| 【発明の名称】 |
口腔用組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】川端 彩 【住所又は居所】東京都千代田区九段南2丁目3番26号 日本ゼトック株式会社内
【氏名】近藤 慶一郎 【住所又は居所】東京都千代田区九段南2丁目3番26号 日本ゼトック株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】歯周病を効果的に予防または改善する口腔用組成物を提供すること。
【解決手段】本発明の口腔用組成物は、歯周病を予防または改善する効果を有し、その作用機序が異なる、複数種のアミノ酸を含むことを特徴とする。前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、口腔内組織を構成する細胞のコラーゲン合成を促進する機能を有している。前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、歯周病菌のコラゲナーゼ活性を阻害する機能を有している。前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、口腔内組織を構成する細胞の細胞を賦活化する機能を有している。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 歯周病を予防または改善する効果を有し、その作用機序が互いに異なる、複数種のアミノ酸を含むことを特徴とする口腔用組成物。 【請求項2】 前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、口腔内組織を構成する細胞のコラーゲン合成を促進する機能を有する請求項1に記載の口腔用組成物。 【請求項3】 前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、歯周病菌のコラゲナーゼ活性を阻害する機能を有する請求項1または2に記載の口腔用組成物。 【請求項4】 前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、口腔内組織を構成する細胞の細胞を賦活化する機能を有する請求項1ないし3のいずれかに記載の口腔用組成物。 【請求項5】 グリチルリチン酸塩類を含む請求項1ないし4のいずれかに記載の口腔用組成物。 【請求項6】 歯周病菌に対する殺菌作用を有する殺菌剤を含む請求項1ないし5のいずれかに記載の口腔用組成物。 【請求項7】 前記殺菌剤は、カチオン系の殺菌剤である請求項6に記載の口腔用組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、口腔用組成物に関するものである。 【背景技術】 【0002】 歯周病は、歯周組織に発症する肉炎、歯周炎または歯槽膿漏等の炎症である。歯周病の症状が進行すると、歯周病菌によって、口腔内細胞の構成要素であるコラーゲンが分解される。また、歯周病菌に侵された口腔内組織から、コラーゲン分解酵素(コラゲナーゼ)が産生され、この分解酵素によってもコラーゲンが分解される。 【0003】 コラーゲンは、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質の1種で、多細胞動物の細胞外基質の主成分である。このコラーゲンが分解されて損失すると、細胞の増殖や、免疫等の機能が低下し、その結果、患部の症状が悪化し、また、患部の治癒能力が低下してしまう。 【0004】 従来より、このような歯周病を予防または改善するために、例えば、殺菌剤や抗炎症剤等を含む口腔用組成物が用いられてきた(例えば、特許文献1参照)。 【0005】 しかしながら、従来の口腔用組成物では、歯周病菌の活動や患部の炎症を抑制するだけで、損傷した組織の免疫力の低下や、組織自体の改善等を考慮しておらず、十分に歯周病を予防または改善するものではなかった。 【0006】 【特許文献1】特開2001−181162号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 本発明の目的は、歯周病を効果的に予防または改善する口腔用組成物を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。 (1) 歯周病を予防または改善する効果を有し、その作用機序が互いに異なる、複数種のアミノ酸を含むことを特徴とする口腔用組成物。 【0009】 (2) 前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、口腔内組織を構成する細胞のコラーゲン合成を促進する機能を有する上記(1)に記載の口腔用組成物。 【0010】 (3) 前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、歯周病菌のコラゲナーゼ活性を阻害する機能を有する上記(1)または(2)に記載の口腔用組成物。 