| 【発明の名称】 |
毛髪処理剤組成物及びその使用方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】秦 正勝 【住所又は居所】愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番地の12 ホーユー 株式会社総合研究所内
【氏名】北野 宏樹 【住所又は居所】愛知県愛知郡長久手町大字長湫字櫨木1番地の12 ホーユー 株式会社総合研究所内
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| 【要約】 |
【課題】染毛処理をした毛髪において、コンディショニング効果を向上させることができる毛髪処理剤組成物及びその使用方法を提供する。
【解決手段】染毛処理剤により染色された毛髪に適用される毛髪処理剤組成物であって、(A)成分としてヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸、パンテテイン−S−スルホン酸、アミノエチルスルホン酸、グアイアズレンスルホン酸、パラフェノールスルホン酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種の成分、並びに(B)成分として平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物を含有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 染毛処理剤により染色された毛髪に適用される毛髪処理剤組成物であって、下記(A)成分及び(B)成分を含有する毛髪処理剤組成物。 (A)ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸、パンテテイン−S−スルホン酸、アミノエチルスルホン酸、グアイアズレンスルホン酸、パラフェノールスルホン酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種の成分。 (B)平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物。 【請求項2】 染毛処理剤により染色された毛髪に適用される毛髪処理剤組成物であって、下記(A)成分及び(B)成分を含有する第1剤、並びに(C)カチオン性化合物及び(D)両性化合物から選択される少なくとも一種を含有する第2剤から構成される毛髪処理剤組成物。 (A)ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸、パンテテイン−S−スルホン酸、アミノエチルスルホン酸、グアイアズレンスルホン酸、パラフェノールスルホン酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種の成分。 (B)平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物。 【請求項3】 前記(A)成分及び(B)成分を含有する処理剤に油性成分が含有されない請求項1又は請求項2記載の毛髪処理剤組成物。 【請求項4】 請求項2記載の毛髪処理剤組成物の使用方法において、 (a)染毛処理剤を毛髪に付着させることにより染毛処理を施す工程、(b)次に毛髪を洗髪する工程、(c)次に毛髪が乾く前に前記第1剤を毛髪に塗布する工程、(d)次に前記第2剤を毛髪に塗布する工程からなる毛髪処理剤組成物の使用方法。 【請求項5】 前記染毛処理剤による染毛処理から次回の染毛処理までの間、少なくとも一回以上さらに(b)工程〜(d)工程が施される請求項4記載の毛髪処理剤組成物の使用方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、毛髪処理剤組成物及びその使用方法に係り、詳しくは染毛処理剤により染色された毛髪に適用される毛髪処理剤組成物及びその使用方法に関する。 【背景技術】 【0002】 一般に、毛髪、皮膚等のケラチン組織に対し柔軟性等のコンディショニング効果を与える組成物として、タンパク質の加水分解物が知られている。かかるタンパク質の加水分解物は、毛髪等のタンパク質組織に付着することによりコンディショニング効果を与える。また、従来より、特許文献1に記載されるトリートメント組成物が知られている。かかるトリートメント組成物は、平均分子量500〜2000のタンパク質加水分解物とアミノエチルスルホン酸(タウリン)が配合されるものである。タンパク質加水分解物の平均分子量が500〜2000であることにより、毛髪の組織内部に浸透するとともに洗髪等により容易に除去されることなく組織に吸着され続ける。また、タウリンが配合されることにより、タンパク質加水分解物の毛髪への結合が促進される。 【特許文献1】特許第2678992号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ところが、毛髪が酸化染料等により染毛処理を受けた場合は、日常の洗髪等によって毛髪のタンパク質成分が徐々に流出するダメージと異なり、染毛剤に含まれるアルカリ剤、酸化剤等により直接毛髪がダメージを受ける。それにより、毛髪には損傷が発生し、特に弾性率の低下が著しいものであった。上記特許文献1記載のトリートメント組成物は、染毛処理をした毛髪において弾性率の向上等の損傷回復効果が十分ではなかった。また、染毛処理をした毛髪において、コンディショニング効果の持続性がないという問題もあり、さらなるコンディショニング効果の向上が求められていた。 