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【発明の名称】 毛髪洗浄剤組成物
【発明者】 【氏名】佐多 珠里
【住所又は居所】和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研究所内

【氏名】堀西 信孝
【住所又は居所】和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研究所内

【氏名】富岡 慶一郎
【住所又は居所】和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研究所内

【要約】 【課題】起泡性に優れ、洗髪中の指通りが良く、洗髪中及びすすぎ時においても髪の絡まりがなく、乾燥後にも適度な潤いを与え、特にヘアカラー等の化学処理により損傷の進んだ髪に適する毛髪洗浄剤組成物を提供する。

【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C);
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)ポリアンテス属(polianthes L.)に属する植物より得られる酸性ヘテロ多糖類
(B)アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤
(C)カチオン性ポリマー
を含有する毛髪洗浄剤組成物。
【請求項2】
ポリアンテス属に属する植物がチユーベローズ(polianthes tuberosa L.)である請求項1記載の毛髪洗浄剤組成物。
【請求項3】
酸性ヘテロ多糖類が組織培養法によって得られたものである請求項1又は2記載の毛髪洗浄剤組成物。
【請求項4】
酸性ヘテロ多糖類の含有量が、界面活性剤100重量部に対し0.001〜10重量部である請求項3記載の毛髪洗浄剤組成物。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンディショニング効果に優れる毛髪洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
最近のヘアスタイル動向の影響から、毛髪の表面には種々のヘアケア化粧料に含まれている物質が付着するとともに、ヘアカラー・ブリーチ・パーマなど種々の化学的処理も加わり、損傷状態もかなり進んでいる。このような背景から、日々使用する毛髪洗浄用組成物の機能に対する関心が高まっている。具体的には、毛髪に付着した汚れをしっかり洗浄できると共に、洗髪により毛髪を傷めないコンディショニング効果を有するシャンプー組成物の開発がされている。
【0003】
これまで提案された主な技術としては、1)シリコーン誘導体を乳化し界面活性剤系に共存させる方法、2)カチオン性重合物を界面活性剤系に共存させる方法が挙げられる。前者の特徴としては、洗浄後の乾燥した毛髪や皮膚に優れた平滑性を賦与できるが、洗浄中のすすぎ性(指通り・きしみ感)が不十分で、洗浄性・起泡性が低下する課題がある。一方、後者の技術によれば、洗浄中のすすぎ性に勝れるものの、洗浄後の乾燥した毛髪や皮膚の感触が良くないこと、また、洗浄性・起泡性が低下する等の課題がある。
一方、ポリアンテス属(polianthes L.)に属する植物より得られる酸性ヘテロ多糖類を含む外用剤組成物(特許文献1)、及び該酸性ヘテロ多糖類と界面活性剤とを含む洗浄剤組成物(特許文献2)や毛髪化粧料(特許文献3)が知られている。しかし、洗浄時の起泡性は良好であるものの、すすぎ性は前述2)の方法には及ばなく、また、洗浄のみで乾燥した毛髪の保湿性は良好であるものの、洗浄後にリンスオフのコンディショナーまたはトリートメント処理後の乾燥した毛髪の保湿性を明らかにしていない。
【特許文献1】特開平1−213213号公報
【特許文献2】特開平1−213225号公報
【特許文献3】特開平10−338620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、起泡性に優れ、洗髪中の指通りが良く、洗髪中及びすすぎ時においても髪の絡まりがなく、リンスオフのコンディショナーまたはトリートメント処理の有無に関係なく乾燥後にも適度な潤いを与え、特にヘアカラー等の化学処理により損傷の進んだ髪に適する毛髪洗浄剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、特定の界面活性剤とカチオン性ポリマーにポリアンテス属(polianthes L.)に属する植物より得られる酸性ヘテロ多糖類を併用すると、洗浄時のすすぎ性、洗浄後の乾燥した毛髪の感触が優れ、更に洗浄性、起泡性が優れた洗浄用組成物が得られることを見出した。
【0006】
本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)ポリアンテス属(polianthes L.)に属する植物より得られる酸性ヘテロ多糖類〔以下、成分(A)とも云う〕
(B)アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤〔以下、成分(B)とも云う〕
(C)カチオン性ポリマー〔以下、成分(C)とも云う〕
を含有する毛髪洗浄剤組成物である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、特にヘアカラー等の化学処理により損傷の進んだ髪に適し、豊かな泡立ちと共に洗髪中の髪のからまりがなく、すすぎ時においても、髪の絡まりやきしみといった不快な感触がなく、適度なコート感を与え、乾燥後にも適度な潤いを与えることができる。この乾燥後とは、本発明の洗浄剤組成物で洗浄しただけで乾燥させた状態と、洗浄後、リンスオフのコンディショナーまたはリンスオフトリートメント処理後乾燥させた状態を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明で使用する成分(A)の酸性ヘテロ多糖類は、例えば特開昭64−10997号公報記載の方法に従って、ポリアンテス属に属する植物から誘導されるカルスを培養し、得られた培養物から採取することができる。また、ポリアンテス属に属する植物としては、チューベローズ(Polianthes tuberosa L.)が好ましい例として挙げられる。
