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【発明の名称】 ゲル組成物及びその製造方法
【発明者】 【氏名】二瓶 智也
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内

【氏名】海上 瑠奈
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内

【氏名】松田 一彦
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内

【氏名】山縣 義文
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内

【氏名】後藤 肇
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内

【要約】 【課題】皮膚または粘膜に対する粘着性が高く、かつ優れたゲル形成能を有するゲル組成物を提供すること。

【解決手段】(A)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位と、少なくとも1つの不飽和部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とから構成される繰り返し単位とを含むポリマーと、(B)多価アルコールとを含有するゲル組成物であって、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位と、少なくとも1つの不飽和部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とから構成される繰り返し単位とを含むポリマーと、(B)多価アルコールとを含有するゲル組成物であって、
(A)ポリマーが、酸無水物部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とを、モル比にして15/85〜85/15なる割合で含むことを特徴とする前記ゲル組成物。
【請求項2】
(A)少なくとも1つの不飽和部分がビニル化合物であり、酸無水物部分が無水マレイン酸部分、無水イタコン酸部分からなる群から選ばれる請求項1記載のゲル組成物。
【請求項3】
(A)ポリマーが、炭素数3〜24のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体、炭素数3〜24のアルキルビニルエーテル/無水イタコン酸/イタコン酸から構成される共重合体からなる群から選ばれる請求項2記載のゲル組成物。
【請求項4】
炭素数3〜24のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体が、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体である、請求項3記載のゲル組成物。
【請求項5】
(A)ポリマーにおける酸無水物部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とのモル比が、20/80〜70/30である請求項1〜4のいずれか1項記載のゲル組成物。
【請求項6】
(B)多価アルコールが、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油およびソルビトールからなる群から選ばれる請求項1〜5のいずれか1項記載のゲル組成物。
【請求項7】
(A)ポリマーと(B)多価アルコールとが、質量比にして、1/99〜55/45なる割合で含まれている請求項1〜6のいずれか1項記載のゲル組成物。
【請求項8】
架橋剤を含有しない、請求項1〜7のいずれか1項記載のゲル組成物。
【請求項9】
支持体上に請求項1〜8いずれか1項記載のゲル組成物が展延されてなる貼付剤。
【請求項10】
(a)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位を含むポリマーを加水分解して、ポリマー中に含まれる酸無水物部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とが、モル比にして15/85〜85/15である、(A)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位と、少なくとも1つの不飽和部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とから構成される繰り返し単位とを含むポリマーを得る工程、
得られた(A)ポリマーを、(B)多価アルコールに溶解させる工程、及び
架橋剤の不存在下、得られた混合物を加熱する工程、
を含む、ゲル組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用貼付剤、創傷被覆剤、テーピング剤等の基剤として使用できるゲル組成物、該ゲル組成物を支持体上に展延してなる貼付剤及び該ゲル組成物の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、皮膚または粘膜に対する粘着性が高く、かつ優れたゲル形成能を有するゲル組成物等に関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤を経皮・経粘膜吸収経路で投与する方法は、注射や経口投与と比較すると、体液中での薬物有効濃度が維持されやすく、持続性が期待できること、薬物の吸収速度の調整が容易であり、副作用の危険が少ないこと、胃酸や消化酵素等の影響や肝臓の初回通過効果による代謝の影響が少なく、薬物の有効利用が期待できること等から、近年関心が高まっている。
【0003】
従来、経皮・経粘膜吸収経路での投与で用いる基剤としては、水にポリアクリル酸ナトリウムやカルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子を添加したパップ剤や、SISやポリイソブチレン等のゴム系やシリコン系、アクリル系の高分子に可塑剤、粘着付与剤を添加したテープ・プラスター剤、流動パラフィンやワセリン等の油脂性基剤にゼラチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の吸水性高分子を配合した軟膏基剤等が知られている。しかし、パップ剤には使用中に水が蒸散するため膏体が硬化し、粘着性が低下するという問題がある。プラスター剤には経時変化は少ないが、粘着性が強力すぎて角質層を剥離する、透湿性が劣っているため皮膚呼吸が妨げられることにより、特に繰り返し貼付時に蒸れ・かぶれを起こす等、皮膚刺激性が高いという問題がある。また、軟膏基剤には付着性が悪いため、十分な局所滞留性がないという問題がある。
