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【発明の名称】 複合型口腔内溶解用固形製剤
【発明者】 【氏名】前谷 茂宏

【氏名】狩野 祐一郎

【氏名】久我 宏彰

【氏名】岡崎 洋行

【要約】 【課題】口臭除去と口腔内での持続的殺菌を同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる固形製剤の提供。

【解決手段】崩壊時間が45秒〜2分である口臭除去内服薬剤を含む部分及び崩壊時間が3分を超える口腔内殺菌剤を含む部分からなる口腔内溶解用固形製剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
崩壊時間が45秒〜2分である口臭除去内服薬剤を含む部分及び崩壊時間が3分を超える口腔内殺菌剤を含む部分からなる口腔内溶解用固形製剤。
【請求項2】
口臭除去内服薬剤が口腔内及び/又は食道以下の消化管で消臭作用を発現する成分であり、口腔内殺菌剤が口腔内で殺菌作用を発現する成分である請求項1記載の口腔内溶解用固形製剤。
【請求項3】
外層及び内核からなる製剤であって、外層が口臭除去内服薬剤を含む部分であり、内核が口腔内殺菌剤を含む部分である請求項1又は2記載の口腔内溶解用固形製剤。
【請求項4】
2層以上の積層製剤であって、各層が口臭除去内服薬剤を含む層と、口腔内殺菌剤を含む層とに分別されているものである請求項1又は2記載の口腔内溶解用固形製剤。
【請求項5】
盤状製剤であって、口腔内殺菌剤を含む部分が穴あき盤状であり、口臭除去内服薬剤を含む部分が該盤状の口腔内殺菌剤を含む部分の穴空間に埋め込まれているものである請求項1又は2記載の口腔内溶解用固形製剤。
【請求項6】
口臭除去内服薬剤として、銅クロロフィリンナトリウム及び/又は銅クロロフィリンカリウムを含むものである請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔内溶解用固形製剤。
【請求項7】
口腔内殺菌剤として、塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン、塩化デカリニウム、クレオソート、塩化ベンザルコニウム、フェノール及びチモールから選ばれる1種以上の殺菌剤を含むものである請求項1〜6のいずれか1項記載の口腔内溶解用固形製剤。
【請求項8】
口臭除去内服薬剤を含む部分と口腔内殺菌剤を含む部分の質量比が1:0.015〜1:8である請求項1〜7のいずれか1項記載の口腔内溶解用固形製剤。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、口臭除去と口腔内での持続的殺菌を同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる複合型口腔内溶解用固形製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、口臭に悩む人が増加しつつある。口臭の原因としては匂いの強い食品の摂取の他にも、胃などの内臓疾患や、歯周病又はドライマウス等による口腔内の細菌増殖等が挙げられる。その中でも特に口腔内の細菌繁殖による口臭等に悩む人は増加する傾向にある。
口臭を除去する場合は銅クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィリンカリウム等の口臭除去成分を含む内服剤を服用し、更に口臭の原因となる口腔内の細菌繁殖を抑えるため塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン、塩化デカリニウム、クレオソート、塩化ベンザルコニウム、フェノール又はチモール等の殺菌成分を有する含嗽剤を用いて嗽をすることが考えられる。または、口臭除去成分を含む内服剤を服用し、殺菌成分を含むトローチを口中で溶解させることも考えられる。しかしこれらは用法がそれぞれ異なる上、職場や学校等で治療を行うには水の使用を要する等場所の制限もあり不便なため、利便性を高めた製剤、すなわちコンプライアンスを改善した製剤の開発が求められていた。
【0003】
このような問題を解決するため、放出遅延錠に主薬速崩壊部を圧縮被覆した製剤(特許文献1)が知られているが、この製剤は嚥下した後に初めて体内で速効性の薬物と持続性の薬物を放出するものである。また、医薬活性成分を含む嚥下の容易な大きさの内核及び該内核の周囲に形成された速崩壊性の圧縮被覆層からなる、取り扱いやすく嚥下し易い経口投与用錠剤(特許文献2)が知られているが、速崩壊性の圧縮被覆層が溶解した後にあらためて嚥下する必要がある。従って、これらの製剤に口腔内で直接殺菌効果を有する薬物を適用しても、その効果を持続させることができないのが現状であった。
【特許文献1】特開昭62−246512号公報