【0004】 本発明は、染毛処理をした毛髪において、コンディショニング効果を向上させることができる毛髪処理剤組成物及びその使用方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の毛髪処理剤組成物は、染毛処理剤により染色された毛髪に適用される毛髪処理剤組成物であって、(A)成分としてヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸、パンテテイン−S−スルホン酸、アミノエチルスルホン酸、グアイアズレンスルホン酸、パラフェノールスルホン酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種の成分、並びに(B)成分として平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物を含有する。 【0006】 請求項2に記載の毛髪処理剤組成物は、染毛処理剤により染色された毛髪に適用される毛髪処理剤組成物であって、(A)成分としてヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸、パンテテイン−S−スルホン酸、アミノエチルスルホン酸、グアイアズレンスルホン酸、パラフェノールスルホン酸及びその塩から選ばれる少なくとも1種の成分及び(B)成分として平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物を含有する第1剤、並びに(C)カチオン性化合物及び(D)両性化合物から選択される少なくとも一種を含有する第2剤から構成される。 【0007】 請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の毛髪処理剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分を含有する処理剤に油性成分が含有されない。 請求項4に記載の発明は、請求項2記載の毛髪処理剤組成物の使用方法において、 (a)染毛処理剤を毛髪に付着させることにより染毛処理を施す工程、(b)次に毛髪を洗髪する工程、(c)次に毛髪が乾く前に前記第1剤を毛髪に塗布する工程、(d)次に前記第2剤を毛髪に塗布する工程からなる。 【0008】 請求項5に記載の発明は、請求項4記載の毛髪処理剤組成物の使用方法において、前記染毛処理剤による染毛処理から次回の染毛処理までの間、少なくとも一回以上さらに(b)工程〜(d)工程が施される。 【発明の効果】 【0009】 本発明によれば、染毛処理をした毛髪に適用される毛髪処理剤組成物及びその使用方法において、コンディショニング効果を向上させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明の毛髪処理剤組成物の一実施形態を説明する。 本実施形態の毛髪処理剤組成物は、(A)成分としてヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸、パンテテイン−S−スルホン酸、アミノエチルスルホン酸、グアイアズレンスルホン酸、パラフェノールスルホン酸及びその塩から選ばれる少なくとも一種の成分、並びに(B)成分として平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物を含有する毛髪処理剤第1剤(以下、第1剤という)と、(C)成分としてカチオン性化合物及び(D)成分として両性化合物を含有する毛髪処理剤第2剤(以下、第2剤という)から構成される。上記第1剤及び第2剤から構成される毛髪処理剤組成物は、染毛処理剤により染色された毛髪に適用される。 【0011】 (第1剤) (A)成分は、上述したようにスルホン酸基を有するヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸、パンテテイン−S−スルホン酸、アミノエチルスルホン酸(タウリン)、グアイアズレンスルホン酸、パラフェノールスルホン酸及びその塩から選ばれる少なくとも一種の成分である。これらの成分の中でもアミノエチルスルホン酸がより好ましい。 【0012】 これらの(A)成分は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。(A)成分は、(B)成分と組み合わせて使用されることにより染色した毛髪に対し弾性率の向上等のコンディショニング効果付与のために配合される。アミノエチルスルホン酸塩等の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、トリエタノールアミン塩、キトサン塩、リシン・アルギニン等の塩基性アミノ酸との塩等が挙げられる。 【0013】 (A)成分の含有量は、第1剤中において好ましくは0.001〜30.0質量%、より好ましくは0.01〜10.0質量%、さらに好ましくは0.05〜5.0質量%である。この含有量が0.001質量%未満であると、コンディショニング効果が得られないおそれがある。一方、30.0質量%を超えてもそれ以上は効果の向上は期待できない。 【0014】 (B)成分である平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物は、(A)成分と組み合わせて使用されることにより染色した毛髪に対し弾性率の向上等のコンディショニング効果付与のために配合される。タンパク質加水分解物としては、動物由来、植物由来及び微生物由来のものを挙げることができる。例えば、ケラチン、コラーゲン、フィブロイン、セリシン、カゼイン、コンキオリン、エラスチン、卵黄タンパク、卵白タンパク、大豆タンパク、小麦タンパク、トウモロコシタンパク、米タンパク、ジャガイモタンパク等の動植物由来のタンパク質、サッカロミセス属、カンディダ属、エンドミコプシ属等の酵母菌、いわゆるビール酵母、清酒酵母等の酵母菌より分離された酵母タンパク質、キノコ類(担子菌)より抽出されたタンパク質、クロレラから分離されたタンパク質等の微生物由来のタンパク質を挙げることができる。タンパク質の加水分解は酸、アルカリ、プロテアーゼ(タンパク分解酵素)を単独使用又は併用することにより行われる。酸・アルカリによるタンパク質の加水分解は、処理時間・処理温度等を調節することにより平均分子量3000以上に調節する。