| 【発明の名称】 |
胃癌の治療方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】高木 茂
【氏名】中島 聰總
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| 【要約】 |
【課題】胃癌手術後の再発率を低下させ、生存率を向上させる術後補助化学療法の提供。
【解決手段】胃癌の手術後補助化学療法であって、胃癌の病期分類において組織学的深達度がt2であり組織学的リンパ節転移度がn1〜n2である胃癌患者に対し、テガフール及びウラシルを1:4のモル比で含有する医薬組成物を、テガフール量として300〜400mg/m2/日、手術後6週以内より、5日連続投薬、2日連続休薬の投与スケジュールで経口投与することを特徴とする胃癌の治療方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 胃癌の手術後補助化学療法であって、胃癌の病期分類において組織学的深達度がt2であり組織学的リンパ節転移度がn1〜n2である胃癌患者に対し、テガフール及びウラシルを1:4のモル比で含有する医薬組成物を、テガフール量として300〜400mg/m2/日、手術後6週以内より、5日連続投薬、2日連続休薬の投与スケジュールで経口投与することを特徴とする胃癌の治療方法。 【請求項2】 該医薬組成物の投与量が、テガフール量として360mg/m2/日である請求項1記載の治療方法。 【請求項3】 該医薬組成物の1日投与量を2回に分割して投与する請求項1又は2記載の治療方法。 【請求項4】 テガフール及びウラシルを1:4のモル比で含有する医薬組成物であって、胃癌の病期分類において組織学的深達度がt2であり組織学的リンパ節転移度がn1〜n2である胃癌患者に対し、テガフール量として300〜400mg/m2/日、手術後6週以内より、5日連続投薬、2日連続休薬の投与スケジュールで経口投与するための胃癌治療用医薬組成物。 【請求項5】 投与量が、テガフール量として360mg/m2/日である請求項4記載の胃癌治療用医薬組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、胃癌の手術後補助化学療法に関する。 【背景技術】 【0002】 胃癌の治療法としては、内視鏡的粘膜切除(endoscopic mucosal resection:EMR)、腹腔鏡的手術、縮小手術、定型手術、拡大手術等の手術療法;化学療法;放射線療法等がある。そして、実際の治療においては、これらの治療法を、病期の進行に合わせて選択して治療されている。治療法の選択の基準となる胃癌の病期の進行度は、組織学的深達度(t1〜t4)、組織学的リンパ節転移度(n0〜n3)、腹膜転移の有無(p0〜p1)、肝転移の有無(h0〜h1)、腹腔細胞診による癌細胞の有無(cy0〜cy1)、遠隔転移の有無(m0〜m1)により分類されている。このうち、組織学的深達度がt1以上で組織学的リンパ節転移度がn1以上の症例に対しては、原則として縮小手術又は定型手術(胃の部分切除術)が行なわれる。 【0003】 しかしながら、このような病期の進行度に合わせた胃癌手術療法によっても、再発率が高く、手術単独の場合の遠隔成績(5年生存率)は20〜40%であり(非特許文献1)、手術だけでは胃癌の治療は十分とはいえない。そこで、術後補助化学療法が必要になる。ところが、胃癌の術後補助化学療法に関しては、長期間研究されているが、補助化学療法を行った場合でも生存率は良好とはいえず(非特許文献1)、統計学的に有用性が確立された方法はほとんどない(非特許文献2〜4)。 【0004】 一方、テガフール(1−(2−テトラヒドロフリル)−5−フルオロウラシル)は、生体内で活性化を受けて活性本体である5−フルオロウラシル(以下、「5−FU」と称する)を放出する5−FUのプロドラッグであり、当該5−FUがthymidylate synthaseを阻害することによるDNAの合成阻害作用と、RNAの機能障害作用により、抗癌効果を示す薬剤である。そして、当該テガフールと、当該テガフールの抗腫瘍効果増強作用を有するウラシルとをモル比で1:4となるように配合した組成物は、癌化学療法剤として用いられている。この組成物の胃癌に対する術後補助化学療法に関しては、この組成物をテガフール量として375mg/m2/日を毎日連続投与した場合には、この組成物単独投与では、有意な延命効果が得られなかったことが報告されている(非特許文献5)。