| 【発明の名称】 |
育毛剤組成物および育毛増強剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】三羽 信比古
【氏名】松林 賢司
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| 【要約】 |
【課題】発毛または育毛効果が向上した育毛剤組成物を提供する。
【解決手段】本発明の育毛剤組成物は、フラーレン類を含むことを特徴とする。育毛剤組成物に含まれる育毛成分としては、ヒノキチオール、ヒノキチオール誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸誘導体からなる群より選ばれる1種以上が効果的である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フラーレン類を含むことを特徴とする育毛剤組成物。 【請求項2】 ヒノキチオール、ヒノキチオール誘導体、グリチルリチン酸、およびグリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸誘導体からなる群より選ばれる1種以上を育毛成分として含有する請求項1記載の育毛剤組成物。 【請求項3】 フラーレン類を含有したことを特徴とする育毛成分の皮膚等への育毛増強剤。 【請求項4】 前記育毛成分が、ヒノキチオール、ヒノキチオール誘導体、グリチルリチン酸、およびグリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸誘導体からなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項3に記載の育毛増強剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、本発明は育毛を促進させる育毛剤組成物または育毛増強剤に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、毛髪の成長を促進または維持させることを目的とする育毛剤組成物が多数開発されてきた。たとえば、特許文献1は、殺菌作用と毛包機能賦活作用を有するヒノキチオールを配合した育毛剤を開示する。 【特許文献1】特開平2−91014号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 従来の育毛剤組成物は、いずれも育毛作用が必ずしも満足できるものではなく、育毛効果が現れるまでに長期間を要していた。長期間にわたって育毛剤組成物を使い続ける結果として、費用が増大したり、育毛作用以外の頭皮異常等を引き起こす場合があった。このため、より効果的に発毛または育毛を促進することができる育毛剤組成物の開発が望まれている。 【0004】 本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、育毛剤組成物の育毛効果を向上させる技術の提供にある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明の育毛剤組成物は、フラーレン類を含むことを特徴とする。ここで、フラーレン類は、フラーレンおよびフラーレン誘導体を含む。育毛剤組成物に含まれる育毛成分としては、ヒノキチオール、ヒノキチオール誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸誘導体からなる群より選ばれる1種以上が効果的である。 【0006】 フラーレン類を育毛剤組成物に添加することにより、育毛効果が迅速に発揮される理由については、必ずしも明らかではないが、フラーレン類の存在下で、育毛成分とフラーレン類とがイオン結合(静電結合)、疎水結合(ファンデアワールス結合)、水素結合、包接体(クラスレート)形成などにより相互に結合して複合体を形成することによって、育毛成分が皮膚等へ浸透しやすくなるためであると推測される。また、少なくともヒノキチオールおよびヒノキチオール誘導体については、光に不安定であるという性質が知られている。フラーレン類を添加することにより、光がフラーレン類に優先的に吸収される結果、ヒノキチオールおよびヒノキチオール誘導体の安定性が向上することが育毛効果の増強に起因している可能性が考えられる。 【発明の効果】 【0007】 本発明の育毛剤組成物によれば、発毛または育毛効果が向上する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 本発明者らは、フラーレン類を育毛剤組成物に添加することにより、育毛成分による育毛効果が増強され、育毛がより促進されることを見いだした。フラーレン類が育毛成分の育毛効果を増強させる育毛増強剤として利用できることは、これまで全く予想もされていなかった。 