トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 透明化粧水
【発明者】 【氏名】石渡 正昭
【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内

【氏名】宮原 令二
【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内

【氏名】樋渡 幸三
【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内

【氏名】山村 由子
【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内

【要約】 【課題】長期安定性及び振動や振とう安定性に優れ、良好な使用感触と肌改善効果を持ち、かつ簡便に製造できる透明な化粧水を提供する。

【解決手段】(a)イソステアリン酸を全油分中1.0〜80.0質量%含む油分を0.01〜1.0質量%と、(b)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンステロールエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸から選ばれる1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤を0.04〜1.0質量%とを含み、全油分に対するアニオン性界面活性剤の配合量が70質量%以上であるものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)イソステアリン酸を全油分中1.0〜80.0質量%含む油分を0.01〜1.0質量%と、
(b)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンステロールエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸から選ばれる1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤を0.05〜5.0質量%とを含み、
全油分に対するアニオン性界面活性剤の配合量が70質量%以上であることを特徴とする透明化粧水。
【請求項2】
前記(b)アニオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸を含有することを特徴とする請求項1記載の透明化粧水。
【請求項3】
油分中に、油溶性薬剤及び/又は香料を含有することを特徴とする請求項1に記載の透明化粧水。
【請求項4】
さらに、ノニオン性界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の透明化粧水。
【請求項5】
さらに、塩基性物質を含有することを特徴とする請求項1に記載の透明化粧水。
【請求項6】
L値が98〜100であることを特徴とする請求項1に記載の透明化粧水。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は透明化粧水に関し、さらに詳しくは、油分を安定に高配合でき、皮膚へのうるおい効果や肌改善効果を発揮し、かつさっぱりとした使用感の透明化粧水に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、油分を微粒子化した外観上透明である化粧料が、肌に優しい感じを与え、また、嗜好にあった使用感触と肌改善効果を幅広く実現できることから好まれるようになってきており、スキンケア製品のみならず、ボディケア製品にも幅広く用いられるようになってきている。
しかしながら、例えば、油分や油溶性薬剤を超微粒子化することによって、皮膚へのより高い浸透性と肌改善効果が期待される化粧料において、経時安定性に優れ、簡便に製造でき、透明性が極めて高い透明化粧料は技術的に困難であった。
【0003】
特許文献1には、常温で液状の分枝飽和脂肪酸を含む油分と親水性界面活性剤とを含有する半透明または透明な化粧料が開示されているが、活性剤に対して1/4程度の油分を透明化するのが限度である。使用性幅の拡大(油分による潤い感や肌のやわらかさの付与)や、L−アスコルビン酸2−グルコシドなどの薬剤のベタツキを抑えるためには油分を高配合することが有効であるが、これらの課題について、未だ解決されていなかった。
【0004】
【特許文献1】特開2001−270807号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上述べたような従来の事情に対処してなされたもので、長期安定性及び振動や振とう安定性に優れ、多様化する消費者の嗜好に対応できる幅広い使用感触と肌改善効果を持ち、且つ、簡便に製造できる透明性の高い化粧水を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明は、(a)イソステアリン酸を全油分中1.0〜80.0質量%含む油分を0.01〜1.0質量%と、
(b)ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンステロールエーテルリン酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸から選ばれる1種又は2種以上のアニオン性界面活性剤を0.05〜5.0質量%とを含み、
全油分に対するアニオン性界面活性剤の配合量が70質量%以上であることを特徴とする透明化粧水である。
【0007】
本発明の透明化粧水は、界面活性剤に対する油分の配合比率を高くできるため、肌へのなじみが良く、浸透感に優れると共に、アスコルビン酸−2−O−α−グルコシド(AA−2G)のような塩型薬剤にも安定なものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、長期安定性及び振動や振とう安定性に優れ、良好な使用感触と肌改善効果を持ち、かつ簡便に製造できる透明な化粧水が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の最良の実施の形態について説明する。
(a)油分
本発明の透明化粧水に用いる油分としては、油分全量に対して、イソステアリン酸が1.0〜80.0質量%含有される。さらに好ましくは、5.0〜70.0質量%である。1.0質量%未満では希望する透明性が得られないか、得られても輸送による振動や使用時の振とうにより透明性の変化が大きくて安定性に欠け、80.0質量%を越えると良好な半透明性または透明性を得ることが難しい。
【0010】
本発明に用いるイソステアリン酸の代わりにオレイン酸のような常温で液状の不飽和脂肪酸を用いても長期安定性及び振動や振とう安定性に優れたものが得られるが、特に高温で保存されたり光が照射されたりすると、匂いが悪くなり、着色するなど化粧料としては好ましくないものとなってしまう。
【0011】
