に天然薬効エキスを組み合わせたので、頭毛等に対してアレルギー性皮膚障害等を惹起する恐れがない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 そこで、この発明の実施の形態を、表1および表2に基づいて説明する。 本発明は、自然界に全て存在する原料を使用し、各原料が保有するエキスを最大限に抽出して混合され、相乗効果が生まれる水溶液である。該各原料は、焼き塩、紅豆杉、アロエ、ユズの種、トチの実、ザクロの種、センブリ、桐の葉、グリセリン、クエン酸、ハッカ油で構成した。 以下、上記各原料の特徴について説明する。 【0010】 本発明で使用する焼き塩は、例えば、黄海に面した韓国の離島にある塩田に存する豊富なミネラルを含んでいる粗塩で、800〜1400℃の高熱焼成法により100時間以上焼くことにより製造され、本発明の主原料に利用される。 該焼き塩の特徴は、表1に示すとおり、塩化ナトリウムと水分を除くミネラル分の成分比率が4.66%で、一般的な塩に比べてミネラル分が多量に含有されている。該ミネラル分のうち、硫黄および硫酸イオン等の還元性成分は重要であり、毛根に付着している脂や老廃物を解け出させる。 【0011】 【表1】
更に、上記焼き塩の還元性の大きさは、表2に示すとおりである。本発明で使用する焼き塩は−150 mVと負の電位で表され、他の一般的な精製塩にはない還元性のある塩となっている。 【0012】 【表2】
【0013】 紅豆杉はイチイ科の常緑高木で、該紅豆杉の自然乾燥した樹皮からタキソールというアルカロイド化合物を抽出し、該タキソールは活性酸素除去能力が大変高い。 【0014】 次に、アロエはユリ科植物アロエベラの葉または葉汁を乾燥させたものより抽出して得られるエキスであり、主成分は結晶性アロインとアロエエモジンで、共に頭皮損傷の治療効果があり、頭皮の肌荒れを防ぐ保湿効果、消炎効果も保有する。 【0015】 更に、ユズの種には、血行を促進するピネンやリモネン、生活習慣病を予防するリモニン、血管壁を丈夫にするヘスペリジン、抗炎症作用のあるナリンジンなども含まれており、これらの作用によって血液の循環が良くなる。 【0016】 薬効エキスの4つ目、トチの実は、ユズの種同様、血行を促進させる効力を保有している。 【0017】 ザクロの種は、植物性エストロゲンが最も集中し、女性ホルモンと良く似た分子構造を持っており、特に潤いのある髪を保つことができる材料として配合される。即ち、毛根の劣化により髪は白くなるが、その白毛を目立たなくして黒化させる働きをする。 【0018】 センブリは、リンドウ科の2年草の草木で、草丈約30cmの花から根までの全草を花の付いた状態で乾燥し、日本固有の薬草であり、その生薬はセンブリ抽出エキスと呼ばれる。その主成分である酢酸トコフェロールは、毛根を刺激して、育毛、脱毛予防、発毛促進の効用がある。 【0019】 桐の葉はゴマノハグサ科の落葉高木で、桐の葉エキスの植物保湿成分は頭皮と毛髪に潤いを与えてさらさら感を与えると共に、その洗浄成分が毛穴を塞いでいる皮質や角質を取り除き、育毛剤の浸透力を高め、毛根を太らせることにより髪の毛を太らせる育毛効果を発現させる。 【0020】 グリセリンは、皮脂膜の分解によって製造する天然の皮脂成分を保有する保湿剤であり、皮膚に対しては、潤いを与え、しっとりとした感触を与える原料である。 【0021】 クエン酸は、植物に広く存在し、特に柑橘類の果物に多量に含まれている成分であり、無色で透明な結晶、または粒状、塊状の白色の結晶性粉末である。該成分は、焼き塩に含まれるカルシウムを水に溶解させて体内へ吸収し、カルシウムと共に血行を良くする原料である。 【0022】 ハッカ油の主成分はL−メントールで、特異な芳香があり、皮膚につけると浸透して、一過性であるが知覚神経末梢に強い刺激を与える。ハッカ油を育毛剤の原料として使用すると、使用後は心地よい清涼感があり、育毛剤としては殺菌力も発現されて、皮脂腺の分泌抑制効果も期待できる。 【実施例】 【0023】 この発明の実施例を、上記実施の形態に基づいて製造した。表3に上記硫黄成分等の還元性成分を溶解した水溶液(以下単に還元水という)の基本組成を示し、表4に育毛剤の基本組成を示す。 【0024】 【表3】
【0025】 【表4】
【0026】 表3は還元水を製造するための基本組成を示す。即ち、1リットルの浄水を採取し、該浄水を沸騰させて後、焼き塩10gを投入し、撹拌羽根により撹拌して全量を溶解させ、焼き塩濃度1%の還元水を製造する。 該焼き塩濃度1%は、薬効原料の浸透膜を介して薬効エキスを抽出するに有効な濃度である。該焼き塩濃度1%が満たされれば、薬効原料に対する浸透圧が大きくなり、薬効原料からのエキス抽出量が増加し、通常のアルコール溶液等と比較して多量の抽出量を確保できる。 このとき、溶解水を沸騰水とすれば、焼き塩の溶解度が高まり、硫黄成分はじめミネラル成分の薬効原料への浸透力および薬効エキスの抽出量を増大させる。 【0027】 次に、表4は還元水を使った本発明の育毛剤の基本組成を示す。該基本組成にある薬効原料の調合順は、還元水が薬効エキスを抽出し難い順であり、抽出量を多量に必要とする順となっていて、じっくりと抽出することを要求される原料となっている。 