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【発明の名称】 インターロイキン−1β−転換酵素(ICE)/CED−3ファミリーインヒビターを用いたアポトーシスの阻害
【発明者】 【氏名】フリッツ,ローレンス シー.

【氏名】トマセリ,ケビン ジェイ.

【要約】 【課題】細胞集団(顆粒球、単核細胞、赤血球、リンパ球および血小板からなる群)の生存を拡大し増大させ治療する方法、移植用の器官の生存能を延長する方法、および生物生産を増大させる方法を提供する。

【解決手段】インターロイキン-1β-転換酵素ICE/CED-3ファミリーインヒビター(核酸、アンチセンス配列、プロテアーゼインヒビター)を用いて、細胞集団のアポトーシスを阻害する方法。これにより、細胞集団の生存を拡大または増大させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞集団の生存を拡大または増大させる方法であって、該方法は、該細胞を、インターロイキン-1β-転換酵素(ICE)/CED-3ファミリーの少なくとも1個のメンバーの活性を抑制する試薬の阻害有効量と接触させて、該細胞集団のアポトーシスを阻害し、それにより、該細胞集団の生存を拡大または増大させることを包含する。
【請求項2】
前記細胞が、分化細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記細胞が、前駆細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記細胞が、顆粒球、単核細胞、赤血球、リンパ球および血小板からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記接触が、エクスビボで行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記接触が、インビボで行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記試薬が、核酸である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記試薬が、ICEアンチセンス配列である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記試薬が、プロテアーゼインヒビターである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記プロテアーゼインヒビターが、不可逆性である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プロテアーゼインヒビターが、可逆性である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
さらに、前記細胞を、成長因子と接触させることを包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記プロテアーゼインヒビターが、式1の化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項9に記載の方法:


ここで:
nは、1または2である;
R1は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたは(CH2)mCO2R4であり、ここで、m=1〜4であり、そしてR4は、以下で定義する;
R2は、水素原子、クロロ、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたは(CH2)pCO2R5であり、ここで、p=0〜4であり、そしてR5は、以下で定義する;
R3は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
R4は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
R5は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
Aは、天然または非天然のアミノ酸である;
Bは、水素原子、重水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、ハロメチル、CH2ZR6、CH2OCO(アリール)、CH2OCO(ヘテロアリール)、またはCH2OPO(R7)R8であり、ここで、Zは、酸素原子またはイオウ原子である;
R6は、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;そして
R7およびR8は、独立して、アルキル、シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキルおよび(シクロアルキル)アルキルからなる群から選択される;そして
XおよびYは、独立して、水素原子、ハロ、トリハロメチル、アミノ、保護アミノ、アミノ塩、一置換アミノ、二置換アミノ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルボン酸塩、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ヒドロキシ基の塩、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、置換(シクロアルキル)アルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキルおよび(置換フェニル)アルキルからなる群から選択される。
【請求項14】
前記プロテアーゼインヒビターが、式3の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項9に記載の方法:


ここで:
nは、1または2である;
mは、1または2である;
Aは、R2CO−、R3−O−CO−またはR4SO2−;
次式の基:


さらに、ここで:
R1は、水素原子、アルキルまたはフェニルアルキルである;
R2は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R3は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換フェニル)アルキルである;
R4は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R5は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R6は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換フェニル)アルキルである;
R7は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R8は、天然および非天然アミノ酸からなる群から選択されるアミノ酸側鎖である;
Bは、水素原子、重水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたはハロメチル;
次式の基:
−CH2XR9
ここで、R9は、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;そしてXは、酸素原子またはイオウ原子である;
次式の基:
−CH2−O−CO−(アリール);
次式の基:
−CH2−O−CO−(ヘテロアリール);
次式の基:
−CH2−O−PO(R10)R11
ここで、R10およびR11は、独立して、アルキル、シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキルおよび(置換フェニル)アルキルからなる群から選択される。
【請求項15】
器官の生存能を延長する方法であって、該方法は、器官の細胞を、インターロイキン-1β-転換酵素(ICE)/CED-3ファミリーの少なくとも1個のメンバーの活性を抑制する試薬の阻害有効量と接触させて、それにより、未処理の器官と比較して、この器官の生存能を延長することを包含する。
【請求項16】
前記器官が、エクスビボで接触する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記器官が、インビボで接触する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記試薬が、核酸である、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記試薬が、ICEアンチセンス配列である、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記試薬が、プロテアーゼインヒビターである、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記プロテアーゼインヒビターが、不可逆性インヒビターである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記プロテアーゼインヒビターが、可逆性インヒビターである、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記プロテアーゼインヒビターが、式1の化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項20に記載の方法:


ここで:
nは、1または2である;
R1は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたは(CH2)mCO2R4であり、ここで、m=1〜4であり、そしてR4は、以下で定義する;
R2は、水素原子、クロロ、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたは(CH2)pCO2R5であり、ここで、p=0〜4であり、そしてR5は、以下で定義する;
R3は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
R4は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
R5は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
Aは、天然または非天然のアミノ酸である;
Bは、水素原子、重水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、ハロメチル、CH2ZR6、CH2OCO(アリール)、CH2OCO(ヘテロアリール)、またはCH2OPO(R7)R8であり、ここで、Zは、酸素原子またはイオウ原子である;
R6は、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;そして
R7およびR8は、独立して、アルキル、シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキルおよび(シクロアルキル)アルキルからなる群から選択される;そして
XおよびYは、独立して、水素原子、ハロ、トリハロメチル、アミノ、保護アミノ、アミノ塩、一置換アミノ、二置換アミノ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルボン酸塩、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ヒドロキシ基の塩、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、置換(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキルおよび(置換フェニル)アルキルからなる群から選択される。
【請求項24】
前記プロテアーゼインヒビターが、式3の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項20に記載の方法:


ここで:
nは、1または2である;
mは、1または2である;
Aは、R2CO−、R3−O−CO−またはR4SO2−;
次式の基:


さらに、ここで:
R1は、水素原子、アルキルまたはフェニルアルキルである;
R2は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R3は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換フェニル)アルキルである;
R4は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R5は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R6は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換フェニル)アルキルである;
R7は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R8は、天然または非天然アミノ酸からなる群から選択したアミノ酸側鎖である;
Bは、水素原子、重水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたはハロメチル;
次式の基:
−CH2XR9
ここで、R9は、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;そしてXは、酸素原子またはイオウ原子である;
次式の基:
−CH2−O−CO−(アリール);
次式の基:
−CH2−O−CO−(ヘテロアリール);
次式の基:
−CH2−O−PO(R10)R11
ここで、R10およびR11は、独立して、アルキル、シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキルおよび(置換フェニル)アルキルからなる群から選択される。
【請求項25】
インビトロでの生物生産を増大させる方法であって、該方法は、目的の生成物を産生する宿主細胞(host cell)を、ICE/CED-3ファミリーの少なくとも1個のメンバーの活性を抑制する試薬と接触させて、それにより、インビトロでの該細胞の生存を増大させることを包含する。
【請求項26】
前記試薬が、核酸である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記試薬が、ICEアンチセンス配列である、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記試薬が、プロテアーゼインヒビターである、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記プロテアーゼインヒビターが、不可逆性インヒビターである、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記プロテアーゼインヒビターが、可逆性インヒビターである、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記試薬が、式1の化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項25に記載の方法:


ここで:
nは、1または2である;
R1は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたは(CH2)mCO2R4であり、ここで、m=1〜4であり、そしてR4は、以下で定義する;
R2は、水素原子、クロロ、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたは(CH2)pCO2R5であり、ここで、p=0〜4であり、そしてR5は、以下で定義する;
R3は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
R4は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
R5は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
Aは、天然または非天然のアミノ酸である;
Bは、水素原子、重水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、ハロメチル、CH2ZR6、CH2OCO(アリール)、またはCH2OCO(ヘテロアリール)、またはCH2OPO(R7)R8であり、ここで、Zは、酸素原子またはイオウ原子である;
R6は、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、置換フェニルアルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;そして
R7およびR8は、独立して、アルキル、シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキルおよび(シクロアルキル)アルキルからなる群から選択される;そして
XおよびYは、独立して、水素原子、ハロ、トリハロメチル、アミノ、保護アミノ、アミノ塩、一置換アミノ、二置換アミノ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルボン酸塩、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ヒドロキシ基の塩、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、置換(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキルおよび(置換フェニル)アルキルからなる群から選択される。
【請求項32】
前記試薬が、式3の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項25に記載の方法:


ここで:
nは、1または2である;
mは、1または2である;
Aは、R2CO−R3−O−CO−またはR4SO2−;
次式の基:


さらに、ここで:
R1は、水素原子、アルキルまたはフェニルアルキルである;
R2は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R3は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換フェニル)アルキルである;
R4は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R5は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R6は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換フェニル)アルキルである;
R7は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R8は、天然または非天然アミノ酸からなる群から選択したアミノ酸側鎖である;
Bは、水素原子、重水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたはハロメチル;
次式の基:
−CH2XR9
ここで、R9は、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;そしてXは、酸素原子またはイオウ原子である;
次式の基:
−CH2−O−CO−(アリール);
次式の基:
−CH2−O−CO−(ヘテロアリール);
次式の基:
−CH2−O−PO(R10)R11
ここで、R10およびR11は、独立して、アルキル、シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキルおよび(置換フェニル)アルキルからなる群から選択される。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、プログラムされた細胞死に関し、具体的には、インターロイキン-1β-転換酵素(ICE)/CED-3ファミリーインヒビターを用いて、移植用器官の生存能を延長し、生物生産(bioproduction)で使用される細胞株の生存能を維持するための、造血細胞の増大方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、プログラムされた細胞死に関し、具体的には、インターロイキン-1β-転換酵素(ICE)/CED-3ファミリーインヒビターを用いて、移植用器官の生存能を延長し、生物生産で使用する細胞株の生存能を維持するための、造血細胞の増大方法に関する。
【0003】
アポトーシスおよびネクローシスは、細胞が死滅し得る2つの基本的なプロセスである。ネクローシスでは、細胞死は、通常、細胞損傷の結果である。その細胞は、一般に、膨潤および溶解し、細胞内容物は、細胞外空間にあふれる。対照的に、アポトーシスは、単一細胞が生体組織の中で消去される形態の細胞死である。アポトーシスは、再構築された組織でのプログラムされた細胞死の殆どの原因であり、エンドクリンおよび他の成長刺激剤の使用中止に続く成体組織の萎縮に付随する細胞損失の原因である。加えて、アポトーシスは、正常組織のターンオーバー(すなわち、細胞ホメオスタシス)の過程での細胞の生理学的な死の原因である(非特許文献1、2)と考えられている。
【0004】
アポトーシスの作動メカニズムは、完全には理解されていないが、最終的に、ある種の核変化が起こり、それは、内因性ヌクレアーゼの活性化により起こり、ヌクレオソーム間のクロマチンを切断し、そしてアポトーシス細胞中のインタクトDNAの含量を低減すると思われる。多数のアポトーシス調節剤が同定されている。それらの一部は、プロトオンコジーンおよびオンコサプレッサー遺伝子(c-myc、bcl-2、p53およびrasを含めて)として、既に知られている。このプロトオンコジーン産物およびオンコサプレッサータンパク質は、アポトーシスに対する細胞感受性を制御すると考えられている(非特許文献3)。c-mycは、重要な成長因子の有効性に依存して、細胞力が引き続いて増殖するかまたはアポトーシスに入るかどうかを決定し得る(非特許文献4)。培養細胞では、増殖は、通常、c-mycおよび成長因子の存在下にて認められるのに対して、アポトーシスは、c-mycは存在するが成長因子は存在しないときに、見られる。ある種の他のオンコジーン(例えば、bcl-2)は、アポトーシスに対する感受性から細胞を解放する。具体的には、bcl-2遺伝子ファミリーのメンバーは、プログラムされた細胞死を抑制するか(例えば、bcl-2、bcl-xL、ced-9)または細胞死を促進する(例えば、bax、bak、bcl-xS)ように作用し得る。加えて、このICE/CED-3ファミリーのメンバーは、細胞死を促進し得る(例えば、ICE、CPP32、Ich-1、CED3)。
【0005】
インターロイキン1(「IL-1」)は、主要なプロ炎症性(pro-inflammatory)および免疫調節性タンパク質であり、これは、繊維芽細胞の分化および増殖、滑膜細胞および軟骨細胞によるプロスタグランジン、コラゲナーゼおよびホスホリパーゼの産生、好塩基球および好酸球の脱顆粒ならびに好中球活性化を刺激する(非特許文献5)。IL-1は、炎症応答の一部として、末梢血単核細胞により、優先的に産生される(非特許文献6、7)
哺乳類のIL-1βは、約31.5kDaの前駆体ポリペプチドとして、合成される(非特許文献8)。前駆体IL-1βは、IL-1レセプターに結合できず、生体不活性である(非特許文献9)。生体活性は、タンパク質分解プロセシングに依存して現れ、その結果、前駆体31.5kDa形状が17.5kDa IL-1β形状に転換される。
【0006】
ヒト前駆体IL-1βが成熟するタンパク質分解成熟では、17kDaのIL−1βは、Asp116およびAla117の切断から得られる。エンドプロテイナーゼ(インターロイキン-1β転化酵素(ICE)と呼ばれる)は、Asp116-Ala17だけでなく、Asp27-Gly28部位にて、IL-1β前駆体を切断し得、そしてAla117にて、適当なアミノ酸末端で、成熟IL-1βを産生し得るヒト単核細胞である。位置116のAspは、切断に必須であることが分かっている。Ala(非特許文献10)または他のアミノ酸(非特許文献11)をAspと置き換えると、この切断事象を阻害するからである。
【0007】
ヒトICEの基質特異性は、この酵素の切断部位を広げるペプチドの使用により、規定されている。ペプチド基質の2つの特徴は、その酵素による触媒認識にとって必須である。第1に、切断部位に隣接したアスパラギン酸は、このIL-1β前駆体およびペプチド基質中のこの残基の任意の置換により、触媒作用の速度が相当減少するという点で、非常に好ましい(非特許文献10〜12)。この切断部位の左の4個のアミノ酸に対しては、同等に、厳しい必要条件が存在するのに対して、その右には、メチレンアミンで充分である。この酵素に対する最小基質(AC-Tyr-Val-Ala-Asp-NH-CH3)は、IL-1β前駆体それ自体のものと類似の相対Vmax/Kmを有する特に良好なペプチド基質である(非特許文献13)。
【0008】
ICEは、以下の規準により、システインプロテアーゼである:(1)ジアゾメチルケトン、AC-Tyr-Val-Ala-Asp-COCHNH2は、この酵素の強力で競合性で不可逆的なインヒビターである;(2)ヨードアセテートによるこの酵素の不活性化は、基質と競合的である;および(3)触媒活性Cysは、他のシステインまたはジチオスレイトールよりも10倍より速く、[14C]ヨードアセテートと選択的に反応する(非特許文献13)。
【0009】
ICEは、線虫C.elegansでの細胞死エフェクターとして機能するCED-3プロテアーゼと、構造的かつ機能的に関連している(非特許文献14)。ICEおよびCED-3は、より大きなプロテアーゼファミリー(ICE/CED-3ファミリー)(これには、CPP32、ICH-1、Mch-2、ICErelII、ICErelIII、MCh-3、Mch-4およびMch-5が挙げられる)の一部をなす。これらの酵素の全ては、その活性部位において、著しい相同性を共有するシステインプロテアーゼである。これらはまた、asp-x結合での基質切断に関する特異性を共有する。加えて、ICE-CED-3ファミリーのメンバーのそれぞれは、プロ酵素として合成され、これは、次いで、タンパク質分解的に活性化されて、活性酵素を形成する。
【0010】
それゆえ、システインプロテアーゼのICE/CED-3ファミリーのインヒビターが治療剤として有用な疾患状態には、以下が挙げられる:感染性疾患(例えば、髄膜炎および耳管炎);敗血性ショック、呼吸器疾患;炎症性病態(例えば、関節炎、胆管炎、結腸炎、脳炎、子宮膜炎、肝炎、膵炎および再潅流傷害);虚血性疾患(例えば、心筋梗塞、脳卒中および虚血性腎臓疾患);免疫ベースの疾患(例えば、過敏性);自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症);骨疾患;およびある種の神経退行性疾患。
【0011】
種々の細胞培養系では、ICE/CED-3ファミリーのメンバーを阻害すれば、アポトーシスを効果的に阻害し得ることが明らかとなった。例えば、アセチル-DEVD-アルデヒド化合物は、T-リンパ球細胞株にて、抗Fas誘発のアポトーシスを抑制した(非特許文献15、16)。同様に、アセチル-YVAD-アルデヒドおよびアセチル-YVAD-クロロメチルケトンは、インビトロおよびインビボにて、運動ニューロンの死をブロックした(非特許文献17)。加えて、ICE/CED-3ファミリーインヒビターであるBoc-D-(ベンジル)クロロメチルケトンおよびcrmAは、細胞外マトリックスがないときに起こる哺乳類の上皮細胞の細胞死を防止した(非特許文献18)。
【0012】
アポトーシスの制御は、疾患治療に有用性があり得ることが知られている。具体的には、ICE/CED-3ファミリーのインヒビターは、治療効果を有し得る。例えば、ICEの抑制は、炎症疾患の治療に有用であり得ることが提案されている(非特許文献19、20)。ICE/CED-3ファミリーメンバーのインヒビターは、退行性疾患、例えば、神経退行性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化、ハンチントン舞踏病)、心臓または中枢神経系の虚血性疾患(例えば、心筋梗塞および脳卒中)、および外傷性脳障害だけでなく、脱毛、エイズおよび毒物誘発性肝臓疾患を治療する際に、有用性を有し得ることも、知られている(非特許文献21)。
【0013】
ICEのペプチドおよびペプチジルインヒビターが記述されている。しかしながら、このようなインヒビターは、典型的には、望ましくない薬理学特性(例えば、乏しい経口吸収性、乏しい安定性および迅速な代謝)により、特徴づけられる(非特許文献22、23)。これらの望ましくない特性は、効果的な薬剤の開発を妨害している。本発明の方法は、立体的に束縛されたジペプチド擬態物またはN-置換インドイルペプチド代替物のいずれかの使用を包含する。これらの擬態物は、そのペプチド対応物と比較して、改良された特性(例えば、改良された吸収性および代謝安定性)を示し、その結果、バイオアベイラビリティーが高まる。
【0014】
【非特許文献1】Kerr,J.F.ら、1972.Br.J.Cancer 26:239-257
【非特許文献2】Wyllite,A.H.ら、1980.Int.Rev.Cytol.68:251-306
【非特許文献3】Issacs,J.T.1994.Curr.Opin.Oncol.6:82-89
【非特許文献4】Bisonnete,R.P.ら、1994.In Apoptosis II:The Moleccular Basis of Apoptosis in Diseases.Cold Spring Habor Laboratory Press
【非特許文献5】Oppenheim,J.H.ら、Immunology Today、7:45-56(1986)
【非特許文献6】Mosely,B.S.ら、Proc.Nat.Acad.Scl.、84:4572-4576(1987)
【非特許文献7】Lonnemann、G.ら、Eur.J.Immunol.、19:1531-1536(1989)
【非特許文献8】Limjucoら、Proc.Natl.Acad.Scl.USA、83:3972、1986
【非特許文献9】Mosleyら、J.Biol.Chem.、262:2941、1987
【非特許文献10】Kosturaら、Proc.Natl.Acad.Sci.、86:5227、1989
【非特許文献11】Howardら、J.Immunol.、147:2964、1991
【非特許文献12】Sleathら、J.Blol.Chem.、265:14526、1990
【非特許文献13】Thorn berryら、Nature 356:768、1992
【非特許文献14】Yuanら、Cell、75:641、1993
【非特許文献15】Schlegelら、J.Biol.Chem.271:1841、1996
【非特許文献16】Enariら、Nature、380:723、1996
【非特許文献17】Milliganら、Neuron、15:385、1995
【非特許文献18】Boudreauら、Science、267:891、1995
【非特許文献19】Dollら、J.Med.Chem.37:563、1994
【非特許文献20】Thormberryら、Blochemistry、33:3934、1994
【非特許文献21】Nicholson、Nature Biotechnology 14:297、1996
【非特許文献22】Plattner,J.J.およびD.W.Norbeckは、Drug Discovery Technologies
【非特許文献23】C.R.ClarkおよびW.H.Moos著(Ellis Horwood、Chichesterr、England、1990)、pp.92-126
【発明の開示】
【0015】
発明の要旨
本発明は、インターロイキン-1β-転換酵素(ICE)/CED-3ファミリーのプロテアーゼの活性を阻害することにより、細胞のプログラムされた死を防止することに関する。本発明は、ICE/CED-3インヒビターを使用する新規な方法を提供する。本発明は、ICE/CED-3インヒビターを使用して、造血細胞の副集団を拡大し、細胞(インビトロで、細胞形質移入に使用する顆粒球を含めて)の生存を高め、種々の器官の生存を高め、そしてインビトロでの細胞からの生物生産を高める方法を提供する。
【0016】
第一の実施態様では、本発明は、造血細胞集団を拡大するかまたはその生存を高める方法を提供し、この方法は、この細胞を、ICE/CED-3ファミリーの少なくとも1個のメンバーの活性を抑制する効果的な量の試薬と接触させて、それにより、未成熟な前駆体および/または成熟細胞のプログラムされた細胞死を阻害し、そしてこの細胞集団の生存を拡大および/または高めることを包含する。本発明の方法で含有される細胞集団には、顆粒球、単核細胞、赤血球、リンパ球および血小板が挙げられる。
【0017】
他の実施態様では、本発明は、移植前および/または移植後に、器官の生存能を延長する方法を提供し、この方法は、器官の細胞を、1種またはそれ以上のICE/CED-3ファミリーメンバーの活性を抑制する阻害効果量の試薬と接触させて、それにより、未処理の器官と比較して、この器官の生存能を延長することを包含する。移植用の器官は、インビボ、エクスビボまたは両方で、このような試薬で治療され得る。この器官は、インタクトの器官、または器官に由来の分離細胞(例えば、分離したランゲルハンス島細胞、分離したドーパミン作動性ニューロン、血液または造血細胞)のいずれかであり得る。
【0018】
さらに他の実施態様では、本発明は、インビボでの生物生産を高める方法を提供し、この方法は、生物生産宿主細胞(host cell)を、ICE/CED-3ファミリーの少なくとも1個のメンバーの活性を抑制する試薬と接触させて、それにより、インビボでのこのような細胞の生存を高めることを包含する。
【0019】
ICE/CED-3インヒビターとして有用な例示の化合物もまた、本発明に含まれる。このような化合物および合成方法は、それらの全体が、同時係属中の米国特許出願第08/710,610号(9/20/96に出願された)および第08/767,175号(12/16/96に出願された)およびそれらの個々の一部継続出願に記述されている。
【0020】
発明の詳細な説明
本発明は、ICE/CED-3ファミリーのメンバーの阻害により、プログラムされた細胞死またはアポトーシスを阻害する方法を提供する。これは、ICE/CED-3酵素活性のインヒビターだけでなく、ICE/CED-3ファミリーをコードする遺伝子の発現を特異的に防止する方法を包含する。それゆえ、ICE/CED-3ファミリーメンバー遺伝子と相補的なヌクレオチド配列から構成され、関連タンパク質の転写または翻訳を阻害し得るアンチセンスRNAまたはDNA、ICE/CED-3プロテアーゼ(例えば、その活性部位システインを、セリンまたはアラニンのような他のアミノ酸で置き換えるように設計された変異体)のドミナントネガティブな形態の発現、またはICE/CED-3ファミリーポリペプチドと結合する抗体は、ペプチドを含めた低分子インヒビターと同様に、本発明の範囲内である。
【0021】
本発明の方法を記述する前に、本発明の方法で有用な化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩を、以下に記述する:


ここで:
nは、1または2である;
R1は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたは(CH2)mCO2R4であり、ここで、m=1〜4であり、そしてR4は、以下で定義する;
R2は、水素原子、クロロ、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたは(CH2)pCO2R5であり、ここで、p=0〜4であり、そしてR5は、以下で定義する;
R3は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
R4は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
R5は、水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換)フェニルアルキルである;
Aは、天然または非天然のアミノ酸である;
Bは、水素原子、重水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキル、ハロメチル、CH2ZR6、CH2OCO(アリール)、またはCH2OCO(ヘテロアリール)、またはCH2OPO(R7)R8であり、ここで、Zは、酸素原子またはイオウ原子である;
R6は、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;そして
R7およびR8は、独立して、アルキル、シクロアルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、(置換フェニル)アルキルおよび(シクロアルキル)アルキルからなる群から選択される;そして
XおよびYは、独立して、水素原子、ハロ、トリハロメチル、アミノ、保護アミノ、アミノ塩、一置換アミノ、二置換アミノ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルボン酸塩、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ヒドロキシ基の塩、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、置換(シクロアルキル)アルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキルおよび(置換フェニル)アルキルからなる群から選択される。
【0022】
上記の式1および下記の式3に使用されるように、用語「アルキル」は、置換または非置換の直鎖または分枝鎖のC1〜C8炭素鎖(例えば、メチル、エチル、tert-ブチル、イソプロピル、n-オクチルなど)を意味する。
【0023】
用語「シクロアルキル」は、完全に飽和または部分的に不飽和の一環式、二環式、または三環式飽和環を意味する。そのような環の例はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、シスまたはトランスデカリン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン、シクロヘキシ-1-エニル、シクロペント-1-エニル、1,4-シクトオクタジエニルなどを含む。
【0024】
用語「(シクロアルキル)アルキル」は、上記のシクロアルキル環の1つを置換された上記定義のアルキル基を意味する。そのような基の例は、(シクロヘキシル)メチル、3-(シクロプロピル)-n-プロピル、5-(シクロペンチル)ヘキシル、6-(アダマンチル)ヘキシルなどを含む。
【0025】
用語「置換フェニル」は、以下からなる群から選択される部分の1つ以上、好ましくは1つまたは2つで置換されたフェニル基を特定する:ハロゲン、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1〜C7アルキル、C1〜C7アルコキシ、C1〜C7アシル、C1〜C7アシロキシ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルボキシメチル、保護カルボキシメチル、ヒドロキシメチル、保護ヒドロキシメチル、アミノ、保護アミノ、(モノ置換)アミノ、保護(モノ置換)アミノ、(ジ置換)アミノ、カルボキサミド、保護カルボキサミド、N-(C1〜C6アルキル)カルボキサミド、保護N-(C1〜C6アルキル)カルボキサミド、N,N-ジ(C1〜C6アルキル)カルボキサミド、トリフルオロメチル、N-((C1〜C6アルキル)スルホニル)アミノ、N-(フェニルスルホニル)アミノ、あるいは置換または非置換フェニル(例えば、後者の場合ビフェニル基もしくはナフチル基を生じる)。
【0026】
用語「置換フェニル」の例は、2、3、または4-クロロフェニル、2,6-ジクロロフェニル、2,5-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2、3または4-ブロモフェニル、3,4-ジブロモフェニル、3-クロロ-4-フルオロフェニル、2、3または4-フルオロフェニルなどのようなモノまたはジ(ハロ)フェニル基;2、3または4-ヒドロキシフェニル、2,4-ジヒドロキシフェニル、これらの保護ヒドロキシ誘導体などのようなモノまたはジ(ヒドロキシ)フェニル基;2、3、または4-ニトロフェニルなどのようなニトロフェニル基;2、3、または4-シアノフェニルのようなシアノフェニル基;2、3、または4-メチルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、2、3または4-(イソ-プロピル)フェニル、2、3または4-エチルフェニル、2、3または4-(n−プロピル)フェニルなどのようなモノまたはジ(アルキル)フェニル基;2,6-ジメトキシフェニル、2、3または4-(イソ-プロポキシ)フェニル、2、3または4-(t-ブトキシ)フェニル、3-エトキシ-4-メトキシフェニルなどのモノまたはジ(アルコキシ)フェニル基;2、3または4-トリフルオロメチルフェニル;2、3または4-カルボキシフェニルあるいは2,4-ジ(保護カルボキシ)フェニルのようなモノまたはジカルボキシフェニルあるいは(保護カルボキシ)フェニル基;2、3または4-(保護ヒドロキシメチル)フェニルまたは3,4-ジ(ヒドロキシメチル)フェニルのようなモノまたはジ(ヒドロメチル)フェニルあるいは(保護ヒドロキシメチル)フェニル;2、3または4-(アミノメチル)フェニルあるいは2,4-(保護アミノメチル)フェニルのようなモノまたはジ(アミノメチル)フェニルあるいは(保護アミノメチル)フェニル;あるいは2、3または4-(N-(メチルスルホニルアミノ))フェニルのようなモノまたはジ(N-(メチルスルホニルアミノ))フェニルを含む。また、用語「置換フェニル」は、置換基が異なるジ置換フェニル基を表し、例えば、3-メチル-4-ヒドロキシフェニル、3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル、2-メトキシ-4-ブロモフェニル、4-エチル-2-ヒドロキシフェニル、3-ヒドロキシ-4-ニトロフェニル、2-ヒドロキシ-4-クロロフェニルなどがある。
【0027】
用語「(置換フェニル)アルキル」は、上記アルキル基の1つに結合した上記置換フェニル基の1つを意味する。このような基の例には、2-フェニル-1-クロロエチル、2-(4'-メトキシフェニル)エチル、4-(2',6'-ジヒドロキシフェニル)n-ヘキシル、2-(5'-シアノ-3'-メトキシフェニル)n-ペンチル、3-(2',6'−ジメチルフェニル)n-プロピル、4-クロロ-3-アミノベンジル、6-(4'-メトキシフェニル)-3-カルボキシ(n-ヘキシル)、5-(4'-アミノメチルフェニル)-3-(アミノメチル)n-ペンチル、5-フェニル-3-オキソ-n-ペント-1-イル、(4-ヒドロキシナフト-2-イル)メチルなどがある。
【0028】
用語「ハロ」および「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード基を意味する。これらは、同じまたは異なる1つ以上のハロゲンであり得る。好ましいハロゲンは、クロロおよびフルオロである。
【0029】
用語「アリール」は、5および6員環の芳香族炭素環式環を意味する。6員環が好ましい。
【0030】
用語「ヘテロアリール」は、酸素、イオウおよび/または窒素原子、特に窒素(単独またはイオウもしくは酸素環原子のいずれかと共に)のような1〜4個のヘテロ原子を有する、必要に応じて置換された5員または6員環を表す。これらの5員または6員環は完全不飽和である。
【0031】
以下の環系は、用語「ヘテロアリール」によって表されるヘテロ環式(置換または非置換のいずれか)基の例である:チエニル、フリル、ピロリル、ピロリジニル、イミダゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアトリアゾリル、オキサトリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、オキサジニル、トリアジニル、チアジアジニルテトラゾロ、1,5-[b]ピリダジニルおよびプリニル、ならびにベンゾ縮合誘導体、例えば、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリルおよびインドリル。
【0032】
上記の必要に応じて置換されたヘテロアリール環の置換基は、1〜3の、ハロ、トリハロメチル、アミノ、保護アミノ、アミノ塩、モノ置換アミノ、ジ置換アミノ、カルボキシ、保護カルボキシ、カルボン酸塩、ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、ヒドロキシ基の塩、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、置換(シクロアルキル)アルキル、フェニル、置換フェニル、フェニルアルキル、および(置換フェニル)アルキル基がある。ヘテロアリール基の置換基は、上記で定義されたものと同様であるか、または以下に説明する。ヘテロアリール環の上記置換基と共に使用されるように、「トリハロメチル」は、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、トリブロモメチル、またはトリヨードメチルであり得る。「低級アルコキシ」は、C1〜C4アルコキシ基を意味し、同様に、「低級アルキルチオ」はC1〜C4アルキルチオ基を意味する。用語「置換アルキル」は、以下の基で1〜3回置換された上記定義のアルキル基を意味する:ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、アミノ、保護アミノ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチル、モノ置換アミノ、ジ置換アミノ、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、カルボキシ、保護カルボキシ、またはカルボキシ、アミノ、および/またはヒドロキシ塩。ヘテロアリール環の置換基と共に使用されるように、用語「置換(シクロアルキル)アルキル」および「置換シクロアルキル」は、「置換アルキル」基について列挙された基と同じ基で置換された上記で定義されたものである。用語「(モノ置換)アミノ」は、以下からなる群から選択される1つの置換基を有するアミノ基を意味する:フェニル、置換フェニル、アルキル、置換アルキル、C1〜C7アシル、C2〜C7アルケニル、C2〜C7置換アルケニル、C2〜C7アルキニル、C7〜C16アルキルアリール、C7〜C16置換アルキルアリールおよびヘテロアリール基。(モノ置換)アミノは、さらに、用語「保護(モノ置換)アミノ」によって包含されるようなアミノ保護基を有し得る。用語「(ジ置換)アミノ」は、以下からなる群から選択される2つの置換基を有するアミノ基を意味する:フェニル、置換フェニル、アルキル、置換アルキル、C1〜C7アシル、C2〜C7アルケニル、C2〜C7アルキニル、C7〜C16アルキルアリール基、C7〜C16置換アルキルアリールおよびヘテロアリール基。2つの置換基は同じか、または異なり得る。用語「ヘテロアリール(アルキル)」は、任意の位置で上記で定義されたヘテロアリール基によって置換された、上記で定義されたアルキル基を表す。
【0033】
さらに、上記の必要に応じて置換された5員または6員の複素環は、必要に応じて、芳香族の5員または6員のアリールまたはヘテロアリール環系に縮合され得る。例えば、これらの環は、必要に応じて、芳香族の5員または6員環系(例えば、ピリジンまたはトリアゾール系)、好ましくは、ベンゼン環に縮合され得る。
【0034】
用語「薬学的に受容可能な塩」は、カルボキシレートアニオンと塩を形成するものを含み、そして以下から選択されたような有機および無機カチオンと形成された塩を含む:アルカリおよびアルカリ土類金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウムおよびカルシウム);およびアンモニウムイオン;ならびに有機カチオン(例えば、ジベンジルアンモニウム、ベンジルアンモニウム、2-ヒドロキシエチルアンモニウム、ビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウム、フェニルエチルベンジルアンモニウム、ジベンジルエチレンジアンモニウムなどのカチオン)。上記の用語に含まれる他のカチオンは、プロカイン、キニーネおよびN-メチルグルコサミンのプロトン化された形態、グリシン、オルニチン、ヒスチジン、フェニルグリシン、リジン、およびアルギニンのような塩基性アミノ酸のプロトン化された形態を含む。さらに、この用語は、カルボン酸およびアミノ基により形成された任意の双性イオン形態の本発明の化合物を意味する。カルボキシレートアニオンのために好ましいカチオンは、ナトリウムカチオンである。さらに、この用語は、塩基性基(例えば、アミノ基)との標準的な酸-塩基反応により形成される塩を含み、有機酸または無機酸を含む。このような酸は、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、パルミチン酸、コール酸、パモ酸、粘液(mucic)酸、D-グルタミン酸、D-樟脳酸、グルタル酸、フタル酸、酒石酸、ラウリン酸、ステアリン酸、サリチル酸(salicyclic)、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ソルビン酸、ピクリン酸、安息香酸、桂皮酸などの酸がある。
【0035】
式1の化合物はまた、溶媒和物および水和物として存在し得る。従って、これらの化合物は、例えば、水和の水、またはこれらの溶媒和物の母液溶媒分子の1つ、または複数もしくは任意の画分と結晶化し得る。そのような化合物の溶媒和物および水和物は、本発明の範囲に含まれる。
【0036】
本明細書中に使用される用語「カルボキシ保護基」は、化合物上の他の官能基において反応が行われる間、カルボン酸基をブロックするまたは保護するために一般に使用される、カルボン酸基のエステル誘導体の1つを意味する。そのようなカルボン酸保護基の例は以下を含む:t-ブチル、4-ニトロベンジル、4-メトキシベンジル、3,4-ジメトキシベンジル、2,4-ジメトキシベンジル、2,4,6-トリメトキシベンジル、2,4,6-トリメチルベンジル、ペンタメチルベンジル、3,4-メチレンジオキシベンジル、ベンズヒドリル、4,4'-ジメトキシトリチル、4,4',4”-トリメトキシトリチル、2-フェニルプロピル、トリメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、フェナシル、2,2,2-トリクロロエチル、β-(トリメチルシリル)エチル、β-(ジ(n-ブチル)メチルシリル)エチル、p-トルエンスルホニルエチル、4-ニトロベンジルスルホニルエチル、アリル、シンナミル、1-(トリメチルシリルメチル)-プロペニルなどの部分。使用されるカルボキシ保護基の種は、誘導体化カルボン酸がその後の反応の条件に安定であり、そして適切な時点で、残りの分子を分裂させることなく除去され得る限り重要ではない。これらの基のさらなる例は以下に見出される:C.B.ReeseおよびE.Haslam、「Protective Groups in Organic Chemistry」J.G.W.Mc0mie編、Plenum Press,New York,NY,1973,第5章、それぞれ、およびT.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版、John Wiley and Sons,New York,NY,1991,第5章、それぞれは本明細書中に参照として援用される。関連した用語は、「保護カルボキシ」であり、これは上記のカルボキシ保護基の1つで置換されたカルボキシ基を意味する。
【0037】
用語「ヒドロキシ保護基」は、例えば、テトラヒドロピラニル、2-メトキシプロプ-2-イル、1-エトキシエト-1-イル、メトキシメチル、β-メトキシエトキシメチル、メチルチオメチル、t-ブチル、t-アミル、トリチル、4-メトキシトリチル、4,4'-ジメトキシトリチル、4,4',4”-トリメトキシトリチル、ベンジル、アリル、トリメチルシリル、(t-ブチル)ジメチルシリル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基などのヒドロキシ基に結合した、容易に切断され得る基を意味する。
【0038】
ヒドロキシ保護基のさらなる例は、C.B.ReeseおよびE.Haslam,「Protective Groups in Organic Chemistry」J.G.W.McOmie編、Plenum Press,New York,NY,1973,第3および4章、それぞれ、およびT.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版、John Wiley and Sons,New York,NY,1991,第2および3章に記載されている。好ましいヒドロキシ保護基は、tert-ブチル基である。関連した用語「保護ヒドロキシ」は、上記の1つのヒドロキシ保護基に結合したヒドロキシ基を意味する。
【0039】
本明細書中で使用される用語「アミノ保護基」は、分子の他の官能基を反応する間、アミノの官能性をブロックするまたは保護するために一般に使用されるアミノ基の置換基を意味する。用語「保護(モノ置換)アミノ」は、モノ置換されたアミノの窒素原子上にアミノ保護基が存在することを意味する。
【0040】
そのようなアミノ保護基の例は、以下を含む:ホルミル(「For」)基、トリチル基、フタルイミド基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロアセチル基、ブロモアセチル基、およびヨードアセチル基、ウレタンタイプ保護基、例えば、t-ブトキシカルボニル(「Boc」)、2-(4-ビフェニリル)プロピル-2-オキシカルボニル(「Bpoc」)、2-フェニルプロピル-2-オキシカルボニル(「Poc」)、2-(4-キセニル)イソプロポキシカルボニル、1,1-ジフェニルエチル-1-オキシカルボニル、1,1-ジフェニルプロピル-1-オキシカルボニル、2-(3,5-ジメトキシフェニル)プロピル-2-オキシカルボニル(「Ddz」)、2-(p-トルイル)プロピル-2-オキシカルボニル、シクロペンタニルオキシカルボニル、1-メチルシクロペンタニルオキシカルボニル、シクロヘキサニルオキシカルボニル、1-メチルシクロヘキサニルオキシカルボニル、2-メチルシクロヘキサニルオキシカルボニル、2-(4-トルイルスルホニル)エトキシカルボニル、2-(メチルスルホニル)エトキシカルボニル、2-(トリフェニルホスフィノ)エトキシカルボニル、9-フルオレニルメトキシカルボニル(「Fmoc」)、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、1-(トリメチルシリルメチル)プロプ-1-エニルオキシカルボニル、5-ベンズイソキサリルメトキシカルボニル、4-アセトキシベンジルオキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-エチニル-2-プロポキシカルボニル、シクロプロピルメトキシカルボニル、イソボルニルオキシカルボニル、1-ピペリジルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(「Cbz」)、4-フェニルベンジルオキシカルボニル、2-メチルベンジルオキシ-カルボニル、α-2,4,5,-テトラメチルベンジルオキシカルボニル(「Tmz」)、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、4-フルオロベンジルオキシカルボニル、4-クロロベンジルオキシカルボニル、3-クロロベンジルオキシカルボニル、2-クロロベンジルオキシカルボニル、2,4-ジクロロベンジルオキシカルボニル、4-ブロモベンジルオキシカルボニル、3-ブロモベンジルオキシカルボニル、4-ニトロベンジルオキシカルボニル、4-シアノベンジルオキシカルボニル、4-(デシルオキシ)ベンジルオキシカルボニルなど;ベンゾイルメチルスルホニル基、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホニル基(「PMC」)、ジチアスクシノイル(「Dts」)基、2-(ニトロ)フェニルスルフェニル基(「Nps」)、ジフェニルホスフィンオキシド基などのアミノ保護基。使用されるアミノ保護基の種は、誘導体化アミノ基がその後の反応の条件に安定であり、そして適切な時点で、残りの分子を分裂させることなく除去され得る限り重要ではない。好ましいアミノ保護基は、Boc、CbzおよびFmocである。上記用語に包含されるアミノ保護基のさらなる例は、有機合成およびペプチド分野において周知であり、そしてこれらは、以下に記載されている。例えば、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版、John Wiley and Sons,New York,NY,1991,第7章、M.Bodanzsky、「Principles of Peptide Synthesis」、第1および第2改訂版、Springer-Verlag,New York,NY,1984および1993、ならびにJ.M.StewartおよびJ.D.Young、「Solid Phase Peptide Synthesis」第2版、Pierce Chemical Co.,Rockford,IL,1984、E.AthertonおよびR.C.Shephard、「Solid Phase Peptide Synthesis-A Practical Approach」IRL Press,Oxford,England(1989)、これらのそれぞれは本明細書中に参照として援用される。関連した用語「保護アミノ」は、上記のアミノ保護基で置換されたアミノ基を定義する。
【0041】
用語「天然および非天然アミノ酸」(α-アミノ酸)は、天然に生成するアミノ酸および天然に生成するペプチド(DおよびL型を含む)の合成アナログを調製する場合にペプチド化学分野の当業者によって一般に利用される他の「非タンパク新生」α-アミノ酸の両方を意味する。天然に生成するアミノ酸は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、メチオニン、スレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、システイン、プロリン、ヒスチジン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、γ-カルボキシグルタミン酸、アルギニン、オルニチン、およびリジンである。非天然α-アミノ酸の例は、以下を含む:ヒドロキシリジン、シトルリン、キヌレニン、(4-アミノフェニル)アラニン、3-(2'-ナフチル)アラニン、3-(1'-ナフチル)アラニン、メチオニンスルホン、(t-ブチル)アラニン、(t-ブチル)グリシン、4-ヒドロキシフェニルグリシン、アミノアラニン、フェニルグリシン、ビニルアラニン、プロパルギル-グリシン、1,2,4-トリアゾロ-3-アラニン、チロニン、6-ヒドロキシトリプトファン、5-ヒドロキシトリプトファン、3-ヒドロキシキヌレニン、3-アミノチロシン、トリフルオロメチル-アラニン、2-チエニルアラニン、(2-(4-ピリジル)エチル)システイン、3,4-ジメトキシフェニルアラニン、3-(2'-チアゾリル)アラニン、イボテン酸、1-アミノ-1-シクロペンタン-カルボン酸、1-アミノ-1-シクロヘキサン-カルボン酸、キスカル酸、3-(トリフルオロメチルフェニル)アラニン、(シクロヘキシル)グリシン、チオヒスチジン、3-メトキシチロシン、ノルロイシン、ノルバリン、アロイソロイシン、ホモアルギニン、チオプロリン、デヒドロプロリン、ヒドロキシプロリン、ホモプロリン、インドリン-2-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-2-カルボン酸、α-アミノ-n-酪酸、シクロヘキシルアラニン、2-アミノ-3-フェニル酪酸、フェニル部分のオルト、メタ、またはパラ位が以下の1つまたは2つで置換されたフェニルアラニン:(C1〜C4)アルキル、(C1〜C4)アルコキシ、ハロゲンもしくはニトロ基、またはメチレンジオキシ基で1回置換されたもの;β-2-および3-チエニルアラニン;β-2-および3-フラニルアラニン;β-2-、3-および4-ピリジルアラニン;β-(ベンゾチエニル-2-および3-イル)アラニン;β-(1-および2-ナフチル)アラニン;セリン、スレオニンまたはチロシンのO-アルキル化誘導体;S-アルキル化システイン、S-アルキル化ホモシステイン、チロシンのO-スルフェートエステル、O-ホスフェートエステルおよびO-カルボン酸エステル;3-(スルホ)チロシン、3-(カルボキシ)チロシン、3-(ホスホ)チロシン、チロシンの4-メタンスルホン酸エステル、チロシンの4-メタンホスホン酸エステル、3,5-ジヨードチロシン、3-ニトロチロシン、ε-アルキルリジン、およびδ-アルキルオルニチン。任意のこれらのα-アミノ酸は、α位でメチル基により、α-アミノ側鎖上の芳香族残基の任意の位置でハロゲンにより、または側鎖残基のO、NまたはS原子で適切な保護基により置換され得る。適切な保護基は上述されている。
【0042】
当業者に公知の溶媒および他の条件の選択に依存して、本発明の化合物はまた、ヘミケタール、ヘミアセタール、ケタールまたはアセタール形態であり得、これらの形態は本発明に含まれる。
【0043】
さらに、本発明の化合物の平衡形態は、互変異性形態を含み得ることが理解されるべきである。これらの化合物のこのような形態の全ては、本発明に明らかに含まれる。
【0044】
本発明の方法で有用な化合物は、選択的生物学的性質を増強するために、好適な官能基によって改変され得る。そのような改変は、当該分野に公知であり、そして所定の生物学的系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透の増大、経口アベイラビリティーの増大、注入による投与を可能にする可溶性の増大、代謝の改変、および発揮率(rate of exertion)の改変を含む。さらに、これらの化合物は、プロドラッグ形態に改変され得、それによってプロドラッグに対する代謝または他の生化学的過程の作用の結果として、所望される化合物が患者の体内で形成される。いくつかの化合物のプロドラッグ形態の例は、特にこれらが式Iの「A」基または「A」基に結合した改変アスパラギン残基もしくはグルタミン残基に見いだされる場合には、ケトンまたはアルデヒド基を含む化合物のケタール、アセタール、オキシムおよびヒドラゾン形態が挙げられる。
【0045】
上記式1または下記式3では、nが1のときに、最適化合物の群が存在し、Bが水素原子のとき、さらに最適であり、R3が水素原子またはt-ブチル基のとき、特に最適である。この群の化合物のうち、注目すべきものには、Aが天然に生じるアミノ酸のときのものである。この後者の群の化合物は、本明細書中では、「4-オキソブタン酸化合物」と呼ばれる。
【0046】
この群の4-オキソブタン酸化合物には、R1がメチル基である最適化合物、すなわち、N-メチルインドール化合物がある。この群のN-メチルインドール化合物の1実施態様は、Aが、アラニン、バリン、ロイシン、フェニルアラニン、グリシンまたはプロリン残基のときに、存在する。これらの群の天然アミノ酸N-メチルインドール化合物の各1個のうち、注目すべき化合物は、このN-メチルインドールが他には置換されていないとき、すなわち、ここで、X、YおよびR2が水素原子であるとき、最適には、R3が水素原子であるとき、存在する。
【0047】
他の最適な群の4-オキソブタン酸化合物は、N-ベンジルインドール化合物からなる。例えば、ある群のN-ベンジルインドール化合物は、Aがアラニン残基のときに、存在する。この群のアラニン化合物のうち、注目すべきものには、X、YおよびR2がそれぞれ水素原子であるもの、特に、R3が水素原子であるものがある。
【0048】
別の最適な群の4-オキソブタン酸化合物は、そのインドール基のN-置換基が1-ブテニル基であるときに、存在する。この群のN-(1-ブテニル)インドール化合物の1実施態様は、Aがバリン残基のとき、特に、X、YおよびR2がそれぞれ水素原子であるとき、存在する。この後者の群の化合物の最適な群は、R3が水素原子であるとき、存在する。
【0049】
さらに他の群の最適な4-オキソブタン酸化合物は、そのインドール環のN-置換基が2'-酢酸残基であるときに、存在する。N-(2'-酢酸化合物)の代表的な群は、Aがアラニン残基のとき、存在する。この特定の群のアラニン化合物の1実施態様は、X、YおよびR2がそれぞれ水素原子であるとき、特に、R3が水素原子であるとき、存在する。
【0050】
インドール基を、その窒素上で、3'-プロピオン酸残基で置換したときの4-オキソブタン酸化合物の群は、本発明の他の例である。このようなN-(プロピオン酸)インドール化合物の最適な群は、Aがアラニン残基のとき、存在する。この群のアラニン化合物のうち、注目すべきものは、X、YおよびR2がそれぞれ水素原子であるもの、特に、R3が水素原子であるものがある。
【0051】
他の最適な群の式1の化合物は、nが1であるとき、存在し、Bがモノフルオロメチル基であるとき、さらに最適である。これらのモノフルオロメチル化合物の1実施態様は、R3が水素原子またはt-ブチル基のとき、存在し、Aが中性アミノ基のとき、さらに最適である。Aが中性アミノ基であるこれらの化合物の一例は、Aがバリン残基であるとき、存在する。この後者の群のバリン化合物は、本明細書中では、「4-オキソ-5-(フルオロペンタン酸)化合物」と呼ばれる。
【0052】
4-オキソ-5-(フルオロペンタン酸)化合物の最適な一群は、R1がメチル基であるとき、存在し、言い換えれば、N-メチルインドール化合物である。このようなN-メチルインドール化合物の代表的な例は、R2がメチル基であり、かつXおよびYがそれぞれ水素原子であるとき、特に、R3が水素原子であるとき、存在する。このようなN-メチルインドール化合物の他の代表的な群は、R2が塩素原子であり、かつXおよびYがそれぞれ水素原子であるとき、特に、R3が水素原子であるとき、存在する。N-メチルインドール化合物の第三の代表的な群は、R2がクロ基であり、Xが5-フルオロ基であり、かつYが水素原子であるとき、特に、R3が水素原子であるとき、存在する。
【0053】
他の最適な4-オキソ-5-(フルオロペンタン酸)化合物は、N-(3'-フェニルプロプ-1-イル)インドール化合物から構成される。この後者のクラスの化合物のうち、注目すべき群は、R2、XおよびYがそれぞれ水素原子であるとき、特に、R3が水素原子であるとき、存在する。
【0054】
第三の最適な群の4-オキソ-5-(フルオロペンタン酸)化合物は、N-(カルボキシメチルまたは保護カルボキシメチル)インドール部分を有する。この群の1実施態様は、R2、XおよびYがそれぞれ水素原子であるとき、特に、R3が水素原子であり、かつこのインドール環の窒素原子がカルボキシメチル基で置換されているとき、存在する。
【0055】
他の最適なクラスの式I化合物は、nが1であり、かつBが(2,6-ジクロロベンジルオキシ)メチル基のとき、特に、R3が水素原子またはt-ブチル基であり、かつAが中性アミノ酸のとき、存在する。このような化合物の例は、R1がメチル基のとき、特に、R2がメチル基のとき、存在する。
【0056】
式Iの化合物は、以下で述べるような通常の方法を用いて、合成できる。有利なことに、これらの化合物は、容易に入手できる出発物質から好都合に合成される。
【0057】
化合物を合成する他の合成経路は、以下のスキームIに示す:


【0058】
上記スキームIでは、式(2)、すなわち、H2N-(Glu,Asp)は、式2a〜2dのアスパラギン酸またはグルタミン酸残基である:


【0059】
上記スキームIでは、pは、アミノ保護基を表わし、そして(A)は、上で述べたように、天然または非天然アミノ酸である。
【0060】
式2a〜dの改変アスパラギン酸またはグルタミン酸は、当該分野で周知の方法で作製され得る。例えば、欧州特許出願第519,748号;PCT特許出願番号PCT/EP92/02472;PCT特許出願番号PCT/US91/06595;PCT特許出願番号PCT/US91/02339;欧州特許出願第623,592号;国際特許出願番号WO93/09135;PCT特許出願番号PCT/US94/08868;欧州特許出願第623,606号:欧州特許出願第618,223号;欧州特許出願第533,226号;欧州特許出願第528,487号;欧州特許出願第618,233号;PCT特許出願番号PCT/EP92/02472;国際特許出願番号WO93/09135;PCT特許出願番号PCT/US93/03589;およびPCT特許出願番号PCT/US93/00481(これらは全て本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。
【0061】
工程Aで起こるカップリング反応は、J.Jones、”Amino Acid and Peptide Synthesis,”Steven G.Davis編、Oxford University Press、Oxford、25-41頁(1992);M.Bodanzky、”Principles of Peptide Synthesis,”Hafnerら編、Sprlnger-Verlag、Berlin Heidelberg、9-52頁および202-251頁(1984);M.Bodanzky、”Peptide Chemistry,A Practical Textbook,”Springer-Verlag、Berlin Heidelberg、55-73頁および129-180頁;およびStewartならびにYoung、”Solid Phase Peptide Synthesis,”Pierce Chemical Company(1984)(これらの全ての内容は、本明細書中で参考として援用されている)で述べているように、標準的なペプチドカップリング剤(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)および1-ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(HOBt)の組み合わせ、ならびにBOP(ベンゾトリアゾリルオキシ-トリオ-(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)試薬、pyBOP(ベンゾトリアゾリルオキシ-トリス(N-ピロリジニル)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート)、HBTU(O-ベンゾトリアゾリル-テトラメチルイソウロニウム-ヘキサフルオロホスフェート)およびEEDQ(1-エチルオキシカルボニル-2-エチルオキシ-1,2-ジヒドロキノリン)との組み合わせ、1-エチル(3,3'-ジメチル-1'-アミノプロピル)カルボジイミド(EDAC)およびHOBtの組み合わせなど)の存在下にて、行われる。このアミノ保護基は、次いで、除去され、得られたアミンは、(3)の2-(カルボキシ)インドールとカップリングされる(工程B)。再度、このカップリング反応は、前記の標準的なペプチドカップリング反応を使用する。(3)のインドール環は、工程Bでの反応前またはその後で置換できる。このようなインドール環の合成および置換反応は、例えば、Brown、R.T.and Joule,J.A.in ”Heterocyclic chemistry(P.G.Sammes編)(Vol.4 of Comprehensive Organic chemistry、D.BartonおよびW.D.Ollis編)、(1979)、Pergamon Press、Oxford;Houlihan,W.J.編、in ”Indoles(The Chemistry of Heterocyclic Compounds [A.WeissburgerおよびE.C.Taylor編]、Vol.25、Parts 1-3)、Wiley Interscience、New York(1972):およびSaxton,J.E.編、in ”Indoles (The Chemistry of Heterocyclic Compounds)、”A.WeissburgerおよびE.C.Taylor編]、Vol.25、Part 4)、Wiley Interscience、New York(1979)(これらの全ての内容は、本明細書中で参考として援用されている)で記述しているように、周知である。
【0062】
このカップリング反応が式2cのアミノアルコールを用いて行われる場合には、そのアルコール部分は、この保護基の除去前に、対応するカルボニル化合物に酸化されなければならない。この酸化反応の好ましい方法には、Swern酸化(−78℃でのオキサリルクロライド-ジメチルスルホキシド、塩化メチレンに続いて、トリエチルアミン);およびDess-Martin酸化(Dess-Martinペリオジナン(periodinane)、t-ブタノールおよび塩化メチレン)が挙げられる。式2a-dおよびAの副構造に含有される保護基は、当該技術分野で周知の方法により、除去される。これらの保護基の一部または前部の反応および除去は、上記スキームの工程Cに含まれる。
【0063】
以下の式3の化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩もまた、本発明の方法で有用である:


ここで:
nは、1または2である;
mは、1または2である;
Aは、R2CO−、R3−O−CO−またはR4SO2−;
【0064】
次式の基:


さらに、ここで:
R1は、水素原子、アルキルまたはフェニルアルキルである;
R2は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R3は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換フェニル)アルキルである;
R4は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R5は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R6は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニルアルキルまたは(置換フェニル)アルキルである;
R7は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換フェニル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;
R8は、天然または非天然アミノ酸からなる群から選択したアミノ酸側鎖である;
Bは、水素原子、重水素原子、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、フェニル、フェニルアルキル、(置換)フェニル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリール、(ヘテロアリール)アルキルまたはハロメチル;
次式の基:
−CH2XR9
ここで、R9は、フェニル、フェニルアルキル、置換フェニル、(置換)フェニルアルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルである;そしてXは、酸素原子またはイオウ原子である;
次式の基:
−CH2−O−CO−(アリール);
次式の基:
−CH2−O−CO−(ヘテロアリール);
次式の基である:
−CH2−O−PO(R10)R11
ここで、R10およびR11は、独立して、アルキル、シクロアルキル、フェニル、(置換)フェニル、フェニルアルキルおよび(置換フェニル)アルキルからなる群から選択される;
式3の化合物は、溶媒和物および水和物としても存在し得る。それゆえ、これらの化合物は、例えば、水和水、または多数の母液溶媒の分子またはそれらの任意の画分で、結晶化できる。このような化合物の溶媒和物および水和物は、本発明の範囲内に含まれる。
【0065】
本発明の式1および3の化合物は、通常の方法を用いて合成できる。有利には、これらの化合物は、容易に入手できる出発物質から便利に合成される。
【0066】
それゆえ、式3の化合物は、一般に、J.Jones、”Amino Acid and Peptide Synthesis,”Steven G.Davis編、Oxford University Press、Oxford、25-41頁(1992)(これは本明細書中で参考として援用されている)で述べられているように、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)-1-ヒドロキシ-ベンゾトリアゾール(HOBt)、BOP試薬、pyBOP、TBTU、EEDQ、1-エチル(3,3'-ジメチル-1'-アミノプロピル)カルボジイミド(EDAC)-HOBtなどのような標準的なペプチドカップリング剤の存在下にて式4で以下で示した3環式の核を、式5a-dの改変アスパラギン酸および改変グルタミン酸残基と組み合わせることにより、合成できる:




【0067】
アミノ保護基は、次いで、除去され、得られたアミンは、式6の置換アシル基または式7のスルホニル基と組み合わせされる:
〔式6〕
RC−CO−X
〔式7〕
R4SO2−X
上式では、R1は、上で定義したものと同じであり、そしてRCは、R2、R3−O、R4、または式3のA基について定義したR8を含有する側鎖である。もちろん、このような部分は、このカップリング反応(式5a-d)、アシル化反応(式4)またはスルホン化反応(式7)を妨害しないような保護形状にて、任意のヒドロキシ基、カルボニル基またはアミノ基を有する。上式でのXは、このアシル化反応またはスルホン化反応のための促進脱離基を表わす。
【0068】
このカップリング反応が式5cのアミノアルコールを用いて行われる場合には、そのアルコール部分は、この保護基の除去前に、対応するカルボニル化合物に酸化しなければならない。この酸化反応の好ましい方法には、Swern酸化(−78℃でのオキサリルクロライド-ジメチルスルホキシド、塩化メチレンに続いて、トリエチルアミン);およびDess-Martin酸化(Dess-Martinペリオデナン(periodinane)、t-ブタノールおよび塩化メチレン)が挙げられる。式5a-dおよびAの副構造に含有される保護基は、当該技術分野で周知の方法により、除去される。
【0069】
式3の3環式の核は、当該技術分野で周知の方法により、合成される。例えば、1996年4月2日に発行されたD.S.Karanewsky、米国特許第5,504,080号;J.A.Roblら、Tetrahedron Letters,36:1593-1596(1995);およびS.De Lombaertら、Tetrahedron Letters 35:7513-7516(1994)(これらの全ての内容は、本明細書中で参考として援用されている)を参照のこと。
【0070】
式5a〜dの改変アスパラギン酸またはグルタミン酸は、当該分野で周知の方法で作製され得る。例えば、欧州特許出願第519,748号;PCT特許出願番号PCT/EP92/02472;PCT特許出願番号PCT/US91/06595;PCT特許出願番号PCT/US91/02339;欧州特許出願第623,592号;国際特許出願番号WO93/09135;PCT特許出願番号PCT/US94/08868;欧州特許出願第623,606号;欧州特許出願第618,223号;欧州特許出願第533,226号;欧州特許出願第528,487号;欧州特許出願第618,233号;PCT特許出願番号PCT/EP92/02472;国際特許出願番号WO93/09135;PCT特許出願番号PCT/US93/03589;およびPCT特許出願番号PCT/US93/00481(これらは全て本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。
【0071】
式6のアシル基および対応するR4SO2基はまた、当該技術分野で周知の方法により、合成される。例えば、1996年4月2日に出願された米国特許第5,504,080号(その内容は、本明細書中で参考として援用されている)を参照のこと。この基は、一旦、この3環式の核に結合すると、加工できるものの、それは、この核に結合する前は、インタクトであるのが好ましい。
【0072】
一旦、式5および式6または式7の側鎖が、式3の3環式の核に結合すると、当業者は、合成した分子の活性を高めるために、通常、任意のアミノ基、ヒドロキシ基またはカルボキシ保護基を除去する。
【0073】
アポトーシスを防止する方法
本発明は、ICE/CED-3ファミリーのメンバーにより、プログラムされた細胞死、すなわちアポトーシスを防止する方法を提供する。本発明は、ICE/CED-3酵素活性のインヒビターのための新規な用途だけでなく、ICE/CED-3ファミリーをコードする遺伝子の発現を特異的に防止する任意の方法を提供する。それゆえ、ICE/CED-3ファミリーメンバーと相補的なヌクレオチド配列から構成され関連タンパク質の転写または翻訳を阻害できるアンチセンスRNAまたはDNA、ICE/CED-3プロテアーゼ(例えば、その活性部位システインを、セリンまたはアラニンのような他のアミノ酸で置き換えるように設計した突然変異株)のドミナントネガティブな形態の発現、またはICE/CED-3ファミリーポリペプチドに結合する抗体は、ペプチドを含めた低分子インヒビター(特に、本明細書中で提示した化合物)と同様に、本発明の範囲内である。
【0074】
第一局面では、本発明は、造血および血液細胞集団を拡大するかまたはこのような集団の生存を延長する方法を提供し、この方法は、この細胞を、1個以上のICE/CED-3ファミリーのメンバーの活性を抑制する効果的な量の試薬と接触させて、未成熟な前駆体および/または成熟細胞のプログラムされた細胞死を阻害し、それにより、この細胞集団の生存を拡大および/または高めることを包含する。本明細書中で使用する「拡大」または「拡大する」との用語は、現存している細胞集団の細胞数を増やすことを意味する。「生存」との用語は、典型的には、エクスビボにて、細胞の生存能を維持することを意味するが、しかしながら、この用語は、同様に、インビボも含むことを意味する。生存は、数時間から数日またはそれより長時間であり得る。
【0075】
この方法は、所望の細胞を、ICE/CED-3ファミリーの活性を抑制する阻害有効量の試薬と接触させることを包含する。本明細書中で使用する「接触させる」との用語は、インヒビターがICE/CED-3の活性を効果的に阻害して、それにより細胞のアポトーシスを阻害し細胞を増殖させ蓄積させるように、この細胞をICE/CED-3ファミリーインヒビターに晒すことを意味する。「阻害有効量」との用語は、インタクトの標的細胞内のICE/CED-3酵素活性を効果的にブロックするICE/CED-3インヒビターの量を意味する。本発明の方法では、1種以上のICE/CED-3ファミリーインヒビターが同時に使用できることが明らかである。好ましい実施態様では、接触は、細胞集団の拡大が必要な検体(例えば、最近化学療法を受けた検体)へのICE/CED-3インヒビターのインビボ投薬であり得る。このような試薬の例は、Cbz-ValAlaAsp-CH2F、Cbz-ValAlaAsp-CH2OCO(2,6-ジCl-C6H4)、Cbz-ValAlaAsp-CH2Fメチルエステル、Ac-AspValAlaAsp-CH2Fを含めて、当該技術分野で一般的に知られている。代表的な化合物には、前出の式1および式3が挙げられる。
【0076】
ICE/CED-3活性の検出は、標準的な方法(例えば、関連ペプチド(例えば、Ac-DEVD)-amcと共役したアミノメチルクマリン(AMC)の酵素的切断により生じた蛍光を測定する酵素アッセイ)による。このようなアッセイは、当該技術分野で標準的である(Armstrongら、J.Biol.Chem.271:16850、1996;Fermandes-Alnemriら、Cancer Res.、55:6045、1995)。加えて、ICE活性の阻害は、IL-1βの生物検定により、測定できる。ICE/CED-3活性は、好ましくは、ICE/CED-3ファミリーインヒビターにより、少なくとも約75%まで、好ましくは、約90%まで抑制される。
【0077】
「細胞」または「細胞集団」には、前駆細胞(例えば、多分化能幹細胞)および/または分化した成熟細胞が含まれる。拡大した細胞および/またはその生存が本発明の方法により拡大された細胞の例には、顆粒球(例えば、好中球)、単核細胞、赤血球、リンパ球および血小板が挙げられる。
【0078】
造血の成功はまた、血球容量、白血球数、膵臓または骨髄から骨髄DNAへの粉砕チミジンの含入、膵臓の重量、バースト形成(burst-forming)単位-赤血球の数またはコロニー形成単位(赤血球、顆粒球/マクロファージおよび巨核球形成系列)を測定することにより、検出できる。
【0079】
造血疾患は、一次疾患の結果としてまたは他の疾患の治療の結果として、起こり得る。例えば、放射線療法また化学療法の重大な副作用には、骨髄抑制がある。骨髄移植に続いて、汎血球減少が認められ得、重症の白血球減少症は、しばしば、エイズで認められる。慢性腎不全があって透析を受けている患者は、しばしば、貧血がある。AZTで治療を受けているエイズ患者、白金で治療している癌患者、およびリューマチ性関節炎のある貧血患者は、しばしば、貧血および白血球減少のために、輸血が必要である。種々の造血成長因子(例えば、エリスロポエチン、顆粒球、顆粒球-マクロファージコロニー刺激因子)、またはサイトカイン(例えば、インターロイキン-1)は、造血を刺激することが知られており、これらの病態を治療するのに使用されている。しかしながら、治療時間は、一般に、およそ数週間であり、特に、好中球減少の場合には、患者は、日和見感染の危険がある。それゆえ、低分子(例えば、ICE/CED-3インヒビター)を、単独でまたは造血回復を速める成長因子と組み合わせて、投与することが有利である。造血成長因子を含む種々のサイトカインは、増殖を高めるだけでなく、標的細胞のアポトーシスを抑制することが知られている(KouryおよびBondurant、Science、248:378、1990;MutaおよびKrantz,J.Cell Physiol.、156:264、1993)。しかしながら、これらの試薬は、アポトーシス細胞機構の上流で作用し、その機構に間接的に影響を及ぼすにすぎない。本発明は、このアポトーシス機構を直接的に阻害することにより、細胞を増やす方法を提供する。本発明の方法と共に造血成長因子を投与することを包含する組み合わせ治療は、好ましい実施態様である。
【0080】
本発明の方法は、骨髄の再形成が必要な個体にて、正常な造血を回復させるのに有用である。この多分化能幹細胞は、自己更新のための独特の性能、および顆粒球、単核細胞、赤血球、巨核球およびリンパ球系列の成長および分化の可能性を有する。
【0081】
当業者も理解できるように、幹細胞は、適当な造血成長因子または成長因子の組み合わせを用いたインキュベーションにより、リンパ球、骨髄また赤血球系列の集団としての分化に関する。従って、本発明の方法は、さらに、これらの細胞を、このICE/CED-3インヒビターに加えて、適当な造血成長因子と接触させることを包含する。本明細書中で使用する「適当な造血成長因子」との用語は、祖先の幹細胞を所望のリンパ球、顆粒球、単核細胞、巨核球または赤血球系列の細胞集団に向けるための当該技術分野で公知の1種以上の造血成長因子を意味する。種々の成長因子が、細胞の増殖を促進することおよびアポトーシスを阻害することの両方により、機能する。これらの両方は、細胞の蓄積を促進する機能がある。ある種の造血成長因子(G-CSF、GM-CSFおよびエリスロポエチンを含めて)は、それらの各個の標的細胞のプログラムされた細胞死を阻害でき、および、それらの細胞の増殖を刺激できるような成長因子の例である。これらの因子は、患者の顆粒球(好中球)、単核細胞および赤血球の再増殖を促進する際に、臨床的に、有用であることが分かっている。G-CSFおよびGM-CSFは、しばしば、化学療法または放射線療法に続いて患者に使用され、エリスロポエチンは、一般的に、腎透析を受けた患者に使用される。これらの目的に使用できる当該技術分野で公知の他の代表的な成長因子には、IL-1、IL-6、幹細胞およびIL-3がある。造血系を刺激する他の成長因子は、当業者に公知である(例えば、Harrison's Priinciples of Internal Medicine、Isselbacherら著、pp 1714-1711、McGraw Hill、1994(これらの内容は、本明細書中で参考として援用されている)を参照のこと)。
【0082】
アポトーシスインヒビター(例えば、ICE/CED-3インヒビター)は、成熟血球自体の生存を延長できるだけでなく、骨髄中の血球前駆体の生存を延長できる。成熟血球の生存の延長に関して、これは、(骨髄移植と共にまたはそれなしで)化学療法および/または放射線療法に続いた顆粒球の再増殖に、特に有益であり得る。成熟顆粒球(特に、好中球)は、血流中にて、24時間生存するにすぎず、その後、アポトーシスにより死滅する。アポトーシスをブロックし好中球の生存を増やすICE/CED-3インヒビターは、患者がその白血球数を正常化する速度を速める。最終的に成熟細胞集団を生じる前駆細胞でのアポトーシスの抑制は、成熟細胞への効果と相乗的である。
【0083】
本発明は、さらなる顆粒球の必要な受血者への引き続いた輸血のためのエクスビボでの好中球/顆粒球の生存能を保持する方法を提供する。供血者から取り出した顆粒球の寿命は限られており、それゆえ、輸血に機能する顆粒球を供給するのは困難である。
【0084】
本発明の試薬は、可逆的または不可逆的な様式で、ICE/CED-3ファミリーのメンバーの触媒活性を抑制するという点で、「ICE/CED-3インヒビター」である。本明細書中で使用する「不可逆的」との用語は、このインヒビターとICE/CED-3ファミリーメンバーとの間の共有結合の形成を意味する。可逆インヒビターとなるものに不可逆「弾頭(warhead)」を組み込むことにより、可逆インヒビターを不可逆インヒビターに変えることも可能である。
【0085】
ICE/CED-3阻害の可逆性は、一般に、その分子内の電気陰性基の機能である。この電気陰性基がジアゾアルキルケトンのとき、ICEの阻害は不可逆的であり、この化合物は、不可逆インヒビターである。この電気陰性基がアルデヒドのとき、ICEの阻害は可逆的であり、このインヒビターは、可逆インヒビターである。
【0086】
本発明の化合物は、好ましくは、アルデヒド、ジアゾアルキルケトン、ハロアルキルケトンまたはアシルオキシメチルケトンである。電気陰性基に関して本明細書中で使用する「アルキル」との用語は、1個〜3個の炭素原子を有する線状または分枝鎖基であり、これは、必要に応じて、置換されていてもよい。代表的なアルキル基には、メチル、エチル、プロピルなどが挙げられる。必要に応じて、この電気陰性基は、アルデヒド、フルオロメチル(CH2F)ケトンまたはアシルオキシメチルケトンである。
【0087】
本発明の化合物は、当業者に公知であり容易に明らかな方法に一般に対応する方法により、製造される。Kettaerら、Arch,Biochem,Biophys.、162:56、1974;米国特許第4,582,821号;同4,644,055号;Kettlerら、Arch,Biochem.Biophys.、165:739、1974;DakinおよびWest,J.Biol.Chem.、78:91.1928;Rasnick,D.、Anal.Biochem.、149:461、1985;Revesz,L.、Tetrahedron Lett.、35:9693、1994、を参照のこと。代表的なインドイルジペプチドおよび3環式化合物は、本明細書中で提供されている。
【0088】
非フルオロハロアルキルケトン電気陰性残基を有する化合物は、好ましくは、Kettner法に従って、合成される。N-ブロック化アミノ酸またはペプチドは、N-メチルモルホリンおよびアルキル非フルオロハロホルメートと反応されて、ペプチド-酸無水物が生成する。この無水物は、次いで、非プロトン性無水溶媒中で、ジアゾアルカンと反応されて、ペプチド-ジアゾメタンケトンを形成する。このジアゾメタンケトンは、次いで、HCl、HBrまたはHIの無水溶液と反応して、所望のN-ブロック化C-末端ハロアルキルケトンペプチドまたはアミノ酸が生成する。
【0089】
フルオロメチル電気陰性残基を有する化合物は、好ましくは、Revesz法により、合成される。N-ブロック化ペプチドまたはアミノ酸は、標準的なペプチドカップリング剤(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド-ヒドロキシ-ベンゾトリアゾール)の存在下にて、t-ブチル(3-アミノ-4-ヒドロキシ-5-フルオロ)ペンタノエートと反応される。得られた生成物は、Severn酸化またはDess-Martin酸化のいずれかにより、対応するケトンに酸化される。最終的に、トリフルオロ酢酸によるこのt-ブチルエステルの脱保護により、対応するカルボン酸が得られる。
【0090】
フルオロアルキルケトン電気陰性残基を有する化合物は、そのN-末端ブロック基を除去し、その脱保護化合物を他の保護アミノ酸とカップリングさせることにより、そのN-末端方向に伸長できる。Bodanszky、The Practice of Peptide Synthesis、Springer-Verlag、Berlin、1984。他方、脱保護化合物はアシル化されて、N-末端アセチル保護基を有する化合物を生じる。Stewartら、Solid Phase Petide Synthesis、Pierce Chemical Co.、Rockford、III.、1984。
【0091】
他の実施態様では、本発明は、移植用器官の生存能を延長する方法を提供し、この方法は、移植用の器官の細胞を、インターロイキン-1β-転換酵素の(ICE)/CED-3活性を抑制する阻害有効量の試薬と接触させて、それにより、未処理の器官と比較して、この器官の生存能を延長することを包含する。「器官」との用語は、無傷の多細胞器官(例えば、膵臓、肝臓または心臓);多細胞器官(例えば、ドーパミン作動性ニューロン中のランゲルハンス島細胞)に由来の懸濁液だけでなく、血球または造血前駆細胞の懸濁液を含むことを意味する。好ましくは、この器官は、移植用の器官を保存するために、エクスビボで処理される。「延長する」との用語は、移植用の器官が、本発明の方法を用いた治療により、ICE/CED-3インヒビターで治療していない類似の器官と比較して、保存されることを意味する。特定の理論に束縛されることは望まないものの、移植用の器官の細胞をICE/CED-3インヒビターと接触させると、プログラムされた細胞死が阻害され、それにより、この器官が保存されて生存能が延長されると考えられる。
【0092】
本発明の方法は、移植の前または移植に続いて、ドナー器官の細胞のアポトーシスを阻害するための遺伝的に改変された、またはICE/CED-3インヒビターで浸したドナー器官、および必要に応じて、免疫抑制剤で、レシピエントを処置することを包含する。
【0093】
本発明は、種々の臨床用途(遺伝子治療、骨髄移植の増強、および骨髄移植の代替を含めて)に有用な造血細胞のエクスビボ拡張または生存を包含する。従って、顆粒球、赤血球および/または血小板の集団のエクスビボ拡張および/または生存を促進するために、アポトーシス機構のインヒビター(例えば、ICE/CED-3ファミリーインヒビター)を使用することは、有用な方法である。例えば、検体から単離した細胞の組織培養物に、または、このような細胞に対して操作可能なICE/CED-3インヒビターをコードするポリヌクレオチド(例えば、アンチセンス)を含有する発現ベクターで形質移入することによって、ICE/CED-3インヒビターを添加し得る。
【0094】
本発明の方法は、治療上の有用性を有する。例えば、当該技術分野での標準的な方法により得た多分化能造血幹細胞(HSC)の懸濁液は、本発明の方法により処理でき、そしてレシピエントの造血再形成を行うのに使用できる。例えば、エクスビボ治療としては、レシピエントに由来の(自己再形成)またはレシピエント以外の個体に由来の(非自己再形成)豊富な多分化能幹細胞は拡張でき、そして種々の病気または疾患(例えば、貧血、悪性自己免疫疾患、および種々の免疫不全および欠乏症)の治療または予防だけでなく、造血細胞の蓄えが枯渇しているレシピエント(例えば、化学療法剤または放射性剤の治療を受けたレシピエントまたはエイズを罹患したレシピエント)で、使用できる。本発明の化合物の他の治療用途は、当業者に周知である。移植した細胞の処理は、エクスビボで、および移植に続いてインビボでの両方であり得る。
