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【発明の名称】 シクロオキシゲナーゼ阻害剤および食用組成物
【発明者】 【氏名】羽田尚彦
【住所又は居所】岡山県赤磐市徳富363 備前化成株式会社内

【氏名】吉田英生
【住所又は居所】岡山県赤磐市徳富363 備前化成株式会社内

【要約】 【課題】安全で且つ副作用のない、天然由来のシクロオキシゲナーゼ阻害剤を提供することである。

【解決手段】グァバ葉より抽出、精製された、ポリフェノールを含有するシクロオキシゲナーゼ阻害剤を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グァバ葉より抽出されたポリフェノールを含有することを特徴とする、シクロオキシゲナーゼ阻害剤。
【請求項2】
前記ポリフェノールが、グァバ葉を原料とし、濃度30〜80重量%の含水有機溶剤を溶出溶剤とし、クロマトグラフィーによって溶出されたポリフェノール含有画分であることを特徴とする、請求項1記載の阻害剤。
【請求項3】
前記グァバ葉から得られた抽出物の溶液を前記クロマトグラフィーに吸着させ、次いで前記含水有機溶剤によって溶出することによって得られたことを特徴とする、請求項2記載の阻害剤。
【請求項4】
関節性リュウマチの改善・治療剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の阻害剤。
【請求項5】
癌の予防・治療剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の阻害剤。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一つの請求項に記載のシクロオキシゲナーゼ阻害剤を有効成分として含有することを特徴とする、食用組成物。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、シクロオキシゲナーゼ阻害作用を有する関節性リュウマチの改善・治療剤および大腸癌、乳癌等の癌予防・治療剤として利用可能な生理活性を有する機能性食品や食品添加物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シクロオキシゲナーゼ(プロスタグランジンエンドペルオキシゲナーゼ)は、プロスタグランジン類を産生する初発酵素である。プロスタグランジンには、D2、E2、F2αやトロンボキサンA2、B2さらにはプロスタサイクリン等の強い生理活性を有する生体内物質が存在する。このシクロオキシゲナーゼを阻害することは、上記のプロスタグランジン類の生合成を阻害することになるものと考えられる。
【0003】
アスピリンやインドメタシンに代表される多くのシクロオキシゲナーゼ阻害剤はプロスタグランジン類の生合成を抑制することができ、プロスタグランジンが関与する疾患に有効である。しかしながら、現在使用されているシクロオキシゲナーゼ阻害剤の多くは、消化性潰瘍、めまい等の副作用を有し、治療の際に副作用を考慮した使用量の設定が大きな問題となっている。このような理由により、安全性の高いシクロオキシゲナーゼ阻害剤の開発が望まれている。
【0004】
機能性食品中にもシクロオキシゲナーゼ阻害作用を有する物質が含まれていることが知られている。例えば、マンゴスチン果皮からの抽出物がシクロオキシゲナーゼ阻害作用を有することが知られている(特許文献1)。さらには、カロチノイド色素成分の1種であるアスタキサンチンにもシクロオキシゲナーゼ阻害作用が見出されている(特許文献2)
【特許文献1】特開2002−47180
【特許文献2】特開2004−210725
【0005】
グァバ葉抽出物については、α-アミラーゼ阻害作用、抗酸化作用が報告されている(特許文献3)。さらに、女性ホルモン用作用による抗更年期障害の改善・治療効果が報告されている(特許文献4)。しかしながら、グァバ葉抽出物がシクロオキシゲナーゼ阻害作用を有することは知られていない。
【特許文献3】特願2004−237906
【特許文献4】特願2004−293273
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
最近は、生活習慣病など種々の疾病に対する予防・改善効果をもつものとして機能性食品の注目されている。機能性食品は、クロレラ、ローヤルゼリー、あるいはアガリクスなどといった天然成分を含み、この天然成分の生理活性により人の免疫力や自然治癒力などを高め、病気の予防・改善を図るものである。
【0007】
そこで、安全性の確立した天然物由来の抽出物であって、副作用のないシクロオキシゲナーゼ阻害剤があれば、これを機能性食品へ適用することによって、関節性リュウマチや癌といったシクロオキシゲナーゼに関連する各種疾患を改善する新規な食用組成物を提供することができるはずであり、このような食用組成物は市場に望まれている。
