| 【発明の名称】 |
システイン含有水性組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】川崎 究
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| 【要約】 |
【課題】美白効果の源としての抗酸化物質であるシステインおよび乳酸塩を含有し、かつ、システイン、乳酸塩を人の皮膚に安全で有効に作用させることができる化粧料等の提供。
【解決手段】システイン塩酸塩1〜2mM、乳酸塩20〜30mM、グルコース50〜150mMおよびグルタミン酸ナトリウム15〜30mM含有することを特徴とするシステイン含有水性組成物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 システイン塩酸塩1〜2mM、乳酸塩20〜30mM、グルコース50〜150mMおよびグルタミン酸ナトリウム15〜30mM含有することを特徴とするシステイン含有水性組成物。 【請求項2】 美白用組成物である請求項1記載の組成物。 【請求項3】 肌の若返り用組成物である請求項1記載の組成物。 【請求項4】 発毛促進用組成物である請求項1記載の組成物。 【請求項5】 水溶液である請求項1記載の組成物。 【請求項6】 化粧料、医薬品または医薬部外品である請求項1記載の組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、システイン含有水性組成物、特に、肌の美白、若返りや、脱毛した皮膚の回復を行い、再度発毛を促す化粧料、医薬品、医薬部外品として有用な組成物に関する。 【背景技術】 【0002】 システインおよびシステインの塩酸塩などのチオール化合物は、メラニン生成のもとであるチロシナーゼ活性を阻害し、美白に有効であること、また、乳酸もチロシナーゼ活性を阻害し、同様に美白に有効であることが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。 一方、容易に水溶化し、化粧液に混入可能なシステイン塩酸塩は強い酸性(1.6mMの水溶液でもpH3.0前後)を示し、単体では皮膚に対し刺激が強すぎ、塗布した場合、本来の効果を上げる前に皮膚を損なう怖れがある。また、乳酸塩そのものは30mMでpH7.3〜7.5とほぼ中性の値を示し、水溶液での単体皮膚塗布に問題はないが、システインと乳酸塩の2つのみを溶質とする水溶液を製造してもpHは2.9前後であり、余り刺激性の改善につながらなかった。 また、グルコースは水溶液として30mM以上の濃度であれば、容易に皮膚に浸透し、上皮細胞の再生促進を行い、肌の若返りを促進すること、さらに、脱毛した頭皮においては、グルコースにより、頭皮細胞の再生が促進され、毛母細胞そのものには、グルタミン酸が発毛を促すことが知られている(非特許文献1)。 【特許文献1】特開平11−158025号公報 【特許文献2】特開平11−269051号公報 【特許文献3】特開平2004−75645号公報 【非特許文献1】The Journal of Investigative Dermatology, Vol. 100, No. 6, pp. 834-840 (1993) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 本発明は、美白効果の源としての抗酸化物質であるシステインおよび乳酸塩を含有し、かつ、システイン、乳酸塩を人の皮膚に安全で有効に作用させる組成物を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0004】 本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、グルコースが50から150mMの濃度の水溶液において、ほぼ中性を保つこと、また、グルタミン酸の容易な水溶液化のために、グルタミン酸ナトリウムを用いた場合、15から30mMの濃度の水溶液において、pH7.35〜7.65であることを知り、所定量のシステインと乳酸塩と共に、所定量のグルコースおよびグルタミン酸ナトリウムを組み合わせることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0005】 すなわち、本発明は、 (1)システイン塩酸塩1〜2mM、乳酸塩20〜30mM、グルコース50〜150mMおよびグルタミン酸ナトリウム15〜30mM含有することを特徴とするシステイン含有水性組成物、 (2)美白用組成物である上記(1)記載の組成物、 (3)肌の若返り用組成物である上記(1)記載の組成物、 (4)発毛促進用組成物である上記(1)記載の組成物、 (5)水溶液である上記(1)記載の組成物、および (6)化粧料、医薬品または医薬部外品である上記(1)記載の組成物を提供するものである。 【発明の効果】 【0006】 肌の美白効果に関しては、システインなどのチオール化合物や乳酸、乳酸塩がともにチロシナーゼ活性を阻害し、美白に有効であることが知られている。しかし、美白は一元的な現象ではなく、直接的なチロシナーゼ活性阻害のほか、一酸化窒素、活性酸素種などのフリーラジカルの消去能や生成メラニンの排出能である上皮細胞再生能にも大きく依存し、複数の複合要素によって肌の白さが保たれることが判っている。 本発明の組成物は、メラニン生成促進作用のあるフリーラジカルを消去し、メラニン生成抑制のもとであるチロシナーゼの活性を阻害するとともに、上皮細胞の再生促進効果による美白・肌の若返り効果も併せもち、さらには、発毛促進効果までも同時に併せ持つ。 特に、グルタミン酸ナトリウムを配合することにより、グルタミン酸ナトリウムの有するバッファー効果により、システイン塩酸塩の酸性を中和し、弱酸性であるpH5.2〜5.7の水溶液を提供でき、これにより、皮膚に刺激が少なく、安全な美白、肌若返り、発毛促進のための化粧料、医薬品または医薬部外品として有用な水性組成物を提供できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 本発明の水性組成物は、pH5〜6の水溶液、乳化液、水性懸濁液等とすることができ、好ましくは、溶質として、システイン塩酸塩を1〜2mM、乳酸塩を20〜30mM、グルコースを50〜150mM、グルタミン酸ナトリウムを15〜30mM含有する水溶液である。