| 【発明の名称】 |
アディポネクチン分泌促進組成物および該組成物を含有する飲食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】源 伸介
【氏名】島田 健永
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| 【要約】 |
【課題】肥満や高インスリン血症、高血糖、糖尿病、高脂血症、高血圧の予防・治療・改善効果が期待できる、安全で安価なアディポネクチン分泌促進組成物を提供する。
【解決手段】アディポネクチン分泌促進組成物の有効成分として緑茶カテキンを含有させる。このアディポネクチン分泌促進組成物は、緑茶カテキンを10〜98重量%含有することが好ましい。また、前記緑茶カテキンがエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、(+)カテキンから選ばれた少なくとも一種以上であることが好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 緑茶カテキンを有効成分として含有することを特徴とし、血漿中アディポネクチンを上昇させるアディポネクチン分泌促進組成物。 【請求項2】 緑茶カテキンを10〜98重量%含有する、請求項1に記載のアディポネクチン分泌促進組成物。 【請求項3】 前記緑茶カテキンがエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、(+)カテキンから選ばれた少なくとも一種以上である、請求項1又は2に記載のアディポネクチン分泌促進組成物。 【請求項4】 請求項1から3いずれかに記載のアディポネクチン分泌促進組成物を含有することを特徴とする飲食品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、天然物由来の成分を有効成分とするアディポネクチン分泌促進組成物に関する。更に上記アディポネクチン分泌促進組成物を含有する飲食品に関する。 【背景技術】 【0002】 近年の高脂肪食や運動不足などの生活習慣の欧風化に伴い、糖尿病、高血圧症、高脂質血症(脂質代謝異常)といった生活習慣病の増加が大きな社会問題のひとつとなっている。生活習慣病は、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群といわれている。 【0003】 生活習慣と関連する疾患として、食習慣との関連では糖尿病(成人型)、肥満、高脂血症、高尿酸血症、循環器病、大腸がん、歯周病などの疾患が、運動習慣との関連では糖尿病(成人型)、肥満、高脂血症、高血圧などの疾患が、喫煙との関連では肺肩平上皮がん、慢性気管支炎、肺気腫、狭心症や心筋梗塞などの心臓病を含む循環器病、歯周病などの疾患が、さらに飲酒習慣との関連ではアルコール性肝疾患など肝臓疾患が指摘されている。 【0004】 これらの疾患に関しては生活環境が一様であっても全てが同じ疾患に罹患するわけではなく、患者固有に有する遺伝的な体質に基づくことが最近の研究により判ってきており、最近では肥満、癌、糖尿病、高血圧症、高脂質血症、心臓病、動脈硬化症の発症や進展に影響を与える遺伝子やその遺伝子多型も明らかにされてきている。 【0005】 上記肥満、糖尿病、高血圧症、脂質代謝異常、心筋梗塞などの動脈硬化促進に対して幾つかの危険因子が集まっていることから、近年になって、臨床分野ではこれらを1つの症候群(Multiple risk factor syndorome)として捉えようとする動きがあり、この動きにならって1998年にWHO(世界保健機構)により当該症候群を代謝異常症候群(メタボリック・シンドローム:Metabolic Syndrome)として名付けることが提唱された。WHOの提唱では、2型糖尿病あるいは耐糖能異常(インスリン抵抗性)を有する患者がさらに、肥満、特に内臓肥満(腹部)、脂質代謝異常、高血圧、微量アルブミン尿のうち、2つ以上の危険因子を併せ持つ場合に代謝異常症候群と称することが決められている。 【0006】 ところで、血管内膜や内皮細胞、平滑筋細胞には炎症反応が併発することが知られ、炎症と脂質成分の動脈壁沈着との係わりが動脈硬化進展のひとつの因子として注目されている (例えば、非特許文献1等参照)。