トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 金粉末を含有するシート状美容パック
【発明者】 【氏名】石井 仁志

【氏名】広瀬 幸雄

【要約】 【課題】美白効果とキメ細かく健康的な肌を蘇生する効果を奏し、繰り返し使用しても半永久的に効果が持続するシート状美容パックを提供する。

【解決手段】柔軟なシート状基材からなる美容パックであって、前記基材の少なくとも片面乃至基材内部に金粉末を含有する。前記シート状基材が柔軟シリコーンゴム乃至シリコーンゲルからなり、顔等に当接する面の反対側の面に多数の突起を設けることが好ましい。金粉末の含有量が0.01wt%〜0.50wt%であることが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟なシート状基材からなる美容パックであって、前記基材の少なくとも片面乃至基材内部に金粉末を含有することを特徴とするシート状美容パック。
【請求項2】
前記シート状基材が柔軟シリコーンゴム乃至シリコーンゲルからなることを特徴とする請求項1記載のシート状美容パック。
【請求項3】
前記シート状美容パックは、顔等に当接する面の反対側の面に多数の突起を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のシート状美容パック。
【請求項4】
前記シート状美容パックに含まれる金粉末の含有量が0.01wt%〜0.50wt%であることを特徴とする請求項1記載のシート状美容パック。
【請求項5】
前記シート状美容パックは、圧縮成形又は熱プレス成形によって形成されてなることを特徴とする請求項1〜4記載のシート状美容パック。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、金粉末を含有するシート状基材からなる美容パックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パック剤を顔や首などに塗布・パックして皮膚に保湿性や柔軟性を与える化粧法が知られている。パック剤は、その都度、顔や首などに塗布し、膜形成して暫く放置した後に、皮膚から剥がし取るタイプのものが多かった。このタイプのパックは手間がかかり不便であることから、シート状基材の片面にゼリー層を設けたシート状パック(特許文献1参照)、及び不織布にフィルムを重ね合わせてパック用化粧液を含浸したパック(特許文献2及び3参照)が開発された。しかし、前記何れのパックも、一回乃至数回の使用にて使い捨てタイプのものが多く、経済的な負担と、資源を無駄使いする点で問題があった。併せて、取り扱いが容易でなく、製造工程が煩雑であるという問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開2000−063236号公報
【特許文献2】特開2000−287751号公報
【特許文献3】特開2004−097785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、鋭意研究した結果、金粉末が新陳代謝を促し、健康的な肌を蘇らせる作用があることを知見して本発明に想到したものであって、本発明の目的は、前記のような問題点を解消して、美白効果とキメ細かく健康的な肌を蘇生する効果を奏し、且つ繰り返し使用しても半永久的に効果が持続するシート状美容パックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の課題を解決するために、本発明は、柔軟なシート状基材からなる美容パックであって、前記基材の少なくとも片面乃至基材内部に金粉末を含有することを特徴とするシート状美容パックとする(請求項1)。
【0006】
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記シート状基材が柔軟シリコーンゴム乃至シリコーンゲルからなることを特徴とする前記のシート状美容パックとすることが好ましい(請求項2)。
【0007】
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記シート状美容パックは、顔等に当接する面の反対側の面に多数の突起を設けたことを特徴とする前記のシート状美容パックとすることが好ましい(請求項3)。
【0008】
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記シート状美容パックに含まれる金粉末の含有量が0.01wt%〜0.50wt%であることを特徴とする前記のシート状美容パックとすることが好ましい(請求項4)。
【0009】
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記シート状美容パックは、圧縮成形又は熱プレス成形によって形成されてなることを特徴とする前記のシート状美容パックとすることが好ましい(請求項5)。
【発明の効果】
【0010】
<作用>
本発明に係るシート状美容パックは、シート状の基材に含有される金粉末によって発生するイオンによって周辺電位が高められるとともに、肌の老廃物が金の酸素合成等を助長するイオン交換によって分解され、それに伴って栄養素が細胞内に吸収されやすくなる一方、不要物は毛細血管を通って外部に排泄される。その結果、新陳代謝率が向上し健康な肌が蘇るものと推測される。また、新陳代謝がよくなると、コラーゲンが生み出され、毛細血管やリンパが発達し、肌へ栄養や酸素を供給し、更にコラーゲンの産出を促す自己増殖のサイクルが起こるという機序に因る。上述の作用から次のような効果が生じる。
【0011】
<効果>
本発明の金粉末を含有するシート状美容パックは、前記のように金粉末の作用により、肌の新陳代謝が促進され、コラーゲンの産出により肌が蘇生され若々しくキメ細かな肌を保持する効果を奏する。肌の老廃物が分解されるので美白効果が高められる。また、保湿化粧水を併用すれば、肌の保水性を増し、蘇生効果と美白効果がより増進される。肌状態や季節に関係なく使用できる上、簡単に水洗いするだけで繰り返し使用しても効果は半永久的に持続されるので極めて経済的である。
【0012】