また、プロテアーゼを使用した加水分解は、プロテアーゼの特異的切断により、分解するタンパク質とプロテアーゼの種類を選択することにより平均分子量3000以上に調節する。また、遺伝子組み換え、ペプチド合成機等の技術を利用することにより分子量3000以上の特定のタンパク質を合成してもよい。これらのタンパク質加水分解物は単独で配合してもよいし二種以上組み合わせて使用してもよい。 【0015】 (B)成分の含有量は、第1剤中において好ましくは0.05〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.5〜5.0質量%である。この含有量が0.05質量%未満であると、(A)成分との相乗効果によるコンディショニング効果が得られないおそれがある。一方、20質量%を超えると、毛髪表面に膜を形成しやすく、(A)成分の毛髪への吸着を阻害するおそれがある。 【0016】 第1剤には、上記の成分以外に界面活性剤、pH調整剤、増粘剤等を配合することができる。尚、第1剤には(A)成分及び(B)成分の毛髪への浸透及び吸着が抑制されることがあるという理由により油性成分は配合されないことが好ましい。 【0017】 界面活性剤は、毛髪に軟らかさと潤いを与えるために配合されることが好ましい。非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。 【0018】 非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)アルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、脂肪族アルカノールアミド類等が挙げられる。 【0019】 カチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。 【0020】 アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEアルキル硫酸塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩類、N−ラウロイルメチル−β−アラニン塩類等が挙げられる。 【0021】 両性界面活性剤としては、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。 【0022】 pH調整剤としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。その他、第1剤には、上記各成分の溶媒又は分散媒として水が配合され、各成分の濃度が調整される。第1剤のpHは、2.5〜10であることが好ましい。 【0023】 増粘剤として用いることのできる高分子化合物としては、主にノニオン性、アニオン性、カチオン性及び両性高分子化合物が用いられ、例えばアラビアガム、カラギーナン、ガラクタン、グアーガム、クインスシードガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、ヒドロキシアルキルキサンタンガム、デキストラン、ヒアルロン酸、カードラン、サクシノグルカン、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン等の天然高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、可溶性デンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子等から成る半合成高分子、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体、ポリアクリルアミド、アクリルアミド・アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体等の合成高分子、ベントナイト、ラポナイト等の無機物系高分子が挙げられる。カチオン性高分子化合物の具体例としては、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリド共重合体、ヒドロキシエチルセルロース/ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド等のカチオン化セルロース、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体のカチオン化物等の四級化ポリビニルピロリドン誘導体、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドの単独重合体、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミド共重合体、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸共重合体等のジアリル四級化アンモニウム塩重合物誘導体及びカチオン化グアーガム等が挙げられる。両性高分子化合物の具体例としては、アクリル酸オクチルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリル酸/アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリル酸共重合体等が挙げられる。 【0024】 更に、その他の成分としてはコレステロール等のアルコール類、低級アルコール、メチルパラベン、フェノキシエタノール等の防腐剤、キレート剤、香料、セラミド類、ビタミン類、抗酸化剤、植物抽出液等を配合することができる。 【0025】 低級アルコールは、溶剤として配合され、具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等が挙げられる。 第1剤は、液状、ミスト状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等の剤型にすることが可能である。