また、マイトマイシンCに加えて、この組成物をテガフール量として600mg/日、手術後2週間後より2年間毎日連続して投与した場合には、有意な延命効果があったが、白血球減少:22%、GOT上昇:18%、GPT上昇:18%、食欲不振:25%、悪心・嘔吐:22%、下痢7%の有害事象が認められ、投薬についても実投与期間の中央値は目標投与期間の16.9%(123日)に留まっていた。また、この組成物単独投与で、有意な延命効果が得られたという報告もない(非特許文献6)。 【非特許文献1】dovglass J., H.O., Gastric Cancer, p145-172(1988) 【非特許文献2】Nakajima, T. et al, Gastric Cancer, 125-143(1988) 【非特許文献3】Hermans, J. et al, J. Clin. Oncol. 11:1441-1447,1993 【非特許文献4】Wils, J. et al, Ann. Oncol. 5:69-72, 1994 【非特許文献5】Tokunaga, T. et al, J. Surg. Oncol. 75:31-36,2000 【非特許文献6】Arima, S. et al, Eur. J. Surg. 160:227-232,1994 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明の目的は、胃癌病期の進行度がt1かつn1以上の患者に対して、手術後の再発率を低下させ、生存率を向上させる術後補助化学療法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 そこで本発明者は、胃癌術後補助化学療法について、対象患者、投与量、投与スケジュール等について種々検討した結果、胃癌の病期分類において組織学的深達度がt2であり組織学的リンパ節転移度がn1〜n2である胃癌患者に対し、テガフール及びウラシルを1:4のモル比で含有する医薬組成物を、テガフール量として300〜400mg/m2/日、手術後6週以内より、5日連続投薬、2日連続休薬の投与スケジュールで経口投与することにより、長期間無理なく投与可能であり、また副作用の発生率も低く、かつ再発率が顕著に低下し、かつ長期生存率が有意に向上することを見出し、本発明を完成した。 【0007】 すなわち、本発明は、胃癌の手術後補助化学療法であって、胃癌の病期分類において組織学的深達度がt2であり組織学的リンパ節転移度がn1〜n2である胃癌患者に対し、テガフール及びウラシルを1:4のモル比で含有する医薬組成物を、テガフール量として300〜400mg/m2/日、手術後6週以内より、5日連続投薬、2日連続休薬の投与スケジュールで経口投与することを特徴とする胃癌の治療方法を提供するものである。 【0008】 また、本発明は、テガフール及びウラシルを1:4のモル比で含有する医薬組成物であって、胃癌の病期分類において組織学的深達度がt2であり組織学的リンパ節転移度がn1〜n2である胃癌患者に対し、テガフール量として300〜400mg/m2/日、手術後6週以内より、5日連続投薬、2日連続休薬の投与スケジュールで経口投与するための胃癌治療用医薬組成物を提供するものである。 【発明の効果】 【0009】 本発明の治療法によれば、術後の胃癌患者の長期生存率が有意に向上し、かつ再発率もまた有意に低下する。また、本発明の治療法における投与量及び投与スケジュールによれば、長期間の投与を無理なく行うことができ、かつ副作用の発生率も低下する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 本発明において治療の対象となる胃癌患者は、胃癌の病期分類において、組織学的深達度がt2であり、組織学的リンパ節転移度がn1〜n2の患者である。これらの患者は、通常、縮小手術又は定型手術、すなわち、胃の一部〜2/3を切除する手術(胃の部分切除術)の適用患者である。これらの組織学的所見は、手術において切除された組織を用いて判断することができる。なお、これらの病期の分類は胃癌取扱い規約,第13版, 日本胃癌学会編, 金原出版(東京), 1999、及びJapanese Gastric Cancer Association, Gastric Cancer, p10-24(1998)の記載に基づくものである。 