| 【発明の名称】 |
不織布含浸化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】一色 隆 【住所又は居所】東京都北区栄町48番18号 株式会社コーセー研究本部内
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| 【要約】 |
【課題】エモリエント効果の高い液状の化粧油を肌上に均一に塗布できる化粧料を提供すること
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 25℃における粘度が50〜1000mPa・sの範囲である化粧油を不織布に含浸することを特徴とする不織布含浸化粧料。 【請求項2】 トリグリセライドを主成分とする植物由来の油脂類を30質量%以上含有する化粧油であることを特徴とする請求項1に記載の不織布含浸化粧料。 【請求項3】 さらに、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する化粧油であることを特徴とする請求項1又は2に記載の不織布含浸化粧料。 【請求項4】 25℃における粘度が50〜1000mPa・sの範囲である化粧油を不織布に含浸した後、皮膚に適用する化粧料の使用方法。 【請求項5】 25℃における粘度が50〜1000mPa・sの範囲である化粧油と不織布をセットとした化粧料キット。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、化粧油を不織布に含浸することを特徴とする化粧料に関するものであり、更に詳しくは、25℃における粘度が50〜1000mPa・sの化粧油を不織布に含浸することを特徴とする不織布含浸化粧料であり、使用時に化粧料がたれ落ちしにくく、肌に対し均一に塗布することができ、エモリエント効果が高い化粧料に関する。 【背景技術】 【0002】 従来より、化粧油は皮膚の乾燥を防ぎ、エモリエント効果を付与するために使用されている(特許文献1参照)。しかし、液状であるために使用時に指やコットンからたれてしまい非常に使いにくく、服などを汚してしまうという欠点があった。また、油性成分だけでは、肌に均一に塗布することも難しかった。そのため、肌に均一に塗布でき、使用性が良好な化粧料が望まれていた。 【0003】 一方、クレンジングオイルでは、不織布やコットンに染み込ませて使うことで使用性、汚れ落ちが良くなることが知られている(特許文献2参照)。しかし、クレンジングオイルは、汚れを落とすことが目的であるため、適量の界面活性剤を配合する必要があり、肌に塗布したまま放置すると肌負担が大きいため、不織布やコットン等に染み込ませて使用する場合でも、拭き取りが前提となる。このため、油によるエモリエント効果は化粧油と比較して期待できない。 【0004】 【特許文献1】特開2003−95849号公報(第1頁〜第6頁) 【特許文献2】特開平7−223922号公報(第1頁〜第4頁) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 エモリエント効果の高い液状の化粧油を肌上に均一に塗布できる化粧料を提供することをその課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 かかる実情に鑑み、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、25℃における粘度が50〜1000mPa・sの範囲である化粧油を不織布に含浸することで使用時にたれ落ちしにくく、肌に対し均一に塗布することができ、エモリエント効果が高い不織布含浸化粧料を見出し、本発明を完成するに至った。 【0007】 すなわち本発明は、25℃における粘度が50〜1000mPa・sの範囲である化粧油を不織布に含浸することを特徴とする不織布含浸化粧料に関するものである。 【発明の効果】 【0008】 本発明の化粧料は、不織布に含浸させやすく、また該不織布に含浸させた化粧料は、使用時に化粧油が肌からたれ落ちしにくく、使用性が良好である。また不織布に含浸させることにより、肌に対し均一に化粧油の効果を付与でき、使用後のエモリエント効果も高い。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、本発明の構成について説明する。 【0010】 本発明に用いられる化粧油は、25℃における粘度が50〜1000mPa・sの範囲であることが必須である。化粧油の粘度がこの範囲であれば、使用時に化粧油が肌からたれ落ちしにくく、また化粧油が不織布に染み込みやすい。なお、粘度は、ブルックスフィールド型回転粘度計を用いた。 【0011】 また、本発明に用いられる化粧油に配合される成分は、特に限定されないが、トリグリセライドを主成分とする天然植物由来の油脂類を含むことが好ましい。