| 【発明の名称】 |
アレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤、及びアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる飲食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】滝本 博明
【氏名】熊沢 義雄
【氏名】武川 和琴
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| 【要約】 |
【課題】花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息等のI型アレルギー性疾患の症状に対して優れた抑制効果を有し、長期間服用しても副作用の心配のないアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤、及びアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる飲食品を提供する。
【解決手段】エンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体を有効成分として含有し、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体量が2g以上とされているアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤。エンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体を有効成分として含有し、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体量が2g以上とされており、製品又はその説明書にアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる旨の表示を付された飲食品。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体を有効成分として含有し、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2g以上とされていることを特徴とするアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤。 【請求項2】 前記1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2〜10gとされている請求項1記載のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤。 【請求項3】 前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)はFERM BP-10284(産業技術総合研究所・特許微生物寄託センター寄託番号)である請求項1又は2記載のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤。 【請求項4】 好酸球浸潤を抑制するものである請求項1〜3のいずれか1つに記載のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤。 【請求項5】 IL-4産生を抑制する一方、インターフェロン-γ産生を亢進するものである請求項1〜4のいずれか1つに記載のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤。 【請求項6】 エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体を有効成分として含有し、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2g以上とされており、製品又はその説明書にアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる旨の表示を付したことを特徴とする飲食品。 【請求項7】 前記1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2〜10gとされている請求項4記載の飲食品。 【請求項8】 前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)はFERM BP-10284(産業技術総合研究所・特許微生物寄託センター寄託番号)である請求項6又は7記載の飲食品。 【請求項9】 製品又はその説明書に、更に、好酸球浸潤を抑制するために用いられる旨の表示を付した請求項6〜8のいずれか1つに記載の飲食品。 【請求項10】 製品又はその説明書に、更に、IL-4産生を抑制する一方、インターフェロン-γ産生を亢進するために用いられる旨の表示を付した請求項6〜10のいずれか1つに記載のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる飲食品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体を有効成分として含有するアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤、及びアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる飲食品に関する。 【背景技術】 【0002】 花粉、ダニ、ハウスダスト等は代表的なアレルゲン物質であり、花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎等の様々なアレルギー疾患を引き起こすことが知られている。特に、花粉症は患者数も多く、社会問題にもなっている。 【0003】 通常、このようなアレルギー疾患の治療には、ステロイド剤、非ステロイド剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤等の外用あるいは内服が行われている。これらの薬剤は優れた抗アレルギー効果を有するものの、副作用が強いためその使用には制限があり、長期間の使用は好ましいものとは言えなかった。 【0004】 一方、近年、腸内フローラの研究が進展し、腸内フローラが宿主の健康や疾病に密接に関係していることが明らかとなり、乳酸菌やビフィズス菌等をプロバイオティクスとして様々な疾病の予防や症状の改善のために用いる試みが盛んに行われている。 