【0004】
これを解消するため、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等の親水性ポリマーと水に、ロジンエステル、水素添加石油樹脂、およびテルペン系樹脂からなる群から選ばれた1種類以上の粘着付与樹脂を添加した医療用貼付剤(特許文献1参照)、低級アルコールに可溶でカルボキシル基またはその塩を構造中に有した高分子、低級アルコール、多価アルコール、金属せっけんを配合し、ゲル化した粘着剤組成物(特許文献2参照)、ベースポリマーにメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体またはメチルビニルエーテルマレイン酸共重合体、架橋剤に多官能エポキシ化合物を使用し、水および多価アルコールをゲル化した粘着ゲル基剤(特許文献3参照)が提案されている。しかしながら、これらの基剤には、沸点の比較的低い水または低級アルコールを主成分として配合しているため、使用中に水または低級アルコールが蒸散し、粘着性、皮膚刺激性等の性能が経時で劣化するという問題がある。
【0005】
また、架橋剤を用いて、分子内にヒドロキシル基および/またはカルボキシル基を有し、かつ多価アルコールに可溶性高分子で多価アルコールをゲル化した無水のゲルマトリックス(特許文献4参照)、多価アルコールを多価アルコール可溶性高分子とカルボキシビニルポリマーとでゲル化した非水系貼付剤(特許文献5参照)も提案されている。これらの基剤は、主成分が多価アルコールであるため、経時での性能の劣化はほとんどないものの、ゲル形成能を向上させるため、多価アルコールと多価アルコール可溶性高分子のほかに、架橋剤や、高吸水性高分子化合物を配合することが必須であり、製造の操作が煩雑になる場合がある。
【0006】
多価アルコール類と、該多価アルコール類に溶解するかまたは該多価アルコールで膨潤するポリマーを含有することを特徴とする非水系温熱ゲル組成物(特許文献6参照)も提案されている。この基剤は、主成分が多価アルコールであるため、経時劣化がほとんどなく、必須成分が多価アルコールとポリマーであり、製造の操作が簡便であることが予想される。しかしながら、粘着性、およびゲル形成能に関する記載がなく、粘着性とゲル形成能が不充分な場合がある。
【0007】
【特許文献1】特開平6−254150号公報
【特許文献2】特開平9−143062号公報
【特許文献3】特開平9−286891号公報
【特許文献4】特開昭63−203162号公報
【特許文献5】特開2003−113077号公報
【特許文献6】特開2001−245913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明は、皮膚または粘膜に対する粘着性が高く、かつ優れたゲル形成能を有するゲル組成物、および該ゲル組成物を使用する貼付剤及び該ゲル組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリマー中の酸無水物部分と対応する酸化合物部分とが特定範囲にあるポリマーと多価アルコールとを併有することにより、皮膚または粘膜に対する粘着性が高く、かつ優れたゲル形成能を有するゲル組成物が得られることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位と、少なくとも1つの不飽和部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とから構成される繰り返し単位とを含むポリマーと、(B)多価アルコールとを含有するゲル組成物であって、
(A)ポリマーが、酸無水物部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とを、モル比にして15/85〜85/15なる割合で含むことを特徴とする前記ゲル組成物を提供する。
本発明はまた、支持体上に上記ゲル組成物が展延されてなる貼付剤を提供する。
【0010】
本発明はまた、(a)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位を含むポリマーを加水分解して、ポリマー中に含まれる酸無水物部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とが、モル比にして15/85〜85/15である、(A)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位と、少なくとも1つの不飽和部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とから構成される繰り返し単位とを含むポリマーを得る工程、
得られた(A)ポリマーを、(B)多価アルコールに溶解させる工程、及び
架橋剤の不存在下、得られた混合物を加熱する工程、
を含む、ゲル組成物の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、皮膚または粘膜に対する粘着性が高く、かつ優れたゲル形成能を有するゲル組成物を提供することができる。本発明によればまた、性能の経時劣化が小さく、皮膚刺激を殆ど起こさない、ゲル組成物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(A)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位と、少なくとも1つの不飽和部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とから構成される繰り返し単位とを含むポリマー
