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【発明の名称】 易水洗型睫用化粧料
【発明者】 【氏名】姫野 達也
【住所又は居所】東京都北区栄町48番18号 株式会社コーセー研究本部内

【氏名】下山 雅秀
【住所又は居所】東京都北区栄町48番18号 株式会社コーセー研究本部内

【要約】 【課題】涙や汗などに対しては化粧持ち効果があり、温度が25℃以下の水を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができ、使用性(軽さ、なめらかさ)に優れ、化粧膜が均一で光沢がある易水洗型睫用化粧料を提供する。

【解決手段】(A)ポリビニルアルコール、(B)(メタ)アクリル酸アルキルを構成単位として含む重合体、(C)N−ビニルピロリドンと分子内に二重結合を有する単量体との共重合体を含有することを特徴とする易水洗型睫用化粧料を提供するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)〜(C);
(A)ポリビニルアルコール
(B)(メタ)アクリル酸アルキルを構成単位として含む重合体
(C)N−ビニルピロリドンと分子内に二重結合を有する単量体との共重合体
を含有することを特徴とする易水洗型睫用化粧料。
【請求項2】
成分(C)の共重合体がN−ビニルピロリドンとスチレン及び/または酢酸ビニルから選ばれる1種又は2種以上の単量体との共重合体であることを特徴とする請求項1記載の易水洗型睫用化粧料。
【請求項3】
成分(A)を0.01〜3質量%、成分(B)を5.0〜30質量%、成分(C)を0.1〜10質量%含有することを特徴とする請求項1記載または2記載の易水洗型睫用化粧料。
【請求項4】
水(水温:25℃)で容易に落とす事ができることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の易水洗型睫用化粧料。
【請求項5】
易水洗型睫用化粧料が水中油型乳化タイプであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の易水洗型睫用化粧料。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、易水洗型睫用化粧料に関し、更に詳しくは、ポリビニルアルコール、(メタ)アクリル酸アルキルを構成単位として含む重合体、N−ビニルピロリドンと分子内に二重結合を有する単量体との共重合体、これら皮膜形成能を有する高分子を配合することにより、涙や汗などに対しては化粧持ち効果があり、温度が25℃以下の水を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができ、使用性(軽さ、なめらかさ)に優れ、化粧膜が均一で光沢がある易水洗型睫用化粧料に関するものである。
【背景技術】
【0002】
睫用化粧料は、睫をカールする事や睫を太く、長く見せることで、目元をはっきりさせるといった化粧効果をもつものである。
これらの睫用化粧料は、ワックス等の固形状油分、油溶性樹脂及び粉体、皮膜形成剤を主骨格として構成されており、化粧品としての快適な使用性、使用感、及び機能性を演出するために、種々の性状、性質をもつワックス類、油溶性樹脂、粉体、皮膜形成剤の配合検討が行われてきた。これら、ワックスや油溶性樹脂の研究により、耐水性や耐油性が飛躍的に向上してきた。しかし、耐水性や耐油性が向上すると、化粧膜の除去が困難になり、強力な化粧膜の除去を目的とした目元専用のリムーバーが必要となってきた。この目元専用リムーバーは、強力な化粧膜の除去を可能とするメリットもあるが、その反面、目にも大きな負担がかかるというデメリットもあった。そこで、目元専用リムーバーを使用しなくても、温水により除去できる睫用化粧料(例えば、特許文献1、2参照)や水で除去できるマスカラ下地(例えば、特許文献3参照)の開発が行われてきた。
【0003】
【特許文献1】特開2003−137732公報
【特許文献2】特開2003−26539公報
【特許文献3】特開2004−339082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これまでの温水により除去できる睫用化粧料は、汗や涙に対しての化粧もちは付与したものの、温水の使用できない状況において、水を用いた洗顔では落ちない等の不便さがあった。また、水により除去できるマスカラ下地は、水で落とすためには、あらかじめマスカラを塗布する前に、水で除去できるマスカラ下地を使用しなくてはいけないという不便さがあった。また、マスカラ下地とマスカラという塗布行為が2回あり、綺麗に塗布するにはテクニックも必要とされ、均一な化粧膜を作るのは難しく、簡便さにも欠けていた。そこで、一回の塗布行為により、涙や汗などに対しては化粧持ち効果があり、水(水温:25℃以下)を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができ、しかも、光沢のある均一な化粧膜が得られる睫用化粧料の開発が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリビニルアルコールと、(メタ)アクリル酸アルキルを構成単位として含む重合体と、N−ビニルピロリドンと分子内に二重結合を有する単量体との共重合体とを含有することにより、涙や汗などに対しては化粧持ち効果があり、水を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができることを特徴とする、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)に優れ、化粧膜が均一で光沢がある易水洗型睫用化粧料が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(C)、
