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【発明の名称】 カチオン性乳化剤としてのアルキルグアニジンの使用
【発明者】 【氏名】ハンネローレ フェチェ

【氏名】アンナ ハウ

【氏名】ユルゲン マイアー

【氏名】マッティアス パスカリー

【要約】 【課題】カチオン性乳化剤としてのアルキルグアニジンの使用を提供する。

【解決手段】カチオン性乳化剤と、任意に共乳化剤と、任意に慣例の助剤および添加剤とを含んでなるエマルジョンであって、使用されるカチオン性乳化剤が、一般式(I)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カチオン性乳化剤と、任意に共乳化剤と、任意に慣例の助剤および添加剤とを含んでなるエマルジョンであって、使用されるカチオン性乳化剤が、一般式(I)
【化1】



(式中、
、Rは、互いに独立して、H、および/あるいは任意に分枝された、任意に多重結合を含有する炭化水素基、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルポリアルコキシアルキル、カルボキシアルキル基、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アミドアルキル、アルキルアミドアルキル基、単素環または複素環の任意に置換された脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であって、1個〜60個の炭素原子、好ましくは1個〜30個の炭素原子、特に12個〜18個の炭素原子を有するものの群から選択される少なくとも1つの基であるが、ただしR+Rからの炭素原子の合計が少なくとも12であり、そして
は、塩形成アニオンまたはヒドロキシルアニオンである)の少なくとも1つの化合物である、エマルジョン。
【請求項2】
任意に非プロトン化アルキルグアニジンとの混合物において、一般式(I)の化合物において、RおよびRは、互いに独立して、H、あるいは任意に二重結合を含有し、そして/または置換された8個〜30個の炭素原子を有する炭化水素基である、請求項1に記載のエマルジョン。
【請求項3】
一般式(I)の化合物において、RおよびRは、互いに独立して、H、あるいは任意に二重結合を含有し、そして/または置換された12個〜18個の炭素原子を有する炭化水素基である、請求項1に記載のエマルジョン。
【請求項4】
一般式(I)の化合物において、RおよびRは、任意に二重結合を含有し、そして/または置換された12個〜18個の炭素原子を有する炭化水素基である、請求項1に記載のエマルジョン。
【請求項5】
一般式(I)の化合物において、R=H、そしてRは、任意に二重結合を含有し、そして/または置換された12個〜18個の炭素原子を有する炭化水素基である、請求項1に記載のエマルジョン。
【請求項6】
が、有機または無機一塩基もしくは多塩基酸、特に炭酸、リン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸の群から選択される少なくとも1つのアニオンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエマルジョン。
【請求項7】
化粧品、皮膚用調製品または医薬品を製造するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエマルジョンの使用。
【請求項8】
皮膚および皮膚付属器のための化粧品用クレンジングおよびケア調製品を製造するため、日焼け止め配合物を製造するため、ならびにデオドラントおよび発汗抑制剤を製造するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエマルジョンの使用。
【請求項9】
特に、織物材料の初期仕上げのためのような、天然および合成繊維をベースとする組織の処理および後処理のための調製品、または任意に洗濯用柔軟剤のようなさらなる第四級化合物との組み合わせを製造するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエマルジョンの使用。
【請求項10】
硬質表面のためのクレンジングおよびケア組成物を製造するための、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエマルジョンの使用。
【請求項11】
−化粧品用および医薬品用水中油型エマルジョンにおける単一乳化剤、
−化粧品用および医薬品用水中油型エマルジョンにおける共乳化剤、
−化粧品用および医薬品用油中水型エマルジョンにおける共乳化剤
のような、通常、0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、特に0.2重量%〜3重量%の濃度での水中油型または油中水型エマルジョンにおける、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアルキルグアニジンの使用。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、化粧品、皮膚用調製品または医薬品用エマルジョンを製造するための、カチオン性乳化剤としてのアルキルグアニジンの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
エマルジョンは、化粧品、皮膚用調製品および/または医薬品の分野で重要な製品タイプを代表する。
【0003】
化粧品は、本質的にスキンケア用に使用される。化粧品の意味でのスキンケアは、主に、環境の影響(例えば、ほこり、化学薬品、微生物)に対するバリヤー、および内部物質(例えば、水、天然脂肪、電解物)の損失に対するバリヤーとしての皮膚の自然な機能を増強または回復させるためである。この機能の低下によって、毒性またはアレルギー性物質の吸収増加、または微生物による攻撃が導かれ得、その結果として毒性またはアレルギー性皮膚反応がもたらされる。
【0004】
スキンケアのさらなる目的は、毎日の洗浄によって引き起こされる皮膚からの油脂および水の損失を補うこと、ならびに皮膚の柔らかさおよび滑らかさを達成または再確立することである。自然再生能力が不十分である場合、これは特に重要である。さらに、スキンケア製品は、環境の影響に対して、特に日光および風に対して保護をし、そして皮膚老化を遅れさなければならない。これらのスキンケア効果は合わせて、化粧品において「スキン コンディショニング(skin conditioning)」の用語で一般的に要約される。
【0005】
また化粧品は、デオドラントとしても使用される。局所的な医薬組成物は、一般に、1以上の薬品を有効濃度で含んでなる。簡略化のため、化粧品用途と医療用途との間の明らかな区別、および対応する製品に関して、ドイツ連邦共和国の法規(例えば、コスメティックス ディレクティブ、フーズ アンド ドラッグス アクト(Cosmetics Directive,Foods and Drugs Act))が参照される。
【0006】
人口における老人の割合の継続的な増加の結果として、化粧品用配合物に関して、老人は特に乾燥皮膚を被ることから、これらの調製品の加湿効果はますます表面化している。この加湿効果は、大気への皮膚の経皮の水分損失を抑制し、そしてその代わり角質層の水分を増加させる、皮膚上の化粧品として容認できる膜によって達成される。
【0007】
化粧品配合物を使用してこの課題にアプローチする1つの様式は、高いオイル相含量を有するケアエマルジョンの使用である。しかしながら、慣例の非イオン性またはアニオン性乳化剤を使用する場合、これによって、非常に油脂質で重い皮膚上での感触を有する、かかる配合物が導かれ得る。
【0008】
皮膚適合性カチオン性乳化剤をベースとするカチオン性エマルジョンは、極めて乾燥した皮膚上での感触をもたらし、高親油性含量の上記効果をマスクするためにこれを使用することができる。これらの事実によって、近年、化粧品市場においてカチオン性エマルジョンに対する関心が高まったことが観察されている(非特許文献1)。
【0009】
例えば、脂肪族アルキルジメチルベンジルアンモニウム化合物のようなカチオン性乳化剤との組み合わせで、例えば、鉱油、ワセリン、ホワイト油、セチルアルコール、パルミチン酸イソプロピルのような成分を1以上含んでなる油相の組み合わせは、(特許文献1)、(特許文献2)、(特許文献3)の特許明細書から既知である。
【0010】
(特許文献4)は、改善された触感特性(皮膚上での感触)を有する皮膚の加湿および調整のためのスキンケア組成物を開示する。該スキンケア組成物は、油相と、一般式
【化1】