また、シート状基材である柔軟シリコーンゴム乃至シリコーンゲルは、片面がしっとりとした平滑面からなり、この面を肌に当接すると肌にピッタリと密着するのでフィット性に富み且つ金属アレルギーなどの心配もなく安全衛生面において極めて優れている。また、反対面には多数の突起が設けられているので、この面を手で摘んだときにも、ベタ付くことがなく取り扱いが容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
この発明の実施の形態について図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例にかかるシート状美容パックの平面図であり、図2は、拡大断面図である。図1及び図2において、1はこの発明の実施の形態に係るシート状美容パックであり、2は突起であり、3は切り込みである。本発明の実施の形態にかかるシート状美容パック1は通常この図に示すシート状美容パック1の片面(接顔面)に剥離シート(図示せず)が付着させた状態で市場に流通し、使用する段階で剥離シートを剥がして使用される。剥離シートは容易に剥離可能なオレフィン系のシートや市販の離型紙等が用いられる。
【0014】
シート状美容パック1は、柔軟なシート状基材4からなり、前記基材の少なくとも片面乃至基材内部に金粉末5を含有する。柔軟なシート状基材4の材料としては、例えば、合成ゴム、天然ゴム、ゴム状プラスチック、シート状不織布等、肌に密着する柔軟性を有するものであれば特に限定されるものではないが、中でも肌を刺激せずに安全であることから柔軟シリコーンゴム乃至シリコーンゲルが肌にフィットし好ましい。肌との接触面が汚れても水洗いして繰り返し使用できることを特徴とする。前記の柔軟シリコーンゴム等は、かたさ試験機JIS−A型で測定した常温における硬度が3〜30度の範囲であることが好ましい。この範囲より低いと柔らかすぎて保形性や表面強度が劣り、この範囲より高いと肌への密着性が低下しフィット感に欠ける恐れがあるからである。
【0015】
シリコーンゴムの場合は、未架橋のシロキサンポリマー100gに対し架橋剤のジアルキルパーオキサイドを0.80・10−3〜1.5・10−3モル相当及び金粉末を含有する配合剤を架橋温度以下の温度で混練りロールにて所定の厚みに分出した後、金型にて架橋温度以上に加熱及び加圧して架橋する。架橋剤の添加モル数はゴムの硬度並びに強度を支配するとともに肌への密着性とも関係し、前記添加モル数の範囲内、特に1.0・10−3モル前後が強度と密着性の点でもっとも好ましい。シリコーンゴムの架橋剤としては、ジ−t−ブチルパーオキサイド(DBP)、ジクミルパーオキサイド(DCP)等が好ましい。必要に応じて酸化防止剤等の加工助剤や着色剤等を添加してもよい。
【0016】
シート状基材全体に均一に金粉末を添加する場合に、金粉末の添加量は、好ましくは、0.01wt%〜0.50wt%であり、より好ましくは、0.07wt%〜0.30wt%である。0.01wt%よりも少ないとマイナスイオンの発生率と肌の新陳代謝の促進効果が低下し、0.5wt%よりも多くなると経済的許容範囲を越える恐れがあるからである。金粉末の純度は純金品位99.99%単独で使用する以外に、銀粉末及び銅粉末等の金属粉末と混合して使用してもよい。これら金粉末の粒度は4号乃至5号の粒度分布のものが分散性がよく好ましい。また、金粉末とともにマイナスイオンを発生する物質、例えばトルマリン(電気石)などを添加してもよい。
【0017】
また、金粉末は、図2(a)に示すようにシート状基材4の全体に均一に添加する以外に、図2(b)に示すようにシート状基材4を2枚以上のシートを重ね合わせた層状(4a+4b)に構成し、肌に接する側の第1層4aにのみ添加してもよい。例えば、第2層4bに相当する層を合成樹脂層、不織布、織布、編布等で構成し、肌に接する方の第1層4aに相当する層を金粉末を添加したシリコーンゲル(例えば部分架橋型オルガノポリシロキサンとシリコーン油の組成物)等で構成してもよい。金粉末を添加したインク乃至塗料を印刷、塗布乃至転写等施して第1層4aを構成してもよい。更に不織布等のシート基材に金粉末等を含浸させたものでもよい。前記のようにシート状基材の一部に金粉末を含有させる場合は金粉末の添加量を適宜増減して調整することが好ましい。
【0018】
本発明の実施の形態にかかるシート状美容パックの顔等に当接する面の反対側の面には、ハンドリングを考慮して多数の突起2が設けてあり、この突起2の大きさや形状は特に限定されないが、突起の高さは0.1mm〜0.5mm、突起の直径は1.0mm〜3.0mm位の凸状で、突起の密度は100cmの中に100個〜200個位設けることによってハンドリングが良好になり好ましい。また、シート状美容パック1を顔に当接した場合に顔、顎乃至首等にフィットするように目、鼻、口乃至周縁部に適宜切り込み3を設けることが好ましい。
【実施例】
【0019】
<製造例>
次ぎに、柔軟シリコーンゴムを用いたシート状美容パックの実施例について説明する。次の配合例に示す配合剤を混練りロールにて25〜40℃で20〜30分間混練りし約10mm厚の帯状シートを形成する。この帯状シートを所定の形状の金型に詰め、ゴム用圧縮成形機にて160〜170℃で8〜10分間、加熱・加圧し、シリコーンゴムを架橋して成形する。得られた柔軟シリコーンゴム基材は、硬度が5度、厚みが0.9〜0.95mm、突起の高さが0.3mm、突起の直径が、2.5mm、突起の分布密度が約170個/100cmであった。得られた前記柔軟シリコーンゴム基材の片面の平滑面は吸着性を有しており、この吸着面に剥離紙を重ね合わせてシート状美容パックを得た。
【0020】
<配合例>
未架橋のシロキサンポリマー 100g
ジアルキルパーオキサイド(架橋剤) 1.0・10−3モル
金粉末(%) 0/0.07/0.13/0.27
【0021】
<試験例>
次ぎに、前記の実施例によって得られた金粉末の配合比率を変えたシート状美容パックについて、ECO HOLISTIC INC.社製のマイナスイオン測定器MODEL EB12Aを使用してマイナスイオンの測定を行った。
測定の結果を表1に示す。ここに示す測定値は2回の測定値の平均値である。
【0022】
【表1】