(A)ポリビニルアルコール
(B)(メタ)アクリル酸アルキルを構成単位として含む重合体
(C)N−ビニルピロリドンと分子内に二重結合を有する単量体との共重合体
を含有することを特徴とする易水洗型睫用化粧料である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の易水洗型睫用化粧料は、涙や汗などに対しては化粧持ち効果があり、水を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができ、使用性(軽さ、なめらかさ)に優れ、化粧膜が均一で光沢があるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において、易水洗型とは、水によって容易に洗い流せること、すなわち、水温が25℃以下であっても除去する行為(洗顔や睫を擦る行為)により、容易に落とす事ができることをいう。
【0009】
本発明の易水洗型睫用化粧料に用いられる成分(A)のポリビニルアルコールとしては、通常化粧品に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用することができる。ポリビニルアルコールの市販品として、例えば、PVA−205、PVA−217、クラレポバール PVA124(以上、クラレ社製)、PVA−EG25、PVA−EG40、PVA−GL05S、PVA−EG05、(以上、日本合成化学工業社製)等が例示できる。これらの成分(A)は必要に応じ、1種又は2種以上を使用することができる。
本発明に使用される成分(A)のポリビニルアルコールの含有量は、特に限定されないが、0.01〜3質量%(以下、単に「%」で示す。)が好ましく、0.5〜2%が更に好ましい。この範囲であれば、水での落とし易さ、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性(光沢度)の点で満足のいくものが得られる。
【0010】
本発明の易水洗型睫用化粧料に用いられる成分(B)の(メタ)アクリル酸アルキルを構成単位として含む重合体としては、通常化粧料に使用される皮膜形成能をもつ重合体あるいは共重合体であれば特に制限されず、いずれのものも使用することができる。具体的には、例えば(メタ)アクリル酸アルキル重合体、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、(メタ)アクリル酸アルキル・スチレン共重合体等が挙げられる。また、これらの重合体は水性分散物としても用いることができる。このような水性分散物として、アクリル酸アルキル共重合体の市販品としては、ヨドゾールGH810(日本NSC社製)、PLEXTOL B−500(ポリマーラテックス社製)等が例示でき、(メタ)アクリル酸アルキル・スチレン共重合体の市販品としてはヨドゾールGH41(日本NSC社製)等が例示できる。これらの成分(B)は、必要に応じ、1種又は2種以上を使用することができる。
本発明に使用される成分(B)の含有量は、特に限定されないが、固形分換算で5〜30%が好ましく、10〜20%が更に好ましい。この範囲であれば、水での落とし易さ、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性(光沢度)の点で満足のいくものが得られる。
【0011】
本発明の易水洗型睫用化粧料に用いられる成分(C)のN−ビニルピロリドンと分子内に二重結合を有する単量体との共重合体は、皮膜形成能もつもので、通常化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用することができる。例えば、N−ビニルピロリドンとスチレンやカルボン酸のビニルエステル等の非水溶性単量体との共重合体が好ましく、特に、スチレンや酢酸ビニルとN−ビニルピロリドンとで構成される共重合体が好ましい。具体的には、例えば、N−ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、N−ビニルピロリドン・スチレン共重合体、N−ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体、N−ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩等が挙げられる。また、これらの共重合体を水性分散物あるいは水溶液として用いることができる。これらの市販品としては、PVP/VA−S630(ISPヴァンダイク社製)、エタノール溶液としてアコーンKS(大阪有機化学工業社製)、PVP/VAE−735(ISPヴァンダイク社製)、水性分散物としてANTARA430(ISPヴァンダイク社製)等が挙げられる。これらの成分(C)は必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
本発明に使用される成分(C)の含有量は、特に限定されないが、固形分換算で0.1〜10%が好ましく、より好ましくは1〜5%である。この範囲であれば、効果の持続性、使用性、化粧膜の均一性(光沢度)の点で満足のいくものが得られる。
【0012】
本発明の易水洗型睫用化粧料は、上記必須成分を溶媒に分散あるいは溶解して用いることができる。溶媒としては、水、低級アルコール、液状油剤等が用いられるが、水性分散物として配合する場合は、その分散媒を溶媒として使用することができる。
