| 【発明の名称】 |
抗酸化健康飲料水 |
| 【発明者】 |
【氏名】鍵谷 勤
【氏名】藤村 高弘
【氏名】音羽 利郎
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| 【要約】 |
【課題】生体内で常に発生している活性酸素類を不活性化し、酸化的な傷害から健康を守ることができる抗酸化健康飲料水を提供する。
【解決手段】ビタミンC配糖体および/または酵母を含む抗酸化健康飲料水。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ビタミンC配糖体および/または酵母を含む抗酸化健康飲料水。 【請求項2】 酵母がセレン含有酵母である請求項1記載の飲料水。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ビタミンC配糖体および/または酵母を含む抗酸化健康飲料水に関する。 【背景技術】 【0002】 体内には、種々の原因により、不安定なOHラジカルなどの含酸素ラジカル(以下、「不安定活性酸素」という)や安定分子の過酸化水素など(以下、「安定活性酸素」という。なお、以下、両者を合わせて「活性酸素類」という)が発生している。その原因は多種多様であるが、たとえば宇宙や地表から放射されている自然放射線によって活性酸素類が、また、呼吸している酸素(人間は1日に約400リットルの酸素を呼吸しているが、その結果、体内には約10リットルの安定活性酸素が発生していると考えられている)などが例示できる。また、これらの活性酸素類による生体の酸化的な傷害は癌などの病気の一因になっていることも知られている。 【0003】 一方、体内に存在するビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質が不安定活性酸素を消去して生体の酸化的な傷害を防御していることも知られている。しかし、これらの抗酸化物質の体内の量が十分でない場合には、消去されないで残った不安定活性酸素が癌などの病気の原因になる。 【0004】 従来から、種々の抗酸化性物質が検討されてきている(特許文献1)が、これらの活性酸素類を生体内で完全に不活性化し、しかも生体に極めて安全で、かつ安価に市場に提供できる抗酸化性の飲料水の開発は行われていなかった。 【0005】 【特許文献1】特開2002−18439号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明者らは、これらの活性酸素類を生体内で完全に不活性化する抗酸化性の飲料水が活性酸素類を原因とする健康障害を予防できると考え、ビタミンC配糖体や酵母または両者を配合した飲料水を飲むことによって、体内の活性酸素類を不活性化できることを見出し、本発明を完成した。 【0007】 本発明によれば、常に発生している活性酸素類を生体内で完全に不活性化し、酸化的な傷害から健康を守ることができる抗酸化健康飲料水を提供することができる。 【課題を解決するための手段】 【0008】 すなわち本発明は、ビタミンC配糖体および/または酵母を含む抗酸化健康飲料水に関する。 【発明の効果】 【0009】 本発明の抗酸化健康飲料水を継続的に飲用することによって、常に発生している活性酸素類を不活性化し、酸化的な傷害から健康を守ることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 本発明の健康飲料水では、ビタミンC配糖体または酵母を抗酸化性物質としてそれぞれ単独で配合することにより、生体内の活性酸素類の不活性化を達成できるが、抗酸化効果がより一層向上する点から、ビタミンC配糖体と酵母を併用することが望ましい。 【0011】 ビタミンC(L−アスコルビン酸)は、不安定活性酸素を不活性化する機能を持つことが知られており、生体の抗酸化性物質として知られる健康食品のひとつである。また、ビタミンCに糖が結合したビタミンC配糖体(L−アスコルビン酸配糖体)は持続性を有する生体抗酸化性物質として市販されている健康食品である。 【0012】 本発明において使用するビタミンC配糖体は、ビタミンC(L−アスコルビン酸)と糖からなる化合物であり、ビタミンCとしてはL−アスコルビン酸またはその6位が修飾された誘導体が好ましい。L−アスコルビン酸誘導体の具体例としては、たとえば6−アシル−アスコルビン酸、6−パルミチル−アスコルビン酸、6−ステアリル−アスコルビン酸などが、脂質(細胞)への親和性が高まることが期待できる点から例示できる。 