本発明で使用される(A)ポリマーは、酸無水物部分と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とのモル比が15/85〜85/15、好ましくは15/85〜80/20、より好ましくは20/80〜70/30である。このような範囲にあると、高い粘着性と優れたゲル形成能を兼ね備えるので好ましい。酸無水物の比率が高すぎると、高い粘着性と優れたゲル形成能を併有するゲル組成物を得ることが困難になり、酸化合物部分の比率が高すぎると、優れたゲル形成能を有するゲル組成物を得ることが困難になる。なお、本発明において、酸無水物と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分とのモル比は、電位差滴定法により測定することができる。(A)ポリマーは、少なくとも1つの不飽和部分のモル数と、酸無水物部分のモル数と該酸無水物部分に対応する酸化合物部分のモル数との合計とが等しいのが好ましい。
【0013】
本発明の(A)ポリマーの質量平均分子量は良好なゲル形成能が得られる程度に高いことが好ましく、例えば1万〜1000万、好ましくは10万〜500万である。この平均分子量は、サイズ排除分離−低角度レーザー光散乱検出器法による測定値である。また、本発明のゲル組成物に対する当該アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体の配合量は、例えば、1〜55質量%、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%である。
【0014】
本発明の(A)ポリマーとしては、少なくとも1つの不飽和部分がビニル化合物であるのが好ましい。ビニル化合物としては、メチルビニルエーテル、スチレン、エチレン、イソブチレン等があげられる。このうち、メチルビニルエーテルが好ましい。
酸無水物部分は、無水マレイン酸部分、無水イタコン酸部分からなる群から選ばれるのが好ましい。より好ましくは、(A)ポリマーは、炭素数3〜24のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体、炭素数3〜24のアルキルビニルエーテル/無水イタコン酸/イタコン酸から構成される共重合体からなる群から選ばれる。さらに好ましくは、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体、メチルビニルエーテル/無水イタコン酸/イタコン酸から構成される共重合体である。このうち、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体が最も好ましい。
【0015】
本発明の(A)ポリマーは、例えば、少なくとも1つの不飽和部分を含むモノマーと、酸無水物部分を含むモノマーと、該酸無水物部分に対応する酸化合物部分を含むモノマーとを共重合することにより製造することもできるし、(a)少なくとも1つの不飽和部分と酸無水物部分とから構成される繰り返し単位を含むポリマーを加水分解することにより製造することもできる。このような(a)ポリマーとしては、例えば、ISP社からGANTREZ ANシリーズとして市販されているものを使用することができる。
加水分解は、例えば、(a)ポリマー100質量部に対し、2〜100質量部、好ましくは2〜50質量部の水を添加し、20〜100℃の温度において、1〜600分間、反応させることにより行うことができる。水の添加方法は、ポリマーを予め溶剤、例えばアセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、ジメチルホルムアミド等に溶解させ、そこに水を添加してもよいし、ポリマーに水を噴霧してもよいし、ポリマーに水蒸気として吸収させてもよい。この範囲の量の水を使用することにより、本発明のゲル組成物を貼付剤等に製剤化しても、使用中に粘着性等が経時的に低下する程度を低くすることができる。得られたポリマーは、そのまま用いることもできるし、加熱、減圧乾燥等により系内に存在する水を、ポリマーに対して1%程度まで除去した後に用いることもできる。
【0016】
本発明で使用する多価アルコールは、使用中に蒸散しないものが好ましく、具体的には、例えば、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(質量平均分子量200〜2000、好ましくは200〜600)、ポリプロピレングリコール(質量平均分子量400〜4000、好ましくは400〜1000)、ポリエチレン・ポリプロピレングリコール(質量平均分子量1000〜6000、好ましくは1000〜3000)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(5E.O.〜100E.O.、好ましくは10E.O.〜60E.O.)およびソルビトール等が挙げられ、これらは、1種単独または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。このうち、ポリエチレングリコール(質量平均分子量200〜600)が好ましい。また、本発明のゲル組成物に対する当該多価アルコールの配合量は、例えば、40質量%〜99質量%であり、好ましくは、50質量%〜99質量%、より好ましくは、60質量%〜99質量%である。また、本発明のゲル組成物に対する(A)ポリマーと多価アルコールとの総量は、例えば、60質量%以上、好ましくは65質量%以上、より好ましくは70質量%以上であることが望ましい。なお、多価アルコールの質量平均分子量は、化粧品種別配合成分規格記載の方法により滴定を行い測定することができる。
【0017】
本発明のアルキルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体と多価アルコールとの質量の比率は、1/99〜55/45であり、好ましくは、1/99〜45/55、より好ましくは、1/99〜35/65である。
【0018】
本発明のゲル組成物には、使用する多価アルコールに溶解または膨潤する高分子を任意に配合することができる。ここで、溶解とは、高分子1質量%の多価アルコール溶液が均一になることを意味する。膨潤とは、一定質量の多価アルコールと混合した場合に、高分子が多価アルコールを吸収して体積を増す状態をいい、この高分子−多価アルコール混合物の質量が、混合前の高分子質量の2倍以上である場合をいう。高分子は、多価アルコールに溶解または膨潤してゲル化することが好ましい。具体的には、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン重合体、ポリアクリル酸、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリN−ビニルアセトアミド、ポリメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリアクリルアミド、アクリル酸/アクリルアミド/アクリル酸エチル共重合体、メタアクリル酸コポリマー、およびイソブチレン等を挙げることができ、これらは、1種単独または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0019】