【0005】 例えば、乳酸球菌の1種であるエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)は免疫賦活作用を有していることが知られており、下記特許文献1には、エンテロコッカス・フェカリス等の乳酸菌の菌体を有効成分とするIgE抗体産生抑制剤が開示されており、該IgE抗体産生抑制剤の1日当りの投与量は、菌体重量で約10〜1000mgであることが記載されている(段落番号0013参照)。 【0006】 また、下記特許文献2には、ヒトの腸内細菌群より分離された乳酸菌として、エンテロコッカス・フェカリス(AD101株)、ラクトバチルス・ロイテリー(AD0002株)のうち1種類以上の菌体における、ヒスタミン遊離抑制効果を有するI型アレルギー抑制剤、及びIV型アレルギー抑制剤が開示されている。そして、該アレルギー抑制剤の1日当りの摂取量は、乾燥重量として50mgから1gであることが記載されている(段落番号0015参照)。 【特許文献1】特開平9−2959号公報 【特許文献2】特開2000−95697号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかしながら、上記特許文献1、2に記載されたようなエンテロコッカス・フェカリスを有効成分として含有する従来のアレルギー抑制剤は、副作用の心配はないものの、充分満足できる効果が得られないことも多かった。 【0008】 したがって、本発明の目的は、花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息等のI型アレルギー性疾患の症状に対して優れた抑制効果を有し、長期間服用しても副作用の心配のないアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤、及びアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる飲食品を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記目的を達成するため、本発明のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤は、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体を有効成分として含有し、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2g以上とされていることを特徴とする。 【0010】 上記アレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤においては、前記1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcusfaecalis)の加熱殺菌菌体量が2〜10gとされていることが好ましい。 【0011】 また、前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)はFERM BP-10284(産業技術総合研究所・特許微生物寄託センター寄託番号)であることが好ましい。 【0012】 また、上記アレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤は、好酸球浸潤を抑制するものであることが好ましく、更に、IL-4産生を抑制する一方、インターフェロン-γ産生を亢進するものであることが好ましい。 【0013】 一方、本発明の飲食品は、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体を有効成分として含有し、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2g以上とされており、製品又はその説明書にアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる旨の表示を付したことを特徴とする。 【0014】 上記飲食品においては、前記1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2〜10gとされていることが好ましい。 【0015】 また、前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)はFERM BP-10284(産業技術総合研究所・特許微生物寄託センター寄託番号)であることが好ましい。 【0016】 また、製品又はその説明書に、更に、好酸球浸潤を抑制するために用いられる旨の表示を付したものであることが好ましく、更には、IL-4産生を抑制する一方、インターフェロン-γ産生を亢進するために用いられる旨の表示を付したものであることが好ましい。 【0017】 本発明のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤及び飲食品は、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれるエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体量が2g以上であり、それによって、生理活性効果が充分に期待できる量のエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体を確実に摂取することができ、花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息等のI型アレルギー性疾患の症状に対して優れた抑制効果が期待できる。 【発明の効果】 【0018】 本発明によれば、アレルゲン特異的IgE抗体の産生を抑制することにより、花粉症、通年性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息等のI型アレルギー性疾患の症状に対して優れた抑制効果が期待できるアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤及び飲食品を提供することができる。本発明のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤及び飲食品は安全性が高いので、小児や子供等にも好適に用いることができる。 