【0011】 (4) 前記複数種のアミノ酸のうち少なくとも1種は、口腔内組織を構成する細胞の細胞を賦活化する機能を有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の口腔用組成物。 【0012】 (5) グリチルリチン酸塩類を含む上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の口腔用組成物。 【0013】 (6) 歯周病菌に対する殺菌作用を有する殺菌剤を含む上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の口腔用組成物。 (7) 前記殺菌剤は、カチオン系の殺菌剤である上記(6)に記載の口腔用組成物。 【発明の効果】 【0014】 本発明によれば、歯周病を効果的に予防または改善する口腔用組成物を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明の口腔用組成物の好適な実施形態について詳細に説明する。 なお、本明細書中における口腔用組成物は、練歯磨剤、粉歯磨剤、液状歯磨剤、液体歯磨剤などの歯磨剤類、トローチ剤、錠剤、クリーム剤、軟膏剤、貼付剤、洗口剤、及びチューインガム等を含むものである。 【0016】 本発明の口腔用組成物は、歯周病の予防または改善を目的とするものである。 歯周病は、歯周組織に発症する肉炎、歯周炎または歯槽膿漏等の炎症である。歯周病の症状が進行すると、歯周病菌によって、口腔内細胞の構成要素であるコラーゲンが分解される。また、歯周病菌に侵された口腔内組織から、コラーゲン分解酵素(コラゲナーゼ)が産生され、この分解酵素によってもコラーゲンが分解される。 【0017】 コラーゲンは、真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質の1種で、多細胞動物の細胞外基質の主成分である。このコラーゲンが分解されて損失すると、細胞の増殖や、免疫等の機能が低下し、その結果、患部の症状が悪化し、また、患部の治癒能力が低下してしまう。 【0018】 従来より、このような歯周病を予防または改善するために、例えば、殺菌剤や抗炎症剤等を含む口腔用組成物が用いられてきた。 【0019】 しかしながら、従来の口腔用組成物では、歯周病菌の活動や患部の炎症を抑制するだけで、損傷した組織の免疫力の低下や、組織自体の改善等を考慮しておらず、十分に歯周病を予防または改善するものではなかった。 【0020】 そこで本発明者らは、鋭意検討した結果、歯周病を予防または改善する効果を有し、その作用機序が互いに異なる、複数種のアミノ酸を含むことにより、歯周病を予防または改善する効果が顕著に発現することを見出した。すなわち、作用機序の異なるアミノ酸を複数種含むことにより、歯周病菌の働きを抑制しつつ、口腔内組織に対して種々の方向から働きかけ、口腔内組織自体の治癒能力(免疫力)の低下を防止し、その結果、歯周病を効果的に予防または改善できることを見出した。また、アミノ酸は、後述するように生体を構成する物質の1つであることから、安全性が高く、また、体内(細胞内)に取り込まれ安いため、比較的早く効果を発揮させることができることを見出した。 【0021】 アミノ酸は、生体内に含まれるタンパク質を構成する成分である。このタンパク質は、細胞内において、アミノ酸のカルボキシル基と別のアミノ酸のアミノ基とが脱水縮合してペプチド結合を形成することにより、アミノ酸の重合物として得られるものである。 【0022】 本発明では、複数種のアミノ酸として、歯周病を予防または改善する効果を有し、その作用機序が互いに異なるものを用いる。すなわち、本発明では、歯周病を予防または改善する効果を発現するための機能が互いに異なるアミノ酸を用いる。 【0023】 歯周病を予防または改善する効果を発現するための機能としては、例えば、口腔内組織を構成する細胞のコラーゲン合成を促進する機能(コラーゲン合成促進能)、歯周病菌のコラゲナーゼ活性を阻害する機能(コラゲナーゼ活性阻害能)、口腔内組織を構成する細胞の細胞を賦活化する機能(細胞賦活化能)等が挙げられる。このような機能が2つ以上組み合わされるように、アミノ酸を選択する。 【0024】 なお、コラーゲン合成促進能とは、口腔内細胞自体のコラーゲン合成能を活性化させる機能のことを言う。また、コラゲナーゼ活性阻害能とは、歯周病によって産生されたコラーゲン分解酵素であるコラゲナーゼの活性を阻害する機能のことを言う。また、細胞賦活化能とは、細胞の増殖力を活性化する機能のことを言う。 【0025】 コラーゲン合成促進能を有するアミノ酸としては、例えば、セリン、グルタミン酸ナトリウム、トレオニン、リジン、グリシン等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。 【0026】 上述した中でも、特に優れたコラーゲン合成促進能を有していることから、セリン、グルタミン酸ナトリウムを用いるのが好ましい。 