【0011】 本発明に用いられる化学療法剤は、テガフール及びウラシルをモル比で1:4含有する医薬組成物である(特公昭59−53885号及び特開平4−36237号)。この医薬組成物は、商品名ユーエフティ(UFT)として、頭頸部癌、胃癌、結腸・直腸癌、肝臓癌、胆のう・胆管癌、膵臓癌、肺癌、乳癌、膀胱癌、前立腺癌、子宮頸癌に対する治療薬として用いられている。しかし、当該UFTが単独で5日連続投薬、2日連続休薬の投与スケジュールで胃癌患者の術後補助化学療法に有用であるという報告はない。 【0012】 当該組成物としては、テガフールとウラシルを含有する経口投与用組成物であれば、その形態は特に制限されない。その組成物としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤、粉末剤、カプセル剤、丸剤、乳剤、懸濁剤、液剤等が挙げられる。 【0013】 錠剤の形態に成形するに際しては、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を使用できる。さらに錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。丸剤の形態に成形するに際しては、例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナラン末、カンテン末等の崩壊剤等を使用できる。 【0014】 また、テガフールを含有する腸溶性組成物と、ウラシルを含有する胃溶性組成物とからなる複合製剤とすることもできる(特開平4−36237号公報)。ここでテガフールを含有する腸溶性組成物は、腸溶性コーティングを施した組成物が好ましく、腸溶性コーティング剤としては例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、メタアクリル酸コポリマーL、メタアクリル酸コポリマーLD等が挙げられる。 【0015】 当該医薬組成物は、テガフールとウラシルとをモル比で1:4で含有していればよく、これら2種の成分を含有する製剤であってもよく、これら2種の成分が互いに相違する剤形の組み合せ(例えば、錠剤とカプセル剤)であってもよい。 【0016】 当該組成物は経口的に投与され、その投与量はテガフール量として300〜400mg/m2/日であり、特に360mg/m2/日が好ましい。投与量が300〜400mg/m2/日の範囲外の場合には、十分な有効性が得られないか、又は副作用の発生率が高くなる場合がある。なお、この投与量は1日あたりの投与量であり、テガフール量として300〜400mg/m2を2〜4回に分けて投与してもよく、好ましくは1日2回に分けて投与される。この場合、投与間隔は、4時間〜16時間としてもよく、朝夕食後とすることが好ましい。 【0017】 投与開始時期は、手術後6週以内である。手術後6週を超えると、本発明療法の有効性が十分に得られない。 【0018】 本発明においては、1週間の投与スケジュールが、5日連続投薬、2日連続休薬であることが重要である。十分な治療効果を得るためには、毎日連続投与することが望ましいが、長期間に渡り毎日連続投与することは患者にとって負担であるとともに、副作用の発生率も高くなる場合がある。これに対し、5日連続投薬、2日連続休薬のスケジュールにすると、患者への負担が少なく長期間投与が可能となる。また、2日連続休薬があることにより、副作用が軽減される。このような患者の負担の軽減と副作用の軽減の両者により長期間の投与が可能となる。前記投与スケジュールは、患者のライフサイクルにあわせて、月曜日から金曜日に投薬し、土曜日と日曜日に休薬とすることも可能である。 【0019】 投与期間は、10ヶ月以上が好ましく、16ヶ月以上がより好ましい。10ヶ月以上投与することにより、良好な治療効果が得られる。 【0020】 本発明による胃癌の術後補助化学療法により、手術後の再発率が顕著に低下し、かつ長期生存率が有意に向上する。なお、本発明方法に加えて、ドキソルビシン、エピルビシン、塩酸イリノテカン、エトポシド、ドセタキセル、パクリタキセル、シスプラチン、カルボプラチン、クレスチン、レンチナン、ピシバニール等を併用することもできる。 