【特許文献2】特開平8−143473号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、口臭除去と口腔内での持続的殺菌とを同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる複合型の固形製剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、口臭除去と口腔内での持続的殺菌を同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる固形製剤を見出すべく種々検討した結果、日本薬局方の崩壊試験法に従って崩壊試験を行ったとき、45秒〜2分で崩壊又は溶解する口臭除去内服薬剤を含む部分と3分を超えて崩壊又は溶解する口腔内殺菌剤を含む部分とを組み合せて一つの口腔内溶解用固形製剤とすると、口腔内で溶解させたとき、口臭除去と口腔内での持続的殺菌とを、単一の製剤で同時に、しかも容易に行うことができる複合型の固形製剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、崩壊時間が45秒〜2分である口臭除去内服薬剤を含む部分及び崩壊時間が3分を超える口腔内殺菌剤を含む部分からなる口腔内溶解用固形製剤を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の口腔内溶解用固形製剤を口腔内で溶解させて服用すると、口臭除去と持続的な口腔内での殺菌を同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる。さらに本製剤は水なしで服用できるため、時と場所を選ばず必要時に治療可能となり、実用面で優れた利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の口腔内溶解用固形製剤の口臭除去内服薬剤を含む部分(以下、成分A相と記載することがある)及び口腔内殺菌剤を含む部分(成分B相と記載することがある)の崩壊時間は、日本薬局方の崩壊試験法に従って崩壊試験を行ったとき、崩壊又は溶解する時間をいう。
【0009】
本発明における口臭除去とは、匂いの強い食品の摂取、歯周病やドライマウス等による口腔内の細菌増殖及び内臓疾患等の原因によって生じた口腔より発する臭気の除去を意味する。
本発明の口腔内溶解用固形製剤の成分A相で使用する口臭除去内服薬剤としては、主として口腔内及び/又は食道以下の消化管において消臭作用を発現する成分であるのが好ましく、例えば銅クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィリンカリウム等が挙げられる。これらの薬剤は主として口腔内及び/又は食道以下の消化管における臭気を直接除去するため、結果として口臭除去につながる。これらの口臭除去内服薬剤は単独でも使用できるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。本発明の口腔内溶解用固形製剤中に、口臭除去内服薬剤は、好ましくは0.05〜60質量%、より好ましくは0.1〜50質量%、特に0.2〜30質量%含有するのが好ましい。
【0010】
成分A相は、日本薬局方の崩壊試験法に従って崩壊試験を行ったとき45秒〜2分で崩壊又は溶解するが、該崩壊時間は45秒〜1分45秒が好ましく、特に45秒〜1分30秒であるのが好ましい。
【0011】
この崩壊時間は、水に溶解する賦形剤、水を吸って膨潤する賦形剤や崩壊剤、更には、固形製剤内に空隙を得やすい賦形剤、唾液の導入を促す賦形剤や崩壊剤を組み合わせ、その配合量を選択することによって適宜調整される。例えば、水に溶解する賦形剤であるソルビトール、固形製剤内に空隙を得やすい賦形剤である結晶セルロース、唾液の導入を促す崩壊剤であるカルメロースを組み合わせることによって速やかな崩壊を得ることができる。上記の崩壊時間は、口腔内での崩壊又は溶解する時間に連動することはいうまでもない。このような速やかな口腔内での崩壊又は溶解により、口臭除去内服薬剤は速やかに吸収され、効果を奏する。
賦形剤としては、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、蔗糖、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
崩壊剤としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、コーンスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、部分アルファー化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム等が挙げられる。
【0012】
本発明の口腔内溶解用固形製剤中の成分A相の質量は、200mg以上が好ましく、300〜2500mgがより好ましく、特に400〜1500mgであるのが好ましい。A相の大きさに制限はないが、9mmφ以上が好ましく、10〜18mmφがより好ましく、特に11〜15mmφであるのが好ましい。
【0013】
成分A相には、口臭除去内服薬剤以外に、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、オロチン酸及びパントテン酸等のビタミン類、ソウジュツ、ケイヒ、ホップ等の健胃生薬等を配合することができる。これらの薬物は、単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせても使用できる。