本発明のゲル組成物には、任意に有効成分、薬効成分、経皮吸収促進剤、香料、および色素等の添加物を配合することができる。本発明で使用する添加物は、多価アルコールに溶解または分散可能であれば、特に制限されない。有効成分としては、例えば、温感用有効成分、冷感用有効成分、末梢循環促進作用剤、消炎鎮痛成分、血行促進剤、局所麻酔剤、発汗促進剤、水虫薬、抗菌・滅菌剤、美白成分、皮脂抑制剤、角質溶解剤等がある。これらは、1種単独または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0020】
温感用有効成分には、例えば、トウガラシエキス、トウガラシチンキ、カプサイシン、黄檗エキス、肉桂、ジンジャーエキス、ショウキョウアルコールエキス、カンタリスチンキ、ニコチン酸ベンジルエステル、ビタミンE、ボルネオール、dl−カンフル、l−メントール、ハッカ油、ユーカリ油、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、ワニリルアルコール誘導体、ノニル酸ワニリルアミド、バニリルアルコールアルキルエーテル、コショウ科植物抽出エキス、アザミ属植物抽出エキス、アレチアザミ属植物抽出エキス、チョウジ油、オイゲノール誘導体等がある。これらの成分を添加すると、皮膚に対する局所刺激または誘導刺激を利用して血行を促進し、温感を得ることができる。冷感用有効成分には、例えば、メントール、メントールグリセロールエーテル、およびそれら化合物のエステル等の誘導体、N-エチル-p-3-メンタン-カルボキシアミド、ハッカ油、カンフル等がある。これらの成分を添加すると、皮膚に対する局所刺激又は誘導刺激を利用して、冷感を得ることができる。
【0021】
末梢循環促進作用剤には、例えば、酢酸トコフェロール等がある。消炎鎮痛成分には、例えば、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ステアリル、β−グリチルレチン酸、アラントイン、アズレン、ε−アミノカプロン酸、ヒドロコルチゾン、パントテン酸カルシウム、パントテン酸エチルエーテル、酢酸ヒドロコーチゾン、ノニル酸ワニルアミド、ジフェニルヒドラミン、インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、スプロフェン、ロキソプロフェン、ザルトプロフェン、ピロキシカム、フェルビナク、アルニカチンキ、甘草、黄連、シコン、西洋ノコギリ草、ヒリハリ草、アロエ、ビタミンE酢酸エステル等がある。頸椎捻挫用有効成分には、例えば、アミノアルコキシビベンジル類等がある。
【0022】
血行促進剤には、例えば、センブリエキス、セファランチン、ビタミンEおよびその誘導体、γ−オリザノール、ペパーミント油、テレビン油、チョウジ油、ゲラニオール油、チモール油、ウイキョウ油、ベルガモット油、アニス油、ラベンダー油、ブラックペッパー油、ベニバナ油、アルニカエキス、マロニエエキス、エンメイソウエキス、ボダイジュエキス、メリッサエキス、N−エチル−p−3−メンタン−カルボキシアミド等がある。局所麻酔剤には、例えば、ロートエキス、ジブカイン、プロカイン、リドカイン等がある。収れん成分には、タンニン含有成分が好ましくは使用され、例えば、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸、クエン酸、乳酸、オウバク末、ハマメリス、オドリコ草、白樺、ダイオウ等がある。発汗促進剤には、好ましくは無機塩が使用される。例えば、焼石こう、塩化カルシウム、無水塩化カルシウム、塩化マグネシウム、無水塩化マグネシウム、炭酸カルシウム、無水炭酸カルシウム、硫酸ナトリウム、無水硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、無水硫酸マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ゼオライト、モンモリロナイト、スメクタイト、カオリン、タルク、粘土鉱物、その他各種塩類等がある。
【0023】
殺菌・抗菌成分には、例えば、ピロクトンオラミン、シクロピロクスオラミン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩酸クロロヘキシジン、ジンクピリチオン、フェノール、トリクロロカルバニリド、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、アラントイン、抗プラスミン剤(ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸)、ジヒドロコレステロール、当帰エキス、カミツレ(アズレン含有)、ユーカリ油などの精油類、ヒノキチオール等がある。水虫薬には、例えば、薬効成分であるキヌハダ(Callophyllis flabellulata)水抽出物、硝酸ミコナゾール、その他鎮痒剤である塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、カンファー、およびラポライト等が使用される。
【0024】
抗菌・殺菌剤には、例えば、ジンクピリチオン、トリクロロカルバニリド、トリクロサン、アロエエキス、ニンジンエキス、カンゾウエキス、オオバクエキス、カミツレエキス、ビワ抽出液、水溶性セリウム塩、アビエチン酸、ピマール酸、ビス(2−ピリジンチオール−1−オキサイド)亜鉛、ピリジンチオン塩、ヒスタミン2受容体きっ抗薬、ビタミンE酢酸エステル、パントテニルエチルエーテル、クエン酸トリエチルエステル、メチオニン、シスチン、システインなどの含硫アミノ酸およびその塩酸塩、シナモン・クローブ・タイム・ペンゾイン・オークモス・バニラからの抽出物、亜鉛ピリチオン、10−アリール−1,8−ジヒドロキシアントロン、安息香酸ナトリウム、アントシアニン、アントシアニジン類、ピペラジン誘導体、尿酸、ペタイン類、ルチン、1−ヒドロキシ−2−ピリドン類、亜硫酸イオン発生水溶性塩、アルミノケイ酸ナトリウム、油溶性甘草抽出物、およびラポライト等がある。当該抗菌・殺菌剤は、一般に、ふけ防止剤として使用され得る。
