| 【発明の名称】 |
口紅組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】長谷部 由紀夫
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| 【要約】 |
【課題】少ない色素で赤色が強調され、唇に負担を与えない口紅組成物を提供する。色素の量が少なくても、厚く塗れる口紅組成物を提供する。損傷した唇の皮膚再生促進効果がある口紅組成物を提供する。
【解決手段】真珠のナノパウダーを添加して、色素の使用量を減らした。ナノパウダーを口紅組成物の全質量に対して3.0質量%以下にした。粒子径がミクロンオーダーとナノオーダーの真珠パウダーを混合した。微量の加水分解卵殻膜を添加した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 粒子径がナノオーダーの真珠の微粉末と、口紅の全質量に対して3.0質量%以下の色素とを含有することを特徴とする口紅組成物。 【請求項2】 粒子径がナノオーダーの真珠の微粉末を2.0〜4.0質量%、色素を2.4〜3.0質量%、そのうちタール色素を0.1〜0.4質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の口紅組成物。 【請求項3】 粒子径がミクロンオーダーの真珠の微粉末とナノオーダーの真珠の微粉末を混合したことを特徴とする請求項1又は2に記載の口紅組成物。 【請求項4】 加水分解卵殻膜をさらに添加したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の口紅組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、改良された口紅組成物に関する。 【背景技術】 【0002】 美しい唇に憧れる多くの女性は、唇を美しく見せるために口紅を塗る。口紅は、通常、油性成分に色素、界面活性剤、酸化防止剤及び香料を添加したものであり、20種以上の成分が含まれている。 【特許文献1】特になし 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 口紅に用いられる色素には、赤色201号、赤色202号、赤色218号などがあるが、これらはいずれもタール色素で、自然界には存在しない化合物である。そして、タール色素は、発ガン性や変異原性を有することが報告されている。 【0004】 また、色素の分散を良くするため、合成界面活性剤や染料溶解剤が混合されているが、合成界面活性剤が含まれていると、タール色素がより体に吸収されやすくなり、毒素が強くなると考えられている。赤色201号、赤色202号、赤色218号などのタール色素は、純度が60%程度で、多くの不純物を含んでいるが、精製されずに口紅の原料として使われている。そして、従来の口紅には、タール色素が原料全体の5%程度の濃度で配合されている。従来の口紅の組成では、色素が口紅として望まれる濃さの発色をするためには、色素量を多くせざるを得なかった。このような高濃度のタール色素を含む従来の口紅を、例えば、1日5回用いると、1日の使用量は95mgで、その60%(57mg)が口から入るとすると、その5%である2.85mgの発ガン性物質が毎日、口から取り込まれることになるので、健康を害する危険がある。また、従来の口紅は、タール色素を多く含んで唇の粘膜に大きな負担を与えるため、唇全体が赤くなったり、水泡や色素沈着、唇皮膜の剥離、痛痒みなどの口唇炎を発症した報告が後を絶たない。有機色素を用いるものも、程度の差はあれ、唇の粘膜に負担を与える点に変わりがない。このように、従来の口紅は、放置を許されない危険性を有している。 【0005】 本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、第一の目的は、色素量を少なくしても十分な発色をし、従って、唇の粘膜に口唇炎を発症させるような負担を与えない口紅組成物を提供することにある。 【0006】 第一の目的を達成するために、粒子径がナノオーダーの真珠の微粉末(以下、ナノパウダーという。)を添加すると、色素が少なくても、口紅に光が当たると赤色の干渉色が発現して色素の色が強調されるが、色素の量を少なくしたことで透明感が出て、従来の口紅と同様な厚みのある仕上がり感が得られない。そこで、本発明の第二の目的は、第一の目的を達成する際に生じる上記新たな課題を解決することにある。 【0007】 本発明は、唇に対する負荷を可及的に軽減できる口紅を提供することを目的とするが、従来品の使用により既に口唇炎を患っていたり、唇の粘膜細胞が損傷されている者は少なくない。