また、本発明の易水洗型睫用化粧料には、通常化粧料に配合される成分として、炭化水素油、エステル油、植物油、抱水性油剤、シリコーン油、シリコーン誘導体等の油性成分、無機顔料、有機顔料及び体質顔料等の粉体およびそれらのシリコーン処理物やフッ素化合物処理物、界面活性剤、繊維、多価アルコール、水溶性高分子、保湿剤等の水性成分、糖類、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、リパーゼやプロテアーゼ等の酵素類、レゾルシンやイオウ等の各種薬剤、清涼剤、色素、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
【0013】
油性成分としては、化粧品に一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源の固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、パラフィンワックス、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリイソブチレン、ポリブテン、セレシンワックス、オゾケライトワックス等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、ゲイロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等のロウ類、ホホバ油、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、フィトステロール脂肪酸エステル、トリグリセライド、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、高重合度メチルフェニルポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、架橋型ポリエーテル変性メチルポリシロキサン、メタクリル変性オルガノポリシロキサン、ステアリル変性オルガノポリシロキサン、オレイル変性オルガノポリシロキサン、ベヘニル変性オルガノポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、12−ヒドロキシステアリン酸等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
【0014】
粉体成分としては、化粧品に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
【0015】
界面活性剤としては、化粧品一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。
【0016】
繊維としては、化粧品に一般に使用されるものであれば特に制限されず、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられる。これらの繊維は、必要に応じて表面処理を施して使用される。表面処理剤としてはフッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等が挙げられる。
【0017】
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の他の保湿剤を含有する事もできる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。
【0018】
本発明の易水洗型睫用化粧料の剤型としては、水中油型や油中水型の乳化タイプ、油性型等があげられ、形態としては、クリーム状、ゲル状、液状等が挙げられるが、中でも水中油型乳化タイプが好ましく、ゲル状が好ましい。外観は、透明、半透明、不透明それぞれの易水洗型睫用化粧料として使用することができる。
【0019】
本発明の易水洗型睫用化粧料の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、水中油型乳化タイプは、成分(A)ポリビニルアルコール、成分(B)(メタ)アクリル酸アルキルを構成単位として含む重合体、成分(C)N−ビニルピロリドンと分子内に二重結合を有する単量体との共重合体を含有する水性成分を加熱混合したものを、高温で溶解した油性成分に加え、乳化した後、冷却して充填することにより得ることができる。
【実施例】
【0020】
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0021】
実施例1〜7及び比較例1〜6:易水洗型睫用化粧料(水中油型乳化タイプ)
下記表1に示す処方の易水洗型睫用化粧料を調製し、容易に落とす事ができる効果、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性、光沢度(化粧膜の均一性)について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1に示す。
【0022】
【表1】


【0023】
*1:サイリシア550(富士シリシア化学社製)
*2:AEROSIL300(日本アエロジール社製)
*3:クラレポバール 224C(クラレ社製)
*4:PLEXTOL B−500(固形分50%)(ポリマーラテックス社製)
*5:ANTARA 430(固形分40%)(ISPヴァンダイク社製)
*6:ユカフォーマー SM(固形分30%エタノール溶液)(ダイヤケムコ社製)
*7:LUVISKOL K90(バディッシュ社製)
*8:プラスサイズ L−6330(固形分30%エタノール水溶液)(互応化学工業社製)
(製造方法)
(製法)
A.成分(1)〜(11)を80℃に加熱し、均一に混合する。
B.成分(12)〜(22)を80℃で均一に加熱混合する。
C.AにBを加え、乳化し、室温まで冷却する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
【0024】