【0025】
美白成分、皮脂抑制剤、角質溶解剤等は、主に化粧品として利用する場合に使用され得る。美白成分には、例えば、アルブチン、エラグ酸、コウジ酸、ハイドロキノン、ビタミンC、プラセンタエキス、酸化チタン、ホソバノトサカモドキ(Callophyllis japonica)水抽出物、およびクロトサカモドキ(Callophyllis adhaerens)水抽出物等がある。また、皮脂抑制剤、角質溶解剤には、例えば、エストラジオール、エストロン、エチニルエストラジオール、ビタミンB6、イオウ、レゾルシン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、2,4,4−トリクロロ−2−ヒドロキシフェノール、硫化セレン、ペンタデカン酸、ペンタデカン酸誘導体、各種ビタミン類等がある。
【0026】
経皮吸収促進剤としては、例えば、クロタミトン、ベンジルアルコール等を挙げることができ、これらは1種単独または2種以上適宜組み合わせて使用することができる。
【0027】
香料には、例えば、アミルシンナミックアルデヒド、ベンジルアセテート、p−tertブチルシクロヘキシルアセテート、シクラセット、シクラプロップ、ガラキソリッド、ベディオン、オレンジ油等がある。また、色素は、特に限定されず、法定色素ハンドブック記載の色素を配合することができ、例えば、赤2号、緑色3号、青色1号、だいだい402号、黄色401号、紫色401号等がある。
【0028】
本発明のゲル組成物は、(A)ポリマーを(B)多価アルコールに溶解させ、多価アルコールと架橋反応し、ゲルを形成することにより製造することが出来る。本発明において、(A)ポリマーを(B)多価アルコールに溶解させ、架橋反応させる際に、溶解・架橋反応を促進させるために、加熱処理を行うことが好ましい。加熱は、(A)ポリマーと(B)多価アルコールとを練合ないし混練しながら実施してもよく、また、(A)ポリマーと(B)多価アルコールとを含有するスラリーを不織布等の支持体に塗布した後に行ってもよい。加熱温度は、使用する(B)多価アルコールによって異なるが、(B)多価アルコールの沸点を超えない範囲で、例えば、20℃〜250℃程度であり、好ましくは、40℃〜200℃程度、より好ましくは、60℃〜180℃程度であることが望ましい。加熱時間は、例えば10分〜10時間、好ましくは30分〜4時間である。
【0029】
本発明のゲル組成物は、その用途、剤型が特に制限されものでなく、貼付剤(医療用貼付剤、創傷被覆剤、テーピング剤、フットケアシート剤、パック剤、マスク剤)として使用することができる。
本発明では、貼付剤とは、上記ゲル組成物を支持体上に展延したものであり、展延方法は、特に限定されず、公知の装置を用いて行うことができ、例えば、ロールコーター、ナイフコーター、スリットダイコーター、グラビアコーター等を用いることができる。また、支持体としては、公知のものを使用することができ、例えば、紙、編布、織布、不織布、高分子フィルム、またはそれらの積層体等を挙げることができる。編布、織布、不織布、高分子フィルムの素材としては、ポリエステル、ポリプロピレン、レーヨン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリウレタン・塩ビ共重合フィルム等を挙げることができる。上記ゲル組成物を支持体に展延する際の展延量は、特に制限されるものではないが、例えば、0.001〜1g/cm2、好ましくは、0.003〜0.5g/cm2である。
【0030】
なお、本発明の貼付剤は、上記ゲル組成物を展延した後、薬物の揮発防止、粘着面の保護等を目的として、必要に応じて、当該貼付剤のゲル組成物側上部にフェイシング層を設け、被覆してもよい。フェイシング層には、貼付剤を保護できるものであれば何でもよいが、例えば、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のプラスチックフィルムや剥離紙等がある。貼付剤は、その後、適当な大きさに裁断して用いることができる。裁断方法は、スリッターによる裁断、押し切りによる裁断もしくはこれらの組み合わせ、または打ち抜き裁断法等、いかなる裁断方法を用いてもよい。
以下、実施例、比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0031】
実施例1〜11、13及び14および比較例1〜4は、各成分をベンチニーダー(PNV−1、(株)日立製作所製)で練合して得たゲル組成物を、ポリエステルニット(東宝繊維(株)製)上に0.1g/cm2となるように、ロールコーター(花栄機械工業(株)製)で均一に展延して、シートにした。
実施例12は、各成分をベンチニーダー(PNV−1、(株)日立製作所製)で室温において5分間練合して得たスラリーを、ポリエステルニット(東宝繊維(株)製)上に0.1g/cm2となるように、ロールコーター(花栄機械工業(株)製)で均一に塗布した後に加熱して調製した。下記方法により、上記各ゲル組成物のゲル形成能、および上記各貼付剤の粘着性について評価した。
【0032】
(ゲル形成能評価法)
ゲル組成物は、貯蔵弾性率の周波数依存性が低いものほど、ゲル形成能は高いことが知られている。そこで、本発明者らは、作製したゲル組成物の貯蔵弾性率が、測定周波数の変化によってどの程度影響するかを調査し、ゲル形成能を評価した。貯蔵弾性率は25℃において応力制御型レオメーター(Rheo−Stress RS−100、Haake社製)で測定し、周波数が0.1rad/secの貯蔵弾性率(G’(0.1))と10rad/secの貯蔵弾性率(G’(10))との比(G’(10)/G’(0.1))の値から、ゲル形成能を評価した。評価はG’(10)/G’(0.1)が0.67以上1.5未満を「◎」、0.5以上0.67未満、および1.5以上2未満を「○」、0.5未満、および2以上を「×」とした。
【0033】
(粘着性評価法)
作製したシートをテクスチャーアナライザー(TA−XT2、 Stable Micro Systems社製)で、評価した。コラーゲン膜で覆った直径20mmのプローブを、10秒間100g荷重でシートに粘着させ、その後、剥離速度10mm/secで剥離するときの剥離仕事を粘着性として評価した。評価は1000g・mm以上を「◎」、500g・mm以上1000g・mm未満を「○」、500g・mm未満を「×」とした。