本発明の透明な化粧水に用いるその他の油分は化粧料に配合できるものであれば特に制限されず、天然物由来のものでも合成のものでもよく、液体でも固体でもよい。例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリイソオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、イソパルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸ミリスチル、オクタン酸イソセチル、イソオクタン酸セチル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸イソデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸オレイル、エルカ酸イソステアリル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸オクチル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸オクチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、セバシン酸ジオクチル、12−ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、アジピン酸ジオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、メトキシケイ皮酸オクチル、乳酸オクチルドデシル、乳酸イソステアリル、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、流動パラフィン、スクワラン、イソパラフィン、α−オレフィンオリゴマー、ポリブテン、揮発性環状シリコーン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシリコーン、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール等の液体油脂;カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、コレステロール、フィトステロール、マイクロクリスタリンワックス、ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、バチルアルコール、ベヘニン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸等の固体油脂及びロウが挙げられる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0012】
これらの油分のうち、従来透明化が困難であった流動パラフィン、スクワラン、α−オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、ポリブテンなどの炭化水素油やジメチルポリシロキサンを単独または組み合わせて、あるいは、他の油分と組み合わせることにより安定性が良好で使用感触に優れた透明な化粧料を得ることができる。
【0013】
本発明の透明な化粧水の油分中には、さらに油溶性薬剤及び/又は香料及び/又は精油を配合することができ、薬剤が皮膚へ浸透することによる化粧料としての効果を高めたり、香料や精油によるアロマテラピー効果を付与したりすることができる。
【0014】
油溶性薬剤としては、例えば、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、リボフラビン酪酸エステル、ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、ジラウリン酸ピリドキシン、ジパルミチン酸アスコビル、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、トコフェロール類、酢酸トコフェロール、メナジオン、ニコチン酸ベンジル、トリクロロカルバニリド、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、グリチルレチン酸ステアリル、γ−オリザノール、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。
【0015】
精油としては、例えば、セージ油、ラベンダー油、ユーカリ油、アンジェリカ・ルート油、イランイラン油、エレミ油、オレンジ油、カモミール油、カユプテ油、カルダモン油、キャロット・シード油、クラリセージ油、グレープフルーツ油、クローブ・バッド油、コリアンダー油、サイプレス油、サンダルウッド油、シダーウッド油、シトロネラ油、シナモンリーフ油、ジャスミン油、ジュニパー・ベリー油、ジンジャー油、スペアミント油、ゼラニウム油、タイム油、ティートゥリー油、ナツメグ油、ニアウリ油、パイン油、バジル油、パチュリー油、パルマローザ油、フェンネル油、ペパーミント油、ベルガモット油、マジョラム油、マンダリン油、ミルラ油等が挙げられる。
【0016】
本発明の透明な化粧水は、全油分の含有量が化粧料全量に対して、0.01〜1.0質量%であり、さらに好ましくは、0.05〜0.8質量%である。
【0017】
(b)アニオン性界面活性剤
本発明の透明な化粧水に用いられる(b)アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(以下「POE」と略す)アルキルエーテルリン酸、POE・ポリオキシプロピレン(以下「POP」と略す)アルキルエーテルリン酸、POEステロールエーテルリン酸、POE・POPステロールエーテルリン酸、POEアルキルエーテル酢酸、POE・POPアルキルエーテル酢酸等が挙げられる。中でも、透明性や経時の安定性の点でPOEアルキルエーテルリン酸が好ましい。
【0018】
市販品としては、例えば、NIKKOL TDP−10、NIKKOL DDP−8、NIKKOL TCP−5(以上、日光ケミカルズ社製)、クロダフォスN10A(クローダ ジャパン社製)が挙げられる。
【0019】
本発明におけるアニオン性界面活性剤の配合量は、0.05〜5.0質量%である。0.05質量%未満では保存安定性や振とう安定性が悪くなって透明性が保たれなくなり、5.0質量%を越えるとべたつきが生じるなどして使用感触が悪くなる。
【0020】
また本発明の液状化粧料におけるアニオン性界面活性剤の配合量は全油分に対して70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。70質量%より少ないと、透明安定性が悪くなり、振とうや凍結後の透明度が低下する。
【0021】
(c)ノニオン性界面活性剤
本発明の透明な化粧水に、さらにノニオン性界面活性剤を配合した場合には、特に極めて透明な化粧料における、輸送による振動や使用時の振とうによる透明性の安定度を高めることができる。
【0022】
本発明において用いられるノニオン性界面活性剤として、HLB8以上の親水性ノニオン性界面活性剤としては、例えば、POE(10〜50モル)2−オクチルドデシルエーテル、POE(10〜50モル)デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜30モル)ベヘニルエーテル、POE(10〜50モル)セチルエーテル、POE(20〜60モル)ソルビタンモノオレート、POE(10〜60モル)ソルビタンモノイソステアレート、POE(10〜50モル)フィトステロールエーテル、POE(20〜100)硬化ヒマシ油誘導体、POE(5〜30モル)POP(5〜30モル)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)POP(2〜30モル)セチルエーテル、POE(10〜80モル)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜30モル)グリセリルモノステアレート、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。中でも、POE(30モル)2−オクチルドデシルエーテル、POE(30モル)フィトステロールエーテル、POE(60モル)硬化ヒマシ油誘導体、POE(30モル)ベヘニルエーテル、POE(20モル)グリセリルモノイソステアレート、POE(10モル)メチルポリシロキサン共重合体等が好ましい。
【0023】
