| 【発明の名称】 |
ゲル状組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】井上 裕基 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
【氏名】柳田 威 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
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| 【要約】 |
【課題】優れた洗浄力と清涼感を有し、ゲル状メーククレンジング剤として有用なゲル状組成物を提供する。
【解決手段】(1)常温で液状である油分と、(2)HLB=6〜17で常温液状ないしペースト状のノニオン性界面活性剤と、(3)有機変性粘土鉱物と、(4)グリセリンおよびジグリセリンから選ばれる多価アルコールと、(5)尿素とを配合する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (1)常温で液状である油分と、(2)HLB=6〜17で常温液状ないしペースト状のノニオン性界面活性剤と、(3)有機変性粘土鉱物と、(4)グリセリンおよびジグリセリンから選ばれる多価アルコールと、(5)尿素とを配合してなることを特徴とするゲル状組成物。 【請求項2】 (1)常温で液状である油分の一種または二種以上を40〜90質量%と、(2)HLB=6〜17で常温液状ないしペースト状のノニオン界面活性剤の一種または二種以上を7〜40質量%と、(3)有機変性粘土鉱物の一種または二種以上を1〜12質量%と、(4)多価アルコールを1〜10質量%と、(5)尿素を0.5〜10質量%を配合してなることを特徴とする請求項1に記載のゲル状組成物。 【請求項3】 メーククレンジング剤であることを特徴とする請求項1に記載のゲル状組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はゲル状組成物に関し、特に優れた洗浄力と清涼感を有し、ゲル状メーククレンジング剤として有用なゲル状組成物に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、洗浄料市場、特にメーククレンジング市場においてはその洗浄力の高さからクレンジング用のオイル製剤が多用されている。また使用時のタレ落ち防止等を目的としたオイルジェル製剤も存在する。 【0003】 オイル製剤はその比熱特性等により肌に塗布した場合に清涼感を感じることができず、基剤種によってはむしろ温熱感を感じる場合もある。しかしながら、使用時の清涼感は清浄効果感の重要な因子のひとつであり、適度な清涼感により清浄したという満足感が助長されることから、オイル製剤にも清涼感を付与することが望まれている。 【0004】 オイル製剤からなるメーククレンジング剤に清涼感を付与する方法としては、メントールなどの清涼剤を添加するのが最も簡便であるが、メーク落しの際のマッサージ効果により清涼剤の刺激が加速される場合が散見され、充分満足できる方法ではない。 【0005】 一方、市場には水溶性増粘剤でゲル化せしめたO/W(水中油型)ゲル状のクレンジング製剤もみられる(例えば特許文献1)。O/Wゲル状のクレンジング製剤は外相が水のために肌に塗布した場合、水の蒸発熱により清涼感を感じる。清涼感を付与する方法としては好ましいと考えられるものの、基剤がO/W乳化状態にあるために、メーク落しの効果成分である油分とメーク汚れとのなじみが悪く、洗浄効果ではやや劣るものとなっている。 【0006】 【特許文献1】特開平9−255531号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 そこで本発明は、優れた洗浄力と清涼感を有し、ゲル状メーククレンジング剤として有用なゲル状組成物を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 即ち本発明は、(1)常温で液状である油分と、(2)HLB=6〜17で常温液状ないしペースト状のノニオン性界面活性剤と、(3)有機変性粘土鉱物と、(4)グリセリンおよびジグリセリンから選ばれる多価アルコールと、(5)尿素とを配合してなることを特徴とするゲル状組成物である。 【発明の効果】 【0009】 本発明のゲル状組成物は、優れた洗浄力と清涼感を有し、ゲル状メーククレンジング剤として有用なものである。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 以下、本発明について詳述する。 本発明のゲル状組成物に用いられる常温で液状である油分としては、流動パラフィン、スクワラン、オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィンなどの炭化水素油、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、パルミチン酸2−エチルヘキシル、イソノナン酸イソセチル、ミリスチン酸イソプロピルなどのエステル油、ホホバ油、オリーブ油、マカデミアナッツ油、綿実油、茶実油、サフラワー油、米糠油などの天然系植物油、デカメチルペンタシクロシロキサン、オクタメチルテトラシクロシロキサン、ジメチルシロキサン、メチルフェニルシロキサンなどのシリコーン油などが例示され、これらの一種または二種以上が用いられる。 【0011】 本発明においてゲル状組成物に配合される常温で液状の油分量としては40〜90質量%であり、好ましくは50〜80質量%である。