| 【発明の名称】 |
メナテトレノン含有医薬組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 雅人 【住所又は居所】静岡県富士宮市中里東町560番地 東洋カプセル株式会社内
【氏名】後藤 正浩 【住所又は居所】静岡県富士宮市中里東町560番地 東洋カプセル株式会社内
【氏名】遠藤 隆浩 【住所又は居所】静岡県富士宮市中里東町560番地 東洋カプセル株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】製剤化に際して、メナテトレノン含有医薬組成物の調製が簡易であり、メナテトレノンの安定性に優れ、またカプセル剤に充填する場合に取り扱いが容易であり、且つ経口投与した場合の溶出性にも優れたメナテトレノン含有医薬組成物を提供する。
【解決手段】(a)メナテトレノン、(b)植物油または合成油、及び(c)リン脂質を必須の成分とし、合成界面活性剤を含有しないことを特徴とする医薬組成物、並びに該医薬組成物を含むカプセル剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)メナテトレノン、(b)植物油または合成油、及び(c)リン脂質を必須の成分とし合成界面活性剤を含有しないことを特徴とする医薬組成物。 【請求項2】 前記成分(b)の植物油または合成油が、植物由来の脂肪油及びそれらの水素添加品、ならびに合成油及びそれらの水素添加品からなる群より選択される1種またはそれ以上の脂肪油であることを特徴とする請求項1記載の医薬組成物。 【請求項3】 前記成分(b)の植物油または合成油が、ウイキョウ油、オリーブ油、ゴマ油、小麦胚芽油、サフラワー油、シソ油、ダイズ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ハッカ油、ヒマシ油、綿実油、ヤシ油、ラッカセイ油及び中鎖脂肪酸トリグリセリド、並びにそれらの水素添加品からなる群より選択される1種またはそれ以上の脂肪油であることを特徴とする請求項1記載の医薬組成物。 【請求項4】 前記成分(c)のリン脂質が、グリセロリン脂質、スフィンゴリン脂質及びそれらの分別精製品、並びにそれらの水素添加品からなる群より選択される1種又はそれ以上のリン脂質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。 【請求項5】 さらに、可塑剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。 【請求項6】 前記可塑剤が、プロピレングリコール、グリセリン及びクエン酸トリエチルからなる群より選択される1種又はそれ以上の化合物である請求項5記載の医薬組成物。 【請求項7】 メナテトレノン1重量部に対し前記植物油または合成油の総量が0.1〜10重量部である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。 【請求項8】 メナテトレノン1重量部に対し前記リン脂質の総量が0.1〜6重量部である請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の医薬組成物を充填してなるカプセル剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、低プロトロンビン症に対する有効な薬剤として、また止血機能の改善に臨床上広く使用されているメナテトレノンの経口投与用組成物、及びこれを含有するカプセル剤に関する。 【背景技術】 【0002】 出血及び低プロトロンビン症に有効なビタミンK剤であるメナテトレノンは、水に難溶の結晶又は油状の化合物であり、これを油に懸濁又は溶解させた内服用製剤が知られている。 例えば、特公平6−29180号には、メナテトレノンと;プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル及びソルビタンモノ脂肪酸エステルのうちの1種又はそれ以上と;植物油又は合成油とを必須の成分とする、経口投与による吸収性が改善されたメナテトレノン含有組成物が開示されている。 特開昭61−275214号には、メナテトレノン、植物油、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、中鎖グリセリン脂肪酸エステル及び大豆燐脂質を含有するメナテトレノン軟カプセル剤が開示されている。 また、特開2002−205940号には、メナテトレノンを有効成分とし、これに飽和ポリグリコール化グリセリドを配合してなる、体内への吸収速度と吸収量の改善されたメナテトレノン製剤が開示されている。 特開平10−330250号には、(a)食用脂肪油、及び(b)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン及びショ糖脂肪酸エステルよりなる群より選ばれる界面活性剤を含んでなる担体中に、メナテトレノンが含有されたメナテトレノン製剤が開示されている。 【特許文献1】特公平6−29180号 【特許文献2】特開昭61−275214号 【特許文献3】特開2002−205940号 【特許文献4】特開平10−330250号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、メナテトレノンと合成界面活性剤を用いて製造された医薬組成物は多くの場合メナテトレノンの分解を引き起こし、またカプセルに充填する際の取り扱いも困難であり問題となっていた。従って、本発明は、メナテトレノン医薬組成物の安定性を改善し、カプセル剤に充填する場合の取り扱いが容易であり、且つ経口投与した場合に溶出性が良好なメナテトレノン含有医薬組成物及びこれを含有するカプセル剤を提供することを目的とする。 本発明の発明者は、上記目的を達成するために、メナテトレノン医薬組成物の基剤について鋭意研究した結果、基剤として植物油または合成油とリン脂質を用いることで、メナテトレノンと基剤との混和性及び安定性が良く、カプセル剤の製造に適しており、また経口投与した場合の溶出性にも優れていることを見出した。 【課題を解決するための手段】 【0004】 従って、本発明は、下記の医薬組成物に関する。 (1)(a)メナテトレノン、(b)植物油または合成油、及び(c)リン脂質を必須の成分とし合成界面活性剤を含有しないことを特徴とする医薬組成物。 