【0009】 本発明に係る育毛剤組成物に含まれるフラーレン類としては、フラーレン、フラーレン誘導体、フラーレンおよびフラーレン誘導体の混合物を挙げることができる。 【0010】 フラーレンは炭素からなる球殻状の分子であり、種々のものが知られている。本発明では、その目的を満たす限り限定されないが、たとえば、C60、C70、C76、C78、C80、C82、C84、C86、C88、C90、C92、C94、C96、C98、C100等またはこれら化合物の2量体、3量体等を用いることができる。これらフラーレンの中でも好ましいのは、C60、C70、またはこれらの2量体、3量体である。C60、C70は構造がシンプルであり、一般的に用いられるアーク放電法や燃焼法における生成率が高いため、工業的に必要な量を確保しやすい。特にC60は構造が対称であるという利点もある。これらフラーレンは複数を併用してもよいが、複数を併用する場合、好ましいのはC60およびC70を用いることである。 【0011】 また、本明細書においてフラーレン誘導体とは、フラーレンを構成する少なくとも一つの炭素に有機化合物の一部分を形成する原子団や無機元素からなる原子団が結合した化合物をいう。フラーレン誘導体を得るために用いるフラーレンとしては、本発明の目的を満たす限り限定されず、上記具体的に示したフラーレンのいずれを用いてもよい。 【0012】 フラーレン誘導体としては、たとえば、水素化フラーレン、酸化フラーレン、水酸化フラーレン、ハロゲン(F、Cl、Br、I)化フラーレン、フレロイド、メタノフラーレン等を用いることができる。これらフラーレン誘導体のうち、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、および酸化フラーレンを用いることが好ましい。これは、水素化フラーレン、水酸化フラーレン、および酸化フラーレンは、フラーレンと比較して極性が大きくて化合物との相溶性が高いのみならず、フラーレンからの基本的な反応により得られるものであり、広く工業的に用いられることが期待されるからである。なお、これらフラーレン誘導体も、複数種類を併用しても構わない。 【0013】 フラーレンは、たとえば、抵抗加熱法、レーザー加熱法、アーク放電法、燃焼法などにより得られたフラーレン含有スートから抽出分離することによって得られる。この際、必ずしも完全に分離する必要はなく、性能を損なわない範囲でフラーレンの含有率を調整することができる。 【0014】 また、フラーレン誘導体は、フラーレンに対して従来公知の方法を適用して合成することができる。たとえば、求核剤との反応(求核付加反応)、環化付加反応、光付加(環化)反応、酸化反応、還元反応、ラジカル反応等を利用して、所望のフラーレン誘導体を得ることができる。 【0015】 フラーレン類の配合量は、育毛剤組成物の全体の質量に対して、0.01〜30質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることがより好ましい。フラーレン類の配合量が0.01質量%未満、または30質量%より大きいと育毛促進効果または育毛増強効果が減退する。 【0016】 フラーレン類を含有する育毛剤組成物に含まれる育毛成分として効果が顕著であると認められる物質としては、ヒノキチオール、ヒノキチオール誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸誘導体からなる群より選ばれる1種以上が挙げられる。 【0017】 ヒノキチオール誘導体としては、ヒノキチオールを一般的な化学変換等により導かれるものであれば特に制限はないが、ヒノキチオールの水酸基の水素原子をアシル基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基などの官能基で置換した誘導体や、ヒノキチオールの有機塩、金属塩または金属錯体誘導体が挙げられる。 【0018】 グリチルリチン酸誘導体としては、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸アンモニウムなどのグリチルリチン酸塩が挙げられる。 【0019】 なお、育毛剤組成物の溶媒は、フラーレン類および育毛成分が適度に溶解すれば、水または水を主成分とする水性溶液、有機溶媒のいずれでも構わない。ただし、ヒノキチオールは、水に難溶性であるため、溶媒としてエタノールを用いることが望ましい。 【0020】 また、育毛剤組成物は、本発明の効果を減じない範囲内であれば、香料、界面活性剤、殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、防腐剤、および保湿剤のうち1種類以上を含んでもよい。 