この際、血液中のLDLがマクロファージにより動脈壁に取り込まれ、それによりLDLを取り込んだマクロファージが泡沫化し、脂肪の多いプラークが動脈壁に蓄積し、単球が接着分子とケモカインをたどって内膜に入るが、同時に白血球の一種のリンパ球もマクロファージとと共に内膜に入り込み、動脈壁の炎症活動を増加させるサイトカインも放出するとされている。特に組織の肥満は、インスリン抵抗性および心臓血管疾患(例えば、非特許文献2及び3参照)のための共通のリスクとされている。 【0007】 肥満や高脂肪血症患者ではインスリン抵抗性と高インスリン血症が認められることから、脂肪細胞の機能変化がインスリン作用の調節に深く関与していることが示唆される。また、脂肪細胞から分泌されるレプチン(leptin)、腫瘍壊死因子−α(tumor necrosis factor−α:TNF−α)、レジスチン(resistin)およびアディポネクチン(adiponectin)などのいくつかの血漿タンパク質は他の組織でのインスリン作用に影響を与えることが知られている。 【0008】 ところで、アディポネクチンは脂肪細胞において特異的に発現される分子量約30KDaの分泌蛋白質である(例えば、特許文献1及び非特許文献4等参照のこと)。この蛋白質はヒトの場合、244個のアミノ酸残基からなり、マウスの場合は247個のアミノ酸残基からなっている。C末端側に補体Cqi球状ドメインを有するほかに、8型、10型コラーゲンやプレセレベリン(precerebelin)、冬眠動物に見られる冬眠調節蛋白(hibernation−regulated protein:hib)などともアミノ酸配列の類似性があり、立体構造はTNF−αに酷似する。 【0009】 長期間のカロリー摂取制限によって循環血中のアディポネクチンは増加し、反対に高度の肥満や高インスリン血症、高血糖、高脂血症ではアディポネクチンが低値となることが知られている(例えば、非特許文献5等を参照のこと)。サルを用いた過食・運動不足により発症する肥満2型糖尿病の発症過程において、インスリン抵抗性の指標である高インスリン血症及び糖尿病が発症する以前に、低アディポネクチン血症が生じることが観察されている(例えば、非特許文献14等参照のこと)。また、アディポネクチンの低血漿濃度は、冠状動脈疾患をもつ肥満者において見出されている(例えば、非特許文献6及び7等参照のこと)。 【0010】 さらに、心臓血管疾患死の罹病率は、血漿中のアディポネクチンレベルが高いヒトと比較して、血漿中のアディポネクチンレベルが低い腎機能不全患者においてより高いことが知られている(例えば、非特許文献8等参照のこと)。また、動脈壁の内皮膜がバルーン血管形成術で傷ついたときに、血管壁の内皮下の空間において、より速いアディポネクチン浸潤が見られることが報告されている(例えば、非特許文献9等参照のこと)。さらに組織培養において、アディポネクチンによると内皮細胞上の接着分子の発現が減軽することによって内皮細胞に単球付着物が低減することが報告され(例えば、非特許文献10等参照のこと)、さらにマクロファージの貪食能及びTNF−α産生も低下する等(例えば、非特許文献10及び11等参照)、アディポネクチンは種々の増殖因子による血管平滑筋細胞の増殖を抑制する作用を有することが判明している(例えば、非特許文献20等参照のこと)。これらのことから脂肪組織から分泌されたアディポネクチンは、単球の血管内皮細胞への接着を抑制するとともに、血管内皮下において各タイプのコラーゲンと相互作用すると同時にマクロファージの泡沫化された内皮細胞、マクロファージから分泌される増殖因子による平滑筋細胞増殖・遊走を抑制することによって、抗動脈硬化作用を呈すると考えられている。また、平滑筋の増殖抑制作用に基づいて、アディポネクチンは狭心症・心筋梗塞などの動脈血管障害に基づく動脈硬化症を予防したり改善する作用がある可能性が示唆されているほか(例えば、特許文献2等参照のこと)、単球系細胞増殖抑制剤、抗炎症剤としての有用性も示されている(例えば、特許文献3等参照のこと)。 【0011】 さらに、糖尿病モデルマウスへのアディポネクチンの補充がその糖尿病を改善するというデータから、アディポネクチンがインスリン感受性増強ホルモンとして機能し、ある種の糖尿病状態を改善することが報告されている(例えば、非特許文献13、15及び16等参照のこと)。 【0012】 アディポネクチンのmRNA発現量はob/obマウスなどの肥満モデルマウスやヒト肥満患者で減少している。