【0019】 また、好酸球浸潤を抑制することによってケミカルメディエーターの遊離抑制によるアレルギー反応の抑制という効果が期待でき、更には、IL-4産生を抑制する一方、インターフェロン-γ産生を亢進することによって、Th1/Th2バランスの改善という効果が期待できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 本発明のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤及び飲食品において用いられるエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)としては、FERM BP-10284(産業技術総合研究所・特許微生物寄託センター寄託番号、識別のための表示 Enterococcus faecalis EC-12)、ATCC 19433、ATCC 14508、ATCC 23655、IFO 16803、IFO 16804等の菌株が例示でき、中でもFERM BP-10284株が好ましく例示できる。 【0021】 また、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体は、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcusfaecalis)を常法に従って培養して得られた培養物から、例えば、濾過、遠心分離等の方法により菌体を回収し、水洗後、水等に懸濁して80〜120℃、3秒〜30分間加熱処理した後、必要に応じて濃縮、乾燥することにより調製できる。エンテロコッカス・フェカリス(FERM BP-10284)の加熱処理による殺菌菌体粉末は、商品名「EC−12」(コンビ株式会社製)として市販されているので、このような市販品を用いることもできる。 【0022】 本発明のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤は、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれるエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2g以上とされ、好ましくは2〜10gとされ、更に好ましくは4〜8gとされる。 【0023】 1日当りの摂取量中に含まれるエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2g未満であると充分な抗アレルギー効果が期待できず、10gを超えると軟便傾向を示す場合がある。なお、エンテロコッカス・フェカリス(FERM BP-10284)加熱殺菌菌体の2g当りの菌体数は1×1013個である。 【0024】 また、本発明において、「製品に表示された」とは、製品の容器、袋、箱等の包装材料等に直接表示されたものを意味し、「その説明書に表示された」とは、製品の袋や箱等に同封された印刷物、製品パンフレット等に表示されたものを意味する。 【0025】 本発明のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤は、上記の菌体の他に、必要に応じて、賦形剤、甘味料、酸味料、ビタミン類、ミネラル類、オリゴ糖類、食物繊維等を添加して、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、液状、ペースト状又はゼリー状として調製することができる。 【0026】 また、本発明のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる飲食品は、上記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体を有効成分として含有し、製品又はその説明書に表示された1日当りの摂取量中に含まれる前記エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2g以上とされており、製品又はその説明書にアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制のために用いられる旨の表示を付したものである。 【0027】 本発明の飲食品の種類としては、特に限定されないが、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、液状、ペースト状又はゼリー状に調製された健康飲食品、パン、うどんやラーメン等の各種麺類、納豆、清涼飲料、ドリンク剤やゼリー飲料等の各種飲料、ゼリー、グミ、キャンディー、ビスケット、インスタントスープやインスタント味噌汁等の各種インスタント食品、レトルト食品、電子レンジ対応食品等が例示できる。 【0028】 本発明の飲食品においては、上記1日当りの摂取量中に含まれるエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体量が2g以上とされ、好ましくは2〜10gとされ、更に好ましくは、4〜8gとされる。 【0029】 上記飲食品におけるエンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の加熱殺菌菌体の添加方法は、特に制限はなく、各飲食品に用いられる他の原料と一緒に最初から添加することができる。したがって、加熱処理(加熱殺菌、焼成、蒸煮等の菌が死滅するような温度条件下での処理)が必要な飲食品に添加しても効果が損われることがない。 【実施例1】 【0030】 市販のエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体粉末(商品名「EC−12」、コンビ株式会社製、以下「EC−12」と略称する)を用いて、喘息誘発モデルマウスに対する抗アレルギー効果を以下の方法で調べた。 【0031】 (1)動物 7週齢の雌性BALB/cマウス(日本SLCより購入)を3群(1群6匹)に分けた。 【0032】 (2)サンプルの調製 「EC−12」を蒸留水に懸濁し、サンプル1(濃度0.4mg/ml)を調製し、試験期間中、試験群1に0.5mlずつ毎日経口投与(200μg/mouse)した。同様にしてサンプル2(濃度4mg/ml)を調製し、試験群2に0.5mlずつ毎日経口投与(2mg/mouse)した。また、コントロール群には滅菌水を0.5mlずつ毎日経口投与した。 【0033】 (3)喘息誘発モデルマウス 各群のマウスに卵白アルブミン(OVA)100μgと水酸化アルミニウムゲル1.6mgの混合物を、0及び7日目に皮下投与した。