【0008】
本発明の課題は、安全で且つ副作用のない、天然由来のシクロオキシゲナーゼ阻害剤を提供することである。
【0009】
また、本発明の課題は、このシクロオキシゲナーゼ阻害剤を機能性食品へ適用することによって、リュウマチや関節炎さらに癌といったシクロオキシゲナーゼの作用に関連する各種障害を改善する新規な食用組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題に鑑み研究を進めた結果、フトモモ科バンジロウ属のグァバ(学名:Psidium guajava)より抽出、精製されたポリフェノール含有物は、シクロオキシゲナーゼ阻害作用を有しており、関節性リュウマチ炎の改善・治療剤、大腸癌や乳癌等の癌予防・治療剤有用な事を見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
則ち、本発明は、産業上有用な下記(A)〜(G)の発明を含むものである。
(A) グァバ葉より抽出、精製されたポリフェノールを含有するシクロオキシゲナーゼ阻害剤
(B) ポリフェノールが、グァバ葉を原料とし、濃度30〜80重量%の含水有機溶剤を溶出溶剤とし、クロマトグラフィーによって溶出されたポリフェノール含有画分である。
(C) ポリフェノールが、グァバ葉から得られた抽出物の溶液をクロマトグラフィーに吸着させ、次いで含水有機溶剤によって溶出することによって得られたポリフェノール含有画分である。
(D) グァバ葉より抽出、精製されたポリフェノールを含有する関節性リュウマチの改善・治療剤
(E) グァバ葉より抽出、精製されたポリフェノールを含有する癌の予防・治療剤
(F) 上記(A)〜(E)記載の組成物を有効成分とする食用組成物。
【発明の効果】
【0012】
グァバ葉より抽出、精製されたポリフェノールはα−アミラーゼ阻害活性や美白剤等の食品素材として利用されていることから、安全性の面で何ら問題ない。このように安全な抽出物をシクロオキシゲナーゼ阻害剤として適用することで、安全性が高く、副作用のない継続服用可能な食用組成物を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明のポリフェノール含有組成物は、グァバから精製されるものである。グァバの由来や産地は特に限定されない。また、グァバ花や茎でもよいが、グァバ葉が特に好ましい。この抽出、精製方法は特に限定されないが、以下の方法が特に望ましい。
【0014】
即ち、グァバ葉乾燥物を裁断し、この乾燥物からクロマトグラフィーによって含水有機溶剤を用いてポリフェノール含有画分を溶出させる。
【0015】
特に好適な実施形態においては、グァバ葉を原料とし、濃度30〜80重量%の含水有機溶剤を抽出溶媒とし、クロマトグラフィーによってポリフェノール含有画分を溶出させる。更に好ましくは、グァバ葉からいったん抽出物を得、この抽出物を溶媒に溶解し、この溶液を、含水有機溶剤を溶出溶媒とするクロマトグラフィーに供し、精製物を得る。
【0016】
ここで、グァバ葉から抽出物を得る抽出工程においては、抽出方法は特に限定されない。例えば、溶出溶剤として、水、含水有機溶剤、水溶性有機溶剤を利用できる。このうち含水有機溶剤が、高濃度のポリフェノールが含有画分を得る観点から特に好ましい。
【0017】
抽出工程において、含水有機溶剤あるいは水溶性有機溶剤として利用できる有機溶剤は、特に限定されないが、エタノール、メタノール、アセトンが好ましく、エタノールが最も好ましい。また二種類以上の有機溶剤の混合物であってもよい。
【0018】
抽出工程においては、含水有機溶剤における有機溶剤の重量比率(複数の有機溶剤を使用する場合にはその合計比率)は限定されないが、高濃度のポリフェノール含有画分を得るという観点からは30重量%以上、80重量%以下が好ましく、40重量%以上、60重量%以下とすることが更に好ましい。
【0019】
抽出工程における抽出温度は特に限定されないが、ポリフェノール含有画分における有効成分の濃度を向上させるためには、40℃以上が好ましい。また、温度の上限も特にないが、有効成分の濃度を向上させるという観点からは、例えば130℃以下とすることができ、更に好ましくは100℃以下とする。また、含水有機溶剤によって還流抽出することが最も望ましい。
【0020】
抽出段階における抽出時間は特に限定されないが、ポリフェノール含有画分における有効成分の濃度を向上させるという観点からは、例えば30分以上とすることが好ましい。また、長時間抽出しても有効成分の収量は必ずしも増加しないので、この観点からは、抽出時間を180分以下とすることが好ましい。
【0021】
好適な実施形態においては、前記抽出工程において得られた抽出物を溶媒に溶解し、溶液を得る。この溶液をクロマトグラフィーを用いた精製工程に供する。