ヒトAcrp30遺伝子は糖尿病の責任遺伝子座である3q27に存在し、さらにこの遺伝子の一塩基多型とインスリン抵抗性、血中アディポネクチン濃度との間に有意な相関が認められている(例えば、非特許文献24等参照のこと)。 また、アディポネクチン遺伝子が欠損した遺伝子欠損マウスにおいて、インスリン抵抗性、耐糖能異常、動脈硬化を呈することが報告されている(例えば、非特許文献17〜19等参照のこと) 。ヒト動脈平滑筋細胞(HASMCs)において、アディポネクチンは、PDGF−AA、PDGF−BB、HB−EGF、bFGFを含む種々の成長因子によって誘導される増殖と遊走を抑制する(例えば、非特許文献12及び20等参照のこと)。また、先にマウスにおいてカテーテル誘導性剥離後の動脈における平滑筋細胞の新生血管内膜の増殖は、アディポネクチン遺伝子破壊によって促進され、逆にその過剰発現によって抑制されることも報告されている(例えば、非特許文献20等参照のこと)。血管内皮の機能障害は、心筋虚血の発生に影響しており、過食の人々の主要な病因や死亡原因である動脈硬化症や血栓症の進展の鍵となっており、肥満、インスリン抵抗性、糖尿病、高血圧及び脂質代謝異常などの病態の特徴をなしている(例えば、非特許文献21〜23等参照のこと)。また血管内皮の機能障害は、動脈硬化症の初期段階において観察されている(例えば、非特許文献22〜23等参照のこと)。 【0013】 【非特許文献1】Peter, L.日経サイエンス, 8月号, 46−55(2002) 【非特許文献2】Spiegelmanm,B.M., Flier,J. S., Cell, Vol.104, 531 (2001) 【非特許文献3】Friedman,J. M., Nature,Vol.404, 632(2000) 【非特許文献4】Maeda,k., et al., B. B. R. C., 221 (2)286−289(1996) 【非特許文献5】Weyer, C., et al., J. Clin. Endocrinol,Metab.,86, 1930−1935(2001) 【非特許文献6】Ouchi, N., et al., Circulation,Vol.100, 2473−2476 (1999) 【非特許文献7】Arita,Y., et al., Biochem、Biophys,Res,Commun.,Vol.257, 79−83 (1999) 【非特許文献8】Zoccali,C., et al., J.Am. Soc. Nephrol., Vol.13, 134(2002) 【非特許文献9】Okamoto,Y. et al., Horm,Metab,Res., Vol. 32,47−50(2000) 【非特許文献10】Ouchi, N., et al., Circulation,Vol.102, 1296−1301(2000) 【非特許文献11】Ouchi,N.,et al., Circulation, 103, 1057−1063 (2001) 【非特許文献12】Arita, Y., et al., Circulation, 105, 2893−2998 (2002) 【非特許文献13】Berg, A. H., Nature Medicine, 7(8) 947−953 (2001) 【非特許文献14】Hotta, K., et al., Diabetes, 50, 1126−1133 (2001) 【非特許文献15】Fruebis, J., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98,2005−2010(2001) 【非特許文献16】Yamauchi, T., etal., Nature Med., 7, 941−946 (2001); 【非特許文献17】Kubota, N., et al., J. Biol. Chem., 277, 25863−25866 (2002) 【非特許文献18】Maeda,N., et al., Nature Medecine, 8, 731−737 (2002) 【非特許文献19】Ma, K., et al., J. Biol. Chem., 277, 34658−34661 (2002) 【非特許文献20】Matsuda, M.,et al., J. Biol. Chem., 277, 37487−37491 (2002))。 