【0013】 他方の構成成分である配糖体の原料成分である糖としては、たとえばグルコース、ガラクトース、フコース、キシロース、マンノース、ピラノーズ、ラムノース、フルクトース、アラビノーズ、リキソース、リボース、アロース、アルトロース、イドース、タロース、デオキシリボース、アロース、アルトース、デオキシリボース、2−デオキシリボース、キノース、アベクオースなどの単糖類、たとえばマルトース、ラクトース、セロビオース、ラフイノース、キシロビオース、スクロースなどの上記単糖類が2〜4個結合したオクトースなどやアルデヒド基をもつアルドースやケトン基をもつケトースなどのオリゴ糖類があげられる。 【0014】 入手が容易で取扱いが容易な点から、好ましい具体的な配糖体としては、たとえばL−アスコルビン酸−2−グルコシドのほか、脂質(細胞)との親和性の向上が期待される6−アシル−アスコルビン酸−2−グルコシド、6−パルミチル−アスコルビン酸−2−グルコシド、6−ステアリル−2−グルコシドなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。 【0015】 また、本発明で用いる酵母としては、サッカロマイセスセレビジエ酵母が最適である。サッカロマイセスセレビジエ酵母は、パン、ビール、ワイン、酒、味噌、醤油、納豆などの発酵に用いられており、日本人にはなじみ深い発酵食品にも含まれている。この酵母の抗酸化の機序については完全には明らかにされてないが、この酵母に含まれているグルタチオンが生体内の安定活性酸素を分解しているものと考えられる。また、この酵母に含まれているグルタチオンペルオキシダーゼという生体酵素触媒も安定活性酸素の分解を促進しているものと考えられる。なお、生酵母に限らず、いわゆる乾燥酵母(ドライイースト)も用いられ得る。 【0016】 本発明者らは、さらに酵母について研究した結果、サッカロマイセスセレビジエ酵母を亜セレン酸塩やセレニウムメチオネートを添加した培地でアルコール発酵させたセレン含有酵母が、安定活性酸素を一層効果的に生体内で不活性化する機能を持つことを発見した。 【0017】 グルタチオンペルオキシダーゼに含まれているセレン原子が安定活性酸素である過酸化水素を分解する反応の触媒活性種であると考えられていることから、このセレン含有酵母中のセレン原子が安定活性酸素を分解する反応の触媒活性中心として、より一層効果的に不活性化の機能を発現しているものと推察される。 【0018】 セレン含有酵母も健康食品として市販されている安全な材料であるが、抗酸化性の健康飲料水の形態にした場合に活性酸素類の優れた不活性化効果を奏することは知られていない。 【0019】 本発明はさらに、ビタミンC配糖体と酵母を共に含む抗酸化健康飲料水にも関する。本発明の健康飲料水において、さらにこれらのビタミンC配糖体および酵母を併用し、継続的に飲用するときに、不安定活性酸素および安定活性酸素の両者を効果的に生体内で不活性化することができ、これらの活性酸素類による生体の全身的な酸化的傷害を予防し、健康を守ることができるものである。 【0020】 本発明の健康飲料水を調製するとき、添加されるビタミンC配糖体の濃度は0.1〜10質量%でよい。成人のビタミンCの一日の所要量が100mgであることを考えると、1〜2質量%濃度の水溶液の形態が好ましい。 【0021】 また、酵母は0.1〜10質量%の濃度とすればよい。酵母としてセレン含有酵母を使用する場合、約0.2質量%のセレンを含有するサッカロマイセスセレビジエ酵母を1.0g/kg以下の量で摂取するように調整すればよい。 【0022】 本発明の抗酸化健康飲料水は、継続的に飲用することによって、生体内で常時起こっている活性酸素類による酸化的な傷害を予防して健康を守ることができる。したがって、飲用しやすい一般飲料水、清涼飲料水、果実飲料水、乳酸飲料水、お茶、ウーロン茶、炭酸飲料水、アルコール飲料水などの飲料水の形態とすることが望ましい。 【0023】 本発明の飲料水には、抗酸化作用を阻害しない限り、オリゴ糖、アミノ酸、カテキンなどの各種健康補助成分や、各種の甘味料、天然果汁などの従来公知の添加剤を配合してもよい。 【実施例】 【0024】 次に、本発明における抗酸化健康飲料水の効果を、放射線で誘発される活性酸素類によるマウスの酸化傷害の予防効果を実施例によって説明するが、これらの実施例よって制限されるものではない。 【0025】 実施例1 10匹のマウスに7.5GyのX線を全身照射して30日の生存率を調べた(対照群−1)。実験群では、放射の30分前に等モル(2mmol/匹)のL−アスコルビン酸(AsA:9mg/kg)(対照群−2)あるいはL−アスコルビン酸グルコシド(AsAG:17mg/kg)(実験群)を水に溶かして腹腔に投与した。 対照群−1 14日後に全部死亡 対照群−2 19日後に全部死亡 実験群 10%が30日生存 【0026】 この例は飲用(経口投与)での実験ではないが、L−アスコルビン酸グルコシドを投与したマウスの10%が30日間生存したことから、放射線で誘発される活性酸素類による酸化的な傷害をL−アスコルビン酸グルコシドが体内で予防する効果を有することが認められたことといえる。 