【0022】
ここで、抽出物の溶解に使用する溶剤は、抽出物の溶解が可能であれば特に限定されないが、水、あるいは含水有機溶剤が好ましい。含水有機溶剤に使用可能な有機溶剤は、前述した予備抽出用の有機溶剤を例示できる。
【0023】
抽出工程において使用するクロマトグラフィーの種類は特に限定されない。例えば、抽出物をクロマトグラフィーの媒質に吸着させた後に、含水有機溶剤を用いてポリフェノール含有画分を溶出させることができる。しかし、好適な実施形態においては、抽出物をいったんクロマトグラフィーの媒質に吸着させた後、水を流して未吸着物を洗浄し、次いで含水有機溶剤を媒質に流してポリフェノール含有画分を溶出させる。
【0024】
クロマトグラフィーの種類としては、いわゆるイオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過、疎水クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーを例示できるが、疎水クロマトグラフィーが、高濃度のポリフェノール含有画分を得るという点で特に優れている。
【0025】
こうした疎水クロマトグラフィーを構成する充填剤は特に限定されないが、合成樹脂として、ポリスチレン系合成吸着剤、修飾ポリスチレン系合成吸着剤、メタクリル系合成吸着剤を例示できる。また合成樹脂を修飾する場合には修飾官能基としては臭素基を例示できる。商品名を例示すると、三菱化学株式会社製の「ダイヤイオンHP-20」が特に好ましい。
【0026】
本方法では、クロマトグラフィーを用いた抽出時に溶出溶媒として含水有機溶剤を使用する。この含水有機溶剤を構成する有機溶剤の種類は特に限定されないが、エタノール、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類が好ましく、エタノール、メタノール、アセトンが好ましく、エタノールが最も好ましい。また二種類以上の有機溶剤の混合物であってもよい。
【0027】
クロマトグラフィーを用いた抽出時には、含水有機溶剤における有機溶剤の重量比率(複数の有機溶剤を使用する場合にはその合計比率)は、30重量%以上、80重量%以下とすることが好ましい。これによって、シクロオキシゲナーゼ阻害活性の高いポリフェノール含有画分が得られる。この観点からは、含水有機溶剤における有機溶剤の重量比率は、40重量%以上とすることが更に好ましく、また、60重量%以下とすることが更に好ましい。
【0028】
このようにして、本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤が得られる。この阻害剤は、上述したクロマトグラフィー溶出前の抽出物であってよく、またクロマトグラフィーによる精製物であってもよい。このシクロオキシゲナーゼ阻害剤のポリフェノール含有量は、好ましくは重量比30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、最も好ましくは70重量%以上である。なお、本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤には、ポリフェノールの他、残部は、食物繊維、蛋白質、糖質、ミネラル類(カルシウム、鉄、カリウム、マグネシウム、ナトリウム等)が含まれていて良い。
【0029】
クロマトグラフィーを用いた抽出法は、上記方法に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、最初にアセトン、メタノール、エタノール等の有機溶剤を用いて抽出処理し、ついで、逆相吸着剤、イオン交換樹脂、合成吸着剤を用いたカラムクロマトグラフィーで、含水有機溶剤を用いて分画処理し、濃縮画分を採取し、目的物である本発明のポリフェノール含有生成物を調整することができる。
【0030】
このように、本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤は、上記抽出および精製方法によりグァバ葉から抽出・精製することができるが、上記製造方法に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、アセトン、メタノール、エタノール等の有機溶剤を用いて抽出処理し、ついで、逆相吸着剤、イオン交換樹脂、合成吸着剤を用いたカラムクロマトグラフィーで分画処理し濃縮画分を採取し、目的物であるシクロオキシゲナーゼ阻害剤を調製することができる。
【0031】
上述した本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤は、シクロオキシゲナーゼ−1およびシクロオキシゲナーゼ−2阻害活性といった有用な生理活性を有することから、大腸癌や乳癌等の癌の予防・治療剤、関節性リュウマチなどの改善・治療剤として利用可能であり、特に機能性食品等に好適に用いることができる。