【0023】
<使用例>
前記の実施例で得られたシート状美容パック1を38歳の女性に対して使用した結果を説明する。予め顔に保湿化粧水を施した後、シート状美容パックを当接密着させた状態で、15分間放置し、その後シート状美容パック1を剥がした直後に、FUJITSU製の肌状態測定器、肌チェキ VOL LO1を使用して肌状態を測定し、使用前の状態と比較した。その結果、使用前の美白度が78であったのに対して、使用後の美白度は、83であった。この数字が大きいほど美白度が良好であることを示す。因みに、美白度78は普通の状態を表し、美白度83は非常に美白度が高く保たれている状態を表すものである。肌画像の解析結果について図3(使用前)及び図4(使用後)にそれぞれ示す。更に目視と感触から、使用後は使用前に比較して明らかに肌のキメが細かく且つしっとりとしていることが確認されている。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明に係るシート状美容パックは、美白効果とキメ細かく健康的な肌を蘇生する効果を奏し、繰り返し使用しても半永久的に効果が持続するので経済的に優れ且つ資源保護の観点からも極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例に係るシート状美容パックの平面図である。
【図2】本発明の実施例に係るシート状美容パックの拡大縦断面図である。
【図3】本発明の実施例に係るシート状美容パック使用前の肌画像の解析結果である。
【図4】本発明の実施例に係るシート状美容パック使用後の肌画像の解析結果である。
【符号の説明】
【0026】
1:シート状美容パック、2:突起、3:切り込み、4:シート状基材、4a:第1層、4b:第2層、5:金粉末
【出願人】 【識別番号】302052563
【氏名又は名称】株式会社三信ゴム商会
【識別番号】594079349
【氏名又は名称】広瀬 幸雄
【出願日】 平成17年3月22日(2005.3.22)
【代理人】 【識別番号】100100033
【弁理士】
【氏名又は名称】小杉 武夫

【公開番号】 特開2006−265105(P2006−265105A)
【公開日】 平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願番号】 特願2005−81087(P2005−81087)