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【発明の名称】 オイル状クレンジング料
【発明者】 【氏名】山本 直史
【住所又は居所】神奈川県小田原市寿町5丁目3番28号 株式会社カネボウ化粧品化粧品研究所内

【要約】 【課題】肌が濡れた状態であってもメイクアップ化粧料とのなじみが良く、クレンジング力に優れ、水洗後べたつきの少ないオイル状クレンジング料を提供する。

【解決手段】(A)モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリルから選ばれる1種または2種以上、(B)モノ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル、並びに(C)分岐脂肪酸と分岐アルコールとのエステル油を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比A:Bが1:4〜1:10であることを特徴とするオイル状クレンジング料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリルから選ばれる1種または2種以上、(B)モノ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル、並びに(C)分岐脂肪酸と分岐アルコールとのエステル油を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比A:Bが1:4〜1:10であることを特徴とするオイル状クレンジング料。
【請求項2】
さらに(D)トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビットから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のオイル状クレンジング料。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、肌が濡れた状態であってもメイクアップ化粧料とのなじみが良く、クレンジング力に優れ、水洗後べたつきの少ないオイル状クレンジング料に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に油性の汚れやメイクアップ化粧料を落とす目的のクレンジング料は、クリーム状、ジェル状、液状(水性、油性)などがあり、それぞれの使用性に応じて利用されている。油性の液状、すなわちオイル状のクレンジング料は液状油をベースにしたものであり、皮脂由来の汚れやメイクアップ化粧料とのなじみに優れクレンジング効果が高いことが知られている。
【0003】
オイル状クレンジング料は液状油を高配合している為、水で洗い流しても油分が肌に残りべたつきを感じることがあった。このため水での洗い流しを容易にする為の種々の試みがなされ、例えばHLBが5〜15である非イオン界面活性剤を配合したり(特許文献1参照)、HLB7〜14の非イオン性界面活性剤と水とを配合することがあげられる。(特許文献2参照)
【0004】
これらの技術の結果、水での洗い流し性は向上するが、逆に肌が濡れているなど水の存在下で使用した場合、クレンジング力が極端に低下するという欠点を有していた。この問題を解決する為、カチオン性界面活性剤を配合したり(特許文献3参照)、両性界面活性剤を配合したり(特許文献4参照)、HLB10.0以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを配合することが試みられている(特許文献5参照)。しかしながら、風呂場など水の存在下での使用状況の機会は増えており、消費者の要求は高く、さらなる改良が望まれていた。
【特許文献1】特開昭62−108806号公報
【特許文献2】特開平3−161428号公報
【特許文献3】特開平6−16523号公報
【特許文献4】特開平6−16524号公報
【特許文献5】特開2000−327529号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、肌が濡れた状態であってもメイクアップ化粧料とのなじみが良く、クレンジング力に優れ、水洗後べたつきの少ないオイル状クレンジング料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明の請求項1は(A)モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリルから選ばれる1種または2種、(B)モノ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル、並びに(C)分岐脂肪酸と分岐アルコールとのエステル油を含有し、成分(A)と成分(B)の質量比A:Bが1:4〜1:10であることを特徴とするオイル状クレンジング料である。
【0007】
また本発明の請求項2は、さらに(D)トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビットから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のオイル状クレンジング料である。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、肌が濡れた状態であってもメイクアップ化粧料とのなじみ、クレンジング力、水洗後のべたつきのなさに優れるオイル状クレンジング料を提供するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の構成を詳述する。
【0010】
本発明における成分(A)は、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリルから選ばれる1種または2種である。クレンジング料に対する好ましい配合量としては、0.5〜10.0質量%(以下、単に%と略す)であり、さらに好ましくは1.0〜6.0%である。配合量が0.5%未満であると肌が濡れた状態でのクレンジング力が低下する傾向にあり、また配合量が10.0%を超えると水洗後べたつきを感じる場合がある。
【0011】
本発明における成分(B)のモノ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルは、脂肪酸の炭素数が8〜18の直鎖または分岐鎖であり、またエチレンオキサイドの重合度は5〜15である。具体的な例としては、例えばヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル(7E.O.)、(カプリル酸/カプリン酸)ポリオキシエチレングリセリル(7E.O.)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(8E.O.)などが挙げられ1種または2種以上を用いることができる。
【0012】
本発明において成分(B)モノ脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルの好ましい配合量は、10.0〜40.0%であり、さらに好ましくは15.0〜35.0%である。配合量が10.0%未満であると水洗後べたつきを感じる場合があり、また配合量が40.0%を超えると肌が濡れた状態でのクレンジング力が低下する傾向にある。
【0013】
本発明における成分(A)と成分(B)の質量比A:Bは、1:4〜1:10である。質量比A:Bがこの範囲を外れると肌が濡れた状態でのメイクアップ化粧料とのなじみ、クレンジング力が低下したり、水洗後べたつきを感じたりする為好ましくない。
【0014】
本発明における成分(C)分岐脂肪酸と分岐アルコールとのエステル油は、例えばイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソセチルなどが挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
【0015】
本発明において成分(C)分岐脂肪酸と分岐アルコールとのエステル油の好ましい配合量は、5.0〜80.0%であり、さらに好ましくは10.0〜50.0%である。配合量が5.0%未満であると、メイクアップ化粧料とのなじみが悪くなる傾向にあり、また配合量が80.0%を超えると肌が濡れた状態でのクレンジング力が低下する傾向にある。
【0016】
本発明では、さらに成分(D)としてトリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、テトライソステアリン酸ポリオキ
シエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビットから選ばれる1種または2種以上を配合すると水洗後のべたつきのなさにより優れる。これら成分(D)の具体的な例としては、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20E.O.)、トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(20E.O.)、テトライソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット(30E.O.)、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(30E.O.)などが挙げられる。
【0017】
本発明において成分(D)の好ましい配合量としては、3.0〜20.0%であり、さらに好ましくは5.0〜15.0%である。この範囲であると水洗後のべたつきのなさが特に優れる。
【0018】
本発明において、発明の効果を損なわない範囲であれば上記必須成分のほかに、必須成分以外の界面活性剤、必須成分以外の油剤、多価アルコール、香料、色素、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、油性ゲル化剤、抗炎症剤、植物エキスなど通常化粧料に用いられる原料を適宜配合することができる。
【実施例】
【0019】
以下に実施例、比較例を挙げて本発明を説明する。本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0020】
実施例、比較例に示したクレンジング力および官能試験の試験方法は下記の通りである。尚、以下の表に示す組成物の配合量は、それぞれ%で示す。
【0021】
<クレンジング力および官能試験評価方法>
20〜30代女性20名に市販のメイクアップ化粧料(ファンデーション及び口紅)を使用してもらい、30分後、実施例、比較例の試料を2g用い、1分間一定の力及び速さで顔面をマッサージし、その後水で洗い流した。その際のメイクアップ化粧料とのなじみやすさ、クレンジング力、水洗後のべたつきのなさを5段階評価し、その平均点から下記基準により判定した。同じ試料を用いて肌が濡れてない状態と肌が濡れている状態(試料2gと水道水1gとを同時に手のひらにのせて使用)とで2回試験を行った。
【0022】
5段階評価
5点:非常に良い
4点:良い
3点:普通
2点:やや悪い
1点:悪い
【0023】
判定
◎:平均点が4.5以上
○:平均点が3.5以上、4.5未満
△:平均点が2.5以上、3.5未満
×:平均点が2.5未満
【0024】
実施例1〜2、比較例1〜5
表1に示した処方のオイル状クレンジング料を常法により作製し、前記各試験を実施した。その結果を表1に併せて示す。
【0025】
【表1】