【0009】
酸性ヘテロ多糖類の採取は、例えばチューベローズの場合、以下の組織培養法に従って行うことができる。すなわち、チューベローズの花等の一部を外植片として、Linsmaier−skoogの基本培地に植物ホルモンとして10-5Mのオーキシン及び10-6Mのサイトカイニンを添加し、更に炭素源として3%のサッカロースを添加した培地を用いてカルスを誘導した後、継代培養を行い、次いで上記カルス培養培地と同様の成分からなる液体培地を用いて浸とう培養する。その後、培養液から遠心分離又は濾過等によって細胞を除去し、培養液をロータリーエバポレーター等を用いて濃縮し、濃縮液にエタノール、アセトン等の溶媒を加えて沈殿させ、沈殿物を凍結乾燥することにより、酸性ヘテロ多糖類を分離、取得することができる。
該酸性ヘテロ多糖類は、好適にはアラビノース、マンノース、ガラクトース、キシロースおよびグルクロン酸を構成成分とする。
【0010】
このようにして得られた酸性ヘテロ多糖類は、一種又は二種以上を組合わせて用いることができる。酸性ヘテロ多糖類の毛髪洗浄剤組成物中の含有量は、界面活性剤100重量部に対し0.001〜10重量部、更に0.001〜5重量部、特に0.002〜1重量部であるのが、乾燥後の保湿性付与及び組成物の安定性の観点から好ましい。
【0011】
成分(B)の界面活性剤は、アニオン性、両性、ノニオン性界面活性剤及びそれらの混合物から選ばれる。
【0012】
アニオン性界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系、カルボン酸系、リン酸系及びアミノ酸系のものが好ましく、例えばアルキル(またはアルケニル)硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸アルキル(またはアルケニル)エステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキル(またはアルケニル)エステル塩、アシルイセチオネート、アシルメチルタウレート、高級脂肪酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルカルボン酸塩、アルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルリン酸塩、アシルグルタミン酸塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体等が挙げられる。
これらのアニオン性界面活性剤の塩、すなわちアニオン性残基の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなど)、アルギニン、リジン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸等が挙げられる。
【0013】
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルジメチルアミノカルボベタイン、アルキルアミドアルキレンジメチルアミノカルボベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアルキレンジメチルアミノスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミドヒドロキシエチルアミノ酢酸等が挙げられる。
【0014】
ノニオン性界面活性剤としては、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレン植物油(ロウ)、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド等が挙げられる。
【0015】
成分(B)としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アシルメチルタウレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、アシルグルタミン酸塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体のようなアニオン性界面活性剤;アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインのような両性界面活性剤;多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレン植物油(ロウ)、アルキルポリグルコシドのようなノニオン性界面活性剤が好ましい。
ここで、アニオン性界面活性剤に関しては、アルキル基は直鎖又は分岐鎖が好ましく、特に直鎖が好ましく、これら疎水基を構成する炭素原子数は8〜30が好ましく、特に8〜24が好ましい。また、アニオン性界面活性剤に関して、オキシエチレン基のエチレンオキシドの平均付加モル数は0.2〜20が好ましい。
【0016】
成分Bは2種以上を併用してもよい。例えば、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテルカルボン酸塩、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグルコシドの群から選ばれるものとの組み合わせ、また、ポリオキシアルキレン(またはアルケニル)エーテルカルボン酸塩、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグルコシド、アルキルグリセリルエーテルの群から選ばれるものとの組み合わせ等が挙げられる。