【実施例】 【0021】 次に実施例を挙げてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0022】 実施例1 (1)試験の目的 中等度に進行したt2(胃癌の病期分類において癌の浸潤が粘膜下組織を超えているが、 固有筋層(mp)または漿膜(ss)である)、n1(第1群リンパ節のみに転移を認める)〜n2(第2群リンパ節まで転移を認める)症例の治癒手術後の胃癌の再発防止を目的として被験薬(UFT:テガフール100mg、ウラシル224mgを含有するカプセル剤)を投与(手術+UFT群:試験群)し、その延命効果を手術単独群との比較対照試験によって検討する。主要評価項目は生存期間とし、副次的評価項目として無再発期間も観察する。 【0023】 (2)臨床試験の対象 (2)−1.適格基準 1)組織学的に胃癌であることが確認された症例 2)遠隔転移がなく、D2(第1群リンパ節および第2群リンパ節)以上の郭清が行われ、根治度AまたはB(癌の遺残がなしとされる)の手術を受けた症例 3)切除標本において組織学的にmp−ssと判断され(t2)かつ組織学的にn1またはn2のリンパ節転移を有する症例 4)PS:術後(登録前2週間以内)のPerformance status(ECOG scale)が0〜2であること 5)登録時年齢:20歳以上、75歳以下であること 6)先行治療として外科治療以外の治療を受けていない症例 7)重篤な合併症がなく、術後(登録前2週以内)の検査値が以下の基準を満たすもの WBC ≧4,000/mm3 PLT ≧100,000/mm3 GOT ≦2.0×Nu (Nu:施設基準値の上限。各施設毎に25〜48の範囲で設定。) GPT ≦2.0×Nu (Nu:施設基準値の上限。各施設毎に25〜50の範囲で設定。) T-Bil ≦1.5×Nu (Nu:施設基準値の上限。各施設毎に0.9〜1.3の範囲で設定。) BUN ≦1.5×Nu (Nu:施設基準値の上限。各施設毎に18〜23の範囲で設定。) Cr ≦1.5×Nu (Nu:施設基準値の上限。各施設毎に0.8〜1.3の範囲で設定。) 8)同意取得に支障を来たす精神障害のない症例で、本人に本試験の概要を説明した上で、文書により同意を得た症例。 【0024】 (2)−2.除外基準 以下の症例は除外する。 1)同時性、異時性の重複癌を有する症例 (同時性の定義:術後6ヵ月以内に診断された症例) 2)重篤な術後合併症を有する症例(術後感染症、縫合不全、消化管出血など術後6週以内の登録時期までに回復しない合併症) 3)Japan Clinical Oncolgy Group(JCOG)の副作用判定基準で(Grade)3以上の重篤な薬物アレルギーの既往のある症例(JCOG副作用判定基準に関する参考文献:Tobinai, K. et al, Jpn. J. Clin. Oncol. 23:250-257,1993) 4)妊婦・授乳婦・妊娠している可能性のある女性、妊娠の意思のある症例 5)遠隔地などの理由で治療および追跡を適正に行えない症例 6)HIV(+)、HBs(+)、HCV(+)の症例 【0025】 (3)治療法 1)手術単独群(対照群) 手術単独群に割り付けられた症例は転移・再発が確認されるまで抗がん治療は行わず、経過観察を行う。対照群は95例であった。 【0026】 2)手術+UFT群(試験群) UFT(カプセル)投与は術後6週以内より開始し、360mg/m2/日を朝夕食後、一週間のうち5日間(月〜金)経口投与、2日間(土、日)休薬のスケジュールで16ヵ月間投与する。UFTはテガフールとして100mg/capの製剤であるので、体表面積当たりの投与カプセルは次のごとくとする。 体表面積に応じて以下の量を投与する。 1.25m2未満: 4cap/body/日(朝2cap、夕2cap) 1.25m2以上1.54m2未満:5cap/body/日(朝3cap、夕2cap) 1.54m2以上: 6cap/body/日(朝3cap、夕3cap) なお、16ヵ月間の投与が終わったら、その後は転移・再発するまで抗がん治療は行わない。また、投与終了日をもって治療終了日とし、有害事象などで投与中止した場合は中止年月日をもって、治療終了日とする。試験群は93例であった。 【0027】 (4)結果 1)生存期間 手術から死亡までの期間とする。 原病死および他病死をイベントとする。生存例、生存不明例は生存が確認された時点をもって打ち切りとする。結果を図1に示す。 