【0014】
成分A相には、これらの成分の他、薬学的に許容される担体、例えば、結合剤、甘味剤、滑沢剤、香料等を使用してもよい。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン等が挙げられる。
甘味剤としては、アスパルテーム、グリチルリチン酸二カリウム、サッカリンナトリウム等が挙げられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク等が挙げられる。
香料としては、メントール、カラメル、各種フルーツ系香料等が挙げられる。
【0015】
本発明の口腔内溶解用固形製剤の成分B相で使用する口腔内殺菌剤としては、主として口腔内で殺菌作用を発現する成分であるのが好ましく、例えば塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン、塩化デカリニウム、クレオソート、塩化ベンザルコニウム、フェノール及びチモール等が挙げられ、特に塩化セチルピリジニウムが好ましい。
本発明の口腔内溶解用固形製剤中に、口腔内殺菌剤は、好ましくは0.01〜40質量%、より好ましくは0.05〜30質量%、特に0.05〜10質量%含有するのが好ましい。
【0016】
成分B相の崩壊時間は、日本薬局方の崩壊試験法に従って崩壊試験を行ったとき、3分を超えるが、好ましい下限は3分30秒、特に好ましくは4分を超えて崩壊又は溶解し、上限は好ましくは30分、より好ましくは25分、特に好ましくは20分で崩壊又は溶解するのがよい。崩壊時間は3〜30分が好ましく、3分30秒〜25分がより好ましく、特に4〜20分であるのが好ましい。このような崩壊時間に調整することによって、持続的な口腔内殺菌効果が得られる。
【0017】
成分B相の崩壊時間の調整は、賦形剤、結合剤等を使用して行うのがよい。
賦形剤としては、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、蔗糖、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン等が挙げられる。
【0018】
本発明の口腔内溶解用固形製剤中の成分B相の質量は、50〜1500mgが好ましく、100〜1200mgがより好ましく、特に120〜800mgであるのが好ましい。本発明で使用する口腔内殺菌剤を含む部分の大きさは、6〜25mmφが好ましく、6〜12mmφがより好ましく、7〜11.5mmφが更に好ましく、特に8〜11mmφであるのが好ましい。
【0019】
成分B相には、口腔内殺菌剤以外に、セネガ、カンゾウ、キキョウ、ソヨウ及びシコン等の生薬類やアズレンスルホン酸ナトリウム等の消炎剤を配合することができる。これらの薬物は、単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせても使用できる。
【0020】
成分B相には、これらの成分の他、薬学的に許容される担体、例えば、甘味剤、滑沢剤、香料等を使用してもよい。
甘味剤としては、アスパルテーム、グリチルリチン酸二カリウム、サッカリンナトリウム等が挙げられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク等が挙げられる。
香料としては、メントール、カラメル、各種フルーツ系香料等が挙げられる。
【0021】
本発明の口腔内溶解用固形製剤の成分A相と成分B相の質量比は、1:0.015〜1:8が好ましく、1:0.04〜1:4がより好ましく、特に1:0.08〜1:2であるのが好ましい。
【0022】
本発明の口腔内溶解用固形製剤の形態としては、異なった崩壊時間を有する成分A相と成分B相を有していれば特に限定されないが、成分A相が、成分B相と同時又は成分B相よりも早く崩壊又は溶解を開始し、終了する形態であるのが好ましい。このような形態としては、(1)固形製剤が外層及び内核からなる製剤であって、外層が成分A相であり、内核が成分B相である形態(図1);(2)固形製剤が2層以上の積層製剤であって、各層が成分A相の層と、成分B相の層とに分別されている形態(図2);(3)固形製剤が盤状製剤であって、成分B相が穴あき盤状であり、成分A相が該盤状の穴空間に埋め込まれている形態である製剤(図3)が挙げられる。ここで、積層製剤の場合には3層製剤が好ましく、盤状製剤の場合の形状は、円盤状でも、矩形盤状でもよい。また、上記(1)の形態においては、成分B相と成分A相の大きさは、成分B相の直径に対し、成分A相の直径が好ましくは1.1〜3倍、より好ましくは1.2〜2.6倍、特に1.3〜2倍であるのが好ましい。
【0023】