【0027】 口腔用組成物中の、コラーゲン合成促進能を有するアミノ酸の含有量は、0.01〜10wt%であるのが好ましく、0.1〜5wt%であるのがより好ましい。これにより、口腔内細胞のコラーゲン合成能をより効率良く活性化させることができ、その結果、歯周病をより効果的に予防または改善することができる。 【0028】 また、コラゲナーゼ活性阻害能を有するアミノ酸としては、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニン等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。 【0029】 上述した中でも、特に優れたコラゲナーゼ活性阻害能を有することから、グルタミン酸、アスパラギン酸を用いるのが好ましい。 【0030】 口腔用組成物中の、コラゲナーゼ活性阻害能を有するアミノ酸の含有量は、0.01〜10wt%であるのが好ましく、0.1〜5wt%であるのがより好ましい。これにより、歯周病による口腔内細胞中のコラーゲンの減少を防止することができ、その結果、歯周病をより効果的に予防または改善することができる。 【0031】 また、細胞賦活化能を有するアミノ酸としては、例えば、アルギニン、バリン、イソロイシン、トレオニン等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。 【0032】 上述した中でも、特に優れた細胞賦活化能を有することから、アルギニンを用いるのが好ましい。 【0033】 口腔用組成物中の、細胞賦活化能を有するアミノ酸の含有量は、0.01〜10wt%であるのが好ましく、0.1〜5wt%であるのがより好ましい。これにより、細胞の増殖力を活性化させ、歯周病による口腔内組織の損傷を低減することができ、その結果、歯周病をより効果的に予防または改善することができる。 【0034】 前述したようなアミノ酸の中でも、コラーゲン合成促進能を有するアミノ酸と、コラゲナーゼ活性阻害能を有するアミノ酸とを組み合わせて用いることにより、口腔内組織中のコラーゲンが損失するのを抑制しつつ、口腔内組織のコラーゲン合成を促進することができ、口腔内組織が歯周病によって損傷するのをより確実に防止することができる。また、口腔内組織の健康状態をより効果的に保持することができる。その結果、口腔内組織自体の治癒能力(免疫力)の低下をより効果的に防止することができ、より確実に歯周病を予防または改善することができる。 【0035】 コラーゲン合成促進能を有するアミノ酸の含有量をA[wt%]、コラゲナーゼ活性阻害能を有するアミノ酸の含有量をB[wt%]としたとき、0.1≦A/B≦10の関係を満足するのが好ましく、0.5≦A/B≦5の関係を満足するのがより好ましい。これにより、前述の効果がより顕著なものとなる。 【0036】 また、コラーゲン合成促進能を有するアミノ酸と、コラゲナーゼ活性阻害能を有するアミノ酸と、細胞賦活化能を有するアミノ酸とを組み合わせて用いることにより、コラーゲン合成促進能を有するアミノ酸とコラゲナーゼ活性阻害能を有するアミノ酸とを組み合わせることによる、前述したような効果の他に、口腔内組織自体の治癒能力(免疫力)を効果的に向上させることができる。そして、歯周病によって損傷した患部を効率良く改善することができる。その結果、歯周病を予防または改善する効果がより顕著に発現する。 【0037】 コラーゲン合成促進能を有するアミノ酸の含有量をA[wt%]、細胞賦活化能を有するアミノ酸の含有量をC[wt%]としたとき、0.1≦A/C≦10の関係を満足するのが好ましく、0.5≦A/C≦5の関係を満足するのがより好ましい。これにより、前述の効果がより顕著なものとなる。 【0038】 また、コラゲナーゼ活性阻害能を有するアミノ酸の含有量をB[wt%]、細胞賦活化能を有するアミノ酸の含有量をC[wt%]としたとき、0.1≦B/C≦10の関係を満足するのが好ましく、0.5≦B/C≦5の関係を満足するのがより好ましい。これにより、前述の効果がより顕著なものとなる。 【0039】 本発明の口腔用組成物には、その剤型等に応じて、種々の成分を配合してもよい。例えば、本発明の口腔用組成物を練歯磨剤に適用した場合、研磨剤、湿潤剤、粘結剤、発泡剤、甘味剤、防腐剤、香料成分、薬用成分等を配合することができる。 【0040】 研磨剤としては、シリカゲル、沈降性シリカ、火成性シリカ、含水ケイ酸、無水ケイ酸、ゼオライト、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第二リン酸カルシウム二水和物、第二リン酸カルシウム無水和物等の歯磨用リン酸水素カルシウム、ピロリン酸カルシウム、第三リン酸マグネシウム、第三リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。 【0041】 研磨剤の配合量は、特に限定されないが、3〜60wt%が好ましく、10〜45wt%であるのがより好ましい。 