| 【発明の名称】 |
凍結乾燥化粧品およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】土井 俊明
【氏名】広橋 憲
【氏名】柏原 勝
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| 【要約】 |
【課題】防腐剤無添加で長期安定に優れ、かつ溶解性に優れた凍結乾燥化粧品を提供する。
【解決手段】コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合した水溶液を凍結乾燥して得られたものを、使用時に水または化粧水などで再溶解させて使用することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合した水溶液を凍結乾燥して得られたものを、使用時に水または化粧水で再溶解させて使用することを特徴とする凍結乾燥化粧品 【請求項2】 アスコルビン酸誘導体が、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩である請求項1に記載の凍結乾燥化粧品 【請求項3】 アスコルビン酸誘導体の配合割合が、0.2〜10重量%である請求項1から請求項2に記載の凍結乾燥化粧品 【請求項4】 塩化マグネシウムおよび/または塩化カルシウムをさらに配合した請求項1から請求項3に記載の凍結乾燥化粧品 【請求項5】 コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合した凍結乾燥品化粧品とは別に、水または化粧水を備えている請求項1から請求項4に記載の凍結乾燥化粧品 【請求項6】 コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合した水溶液を攪拌・混合した溶液に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、n−ブタノールから選択された化合物を添加した後、凍結乾燥することにより溶解性の改善された凍結乾燥化粧品の製造方法 【請求項7】 凍結乾燥終了後、凍結乾燥化粧品の入った容器内を窒素ガスで置換した後、ゴム栓で容器を封栓することにより、長期保存安定性の改善された請求項6に記載の凍結乾燥化粧品の製造方法
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【発明の詳細な説明】【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、水あるいは化粧水に対して溶解性の良いヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲンおよびアスコルビン酸誘導体とからなる化粧品成分を配合する凍結乾燥化粧品に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、ヒアルロンナトリウムおよびコラーゲンは、皮膚に対する保湿力が非常に優れ、皮膚に弾力性を与えると共に、潤いと張りを与え、皮膚を美しくする効果があり、またアスコルビン酸誘導体は、しみやそばかすの治療や予防いわゆる美白効果があるため、これらの成分を配合する化粧品は数多く開発されている。 【0003】 従来の化粧品、例えば美容液は水溶液状態で製品化されている。ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲンは、水との共存下では細菌類による腐敗が避けられず、これを防ぐため防腐剤の使用が不可欠であった。しかしながら、防腐剤は皮膚に対する刺激性のみならず、長期間皮膚に接触した場合、経皮吸収による全身毒性などの問題がある。これを改善する為に、原料の無菌化により防腐剤の使用を極力抑制する方法が試みられている。しかし、0.2μmのろ過フィルターによるろ過滅菌法は、ヒアルロン酸ナトリウムやコラーゲンの水溶液の粘度が高く、それらがフィルターに吸着され詰まり易いため、このろ過フィルターによる滅菌ろ過法は、工業的生産レベルでは採用が困難である。また、加熱滅菌による方法では、コラーゲンが熱変性してしまうため、高温滅菌法も採用できない。 【0004】 さらには、アスコルビン酸誘導体は、水との共存下で上記した細菌類による腐敗・変質に加え、酸化による黄変が起こりやすいといった問題があった。 【0005】 防腐剤無添加の安全性高く、かつ安定性の高い化粧品を提供する手段として、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン等を凍結乾燥させて前記成分の安定化を図り、使用時に再溶解して使用する方法が試みられている。 【0006】 しかしながら、ヒアルロンナトリウムおよびコラーゲンは、水または化粧水に対する溶解性が非常に乏しく、凍結乾燥品の再溶解に時間がかかるため、使用面で非常に不便であるといった問題がある。 【0007】 また、溶解性を改善するために凍結乾燥化粧品の含水率を極力低下させると、凍結乾燥品の吸湿による収縮が激しく、商品価値が大きく低下する欠点があった。 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 本発明は上記のような従来技術の欠点に鑑み、防腐剤無添加でヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲンおよびアスコルビン酸誘導体とからなる安全性の高い化粧品を提供するとともに、凍結乾燥化粧品の安定性が高く、長期保存後でも凍結乾燥品の収縮、細菌類や酸化による変質が無く(いわゆる保存安定性に優れ)、かつ使用時に短時間で溶解する化粧品およびその製造方法を提供することを目的とする。 【発明が解決しようとする手段】 【0009】 本発明者等は、前記課題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲンおよびアスコルビン酸誘導体を配合した水溶液を凍結乾燥させることにより得られた凍結乾燥化粧品は、長期間保存後でも吸湿による収縮や割れ、細菌類や酸化よる変質等がなく、かつ使用時に水または化粧水で再溶解する際に極めて短時間で溶解することを見出した。 