この第1剤は、シャンプー、リンス、トリートメント等のヘアケア剤に適用してもよい。 【0026】 (第2剤) (C)カチオン性化合物は、しっとり感、まとまり性等の毛髪の感触を向上させるため、また、コンディショニング効果付与のために配合される。(C)カチオン性化合物は、その化合物の水溶液がカチオン性を示す化合物を表す。(C)カチオン性化合物の具体例としては、カチオン性界面活性剤、カチオン性誘導体等が挙げられる。 【0027】 カチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム塩に代表され、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等が挙げられる。 【0028】 カチオン性誘導体としては、カチオン化セルロース誘導体、酸中和型の3級アミドアミン、カチオン化グアーガム、第四級化ポリビニルピロリドン誘導体、ジアリル第四級化アンモニウム塩重合物誘導体等が挙げられる。カチオン化セルロース誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド共重合体等が挙げられる。これらの(C)カチオン性化合物は単独で配合してもよいし二種以上組み合わせて配合してもよい。 【0029】 これらの(C)カチオン性化合物の中でも、(A)成分及び(B)成分による弾力性の付与等のコンディショニング効果を向上させることができることから、好ましくは第四級アンモニウム塩及びカチオン化セルロース誘導体から選ばれる少なくとも一種、より好ましくは第四級アンモニウム塩、さらに好ましくはメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムである。 【0030】 (C)成分の含有量は、第2剤中において好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜4質量%、さらに好ましくは1〜3質量%である。この含有量が0.1質量%未満であると、コンディショニング効果の向上作用が得られないおそれがある。一方、5質量%を超えると、毛髪が重い感触となるおそれがある。 【0031】 (D)両性化合物は、コンディショニング効果の向上のために配合される。(D)両性化合物としては、両性界面活性剤、両性高分子化合物等が挙げられる。 両性界面活性剤の具体例としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ウンデシルカルボキシメトキシエチルカルボキシメチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム液、ビス(ステアリル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリン)クロル酢酸錯体、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムラウリル硫酸、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミン、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルN−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムドデカノイルサルコシン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、ラウリン酸アミドプロピルベタイン液、ラウリルスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ココイルベタイン等が挙げられる。 【0032】 両性高分子化合物の具体例としては、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウムα−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体(市販名;ユカフォーマーAM−75;三菱化学(株)製)、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体(市販名;アンフォマー28−4910;ナショナルスターチ社製)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(市販名;マーコート280,295;オンデオ・ナルコ社製)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸の三元重合体(市販名;マーコートプラス3330,3331;オンデオ・ナルコ社製)、アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体(市販名;マーコート2001;オンデオ・ナルコ社製)等が挙げられる。これらの(D)両性化合物は単独で配合してもよいし二種以上組み合わせて配合してもよい。 【0033】 第2剤中における(D)両性化合物の含有量は、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、最も好ましくは1〜2質量%である。この含有量が0.1質量%未満であると、コンディショニング効果の向上作用が得られないおそれがある。一方、10質量%を超えて配合すると、仕上がり後の毛髪がごわつくおそれがある。 【0034】 第2剤にはその他の成分として第1剤で例示した非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、pH調整剤等のその他の成分の他、油性成分を配合することができる。 油性成分は、毛髪化粧料の塗布しやすさ、毛髪に軟らかさと潤いを与えるために配合されることが好ましい。