【0042】 湿潤剤としては、グリセリン、濃グリセリン、ジグリセリン、ソルビット、マルチトール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、キシリトール等の多価アルコール等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。 【0043】 湿潤剤の配合量は、特に限定されないが、1〜60wt%が好ましく、5〜50wt%であるのがより好ましい。 【0044】 粘結剤としては、カラギーナン(ι、λ、κ)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩及びその誘導体、キサンタンガム、グァーガム、ゼラチン、寒天、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。 【0045】 粘結剤の配合量は、特に限定されないが、0.1〜5.0wt%が好ましく、0.5〜3.0wt%であるのがより好ましい。 【0046】 発泡剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸モノグリセリンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−アシルグルタメート等のN−アシルアミノ酸塩、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、マルチトール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。 【0047】 発泡剤の配合量は、特に限定されないが、0.1〜10.0wt%が好ましく、0.5〜5.0wt%であるのがより好ましい。 【0048】 甘味剤としては、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、トレハロース、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペリラルチン等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。 【0049】 甘味剤の配合量は、特に限定されないが、0.005〜5.0wt%が好ましく、0.01〜3.0wt%であるのがより好ましい。 【0050】 防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。 【0051】 防腐剤の配合量は、その種類等によって異なるが、0.005〜5.0wt%であるのが好ましく、0.01〜3.0wt%であるのがより好ましい。 【0052】 香料成分としては、l-メントール、アネトール、メントン、シネオール、リモネン、カルボン、メチルサリシレート、エチルブチレート、オイゲノール、チモール、シンナミックアルデヒド、トランス-2-ヘキセナール等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を併用して用いることができる。これらの成分は単品で配合してもよいが、これらを含有する精油等を配合してもよい。また、上記香料成分に加え、脂肪族アルコールやそのエステル、テルペン系炭化水素、フェノールエーテル、アルデヒド、ケトン、ラクトン等の香料成分、精油を本発明の効果を妨げない範囲で配合してもよい。 【0053】 香料成分の配合量は、特に限定されないが、0.02〜2wt%であるのが好ましく、0.05〜1.5wt%であるのがより好ましい。 【0054】 薬用成分としては、モノフルオロホスフェイト、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ゼオライト、ヒノキチオール、クロルヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウム、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、ビサボロール、アスコルビン酸および/またはその誘導体、酢酸トコフェロール、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アルミニウムヒドロキシルアラントイン、乳酸アルミニウム、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸塩類、銅クロロフィリン塩、グァイアズレンスルホン酸塩、デキストラナーゼ、塩酸ピリドキシン等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を配合することができる。 【0055】 上述した薬用成分中でも、抗炎症作用を有するものを用いるのが好ましい。これにより、歯周病によって生じた患部の炎症を効果的に抑制しつつ、より確実に歯周病を予防または改善することができる。 【0056】 このような抗炎症作用を有する薬用成分としては、例えば、ε−アミノカプロン酸、アルミニウムヒドロキシルアラントイン、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸塩類、グァイアズレンスルホン酸等が挙げられる。