本発明の口腔内溶解用固形製剤は、例えば次のような製造方法で得られる。まず、成分A相及び成分B相ともに、湿式顆粒圧縮法又は直接粉末圧縮法で得られる顆粒を圧縮成形することにより製造する。例えば、成分B相は殺菌成分及びその他の医薬活性成分と賦形剤、甘味剤等の適宜使用する添加剤を混合する。その後、湿式顆粒圧縮法では、結合剤の溶液を加え造粒、乾燥、整粒した顆粒に、更に滑沢剤、香料等を加え混和し、圧縮成形し、直接粉末圧縮法では、造粒することなく、滑沢剤、香料等を加え混和し、圧縮成形することにより内核素錠を製造する。一方、成分A相についても口臭除去内服薬剤及びその他の医薬活性成分と賦形剤、崩壊剤、甘味剤等の適当な添加剤を混合する。その後、湿式顆粒圧縮法では、結合剤の溶液を加え造粒、乾燥、整粒した顆粒に、さらに滑沢剤、香料等を加え混和し、直接粉末圧縮法では、造粒することなく、滑沢剤、香料等を加え混和し、外層の混合末を製造する。そして、得られた内核素錠と外層の混合末を用い、内核素錠を核として圧縮成形することにより図1に示す形態の固形製剤を製造する。
【0024】
本発明の口腔内溶解用固形製剤の成分B相は、トローチ剤である。本発明においては当該トローチ剤と口臭除去内服薬剤を含有する成分A相とを組み合せて、全体を口腔内で溶解させて使用する製剤とすることにより、口臭除去と口腔内での持続的殺菌とを同時に、単一の製剤で容易に行うことができるものである。
【実施例】
【0025】
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
実施例1
塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム) 1g、ソルビトール185.4gとサッカリンナトリウム3gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース8gをエタノール40gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後整粒して内核の整粒末197.4gを得た。得られた整粒末にステアリン酸マグネシウム2gとメントール0.4g、シトラス香料0.2gを混合し、打錠機により直径8mm、質量200mgの内核素錠を製造した。得られた内核素錠に、銅クロロフィリンナトリウム10g(タマ生化学株式会社製:商品名 タマフィリン)、ソルビトール618.2g、ヒドロキシプロピルセルロース40gを混合し、精製水20gとエタノール20gを混和した練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥、整粒して得られた整粒末668.2gとカルメロース40g、結晶セルロース80g、ステアリン酸マグネシウム8g、メントール3g、グレープフルーツ香料0.8gを混合した打錠末を1錠あたり800mg、打錠機により圧縮被覆し、直径14mm、質量1000mgの固形製剤を得た。
【0027】
実施例2
塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)1g、マンニトール 295.1g、ステアリン酸マグネシウム3gとメントール0.6g、シトラス香料0.3gを混合した混合末を直接粉末圧縮法により打錠機で直径9mm、質量300mgの内核素錠を製造した。得られた内核素錠に、銅クロロフィリンナトリウム20g(タマ生化学株式会社製:商品名 タマフィリン)、アスパルテーム10g、ソルビトール554.3g、カルメロース35g、結晶セルロース70g、ステアリン酸マグネシウム 7g、メントール3g、グレープフルーツ香料0.7gを混合した混合末を1錠あたり700mg、打錠機により圧縮被覆し、直径14mm、質量1000mgの固形製剤を得た。
【0028】
実施例3
塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)2g、キシリトール185.9g、エリスリトール185.9gとサッカリンナトリウム5gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース16gをエタノール80gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後製粒して内核の整粒末394.8gを得た。得られた整粒末にステアリン酸マグネシウム4gとメントール0.8g、シトラス香料0.4gを混合し、打錠機により直径10mm、質量400mgの内核素錠を製造した。得られた内核素錠に、銅クロロフィリンカリウム10g(タマ生化学株式会社製:商品名 銅クロロフィリンカリウム)、マンニトール571.4g、クロスポビドン30g、ステアリン酸マグネシウム6g、メントール2g、グレープフルーツ香料0.6gを混合した打錠末を1錠あたり620mg、打錠機により圧縮被覆し、直径13mm、質量1020mgの固形製剤を得た。
【0029】
実験例1
実施例1〜3で得られた本発明の口腔内溶解用固形製剤について、第十四回改正日本薬局方崩壊試験法に準じ、崩壊試験器(富山産業株式会社製:NT−4HS型)を用いて崩壊試験を実施した。バスケットのガラス管に固形製剤を1個ずつ、計6個入れて、温度37℃、精製水1000mLに調節したビーカー中の試験液に浸し、1分間に30往復、振幅55mmで滑らかに上下運動を行った。目視にて口臭除去内服薬剤を含む部分と口腔内殺菌剤を含む部分の崩壊又は溶解した時間について測定し、口腔内殺菌剤を含む部分及び口臭除去内服薬剤を含む部分について6個の平均値を算出した。処方及び結果を表1に示す。
【0030】
【表1】