(式中、
、Rは、16個〜22個の炭素原子を有する本質的に直鎖状のアルキル鎖であり、
、Rは、1個〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、そして
は、塩形成アニオンである)の第四級アンモニウム化合物とを含んでなる。
【0011】
明示された好ましい乳化剤は、ジステアリルジモニウムクロリドのような第四級アンモニウム化合物である。
【0012】
しかしながら、これらの化合物の不都合な点は、安定なエマルジョンを達成するために、比較的多量にそれらを使用しなければならないことである。典型的に、配合物を基準として3重量%〜6重量%のこれらの第四級アンモニウム化合物を使用する。そしてこれらの濃度での頻繁な適用によって、アレルギー性反応、または使用者の過敏に基づく反応が引き起こされ、また現在の基準によるそれらの不十分な生分解性をも引き起こす。
【0013】
加えて、これらの第四級アンモニウム化合物をベースとするエマルジョンが有する、乾燥しているが、多くの場合、それにもかかわらず非常に不快な皮膚上での感触は、しばしば、苦情の原因である。
【0014】
【特許文献1】米国特許第3 666 690号明細書
【特許文献2】米国特許第3 818 105号明細書
【特許文献3】米国特許第4 137 302号明細書
【特許文献4】EP−B−0 058 853号明細書
【特許文献5】米国特許第5 723 133号明細書
【特許文献6】米国特許第5 939 078号明細書
【特許文献7】DE−506 282号明細書
【特許文献8】DE−1 165 574号明細書
【特許文献9】DE−A−40 09 347号明細書
【特許文献10】DE−A−198 55 934号明細書
【特許文献11】DE−A−37 40 186号明細書
【特許文献12】DE−A−39 38 140号明細書
【特許文献13】DE−A−42 04 321号明細書
【特許文献14】DE−A−42 29 707号明細書
【特許文献15】DE−A−42 29 737号明細書
【特許文献16】DE−A−42 38 081号明細書
【特許文献17】DE−A−43 09 372号明細書
【特許文献18】DE−A−43 24 219号明細書
【非特許文献1】A.パエズ(A.Paez),A.ホーウェ(A.Howe),コスメティックス アンド トイレタリーズ マニュファクチャー ワールドワイド(Cosmetics and Toiletries Manufacture Worldwide),2004年5月,67−71
【非特許文献2】P.フィンクル(P.Finkel)によるSOEFW−ジャーナル(SOEFW−Journal)122,543(1996)
【非特許文献3】ファルブシュトフミスィオーン デア ドイチェン フォルシュングスゲマインシャフト(Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft)[ダイズ コミッション オブ ザ ジャーマン リサーチ ソサエティ(Dyes Commission of the German Research Society)]による、刊行物「コスメーティッシュ ファーベミッテルト(Kosmetische Faerbemittel)[コスメティック カラーランツ(Cosmetic Colorants)]、フェアラーク ヒェミー(Verlag Chemie),ワインハイム(Weinheim),1984,pp.81〜106
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、かなり低い濃度でさえも安定なエマルジョンを形成し、皮膚上での刺激を引き起こさず、そして生態学的に安全であり、またそのままで使用される場合でさえも、否定的に知覚される不快な皮膚上での感触を引き起こさない、特に、化粧品、皮膚用調製品または医薬品用の、エマルジョンを製造するための乳化剤が必要とされている。
【0016】
驚くべきことに、長鎖アルキルグアニジン(C12〜C30のアルキル鎖長)およびそれらの塩は、これらの必要条件を満足させることが見出された。
【0017】
スキンケア製品における短鎖アルキルグアニジン(C〜C10)の使用は文献(特許文献5、特許文献6)に記載されているが、そこにはこれらの物質(いわゆる、活性成分)の生理作用のみが論じられている。高性能乳化剤としてのアルキルグアニジンの使用はいずれも記載されておらず、従って、当業者によって予知されていない。
【0018】
本発明による適切な乳化剤は、主に、鎖長C12〜C60、好ましくはC12〜C30のアルキルグアニジンおよびそれらの塩であり、特に、オレイル−、ステアリル−、オレイル−/ステアリル−、ジオレイル−、ジステアリルグアニジニウム塩は、化粧品O/Wエマルジョンの製造においてそれらの優れた乳化特性を特徴とする。
【0019】
本発明に従って使用されるか、または一緒に使用されるアルキルグアニジニウム塩は、良好な安定性およびまた良好な配合される性能の両方を有し、低い使用濃度においてさえも著しい効果をもたらし、非毒性であり、ほとんど天然であり、容易に生分解可能であり、非常に良好な皮膚による耐容性を示し、他の成分との高い相溶性を有し、そして問題なく組み入れることができる。加えて、それらはわずかに抗微生物効果を有する。
【0020】
従来技術と比較してかなり低い量、すなわち、配合物を基準として0.05重量%〜3重量%、好ましくは0.1重量%〜3重量%、そして特に0.2重量%〜1.5重量%のアルキルグアニジンを使用した場合でも、さらなる乳化物質を添加しなくても、それらは安定なO/W配合物を形成するという事実のため、それらは優れた乳化剤活性を示す。しかしながら、特定の使用目的のため、およびさらなる効果を付加的に達成するために、10重量%までのより高い濃度が完全に可能である。
【0021】
さらに、事実上、任意の所望の濃度で、O/WおよびW/O配合物のための共乳化剤として、本発明によるアルキルグアニジンを使用することもできる。
【0022】
これらのアルキルグアニジンの使用によって達成され得る皮膚上での感触は、古典的なカチオン性乳化剤の使用と似ているが、多くの場合、不快感の低下が生じ、従って著しく快適である。
【課題を解決するための手段】
【0023】
従って、本発明は、カチオン性乳化剤と、任意に共乳化剤と、任意に慣例の助剤および添加剤とを含んでなるエマルジョンであって、使用されるカチオン性乳化剤が、一般式(I)
【化2】