例えば、トリグリセライドを主成分とする天然植物由来の油脂類としてはメドウフォーム油、アボカド油、オリーブ油、アーモンド油、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ローズヒップ油、ブドウ種子油、エゴマ油、マカデミアナッツ油、落花生油、ボラージ油、モルティエレラ油、オレンジ油、セージ油、などが挙げられる。これらの中でも、より優れたエモリエント効果やべたつき感や油膜感のない使用感を得るためには、メドウフォーム油、アボカド油、オリーブ油、アーモンド油、マカデミアナッツ油、などが好ましい。 【0012】 また、トリグリセライドを主成分とする天然植物由来の油脂類の含有量が化粧油全体の30質量%(以下、単に「%」とする)以上であると、エモリエント効果が良好となり、またべたつき感や油膜感のない使用感を得ることができるため、好ましい。 【0013】 さらに、皮膚への浸透性やエモリエント効果をより高めるために、ポリグリセリン脂肪酸エステルを配合することが好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリステアリン酸ジグリセリル、ジステアリン酸ジグリセリル、トリオレイン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸トリグリセリル、ペンタイソステアリン酸ペンタグリセリル、デカイソステアリン酸デカグリセリルなどが挙げられる。中でも、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリルが皮膚への浸透性が高く、エモリエント効果も期待できるためより好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は化粧油全体の1〜50%であることがエモリエント効果の点で好ましい。 【0014】 本発明の不織布含浸化粧料に含浸される化粧油には、他に通常の化粧料に使用される成分を適宜配合することができる。例えば、油性成分として、オゾケライト、スクワレン、スクワラン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の炭化水素油、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、リンゴ酸ジイソステアリル、ホホバ油等のエステル油、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モクロウ等のロウ類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸等の脂肪酸類等の高級脂肪酸、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油等の油性成分、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤、モノステアリン酸グリセリル、トリステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン等の親油性界面活性剤、紫外線吸収剤、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。 【0015】 特に、本発明の化粧油には、油性成分の安定化、特に着色、変臭の抑制を目的として、酸化防止剤を配合することができる。酸化防止剤としては、例えば、β−カロチン、アスタキサンチン、レチノールまたはその誘導体、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ビタミンEまたはその誘導体等が挙げられる。その含有量は、成分により異なるものであるが、0.0001〜5%程度が好ましい。 【0016】 本発明では、不織布に化粧油を含浸することにより、肌に均一にその効果を付与することができる。 本発明で使用される不織布は、特に限定されないが、材質として、化学繊維であるレーヨン、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、オレフィン系繊維、ガラス繊維、炭素繊維等が挙げられ、天然繊維では、綿、麻、パルプ、絹、羊毛等が挙げられる。不織布の製法、形状などは特に限定されない。不織布の目付け(単位面積あたりの重量)は10〜300g/m2が好ましく、特に好ましくは30〜200g/m2とすることが望ましい。化粧油の含浸量は、不織布の重量に対して、3倍〜50倍、特に好ましくは、5倍〜30倍とすることが望ましい。 【0017】 本発明の不織布含浸化粧料の用途は、あらかじめ化粧油を不織布に含浸させたもの、あるいは、使用直前に不織布やコットンに染み込ませて使用する方法が挙げられる。また、化粧油を含浸した不織布含浸化粧料の使用方法としては、皮膚の必要な部分(具体的には、顔面全体、目元部分、口元部分等)に不織布を載せ、一定時間放置後、皮膚より不織布を除去する方法等が挙げられる。 【実施例】 【0018】 次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。 【0019】 実施例1〜3および比較例1〜3:不織布含浸化粧料 表1に示す組成および下記製法にて化粧油を調製した。この化粧油を顔型のコットン製の不織布(目付け:40g/m2、重量:1.45g)に14g含浸させた化粧料の(1)使用性(たれおちしにくさ)、(2)使用性(しみこみやすさ)、(3)使用感(エモリエント効果)について下記の方法により評価し、結果を併せて表1に示した。 【0020】 【表1】