【0017】
成分(B)は、毛髪洗浄用組成物中に5〜50重量%(以下単に%と記載する)、更に5〜40%、特に7〜30%含まれるのが起泡性、汚れ落ち及び洗髪時の洗い心地の観点から好ましい。
【0018】
成分(C)はカチオン性ポリマーであり、すすぎ時の指通り、すすぎ時のからまりのなさを更に向上させる観点から用いられる。
【0019】
カチオン性ポリマーとしては、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化ポリペプチド、カチオン化デンプン、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N−ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体等の各種合成ポリマーが挙げられる。
【0020】
カチオン性ポリマーは毛髪洗浄用組成物中に固形分として0.01〜10%、特に0.05〜5%含有するのが好ましい。
【0021】
成分(B)と成分(C)は、重量比で成分(B)/成分(C)が1/0.2〜1/0.0001、特に1/0.1〜1/0.0005の範囲で含有するのが、洗浄中のすすぎ性の観点から好ましい。
【0022】
本発明の毛髪洗浄用組成物中に、タンパク質類、セラミド類、シリコーン誘導体等のコンディショニング成分を含有すると、すすぎ時の指通り、すすぎ時のからまりのなさを更に向上させ好ましい。
【0023】
タンパク質類とは、特にタンパク質もしくはタンパク質加水分解物及びその誘導体を意味し、動物又は植物から抽出、誘導することができる。動物に由来するタンパク質としては、ケラチン、エラスチン、コラーゲン、ラクトフェリン、カゼイン、α(β)−ラクトアルブミン、グロブリン類、卵白アルブミン及びシルクを挙げることができる。ここで、特に好ましいのは、ケラチン、エラスチン、コラーゲン、カゼイン、シルクである。一方、植物に由来するタンパク質の例としては、小麦、麦芽、オートムギ、大麦、トウモロコシ、米、大豆、ソラマメ、ルピナスの種子、ジャガイモ類及びアンズの仁を挙げることができる。ここで、特に好ましいのは、小麦、大豆が挙げられる。
【0024】
タンパク類質は、洗浄用組成物中に、好ましくは0.01〜5%、特に0.05〜3%含有できる。
【0025】
セラミド類とは、合成もしくは天然物からの抽出により得られるN−アシル化スフィンゴシン類、N−アシル化フィトスフィンゴシン類、N−アシル化ジヒドロスフィンゴシン類を意味する。スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシンにアシル置換されている置換基は、C8〜22の飽和/不飽和の炭化水素基で、更に同炭化水素基の水素原子の1〜5個が水酸基により置換されていてもよい。例えば、CTFA辞書にも記載のされている以下の化合物が挙げられる。
セラミド1(1,3,4−オクタドデカトリオール、2−ステアロイルオキシヘプタコサミド:Phytoceramide 1の名称でGist-brocades/Cosmofermから入手可能)、セラミド2(1,3−ヘキサデカンジオール、2−ヘキサデカナミド:Ceramide IIの名称でGist-brocades/Cosmofermから入手可能)、セラミド3(1,3,4−オクタデカントリオール、2−オクタデカナミド:Ceramide IIIの名称でGist-brocades/Cosmofermから入手可能)、セラミド1A(1,3,4−オクタデカントリオール、2−リノレノイルヘプタコサミド:Phytoceramide 1Aの名称でGist-brocades/Cosmofermから入手可能)、セラミド6II(1,3,4−オクタデカントリオール、2−(2−ヒドロキシ)ステアラミド:Ceramide VIの名称でGist-brocades/Cosmofermから入手可能)、ヒドロキシカプロイルフィトスフィンゴシン(1,3,4−オクタデカントリオール、2−(2−ヒドロキシ)ヘキサミド:Ceramid VIA(C6;0)の名称でGist-brocades/Cosmofermから入手可能)、・スフィンゴリピッドEX(特開平11−209248号公報)
・スフィンゴリピッドE(特公平1−42924号公報)等。
【0026】
セラミド類は、毛髪用洗浄用組成物中に、好ましくは0.001〜5%、特に0.01〜3%含有できる。
【0027】
シリコーン誘導体とは、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、特開平4−108795号公報記載のシリコーン誘導体などのシリコーン誘導体を挙げることができる。
【0028】
シリコーン誘導体は、洗浄用組成物中に0.01〜20%、好ましくは0.05〜10%、特に好ましくは0.1〜5%含有できる。
【0029】
本発明の毛髪洗浄用組成物は、毛髪の洗浄に使用され、シャンプー等が挙げられる。
【実施例】
【0030】
本発明を実施例により更に詳しく記載する。
製造例1:酸性ヘテロ多糖類の製造
(a)カルスの誘導:
チューベローズは、開花2〜7日前の蕾を切り取り、70%エタノール溶液で1分間滅菌し、さらに1%次亜塩素酸ナトリウム溶液で10分間滅菌した後、滅菌水で洗浄した。滅菌処理された外植片を適当な大きさにきり、カルス誘導用培地に接種した。
カルス誘導用培地には、基本培地として0.8%の寒天を含むLinamaler-Skoogの培地を用いた。植物ホルモンとしてはオーキシンとして10-5M、NAAとサイトカイニンとして10-6M BAを添加した。炭素源としては3%サッカロースを添加した。この培地を0.1N KOHでpH5.7に調整したのち、オートクレーブにより120℃、12気圧で15分間滅菌した。培養は電照下25±1℃で行われた。30〜60日間の培養の後それぞれの外植片からはカルスが誘導された。
