| 【発明の名称】 |
化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂田 修 【住所又は居所】東京都北区栄町48番18号 株式会社コーセー研究本部内
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| 【要約】 |
【課題】アスコルビン酸グルコシドを安定に配合し、経時での変色が生じにくく、かつ使用感の良好な化粧料を提供することを目的とするものである。
【解決手段】次の成分(a)〜(c);(a)アスコルビン酸グルコシド、(b)塩基性アミノ酸(c)塩基性中和剤を配合する化粧料。更には、成分(c)がアルカリ金属の水酸化物であることを特徴とする化粧料。また成分(b)がアルギニン、ヒスチジン、リシンであることを特徴とする化粧料。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 次の成分(a)〜(c); (a)アスコルビン酸グルコシド (b)塩基性アミノ酸 (c)塩基性中和剤 を配合することを特徴とする化粧料。 【請求項2】 成分(c)がアルカリ金属の水酸化物であることを特徴とする請求項1記載の化粧料。 【請求項3】 成分(b)がアルギニン、ヒスチジン、リシンから選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の化粧料。 【請求項4】 成分(a)の配合量が1〜5質量%であり、成分(b)の配合量が0.1〜2質量%であり、さらに成分(c)の配合量が0.001〜0.8質量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の化粧料。 【請求項5】 成分(a)と成分(b)の配合質量比が、(a):(b)=30:1〜1:1であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の化粧料。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、化粧料に関し、さらに詳細にはアスコルビン酸グルコシドを安定に配合し、使用感に優れた化粧料に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来より、化粧料に優れた美白効果を持たせるために、アスコルビン酸およびその誘導体が美白剤として配合されている。アスコルビン酸は、メラノサイトにおけるメラニン生成過程での中間産物であるドーパキノンからドーパクロムへの反応を抑制することにより、メラニン生成を抑制する。また、生成した有色の酸化型メラニンを無色の還元型メラニンに還元する作用を有し、皮膚の美白化、シミ・ソバカスや、黒皮症、肝斑等の治療・改善に有効な化合物として知られているが、アスコルビン酸は酸化されやすく化学的に不安定であるという欠点を持つ。 【0003】 最近の研究から、酸化を受けにくい安定なアスコルビン酸誘導体として、アスコルビン酸グルコシドが発見され、化粧料に幅広く配合されている。しかしながら、アスコルビン酸グルコシドを配合した化粧料には、経時により変色してしまうといった安定性上の問題点があった。この問題点を解決するため、特許文献1や特許文献2では、アスコルビン酸グルコシドに強塩基物質を配合した化粧料が提案されている。 【特許文献1】特開2001−199863号公報(第1頁〜第4頁) 【特許文献2】特開2003−012498号公報(第1頁〜第7頁) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、水酸化ナトリウムといった強塩基物質をアスコルビン酸グルコシドの中和剤として用いた場合、アスコルビン酸グルコシドに由来するべたつきが生じる場合があった。また、化粧料を肌に塗布した後の肌の柔軟性も十分なものではなかった。本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、アスコルビン酸グルコシドと塩基性中和剤を配合した化粧料に、塩基性アミノ酸を配合することにより、アスコルビン酸グルコシド配合化粧料の、感触上のべたつきを軽減させ、更には肌の柔軟性も良好となることを見出し、本発明を完成させるに至った。 【0005】 すなわち本発明は、成分(a)アスコルビン酸グルコシド、成分(b)塩基性アミノ酸、(c)塩基性中和剤を配合することを特徴とする化粧料である。更には、成分(c)がアルカリ金属の水酸化物であることを特徴とする化粧料である。また成分(b)がアルギニン、ヒスチジン、リシンであることを特徴とする化粧料であり、また、成分(a)の配合量が1〜5質量%であり、成分(b)の配合量が0.1〜2質量%であり、さらに成分(c)の配合量が0.001〜0.8質量%であることを特徴とする化粧料である。そして、成分(a)と成分(b)の配合質量比が、(a):(b)=30:1〜1:1であることを特徴とする化粧料である。 【発明の効果】 【0006】 本発明によれば、アスコルビン酸グルコシドを安定に配合できるのみならず、アスコルビン酸グルコシドに由来する感触上のべたつきを軽減させることができ、更には肌に柔軟性を付与することができ、スキンケア効果にも優れた化粧料を提供することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 以下、本発明の構成について詳細に説明する。 