【0034】
(実施例1)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、8質量部の水を添加し、90℃において180分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が56/44のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー25質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)75質量部とを、90分間90℃で練合した後、シート状に展延した。
【0035】
(実施例2)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、15質量部の水を添加し、90℃において300分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が27/73のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー25質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)75質量部とを、90分間90℃で練合した後、シート状に展延した。
【0036】
(実施例3)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−169)100質量部に、4質量部の水を添加し、90℃において180分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が70/30のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量198万)を得た。
得られた(A)ポリマー10質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)90質量部とを、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0037】
(実施例4)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−169)100質量部に、3質量部の水を添加し、90℃において180分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が74/26のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量198万)を得た。
得られた(A)ポリマー15質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)85質量部とを、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0038】
(実施例5)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−169)100質量部に、2質量部の水を添加し、90℃において120分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が77/23のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量198万)を得た。
得られた(A)ポリマー20質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)80質量部とを、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0039】
(実施例6)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−169)100質量部に、2質量部の水を添加し、90℃において30分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が84/16のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量198万)を得た。
得られた(A)ポリマー25質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)75質量部とを、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0040】
(実施例7)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、20質量部の水を添加し、90℃において450分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が17/83のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー20質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)80質量部とを、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0041】
(実施例8)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−119)100質量部に、25質量部の水を添加し、20℃において60分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が46/54のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量21万)を得た。
得られた(A)ポリマー20質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)80質量部とを、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0042】