40質量%未満の場合には相対的に他の構成成分の分量が多くなり、本発明に係るゲル状組成物を構成しにくくなる。また90質量%を超える油分を配合しようとすると、他の構成成分分量が著しく少ない分率となり、ゲル化能の低下、水洗性の低下、安定性の低下を誘発し好ましくない。 【0012】 本発明に用いられるノニオン界面活性剤は、HLB=6〜17で常温液状ないしペースト状のものが好ましい。かかるノニオン界面活性剤としては通常化粧品に用いられるPOE系界面活性剤が広く応用できる。 例えば、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、などが例示され、脂肪酸残基としてはオレイン酸残基、イソステアリン酸残基、ラウリン酸残基を含むものが好適である。またPOE硬化ヒマシ油系の界面活性剤やソルビタン系界面活性剤も応用可能である。 【0013】 前述の界面活性剤のうちHLB=6〜17で常温液状ないしペースト状のものの例としては、POE(6)オレイルエーテル(HLB=8、液状)、POE(10)オレイルエーテル(HLB=10、ペースト状)、POE(5)ラウリルエーテル(HLB=9、液状)、POE(10)ヘキサデシルエーテル(HLB=10、ペースト状)、POE(5)イソステアリルエーテル(HLB=7、液状)、POE(10)ラウリルエーテルイソステアレート(HLB=7、液状)、POE(12)ジラウレート(HLB=9、ペースト状)、POE(12)ジオレエート(HLB=7、液状)、POE(12)ジイソステアレート(HLB=7、液状)、POE(40)グリセリルイソステアレート(HLB=17、ペースト状)、POE(20)グリセリルイソステアレート(HLB=14、液状)、POE(20)グリセリルトリイソステアレート(HLB=7、液状)、POE(40)グリセリルトリイソステアレート(HLB=11、ペースト状)、POE(30)グリセリルトリオレエート(HLB=10、液状)、POE(10)モノイソステアレート(HLB=12、液状)、POE(10)硬化ヒマシ油(HLB=6、液状)、POE(30)硬化ヒマシ油(HLB=11、ペースト状)、POE(20)硬化ヒマシ油モノラウレート(HLB=8、ペースト状)、POE(60)硬化ヒマシ油モノラウレート(HLB=13、ペースト状)、POE(15)硬化ヒマシ油モノイソステアレート(HLB=6、液状)、POE(50)硬化ヒマシ油モノイソステアレート(HLB=12、ペースト状)、POE(30)硬化ヒマシ油トリイソステアレート(HLB=6、液状)、POE(60)硬化ヒマシ油トリイソステアレート(HLB=10、ペースト状)、モノイソステアリン酸ソルビタン(HLB=9、液状)、セスキイソステアリン酸ソルビタン(HLB=6、油状)などが例示され、これらの一種または二種以上を応用する。 【0014】 常温で液状ないしはペースト状でない界面活性剤については少量の併用が可能ではあるものの、配合量によっては低温で固体が析出し、好ましくない。 【0015】 本発明においてゲル状組成物に配合されるHLB=6〜17で常温液状ないしペースト状のノニオン性界面活性剤の配合量は7〜40質量%であり、より好ましくは、10〜20質量%である。7質量%未満の場合にはゲル化能の低下、水洗性の低下、安定性の低下を誘発し、40質量%を超えての界面活性剤配合はもはやゲル化能向上、水洗性向上には無意味であり界面活性剤の皮膚への負担を考えると化粧品として好ましくない。 【0016】 本発明に使用される有機変性粘土鉱物としては、クオタニウム−18ヘクトライト(ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト)、クオタニウム−18ベントナイト(ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト)が例示される。 【0017】 また予め有機変性された粘土鉱物を用いる以外に、合成スメクタイト(ケイ酸アルミニウムマグネシウム)などの未変性粘土鉱物とカチオン界面活性剤を別々に配合し、製造工程中で有機変性せしめる方法も応用できる。 【0018】 有機変性粘土鉱物の配合量は、1〜12質量%であり、好適には2〜10質量%であり、さらに好適には3〜8質量%である。1質量%未満の配合量ではゲル化能に乏しく、12質量%を超えて配合するとゲル化能が強過ぎ使用時ののびの重さが化粧品として許容範囲外となることがある。 【0019】 本発明によるゲル状組成物に配合される多価アルコールとしてはグリセリンおよび/またはジグリセリンが本発明に係るゲルに対する負の影響が少なく、処方設計に好適である。多価アルコールの配合量は1〜10質量%が好ましく、さらに好適には2〜8質量%であり、最も好ましくは2〜6質量%である。1質量%未満の量ではゲル化能が乏しく、10質量%を超えて配合するとゲル破壊が発生することがあり、好ましくない。 【0020】 本発明によるゲル状組成物に配合される尿素としては、通常皮膚外用剤に用いられる尿素が応用でき、配合量としては0.5〜10質量%である。0.5質量%未満の配合量では清涼感に乏しい。清涼感の面からの配合量の上限はないものの、著しく配合量が多い場合には基剤のなめらかさがなくなり、使用時ののび感が重いものとなり化粧料に適さない。あえて上限を規定するならば10質量%である。 【0021】 本発明によるゲル状組成物に配合される尿素は多価アルコールの量にも依存するが、多価アルコール量に比較して尿素量が多い場合には未溶解の尿素が固体として残存するため粉末状として配合されるのが好ましい。尿素を粉末状として組成物に配合するためにその粒度としては最大粒径0.1mm程度以下に粉砕されたものが好適である。 