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
a.化粧膜の落とし易さ
b.化粧効果の持続性
c.使用性
d.化粧膜の均一性
e.流水試験(化粧膜の落とし易さ及び化粧効果の持続性)
f.耐水性試験(化粧効果の持続性)
g.光沢度(化粧膜の均一性)
a〜dについては、各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対評価にて6段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
尚、aの化粧膜の落とし易さについては、水道水を用いて、睫を水にぬらしながら除去することにより、容易に落とす事ができるかどうかを評価した。
また、bの化粧効果の持続性については、各試料を睫に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、6時間後に涙や汗などでは落ちていないかどうかを評価した。
aの化粧膜の落とし易さとbの化粧効果の持続性については、前記使用テストによる評価に加え、下記の試験(e、f)を行った。
dの化粧膜の均一性はグロスメーターを用いて測定した結果(g)も加えた。
【0025】
絶対評価基準
(評点):(評価)
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
【0026】
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3点を超える5点以下:良好
△ :1点を超える3点以下:やや不良
× :1点以下 :不良
【0027】
(流水試験)
e.各試料をガラス板に膜厚32mil(約0.8mm)のアプリケータで塗布膜を形成させ、この塗布膜を流水に30秒さらした後の指でこすり塗布膜の状態を下記の基準で評価及び判定した。尚、本試験は、涙や汗では落ちない耐水性と、水での落とし易さの両者を評価軸として判定した。また、水を流してから30秒以内で壊れるものが、使用テストでの化粧膜の落とし易いものと一致したため、以下の基準とした。
(判定):(評価基準)
◎ :塗布膜は、水の流し始めは壊れないが、15秒程度から壊れ始め、指でこすることにより塗布膜が簡単に壊れる。
○ :塗布膜は、水の流し始めは壊れないが、25秒程度から壊れ始め、指でこすることにより塗布膜が簡単に壊れる。
△ :塗布膜は、水を流して30秒間は壊れないが、指でこすれば壊れる。
× :塗布膜は、水を流し始めるとすぐに壊れるか、溶ける。あるいは、30秒後指でこすっても壊れない。
【0028】
(耐水性試験)
f.各試料を塗布した「付け睫毛」を23.5℃の水中に6時間浸漬させ、その状態を観察し、化粧膜の剥がれ具合を下記の基準で評価及び判定した。
(判定):(評価基準)
◎ :全く「剥がれ」や「ふやけ」がない。
○ :「剥がれ」はないが、少々の「ふやけ」はみられる。
△ :「剥がれ」、「ふやけ」ともにある。
× :全て「剥がれる」か、溶けている。
【0029】
(化粧膜の均一性:光沢度)
g.各試料をガラス板に膜厚32mil(約0.8mm)のアプリケータで塗布膜を形成させ、グロスメーター(日本電色工業株式会社製)にて、45度入射、45度受光で光沢度を測定し、下記の基準で評価及び判定した。
(判定):(光沢度)
○ :70以上
× :70未満
【0030】
表1の結果から明らかな如く、本発明の実施例1〜7の易水洗型睫用化粧料は、比較例1〜6の易水洗型睫用化粧料に比べ、水を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができる効果、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性、光沢度の全てにおいて優れたものであった。これに対して、成分(A)の含有されていない比較例1では特に化粧膜の落とし易さ、化粧膜の均一性の点で満足いくものが得られなかった。また、成分(B)の含有されていない比較例2では皮膜形成能力が弱いため、化粧持ち効果の持続の点で、満足いくものが得られなかった。成分(B)の代わりに(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマーを含有した比較例3では特に化粧持ち効果の持続、化粧膜の均一性の点で、満足いくものが得られなかった。成分(C)の含有されていない比較例4では特に化粧膜の落とし易さの点で、成分(C)の代わりにポリビニルピロリドンを含有した比較例5や(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMPを含有した比較例6では特に化粧膜の落とし易さ、化粧膜の均一性の点で、満足いくものが得られなかった。
【0031】
実施例8:マスカラ(水中油型乳化タイプ)
(成分) (%)
(1)ステアリン酸 2
(2)キャンデリラワックス 3
(3)ミツロウ 4.5
(4)セタノール 0.1
(5)パラフィン 5
(6)モノステアリン酸グリセリン 0.9
(7)ショ糖脂肪酸エステル 1.5
(8)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.3
(9)セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
(10)ロジン酸ペンタエリスリット 3
(11)ベンガラ 1.4
(12)黄酸化鉄 2.6
(13)タルク 2
(14)マイカ 3
(15)トリエタノールアミン 1.1
(16)1,3−ブチレングリコール 7
(17)ポリビニルアルコール*9 2
(18)アクリル酸アルキル共重合体エマルション
(固形分50%)*4 10
(19)(メタ)アクリル酸アルキルスチレン共重合体エマルション
(固形分45%)*10 10