(b)カルスの継代:
(a)において誘導されたそれぞれのカルスは、誘導培地と同一の培地を用いて同一条件下で培養され、30日おきに新しい培地に移植された。
(c)振とう培養:
(b)において10代以上継代培養されたカルスについて、上記カルス培養培地と同様の成分からなる液体培地を用いて振とう培養を行った。培地の量は、200mL容の三角フラスコ当り80mLとした。カルスは新鮮重で2gを接種し、25±1℃、120rpmで30日間振とう培養した。
(d)多糖類の採取方法:
(c)の培養液から遠心分離またはろ過により細胞を除き、培養液をロータリーエバポレーターを用いて濃縮した。この濃縮培養液に約3倍量のエタノールを加え、5℃で24時間静置し沈澱を得た。この沈澱を遠心分離により回収し、70%エタノールで洗浄した後凍結乾燥により水分を除去した。
上記の方法により、チューベローズカルスから1.91g/L/30日の細胞外多糖類が得られた。この多糖類は次のような物性を有していた。
外観:白色〜灰白色粉末
糖含量(フェノール硫酸法及びカルバゾール法による):80%[うちウロン酸(グルクロン酸)含量25%]
構成糖:アラビノース:ガラクトース:マンノース:キシロース=10:5:4:1
タンパク含量:2%
水分含量:5%
分子量:10,000〜20,000,000
【0031】
実施例1〜5、比較例1〜3
表1に示す組成のシャンプーを製造し、泡立ち、洗髪中の指通り、洗髪中の絡まり、すすぎ時の絡まり、及び乾燥後の潤った感じについて、下記の評価方法で官能評価を行った。表1中、数値は重量%である。
【0032】
<評価方法>
起泡性及び使用感は、日本人女性から提供された健常な毛髪を3回ブリーチ処理して作った毛束20g(15cm)にシャンプー1gを塗布し、1分間泡立て、専門パネラー20名により下記の評価基準に従い評価した。乾燥後の潤った感じについては、シャンプーすすぎ後、市販品コンディショナーAを1g塗布、すすぎ後乾燥させた状態で評価した。結果は20名の平均スコアから下記の判定基準に従い表1に示す。
<基準>
(1) 泡立ち
A.評価
非常に良好な泡立ち スコア4
良好な泡立ち スコア3
泡立つがやや不足 スコア2
泡立ちが不良 スコア1
B.判定
平均スコア3.5〜4.0 ◎
平均スコア2.5〜3.4 ○
平均スコア1.5〜2.4 △
平均スコア1.0〜1.4 ×
(2)洗髪中の指通り
A.評価
非常に指通りがよい スコア4
指通りがよい スコア3
やや指通りが良くない スコア2
指通りが良くない スコア1
B.判定
平均スコア3.5〜4.0 ◎
平均スコア2.5〜3.4 ○
平均スコア1.5〜2.4 △
平均スコア1.0〜1.4 ×
(3)洗髪中/すすぎ時の髪の絡まり
A.評価
全く絡まらない スコア4
あまり絡まらない スコア3
やや絡まりやすい スコア2
絡まりやすい スコア1
B.判定
平均スコア3.5〜4.0 ◎
平均スコア2.5〜3.4 ○
平均スコア1.5〜2.4 △
平均スコア1.0〜1.4 ×
(4)乾燥後の潤った感じ
A.評価
非常に潤った感じがする スコア4
潤った感じがする スコア3
あまり潤った感じがしない スコア2
潤った感じがしない スコア1
B.判定
平均スコア3.5〜4.0 ◎
平均スコア2.5〜3.4 ○
平均スコア1.5〜2.4 △
平均スコア1.0〜1.4 ×
【0033】
【表1】


*:塩化O-〔2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシセルロース
**:塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体
***:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N−ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体
【0034】
表1の結果から、成分(A)の酸性ヘテロ多糖類を含むシャンプーは、それを含まないシャンプーに比べて、特に洗髪中の髪の絡まり、すすぎ時の髪の絡まり及び乾燥後の潤った感じが優れることがわかる。
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【住所又は居所】東京都中央区日本橋茅場町1丁目14番10号
【出願日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【代理人】 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所

【識別番号】100068700
【弁理士】
【氏名又は名称】有賀 三幸

【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄

【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫

【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹

【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人

【識別番号】100101317
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 ひろみ

【識別番号】100134935
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 詩木

【公開番号】 特開2006−232710(P2006−232710A)
【公開日】 平成18年9月7日(2006.9.7)
【出願番号】 特願2005−48216(P2005−48216)