【0005】 (2)前記成分(b)の植物油または合成油が、植物由来の脂肪油及びそれらの水素添加品、ならびに合成油及びそれらの水素添加品からなる群より選択される1種またはそれ以上の脂肪油であることを特徴とする(1)記載の医薬組成物。 【0006】 (3)前記成分(b)の植物油または合成油が、ウイキョウ油、オリーブ油、ゴマ油、小麦胚芽油、サフラワー油、シソ油、ダイズ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ハッカ油、ヒマシ油、綿実油、ヤシ油、ラッカセイ油及び中鎖脂肪酸トリグリセリド、並びにそれらの水素添加品からなる群より選択される1種またはそれ以上の脂肪油であることを特徴とする(1)記載の医薬組成物。 【0007】 (4)前記成分(c)のリン脂質が、グリセロリン脂質、スフィンゴリン脂質及びそれらの分別精製品、並びにそれらの水素添加品からなる群より選択される1種又はそれ以上のリン脂質であることを特徴とする(1)〜(3)記載の医薬組成物。 【0008】 (5)さらに、可塑剤を含有する(1)〜(4)のいずれか1項に記載の医薬組成物。 【0009】 (6)前記可塑剤が、プロピレングリコール、グリセリン及びクエン酸トリエチルからなる群より選択される1種又はそれ以上の化合物である(5)記載の医薬組成物。 【0010】 (7)メナテトレノン1重量部に対し前記植物油または合成油の総量が0.1〜10重量部である(1)〜(6)記載の医薬組成物。 【0011】 (8)メナテトレノン1重量部に対し前記リン脂質の量が0.1〜6重量部である(1)〜(7)のいずれか1項に記載の医薬組成物。 【0012】 上記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の医薬組成物を充填してなるカプセル剤。 【発明の効果】 【0013】 本発明のメナテトレノン含有医薬組成物は、製剤化に際して、メナテトレノンと基剤との混和性及びメナテトレノンの安定性に優れ、カプセルに充填する場合の取り扱いが容易であり、且つ経口投与した場合の溶出性にも優れている。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 前記成分(b)の植物油または合成油は、例えば、ウイキョウ油、オリーブ油、ゴマ油、小麦胚芽油、サフラワー油、シソ油、ダイズ油、ツバキ油、トウモロコシ油、ハッカ油、ヒマシ油、綿実油、ヤシ油及びラッカセイ油等の植物由来の脂肪油またはそれらの水素添加品、ならびに中鎖脂肪酸トリグリセリド等の合成油またはそれらの水素添加品から選択される1種またはそれ以上の脂肪油である。 【0015】 前記成分(c)のリン脂質は単独又は二種以上を混合して使用することができる。 【0016】 前記成分(c)のリン脂質は、例えば、ホスファチジルコリンやホスファチジルセリンに代表されるグリセロリン脂質及びスフィンゴミエリンに代表されるスフィンゴリン脂質、ならびにそれらの分別精製品または水素添加品である。 【0017】 本発明で使用するリン脂質はレシチンとして配合することができ、この場合、レシチンのリン脂質含量は40%以上であり、好ましくは60%以上である。 【0018】 また、本発明の医薬組成物又はこれを含有するカプセル剤において、可塑剤及びその他慣用の添加剤を含有させることにより、更に流動性が改善され、乳化系の安定及び溶解を補助する効果を奏することが確認された。 可塑剤は、メナテトレノン1重量部に対し5重量部以下であることが好ましく、0.2〜2重量部の範囲にあることが更に好ましい。 なお、合成界面活性剤の例としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル等が挙げられる。 【0019】 本発明の軟カプセル剤は、常法により、本発明の医薬組成物をゼラチン等の軟カプセル用の皮膜に充填することにより製造することができ、また硬カプセル剤は、常法により、本発明の医薬組成物をゼラチン等の硬カプセルに封入することにより製造することができる。 【0020】 以下に実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【実施例1】 【0021】 下記の表1に示す成分を混合し医薬組成物を調製した。該医薬組成物を常法により充填して、内容量100mgの軟カプセル剤を製造した。 【0022】 【表1】
【実施例2】 【0023】 下記の表2に示す成分を混合し医薬組成物を調製した。該医薬組成物を常法により充填して、内容量100mgの軟カプセル剤を製造した。 【0024】 【表2】
【実施例3】 【0025】 下記の表3に示す成分を混合し医薬組成物を調製した。該医薬組成物を常法により充填して、内容量100mgの軟カプセル剤を製造した。 【0026】 【表3】
【0027】 試験例:ヒト血中動態試験 上記実施例1〜3で製造した軟カプセル剤を用いて、ヒトによる血中動態試験を行った。 結果を、図1のグラフに示す。 図より明らかなとおり、いずれの製剤も安定した血中濃度を示した。 【産業上の利用可能性】 【0028】 本発明により、製剤が容易であり、且つ安定性に優れた経口用メナテトレノン製剤が提供される。 【図面の簡単な説明】 【0029】 【図1】実施例1〜3で製造した軟カプセル剤からのヒトによる血中動態試験結果を示すグラフである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000222200 【氏名又は名称】東洋カプセル株式会社 【住所又は居所】静岡県富士宮市中里東町560番地
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| 【出願日】 |
平成17年3月8日(2005.3.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101591 【弁理士】 【氏名又は名称】川俣 静子
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| 【公開番号】 |
特開2006−248928(P2006−248928A) |
| 【公開日】 |
平成18年9月21日(2006.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2005−64676(P2005−64676) |
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