【0095】
本発明をヒトレシピエントのための非自己ドナー器官に適用する方法の一例は、以下である:移植の1週間前から始めて、レシピエントは、誘発免疫応答の可能性を減らすために、シクロホスファミドを投薬される。移植片の受容を高めるために、移植の少し前(1〜3日前)に、免疫抑制投薬量のサイクロスポリンまたはFK506を開始してもよい。移植の直前で器官の除去前に、ドナーに、ICE/CED-3インヒビターを投薬してもよい。ドナーの器官は、移植前に除去するとすぐに、少なくとも1種のICE/CED-3インヒビター(例えば、ペプチドフルオロアルキルケトン)を含有する溶液でフラッシュされる。標準的な手術法による移植に続いて、患者は、典型的には、サイクロスポリンまたはFK506、シクロホスファミド、およびステロイド、および必要に応じて、ICE/CED-3インヒビターを用いた日常的な免疫抑制で維持される。免疫応答に関連した臨床的な徴候および症状に基づいて、種々の免疫抑制は、投薬量を低減する。
【0096】
移植中に使用される免疫抑制剤には、サイクロスポリンA(CsA)のような試薬があるが、しかしながら、免疫抑制を起こす他の試薬(例えば、ラパマイシン、デオキシスペルグアリンおよびFK506、またはこれらの化合物の機能性等価物)もまた、使用できる。CsAは、好ましくは、免疫抑制用量での注射により、投与される。CsA治療の持続期間は、約2日間〜約20日間の範囲であり得る。
【0097】
移植前の器官生存を高めるために、このICE/CED-3ファミリーインヒビターは、切開した器官を潅流するのに使用する液体に添加することにより、投与され得る。このICE/CED-3インヒビターを、また、器官の切開前のドナーに投与するなら、ICE/CED-3インヒビターは、任意の適当な手段(非経口投与、皮下投与、静脈内投与、動脈内投与または腹腔内投与を含めて)により、投与される。
【0098】
任意の種に由来の任意の器官が移植できることが分かる。本発明の方法は、同じ種の移植(例えば、ヒトレシピエントおよび他のヒトドナー(同種異系移植または自己移植))または他の種(例えば、羊、ブタまたはヒトでない霊長類)からヒトレシピエントへの移植(異種移植)に使用する器官を保存するのに有用である。このような移植用組織には、心臓、肝臓、腎臓、肺、膵臓、ランゲルハンス島、脳組織、角膜、骨、腸、皮膚および造血細胞が挙げられるが、これらに限定されない。ヒトは、好ましいレシピエントである。
【0099】
ドナー(例えば、ブタ)に投与するICE/CED-3インヒビターの量、および移植する器官を治療するICE/CED-3インヒビターの量を決定するために、化合物は、血管系中のその濃度が、少なくとも、細胞培養物モデルのアポトーシスを阻害するのに必要な量と同程度であるように、投与される。種々の細胞培養物モデルは、当該技術分野で公知である(例えば、Armstrongら(上記);Schlegelら(上記);Boudreauら(上記))。このドナー器官、および必要に応じて、ドナーは、次いで、ドナーからの器官で認められる通常のアポトーシスの約10%未満までアポトーシスを低下させるために、ICEインヒビターを投薬される。従って、本明細書中で使用する「アポトーシス阻害」量との用語は、ICE活性および/またはアポトーシスを約75%、好ましくは、約90%阻害するICEインヒビターの量を意味する。
【0100】
生物生産を高める方法
さらに他の実施態様では、本発明は、移植以外の用途のために、インビトロで培養した細胞の生存を高める方法を提供する。例えば、プログラムされた細胞死の抑制は、生物生産プロセスで使用される。例えば、組み換えタンパク質の産生では、培養した宿主細胞のアポトーシス細胞死により、収量が限定され得る。従って、ICE/CED-3インヒビターによる宿主細胞の処置、またはICE/CED-3と相補的なアンチセンスRNAまたはDNAを発現しICE/CED-3ファミリーメンバーの転写または翻訳を阻害できる宿主細胞を使用すること、またはICE/CED-3ファミリーインヒビターをコードする遺伝子を発現する宿主細胞を使用することは、細胞がより長く生存しそして所望の産生物をより長く生成および/または分泌可能にすることにより、生物生産を高め、それにより、高い収量の産生物が得られる。プログラムされた細胞死を防止する能力は、細胞が、通常必要な成長因子とは無関係に生存することを可能にし、培地補充の費用を低減する。
【0101】
生物生産に有用なことを立証するために、有用な生成物(例えば、サイトカイン)を自然に産生する細胞株または有用な生成物(例えば、組み換えヒトエリスロポエチン、成長ホルモンまたはG-CSFを安定に発現するCOS細胞またはCHO細胞)を発現するために遺伝的に設計された細胞株は、発酵中にて、ICE/CED-3インヒビターと接触される。生物生産に対するICE/CED-3インヒビターの効果は、いくつかの方法で測定できる:1)異なる時点での培養物中のアポトーシス細胞の割合を決定すること;2)所望生成物の産生に関して、培養物の有用寿命を決定すること;3)細胞1グラムまたは培養物の1容量あたりの生成物の収量を測定すること;4)生成物の最終純度を測定すること。
【0102】
生物生産の効率または全体的な生産性を増大させる方法は、天然生成物または組み換え生成物を生産するコストを低下させるので、有用である。哺乳類の細胞の発酵は、時間の経過につれた細胞生存能の低下により、限定される。発酵中の細胞死は、アポトーシスであることが示されおり、それゆえ、アポトーシスインヒビターは、生物生産中の細胞生存能を高める。生物生産に使用される成長培地は、しばしば、細胞生存能を高めるために、血清なしで、成長因子で補足される。本発明のICE/CED-3インヒビターを用いた補足は、このような添加剤と置き換えるかまたはそれを増強するように設計されている。
【0103】
薬学的組成物
本発明の薬学的組成物は、本発明の任意の化合物、およびその薬学的に受容可能な塩を、任意の薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、またはビヒクル(以後、まとめて「薬学的に受容可能なキャリア」とよぶ)と共に含む。本発明の薬学的組成物において使用され得る薬学的に受容可能なキャリア、アジュバント、およびビヒクルには、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンのような血清タンパク質、種々のリン酸塩のような緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン)、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアリーレート(polyarylate)、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、および羊毛脂(wool fat)などが包含されるが、これらに限定されない。
【0104】
本発明の薬学的組成物は、経口的、非経口的、吸入スプレーにより、局所的、経直腸的、経鼻的、経頬的、経膣的、あるいは移植されたレザーバーを介して、投与され得る。経口および非経口投与が好ましい。本明細書中で使用される用語「非経口」は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、包膜内、病変内(intralesional)、および頭蓋内の注射あるいは注入技術を包含する。
【0105】
この薬学的組成物は、無菌の注射用調製物の形態、例えば、無菌の注射可能な水性または油性の懸濁液であり得る。この懸濁液は、当該分野で公知の技術に従って、適切な分散剤または湿潤剤(例えば、Tween 80のような)および懸濁剤を用いて処方され得る。無菌注射用製剤はまた、無毒性の非経口的に受容可能な希釈剤または溶媒中の、無菌の注射可能な溶液または懸濁液、例えば、1,3-ブタンジオール溶液であり得る。受容可能なビヒクルおよび溶媒の中でも、使用され得るのは、マンニトール、水、リンゲル液、および等張性塩化ナトリウム溶液であり得る。さらに、無菌の不揮発性油が、溶媒または懸濁媒体として簡便に使用される。この目的のために、合成のモノ-またはジグリセリドを包含する任意の低刺激性の(bland)不揮発性油が使用され得る。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体のような脂肪油は注射剤の調製に有用であり、例えば、オリーブ油またはヒマシ油のような天然の薬学的に受容可能な油、特にそれらのポリオキシエチル化形態である。これらの油溶液または懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤または分散剤をもまた含み得る。
【0106】
本発明の薬学的組成物は、任意の経口的に受容可能な投薬形態(これにはカプセル、錠剤、ならびに水性懸濁液および溶液が包含されるがこれらに限定されない。)で経口投与され得る。経口用途の錠剤の場合、通常使用されるキャリアは、ラクトースおよびコーンスターチを包含する。ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤もまた典型的には添加される。カプセル形態での経口投与のために有用な希釈剤は、ラクトースおよび乾燥コーンスターチを包含する。水性懸濁液が経口投与される場合には、活性成分は乳化剤および懸濁剤と組み合わされる。所望であれば、特定の甘味剤および/または着香剤および/または着色剤が添加され得る。
【0107】
本発明の薬学的組成物はまた、経直腸投与のための座剤の形態で投与され得る。これらの組成物は、本発明の化合物を、室温で固体であるが直腸温度で液体である適切な非刺激性の賦形剤と混合することによって調製され得る。そのような物質は、ココアバター、ミツロウ、およびポリエチレングリコールを包含するが、これらに限定されない。
【0108】
本発明の薬学的組成物の局所投与は、所望の処置が局所適用で容易に到達可能な領域または器官に関連する場合に特に有用である。皮膚への局所適用のためには、薬学的組成物は、キャリア中に懸濁するかまたは溶解した活性成分を含む適切な軟膏で処方されるべきである。本発明の化合物の局所投与のためのキャリアは、鉱油、液体石油、白色石油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス、および水を包含するが、これらに限定されない。あるいは、薬学的組成物は、キャリア中に懸濁するかまたは溶解した活性化合物を含む適切なローションまたはクリームで処方され得る。適切なキャリアは、鉱物油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコール(cetearyl alcohol)、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、および水を包含するが、これらに限定されない。本発明の薬学的組成物はまた、直腸座剤処方物によって、あるいは適切な浣腸処方物として、下部腸管に局所適用され得る。局所経皮パッチもまた本発明に包含される。
【0109】
本発明の薬学的組成物は、経鼻エアロゾルまたは吸入によって投与され得る。そのような組成物は、薬剤処方の分野で周知の技術に従って調製され、そして生理食塩水中の溶液として、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、バイオアベイラビリティーを増強するための吸収促進剤、フッ化炭素、および/または当該分野で公知の他の可溶化剤または分散剤を用いて調製され得る。
【0110】
本発明の化合物はまた、通常の抗炎症剤またはマトリックスメタロプロテアーゼインヒビター、IL-1β以外のサイトカインのリポキシゲナーゼインヒビターおよびアンタゴニストのいずれかと組み合わせて、使用できる。
【0111】
本発明の化合物を他の薬剤との組み合わせの療法において投与する場合、それらは、順次または同時に患者に投与され得る。あるいは、本発明による薬学的組成物は、式1または3の化合物または本明細書中で記述の他のICEインヒビターと他の治療剤または予防剤との組み合わせから構成され得る。
【0112】
本発明の薬学的組成物によって処置または防止され得る疾患状態は炎症性疾患、自己免疫疾患および神経変性疾患、ならびに心臓に対する虚血性傷害(例えば、心筋梗塞)、脳に対する傷害(例えば、卒中)、および腎臓に対する傷害(例えば、虚血性腎疾患)のような虚血性傷害に関連する望まれないアポトーシスの阻害を包含するが、これらに限定されない。それらがアポトーシスを抑制する結果として、本発明の薬学的組成物はまた、化学療法後の患者の造血細胞の再増殖に有用である。有効量の上記薬学的組成物を、このような処置を必要とする(すなわち、炎症性疾患、自己免疫疾患、および神経変性疾患に罹患した患者および化学療法を受けるガン患者の造血細胞の再生)哺乳動物(本明細書においてはまた患者とも呼ぶ)に投与する方法は、本発明のさらなる局面である。最終的に、それらがアポトーシスを抑制する別の結果として、本発明の薬学的組成物は、移植に使用する器官の生存能を延長する方法で、使用できる。
【0113】
処置または防止され得る炎症性疾患は、例えば、敗血性ショック、敗血症、および成人呼吸困難症候群を包含する。標的とされる自己免疫疾患は、例えば、リウマチ、関節炎、全身性エリテマトーデス、硬皮症、慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、インスリン依存性真性糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、慢性活動性肝炎、重傷筋無力症および多発性硬化症を包含する。本発明の標的とする神経変性疾患はまた、創傷の治癒を促進するために使用され得る。有害な、アポトーシスに関連する、標的とする疾患、換言すれば虚血性傷害に関連する疾患は、心筋梗塞、卒中、および虚血性腎疾患を包含する。
【0114】
用語「有効量」は、上記状態の処置において使用するための、1日当たり体重1キログラム当たり、約0.05mgから約140mgのオーダーの投薬レベルをいう(1日当たり患者1人当たり約2.5mgから約7g)。例えば、炎症は、1日当たり体重1キログラム当たり約0.01〜50mg(1日当たり患者1人当たり約0.5mgから約3.5g)の化合物の投与によって、有効に処置され得る。
【0115】
キャリア物質と組み合わされて単回投薬形態を生成し得る式1、3の化合物または他のICE/CED-3インヒビターの量は、処置される宿主および特定の投与モードに応じて変化する。例えば、ヒトに経口投与することが意図される処方物は、適切かつ簡便な量の薬学的に受容可能なキャリア(これは組成物全体の約5%から約95%まで変化し得る)と配合された、0.5mg〜5gの式1、3または他のICE/ced-3インヒビターの化合物を含み得る。投薬単位形態は、通常、約1mgから約500mgの間の式1、3または他のICE/ced-3インヒビターの活性化合物を含む。
【0116】
しかし、任意の特定の患者のための特定の「有効量」は、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康状態、性別、食餌、投与の時間、投与経路、排泄速度、薬物の組み合わせ、および治療を受ける特定の疾患の重篤度を包含する種々の因子に依存することが、理解される。
【0117】
本発明は、本明細書中に開示される化合物をICE/CED-3プロテアーゼを抑制しアポトーシスを防止するために使用するすることに焦点を当てているが、本発明の化合物はまた、他のシステインプロテアーゼのための阻害剤としても使用され得る。
【0118】
本発明の化合物はまた、システインプロテアーゼのICE/ced-3フアミリーあるいは他のシステインプロテアーゼに効果的に結合する市販試薬として有用である。市販試薬として、本発明の化合物およびその誘導体は、標的ペプチドのタンパク質分解をブロックするために使用され得るか、あるいは誘導体化されて、アフィニティークロマトグラフィー用途のための固定基質として、安定な樹脂に結合され得る。市販のシステインプロテアーゼインヒビターを特徴づける、これらの、および他の使用は、当業者には明白である。
【0119】
以下の実施例は、本発明を例示することを意図しているが、それらを限定することを意図していない。それらは、使用できるもののうちの典型であるものの、当業者に公知の他の手法を代わりに使用してもよい。
【0120】
以下の実施例において、プロトンNMRスペクトルは、300MHzで得られた;化学シフトは、内部テトラメチルシランから低磁場に引用される。
【0121】
実施例1
ICE/ced-3プロテアーゼファミリー活性の阻害についてのアッセイ
A.IC50値の決定
組み替えICEおよびCPP32酵素を用いて、本質的に、それぞれ、Thornberryら(Nature,356:768:774(1992)およびNicholsonら(Nature,376:37-43(1995))(本明細書中で参考として援用される)に従って、96ウェルマイクロタイタープレート中で式1の化合物の活性を検出する蛍光酵素アッセイを行った。これらのアッセイについての基質は、ICEアッセイについてアセチル-Tyr-Val-Ala-Asp-アミノ-4-メチルクマリン(AMC)であり、そしてcpp32およびMch5アッセイについてアセチル-Asp-Glu-Val-Asp-アミノ-4-メチルクマリンであった。酵素反応は、2mM DTTを含むICE緩衝液(25mM HEPES、1mM EDTA、0.1% CHAPS、10% スクロース、pH7.5)中で、室温で、2連で行われた。アッセイは、以下の成分を混合することにより行われた。:
8.0(ICE、Mch2、Mch3、CPP32)または20(Mch5)mM DTTのいずれかを含むICE緩
衝液中の、50μLの、ICE、Mch2、Mch5、またはcpp32のいずれか(それぞれ1
8.8、38、8.1および0.153nM濃度)またはMch3(1ユニット)の酵素;
50μLの式1の化合物またはICE緩衝液(コントロール)のいずれか;および
100μLの20μMの基質。
【0122】
アッセイする酵素および式1の化合物をマイクロタータープレートウェル中で30分間室温でプレインキュベートした後、基質を添加して反応を開始した。360nmの励起波長を用いて460nmにおける蛍光発光を測定することにより、蛍光AMC生成物形成を室温で1時間モニターした。2連(コントロール)のウェル中の蛍光変化の平均を計算しそして平均値を、インヒビター濃度の関数としてプロットして、50%阻害を生成するインヒビター濃度(IC50)を決定した。結果を表1および4(図1および4)に示す。
このアッセイについての参照化合物は、Cbz-ValAlaAsp-Hであった。これを、表1および4中において「参照(reference)」と呼ぶ。
【0123】
B.非可逆的インヒビターについての解離定数Kiおよび非可逆的速度定数k3の決定
競合的非可逆的インヒビターによるICE/ced-3ファミリープロテアーゼ酵素の非可逆的阻害について、以下の式で表されるモデルを用いて:


時間tにおける生成物の形成は、以下で表現される:


ここでE、I、EI、およびE-Iは、それぞれ、活性酵素、インヒビター、非共有結合酵素-インヒビター複合体および共有結合酵素-インヒビター付加物を示す。K1値は、可逆的結合工程の全体の解離定数である。そしてk3は、非可逆的速度定数である。[S]およびKS値は、それぞれ、酵素に結合した基質の基質濃度および解離定数である。
【0124】
上記の等式は、ICE/ced-3ファミリープロテアーゼに結合した所定のインヒビターのK1およびk3値を決定するために使用される。従って、連続的なアッセイを、60分間、様々な濃度のインヒビターおよび基質で行った。アッセイは、本質的に、表1のデータの生成についての上記と同様に、行われた(formulated)。ただし、反応は、酵素を基質-インヒビター混合物に添加することにより開始された。K1およびk3値を、生成物AMC形成を式1に従う時間の関数としてシミュレーションすることにより得た。この第2のアッセイの結果を、以下の表2、3および5(図2、3および5)に示す。
【0125】
このアッセイについての参照化合物は、Cbz-ValAlaAsp-CH2Fであり、そして値は、表2、3および5において「参照(Reference)」として示される。
【0126】
実施例2
(3S)-3−[(1-メチルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン
1-メチルインドール-2-カルボン酸(107mg、0.6mmol)および(3S)-3-(アラニニル)-アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(188mg、96%、0.6mmol)を、DMF(2mL)中に溶解し、次いで、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール-水和物(96mg、0.63mmol)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDAC)(161mg、0.84mmol)の両方を、0℃においてチッソ雰囲気下で、得られた混合物に添加した。攪拌を0℃において1時間継続し、そしてさらに20時間室温で継続した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して黄色の固体を得た。エーテルでの固体の粉末化により、表題生成物を、わずかに黄色の粉末(213mg、77%)として得た。TLC:(メタノール/塩化メチレン:1/9、シリカゲル):Rf=0.47;


【0127】
実施例3
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(127mg、0.28mmol)を、アニソール(0.2mL)および塩化メチレン(2mL)中に懸濁し、そして懸濁液をトリフルオロ酢酸(TFA)(1mL)で処理した。得られた溶液を、窒素雰囲気下、室温で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を濃縮して、そして塩化メチレンでチェイス(chase)して紫色の泡状物質を得た。泡状物質をエーテルで粉末化して、表題生成物を紫色の粉末として得た(108mg、97%)。
TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.27;




【0128】
実施例4
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(87mg、0.22mmol)を、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL、37重量%、aq)および酢酸(1mL)中に溶解し、そして得られた混合物を窒素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル溶液を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮してガラス状の物質を得、これをエーテルで粉末化して、表題生成物を灰色の粉末(24mg、32%)として得た。
TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.44;


【0129】
実施例5
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)プロリニル]アミノ-4-オキソ-ブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン
1-メチルインドール-2-カルボン酸(102mg、0.58mmol)および(3S)-3-(プロリニル)アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(189mg、0.58mmol)を、塩化メチレン(2mL)およびDMF(1mL)中に溶解し、そして4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)(71mg、0.58mmol)およびEDAC(155mg、0.81mmol)の両方を、窒素雰囲気下、0℃で混合物に添加した。攪拌を0℃で1時間継続し、そしてさらに室温で2時間継続した。反応混合物を、酢酸エチルおよび5% KHSO4溶液の間で分配した。酢酸エチル溶液を、飽和重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して153mgの褐色の泡状物質を得た。泡状物質を、フラッシュクロマトグラフによりシリカゲル上で、2%メタノール-塩化メチレンを溶出液として用いることにより精製し、表題生成物を、明るい褐色の泡状物質(50mg)として得た。
TLC(メタノール/塩化メチレン:5/95、シリカゲル):Rf=0.27、


【0130】
実施例6
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)プロリニル]アミノ-4-オキソブタン酸セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)プロリニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(50mg、0.1mmol)を、アニソール(0.2mL)および塩化メチレン(2mL)中に溶解し、そして得られた溶液を、TFA(1mL)で処理した。次いで、この反応混合物を、窒素雰囲気下、室温で1時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、そして塩化メチレンでチェイスして、紫色のフィルムを得た。フィルムを、エーテルで粉末化して、表題生成物を、紫色の粉末(47mg)として得た。
TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.18;


【0131】
実施例7
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)プロリニル]アミノ-4-オキソ-ブタン酸
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)プロリニル)アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(87mg、0.22)mmolを、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL、37重量%、aq)および酢酸(1mL)中に溶解し、そして得られた混合物を、窒素雰囲気下、室温で4時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、水で希釈して、そして酢酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル溶液を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して褐色のオイル(22mg)を得、これを、エーテルで粉末化して表題生成物を、明るい褐色の粉末(8mg)として得た。TLC(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.28;MS(EI)、C19H21N3O5+H+=372;C19H21N3O5-H+=370)。
【0132】
実施例8
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン 1-メチルインドール-2-カルボン酸(88mg、0.5mmol)および(3S)-3-(バリニル)アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(163mg、0.5mmol)を、DMF(1mL)および塩化メチレン(2mL)中に溶解し、次いで、DMAP(61mg、0.50mmol)およびEDAC(134mg、0.7mmol)の両方を、窒素雰囲気下、0℃で、溶液に添加した。攪拌を0℃で1時間継続し、そしてさらに4時間室温で継続した。反応混合物を、酢酸エチルおよび5% KHSO4溶液の間で分配した。酢酸エチル溶液を、連続的に、5% KHSO4溶液、飽和重炭酸ナトリウム溶液、およびブライン溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して黄色の泡状物質を得た。泡状物質をエーテルで粉末化して、表題生成物を、わずかに黄色の粉末(203mg、86%)として得た。TLC(メタノール/塩化メチレン:5/95、シリカゲル):Rf=0.17。
【0133】
実施例9
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソ-ブタン酸セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(170mg.0.36mmol)を、アニソール(0.2mL)および塩化メチレン(2mL)に溶解し、そして得られた溶液を、TFA(1mL)で処理した。得られた溶液を3.5時間、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、そして塩化メチレンでチェイスして紫色の泡状物質を得た。泡状物質をエーテルで粉末化して、表題生成物を固体の紫色の粉末(133mg、89%)として得た。
【0134】
実施例10
(3S)-3-[1-メチルインドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソ-ブタン酸
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(136mg、0.33mmol)を、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL、37重量%、aq)および酢酸(1mL)中に溶解し、そして得られた混合物を、5時間、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、水で希釈し、そして酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸エチル溶液を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮して紫色の泡状物質を得、これをエーテルで粉末化して、表題生成物を薄い紫色の粉末(40mg、33%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.36;MS(EI)C19H23N3O5+H+=374;C19N23N3O5-H+=372。
【0135】
実施例11
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)ロイシニル]アミノ-4-オキソ-ブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン
1-メチルインドール-2-カルボン酸(70mg、0.4mmol)および3(S)-(ロイシニル)アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(131mg、0.4mmol)を、塩化メチレン(2mL)中に溶解し、そしてDMAP(49mg、0.40mmol)およびEDAC(107mg、0.56mmol)を、窒素雰囲気下、0℃で、溶液に添加した。攪拌を、0℃で1時間継続し、そしてさらに3時間、室温で継続した。反応混合物を、酢酸エチルおよび5% KHSO4溶液の間で分配した。酢酸エチル溶液を、連続的に、5% KHSO4溶液、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2x)、およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮して、粗製の固体を得た。固体をエーテルで粉末化して、表題生成物を、白色の粉末(156mg、80%)として得た。
TLC(メタノール/塩化メチレン、5/95、シリカゲル):Rf=0.42;




【0136】
実施例12
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)ロイシニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)ロイシニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(132mg、0.27mmol)を、アニソール(0.2mL)および塩化メチレン(2mL)中に溶解し、そして得られた溶液をTFA(1mL)で処理した。得られた溶液を窒素雰囲気下、室温で、3時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、そして塩化メチレンでチェイスしてピンク色の泡状物質を得た。泡状物質をエーテルで粉末化して、表題生成物を、ピンク色の粉末(108mg、92%)として得た。
TLC(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.22;


【0137】
実施例13
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)ロイシニル]アミノ-4-オキソ-ブタン酸
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)ロイシニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(90mg、0.21mmol)を、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL、37wt%、aq)および酢酸(1mL)中に溶解し、そして得られた溶液を、7時間、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、水で希釈し、そして酢酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル溶液を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして真空下で濃縮して、紫色の泡状物質を得、これをエーテルで粉末化して、表題生成物を紫色の粉末(35mg、43%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.45;MS(EI)C20H25N3O5について;M+H+=388;M-H+=386。
【0138】
実施例14
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)フェニルアラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン
1-メチルインドール-2-カルボン酸(72mg、0.41mmol)および3(S)-(フェニルアラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(154mg、0.41mmol)を、塩化メチレン(2mL)中に溶解し、そしてDMAP(53mg、0.43mmol)およびEDAC(109mg、0.57mmol)の両方を、窒素雰囲気下、0℃で、溶液に添加した。攪拌を1時間、0℃で継続し、そしてさらに4時間、室温で継続した。反応混合物を、酢酸エチルおよび5% KHSO4溶液の間で分配し、続いて、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して、白色の固体を得た。固体をエーテルで粉末化して、表題生成物を白色の粉末(179mg、82%)として得た。TLC(メタノール/塩化メチレン:5/95、シリカゲル):Rf=0.44。
【0139】
実施例15
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)フェニルアラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)フェニルアラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(154mg、0.30mmol)を、アニソール(0.2mL)および塩化メチレン(2mL)中に溶解し、そして得られた溶液を、TFA(1mL)で処理した。得られた溶液を、4時間、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、そして塩化メチレンを共沸させて、紫色の固体を得た。固体をエーテルで粉末化して、表題生成物を紫色の粉末(141mg、100%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.25。
【0140】
実施例16
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)フェニルアラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)フェニル-アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(116mg、0.25mmol)を、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL、37重量%、aq)および酢酸(1mL)中に溶解し、そして得られた溶液を、9時間、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、水で希釈し、そして酢酸エチルで2回抽出した。酢酸エチル溶液を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して粗製生成物を得、これをエーテルで粉末化して、表題生成物を、褐色の粉末(26mg、25%)として得た。TLC(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.33;MS(EI)C23H21N3O5について;M+H+=422;M-H+420。
【0141】
実施例17
(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシン、メチルエステル
DMAP(1.222g、0.01mol)およびEDAC(2.680g、0.014mol)を、固体として、塩化メチレン(30mL)およびDMF(5mL)中の1-メチルインドール-2-カルボン酸(1.752g、0.01mol)およびグリシンメチルエステル塩酸塩(1.256g、0.01mol)に、窒素雰囲気下、0℃で、溶液に添加した。攪拌を0℃で1時間継続し、次いで3時間、室温で継続した。反応混合物を、酢酸エチルおよび5% KHSO4溶液の間で分配し、そして水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸エチル溶液を、5% KHSO4溶液、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2x)溶液、およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して、粗製生成物として、紫色の粉末を得た。粉末をエーテルで粉末化(trituration)して、表題生成物(1.734mg、70%)を得た。TLC(メタノール/塩化メチレン1:9):Rf=0.61;