(実施例9)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、15質量部の水を添加し、90℃において300分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が27/73のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー3質量部、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H、ハーキュレス社製)10質量部、およびポリエチレングリコール(PEG300、ライオン(株)製)87質量部を、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0043】
(実施例10)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、15質量部の水を添加し、90℃において300分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が27/73のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー20質量部とグリセリン(新日本理化(株)製)80質量部とを、120分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0044】
(実施例11)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、15質量部の水を添加し、90℃において300分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が27/73のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー10質量部とポリグリセリン(#750、阪本薬品工業(株)製)90質量部とを、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0045】
(実施例12)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、8質量部の水を添加し、90℃において180分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が56/44のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー25質量部、プロピレングリコール(昭和電工(株)製)45質量部、およびポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)30質量部を塗布した後、90分間90℃で加熱し調製した。
【0046】
(実施例13)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、8質量部の水を添加し、90℃において180分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が56/44のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー25質量部、エチレングリコール(関東化学(株)製)23質量部、ジプロピレングリコール(昭和電工(製))30質量部、およびポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)22質量部を、90分間90℃練合した後、シート状に展延した。
【0047】
(実施例14)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、8質量部の水を添加し、90℃において180分間加水分解させることにより、(A)ポリマーとして、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が56/44のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られた(A)ポリマー25質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)75質量部とを、180分間40℃で練合した後、シート状に展延した。
【0048】
(比較例1)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−139)100質量部に、1質量部の水を添加し、90℃において180分間加水分解させることにより、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が87/13のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量108万)を得た。
得られたポリマー15質量部と、ポリエチレングリコール(PEG400 ライオン(株)製)85質量部とを、90分間90℃で練合した後、シート状に展延した。
【0049】
(比較例2)
無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が14/86のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ S−97、分子量150万)20質量部と、ポリエチレングリコール(PEG400 ライオン(株)製)80質量部とを、90分間90℃で練合した後、シート状に展延した。
【0050】
(比較例3)
メチルビニルエーテル/無水マレイン酸から構成される共重合体(ISP社製、GANTREZ AN−169)100質量部に、40質量部の水を添加し、90℃において720分間加水分解させることにより、無水マレイン酸/マレイン酸のモル比が11/89のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸/マレイン酸から構成される共重合体(分子量198万)を得た。
得られたポリマー20質量部と、ポリエチレングリコール(PEG400 ライオン(株)製)80質量部とを、90分間90℃で練合した後、シート状に展延した。
【0051】
(比較例4)
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H、ハーキュレス製)10質量部とポリエチレングリコール(PEG400、ライオン(株)製)90質量部とを、90分間90℃で練合した後、シート状に展延した。
【0052】
実施例1〜14、比較例1〜4の評価結果を表1に示す。
【0053】
【表1】