(式中、
、Rは、互いに独立して、H、および/あるいは任意に分枝された、任意に多重結合(multiple bond)を含有する炭化水素基、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルポリアルコキシアルキル、カルボキシアルキル基、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アミドアルキル、アルキルアミドアルキル基、単素環または複素環の任意に置換された脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であって、1個〜60個の炭素原子、好ましくは1個〜30個の炭素原子、特に12個〜18個の炭素原子を有するものの群から選択される少なくとも1つの基であるが、ただしR+Rからの炭素原子の合計が少なくとも12であり、そして
は、塩形成アニオンまたはヒドロキシルアニオンである)の少なくとも1つの化合物であるエマルジョンを提供する。
【0024】
本発明は、化粧品、皮膚用調製品または医薬品を製造するためのエマルジョンの使用をさらに提供する。
【0025】
本発明は、皮膚および皮膚付属器のための化粧品用クレンジングおよびケア調製品を製造するためのエマルジョンの使用をさらに提供する。
【0026】
本発明は、日焼け止め配合物を製造するためのエマルジョンの使用をさらに提供する。
【0027】
本発明は、デオドラントおよび発汗抑制剤を製造するためのエマルジョンの使用をさらに提供する。
【0028】
本発明は、特に、織物材料の初期仕上げのためのような、天然および合成繊維をベースとする組織の処理および後処理のための調製品、または任意に洗濯用柔軟剤のようなさらなる第四級化合物との組み合わせを製造するための、エマルジョンの使用をさらに提供する。
【0029】
本発明は、硬質表面のためのクレンジングおよびケア組成物を製造するためのエマルジョンの使用をさらに提供する。
【0030】
本発明は、通常、0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜5重量%、特に0.2重量%〜3重量%の濃度での水中油型または油中水型エマルジョンにおけるアルキルグアニジンおよびそれらの塩の使用をさらに提供する。
【0031】
本発明は、化粧品用および医薬品用水中油型エマルジョンにおける単一乳化剤としてのアルキルグアニジンおよびそれらの塩の使用をさらに提供する。
【0032】
本発明は、化粧品用および医薬品用水中油型エマルジョンにおける共乳化剤としてのアルキルグアニジンおよびそれらの塩の使用をさらに提供する。
【0033】
本発明は、化粧品用および医薬品用油中水型エマルジョンにおける共乳化剤としてのアルキルグアニジンおよびそれらの塩の使用をさらに提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明に従って使用されるアルキルグアニジンを製造するために使用される脂肪族アミンは、既知の方法によって、例えば、触媒の存在下で脂肪酸とNHとを反応させて、ニトリルを得て、続いて水素化し、第一級アミンを得ることによって調製可能である。
【0035】
かかるアミンは、カプリル酸、カプリン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸(リシノイック酸(ricinoic acid))、ジヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ペトロセリック酸(petroselic acid)、エライジン酸、アラキン酸、ベヘン酸およびエルカ酸、ガドレイン酸のような個々の脂肪酸または脂肪酸の混合物、ならびにオレイン酸、リノール酸、リノレン酸および特にナタネ油脂肪酸、ダイズ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、トール油脂肪酸、ヤシ油のような天然油脂の圧縮開裂の間に形成される工業グレードの混合物から得られる。原則として、同様の鎖分布を有する全ての脂肪酸が適切である。これらの脂肪酸または脂肪酸エステルにおける不飽和フラクションの含量は、必要であれば、既知の触媒水素化法によって、所望のヨウ素価まで調整されるか、または完全に水素化された脂肪成分と、水素化されていない脂肪成分とを混合することによって達成される。
【0036】
好ましくは、ヨウ素価が約80〜150の範囲である、部分的に水素化されたC〜C18−ヤシまたはパーム脂肪酸、ナタネ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、ダイズ油脂肪酸およびトール油脂肪酸、特に工業グレードのC〜C18−ヤシ脂肪酸を使用し、いくつかの場合、エライジン酸リッチのC16/C18−脂肪酸留分のようなシス/トランス異性体の選択が都合がよい。それらは市販品として入手可能な製品であり、そして様々な会社からそれぞれの商品名で供給される。
【0037】
従って、本発明に従って使用されるアルキルグアニジウム塩は、C12〜C60、好ましくはC12〜C30、特にC12〜C18の平均アルキル鎖長を有する。
【0038】
式(I)のアルキルグアニジニウム塩は、非プロトン化アルキルグアニジンと平衡状態にあり、この平衡位置は、調製品のPHによって自然に決定される。
【0039】
塩の形成のため適切なものは、原則的に、全ての化粧品として容認できる無機または有機一塩基もしくは多塩基酸、例えば、ギ酸、プロピオン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ノナン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、2−/3−/4−ペンテン酸、2−/3−/4−/5−ヘキサン酸、ラウロレイン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、ガドレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、ピバリン酸、エトキシ酢酸、フェニル酢酸、2−エチルヘキサン酸、シュウ酸、グリコール酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、安息香酸、o−/m−/p−トルイル酸、サリチル酸、3−/4−ヒドロキシ安息香酸、フタル酸、またはそれらの部分的もしくは完全に水素化された誘導体、例えば、ヘキサヒドロ−テトラヒドロフタル酸およびそれらの混合物、特に炭酸、リン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸である。これに関して、本発明の目的のため、互いとの混合物中での適切なグアニジン誘導体、または他の混合塩のいずれかを使用することも可能である。
【0040】
本発明に従って使用されるアルキルグアニジンの1つの調製方法は、例えば、(特許文献7)に記載されている。この方法において、プロトン酸の存在下で、シアナミドによってアルコール溶液中でアルキルアミンをグアニジン化する。これによって、結晶塩の形態で生成物が得られる。
【0041】
本発明のさらなる構成は、1以上の他の乳化剤と一緒にアルキルグアニジンおよびそれらの塩を使用することである。このような共乳化剤としてのアルキルグアニジンの使用は、水中油(O/W)および油中水(W/O)エマルジョンの両方において原則的に可能である。
【0042】
特に、この共乳化剤としての使用は、化粧品用スキンケア製品に関連し、ここでは、本発明に従うアルキルグアニジンまたはそれらの塩の使用によって、第1に乳化剤活性が増加し、そして第2に、この種類の物質の特徴である皮膚上での特別の感触が付与される。この皮膚上での感触を非常に乾燥していると説明することができるが、「古典的な」カチオン性乳化剤と対照的に、不快な効果が著しく少ないことを特徴とする。