【0142】
実施例18
(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシン
(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシンメチルエステル(1.687g、6.85mmol)を、1,4-ジオキサン(10mL)中に溶解し、そして攪拌しながら、1N水酸化リチウム(7.0mL、aq)で処理した。反応混合物は、直ちに、透明になり、そして1N HClで酸性化し、そして濃縮して1,4-ジオキサンを除去し、その結果、紫色の沈殿が得られた。沈殿を濾過し、水で洗浄し、そして真空下で乾燥して表題生成物を紫色の粉末(1.482g、93%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.28;


【0143】
実施例19
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシン]アミノ-4-
オキソ-ブタン酸、t-ブチルエステル、セミカルバゾン
(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシン(186mg、0.8mmol)を、塩化メチレン(5mL)およびDMF(1mL)中に溶解し、そして得られた溶液を、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(129mg、0.84mmol)およびEDAC(215mg、1.12mmol)で、窒素雰囲気下で処理し、そして反応混合物を0℃で10分間攪拌した。3(S)-アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾンp-トルエンスルフェート(312mg、0.8mmol)、次いでN-メチルモルホリン(0.09mL、0.8mmol)を、反応混合物に添加し、そして混合物を、1時間、0℃で攪拌し、そして室温でさらに4時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび5% KHSO4の間で分配し、そして後処理の間に生成物が沈殿した。水性部分からの白色沈殿を濾過により得て、そして水およびエーテルで洗浄した。有機相を濃縮し、そして残渣をエーテルで粉末化することにより白色沈殿物の別の部分を得た。合わせた沈殿物は、表題生成物(297mg、66%)であった。TLC(メタノール/塩化メチレン:1/9、シリカゲル):Rf=0.42;


【0144】
実施例20
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシニル]アミノ-4-オキソ-ブタン酸、セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(118mg、0.26mmol)を、アニソール(0.2mL)および塩化メチレン(2mL)中に溶解し、そして得られた溶液をTFA(1mL)で処理した。得られた溶液を、3時間、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、そしておよび塩化メチレンでチェイスして、緑色の固体を得た。エーテルでの固体の粉末化により、表題生成物を緑色の粉末(88mg、87%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.47;


【0145】
実施例21
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシニル]-アミノ-4-オキソブタン酸
(3S)-3-[(1-メチルインドール-2-カルボニル)グリシニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(76mg、0.20mmol)を、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL、37重量%、aq)および酢酸(1mL)の混合物中に溶解し、そして混合物を、6時間、窒素雰囲気下、室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた酢酸エチル溶液を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して、粗製生成物を得、これをエーテルで粉末化して、表題生成物を、明るい黄色の粉末(29mg、44%)として得た。TLC(塩化メチレン:メタノール:酢酸、8:1:1、シリカゲル):Rf=0.61;MS(EI)C16H17N3O5について;M+H+ 330。


【0146】
実施例22
(3S)-3-[(1-ベンジルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン
1-ベンジルインドール-2-カルボン酸(477mg、1.9mmol)および3(S)-(アラニニル)アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(581mg、1.9mmol)を、塩化メチレン(8mL)中に溶解し、そしてDMAP(232mg、1.9mmol)およびEDAC(498mg、2.6mmol)の両方を、窒素雰囲気下、0℃で溶液に添加した。得られた溶液を、0℃で1時間攪拌し、そしてさらに2時間室温で攪拌した。次いで反応混合物を、酢酸エチルで希釈し、連続的に飽和重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮して黄色の泡状物質を得た。泡状物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製(シリカゲル、メタノール/塩化メチレン2-5%)して、表題生成物を白色の粉末(570mg、56%)として得た。TLC(メタノール/塩化メチレン:1/9、シリカゲル):Rf=0.38;


【0147】
実施例23
(3S)-3-[(1-ベンジルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-ベンジルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(247mg,0.46mmol)を、アニソール(0.5mL)および塩化メチレン(2mL)に溶解し、そして得られた混合物をTFA(1mL)で処理した。得られた溶液を、窒素雰囲気下、室温にて3.5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、そして塩化メチレンでチェイスし、明るい緑色の固体を得た。この固体をエーテルで粉末化し、表題生成物を緑色の粉末(215mg,98%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、8:1:1、シリカゲル):Rf=0.50;


【0148】
実施例24
(3S)-3-[(1-ベンジルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸
(3S)-3−[(1-ベンジルインドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(176mg,0.37mmol)を、メタノール(4.5mL)、ホルムアルデヒド(1.5mL,37重量%水溶液)、および酢酸(1.5mL)に溶解し、そして得られた混合物を、窒素雰囲気下、室温にて4時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、水で希釈し、そして酢酸エチルで2度抽出した。酢酸エチル溶液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し、粗生成物を得た。これを、エーテルで粉末化し、表題生成物を緑色の粉末(113mg,72%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.38;C232335に関するMS;M+H+=422;M−H+=420。


【0149】
実施例25
(3S)-3-[(1-(4'-ブテニル)インドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン
[1-(4'-ブテニル)インドール]-2-カルボン酸(108mg,0.5mmol)および3(S)-(バリニル)アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(163mg,0.5mmol)を、塩化メチレン(3mL)に溶解した。この溶液に、DMAP(61mg,0.5mmol)およびEDAC(134mg,0.7mmol)の両方を、窒素雰囲気下、温度0℃にて添加し、そして得られた反応混合物を1時間0℃で撹拌し、さらに室温で5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、連続的に飽和重炭酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し、黄色泡状物質を得た。この泡状物質をエーテルで粉末化し、表題生成物をわずかに黄色の粉末(146mg,55%)として得た。TLC:(メタノール/塩化メチレン:1/9、シリカゲル):Rf=0.23;


【0150】
実施例26
(3S)-3-[(1-(4'-ブテニル)インドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-(4'-ブテニル)インドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(247mg,0.46mmol)を、アニソール(0.2mL)および塩化メチレン(2mL)に溶解し、そして得られた溶液をTFA(1mL)で処理した。酸性化溶液混合物を、窒素雰囲気下、室温にて4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、そして塩化メチレンでチェイスし、粗製固体を得た。この固体をエーテルで粉末化し、表題生成物を紫色の粉末(99mg,88%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.36;


【0151】
実施例27
(3S)-3-[(1-(4'-ブテニル)インドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソブタン酸
(3S)-3-[(1-(4'-ブテニル)インドール-2-カルボニル)バリニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(79mg,0.17mmol)を、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL,37重量%水溶液)および酢酸(1mL)に溶解し、そして得られた混合物を、窒素雰囲気下、室温にて7時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、水で希釈し、そして酢酸エチルで2度抽出した。合わせた酢酸エチル溶液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し、粗生成物を得た。これをエーテルで粉末化し、表題生成物を明るい紫色の粉末(24mg,34%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、20:1:1、シリカゲル):Rf=0.60;C222735に関するMS(EI):M+H+=414;M-H+=412。


【0152】
実施例28
(3S)-3-[(1-(2'-(1'-t-ブトキシ-1'-オキソ)エチル)インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン
1-[2'-(1'-t-ブトキシ-1'-オキソ)エチル]インドール-2-カルボン酸(220mg,0.8mmol)および3(S)-(アラニニル)アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(241mg,0.8mmol)を、塩化メチレン(3mL)およびDMF(1mL)に溶解し、そして得られた溶液を、DMAP(98mg,0.8mmol)およびEDAC(211mg,1.0mmol)の両方で処理した。得られた反応混合物を、0℃で1時間撹拌し、次いでさらに室温で3時間撹拌し、白色の沈殿物を得た。反応混合物を濃縮し、塩化メチレンを除去し、そして5%KHSO4溶液でクエンチした。白色固体を濾過によって回収し、水およびエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥し、表題生成物を白色の粉末(297mg,66%)として得た。TLC:(メタノール/塩化メチレン/:1/9、シリカゲル):Rf=0.27。


【0153】
実施例29
(3S)-3-[(1-カルボキシメチル)-インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン
塩化メチレン(2mL)中の(3S)-3-[(1-(2'-(1'-t-ブトキシ-1'-オキソ)エチル)インドール-2-カルボニル)]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(274mg,0.51mmol)を、TFA(1mL)で処理した。得られた溶液を、室温、窒素雰囲気下で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、そして塩化メチレンでチェイスし、固体を得た。この固体をエーテルで粉末化し、表題生成物を明るい灰色の粉末(262mg)として得た。TCL:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、8:1:1、シリカゲル):Rf=0.08。


【0154】
実施例30
(3S)-3-[(1-カルボキシメチル)インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸
(3S)-3-[(1-(カルボキシメチル)インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(241mg,0.47mmol)を、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL,37%水溶液)および酢酸(1mL)に溶解し、そして得られた溶液を、室温、窒素雰囲気下で3時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、水で希釈し、そして酢酸エチルで2度抽出した。合わせた酢酸エチル溶液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し、ガラス状物質を得た。このガラス状物質をエーテルで粉末化し、表題生成物をわずかに黄色の粉末(114mg,63%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、8:1:1、シリカゲル):Rf=0.16。


【0155】
実施例31
(3S)-3-[(1-(3'-(1'-t-ブトキシ-1'-オキソ)プロピル)インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン
1-[3'-(1'-t-ブトキシ-1'-オキソ)プロピル]インドール-2-カルボン酸(147mg,0.51mmol)を、DMF(3mL)に溶解し、そして得られた溶液に、DMAP(68mg,0.56mmol)およびEDAC(140mg,0.73mmol)の両方を添加した。撹拌を、窒素雰囲気下、0℃で10分間続けた。(3S)-3-(アラニニル)アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(154mg,0.51mmol)を、この反応混合物に添加し、そして混合物を0℃で1時間撹拌し、次いでさらに室温で4時間撹拌した。反応混合物を、5%KHSO4溶液と酢酸エチルとの間に分配した。酢酸エチル溶液を5%KHSO4溶液、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×)、およびブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し、粗生成物として泡状物質を得た。この泡状物質をエーテルで粉末化し、表題生成物を白色の粉末(161mg,55%)として得た。TLC:(メタノール/塩化メチレン/:1/9、シリカゲル):Rf=0.36;


【0156】
実施例32
(3S)-3-[(1-(2'-カルボキシエチル)インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン
(3S)-3-[(1-(3'-(1'-t-ブトキシ-1'-オキソ)プロピル)インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、t-ブチルエステルセミカルバゾン(140mg,0.24mmol)を、アニソール(0.2mL)および塩化メチレン(2mL)に溶解し、そしてこの懸濁液をTFA(1mL)で処理した。得られた溶液を、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、そして塩化メチレンでチェイスし、固体を得た。この固体をエーテルで粉末化し、表題生成物を無色の粉末(107mg,95%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、8:1:1、シリカゲル):Rf=0.17;


【0157】
実施例33
(3S)-3-[(1-(2'-カルボキシエチル)インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸
(3S)-3-[(1-(カルボキシエチル)インドール-2-カルボニル)アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸、セミカルバゾン(95mg,0.21mmol)を、メタノール(3mL)、ホルムアルデヒド(1mL,37%水溶液)および酢酸(1mL)に溶解し、そして得られた溶液を、室温、窒素雰囲気下で4時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、メタノールを除去し、水で希釈し、そして酢酸エチルで2度抽出した。合わせた酢酸エチル溶液をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し、ガラス状物質を得た。このガラス状物質をエーテルで粉末化し、表題生成物をわずかに黄色の粉末(20mg,20%)として得た。TLC:(塩化メチレン:メタノール:酢酸、8:1:1、シリカゲル):Rf=0.26。


【0158】
実施例34
2,6-ジクロロベンジルオキシエタノール
水酸化ナトリウム(1.76g,0.044mmol,鉱油中60重量%)を、乾燥THF(100mL)中のエチレングリコール(11.2mL)の溶液にゆっくりと添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下、室温で短時間撹拌した。α-ブロモ-2,6-ジクロロトルエン(9.894g,0.04mol)をこの混合物に添加し、そして混合物をさらに窒素雰囲気下、室温で5.5時間撹拌した。さらなる水酸化ナトリウム(0.400g)を添加し、次いで混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、THFを除去し、そして残渣をエーテルと水との間に分配した。水層をエーテル(2×)で逆抽出した。合わせた有機溶液を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮し、粗製オイルを得た。このオイルを、酢酸エチル/ヘキサン(10-50%)を用いて、シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフし、表題生成物を黄色オイル(4.56g,51%)として得た。TLC:(酢酸エチル/ヘキサン、30/70):Rf=0.26。


【0159】
実施例35
5-(2',6'-ジクロロベンジルオキシ)-4-ヒドロキシ-3-ニトロペンタン酸、t-ブチルエステ
DMSOを、塩化オキサリル(7.5mL,15.0mmol,塩化メチレン中2.0M)溶液(47.5mL)に滴下し、そして得られた反応混合物を-78℃で10分間撹拌した。乾燥塩化メチレン(5mL)中の2,6−ジクロロベンジルオキシ-エタノール(2211mg,10mmol)を、この混合物に滴下し、次いで、この混合物を窒素雰囲気下、-78℃で15分間撹拌した。トリエチルアミン(8.4mL,60mmol)を反応混合物に滴下し、そして得られた混合物を-78℃で10分間撹拌し、次いで0℃に加温した(約20分間にわたって)。tert-ブチル3-ニトロプロピオネート(1927mg,乾燥塩化メチレン(5mL)中11.0mmol)の塩化メチレン溶液を、反応混合物に滴下し、そして混合物を1時間撹拌した。残渣をエーテルで抽出し、そして得られた白色固体を濾過によって回収した。有機濾液を5%KHSO4溶液(2×)およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し、粗製オイル(3.95g)を得た。オイルを、酢酸エチル/ヘキサン(1:2)を用いるシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフイーにかけ、表題生成物を黄色オイル(2.917g,74%)として得た。TLC:(酢酸エチル、ヘキサン、60/40):Rf=0.54。
【0160】
実施例36
3-アミノ-5-(2',6'-ジクロロベンジルオキシ)-4-ヒドロキシペンタン酸、t-ブチルエステ
メタノール(150mL)中の5-(2',6'-ジクロロベンジルオキシ)-4-ヒドロキシ-3-ニトロペンタン酸t-ブチルエステル(2.213g,0.0056mol)および湿潤ラネーニッケル(3.4g)を、水素バルーン下、室温で2時間撹拌した。反応混合物をCeliteを通して濾過し、そして濾過ケーキをメタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、そして塩化メチレンでチェイスし、表題生成物(2.078g,100%)を得た。TLC:(メタノール:塩化メチレン、1/9):Rf=0.21。
【0161】
実施例37
N-(1,3-ジメチルインドール-2-カルボニル)バリン
DMAP(367mg,3.0mmol)およびEDAC(748mg,3.9mmol)を、固体として、DMF(5mL)中の1,3-ジメチルインドール-2-カルボン酸(568mg,3.3mmol)の溶液に添加し、そして得られた混合物を窒素雰囲気下、0℃で10分間撹拌した。バリンのメチルエステルの塩化メチレン溶液(553mg,3.