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【発明の名称】 化粧水
【発明者】 【氏名】植松 規浩
【住所又は居所】兵庫県宝塚市中筋8丁目8番21号 株式会社日本プロスペリティセンター内

【要約】 【課題】肌に適用したときに肌のかさかさ感が減少し、しっとりした保湿感が長時間持続する化粧水の提供。

【解決手段】本発明の化粧水は、オーストリアのブリックスレッグで湧出する鉱泉水を含有する。この化粧水は、250〜350mg/lのカルシウム、40〜60mg/lのマグネシウム、600〜750mg/lの硫酸塩および250〜650mg/lの炭酸水素塩を含有する。この化粧水を肌に適用すると、肌のかさかさ感が減少し、しっとりした保湿感が持続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーストリアのブリックスレッグで湧出する鉱泉水を含有する化粧水。
【請求項2】
250〜350mg/lのカルシウム、40〜60mg/lのマグネシウム、600〜750mg/lの硫酸塩および250〜650mg/lの炭酸水素塩を含有する、請求項1記載の化粧水。
【請求項3】
NMRを用いて測定した22℃における油脂分散性が、水道水に比べて1.5倍以上である、請求項2記載の化粧水。
【請求項4】
素肌に噴霧して用いることを特徴とする、請求項1〜3いずれか記載の化粧水。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、鉱泉水を主成分とする化粧水に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、化粧水の効能・効果としては、例えば、保湿性、美白効果などが製品表示に記載されている。これらの効能・効果は化粧水中に配合される特定成分の効能・効果に由来することが通常である。
【0003】
近年、化粧水の大部分を占める水成分に着目して、該水成分として天然の水、特に鉱泉水を用いた化粧水が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1には、緑ばん泉、アルカリ性単純泉から選択される日本国内の鉱泉水が使用できること、および該鉱泉水を含有する化粧水はニキビの予防改善効果を有することが記載されている。
【0005】
しかしながら、外国の鉱泉水に着目し、該鉱泉水を化粧水の水成分として利用して、肌に適用したときに肌のかさかさ感が減少して、しっとりした保湿感が持続する化粧水は従来開示されていない。
【0006】
【特許文献1】特開2004−161641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、肌に適用したときに肌のかさかさ感が減少し、しっとりした保湿感が持続する化粧水を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、オーストリアの特定地方で湧出する鉱泉水を用いれば、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
〔1〕 オーストリアのブリックスレッグで湧出する鉱泉水を含有する化粧水、
〔2〕 250〜350mg/lのカルシウム、40〜60mg/lのマグネシウム、600〜750mg/lの硫酸塩および250〜650mg/lの炭酸水素塩を含有する、〔1〕記載の化粧水、
〔3〕 NMRを用いて測定した22℃における油脂分散性が、水道水に比べて1.5倍以上である、〔2〕記載の化粧水、
〔4〕 素肌に噴霧して用いることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕いずれか記載の化粧水。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、肌に適用したときに肌のかさかさ感が減少し、しっとりした保湿感が持続する化粧水を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明について説明する。本発明は、オーストリアのブリックスレッグで湧出する鉱泉水を含有する化粧水に関するものである。
【0012】
本発明で使用する鉱泉水はオーストリアのブリックスレッグで湧出するものである。ここで、「湧出」とは、地下から湧き出たものの他、地下から汲み上げたものも含む。この鉱泉水を特徴づける主要イオンは、陽イオンとしてナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムが、陰イオンとして硫酸塩、炭酸水素塩などがそれぞれ挙げられる。各イオンの成分濃度は湧出時期などに応じてある程度変動するものの、ナトリウムとカリウムがそれぞれ10mg/l以下、カルシウムが250〜350mg/l、マグネシウムが40〜60mg/l、硫酸塩が600〜750mg/lおよび炭酸水素塩が250〜650mg/lである。前記鉱泉水は飲料としても使用することができ、ミネラル成分としてのカルシウムとマグネシウムの含有量が市販のミネラル飲料に比べて多いことが前記鉱泉水の特徴の一つでもある。
【0013】
本発明では、しっとりした保湿感という前記鉱泉水特有の効果を発揮させたい場合、前記鉱泉水のみを化粧水として使用することが好ましい。また、前記効果を損なわない範囲で、化粧品または医薬部外品に慣用されている成分を少量添加することもできる。かかる添加成分としては、例えば、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤などが挙げられる。
【0014】
また、本発明の化粧水は、主として前記鉱泉水に由来する特有の特性を有しており、該化粧水を特徴づける特性としては、例えば、水道水に比べて油脂分散性が高い点が挙げられる。ここで、本発明において「油脂分散性」とは、本発明に用いる化粧水に分散し得るサラダ油の量をいう。この油脂分散性は、例えば、前記化粧水に室温下(22℃)で2重量%のサラダ油を添加して1分間震盪攪拌し、攪拌終了後5分間経過した時点でNMRスペクトルを測定し、NMR測定前に前記化粧水に所定量添加した濃度基準物質としてのトリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム(TSP−d)のメチル基に対応するシグナル強度を基準にして、サラダ油に含まれるオレイン酸トリグリセリドのメチル基およびメチレン基に対応するシグナル強度の相対比から求めることができる。
【0015】
本発明に係る化粧水の使用方法は特に限定されないが、例えば、1日に1回適量を素肌につけると、肌のかさかさ感が減少し、しっとりした保湿感を長時間(例えば、半日以上)持続させることができる。また、前記化粧水をスチーム化して素肌に噴霧するようにすると、上記と同様の効果が得られるとともに、その後にシェービングクリームを付けて髭剃りをすると、髭がそりやすくなるという副次的な効果も得られる。
【0016】
本発明に係る化粧水の商品形態は特に限定されず、例えば、手のひらで適量保持した状態で素肌につけて使用する液体タイプ、スプレー缶や噴霧器などに化粧水を容器詰めして素肌に噴霧して使用するスプレータイプなどが挙げられる。
【実施例】
【0017】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0018】
1.鉱泉水のイオン組成
オーストリアのブリックスレッグにある湯治場メールンから湧き出た鉱泉水を採取し、該鉱泉水に含まれるイオン組成を定量分析した。結果を表1に示す。表1から、前記鉱泉水は、カルシウム、マグネシウム、硫酸塩および炭酸水素塩の含有量が多い点に特徴があることが確認された。
【0019】
【表1】