抗炎症作用を有する薬用成分の中でも、特に、グリチルリチン酸塩類を用いた場合、歯周病によって生じた患部の炎症をより効果的に抑制することができる。 【0057】 また、上述した薬用成分中でも、歯周病菌に対して殺菌作用を有するものを用いるのが好ましい。これにより、歯周病菌を効果的に殺菌しつつ、より確実に歯周病を予防または改善することができる。 【0058】 このような殺菌作用を有する薬用成分としては、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウム、クロルヘキシジン塩類、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、ビサボロール等が挙げられる。殺菌作用を有する薬用成分の中でも特に、カチオン系の殺菌剤を用いるのが好ましい。これにより、歯周病菌をより効果的に殺菌することができる。 【0059】 また、上述した中でも、薬用成分として、アスコルビン酸および/またはその誘導体を用いるのが好ましい。アスコルビン酸および/またはその誘導体は、細胞のコラーゲン合成を促進する機能を有しており、前述したようなコラーゲン合成促進能を有するアミノ酸と併用すると、その相乗効果により、より顕著な歯周病の予防または改善効果を発揮する。 【0060】 また、上述した成分の他にも、例えば、青色1号等の色素、酸化チタン等の顔料、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、エデト酸塩等のキレート剤、チャエキス、チャ乾留液等の矯味剤等を含んでいてもよい。 【0061】 なお、上記成分を組み合わせた本発明の口腔用組成物は、常法に準じて製造できるものであり、その製法は特に限定されるものではない。また、得られた練歯磨剤等の組成物は、アルミニウムチューブ、ラミネートチューブ、ガラス蒸着チューブ、プラスチックチューブ、プラスチックボトル、エアゾール容器等に充填して使用することができる。 【0062】 以上、本発明の口腔用組成物について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本発明の口腔用組成物には、前述した成分の他に、任意の機能を有する成分を配合することができる。 【実施例】 【0063】 次に、本発明の具体的実施例について説明する。 (実施例1) 以下の処方(単位:wt%)に従って、常法により練歯磨剤を製造した。 【0064】 セリン : 0.1 アスパラギン酸 : 0.1 歯磨用リン酸水素カルシウム :25.0 無水ケイ酸 : 5.0 濃グリセリン :30.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム: 1.0 ラウリル硫酸ナトリウム : 0.5 サッカリンナトリウム : 0.05 パラオキシ安息香酸エチル : 0.1 香料 : 1.0 水 :残部 【0065】 (実施例2、3) 各成分の配合量(含有量)を表1に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして練歯磨剤を製造した。 【0066】 (実施例4) アミノ酸として、グルタミン酸ナトリウム、グリシンを用い、各成分の配合量(含有量)を表1に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして練歯磨剤を製造した。 【0067】 (実施例5) アミノ酸として、セリン、アスパラギン酸、アルギニンを用い、各成分の配合量(含有量)を表1に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして練歯磨剤を製造した。 【0068】 (実施例6、7) 各成分の配合量(含有量)を表1に示すようにした以外は、前記実施例5と同様にして練歯磨剤を製造した。 【0069】 (実施例8) 以下の処方(単位:wt%)に従って、常法により練歯磨剤を製造した。 【0070】 セリン : 0.05 アスパラギン酸 : 0.05 アルギニン : 0.05 塩化セチルピリジニウム : 0.05 歯磨用リン酸水素カルシウム :25.0 無水ケイ酸 : 5.0 濃グリセリン :30.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム: 1.0 ラウリル硫酸ナトリウム : 0.5 サッカリンナトリウム : 0.05 パラオキシ安息香酸エチル : 0.1 香料 : 1.0 水 :残部 【0071】 (実施例9) 以下の処方(単位:wt%)に従って、常法により練歯磨剤を製造した。 【0072】 セリン : 0.05 アスパラギン酸 : 0.05 アルギニン : 0.05 グリチルリチン酸ジカリウム : 0.05 歯磨用リン酸水素カルシウム :25.0 無水ケイ酸 : 5.0 濃グリセリン :30.