14、15、16日目にOVA 10μgを点鼻投与した。18日目に解剖し、血清、肺洗浄液、肺及び脾臓を採取した。 【0034】 (4)脾細胞の調製と培養 脾細胞は2x106/mlに調整し、抗CD3単クローン抗体(mAb)(145-2C11)(日本ベクトン・ディッキソン株式会社製)により3日間刺激後、培養上清中のIFN−γ、IL-4量をELISAで調べた。 【0035】 (5)抗体価及びサイトカインの測定 抗体価及びIFN−γは、OVAあるいは抗マウスIFN−γ mAb(R4−6A2)(日本ベクトン・ディッキソン株式会社製)をコーティングした96穴プレートに段階希釈した試料を添加した。検出抗体として、AP標識抗マウスIgG1(ICN社製)、IgG2a抗体(ZYMED社製)あるいはbiotin標識抗マウスIFN−γ抗体(AN−18)(日本ベクトン・ディッキソン株式会社製)とAP標識streptavidin(ZYMED社製)を用い、p-nitrophenyl phosphateを基質として発色させ、3N NaOHで反応停止後、マイクロプレートリーダーで450/540nmの吸光度を測定した。 【0036】 IgEは抗マウスIgE mAb日本ベクトンディッキンソン株式会社製)をコーティングし、段階希釈した試料を添加した。検出にはbiotin標識OVAとHRP標識streptavidin(ZYMED社製)を用い、商品名「TMB Microwell Peroxidase」(フナコシ株式会社製)で発色させ、2N H2SO4で反応停止後、450/540nmの吸光度を測定した。 【0037】 IL−4は、商品名「OptEIATMSet」(BD Bioscience社製)を用いて測定した。 【0038】 (6)細胞数の計測 喘息誘発モデルマウス18日目の肺洗浄液中の全白血球数及び好酸球数を計測した。全白血球数はチュルク液で染色して血球計算板にて計測し、好酸球はギムザ染色液で染色して顕微鏡で計測した。 【0039】 (7)肺の組織切片 各マウスから肺を採取し、4% paraformaldehydeで固定した。パラフィン包埋後、薄切りHematoxylin-Eosin染色した。 【0040】 (8)結果 図1に、肺胞洗浄液中の全白血球数と好酸球数を計測した結果を示す。図1から、好酸球数は、コントロール群に比べて試験群1及び試験群2では減少していることが分かる。特に試験群2では、コントロール群と有意差(p<0.001)が認められた。一方、全白血球数について各群において差は認められなかった。 【0041】 喘息誘発モデルマウスの18日目の脾細胞をin vitroで抗CD3 mAbにより3日間刺激した後の培養上清中のIFN−γ量を測定した結果を図2に、IL−4量を測定した結果を図3に示す。図2、3から、試験群2では、コントロール群に比べてIFN−γ量が増加傾向にあり、IL−4量は減少傾向にあることが分かる。一方、試験群1では、顕著な傾向が見られなかった。 【0042】 喘息誘発モデルマウス18日目の血清中OVA特異的抗体価を測定した結果を図4に示す。図4から、試験群2では、IgG1、IgG2a、IgE量が有意に減少し、特にIgE量が顕著に減少していることが分かる。一方、試験群1では、IgG2a、IgE量が減少する傾向にあることが分かる。 【0043】 コントロール群及び試験群2のマウスの肺を病理学的に比較した結果を図5に示す。図5(A)から、コントロール群では炎症局所の白血球浸潤が観察された。一方、図5(B)から、試験群2では顕著に白血球の浸潤が抑制されていた。 【0044】 以上の結果から、喘息モデルマウスに、所定量(2mg/mouse)のエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体を経口投与することにより、1)好酸球浸潤が顕著に抑制され、2)Th2サイトカインが関与する抗体応答も顕著に抑制され、3)脾細胞のIFN-γ産生量が増加し、IL-4の産生が抑制されることが分かった。 【0045】 ここで、Th1/Th2バランスは恒常性維持に重要な因子の一つであり、喘息患者はT細胞の応答がTh2優位な状態になっていることが知られている。しかし、所定量のエンテロコッカス・フェカリスの加熱殺菌菌体粉末を経口投与することにより、マクロファージ活性化を介してTh1/Th2バランスが回復し、病態が改善されることが示唆された。 【産業上の利用可能性】 【0046】 本発明のアレルゲン特異的IgE抗体産生抑制剤及び飲食品は、健康食品として直接摂取できるだけでなく、様々な飲食品に容易に添加することができる機能性食品素材として利用することができる。また、副作用の心配がないので、特に小児や子供に対して好適に用いることができる。 【図面の簡単な説明】 【0047】 【図1】各群のマウスの肺胞洗浄液中の全白血球数と好酸球数を計測した結果を示す図である。 【図2】各群のマウスの脾細胞をin vitroで抗CD3 mAbにより3日間刺激した後の培養上清中のIFN−γ量を測定した結果を示す図である。 【図3】各群のマウスの脾細胞をin vitroで抗CD3 mAbにより3日間刺激した後の培養上清中のIL−4量を測定した結果を示す図である。 【図4】各群のマウスの血清中OVA特異的抗体価を測定した結果を示す図である。 【図5】コントロール群及び試験群2のマウスの肺の組織切片を示す図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391003912 【氏名又は名称】コンビ株式会社 【識別番号】598041566 【氏名又は名称】学校法人北里学園
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| 【出願日】 |
平成17年3月18日(2005.3.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086689 【弁理士】 【氏名又は名称】松井 茂
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| 【公開番号】 |
特開2006−257040(P2006−257040A) |
| 【公開日】 |
平成18年9月28日(2006.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2005−78804(P2005−78804) |
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