【0021】 以上説明したように、育毛剤組成物にフラーレン類を添加することにより、育毛効果が増強され、育毛に要する期間が短縮される。これにより、育毛に要するコストや手間が低減される。 (実施例) 【0022】 以下、実施例および比較例に基づいて育毛促進効果を検証した。 【0023】 図1に、実施例1および2、ならびに比較例1および2の成分を示した。実施例1は、育毛成分としてヒノキチオールを含み、これに加えてフラーレンを含有する。比較例1は実施例1との対比のため、ヒノキチオールを含むが、フラーレンを含まない。実施例2は、育毛成分としてグリチルリチン酸を含み、これに加えてフラーレンを含有する。比較例2は実施例2との対比のため、グリチルリチン酸を含むが、フラーレンを含まない。 【0024】 各実施例、比較例ともに溶媒としてエタノールを用いた。用いたフラーレンはC60である。育毛成分およびフラーレンの質量%は、溶媒を含めた全体の質量に対する割合を示す。 【0025】 育毛促進効果は、マウス毛成長促進効果試験法により確かめた。マウス毛成長促進効果試験法は下記の要領により実施された。 【0026】 (マウス毛成長促進効果試験) C3Hマウス(雄・7週齢)の背部中央の体毛を毛剃りし、剃毛部分の右側に試料を1日1回、一匹当り0.2ml塗布した。一試料につき、10匹のマウスを使用した。試料塗布直後、5日後、10日後および15日後にマウス背部の写真撮影を行うとともに、毛刈り面積および発毛面積を算出し、発毛率(%)を求めた。各試料ごとに、マウス10匹の発毛率の平均値を算出し、毛成長促進効果を判定した。なお、コントロールとして、剃毛部分に試料を塗布しないマウスを用意し、発毛しないことを確かめた。 【0027】 図2−5は、C3Hマウスの剃毛部分に図1に示した成分の各試料を塗布した後の発毛状態を示す。また、図6は、C3Hマウスの剃毛部分に何も塗布しなかった場合の発毛状態を示す。図7は、各試料およびコントロールの発毛率の経時変化を示す。 【0028】 以上の結果から、実施例1のようにヒノキチオールに加えて、フラーレンを含有する試料は、フラーレンを含有しない比較例1に比べて、試料塗布後15日目における発毛率が大幅に増加することが確認された。同様に、実施例2のようにグリチルリチン酸に加えて、フラーレンを含有する試料は、フラーレンを含有しない比較例2に比べて、試料塗布後15日目における発毛率が大幅に増加することが確認された。 【0029】 興味深い結果として、実施例1および実施例2の育毛剤組成物を用いた場合には、試料を塗布した剃毛部分右側のみならず、剃毛部分左側にも発毛が認められることが確認された。このため、本発明の育毛剤組成物を育毛したい領域に部分的に塗布するだけで、育毛したい領域全体を育毛できる可能性がある。これにより、育毛剤組成物の塗布量が低減するため、コスト低減が期待される。 【0030】 本発明は、上述の各実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。 【図面の簡単な説明】 【0031】 【図1】実施例1および2、ならびに比較例1および2の成分を示す表である。 【図2】C3Hマウスの剃毛部分に実施例1の育毛剤組成物を塗布した後の発毛状態を示す写真である。 【図3】C3Hマウスの剃毛部分に実施例2の育毛剤組成物を塗布した後の発毛状態を示す写真である。 【図4】C3Hマウスの剃毛部分に比較例1の育毛剤組成物を塗布した後の発毛状態を示す写真である。 【図5】C3Hマウスの剃毛部分に比較例2の育毛剤組成物を塗布した後の発毛状態を示す写真である。 【図6】C3Hマウスの剃毛部分に何も塗布しなかった場合の発毛状態を示す写真である。 【図7】各試料およびコントロールの発毛率の経時変化を示す表である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】503272483 【氏名又は名称】ビタミンC60バイオリサーチ株式会社
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| 【出願日】 |
平成16年12月28日(2004.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105924 【弁理士】 【氏名又は名称】森下 賢樹
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| 【公開番号】 |
特開2006−188438(P2006−188438A) |
| 【公開日】 |
平成18年7月20日(2006.7.20) |
| 【出願番号】 |
特願2004−382060(P2004−382060) |
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