油性成分としては、多価アルコール、油脂、ロウ類、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類、炭化水素類等が挙げられる。 【0035】 多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。 【0036】 油脂としては、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油アボカド油、カロット油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が挙げられる。 【0037】 高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。 【0038】 アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。 【0039】 エステル類としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸トリイソデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10-30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリス チル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ラノリン誘導体等が挙げられる。 【0040】 シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650〜10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。 【0041】 炭化水素としては、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。 【0042】 これらの油性成分は単独で配合してもよく、2種以上を組み合わせて配合してもよい。油性成分の含有量は第2剤中に好ましくは0.01〜50.0質量%、より好ましくは0.1〜30.0質量%である。この配合量が0.01質量%未満の場合には、第2剤を毛髪に塗布しやすくし、毛髪に軟らかさと潤いを与える効果を十分に発揮することができなくなる。一方、50.0質量%を越える場合には、毛髪にべたつき感がでて感触が低下する傾向となる。 【0043】 第2剤は、液状、ミスト状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等の剤型にすることが可能である。この第2剤は、シャンプー、リンス、トリートメント等のヘアケア剤に適用してもよい。 【0044】 次に、染毛処理剤及びそれを用いた染毛処理について説明する。 染毛処理剤としては、酸化染毛剤、酸性染毛剤(ヘアマニキュア)等の液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状又はペースト状の処理剤が用いられる。酸化染毛剤は、一般に酸化染料、アルカリ剤等を含有する染毛第1剤と、酸化剤等を含有する染毛第2剤とにより構成されている。これらの染毛第1剤及び染毛第2剤は混合され、その染毛混合物が毛髪に塗布されることにより、毛髪を所望とする色に染色することができる。 【0045】 染毛第1剤は、酸化染料、アルカリ剤等が含有されている。酸化染料としては、パラフェニレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン及びその塩等の成分が、常法に従って配合される。アルカリ剤としては、28%アンモニア水又はモノエタノールアミンが用いられる。一般的に酸化染料は主要中間体及びカプラーに分類されるが、上記のパラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン及びそれらの塩は主要中間体に該当し、染毛力に優れている。これらの成分はそれぞれ単独で又は混合して用いられる。 【0046】 一方、カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、o−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−o−クレゾール、ジフェニルアミン、p−メチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、それらの塩類等が挙げられる。これらのカプラーは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。 【0047】 酸化染料の含有量は、0.01〜15質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましい。この含有量が0.01質量%未満の場合には十分な染毛力が得られず、15質量%を越えてもそれ以上の染毛力の向上は認められず、かえって濃く染まりすぎて不自然な染毛状態になる。 【0048】 アルカリ剤は、第2剤中に含有される酸化剤の作用を促進することにより、毛髪に明度を付与するために配合される。このアルカリ剤は、アンモニア水又はモノエタノールアミンである。これらのアルカリ剤は単独で配合してもよいし、2種を組み合わせて配合してもよい。 【0049】 アルカリ剤の含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましい。この含有量が0.1質量%未満の場合には十分な染毛力が得られず、10質量%を越える場合にはブリーチ力が強すぎるため、濃く染めることが困難であり、特に白髪を十分に染毛することができず、また毛髪に損傷を与えるおそれもある。 【0050】 次に、染毛第1剤のpHは、好ましくは8〜12、より好ましくは9〜11である。染毛第1剤のpHが8未満では、酸化剤の作用を十分に促進することができないおそれがある。