【0031】
実施例1〜3の固形製剤の崩壊時間は、口腔内殺菌効果を有する成分を含む部分はいずれも3分を超えていた。また、口臭除去内服薬剤を含む部分はいずれも2分以内であった。本発明の口腔内溶解用固形製剤を口腔内投与することにより、口臭除去内服薬剤を含む部分は速やかに崩壊し薬物の効果を奏し、口腔内殺菌効果を有する成分を含む部分は徐々に崩壊し口腔内の殺菌効果が持続した。更に、口腔内での使用感も良好であった。
【0032】
製造例1
塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)1.0g、ソルビトール185.4gとサッカリンナトリウム3.0gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース8.0gをエタノール40.0gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後整粒して内核の整粒末197.4gを得た。得られた整粒末にステアリン酸マグネシウム2.0gとメントール0.4g、シトラス香料0.2gを混合し、打錠機により直径8mm、質量200mgの内核素錠を製造した。得られた内核素錠に、銅クロロフィリンナトリウム(タマ生化学株式会社製:商品名 タマフィリン)10.0g、ソルビトール618.2g、ヒドロキシプロピルセルロース40.0gを混合し、精製水20.0gとエタノール20.0gを混和した練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥、整粒して得られた整粒末668.2gとカルメロース40.0g、結晶セルロース80.0g、ステアリン酸マグネシウム8.0g、メントール3.0g、グレープフルーツ香料0.8gを混合した打錠末を1錠あたり800mg、有核打錠機により圧縮被覆し、直径14mm、質量1000mgの固形製剤を得た。
【0033】
製造例2
塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)1.0g、ソルビトール185.4gとサッカリンナトリウム3.0gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース8.0gをエタノール40.0gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後整粒した。得られた整粒末にステアリン酸マグネシウム2.0gとメントール0.4g、シトラス香料0.2gを混合し、口腔内に対する殺菌効果を有する成分の打錠末を200g得た。銅クロロフィリンカリウム(タマ生化学株式会社製:商品名 銅クロロフィリンカリウム)20.0g、アスパルテーム10.0g、ソルビトール531.4g、カルメロース30.0g、ステアリン酸マグネシウム6.0g、メントール2.0g、グレープフルーツ香料0.6gを混合した口臭除去内服薬剤を含む打錠末を600g得た。そこで、口腔内に対する殺菌効果を有する成分を含む部分が1錠あたり200mg、口臭除去内服薬剤を含む部分が1錠あたり600mgとなるように積層打錠機により圧縮成形し、直径11mm、質量800mgの固形製剤を得た。
【0034】
製造例3
ソルビトール1397.5gとサッカリンナトリウム22.0gを混合し、塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)1.0g、ヒドロキシプロピルセルロース60.0gをエタノール300.0gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後整粒し、ステアリン酸マグネシウム15.0gとメントール3.0g、シトラス香料1.5gを混合後、打錠機によりリング式21mmφの臼杵を使用し、質量1500mgのリング型固形製剤を製造した。一方で、銅クロロフィリンナトリウム(タマ生化学株式会社製:商品名 タマフィリン)10.0g、マンニトール169.0g、アスパルテーム8.0g、クロスポビドン10.0g、ステアリン酸マグネシウム2.0g、メントール0.8g、グレープフルーツ香料0.2gを混合した混合末を製造し、得られたリング型固形製剤の内側(穴)の部分に混合末を1錠あたり200mg充填し、打錠機により圧縮し、直径21mm、質量1700mgの固形製剤を得た。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】外層と内核とからなる本発明固形製剤の外観図(1−1)及びその断面を示す概念図(1−2)である。
【図2】3層の積層製剤である本発明固形製剤の外観図(2−1)及びその断面を示す概念図(2−2)である。
【図3】盤状製剤である本発明固形製剤の外観図(3−1)及びその断面を示す概念図(3−2)である。
【出願人】 【識別番号】000163006
【氏名又は名称】興和株式会社
【出願日】 平成17年2月22日(2005.2.22)
【代理人】 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所

【識別番号】100068700
【弁理士】
【氏名又は名称】有賀 三幸

【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄

【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫

【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹

【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人

【識別番号】100089048
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 康隆

【識別番号】100101317
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 ひろみ

【識別番号】100134935
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 詩木

【公開番号】 特開2006−232675(P2006−232675A)
【公開日】 平成18年9月7日(2006.9.7)
【出願番号】 特願2005−45226(P2005−45226)