【0022】 本発明においては、上記以外の成分として、クエン酸、クエン酸ナトリウムなどの緩衝剤、EDTAなどのキレート剤、BHT、ビタミンEなどの酸化防止剤、エモリエント剤、増粘剤、色素、香料などが併用できることは言うまでもない。 【実施例】 【0023】 本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。 【0024】 実施例1〜3、比較例1、2 下記表1に示す組成のメーククレンジングジェルを常法により調製し、ゲル化能、清涼感およびメーク落し洗浄力を以下の方法で評価した。その結果を併せて表1に示す。 【0025】 (1)ゲル化能試験 (試験方法) 30℃において、B型粘度計(ローター6、10rpm)で測定し、下記の基準に従って評価した。 【0026】 (評価基準) ○:10000mPa・s以上 △:5000mPa・s以上10000mPa・s未満 ×:5000mPa・s未満 【0027】 (2)清涼感 (試験方法) 実施例および比較例の油性クリームを化粧品専門パネル15名に使用してもらい、清涼感について下記の基準に従って評価した。 【0028】 (評価基準) ○: 専門パネル15名中、11名以上が満足のいく清涼感があると答えた。 △: 専門パネル15名中、4名〜10名が満足のいく清涼感があると答えた。 ×: 専門パネル15名中、0名〜3名が満足のいく清涼感があると答えた。 【0029】 (3)メーク落し洗浄力 (試験方法) 油性ファンデーションを前腕内側部の4×10cmの範囲に0.1gを均一に塗布し、30分間乾燥後、被験試料0.5gを、指を用いて通常のメイク落し行為と同様に塗布部全体に約30秒間なじませ、その後35℃の水道水でこすらずに洗い流した。汚れの落ち具合を目視により以下の基準で評価した。 【0030】 (評価基準) ○:よく落ちた △:あまりよく落ちない ×:全く落ちない 【0031】 【表1】
【0032】 表1の結果より、実施例1〜3のメーククレンジングジェルは、尿素を配合していない比較例1、2のメーククレンジングジェルに比べて清涼感に優れたものであることがわかる。 【0033】 実施例4〜7、比較例3、4 下記表2に示す組成のメーククレンジングジェルを常法により調製し、ゲル化能、清涼感およびメーク落し洗浄力を上記の方法で評価した。その結果を併せて表2に示す。 【0034】 【表2】
【0035】 表2の結果より、有機変性粘土鉱物の配合量の多い比較例3のメーククレンジングジェルは使用時ののび感が重くメーク落し洗浄力が劣る結果となっていることがわかる。有機変性粘土鉱物の配合量が少ない比較例4のメーククレンジングジェルはゲル化能が劣る結果となっていることがわかる。 【0036】 比較例5〜9 下記表3に示す組成のメーククレンジングジェルを常法により調製し、ゲル化能、清涼感およびメーク落し洗浄力を上記の方法で評価した。その結果を併せて表3に示す。 【0037】 【表3】
【0038】 表3の結果より、比較例5〜8のメーククレンジングジェルは多価アルコールとしてグリセリンおよびジグリセリン以外のものが用いられているため、ゲル化能が劣る結果となっており、比較例9のメーククレンジングジェルはノニオン性界面活性剤の配合量が少ないため、メーク落とし洗浄力が劣る結果となっていることがわかる。 【0039】 比較例10〜12 下記表4に示す組成のメーククレンジングジェルを常法により調製し、ゲル化能、清涼感およびメーク落し洗浄力を上記の方法で評価した。その結果を併せて表4に示す。 【0040】 【表4】
【0041】 表4の結果より、比較例10〜12のメーククレンジングジェルは尿素を配合していないため清涼感が劣る結果となっていることがわかる。 【0042】 実施例8 (1)流動パラフィン 61 質量% (2)2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール 10 (3)POE(8)オレエート(HLB=9、液状) 10 (4)POE(20)グリセリルトリイソステアレート 10 (HLB=7、液状) (5)クオタニウム−18ヘクトライト 6 (6)グリセリン 4 (7)ジグリセリン 2 (8)尿素 2 (製法) 室温下(1)、(2)の流動油分に(3)、(4)の界面活性剤を溶解したのち(5)の有機変性粘土鉱物を分散する。そののち強攪拌下(6)、(7)、の多価アルコールを添加して固化せしめる。さらに粉末状の(8)を基剤中に分散せめ、清涼感のあるメーク落し効果の高いクレンジングジェルを得る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001959 【氏名又は名称】株式会社資生堂 【住所又は居所】東京都中央区銀座7丁目5番5号
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| 【出願日】 |
平成17年4月27日(2005.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090527 【弁理士】 【氏名又は名称】舘野 千惠子
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| 【公開番号】 |
特開2006−306764(P2006−306764A) |
| 【公開日】 |
平成18年11月9日(2006.11.9) |
| 【出願番号】 |
特願2005−129770(P2005−129770) |
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