【0054】
表1の結果から明らかなように、実施例1〜14では、粘着性も高く、かつ優れたゲル形成能を有したゲル組成物であった。また、作製した貼付剤を10cm×14cmに裁断して、皮膚刺激性を評価した。評価方法は、健常なパネラー5名の前腕部内側に貼り付け、7時間後剥離、1時間後再び貼付する、という工程を繰り返し行い、5回目の剥離後、1時間経過時の皮膚状態を観察した。評点を3点:貼付前と変化はない、2点:少し赤みを帯びている、1点:非常に赤みを帯びているとし、各パネラーの平均点を求めた。その結果、実施例1〜14では、平均点が2.5点以上であり、痛みもなく、皮膚刺激性が低いゲル組成物であり、かつ貼付7時間後も粘着性の低下は見られなかった。
比較例1〜4では、高い粘着性と優れたゲル形成能を両立することができなかった。
(実施例15)
下記の組成を90分間90℃で練合した後、シート状に展延した。







【0055】
【表2】


【0056】
実施例15では、皮膚刺激を殆ど起こさず、高い粘着性と、かつ優れたゲル形成能を有する貼付剤であった。
(実施例16)
下記の組成を90分間90℃で練合した後、シート状に展延した。
【0057】
【表3】


【0058】
実施例16では、皮膚刺激を殆ど起こさず、高い粘着性と、かつ優れたゲル形成能を有する貼付剤であった。
【出願人】 【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号
【出願日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【代理人】 【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男

【識別番号】100084009
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信夫

【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤

【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治

【識別番号】100114007
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 孝二

【識別番号】100123766
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 七重

【公開番号】 特開2006−232724(P2006−232724A)
【公開日】 平成18年9月7日(2006.9.7)
【出願番号】 特願2005−49347(P2005−49347)