【0026】
表1より明らかなように本発明の成分を用いた実施例のオイル状クレンジング料はいずれも優れた性能を有していた。一方、必須成分のいずれかを欠いた比較例では、メイクアップ化粧料とのなじみ、クレンジング力、水洗後のべたつきのなさのいずれかの面で劣っており、本発明の目的を達成できなかった。
【0027】
実施例3(オイル状クレンジング料) (質量%)(A)モノオレイン酸ジグリセイル 4.0
(B)ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレングリセリル(7E.O.)
(商品名:セチオールHE、コグニス社製) 20.0
(B)(カプリル酸/カプリン酸)ポリオキシエチレングリセリル 5.0
(C)イソノナン酸イソノニル 15.0
(D)テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(30E.O.) 5.0
(D)トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(20E.O.) 5.0
シクロメチコン(商品名:VS−7158、日本ユニカー社製) 3.0
オレンジ油 0.1
ビタミンE 0.05
香料 0.2
精製水 0.2
スクワラン 残 部
【0028】
上記組成のオイル状クレンジング料を作成し評価したところ、メイクアップ化粧料とのなじみ、クレンジング力、水洗後のべたつきのなさについて、優れた性能を有していた。
【0029】
尚、上記の実施例において使用した香料の組成は表2に示す。
【表2】


【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【住所又は居所】東京都中央区日本橋茅場町1丁目14番10号
【出願日】 平成16年12月24日(2004.12.24)
【代理人】 【識別番号】100132285
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健

【公開番号】 特開2006−176469(P2006−176469A)
【公開日】 平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願番号】 特願2004−373565(P2004−373565)