| 【発明の名称】 |
β2刺激剤含有製剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】石橋 賢樹
【氏名】▲浜▼本 英利
【氏名】遠藤 充
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 弱酸またはその塩またはこれらの混合物を配合することを特徴とするβ2刺激剤含有の経口製剤。 【請求項2】 上記β2刺激剤がリトドリンまたはその塩である請求項1に記載のβ2刺激剤含有の経口製剤。 【請求項3】 上記弱酸がリンゴ酸、クエン酸またはリン酸である請求項1〜2のいずれか記載のβ2刺激剤含有の経口製剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、β2刺激剤を含有する経口製剤に関するものである。 【背景技術】 【0002】 交感神経の受容体にはα受容体とβ受容体が存在し、α受容体は血管の収縮に、β受容体は心臓の収縮回数の増加や血液量の増加に関与していることが知られている。 【0003】 このうちβ受容体には主に心臓を刺激するβ1受容体と末梢血管や気管支等を拡張するβ2受容体の2種類が存在する。特に、β2受容体を選択的に刺激する薬剤は気管支拡張剤として喘息の治療や予防、切迫早産の治療等に用いられている。 【0004】 β2刺激剤の中で、塩酸リトドリン、塩酸イソクスプリン、硫酸テルブタリンは、β2受容体選択性刺激により子宮平滑筋弛緩作用をもたらし、切迫早産に対する適応が認められている。特に、塩酸リトドリンは選択的に子宮平滑筋を弛緩する為、切迫早産治療薬の第一選択薬として広く用いられている。 【0005】 しかし、塩酸リトドリンに代表されるβ2刺激剤の味は、一般的に非常に苦く、服用する患者にとっては大きな苦痛となっている。さらに、その苦味は、水なしで容易に服用でき、携帯性に優れるゼリー剤、液剤等の剤形の薬剤開発に、大きな問題となっている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明の解決課題は、β2刺激剤を服用する際および服用後に問題となる苦味の不快感の克服を目的とした製剤の提供にある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明者らは鋭意検討を行った結果、β2刺激剤に弱酸を加えた製剤とすることにより、苦みの不快感が改善されることを見出した。このようにして、本発明を完成した。 【0008】 即ち、本発明のβ2刺激剤含有の経口製剤は弱酸またはその薬学上許容される塩またはこれらの混合物を配合することを特徴とする。 【0009】 上記β2刺激剤含有の経口製剤で用いられるβ2刺激剤としてはリトドリンまたはその薬学上許容される塩であることを特徴とする。 【0010】 上記β2刺激剤含有の経口製剤で用いられる弱酸がリンゴ酸、クエン酸、リン酸またはその薬学上許容される塩、またはこれらの混合物であることを特徴とする。 【発明の効果】 【0011】 本発明のβ2刺激剤含有製剤は、弱酸を配合することによりβ2刺激剤特有の耐え難い苦味を有意に軽減している。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 β2刺激剤としては、例えばリトドリン、イソクスプリン、イソプレナリン、イソプロテレノール、エピネフリン、エフェドリン、オルシプレナリン、クレンブテロール、クロルプレナリン、サルブタモール、ジピベフリン、ツロブテロール、デノパミン、テルブタリン、ドカルパミン、ヘキソプレナリン、ホルモテロール、ドブタミン、トリメトキノール、バメタン、ピルブテロール、フェノテロール、プロカテロール、マブテロール、メトキシフェナミン、またはこれらの薬学上許容される塩が挙げられ、これらの混合物であってもよい。特に好ましくは、リトドリンが挙げられる。 【0013】 弱酸としては無機酸、有機酸を問わず弱酸であれば利用可能である。 無機の弱酸としては例えばリン酸、炭酸またはその塩が挙げられる。 有機酸としては、例えばリンゴ酸、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、グルコン酸、グルクロン酸、乳酸またはその塩が挙げられる。 【0014】 また、無機酸、有機酸を問わず、これらの混合物であってもよい。 好ましい弱酸としては、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、リン酸等の2価または3価の弱酸が挙げられる。特に好ましくは、リンゴ酸、クエン酸、リン酸が挙げられる。 【0015】 本発明の製剤の剤形としては、液剤、ゼリー剤、グミ剤、ドライシロップ、散剤、細粒剤および顆粒剤等の剤形が挙げられる。 【0016】 本発明の製剤にはゲル化剤を添加することができる。ゲル化剤としては、例えば、アラビアゴム、アラビアゴム末、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カラギーナン、カラヤガム末、カロブビーンガム、カードラン、カンテン、カンテン末、キサンタンガム、グァーガム、サイリウムシードガム、ジェランガム、精製ゼラチン、ゼラチン、タマリンド種子ガム、タラガム、トラガント、トラガント末、ファーセルラン、プルラン、ペクチン等が挙げられ、これらの混合物であっても良い。好ましくは、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、カロブビーンガム、カンテン末、キサンタンガム、ペクチンが挙げられ、特に好ましくはカラギーナン、カロブビーンガム、カンテン末、キサンタンガムが挙げられる。 【0017】 本発明の製剤には甘味料を添加することができる。甘味料としては、例えばアスパルテーム、果糖ブドウ糖液糖、還元麦芽糖水アメ、粉末還元麦芽糖水アメ、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア、ソーマチン、エリスリトール、ソルビトール、ソルビトール液、乳糖、ハチミツ、キシリトール、グリセリン、マルチトール、マルチトール液等が挙げられ、これらの混合物であってもよい。好ましい甘味料としては、ソルビトール、アスパルテーム、サッカリンナトリウムが挙げられる。 【0018】 本発明の製剤においては、薬学上許容される無毒性かつ不活性な添加剤を添加することもできる。