【0032】
本発明品の食品および食品添加物の形態としては、固形食品、ゲル状食品、飲料などが挙げられ、具体的には打錠、カプセル錠、顆粒品などの健康食品タイプの形態や、パン、クッキー、飴、ゼリー、ヨーグルト、そば、ドリンク、お茶などの形態にする事ができる。
【0033】
本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤を配合してなる食品組成物について説明する。本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤は必要に応じて精製した後、賦形剤などの添加剤と混合して例えば粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤などの形態で製品化することができる。さらに本シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、味、臭いに特異な厭味がないことから、経口により摂取することが可能である。投与量は、通常、成人でシクロオキシゲナーゼ阻害剤の重量として1日あたり20mg以上〜600mg以下を数回に分けて服用するのが適当である。そのため、本発明で得られるシクロオキシゲナーゼ阻害剤それ自体、あるいはシクロオキシゲナーゼ阻害剤を食品に配合、添加し提供することができる
【0034】
本発明において錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤としての経口剤は、例えば、デンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等を用いて常法に従って製造される。これら製剤中のシクロオキシゲナーゼ阻害剤の配合量は特に限定されるものではなく適宜設計できる。この種の製剤には本発明の組成物の他に、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料等を適宜に使用することができる。
【0035】
ここで、結合剤としてデンプン、デキストリン、アラビアゴム末、ゼラチン、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等を例示できる。崩壊剤としてはデンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース等を例としてあげることができる。流動性促進剤では、軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等を例としてあげることができる。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は懸濁液、エマルション剤、シロップ剤、エリキシル剤としても投与することができ、これらの各種剤形には、矯味矯臭剤、着色剤を含有させてもよい。
【0036】
本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤の好適な態様は食用組成物である。すなわち、前述のようにして得られるシクロオキシゲナーゼ阻害剤は、これをそのまま液状、ゲル状あるいは固形状の食品、例えばジュース、清涼飲料、茶、スープ、豆乳、サラダ油、ドレッシング、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ふりかけ、育児用粉乳、ケーキミックス、粉末状または液状の乳製品、パン、クッキー等に添加したり、必要に応じてデキストリン、乳糖、澱粉等の賦形剤や香料、色素等とともにペレット、錠剤、顆粒等に加工したり、またゼラチン等で被覆してカプセルに成形加工して健康食品や栄養補助食品等として利用できる。
【0037】
これらの食品類あるいは食用組成物における本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤の配合量は、当該食品や組成物の種類や状態等により一律に規定しがたいが、約0.01〜50重量%、より好ましくは0.1〜30重量%である。配合量が0.01重量%未満では経口摂取による所望の効果が小さく、50重量%を超えると食品の種類によっては風味を損なったり当該食品を調製できなくなる場合がある。なお、本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤は、これをそのまま食用に供してもさしつかえない。
【0038】
また、本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤は、従来知られている関節性リュウマチの改善作用をもつ、グルコサミンやコンドロイチン硫酸等の素材と組み合わせることにより、さらに改善・治療効果が期待される。