グルタミン酸ナトリウムはメラニン細胞の培養実験において、40mMでは細胞活性が低下することが判っており、最適なレベルとしては、25mM以下の配合を行うことが望ましい。 乳酸塩としては、例えば、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸マグネシウム、乳酸カルシウム等が用いられる。 【0008】 本発明の水性組成物は、所望の成分を混合、溶解するような公知の技術に従って製造でき、所望により、本発明の目的に反しない、通常この種の組成物に配合される他の薬効剤や添加剤を適宜加えてもよい。 本発明の水性組成物は、公知の皮膚化粧料や発毛剤促進剤と同様に、人の皮膚や頭皮に、例えば、その適当量を1日1回以上外用することにより使用することができる。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の実施例において、「グルタミン酸ナトリウム」を「グルソー」と略記する。 【実施例1】 【0009】 常法に従って以下の成分を精製水に混合、溶解して本発明の水性組成物を得た。 グルコース 111mM NaCl 94mM KCl 30mM マルトース 29mM 乳酸ナトリウム 28mM グルソー 18mM システイン塩酸塩 1.6mM MgSO4 1.5mM 【実施例2】 【0010】 実施例1の水溶液から、グルソーを除いた液と、実施例1の水溶液のpHを比較し、その後、塗布実験で刺激性を確認した。 実施例1の水溶液はpH5.35、グルソー抜きの水溶液はpH3.30であった。 実施例1の水溶液は肌に馴染み、何ら刺激を感じなかった。一方、グルソー抜きの水溶液は、皮膚に塗布後直ぐに刺激を感じ、流水で洗い流した。 【実施例3】 【0011】 ヒト正常メラニン細胞を2日間と8日間培養し、HMGS添加培地HumediaKB2を対照区とし、システイン塩酸塩2mM、乳酸ナトリウム15、30mM、グルコース50、110mM、グルソー20、40mMを添加した試験区のMTTアッセイを行い、その値を測定した。各区につき、3検体を採取し、平均値を各区の数値とした。 結果を表1に示す。 【表1】
この結果、グルコース添加区は、細胞活性を上げたことが判る。また、20mMのグルソーの添加区は、細胞活性を上昇させた。しかし、40mMのグルソーを加えた試験区は、8日目には値が減少し、細胞の活性を阻害することが判明した。システイン、乳酸ナトリウムの添加区は、細胞活性に関して、差を示さなかった。 【実施例4】 【0012】 ヒト正常メラニン細胞を2日間と8日間培養し、HMGS添加培地HumediaKB2を対照区とし、システイン塩酸塩2mM、乳酸ナトリウム15、30mM、グルコース50、110mM、グルソー20、40mMを添加した試験区のメラニン量を測定した。各区につき3検体を採取し、平均値を各区の数値としたのち、その値をMTTアッセイの値で割って細胞数当たりの数値とした。 結果を表2に示す。 【表2】
この結果から、システイン添加区は、メラニン生成量を抑制したことが判る。また、30mMの乳酸ナトリウムの添加も、メラニン量の生成を抑制した。40mMのグルソー添加区の8日目での数値の増加は、細胞活性が低下したことによるMTTアッセイ値の減少によると思われる。 【実施例5】 【0013】 実施例1の水溶液を54人の脱毛者に毎日洗髪後に塗布してもらった。その後の観察結果を表3に示す。 【表3】
脱毛の軽微な人は、発毛徴候の表れが早く、脱毛のひどい人でも3ヶ月を経過した頃から徴候が見え出し、特に、細毛の増加が顕著になってきたことが観察された。更に、6ヶ月を経過したころから、太い毛として定着していくのが観察された。部位としては、頭頂部がより早く改善し、前頭部の改善は4ヶ月を経過してから増加傾向が観察された。 【産業上の利用可能性】 【0014】 以上記載したごとく、本発明によれば、所定量のシステインと乳酸塩と共に、所定量のグルコースおよびグルタミン酸ナトリウムを組み合わせることにより、美白効果の源としての抗酸化物質であるシステインおよび乳酸塩を含有し、かつ、システイン、乳酸塩を人の皮膚に安全で有効に作用させることができ、しかも、発毛促進作用を有する化粧料、医薬品または医薬部外品として有用な水性組成物が提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500264375 【氏名又は名称】株式会社ゲオ
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| 【出願日】 |
平成17年5月10日(2005.5.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081422 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 光雄
【識別番号】100116311 【弁理士】 【氏名又は名称】元山 忠行
【識別番号】100122301 【弁理士】 【氏名又は名称】冨田 憲史
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| 【公開番号】 |
特開2006−315962(P2006−315962A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月24日(2006.11.24) |
| 【出願番号】 |
特願2005−137386(P2005−137386) |
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