市販品としては、NIKKOL HCO−60、NIKKOL BPS−30、NIKKOL BB−30(以上、日光ケミカルズ社製)、EMALEX GWIS−120(日本エマルジョン社製)、KF−6017(信越化学工業社製)が挙げられる。
【0024】
また、HLB8未満の親油性ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレート、ソルビタンセスキオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキイソステアレート、グリセリルモノオレート、グリセリルモノイソステアレート、グリセリルジイソステアレート、グリセリルモノエルケート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンジオレート、ジグリセリンモノイソステアレート、ジグリセリンジイソステアレート、デカグリセリンペンタオレート、デカグリセリンペンタイソステアレート、デカグリセリンデカオレート、デカグリセリンデカイソステアレート、ショ糖モノオレート、POE(2モル)モノオレート、POE(6モル)ジイソステアレート、POE(3〜10モル)ヒマシ油誘導体、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。中でも、ソルビタンセスキイソステアレート、グリセリルモノイソステアレート、ジグリセリントリイソステアレート、POE(3モル)メチルポリシロキサン共重合体等が好ましい。
【0025】
市販品としては、NIKKOL SI−15R、NIKKOL MGIS、NIKKOL DGTIS(以上、日光ケミカルズ社製)、KF−6015(信越化学工業社製)が挙げられる。
【0026】
本発明の透明な化粧水に用いるノニオン性界面活性剤の好ましい配合量は、アニオン界面活性剤全量に対して100質量%以下である。
【0027】
(d)塩基性物質
本発明の透明な化粧水に、さらに塩基性物質を配合した場合には、特に極めて透明な化粧料において、輸送による振動や使用時の振とうによる透明性の安定度を高めることや、寒冷地での凍結による安定度を高めることが可能である。
ここで、塩基性物質としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、L−アルギニン、L−リジン、N−メチルタウリンナトリウム等が挙げられる。中でも、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチルタウリンナトリウムが好ましい。
【0028】
本発明の透明な化粧水には上記成分のほか、一般の化粧料に用いられる成分、例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、それ以上の分子量のポリエチレングリコール等のグリコール類;グリセリン、ジグリセリン、それ以上の分子量のポリグリセリン類;ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール等の糖アルコール類;フルクトース、グルコース、ガラクトース、マルトース、ラクトース、トレハロース等の糖類;クロロフィル、β−カロチン等の天然色素;アラビアガム、トラガントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、ジェランガム、カラギーナン等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子;カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース等のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンとビニルアセテート共重合物、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アルカノールアミン、アルキルメタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレート共重合物、ポリ2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリメタクリロイルオキシトリメチルアンモニウム等のアクリル系高子;アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、ビタミンB6塩酸塩、パントテニルエチルエーテル等のビタミン類;紫外線吸収剤、キレート剤、殺菌剤、消炎剤、防腐剤、植物抽出液、アミノ酸、清涼剤等の薬剤;エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合できる。
【0029】
本発明の透明化粧水は、スキンケアを目的とした化粧水、美容液などとして用いることができる。
【0030】
本発明の液状化粧料は、攪拌溶解した水相の中に、加熱溶解した界面活性剤および油分層を攪拌しながら添加することにより製造することができる。
【0031】
本発明の透明化粧水は、L値が98〜100であることが好ましい。ここで、L値とは、濁り度合を表す尺度で、SMカラーコンピューター(SM−4:スガ試験機株式会社製)を用い、ガラスセルに精製水5mlを入れて、光を透過させたときの透明度を100とし、光を完全に遮断して、透過光がないときの透明度を0として測定したときの値である。
【実施例】
【0032】
次に本発明の実施例について説明する。
実施例に先立ち、本実施例で行った評価方法およびその基準について述べる。
【0033】
(1)透明度の評価
本実施例における透明化粧水の透明度の評価は、スガ試験器株式会社製のデジタル測色色差計算機を用いて測定し、コントロールとして蒸留水の透明度を100として数値化したものである。20〜98未満の範囲のものは半透明、98〜99.5未満の範囲のものは透明、99.5〜100の範囲のものは極めて透明と判定した。
【0034】
(1-A)振とう試験後の透明度の評価
輸送及び使用中の振動や振とう後の透明性(振とうによる透明安定性)は、井内盛栄堂株式会社製のシェーカーにサンプルを半量充填した100mlガラス容器をセットし、4cmの距離を280回/分で20分間振とうした後の透明度を測定して評価した。
【0035】
(1-B)凍結試験後の透明度の評価
寒冷地での輸送、保管時に凍結した場合を想定しての透明性(凍結による透明安定性)は、冷蔵庫の冷凍庫に2日間保存した後に室温に戻して解凍したものの透明度を測定して評価した。
【0036】
(2)長期安定性の評価
長期安定性は0℃、室温、37℃、50℃の温度試験を行い、次の基準に従って評価した。
◎:各試験温度で分離、透明度の変化等異常は全く認められない。
○:50℃,1ヶ月で僅かに分離、透明度の変化等異常が認められる。
△:37℃,1ヶ月で分離、透明度の変化等異常が認められる。
×:室温、0℃で1ヶ月で、分離、透明度の変化等異常が認められる。
【0037】
(3)使用テスト総合評価
本発明の透明化粧水の使用性(使用感触及び肌改善効果)の評価は女子パネル20名で行い、使用テスト総合評価として次の基準に従って評価した。
◎:是非使いたいと評価したパネルが16名以上
○:是非使いたいと評価したパネルが10〜15名
△:是非使いたいと評価したパネルが6〜9名
×:是非使いたいと評価したパネルが5名以下
【0038】
実施例1〜7、比較例1
次の表1〜2に記載した処方で、下記の方法によって化粧水を製造し、その特性を上記した方法で評価した。その結果を併せて表1〜2に記載する。
(製法)
攪拌溶解したAの水相の中に、40℃で均一に溶解したBの界面活性剤〜油分混合層を攪拌しながら添加して透明化粧水を得た。
【0039】
【表1】