【0008】 本発明に用いられる成分(a)のアスコルビン酸グルコシドは美白効果を目的として配合されるものである。なかでも、美白効果が容易に得られ、それ自身の安定性も良好である、α−グルコシル−L−アスコルビン酸が好ましく、特に好ましくは、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸であり、特開平3−139288号公報に記載の方法等により製造することができる。 【0009】 本発明に用いられる成分(a)のアスコルビン酸グルコシドの配合量は、特に限定されるものではないが、0.01〜10質量%(以下%と略す)が好ましく、さらに好ましくは1〜5%である。この範囲にあると美白効果に優れ、良好な経時安定性が得られることから好ましい。 【0010】 本発明に用いられる成分(b)の塩基性アミノ酸は、成分(a)を配合した化粧料のべたつきを軽減し、化粧料を塗布した後の肌の柔軟性を良好なものとする、更には経時安定性を良好なものとする目的で配合されるものである。 【0011】 成分(b)の塩基性アミノ酸としては、アルギニン、ヒスチジン、リシン等が挙げられる。 【0012】 成分(b)の配合量は化粧料のべたつきを更に軽減し、化粧料を塗布した後の肌の柔軟性を更に良好なものとするために、0.01〜10%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜2%である。 【0013】 成分(c)の塩基性中和剤は、成分(a)の部分中和または完全中和を目的とし配合するものであり、経時安定性を良好なものとするために本願において必須の成分である。 【0014】 成分(c)の塩基性中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。中でも、更に経時安定性を良好なものとするためには、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が好ましい。 【0015】 成分(c)の配合量は0.0001〜3%が好ましく、さらに好ましくは0.001〜0.8%である。この範囲にあると、良好な経時安定性が得られることから好ましい。 【0016】 本発明に用いられる成分(a)と成分(b)の配合質量比が、50:1〜2:3であることが好ましく、更に好ましくは30:1〜1:1である。この範囲であれば、べたつきが抑制され、良好な経時安定性が得られることから好ましい。 【0017】 油分や水溶性高分子を多量に配合しない液状化粧料において、本発明の効果はより顕著に発揮される。アスコルビン酸グルコシドに由来するべたつきは、油分や水溶性高分子を多量に配合しない液状化粧料においては、より顕著に感じられ、特許文献1のような従来技術を用いたとしても、べたつきを軽減させることは十分なものではなかったためである。ここでいう液状化粧料とは、25℃の粘度がブルックフィールド型回転粘度計による測定値で25℃における粘度が1〜2000mPa・sのものを指す。この範囲の粘度であると、べたつきのないみずみずしい使用感を得ることができる。また、本発明では、油分の配合量が1%未満であることが好ましい。 【0018】 本発明において、アスコルビン酸グルコシドの安定性の観点から、化粧料のpHが25℃で5〜8であることが好ましい。 【0019】 本発明の化粧料の剤型は、特に限定されるものではなく、水系、可溶化系、水中油系、油中水系、油系のいずれの剤型においても、適用できる。中でも、本発明の効果を顕著に得られるのは、水系、可溶化系、水中油系の水性剤型である。 【0020】 本発明の化粧料には、上記必須成分の他に、油剤、界面活性剤、水溶性高分子、酸化防止剤、pH調整剤、香料、抗菌剤、防腐剤、美容成分等を、本発明の効果を損なわない範囲にて配合することができる。 【0021】 本発明の化粧料の用途は、化粧水、美容液、ボディローション、乳液、クリーム、パック、マッサージ料、日焼け止め、クレンジング料、ファンデーション、下地、ポイントメーキャップ化粧料等を例示することができ、その使用法は、手で使用する方法、不織布に含浸させて使用する方法、エアゾールに充填して使用する方法等が挙げられる。 【実施例】 【0022】 次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。 【0023】 実施例1〜7および比較例1〜5:化粧水 表1に示す組成の化粧水を下記製造方法にて調製した。得られた化粧水の(1)美白効果、(2)安定性(変色のなさ)、(3)使用感(べたつきのなさ)、(4)肌の柔軟性について下記の方法により評価し結果を併せて、表1に示した。 【0024】 【表1】