一方、pHが12を越えると毛髪が染色される際、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。 【0051】 染毛第1剤には、その他の成分として上述した毛髪処理剤組成物に配合される水、pH調整剤、界面活性剤、油性成分等のその他の成分を配合することができる。例えば、水は、各成分の溶媒又は分散媒として染毛第1剤を溶液、分散液又は乳化物とするために適量配合される。混合物中における水の含有量は、好ましくは50〜95質量%、更に好ましくは70〜90質量%である。この含有量が50質量%未満では、水溶液、分散液又は乳化液を安定して形成することが困難となるおそれがある。一方、95質量%を越えて配合すると、混合物の均一性及び安定性を確保しにくくなる。 【0052】 染毛第1剤のpHを上記の範囲に設定するために、染毛第1剤にpH調整剤を含有させることが好ましい。 更に、その他の成分としてラウリン酸、ミリスチン酸、リノレン酸等の脂肪酸、ソルビトール、マルトース等の糖類、多価アルコール、バチルアルコール、キミルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジウム等の水溶性高分子化合物、パラベン等の防腐剤、EDTA−2Na等のキレート剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。 【0053】 この染毛第1剤の剤型としては、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。 次に、染毛第2剤には前記のように酸化剤等が含有される。この酸化剤は、酸化染料を酸化重合させて発色させると共に、毛髪に含まれるメラニンを脱色させるために配合される。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤は単独で配合してもよく、2種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの酸化剤の中でも、メラニンの脱色力に優れることから、過酸化水素が好ましい。 【0054】 混合物中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.1〜9質量%、より好ましくは1〜6質量%である。この含有量が0.1質量%未満の場合、酸化染料を十分に酸化重合させることができない。一方、9質量%を越える場合、毛髪の損傷を低減させることができない。 【0055】 染毛第2剤にはその他の成分として染毛第1剤に記載の水、油性成分、界面活性剤等が含有される。また、酸化剤として過酸化水素を含有させた場合には、過酸化水素の保存安定性を向上させるために安定化剤を含有させることが好ましい。過酸化水素の安定化剤としては、尿素、フェナセチン、スズ酸ナトリウム、エチレングリコールフェニルエーテル、8−オキシキノリン、リン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸及びその塩、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。この染毛第2剤の剤型は、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。 【0056】 そして、前記染毛第1剤及び染毛第2剤を所定の割合で混合調製することによって混合物が得られる。染毛第1剤と染毛第2剤との混合割合は、好ましくは質量比で第1剤:第2剤=1:0.5〜1:5である。この混合割合よりも染毛第1剤が多くなるか又は染毛第2剤が多くなると、染毛力と毛髪への損傷の抑制の点から、染毛第1剤中及び染毛第2剤中における各成分の含有量を設定しにくくなる。 【0057】 混合物の剤型は、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。この混合物は毛髪に塗布され、混合物が塗布された毛髪は、一定時間放置されることにより徐々に染色される。 【0058】 そして、酸化染毛剤を使用するには、染毛第1剤及び染毛第2剤を例えば質量比で1:1の混合割合で混合することによって混合物を調製し、この混合物の必要量をコーム(櫛)又は刷毛に付着させ、毛髪に塗布する。この混合物中では、酸化剤によって酸化染料が酸化重合されることにより、酸化染料が発色される。一定時間放置後の毛髪には、プレーンリンス(水、温水等による毛髪のすすぎ)、シャンプー等による洗髪が施され、毛髪の染毛処理が仕上げられる。 【0059】 また、前記酸性染毛剤は、直接染料及び有機溶剤等が含有され、その他の成分として染毛料に通常用いられる成分が含有されているものである。直接染料は、毛髪を染色するために配合される。この直接染料は反応性がなく、それ自体で発色可能なものである。直接染料の具体例としては、ニトロ染料、酸性染料、塩基性染料(カチオン染料)、分散染料等が用いられる。 【0060】 次に、本実施形態の毛髪処理剤組成物の使用方法について説明する。 上記第1剤及び第2剤から構成される毛髪処理剤組成物は、染毛処理剤により染色された毛髪に適用される。好ましくは、染毛処理後のリンス・洗髪処理が施され、乾燥前の濡れた状態の毛髪に適用される。また好ましくは第1剤が先に適用され、第2剤がその後に適用される。第1剤及び第2剤はそれぞれ適量が毛髪に刷毛、櫛等により毛髪に塗布される。この第1剤及び第2剤は、毛髪に適用した後に水や温水で洗い流して使用してもよく、毛髪に付着した同処理剤を水や温水で洗い流さないで使用してもよい。また、好ましくは最初の染毛処理剤による染毛処理から次回の染毛処理までの間、毛髪処理剤組成物は少なくとも一回以上染色された毛髪に適用され、より好ましくは継続して適用される。最初の染毛処理剤による染毛処理から次回の染毛処理までの間が複数日に及ぶ場合は、少なくとも2〜3日に一回以上は毛髪処理剤組成物が適用されることが好ましい。 