【0043】
アルキルグアニジンおよびそれらの塩に加えて、さらなる乳化剤を使用する場合、それらの適切な例は、以下の群の少なくとも1つからの非イオノゲン性界面活性剤である。
−8個〜22個の炭素原子を有する直鎖脂肪族アルコール上へ、12個〜22個の炭素原子を有する脂肪酸上へ、およびアルキル基中に8個〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノール上への、2モル〜100モルのエチレンオキシドおよび/または0モル〜5モルのプロピレンオキシドの付加生成物。
−グリセリン上への1モル〜100モルのエチレンオキシドの、C12/C18−脂肪酸モノエステルおよびジエステルの付加生成物。
−6個〜22個の炭素原子を有する飽和および不飽和脂肪酸のグリセリンモノエステルおよびジエステルならびにソルビタンモノエステルおよびジエステル、ならびにそれらのエチレンオキシド付加生成物。
−アルキル基中に8個〜22個の炭素原子を有するアルキルモノグリコシドおよびオリゴグリコシド、ならびにそれらのエトキシル化同類体。
−ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油上の2モル〜100モルのエチレンオキシドの付加生成物。
−ポリオール、および特にポリグリセロールエステル、例えば、ポリグリセロールポリリシノレエート、ポリグリセロール−12ヒドロキシステアレートまたはポリグリセロールジメレート。これらの種類の物質の2以上の化合物の混合物は同様に適切である。
−直鎖、分枝鎖、不飽和または飽和C/C22−脂肪酸、リシノール酸、および12−ヒドロキシステアリン酸、ならびにグリセリン、ポリグリセロール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、糖アルコール(例えば、ソルビトール)、アルキルグルコシド(例えば、メチルグリコシド、ブチルグリコシド、ラウリルグリコシド)、およびポリグリコシド(例えば、セルロース)をベースとする部分エステル。
−モノ−、ジ−およびトリアルキルホスフェート、ならびにモノ−、ジ−および/またはトリ−PEG−アルキルホスフェート、ならびにそれらの塩。
−ポリシロキサン−ポリエーテルコポリマー(ジメチコンコポリマー)、例えば、PEG/PPG−20/6ジメチコン、PEG/PPG−20/20ジメチコン、ビス−PEG/PPG−20/20ジメチコン、PEG−12またはPEG−14ジメチコン、PEG/PPG−14/4または14/12または20/20または18/18または17/18または15/15。ビス−PEG/PPG−14/14ジメチコン(シクロペンタシロキサンによる:アビル(ABIL)(登録商標)EM97)または特に、PEG/PPG−16/16ジメチコン(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド:アビル(ABIL)(登録商標)ケア(Care)85)のような生成物が特に適切である。
−ポリシロキサン−ポリアルキル−ポリエーテルコポリマーまたは対応する誘導体、例えば、ラウリルまたはセチルジメチコンコポリマー、特にセチル PEG/PPG−10/1ジメチコン(アビル(ABIL)(登録商標)EM90)。
−(特許文献8)におけるようなペンタエリスリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪族アルコールの混合エステル、ならびに/あるいは6個〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール、好ましくはグリセリンまたはポリグリセロールの混合エステル。ならびに
−ポリアルキレングリコール。
−両性および双性イオン性界面活性剤、例えば、ベタイン。
−他のカチオン性乳化剤、例えば、アルキルクオート(quats)、エステルクオート、シリコーンクオート、およびそれらのエトキシル化変形体。
【0044】
脂肪族アルコール、脂肪酸、アルキルフェニル、脂肪酸のグリセリンモノ−およびジエステル、ならびにソルビタンモノ−およびジエステル上への、あるいはヒマシ油上へのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの付加生成物は、既知の市販品として入手可能な生成物である。これらはホモログ混合物であり、平均アルコキシル化度は、定量のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと、付加反応を引き起こす物質との比率に対応する。
【0045】
使用してもよい、さらなる乳化剤は、双性イオン性界面活性剤である。双性イオン性界面活性剤とは、少なくとも1つの第四級アンモニウム基ならびに少なくとも1つのカルボキシレートおよび1つのスルホネート基を分子中に保有する表面活性化合物を指す。特に適切な双性イオン性界面活性剤は、いわゆるベタインであり、例えば、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えば、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えば、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネートおよび2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリンであって、それぞれ、アルキルまたはアシル基中に8個〜18個の炭素原子を有するもの、ならびにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリコネートである。CTFA名、コカミドプロピルベタイン(Cocamidopropyl Betaine)で既知の脂肪酸アミド誘導体が特に好ましい。同様に適切な乳化剤は、両性界面活性剤である。両性界面活性剤は、分子中のC18−アルキルまたは−アシル基とは別に、少なくとも1つの遊離アミノ基および少なくとも1つの−COOH−または−SOH−基を含有し、そして内部塩を形成可能である、表面活性化合物を意味するものとして理解される。適切な両性界面活性剤の例は、N−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸、およびアルキルアミノ酢酸であって、それぞれアルキル基中に約8個〜18個の炭素原子を有するものである。特に好ましい両性界面活性剤は、N−ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12/C18−アシルサルコシンである。両性乳化剤の他にも、第四級乳化剤も適切であり、エステルクオート型のものが特に好ましく、好ましくは、メチル−第四級化二脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩である。
【0046】
加えて、アルキルグアニジンおよびそれらの塩をベースとする本発明のカチオン性エマルジョンは、慣例の助剤および添加剤、例えば、増ちょう剤、増粘剤、油、ワックス、UV光保護フィルター、酸化防止剤、ヒドロトロープ、デオドラントおよび発汗抑制活性成分、防腐剤、防虫剤、セルフタンニング剤、香油、染料および生体活性成分を含有し得る。
【0047】
適切な増ちょう剤は、第一級脂肪族アルコールまたはヒドロキシ脂肪族アルコールであって12個〜22個、好ましくは16個〜18個の炭素原子を有するもの、および部分グリセリド、脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸である。