そこで、本発明の第三の目的は、上記目的を達成すると同時に、既に痛んでいる唇の粘膜の再生を促進できる口紅組成物を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記第一目的を達成するため、本発明は、真珠のナノパウダーと、口紅の全質量の3.0質量%以下の色素とを含有することを特徴としている(請求項1)。 【0009】 この口紅を塗布した時は、真珠のナノパウダーにより薄い膜が形成され、そのナノパウダーの膜に入射し、反対側から反射してくる赤の波長又はこれに近い波長により色素から発生される赤の波長が強められる。すなわち、色素の赤色光が干渉色により強め合って、明るい赤色となって見える。 【0010】 図2は、光分散剤としてミクロンオーダーの白色パウダーMPを用いた場合の光反射の状況を示す。この場合は、白色パウダーの粒子径が大きく、従って、塗膜Lが厚いため、入射光1が膜を透過し底部から反射して出てくる反射光2と、膜の表面からの反射光と3の間で色干渉は生じない。従って、光の強め合いがない。すなわち、膜に含まれる色素4からの赤色が強められることがない。 【0011】 これに対して、図1は、光分散剤として真珠のナノパウダーNPを用いた場合の光反射の状況を示す。この場合は、パウダーの粒子径が非常に小さく、従って、塗膜Lが極薄いため、入射光1が膜底部から反射して出てくる反射光2と、膜の表面からの反射光3との間で干渉が生じ、光の強め合いが行われるとともに、干渉色として赤色光が発生する。すなわち、膜に含まれる色素4からの赤色が強められる。従って、口紅組成物に添加される色素の量を少なくしても、従来品と同等の又は従来品に優る明るい赤色が見える。 【0012】 そして、真珠は有害成分を含まない。むしろ、人体に必要とされる微量元素が含まれているので、この口紅が口から入っても、健康が増進されることがあっても、色素によって健康に危害が及ぶ虞は激減される。 【0013】 また、真珠のナノパウダーNPを2.0〜4.0質量%、色素を2.4〜3.0質量%、そのうち、タール色素は0.1〜0.4質量%、を含むことを特徴としている(請求項2)。 この範囲であると、塗布された口紅組成物からの光反射率及び色素からの色の濃淡を任意に設定することができ、しかも、タール色素による有害性を効果的に排除するとができる。 【0014】 本発明は、第二の目的を達成するため、粒子径がミクロンオーダーとナノオーダーの真珠の微粉末を含有することを特徴としている(請求項3)。 この場合、真珠の微粉末の粒子径が大きくなると不透明感が出て、色素の透明感を妨げる傾向があるので、ミクロンオーダーとナノオーダーの真珠の微粉末の混合割合は、この透明感を妨げず、かつ口紅に光が当たった時に赤色の干渉色の発現を減少させない範囲で決められる5対1ないし1対1の範囲が好ましい。 上記のように、粒子径の大きい微粉末と粒子径の小さい微粉末を混合すると、口紅の塗布膜を厚くすることができ、色素の量を少なくしても従来の口紅と同様の仕上がり感が得られる。 【0015】 本発明の第三の目的を達成するため、本発明による口紅組成物は、加水分解卵殻膜をさらに添加したことを特徴としている。 【0016】 加水分解卵殻膜は、鳥類の卵の殻の内側にある膜(外卵殻膜及び/又は内卵殻膜)を蛋白質分解酵素、酸、アルカリなどを用いて加水分解したものである。本発明では、水に可溶であるか、水に易分散性の加水分解卵殻膜が用いられる。具体例としては、キューピー(株)製の「EMプロテイン」(商品名)などを挙げることができる。加水分解卵殻膜は、口紅組成物の他の成分と混合しやすい。そして、卵殻膜は、損傷した皮膚の再生促進作用を有し、また、炎症の緩和作用を有するため、損傷を受けた唇が治癒される。 【0017】 加水分解卵殻膜の含有量は、唇の粘膜は他の皮膚よりも薄く卵殻膜の作用を受けやすい点を考慮して決定されることが望ましい。加水分解卵殻膜を添加した後の口紅の全質量に基づいて、0.05質量%以上であることが好ましく、0.05〜0.3質量%、特に0.15質量%であることが、唇の粘膜損傷部の治癒、再生促進効果、製造コスト及び使用感などの点から好ましい。 【発明の効果】 【0018】 第一発明によれば、口紅に含まれる発ガン性のタール色素を従来品の色素のほぼ80%を削減することができるので、健康を害しない、唇に対する負担が著しく軽減されて口唇炎などを招く虞のない、安全な口紅組成物を提供することができる。 【0019】 また、第二発明によれば、口紅の塗布膜を厚くすることができるから、色素の量を少なくしても従来の口紅と同様の仕上がり感を得ることができる。 