これらの添加剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、白糖、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、タルク、カオリン、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、結晶セルロース等の賦形剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等の滑沢剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低置換度ヒドロキシメチルセルロース等の崩壊剤、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、メチルセルロース、ポリビニルアルコール等の結合剤、その他増粘剤、基剤、着色剤、矯味剤、吸着剤、防腐剤、安定化剤、湿潤剤、帯電防止剤、pH調整剤等が挙げられる。 【実施例】 【0019】 以下に、実施例及び実験例を挙げて、更に具体的に説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。なお、本実施例および比較例における配合量の値は、全て質量%である。 【0020】 (試験例1)β2刺激剤、クエン酸含有供試液による官能試験 先ず、表1の配合比に従い、β2刺激剤として塩酸リトドリンを、弱酸としてクエン酸を含有する供試液1〜3および比較例1を調製した。また、表1にはモル比として塩酸リトドリンのモル数をクエン酸のモル数とクエン酸ナトリウムのモル数の和で割った値を表記した。 【0021】 【表1】
【0022】 表1に従い調製した供試液1〜3および比較例1を用いて、健常成人10人による官能試験を実施した。「全く苦みを感じなかった」、「やや苦みを感じた」および「苦みを感じた」被験者数を表2に示す。 【0023】 【表2】
【0024】 以上の結果より、弱酸としてクエン酸を配合したβ2刺激剤含有の供試液では弱酸を配合しない場合と比較し苦味の不快感が有意に軽減されることが実証された。 【0025】 (試験例2)β2刺激剤、リンゴ酸含有供試液による官能試験 先ず、表3の配合比に従い、β2刺激剤として塩酸リトドリンを、弱酸としてリンゴ酸を含有する供試液4〜6および比較例2を調製した。また、表3にはモル比として塩酸リトドリンのモル数をリンゴ酸のモル数とリンゴ酸ナトリウムのモル数の和で割った値を表記した。 【0026】 【表3】
【0027】 表3に従い調製した供試液4〜6および比較例2用いて、健常成人10人による官能試験を実施した。「全く苦みを感じなかった」、「やや苦みを感じた」および「苦みを感じた」被験者数を表4に示す。 【0028】 【表4】
【0029】 以上の結果より、弱酸としてリンゴ酸を配合したβ2刺激剤含有の供試液では弱酸を配合しない場合と比較し苦味の不快感が有意に軽減されることが実証された。 【0030】 (試験例3)β2刺激剤、リン酸含有供試液による官能試験 先ず、表5の配合比に従い、β2刺激剤として塩酸リトドリンを、弱酸としてリン酸を含有する供試液7〜10および比較例3を調製した。また、表5にはモル比として塩酸リトドリンのモル数をリン酸のモル数とリン酸水素ナトリウムのモル数の和で割った値を表記した。 【0031】 【表5】
【0032】 表5に従い調製した供試液7〜10および比較例3用いて、健常成人10人による官能試験を実施した。「全く苦みを感じなかった」、「やや苦みを感じた」および「苦みを感じた」被験者数を表6に示す。 【0033】 【表6】
【0034】 以上の結果より、弱酸としてリン酸を配合したβ2刺激剤含有の供試液では弱酸を配合しない場合と比較し苦味の不快感が有意に軽減されることが実証された。 【0035】 試験例1〜3の結果より、クエン酸、リンゴ酸、リン酸のいずれの弱酸を配合した塩酸リトドリン含有の供試液においても、弱酸を配合しない場合と比較し、苦味の不快感が有意に軽減されることが示された。 どの弱酸の場合においても、塩酸リトドリンに対し、ある程度以上の弱酸を配合することにより苦味の不快感が払拭されることが実証された。 【0036】 (試験例4)β2刺激剤含有製剤による官能試験 先ず、表7の配合比に従い、β2刺激剤である塩酸リトドリンを含有する液剤として試験製剤例1〜3および比較例4を、また塩酸リトドリンを含有するゼリー状製剤として試験製剤例4〜8および比較例5を調製した。 【0037】 【表7】
【0038】 表7の配合比により調整したβ2刺激剤を含有する試験製剤例1〜8、および比較例4,5を用いて、官能試験を実施した。それぞれ、約1gを口に含み苦味の不快感の有無を判定した。「全く苦みを感じなかった」、「やや苦みを感じた」および「耐え難い苦みを感じた」被験者数を表8に示す。 【0039】 【表8】
【0040】 以上の結果より、弱酸を配合することによるβ2刺激剤の苦味軽減効果は、溶液による実験のみならず、一般的な試験製剤においても有効であることが実証された。 【産業上の利用可能性】 【0041】 切迫流・早産の対応において、β2刺激剤は非常に有用な薬物である。しかし、その苦味の為に服用することは苦痛である。本発明を利用することにより投与時に水分を必要としない為携帯性に優れ、かつ服用時の苦味の苦痛が改善された薬剤の開発が可能となり、β2刺激剤を服用する患者にとっては非常に有用である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】302005628 【氏名又は名称】株式会社 メドレックス
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| 【出願日】 |
平成17年1月12日(2005.1.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−193440(P2006−193440A) |
| 【公開日】 |
平成18年7月27日(2006.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2005−4621(P2005−4621) |
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