【0048】
適切な増粘剤は、例えば、多糖類、特にキサンタンガム、グアール、寒天、アルギナートおよびチロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、アルキル変性糖誘導体、例えば、セチルヒドロキシエチルセルロース、およびまた脂肪酸のより高分子量のポリエチレングリコールモノエステルおよびジエステル、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、界面活性剤、例えば、エトキシル化脂肪酸グリセリド、脂肪酸とポリオール、例えば、ペンタエリスリトールまたはトリメチロールプロパンとのエステル、ナロードホモログ分布(narrowed homolog distribution)を有する脂肪族アルコールエトキシレート、またはアルキルオリゴグリコシド、および電解質、例えば、塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムである。
【0049】
油相として適切なものは、例えば、化粧品および医薬品の油成分として、および潤滑剤の成分として既知である油成分である。これらとしては、2個〜44個の炭素原子を有する直鎖および/または分枝鎖モノ−および/またはジカルボン酸と、1個〜22個の炭素原子を有する直鎖および/または分枝鎖飽和または不飽和アルコールとのモノエステルまたはジエステルが挙げられる。本発明に従う意味で同様に適切なものは、2個〜36個の炭素原子を有する脂肪族、二官能性アルコールと、1個〜22個の炭素原子を有する一官能性脂肪族カルボン酸とのエステル化生成物である。油成分として適切なモノエステルは、例えば、12個〜22個の炭素原子を有する脂肪酸のメチルエステルおよびイソプロピルエステル、例えば、ラウリン酸メチル、ステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、エルカ酸メチル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、オレイン酸イソプロピルである。他の適切なものエステルは、例えば、ステアリン酸n−ブチル、ラウリン酸n−ヘキシル、オレイン酸n−デシル、ステアリン酸イソオクチル、パルミチン酸イソノニル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ラウリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、エルカ酸オレイル、オレイン酸エルシル、ならびに工業グレードの脂肪族アルコール留分および工業グレードの脂肪族カルボン酸混合物から得られるエステル、例えば、12個〜22個の炭素原子を有する不飽和脂肪族アルコール、ならびに動物および植物脂肪から入手可能な12個〜22個の炭素原子を有する飽和および不飽和脂肪酸のエステルである。しかしながら、天然由来のモノエステルまたはワックスエステル混合物、例えばホホバ油中または鯨油中に存在するものも適切である。
【0050】
適切なジカルボン酸エステルは、例えば、アジピン酸ジ−n−ブチル、セバシン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、スクシン酸ジ(2−ヘキシルデシル)、酢酸ジイソトリデシルである。適切なジオールエステルは、例えば、エチレングリコールジオレエート、エチレングリコールジイソトリデカノエート、プロピレングリコールジ(2−エチルヘキサノエート)、ブタンジオールジイソステアレートおよびネオペンチルグリコールジカプリレートである。
【0051】
使用可能なさらなる脂肪酸エステルは、例えば、C12〜C15−アルキルベンゾエート、ジカプリリルカルボネート、ジエチルヘキシルカルボネートである。
【0052】
油成分として同様に適切なものは、脂肪酸トリグリセリドであり、これらの中で、天然由来油および脂肪が好ましい。適切な油成分は、例えば、天然の植物油、例えば、オリーブ油、ヒマワリ油、ダイズ油、ラッカセイ油、ナタネ油、アーモンド油、パーム油、またはヤシ油もしくはパーム核油の他の液体フラクション、および動物油、例えば、牛脚油、牛脂の液体フラクション、ならびにカプリル酸/カプリン酸混合物の合成トリグリセリド、工業グレードのオレイン酸またはパルミチン酸/オレイン酸混合物のトリグリセリドである。
【0053】
加えて、炭化水素、特に、液体パラフィンおよびイソパラフィンを使用することもできる。加えて、脂肪族アルコール、例えば、オレイルアルコールまたはオクチルドデカノール、ならびに脂肪族アルコールエーテル、例えば、ジカプリルエーテルを使用することも可能である。
【0054】
適切なシリコーン油およびシリコーンワックスは、例えば、ポリジメチルシロキサン、シクロメチルシロキサン、およびアリール−もしくはアルキル−もしくはアルコキシ−置換ポリメチルシロキサンまたはシクロメチルシロキサンである。
【0055】
全体で、本発明による配合物は、1%〜50%の油相を含み得る。
【0056】
UV光保護フィルターは、紫外線を吸収可能であり、かつ吸収されたエネルギーを長波放射、例えば、熱の形態で再放射可能な有機物質を意味するものとして理解される。UVBフィルターは、油溶性であっても、または水溶性であってもよい。油溶性物質の例は、以下のものである。
−3−ベンジリデンカンファーおよびその誘導体、例えば、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー。
−4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシルおよび4−(ジメチルアミノ)安息香酸アミル。
−ケイ皮酸エステル、好ましくは、4−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−メトキシケイ皮酸イソペンチル、2−シアノ−3−フェニルケイ皮酸2−エチルヘキシル(オクトクリレン)。
−サリチル酸エステル、好ましくは、サリチル酸2−エチルヘキシル、サリチル酸4−イソプロピルベンジル、サリチル酸ホモメンチル。
−ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン。
−ベンザルマロン酸エステル、好ましくは、4−メトキシベンザルマロン酸ジ−2−エチルヘキシル。
−トリアジン誘導体、例えば、2,4,6−トリアニリノ(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジンおよびオクチルトリアゾン。
−プロパン−1,3−ジオン、例えば、1−(4−第三級ブチルフェニル)−3−(4’メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン。
【0057】
適切な水溶性物質は、以下のものである。
−2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、ならびにそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムおよびグルコアモニウム塩。
−ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩。
−3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸および2−メチル−5−(2−オキソ−3−ボルニリデン)スルホン酸およびそれらの塩。
【0058】