【0010】 さらに、前記凍結乾燥品を、使用時に水または化粧水などで再溶解させて使用すると、これらの成分が複合的に作用して、保湿性に優れ、かつ美白効果のある化粧品が得られる。 【0011】 請求項1記載の本発明の凍結乾燥化粧品は、コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合した水溶液を凍結乾燥して得られたものを、使用時に水または化粧水などで再溶解させて使用することを特徴とする。 【0012】 請求項2記載の本発明の凍結乾燥化粧品は、アスコルビン酸誘導体が、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩であることを特徴とする。 【0013】 請求項3記載の本発明の凍結乾燥化粧品は、アスコルビン酸誘導体の配合割合が、0.2重量%〜10重量%であることを特徴とする。 【0014】 請求項4記載の本発明の凍結乾燥化粧品は、塩化マグネシウムおよび/または塩化カルシュムをさらに配合することを特徴とする。 【0015】 請求項5記載の本発明の凍結乾燥化粧品は、コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合する凍結乾燥品とは別に、水または化粧水を備えていることを特徴とする。 【0016】 請求項6記載の本発明は、コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合する水溶液を攪拌・混合した溶液にメタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、n−ブタノールから選択された化合物を添加した後、凍結乾燥することにより溶解性の改善されことを特徴とする凍結乾燥化粧品の製造方法。 【0017】 請求項7記載の本発明は、凍結乾燥終了後、凍結乾燥化粧品の入った容器内を窒素ガスで置換した後、ゴム栓で容器を封栓することにより、長期保存安定性の改善されたことを特徴とする凍結乾燥化粧品の製造方法。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。 【0019】 本発明に係る凍結乾燥化粧品は、コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合する。 【0020】 本発明に用いられるコラーゲンは、酵素を作用させてアテロ化したアテロコラーゲンが水に対する溶解性が高いことから好ましく、またアテロコラーゲンをミリスチル化、フタル化、サクシニル化等の化学修飾したものが、弱酸性からアルカリ性領域においても溶解性に優れていることから、さらに好ましい。 【0021】 ヒアルロン酸ナトリウムは、動物組織等から抽出する抽出法あるいは微生物の培養による発酵法で工業的に生産されているが、本発明に用いられるヒアルロン酸ナトリウムは、抽出法あるいは発酵法のいずれの方法で生産されたものでも良い。 【0022】 また、現在工業的に生産されているヒアルロン酸ナトリウムは、分子量5万から300万前後のものまであるが、本発明に用いるヒアルロン酸ナトリウムの分子量は、この範囲のものであれば、いずれのものでも使用できる。 【0023】 アスコルビン酸誘導体としては、他のアスコルビン酸誘導体と比べて溶液状態の安定性が優れていることから、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩が好ましい。 【0024】 L−アスコルビン酸−2−リン酸塩としては、L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸カリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸カルシュムなどがあるが、これらに限定されるものではない。本発明において、これらのL−アスコルビン酸−2−リン酸塩の一種または二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。 【0025】 上記L−アスコルビン酸−2−リン酸塩の中で、水に対する溶解性、凍結乾燥化粧品の保存安定性および化粧品としての肌に対する感触の面で優れていることから、L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウムおよび/またはL−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウムが特に好ましい。 【0026】 L−アスコルビン酸−2−リン酸塩の配合量は、組成物全量中0.2〜10重量%が好ましい。 L−アスコルビン酸−2−リン酸塩の配合量がこの範囲であると、化粧品として使用したときの美白効果に優れていることはもちろんのこと、凍結乾化粧品の溶解性に優れ、さらには長期保存した後でも、凍結乾燥化粧品の収縮がほとんど認められない。 【0027】 凍結乾燥化粧品の溶解性をさらに向上させるために、塩化カルシュムおよび/または塩化マグネシウムを配合することも好ましい。塩化カルシュムおよび/または塩化マグネシウムの配合量は、全組成物中0.1から5重量%、好ましくは0.2〜3重量%である。 【0028】 本発明のコラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を有効成分とする化粧品は、コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を有効成分とする凍結乾燥品とは別に、水または化粧水を備えているも好ましい。 【0029】 本発明の凍結乾燥化粧品はコラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体を配合した混合水溶液を溶解したものを、凍結乾燥することにより得られる。 