【0025】 (製造方法) A:成分(1)〜(5)を均一に溶解する。 B:成分(6)〜(17)を均一に溶解する。 C:AをBに添加し、化粧水を得た。 【0026】 (評価方法) 実施例1〜7および比較例1〜5の各試料について、(1)美白効果、(2)経時安定性(変色のなさ)、(3)使用感(べたつきのなさ)、(4)肌の柔軟性について、下記の方法により評価を行った。 【0027】 〔美白効果;試験方法、評価方法〕 各試料を顔面に1日2回(朝晩)1ヶ月間塗布した後の美白効果を、下記基準にて各試料につき化粧料専門評価パネル5名が5段階評価し、さらにその平均点から判定した。 【0028】 [評価基準] 5点:明らかに美白効果がある 4点:美白効果がある 3点:やや美白効果が見られる 2点:ほとんど美白効果が見られない 1点:まったく美白効果がみられない [判定基準] ○:平均点4.5点以上 ×:平均点4.5点未満 【0029】 〔経時安定性評価;試験方法、評価方法〕 50℃の恒温槽に試料をセットし、1ヶ月間放置後、各試料の色の変化を目視にて観察し、下記基準にて評価を行った。 【0030】 [判定基準] ◎:変色は全く見られない ○:ほとんど変色がみられない △:若干黄色に変化した ×:明らかに黄色に変化した 【0031】 〔使用感;試験方法、評価方法〕 化粧料専門評価パネル10名により、顔面に塗布した際の使用感(べたつきのなさ)、使用後の肌の柔軟性を下記基準にて5段階評価し、さらにその平均点から判定した。 【0032】 [評価基準] 5点:非常に良好 4点:良好 3点:普通 2点:不良 1点:非常に不良 [判定基準] ◎:平均点4.5点以上 ○:平均点3.5点以上4.5点未満 ×:平均点3.5点未満 【0033】 表1の結果から明らかなように、本発明に係わる実施例1〜7は、比較例と比較して(1)美白効果、(2)経時安定性(変色のなさ)、(3)使用感(べたつきのなさ)、(4)使用後の肌の柔軟性に優れた化粧水であった。これに対し、アスコルビン酸グルコシドを配合しない比較例1では、美白効果がなく、塩基性アミノ酸及び塩基性中和剤を配合しない比較例2〜5では、美白効果は同等であるが、経時安定性、使用感が良好ではなかった。 【0034】 実施例8:化粧水 (成分) (%) 1.イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50)水添ヒマシ油 0.5 2.セスキオレイン酸ソルビタン 0.1 3.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 0.6 4.エタノール 10 5.香料 適量 6.精製水 残量 7.クエン酸 0.1 8.クエン酸ナトリウム 0.1 9.2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 (注1) 2.0 10.アルギニン(注2) 0.5 11.ヒスチジン(注2) 0.5 12.水酸化ナトリウム 0.12 13.エデト酸二ナトリウム 0.1 14.グリセリン 10 【0035】 (製法) A:成分(1)〜(5)を均一に溶解する。 B:成分(6)〜(14)を均一に溶解する。 C:AをBに添加し、化粧水を得た。 【0036】 実施例8の化粧水は、25℃でpH7であり、美白効果が高く、経時安定性に優れたべたつきのない化粧水であった。 【0037】 実施例9:美容液 (成分) (%) 1.モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 1.0 2.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5 3.トリオクタン酸グリセリル 0.5 4.ホホバ油 0.5 5.スクワラン 0.5 6.精製水 残量 7.エデト酸二ナトリウム 0.1 8.メチルパラベン 0.2 9.フェノキシエタノール 0.5 10.グリセリン 5.0 11.乳酸ナトリウム 0.5 12.2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸 (注1) 1.0 13.アルギニン(注2) 0.2 14.リシン(注2) 0.3 15.水酸化カリウム 0.2 16.キサンタンガム 0.05 17.精製水 10.0 18.エタノール 3.0 19.香料 適量 【0038】 (製法) A:成分(16)を70℃に加熱した成分(17)で膨潤する。 B:成分(1)〜(5)を70℃で加熱溶解する。 C:成分(6)〜(15)を70℃で加熱溶解後、Bに添加し、乳化する。 D:Cを室温まで冷却後、成分(18)、(19)とAを添加し、美容液を得た。 【0039】 実施例9の美容液は、25℃でpH6.5であり、美白効果が高く、経時安定性に優れたべたつきのない美容液であった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000145862 【氏名又は名称】株式会社コーセー 【住所又は居所】東京都中央区日本橋3丁目6番2号
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| 【出願日】 |
平成17年1月6日(2005.1.6) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−188461(P2006−188461A) |
| 【公開日】 |
平成18年7月20日(2006.7.20) |
| 【出願番号】 |
特願2005−1790(P2005−1790) |
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