【0021】 (製法) A:成分(10)と成分(5)を混合し60℃に加熱し溶解する。 B:Aに成分(1)〜(4)、成分(6)〜(9)、成分(11)を室温で混合溶解し、化粧油を得た。 【0022】 (評価方法) 実施例1〜3および比較例1〜3の各試料について、(1)使用性(たれおちしにくさ)、 (2)使用性(しみこみやすさ)、(3)使用感(エモリエント効果)について、下記の 方法により評価を行った。 【0023】 〔使用性(たれおちしにくさ);試験方法、評価方法〕 専門評価パネル10名により、顔面に塗布し5分放置している間の状態を下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。 【0024】 [評価基準] 5点:化粧油がまったくたれ落ちない 4点:化粧油がほとんどたれ落ちない 3点:塗布4分後に化粧油がたれ落ちる 2点:塗布2分後に化粧油がたれ落ちる 1点:すぐに化粧油がたれ落ちる [判定基準] ◎:平均点4.5点以上 ○:平均点3.5点以上4.5点未満 △:平均点2.5点以上3.5点未満 ×:平均点2.5点未満 【0025】 〔使用性(しみこみやすさ);試験方法、評価方法〕 不織布に一定量の化粧油を滴下し、その染み込み度合を下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。 【0026】 [評価基準] 5点:すぐに化粧油が不織布全体に染み込む 4点:徐々に化粧油が不織布全体に染み込む 3点:しばらくすると化粧油が不織布に染み込む 2点:ほとんど化粧油が不織布に染み込まない 1点:まったく化粧油が不織布に染み込まない [判定基準] ◎:平均点4.5点以上 ○:平均点3.5点以上4.5点未満 △:平均点2.5点以上3.5点未満 ×:平均点2.5点未満 【0027】 〔使用感(エモリエント効果);試験方法、評価方法〕 専門評価パネル10名により、顔面に塗布し5分放置し、不織布をはがした後の使用感(エモリエント効果)を下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。この使用性及び使用感の評価結果は合わせて表1に示す。 【0028】 [評価基準] 5点:非常に良好 4点:良好 3点:普通 2点:不良 1点:非常に不良 [判定基準] ◎:平均点4.5点以上 ○:平均点3.5点以上4.5点未満 △:平均点2.5点以上3.5点未満 ×:平均点2.5点未満 【0029】 表1の結果から明らかなように、本発明に係わる実施例1〜3は、25℃の粘度が50〜1000mPa・sの幅にあり、(1)使用性(たれおちしにくさ)、(2)使用性(しみこみやすさ)、(3)使用感(エモリエント効果)に優れた不織布含浸化粧料であった。 【0030】 実施例4:不織布含浸化粧料 (成分) (%) 1.マカデミアナッツ油 48.8 2.トリオクタン酸グリセリル 20.0 3.オリーブ油 10.0 4.スクワラン 10.0 5.ホホバ油 5.0 6.N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(オクチルドデシル、コレステリル) 5.0 7.天然ビタミンE 0.5 8.フェノキシエタノール 0.5 9.オレンジ油 0.2 【0031】 (製法) A:成分(1)〜(9)を室温にて混合溶解させ、化粧油を得た。この化粧油を顔型のレーヨン製の不織布(目付け:60g/m2、重量:2.4g)に15g含浸させ、不織布含浸化粧料を得た。 【0032】 実施例4の不織布含浸化粧料は、25℃で90mPa・sの粘度を有し、(1)使用性(たれおちしにくさ)、(2)使用性(しみこみやすさ)、(3)使用感(エモリエント効果)に優れた不織布含浸化粧料であった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000145862 【氏名又は名称】株式会社コーセー 【住所又は居所】東京都中央区日本橋3丁目6番2号
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| 【出願日】 |
平成17年3月8日(2005.3.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−248908(P2006−248908A) |
| 【公開日】 |
平成18年9月21日(2006.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2005−63669(P2005−63669) |
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