(20)ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション
(固形分40%)*5 2
(21)ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体*11 1
(22)ナイロン繊維(3デニール、1mm) 2
(23)無水ケイ酸 2.5
(24)香料 0.1
(25)防腐剤 0.2
(26)精製水 残量
*9:PVA EG05(日本合成化学工業社製)
*10:ヨドゾールGH41(日本NSC社製)
*11:PVP/VA−S630(ISPヴァンダイク社製)
(製法)
A.成分(1)〜(10)を80℃に加熱溶解し、成分(11)〜(14)を加え、均一に混合する。
B.成分(15)〜(26)を80℃で均一に加熱混合する。
C.AにBを加え、乳化し、室温まで冷却する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
本発明のマスカラ(水中油型乳化タイプ)は、水を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができる効果、被膜効果による化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性(光沢度)に優れたものであった。
【0032】
実施例9:マスカラ(油中水型乳化タイプ)
(成分) (%)
(1)デカメチルシクロペンタシロキサン 5
(2)軽質流動イソパラフィン 30
(3)トリメチルシロキシケイ酸溶液*12 1
(4)ミツロウ 4
(5)α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体*13 2
(6)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体*14 2
(7)ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 5
(8)無水ケイ酸*1 3
(9)無水ケイ酸*2 2
(10)黒酸化鉄 5
(11)タルク 5
(12)ポリビニルアルコール*9 2
(13)アクリル酸アルキル共重合体エマルション*15 15
(14)ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体エマルション*16 5
(15)精製水 残量
*12:シリコンKF−9021(信越化学工業社製)
*13:ANTARON V−220(ISPヴァンダイク社製)
*14:NUCシリコーン SS2802(日本ユニカー社製)
*15:ヨドゾールGH810(固形分46%)(日本NSC社製)
*16:PVP/VAE−735(固形分50%)(ISPヴァンダイク社製)
(製法)
A.成分(1)〜(6)を80℃に加熱し、均一に混合する。
B.Aに成分(7)を加え、混合する。
C.Bに成分(8)〜(11)を加え、混合分散する。
D.成分(12)〜(15)を80℃で均一に加熱混合する。
E.CにDを加え、乳化し、室温まで冷却する。
F.Eを容器に充填して製品とする。
本発明のマスカラ(油中水型乳化タイプ)は、水を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができる効果、被膜効果による化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性(光沢度)に優れたものであった。
【0033】
実施例10:マスカラ(油性型ゲル状)
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス 2
2.揮発性炭化水素油*17 50
3.クオータニウム−18ヘクトライト 7
4.炭酸プロピレン 1.5
5.パルミチン酸デキストリン 8
6.無水ケイ酸 *18 0.5
7.シリル化処理無水ケイ酸*19 0.5
8.タルク 残量
9.黄酸化鉄 0.3
10.黒酸化鉄 8
11.ポリビニルアルコール*7 3
12.p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 3
13.アクリル酸アルキル共重合体エマルション*4 1
14.ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体*11 10
15.防腐剤 適量
16.香料 適量
*17:IPソルベント 1620 (出光石油化学社製)
*18:AEROSIL 200(日本アエロジル社製)
*19:AEROSIL R976S(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A:成分1〜2を110℃で均一に溶解混合する。
B:A成分に成分3〜16を加えて均一に混合する。
C:Bを容器に充填し、冷却してマスカラを得た。
実施例10のマスカラ(油性型ゲル状)は、水を用いて除去する行為(洗顔などの行為)により、容易に落とす事ができる効果、被膜効果による化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性(光沢度)に優れたものであった。
【出願人】 【識別番号】000145862
【氏名又は名称】株式会社コーセー
【住所又は居所】東京都中央区日本橋3丁目6番2号
【出願日】 平成17年3月18日(2005.3.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−257052(P2006−257052A)
【公開日】 平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願番号】 特願2005−80139(P2005−80139)