【0020】
また、前記鉱泉水を被検試料として、誘導結合プラズマ発光分析装置(ICP)を用いてカルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの各濃度を測定し、各種市販のミネラル飲料について前記4種類のミネラル成分の製品表示値と比較した。結果を図1に示す。図1から、被検試料(前記鉱泉水)は市販ミネラル飲料に比べてカルシウムとマグネシウムが過剰に含まれていることがわかった。
【0021】
2.油脂分散性
2.1 油脂分散性試験
1.の鉱泉水を被検試料として、室温下(22℃)で該試料に2重量%のサラダ油を添加し、1分間震盪攪拌した。攪拌終了後5分間経過した時点でFT−NMR装置(日本電子(株)、JNM-EX400型)を用いて前記試料のH−NMRスペクトルを測定した。なお、NMR測定の際、前記被検試料には、濃度の基準物質としてトリメチルシリルプロピオン酸ナトリウム(TSP−d)を1mMolになるように添加した。また、対照試料として東京都武蔵野市の水道水を用いて、上記と同様の条件でサラダ油の添加、震盪攪拌およびTSP−dの添加を行ない、5分間経過後にH−NMRスペクトルを測定した。被検試料と対照試料のNMRスペクトルをそれぞれ図2および図3に示す。
【0022】
2.2 NMRスペクトルの解析
サラダ油に含まれるオレイン酸トリグリセリドのメチル基およびメチレン基(合計57H)のシグナル強度とTSP−dのメチル基(9H)のシグナル強度とを対比して、TSP−dのメチル基のシグナル強度を基準として、サラダ油に含まれるオレイン酸トリグリセリドのメチル基およびメチレン基(合計57H)のシグナル強度を算出することにより、被検試料に分散したサラダ油の量を求めた。結果、被検試料に分散したサラダ油は13.8mMolであるのに対し、対照試料に溶解したサラダ油は8.1mMolだった。これより、被検試料は対照試料と比較してサラダ油を1.7倍多く分散させることが確認された。
【0023】
3.保湿性確認試験
3.1 噴霧試験1
男女計10人(20〜50才)を対象として、朝1回、噴霧器を用いて前記1.の鉱泉水を顔に適量噴霧することを1週間継続して行ない、1週間後の肌の状態を自己申告により評価した。結果を表2に示す。自己申告の結果、約8割の被検者について性別や年齢に関係なく、肌のかさかさ感が減少し、しっとりした保湿感が半日(およそ8時間)以上持続することが確認された。
【0024】
【表2】


【0025】
3.2 噴霧試験2
女性10人(20〜50才)を対象として、就寝前に噴霧器を用いて前記1.の鉱泉水を顔に適量噴霧し、次いでナイトクリームを付けることを1週間継続して行ない、1週間後の肌の状態を自己申告により評価した。結果を表3に示す。自己申告の結果、被検者全員についてナイトクリームを付ける前に前記鉱泉水を噴霧すると、翌朝起床したときに肌の保湿感が向上することが確認された。
【0026】
【表3】


【0027】
3.3 スチームシャワーとしての使用1
美容院で使用するスチームシャワー器を用いて、前記1.の鉱泉水をスチーム状にして女性(35才)の顔に20分間吹き付けた。この女性のコメントから、スチームシャワーを行なった後、肌がつるつるして保湿感が向上することが確認された。
【0028】
3.4 スチームシャワーとしての使用2
床屋で使用するスチームシャワー器を用いて、前記1.の鉱泉水をスチーム状にして男性(41才)の顔に5分間吹き付けた。その後シェービングクリームを付けて髭剃りをしたところ、髭をそりやすくなることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】被検試料と各種市販ミネラル飲料のそれぞれに含まれるミネラル成分を比較した図である。
【図2】被検試料のNMRスペクトルである。
【図3】対照試料のNMRスペクトルである。
【出願人】 【識別番号】397040281
【氏名又は名称】株式会社日本プロスペリティセンター
【住所又は居所】兵庫県宝塚市中筋8丁目8番21号
【出願日】 平成17年3月3日(2005.3.3)
【代理人】 【識別番号】100085316
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 三雄

【識別番号】100110685
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 方宜

【識別番号】100124947
【弁理士】
【氏名又は名称】向江 正幸

【識別番号】100124741
【弁理士】
【氏名又は名称】面谷 和範

【公開番号】 特開2006−241079(P2006−241079A)
【公開日】 平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願番号】 特願2005−59638(P2005−59638)