適切な典型的なUV−Aフィルターは、特に、ベンゾイルメタンの誘導体、例えば、1−(4’−第三級ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオンまたは1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)プロパン−1,3−ジオンである。もちろん、UV−AおよびUV−Bフィルターを混合物で使用することができる。前記溶性物質の他にも、不溶性顔料、すなわち、微細分散金属酸化物または塩もこの目的のために適切であり、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、シリケート(タルク)、硫酸バリウムおよびステアリン酸亜鉛である。ここで粒子は、100nm未満、好ましくは5nmと50nmとの間、そして特に15nmと30nmとの間の平均直径を有するべきである。それらは球形を有してよいが、楕円形、または球形とは別の様式で逸脱した形状を有する粒子を使用することも可能である。相対的に新しい種類の光保護フィルターは、微粉化有機顔料であり、例えば、200nm未満の粒径を有する2,2’−メチレンビス{6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール}であり、これは、例えば、50%強度の水性分散系として入手可能である。
【0059】
2つの上記群の第1の光保護物質の他に、UV放射が皮膚中に貫通した時に引き起こされる光化学反応鎖を中断する酸化防止剤型の第2の光保護剤を使用することも可能である。それらの典型的な例は、超酸化物ジスムターゼ、トコフェロール(ビタミンA)およびアスコルビン酸(ビタミンC)である。さらなる適切なUV光保護フィルターは、(非特許文献2)の総説に示されている。
【0060】
流動作用を改善するために、ヒドロトロープ、例えば、エタノール、イソプロピルアルコールまたはポリオールを使用することも可能である。ここで適切なポリオールは、好ましくは、2個〜15個の炭素原子および少なくとも2つのヒドロキシル基を有する。典型的な例は、以下のものである。
−グリセリン。
−アルキレングリコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールおよびポリエチレングリコールであって、平均分子量が100ダルトン〜1000ダルトンであるもの。
−1.5〜10の自己濃縮度を有する工業グレードオリゴグリセロール混合物、例えば、40重量%〜50重量%のジグリセロール含量を有する工業グレードのジグリセロール混合物。
−メチロール化合物、例えば、特に、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトール。
−低級アルキルグルコシド、特に、アルキル基中に1個〜8個の炭素原子を有するもの、例えば、メチルグリコシドおよびブチルグリコシド。
−5個〜12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えば、ソルビトールまたはマンニトール。
−5個〜12個の炭素原子を有する糖、例えば、グルコースまたはスクロース。
−アミノ糖、例えば、グルカミン。
【0061】
適切なデオドラント活性成分は、例えば、臭い隠し、例えば、慣例の香料成分、臭い吸収剤、例えば、特許公開明細書(特許文献9)に記載のシートシリケートであって、これらの特に、モンモリロナイト、カオリナイト、イライト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、イレクトライト、ベントナイト、スメクタイト、およびまた例えば、リシノール酸の亜鉛塩のものである。抗菌剤も同様に、本発明による水中油エマルジョン中に組み入れるために適切である。都合のよい物質は、例えば、2,4,4’−トリクロロ−−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(イルガサン(irgasan))、1,6−ジ(4−クロロフェニルビグアニド)ヘキサン(クロルヘキシジン)、3,4,4’−トリクロロカルボニリド、第四級アンモニウム化合物、チョウジ油、ミント油、タイム油、クエン酸トリエチル、ファルネソール(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オール)、および特許公開明細書(特許文献10)、(特許文献11)、(特許文献12)、(特許文献13)、(特許文献14)、(特許文献15)、(特許文献16)、(特許文献17)、(特許文献18)に記載の活性剤である。さらに慣例の発汗抑制剤活性成分、特に、収斂剤、例えば、塩基性塩化アルミニウム、例えば、アルミニウムクロロヒドレート(「ACH」)およびアルミニウム−ジルコニウム−グリシン塩(「ZAG」)を同様に、本発明による調製品中に都合よく使用することができる。
【0062】
適切な防腐剤は、例えば、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸である。適切な防虫剤は、N,N−ジエチル−m−トルアミド、1,2−ペンタンジオールまたはインセクト リペレント(Insect Repellent)3535であり、そして適切なセルフタンニング剤は、例えば、ジヒドロキシアセトンおよびエリトルロースであり、そして言及されてもよい香油は、天然および合成フレグランスの混合物である。天然フレグランスは、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイラン)、茎および葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン)、フルーツ(アニス、コリアンダー、キャラウェー、ジュニパー)、フルーツピール(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(メース、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスタス(costus)、アイリス、タイム)、針状葉および枝(トウヒ、モミ、マツ、ドワーフパイン)、樹脂およびバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾエ、ミルラ、乳香、オポポナックス(opoponax))からの抽出物である。また例えば、シベットおよびカストリウムのような動物性の原料も適切である。典型的な合成フレグランス化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。エステル型のフレグランス化合物は、例えば、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸p−第三級ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、エチルメチルフェニルグリシネート、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルとしては、例えば、ベンジルエチルエーテルが挙げられ、アルデヒドとしては、例えば、8個〜18個の炭素原子を有する直鎖状アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアルおよびボージュナール(bourgeonal)が挙げられ、ケトンとしては、例えば、イオノン、α−イソメチリオノン(α−isomethylionone)およびメチルセドリルケトンが挙げられ、アルコールとしては、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールが挙げられ、そして炭化水素としては、主にテルペンおよびバルサムが挙げられる。しかしながら、満足できる香りの特徴を一緒に生じる異なるフレグランスの混合物を使用することが好ましい。