【0028】 2)無再発期間 手術から転移・再発確認までの期間とする。 転移・再発、原病死、他病死のいずれかもっとも早く発現したものをイベントとする。それ以外の症例は転移・再発がないことが確認された最終確認日を打ち切り時点とする。結果を図2に示す。 【0029】 図1より、5年生存率は対照群:71.7%、試験群:84.2%(4年生存率は対照群:73.6%、試験群:86.3%)であり、log-rank testで危険率p=0.0176で有意差があった。 また、図2より、5年無再発生存率は対照群:68.1%、試験群:84.5%(4年無再発生存率は対照群:68.1%、試験群:84.5%)であり、log-rank testで危険率p=0.0040で有意差があった。 これらの結果から、本発明投与法によれば、胃癌患者の手術後の長期生存率が向上し、かつ再発率が顕著に低下することが判明した。 また、有害事象(JCOGの副作用判定基準でgrade2以上)に関しては、本発明投与法においては、白血球減少:17.6%、GOT上昇:5.5%、GPT上昇:7.7%、食欲不振:19.4%、悪心・嘔吐:6.5%、下痢8.6%であった。一方、従来公知のマイトマイシンCに加えて、この組成物をテガフール量として600mg/日、手術後2週間後より毎日2年連続して投与した投与法では(非特許文献6)、白血球減少:22%、GOT上昇:18%、GPT上昇:18%、食欲不振:25%、悪心・嘔吐:22%、下痢7%であった。従って、本発明投与法は、有害事象について従来公知の投与法に比して全般的に低く、特にGOT上昇、GPT上昇、悪心・嘔吐の頻度が低く良好であった。 また、投薬コンプライアンスに関しては、マイトマイシンCに加えて、この組成物をテガフール量として600mg/日、手術後2週間後より毎日2年連続して投与した投与法では(非特許文献6)、実投与期間の中央値が目標投与期間の16.9%(123日)に留まっていたが、本発明投与法では実投与期間の中央値が目標投与期間の69.3%(324日)に伸びていた。本発明投与法のように5日投薬の後に2日の休薬を設けたことで、有害事象が軽減され、治療スケジュールの遵守につながり、結果として良好な生存率に寄与したと考えられる。 以上、本発明投与法はUFTを使用した従来の胃癌術後補助化学療法に比して、効果と有害事象において優れた結果であった。 【図面の簡単な説明】 【0030】 【図1】術後生存率を示す図である。 【図2】術後無再発生存率を示す図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000207827 【氏名又は名称】大鵬薬品工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成17年4月28日(2005.4.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000084 【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
【識別番号】100068700 【弁理士】 【氏名又は名称】有賀 三幸
【識別番号】100077562 【弁理士】 【氏名又は名称】高野 登志雄
【識別番号】100096736 【弁理士】 【氏名又は名称】中嶋 俊夫
【識別番号】100117156 【弁理士】 【氏名又は名称】村田 正樹
【識別番号】100111028 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 博人
【識別番号】100089048 【弁理士】 【氏名又は名称】浅野 康隆
【識別番号】100101317 【弁理士】 【氏名又は名称】的場 ひろみ
【識別番号】100134935 【弁理士】 【氏名又は名称】大野 詩木
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| 【公開番号】 |
特開2006−306775(P2006−306775A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月9日(2006.11.9) |
| 【出願番号】 |
特願2005−130861(P2005−130861) |
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