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム: 1.0 ラウリル硫酸ナトリウム : 0.5 サッカリンナトリウム : 0.05 パラオキシ安息香酸エチル : 0.1 香料 : 1.0 水 :残部 【0073】 (実施例10) 以下の処方(単位:wt%)に従って、常法により練歯磨剤を製造した。 【0074】 セリン : 0.05 アスパラギン酸 : 0.05 アルギニン : 0.05 塩化セチルピリジニウム : 0.05 グリチルリチン酸ジカリウム : 0.05 歯磨用リン酸水素カルシウム :25.0 無水ケイ酸 : 5.0 濃グリセリン :30.0 カルボキシメチルセルロースナトリウム: 1.0 ラウリル硫酸ナトリウム : 0.5 サッカリンナトリウム : 0.05 パラオキシ安息香酸エチル : 0.1 香料 : 1.0 水 :残部 【0075】 (実施例11) ヒノキチオールを配合し、各成分の配合量を表1に示すようにした以外は、前記実施例5と同様にして練歯磨剤を製造した。 【0076】 (比較例1) アミノ酸を配合せず、各成分の配合量を表1に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして練歯磨剤を製造した。 【0077】 (比較例2) ヒノキチオールを配合し、各成分の配合量を表1に示すようにした以外は、前記比較例1と同様にして練歯磨剤を製造した。 【0078】 (比較例3) ヒノキチオールの代わりに、グリチルリチン酸ジカリウムを配合し、各成分の配合量を表1に示すようにした以外は、前記比較例2と同様にして練歯磨剤を製造した。 【0079】 (比較例4) アミノ酸として、セリンのみを配合し、各成分の配合量を表1に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして練歯磨剤を製造した。 各実施例および各比較例の配合成分を表1に示す。 【0080】 【表1】
【0081】 <評価> 歯茎の腫れや出血症状を訴える80名の被験者を、各5名ずつの16群に任意に組分けし、各群に、各実施例および各比較例で得られた16種類の歯磨剤のうち、任意の1種類の歯磨剤で、1日3回3分間のブラッシングを14日間行ってもらった。なお、各群間で同種(同じ実施例または比較例)の歯磨剤を用いないようにした。また、14日間の間、他の口腔用組成物の使用を禁止した。 【0082】 14日間終了後、各被験者について、歯茎の腫れや出血症状の改善効果を以下の4段階の判定基準に従い改善効果を判定し、この改善効果を元に、各群について、以下の5段階の基準に従い、各実施例および各比較例の歯磨剤の歯周病改善効果を評価した。 【0083】 (各被験者に対する判定基準) 著 効:歯茎の腫れ、出血が著しく改善した。 有 効:歯茎の腫れ、出血が改善した。 やや有効:歯茎の腫れ、出血のうち一方が改善した。 効果無し:使用前後での変化がほとんど確認できなかった。 【0084】 (各群に対する評価基準) ◎◎:群中の被験者全員が著効または有効であった。 ◎ :群中の被験者のうち4人が著効または有効であった。 ○ :群中の被験者のうち3人が著効または有効であった。 △ :群中の被験者のうち1人または2人が著効または有効であった。 × :著効または有効を示す被験者がいなかった。 以上の評価結果を、表2に示す。 【0085】 【表2】
【0086】 表2から明らかなように、各実施例で得られた歯磨剤は、いずれも優れた歯周病の予防・改善効果を有していた。 【0087】 これに対し、各比較例で得られた歯磨剤は、いずれも歯周病の改善効果が低いものであった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391066490 【氏名又は名称】日本ゼトック株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区九段南2丁目3番26号
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| 【出願日】 |
平成17年5月9日(2005.5.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091292 【弁理士】 【氏名又は名称】増田 達哉
【識別番号】100091627 【弁理士】 【氏名又は名称】朝比 一夫
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| 【公開番号】 |
特開2006−312613(P2006−312613A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月16日(2006.11.16) |
| 【出願番号】 |
特願2005−136632(P2005−136632) |
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