芳香成分として大部分は使用される相対的に低い揮発性の精油も、香油として適切であり、例えば、セージ油、カモミール油、チョウジ油、バルム油、ミント油、シナモンリーフ油、リンデンフラワー油、ネズの実油、ベチベル油、乳香、ガルバヌム油、ラブダヌム油およびラバンジン油である。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアル、リラル、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサンブレン フォート(boisambrene forte)、アンバーグリス(ambroxane)、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデリス(sandelice)、レモン油、マンダリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロバータル(cyclovertal)、ラバンジン油、クラリーセージ油、β−ダマスコン、ゼラニウム油バーボン、サリチル酸シクロヘキシル、バートフィックス クール(Vertofix Coeur)、イソ−E−スーパー(Iso−E−Super)、フィキソリドNP(Fixolide NP)、エバニール(Evernyl)、イラルデイン ガンマ(iraldein gamma)、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラト(romillat)、イロチル(irotyl)およびフロラマット(floramat)を単独で、または混合物中で使用することが好ましい。
【0063】
使用可能な染料は、化粧品目的に承認された適切な物質であり、例えば、(非特許文献3)に要約されている。これらの染料は、通常、全混合物を基準として、0.001重量%〜0.1重量%の濃度で使用される。
【0064】
生体活性成分は、例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、パルミチン酸トコフェロール、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、フィトスフィンゴジン(およびフィトスフィンゴジン誘導体)、プソイドセラミド、精油、植物抽出物および複合ビタミンを意味するものとして理解される。
【実施例】
【0065】
調製例:
ラウリルグアニジニウムアセテートの合成:
44.1gのラウリルアミン(0.238モル)および150mlのn−ブタノールを最初に導入し、そして60℃で溶解する。次いで、高温で14.2gの酢酸(99.8%,0.237モル)を添加する。次いで、90℃の温度を確立し、そして3時間かけて、50mlのn−ブタノール中に溶解されたシアナミド(11.0g;0.262モル)を滴下して添加する。添加完了時、混合物を90℃で3時間、後反応させる。次いで、溶媒をロータリーエバポレーター上で除去する。精製のため、粗製生成物をアセトン中にスラリー化し、濾過し、そして残渣をジエチルエーテルで洗浄する。ジエチルエーテルの残留量を減圧下でロータリーエバポレーター上で除去する。これによって無色結晶粉末が得られる。
【0066】
ラウリルグアニジニウムアセテート:13C−NMR,100MHz,MeOD,25℃:δ=179.1(1C,COOHAcOH),157.7(1C,Cguanidinium gr.),41.2(1C,CH),31.6(1C,CH),29.3(4C,CH),28.9(2C,CH),28.6(1C,CH),26.4(1C,CH),23.2(1C,CH),22.3(1C,CH3AcOH),13.1(1C,CH);MALDI−TOF[m/z]:228(M+H)。
【0067】
ステアリルグアニジニウムアセテートおよびステアリルグアニジニウムラクテートの合成:
76.35gのステアリルアミン(0.269モル)および150mlのn−ブタノールを最初に導入し、そして60℃で溶解する。次いで、高温で16.19gの酢酸(0.269モル)または26.95gの乳酸(0.269モル)を添加する。次いで、90℃の温度を確立し、そして3時間かけて、50mlのn−ブタノール中に溶解されたシアナミド(11.31g)を滴下して添加する。添加完了時、混合物を90℃で3時間、後反応させる。次いで、溶媒をロータリーエバポレーター上で除去する。精製のため、粗製生成物をアセトン中にスラリー化し、濾過し、そして残渣をジエチルエーテルで洗浄する。ジエチルエーテルの残留量を減圧下でロータリーエバポレーター上で除去する。これによって白色結晶粉末が得られる。
【0068】
ステアリルグアニジニウムアセテート:13C−NMR,100MHz,MeOD,25℃:δ=180.1(1C,COOHAcOH),158.8(1C,Cguanidinium gr.),42.2(1C,CH),32.8(1C,CH),30.6(12C,CH),29.7(1C,CH),27.6(1C,CH),24.6(1C,CH),23.5(1C,CH3AcOH),14.5(1C,CH);MALDI−TOF[m/z]:312(M+H)。
【0069】
ステアリルグアニジニウムラクテート:13C−NMR,100MHz,MeOD,トルオール−d,50℃:δ=181.7(1C,COOHLacOH),157.9(1C,Cguanidinium gr.),68.7(1C,CHLacOH),41.6(1C,CH),32.1(1C,CH),29.5(12C,CH),29.1(1C,CH),26.9(1C,CH),22.8(1C,CH),20.9(1C,CH3LacOH),13.8(1C,CH);MALDI−TOF[m/z]:
【0070】
ジステアリルグアニジニウムラクテートの合成:
143.28gのジステアリルアミン(0.269モル)および150mlのn−ブタノールを最初に導入し、そして60℃で溶解する。次いで、高温で26.95gの乳酸(0.269モル)を添加する。次いで、90℃の温度を確立し、そして3時間かけて、50mlのn−ブタノール中に溶解されたシアナミド(11.31g)を滴下して添加する。添加完了時、混合物を90℃で3時間、後反応させる。次いで、溶媒をロータリーエバポレーター上で除去する。精製のため、粗製生成物をアセトン中にスラリー化し、濾過し、そして残渣をジエチルエーテルで洗浄する。ジエチルエーテルの残留量を減圧下でロータリーエバポレーター上で除去する。これによって白色結晶粉末が得られる。
【0071】
ジステアリルグアニジニウムラクテート:13C−NMR,100MHz,MeOD,50℃:δ=182.2(1C,COOHLacOH),157.5(1C,Cguanidine gr.),69.2(1C,CHLacOH),32.7(2C,CH),30.5(28C,CH),28.2(2C,CH),23.4(2C,CH),21.7(1C,CH3,LacOH),14.5(2C,CH);MALDI−TOF[m/z]:
【0072】
適用例:
以下の実施例は、より詳細に本発明の主題を説明するために意図されているが、それらに限定されない。実施例1〜8は単独の乳化剤としてのアルキルグアニジンの使用を示すが、実施例9〜18は共乳化剤としてのアルキルグアニジンの使用を説明する。全ての実施例において示される濃度は、重量%による。
【0073】
エマルジョン1〜4:
エマルジョン1〜4は、特に、0.5%〜1.5%のステアリルグアニジンまたは他のジステアリルグアニジンの非常に低い乳化剤濃度によってさえも典型的なカチオン性O/Wクリームを得ることができることを示すことを目的としている。ここで、0.5%のステアリルグアニジニウムアセテートの乳化剤濃度でさえも安定なエマルジョン(室温、45℃および凍結融解サイクル(3×−15℃)で6ヶ月安定)が得られることは特に驚くべきである。
【0074】
【表1】