【0061】 本実施形態の毛髪処理剤組成物によれば、以下のような効果を得ることができる。 (1)本実施形態では、酸化染毛剤により処理された毛髪に対し(A)成分としてアミノエチルスルホン酸等の成分及び(B)成分として平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物を含有する毛髪処理剤組成物を適用した。したがって、特に弾性率の向上等の毛髪の損傷を回復することができる。また、コンディショニング効果の持続性を向上させることができる。さらに、染色された毛髪に対し退色抑制効果を発揮する。 【0062】 (2)本実施形態では、酸化染毛剤により処理された毛髪に対し(A)成分及び(B)成分を含有する第1剤、並びに(C)カチオン性化合物及び(D)両性化合物から選択される少なくとも一種を含有する第2剤から構成される毛髪処理剤組成物を適用した。したがって、毛髪の損傷を修復する効果及びコンディショニング効果の持続性をより向上させることができる。また、退色抑制効果もより向上させることができる。 【0063】 (3)本実施形態において、(A)成分及び(B)成分を含有する第1剤において油性成分を含有しない場合、油性成分を含有する場合と比較して(A)成分及び(B)成分の毛髪への浸透及び吸着が促進される。それにより、毛髪の損傷を修復する効果及びコンディショニング効果の持続性が一層向上される。 【0064】 (4)本実施形態において、第1剤を先に使用し、その後第2剤を適用した。したがって、毛髪の損傷を修復する効果及びコンディショニング効果の持続性をより一層向上させることができる。 【0065】 (5)本実施形態において、染毛処理後のリンス・洗髪処理が施され、乾燥前の濡れた状態の毛髪に適用される。かかる使用法により、(A)〜(D)の各有効成分の毛髪に対する吸着性が向上するため毛髪の損傷を修復する効果及びコンディショニング効果の持続性をさらに向上させることができる。 【0066】 (6)本実施形態において、最初の染毛処理から次に染毛処理までの間、少なくとも1回以上第1剤及び第2剤による処理が施される場合、毛髪の損傷を修復する効果及びコンディショニング効果を持続させることができる。 【0067】 (7)本実施形態において、最初の染毛処理から次に染毛処理までの間が複数日に及ぶ場合であって、少なくとも2〜3日に一回以上第1剤及び第2剤による処理が施される場合、日常のシャンプー等による処理による毛髪の損傷及び着色成分の退色を抑制することができる。また、次の染毛処理が施された場合であっても、毛髪に付与された毛髪の損傷を修復する効果及びコンディショニング効果は維持される。また、第1剤及び第2剤による退色抑制効果により、継続して毛髪処理剤組成物を使用したとしても、退色等の不利益は生じない。 【0068】 なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。 ・上記実施形態における毛髪処理剤組成物は、(A)成分及び(B)成分を含有する第1剤と(C)成分としてカチオン性化合物及び(D)成分として両性化合物を含有する第2剤から構成した。しかしながら、(A)成分及び(B)成分を含有する第1剤のみから構成してもよい。かかる構成においても染色した毛髪に対し(A)成分及び(B)成分の相乗効果による弾性率の向上等のコンディショニング効果が付与される。 【0069】 ・上記実施形態において、(B)成分として平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物を使用した。しかしながら、本発明の効果を満たす限り、第1剤には分子量3000以下のタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、アミノ酸等を含んでもよい。 【0070】 ・第1剤には本発明の効果を満たす限り、上述した油性成分を含有してもよい。 ・上記実施形態において、最初に第1剤、次に第2剤の順で適用した。しかしながら、第2剤を先に第1剤を後に使用してもよい。かかる場合においても弾性率の向上等のコンディショニング効果を得ることができる。 【0071】 ・上記実施形態では、(A)成分及び(B)成分を含有する第1剤と(C)成分としてカチオン性化合物及び(D)成分として両性化合物を含有する第2剤から構成した。しかしながら、各含有成分をさらに複数に分割し適用してもよく。また、(A)成分から(D)成分をすべて含有する1剤式として適用してもよい。 【0072】 ・上記実施形態において、第2剤に(C)成分及び(D)成分を配合した。しかしながら、第2剤には(C)成分及び(D)成分のいずれか一方のみが配合されてもよい。 【実施例1】 【0073】 次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。 (実施例1〜9、比較例1〜4) 表1に示す実施例1〜9及び比較例1〜4の毛髪処理剤組成物について、下記に示す方法により毛髪の弾性率回復、弾性率持続性(耐洗髪性)、弾性率維持度(耐染毛性)及び退色抑制効果を測定した。それらの結果を表1に示す。尚、表1に示す配合量は質量部を表す。また、表1に示される使用方法(a)は洗髪後に最初に第1剤、次に第2剤を適用したものである。使用方法(b)は洗髪後に第1剤のみを適用したものである。使用方法(c)は洗髪後に最初に第2剤、次に第1剤を適用したものである。 【0074】 【表1】