【0030】 本発明の凍結乾燥化粧品は、上記配合物だけでも溶解性に優れた凍結乾燥品が得られるが、凍結乾燥化粧品の溶解性をさらに向上させるために、上記配合物にメタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、n−ブタノールから選択された化合物を添加することがさらに好ましい。 【0031】 前記化合物のうち、凍結乾燥品の溶解性が優れていることから、エタノールが最も好ましい。また、化合物の添加量は、化合物の種類によって異なるが0.1〜30%が好ましい。 【0032】 凍結乾燥化粧品は、下記のように製造される。 【0033】 コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体等を配合した水溶液を混合・攪拌し、溶液を均一に溶解させる。溶解した溶液を容器に一定量充填し、ゴム栓を半打栓した後凍結乾燥機に入れる。溶液を−10〜−60℃まで冷却し凍結させた後、温度15〜40℃、真空度0.01〜0.5Torrで凍結乾燥させる。なお、混合溶液を冷凍庫で予備凍結させた後、凍結乾燥機で凍結乾燥させても良い。 【0034】 凍結乾燥が終了したら、容器内をガスで置換した後、ゴム栓で封栓する。置換ガスとしては、空気または窒素ガスを用いることができるが、窒素ガスの使用が好ましい。 【0035】 窒素ガスの使用により、容器内にはほとんど酸素が存在しないこと、また凍結乾燥化粧品中にほとんど水分が残存していないことから、本発明の凍結乾燥化粧品は酸化による変質、さらには防腐剤無添加でありながら、細菌類等による変質が起こりにくく、長期間保存することができる。 【0036】 本発明の凍結乾燥化粧品は、本発明の作用効果を損なわない質的および量的範囲内であれば、本発明の成分以外の任意の成分を配合することができる。例えば、アミノ酸、糖、メタクリロイルオキシエチルホスホコリンとn−ブチルメタクリレート共重合体等の保湿剤、増粘剤、香料などを配合することができる。 【0037】 以下に、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。 【実施例1】 【0038】 1%サクシニルアテロコラーゲン(以下、コラーゲンと記す)水溶液0.5重量%、ヒアルロン酸ナトリウム1重量%、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム1重量%、アミノ酸混合溶液「プロデュウ400(商品名)」0.5重量%、5%メタクリロイルオキシエチルホスホコリンとn−ブチルメタクリレート共重合体「Lipidure−PMB(商品名)」水溶液1.0重量%および純水残量を攪拌・混合し、均一に溶解したものを容器に一定量充填した後、ゴム栓を半打栓した。この容器を凍結乾燥させた後、容器内を窒素で置換し、容器をゴム栓を封栓し製品を得た。 【実施例2】 【0039】 実施例1において、エタノール5重量%配合する以外は全て同一にして、製品を得た。 【実施例3】 【0040】 実施例1において、塩化マグネシウム0.5重量%配合する以外は全て同一にして、製品を得た。 【比較例1】 【0041】 実施例1において、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム(Mg)0.05重量%配合する以外は全て同一にして、製品を得た。 【比較例2】 【0042】 実施例1において、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム15重量%配合する以外は全て同一にして、製品を得た。 【0043】
(注1)凍結乾燥品に純水を添加したとき、完全に溶解し、溶け残りが完全になくなるまでの時間 (注2)37℃のインキュベーター中で3ヶ月保存した時の、形状の変化および溶解性の変化 ◎:形状の変化は認められず、溶解性も保存前とほぼ同等 ○:若干の収縮が認められるが、溶解性は保存前とほぼ同等 ●:若干の収縮が認められ、溶解性は保存前に比べやや劣る ×:大きな収縮が認められ、溶解性は保存前に比べ劣る。 (注3)37℃のインキュベーター中で6ヶ月保存後の細菌試験 【0044】 前記実施例1〜3および比較例1〜2で得られた凍結乾燥化粧品の溶解性、保存安定性および細菌試験をおこなったところ、表1に示す結果が得られた。 【0045】 上記の結果から明らかなように、実施例1〜3は本発明の好ましい条件下で得られた凍結乾燥化粧品であるので、溶解性および保存安定性に優れ、かつ防腐剤を使用していないにもかかわらず、長期間保存後でも細菌類の増殖が認められない。 【0046】 一方、比較例1〜2は、アスコルビン酸誘導体の配合量が好ましい量の範囲を外れているので、溶解性および保存安定性に劣る。 【発明の効果】 【0047】 本発明は、コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸誘導体等を配合した成分を凍結乾燥させることにより、防腐剤を使用しないにもかかわらず長期間安定な状態で保存でき、かつ溶解性に優れた凍結乾燥化粧品を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391063592 【氏名又は名称】株式会社バイオメイト
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| 【出願日】 |
平成16年12月27日(2004.12.27) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−182750(P2006−182750A) |
| 【公開日】 |
平成18年7月13日(2006.7.13) |
| 【出願番号】 |
特願2004−382812(P2004−382812) |
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