【0075】
エマルジョン5〜8:
エマルジョン5〜8は、典型的な他のエモリエントの組み合わせによっても安定なエマルジョンが可能であることを示す。また加えて、エマルジョン7〜8は、他のアルキルグアニジニウム塩の優れた乳化特性を説明する。
【0076】
【表2】


【0077】
エマルジョン9〜12:
エマルジョン9〜12は、非常に乾燥しているが不快ではない皮膚上での感触を確立するための典型的な非イオン性乳化剤との組み合わせで共乳化剤として本発明によるアルキルグアニジニウム塩の使用を示す。
【0078】
【表3】


【0079】
エマルジョン13〜15:
エマルジョン13〜15は、特に、アルキルグアニジンとシリコーンO/W乳化剤との組み合わせを説明するために役立つ。この組み合わせは、皮膚上での優れた乾燥および絹のような感触を特徴とする。
【0080】
【表4】


【0081】
エマルジョン16〜18:
エマルジョン16〜18は、特に、共乳化剤としてのアルキルグアニジンの使用がW/Oエマルジョン中でも可能であることを示すことを目的としている。
【0082】
【表5】



【出願人】 【識別番号】500442021
【氏名又は名称】ゴールドシュミット ゲーエムベーハー
【出願日】 平成17年10月31日(2005.10.31)
【代理人】 【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸

【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司

【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史

【公開番号】 特開2006−176497(P2006−176497A)
【公開日】 平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願番号】 特願2005−317134(P2005−317134)