<弾性率回復> ヒト黒毛束に対し、下記の酸化染毛剤の染毛第1剤と染毛第2剤とを1:1の質量比で混合した染毛混合液を塗布し、適用後20分間放置し、洗い流して乾燥させることにより染毛処理を行なった。かかる染毛処理をヒト黒毛束に対し3回繰り返した。そして、表1に示す実施例1〜9及び比較例1〜4の毛髪処理剤組成物を毛束に均一に塗布し、3分間放置後、温水ですすぎ、ドライヤーで乾燥させた。 【0075】 弾性率回復(Δ)は、染毛処理を3回繰り返した後の毛髪の弾性率(コントロール)及び毛髪処理剤組成物による処理後の弾性率(A)を測定し、弾性率回復(Δ)=弾性率(A)/毛髪の弾性率(コントロール)として計算した。弾性率回復(Δ)が1.05より大きいときを(回復効果が優れている)◎、1.00〜1.05のときを(回復効果がやや優れている)○、1.00のときを(現状維持)△、1.00より小さいときを(回復効果なし)×として評価した。尚、弾性率は下記方法により測定した。 【0076】 <弾性率> 弾性率は引張試験器を用いて25℃、引張り速度2mm/分の条件にて測定した引張弾性率(ヤング率)によって表した。 【0077】 <酸化染毛剤> (第1剤) 質量% パラフェニレンジアミン 0.2 レゾルシン 1.0 パラアミノフェノール 0.5 2,6−ジアミノピリジン 0.2 セチルアルコール 5.0 ポリエチレングリコール 5.0 ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 8.0 ドデシル硫酸ナトリウム 1.2 強アンモニア水 5.0 アスコルビン酸 0.5 精製水 残 量 (第2剤) 質量% 過酸化水素(35%水溶液) 17.0 精製水 残 量 <弾性率持続性(耐洗髪性)> ヒト黒毛束に対し、上記と同様に酸化染毛剤による染毛処理を3回繰り返した。かかる染毛処理の後に洗髪とそれに続く各毛髪処理剤組成物による処理を20回繰り返した。弾性率持続性(耐洗髪性)は、上記酸化染毛剤による染毛処理を3回繰り返した後の毛髪の弾性率(コントロール)、及び洗髪とそれに続く各毛髪処理剤組成物による処理を20回繰り返した後の弾性率(B)を測定し、弾性率持続性(耐洗髪性)=弾性率(B)/毛髪の弾性率(コントロール)として計算した。弾性率持続性(耐洗髪性)が1.05より大きいときを(耐洗髪性が優れている)◎、1.00〜1.05のときを(耐洗髪性がやや優れている)○、1.00のときを(現状維持)△、1.00より小さいときを(耐洗髪性なし)×として評価した。 【0078】 <弾性率維持度(耐染毛性)> ヒト黒毛束に対し、上記と同様に酸化染毛剤による染毛処理を3回繰り返した。かかる染毛処理の後に洗髪とそれに続く各毛髪処理剤組成物による処理を20回繰り返した。その後再び上記酸化染毛剤による再染毛処理を行なった。弾性率維持度(耐染毛性)は、上記酸化染毛剤による染毛処理を3回繰り返した後の毛髪の弾性率と再染毛処理後の毛髪の弾性率を比較し、弾性率減少度を求めることにより評価した。弾性率維持度(耐染毛性)は(洗髪とそれに続く各毛髪処理剤組成物による処理を行なわなかった場合の毛髪の弾性率の減少度)/(洗髪とそれに続く各毛髪処理剤組成物による処理を20回繰り返した場合の毛髪の弾性率の減少度)として計算した。弾性率維持度(耐染毛性)が1.05より大きいときを(耐染毛性が優れている)◎、1.00〜1.05のときを(耐染毛性がやや優れている)○、1.00のときを(現状維持)△、1.00より小さいときを(耐染毛性なし)×として評価した。 【0079】 <退色抑制効果> ヒト黒毛束に対し、上記と同様に酸化染毛剤による染毛処理を1回行なった。かかる染毛処理の後に洗髪とそれに続く各毛髪処理剤組成物による処理を行った。各毛髪処理剤組成物で処理した毛束を1日後に50℃の1質量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液に15分間浸漬し、毛束はその後十分に水洗し、風乾させた。このときの毛束の退色の程度を各毛髪処理剤組成物で処理する前の毛束と比較した。そして、退色がほとんどない場合を4点、退色が少ない場合を3点、退色がやや大きい場合を2点、退色が大きい場合を1点とする4段階で評価した。5名のパネラーの採点結果について平均点を算出し、平均値が3.6点以上を◎(優れている)、2.6点以上3.5点以下を○(良好)、1.6点以上2.5点以下を△(やや悪い)、1.5点以下を×(悪い)とし、評価結果とした。 【0080】 表1の結果から、実施例1〜9について、(A)成分としてアミノエチルスルホン酸等及び(B)成分として平均分子量3500の小麦タンパク質加水分解物を含有する第1剤を使用することにより弾性率の向上及び維持効果、退色抑制効果が向上されることが確認された。また、(C)カチオン性化合物及び(D)両性化合物を含有する第2剤を第1剤の後に使用することにより一層の弾性率の向上及び維持効果、退色抑制効果が向上されることが確認された。一方、(A)成分としてアミノエチルスルホン酸等及び(B)成分として平均分子量3000以上のタンパク質加水分解物の両方を含有しない比較例1〜4においては、弾性率の向上等の効果について良好な結果は得られなかった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000113274 【氏名又は名称】ホーユー株式会社 【住所又は居所】愛知県名古屋市東区徳川1丁目501番地
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| 【出願日】 |
平成17年5月16日(2005.5.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣
【識別番号】100105957 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 誠
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| 【公開番号】 |
特開2006−316031(P2006−316031A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月24日(2006.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−143078(P2005−143078) |
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