以下は、該基本組成に基づいた育毛剤を製造する順に表すものである。 (イ)還元水1500ccに紅豆杉3gを投入し、該還元水が1000ccになるまで煮沸しながら煮出した。 (ロ)還元水が1000ccに減量したことに続けて、アロエの乾燥葉汁6gを投入し、該還元水が500ccに減量するまで中火で煮出した。 (ハ)上記還元水500ccに紅豆杉3g相当のエキスとアロエの乾燥葉汁6g相当のエキスが入っているホーロー鍋にユズの種のエキス200ccを投入し撹拌した。該ユズの種のエキスは、ホワイトリカー200ccにユズの種100gを入れ、2週間経過後、ゼリー状のユズの種を確認して濾過した。容量は、還元水500ccとホワイトリカー200ccの小計で700ccとした。 (ニ)上記液容量700ccにトチの実のエキス100ccを投入し撹拌した。該トチの実のエキスは、ホワイトリカー100ccにトチの実25gを入れ、1ヶ月経過後、琥珀色に変色してきたことを確認後、濾過した。容量は、トチの実のエキスを含有したホワイトリカー100ccを加えて、小計800ccとした。 (ホ)上記液容量800ccにザクロの種のエキス200ccを投入し撹拌した。該ザクロの種のエキスは、ホワイトリカー200ccにザクロの種100gを入れ、2週間経過後、ワイン色に変色してきたことを確認後、濾過した。容量は、ザクロの種のエキスを含有したホワイトリカー200ccを加えて、小計1000ccとした。 (ヘ)上記液容量1000ccにセンブリのエキス100ccを投入し撹拌した。該センブリのエキスは、還元水300ccにセンブリ5gを入れ、該還元水が100ccに減量するまで中火で煮出しした。味を確認後、濾過し、センブリのエキスとした。容量は、センブリのエキスを含有した還元水100ccを加えて、小計1100ccとした。 (ト)上記液容量1100ccに桐の葉のエキス100ccを投入し撹拌した。該桐の葉のエキスは、還元水200ccに桐の葉5gを入れ、該還元水が100ccに減量するまで中火で煮出し、濾過し、桐の葉のエキスとした。容量は、桐の葉のエキスを含有した還元水100ccを加えて、小計1200ccとした。 (チ)上記液容量1200ccにグリセリン70cc、クエン酸25g、ハッカ油2〜3滴を投入し撹拌した。容量は、グリセリン70ccを加えて、小計1270ccとした。 【0028】 次に、上記実施例に基づく育毛剤による臨床事例を表5に示した。 表5は、育毛剤の投与前、投与3ヶ月後、投与6ヶ月後と、時系列的に示したものであり、本発明の育毛剤の効用を明らかにしたものである。いずれの臨床事例においても、育毛剤の投与から3ヶ月ないし6ヶ月すると新毛が生え、増毛した。 【0029】 【表5】
【0030】 次に、本発明の育毛剤を頭皮に投与したとき、該育毛剤に含有する硫黄成分および薬効エキスが発毛ならびに育毛機構に如何に関わるかを図1にて説明する。 図1では、脱毛予防、発毛促進、育毛にとって、毛根の動きが最も重要である。毛根1には毛球2という膨らんだ部分があり、その中にある毛母細胞3が分裂を繰り返して毛髪4を形成する。成長期の毛球2の内側には、毛乳頭細胞5があり、ここに毛髪4を成長させる栄養分が毛細血管から送りこまれ、毛髪4の成長には毛乳頭細胞5の活性化と毛母細胞3の増殖が重要な役割を担っている。 そこで、抜け毛や発毛不振が生じる最大の原因は、頭皮7への付着や毛根1にまで浸透付着した老化脂8が毛乳頭細胞5の活性化と毛母細胞3の増殖を阻害することにあるので、頭皮7だけでなく毛根1も洗浄でき、且つ毛根1の活性化を維持促進できるエキスが必要となる。この毛根1の洗浄と活性化を促進するエキスが、焼き塩の還元作用を受け持つ硫黄成分10であり、この硫黄成分が老化脂8を捕獲し、塩化ナトリウム水溶液11が該老化脂8を浮遊させて体外に排出させるのである。即ち、硫黄成分が洗浄および排出機能の役割を担っている。 該老化脂8を浮遊させて体外に排出することにより、頭皮7や毛根1が綺麗になるので、薬効エキス12が毛根1に届き易くなる。その結果、該毛根1は活発になって、毛髪4はのびのびと広がり、やがて逞しい毛髪4を育てることになる。 【産業上の利用可能性】 【0031】 本発明は、老若男女を問わず広く育毛剤として利用され得る。 【図面の簡単な説明】 【0032】 【図1】図1は、本発明の育毛剤が毛根部との関わりを示す模式図である。 【符号の説明】 【0033】 1 毛根 2 毛球 3 毛母細胞 4 毛髪 5 毛乳頭細胞 7 頭皮 8 老化脂 10 硫黄成分 11 塩化ナトリウム水溶液 12 薬効エキス
|
| 【出願人】 |
【識別番号】505208422 【氏名又は名称】猪股 利夫
|
| 【出願日】 |
平成17年6月3日(2005.6.3) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095739 【弁理士】 【氏名又は名称】平山 俊夫
|
| 【公開番号】 |
特開2006−335698(P2006−335698A) |
| 【公開日】 |
平成18年12月14日(2006.12.14) |
| 【出願番号】 |
特願2005−163458(P2005−163458) |
|