【0040】
【表2】


【0041】
表1〜2から明らかなように、油分に対するアニオン性界面活性剤の割合が70質量%未満であると透明度も低く、振とう試験や凍結試験による安定性も悪い。油分に対するアニオン性界面活性剤の割合が70質量%を越えると透明度が高くなるが、好適には80質量%以上である。また、ノニオン性界面活性剤や塩基性物質を加えると振とう試験や凍結試験による安定性が更に良くなる。
【0042】
実施例8
次の表3に記載した処方で透明化粧水を調製し、上記した方法で評価した。その結果を併せて表3に示す。
【0043】
【表3】


【0044】
実施例9
次の表4に記載した処方で透明化粧水を調製し、上記した方法で評価した。その結果を併せて表4に示す。
【0045】
【表4】


【0046】
実施例10
次の表5に記載した処方で透明化粧水を調製し、上記した方法で評価した。その結果を併せて表5に示す。
【0047】
【表5】


【出願人】 【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社資生堂
【住所又は居所】東京都中央区銀座7丁目5番5号
【出願日】 平成17年4月26日(2005.4.26)
【代理人】 【識別番号】100090527
【弁理士】
【氏名又は名称】舘野 千惠子

【公開番号】 特開2006−306729(P2006−306729A)
【公開日】 平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願番号】 特願2005−127391(P2005−127391)