【0020】 第三発明によれば、唇に対して新たな負荷を与えないばかりでなく、既存製品による唇の粘膜損傷部の治癒、炎症緩和効果、唇細胞再生促進効果のある口紅組成物を提供することができる。 本発明による口紅組成物は、加水分解卵殻膜を添加してあるので、口紅使用後は、唇(粘膜)にIII型コラーゲンが増殖して、プルンプルンの唇になり、皺が無くなる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0021】 [実施例1〜4] 実施例1〜4の口紅組成物の成分及び混合割合は、表1に記載されたとおりである。 【表1】
表1において、真珠の微粉末は、真珠のナノパウダーであり、赤色202号は赤のタール色素である。実施例1〜4のそれぞれの真珠のナノパウダーの配合率は、口紅の全質量に対して1.0〜4.5質量%、色素(酸化チタン、赤色202号、酸化鉄)の配合率は2.8,2.4,3.0,2.75質量%、そのうち、赤色202号の配合率は、0.10,0.40,0.20,0.50質量%、加水分解卵殻膜の混合率は、0.15,0.05,0.30,0.10質量%である。 【0022】 [比較例] 従来の口紅における色素の配合率は6.5質量%でそのうちタール色素は1.0%周辺である。従って、本発明による口紅において使用する色素の使用量は、従来の使用量のほぼ60%減である。そして、従来の口紅にはミクロンオーダーの白色パウダーは含まれていても、真珠のナノパウダーは含まれておらず、加水分解卵殻膜も添加されていない。 【0023】 上記実施例1〜4のいずれも、唇に塗った場合に、唇に対する塗布膜の厚みが薄くても、ナノパウダーにより光が干渉して、赤みが強調された明るい赤色を発色した。そのため、きれいな唇を演出することができた。 【0024】 上記実施例1〜4の口紅組成物を口唇炎を患っている被験者が1日5回の頻度で使用し続けた結果、使用開始日から2日後には、唇の粘膜のカサカサ状態が治癒され、さらに2日後には唇の皺が無くなって、プリンプリンに張った健康な外観を呈することが認められた。 【0025】 同じ被験者がその口紅の使用をその後も継続したが、唇は健康な外観を維持し、何らの悪影響も認められなかった。 【0026】 [実施例5] 実施例1〜4は、光分散剤としてナノパウダーのみを配合したものであるが、これらの色素の量を少なくした場合は、唇に塗った時に塗布膜の厚みが薄いので、透明感が出て、従来の口紅による仕上がり感と異なるため、若干、重厚さに乏しい嫌いがある。 そこで、発明者はいろいろ試作実験を行った結果、粒子径が一例として、2〜15μm程度のミクロンオーダーの真珠の微粉末とナノパウダーとを組み合わせると、口紅を厚く塗ることができ、しかも、発色状態も良いことが判った。これにより、色素の量を少なくしても、従来と同様の仕上がり感が得られた。ミクロンパウダーとナノパウダーの配合割合は、口紅の塗布膜に適当な厚みが得られ、かつ、適当な濃さの色が確保されるように決められる。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】本発明に係る口紅組成物の真珠のナノパウダーによる赤色増強の原理説明図。 【図2】ミクロンパウダーを用いる場合の光反射の状況を説明する図。 【符号の説明】 【0028】 NP 真珠のナノパウダー 1 入射光 2,3 反射光 4 色素を含む基剤
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| 【出願人】 |
【識別番号】501303046 【氏名又は名称】株式会社 アルマード
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| 【出願日】 |
平成17年3月2日(2005.3.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079201 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 光正
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| 【公開番号】 |
特開2006−241052(P2006−241052A) |
| 【公開日】 |
平成18年9月14日(2006.9.14) |
| 【出願番号】 |
特願2005−57790(P2005−57790) |
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