【実施例】
【0039】
以下に本発明のポリフェノール含有組成物について具体的に説明する。
【0040】
(実施例1:グァバ葉由来精製物の製造)
原料のグァバ葉からポリフェノール含有組成物を精製した。まず、グァバ葉の乾燥物100gを細断後、1000mlの50%含水エタノールを加え、還流下、60℃で2回抽出行った。抽出液はろ過後、減圧下で濃縮を行い、グァバ葉抽出物21gを得た。
【0041】
次に、得られた上記抽出物を水に溶解し、疎水クロマトグラフィー用樹脂150ml(ダイヤイオンHP−20、三菱化学社製)に注入した。その後、水で未吸着物質を洗浄・除去し、50%含水エタノールで溶出される画分I(ポリフェノール含有組成物:「精製物」と呼ぶ)に分画した。
【0042】
上記ポリフェノール抽出物、精製物は、フォーリン・デニス法によりポリフェノール含量を解析した。その結果、グァバ葉抽出物が42%(ポリフェノール含量)、精製物が80%(ポリフェノール含量)であった。
【0043】
(実施例2:上記抽出物、精製物のシクロオキシゲナーゼ(COX)酵素阻害活性)
上記方法により得られたCOX阻害剤のCOX−1およびCOX−2酵素阻害活性を調べた。COX-1に関してはヒト血小板、COX−2に関してはヒトCOX−2の発現細胞(リコンビナント)を使用した。
【0044】
上記COX−1阻害作用の測定は、常法より行った。すなわち、COX−1はヒト血小板をHBSS溶液(15mMHEPES含有、pH7.4)に懸濁後、グァバ葉精製物を10および200μg/mlとなるように添加し、37℃、15分間プレインキュベートした。その後、100μMのアラキドン酸(1%DMSO溶液)を添加し、37℃、15分間インキュベートした。反応後、EIA測定キットを用い、PGE2の生成量を測定した。
【0045】
上記COX−2阻害作用の測定は、常法より行った。すなわち、COX−2はヒトCOX−2を発現させたSf21細胞を100mMTris-HCl緩衝液(1mM Glutathione、1μM Hematin、500μM Phenol、pH7.7)に懸濁後、グァバ葉精製物を10および200μg/mlとなるように添加し、37℃、15分間プレインキュベートした。その後、0.3μMのアラキドン酸(1%DMSO溶液)を添加し、37℃、5分間インキュベートした。反応後、EIA測定キットを用い、PGE2の生成量を測定した。
【0046】
【表1】


【0047】
【表2】


【0048】
(実施例3:上記精製物のアジュバント関節炎モデルにおける抗炎症作用)
上記方法により得られたCOX阻害剤のラットアジュバント関節炎モデルにおける抗炎症作用を調べた。5週齢のLewisラット(雄)を、馴化終了日の体重を用いて群分けし、1群5匹使用した。流動パラフィン(和光純薬)に懸濁したMycobacterium
tuberculosis)の死菌(0.3mg/0.1mL)を尾基部皮内に注射することにより、関節炎を惹起させた。アジュバント処置と同時に投与を開始し、上記精製物(100mg/kg)および対照物質(ヒドロコルチゾン、30mg/kg)を5日間連続経口投与し、5日後の足の浮腫容積(急性期)および18日後の足の浮腫容積(慢性期)を測定し、抗炎症効果を比較した。測定結果は、それぞれ図1、図2に示す。体重は、0および18日目に測定を行った。
【0049】
以上のように、本発明のシクロオキシゲナーゼ阻害剤は、シクロオキシゲナーゼ−1、−2阻害活性を示した。従って、大腸癌、乳癌などの癌予防および関節性リュウマチ等の予防、治療剤等として利用可能であり、特に機能性食品などに好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】アジュバント関節炎(急性期)における抗炎症作用を示すグラフである。
【図2】アジュバント関節炎(慢性期)における抗炎症作用を示すグラフである。
【出願人】 【識別番号】391007356
【氏名又は名称】備前化成株式会社
【住所又は居所】岡山県赤磐市徳富363番地
【出願日】 平成18年1月27日(2006.1.27)
【代理人】 【識別番号】100097490
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 益稔

【識別番号】100097504
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 純雄

【公開番号】 特開2006−273843(P2006−273843A)
【公開日】 平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願番号】 特願2006−18421(P2006−18421)