【0027】 実施例2 2004年12月に大阪医科大学付属病院で、腰部腫瘍の3Gy放射線治療を受けていた56歳の男性患者は、放射線の被曝による体内での活性酸素類の増加により重篤な「吐き気」に苦しんでいた。照射の2時間前にAsAGの10%水溶液を100ml飲用させたところ、該患者は全く「吐き気」を訴えなかった。引き続いて2日間に2回の3Gy放射線治療においても同様の処置を行い、「吐き気」は1回も起きないことを確認した。 【0028】 実施例3 2005年1月〜2月の間、京都府医科大学付属病院で腰部腫瘍の3Gyの放射線治療を受けていた65歳の女性患者は、放射線の被曝による体内での活性酸素類の増加により「頻発する下痢」に悩まされていた。照射の2時間前に10%のAsAG水溶液を100ml飲用させたところ、下痢は起きなかった。2週間に合計9回の該放射線治療においても同様の処置を行い、「下痢」は1回も起きないことを確認した。 【0029】 実施例4 2005年2月に大阪医科大学付属病院で、頭部腫瘍の3Gy放射線治療を受けていた56歳の男性患者は、放射線の被曝による体内での活性酸素類の増加により「吐き気」に苦しんでいた。照射の2時間前にAsAGの10%水溶液を100ml飲用させたところ、「吐き気」は起きなかった。その後、2週間に合計9回の放射線治療においても同様の処置を行い、「吐き気」は1回も起きないことを確認した。 【0030】 これらの実施例2〜4の臨床研究の結果、100mlのL−アスコルビン酸配糖体の10%水溶液を放射線照射前に飲用させることによって、放射線で誘発される活性酸素類による酸化的な健康傷害が予防され、癌患者の健康状態が著しく改善されることが示された。 【0031】 実施例5 8週齢の雌性マウス(体重20〜22グラム、1群10匹)に7.5GyのX線を全身に照射し、30日の生存率を測定した。 【0032】 対照群は0.5%のメチルセルローズを0.3ml/匹、照射の30分前に腹腔に投与した。実験群は、600mg/kgの各種酵母を含んだ0.5%メチルセルローズ水を照射の30分前に腹腔に投与した。なお、PHA酵母は関西地域産のサッカロマイセスセレビジエ酵母であるパン酵母、PHO酵母は関東地域産の発酵活性を有するサッカロマイセスセレビジエ酵母であるパン酵母である。 30日生存率(%) 対照群 20 PHA酵母 30 PHO酵母 90 【0033】 この例は飲用(経口投与)での実験ではないが、PHA酵母およびPHO酵母は放射線で誘発された活性酸素類による体内での酸化傷害を予防する効果があることを示しており、特に発酵活性を有するPHO酵母は高い効果を示した。 【0034】 実施例6 実施例5において、0.2%のセレンを含有するセレン酵母を生理食塩水に溶解させて50mg/mlの溶液を調製し、マウス1匹当たり0.3mlの該溶液をマウスの腹腔に注入したところ、30日生存率(%)は80%であった。 【0035】 この結果は、セレンを含有させた酵母が、放射線で誘発される活性酸素類による酸化的な体内傷害を予防する高い効果を有することを示している。 【0036】 実施例7 実施例5において、17mg/kgのL−アスコルビン酸グルコシドと300mg/kgのPHO酵母をマウスの腹腔に注入したところ、30日生存率(%)は90%であった。 【0037】 この結果は、ビタミンC配糖体を併用すると、PHO酵母の配合量を減量しても、放射線で誘発される活性酸素類による酸化的な体内傷害を予防する高い効果を有することを示している。
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| 【出願人】 |
【識別番号】503266079 【氏名又は名称】株式会社京都ライフサイエンス研究所 【識別番号】595097896 【氏名又は名称】株式会社スワトー
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| 【出願日】 |
平成17年3月23日(2005.3.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100065226 【弁理士】 【氏名又は名称】朝日奈 宗太
【識別番号】100117112 【弁理士】 【氏名又は名称】秋山 文男
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| 【公開番号】 |
特開2006−265150(P2006−265150A) |
| 【公開日】 |
平成18年10月5日(2006.10.5) |
| 【出願番号】 |
特願2005−84419(P2005−84419) |
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