【非特許文献21】Ross, R., N. Engl. J. Med., 340, 115−126 (1999) 【非特許文献22】Luscher,h T.F., N. Engl. J. Med., 330, 1081−1083 (1994) 【非特許文献23】Vita, J.A., Keaney, J.F., Circulation, 106, 640−642 (2002) 【非特許文献24】Hara K. et al., Diabetes 51, 536−540 (2002) 【特許文献1】PCT国際公開WO96/39429 【特許文献2】PCT国際公開WO99/21577 【特許文献3】特許第3018186号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0014】 以上のように、血漿中のアディポネクチン濃度の低下は、いろいろな疾病の発症に関係している。 したがって、本発明の目的は、血漿中のアディポネクチン濃度を上昇させて疾病を予防したり、症状改善効果が期待できる、安全で安価なアディポネクチン分泌促進組成物を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0015】 本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、緑茶カテキンが優れた血漿アディポネクチンの上昇効果を有することを見出し、この知見に基いて本発明を完成するに至った。 【0016】 すなわち、本発明のアディポネクチン分泌促進組成物は、緑茶カテキンを有効成分として含有することを特徴とする。 このアディポネクチン分泌促進組成物は、緑茶カテキンを10〜98重量%含有することが好ましい。 【0017】 また、前記緑茶カテキンがエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、(+)カテキンから選ばれた少なくとも一種以上であることが好ましい。 【0018】 本発明のアディポネクチン分泌促進組成物およびそれを含有する飲食品は、天然成分である緑茶カテキンを有効成分として含有するので、安価であり、長期間服用しても副作用の問題がなく、血漿中アディポネクチン濃度の低下によって引き起こされる病気の症状の予防・治療・改善効果が期待できる。 【発明の効果】 【0019】 本発明のアディポネクチン分泌促進組成物は、天然成分である緑茶カテキンを有効成分として含有するので、安価であり、長期間服用しても副作用の問題がない。そして、このアディポネクチン分泌促進組成物を摂取することにより、血漿中アディポネクチンの低下によって引き起こされる病気の症状の予防・治療・改善効果が期待できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0020】 本発明のアディポネクチン分泌促進組成物の有効成分であるカテキンは、緑茶、柿、樹木等に含まれるポリフェノールの1種の総称である。本発明においては、緑茶由来のカテキンが好ましく用いられ、中でもエピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、(+)カテキンから選ばれた少なくとも一種以上が好ましく用いられ、特にエピガロカテキンガレートが好ましく用いられる。 【0021】 緑茶は古くから日常的に摂取されているものであり、緑茶の成分であるカテキンの安全性は非常に高い。DDYマウスにカテキンを経口投与した急性毒性試験では、LD50が雄で5g/kg体重以上、雌が3.1g/kgと報告されている(「緑茶ポリフェノール」農林水産省食品流通局委託事業 飲食料品用機能性素材有効利用シリーズ No.10,pp19,1991)。 【0022】 本発明で用いられるカテキンを多く含有する緑茶抽出物は、緑茶から公知の方法によって得ることができる(特開昭59−219384号公報、特開昭60−13780号公報、特開昭61−130285号公報等に記載の方法)。 【0023】 例えば、緑茶を熱水で抽出して得られた抽出物を、酢酸エチル等の有機溶媒で分画することにより、エピガロカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、カテキンガレート、エピガロカテキン、ガロカテキン、エピカテキン、(+)カテキン等の混合物を70重量%以上含有する緑茶抽出物を得ることができる。本発明においては、この緑茶抽出物をそのまま用いてもよく、必要に応じて更に分画精製や苦味低減処理してから用いてもよい。また、例えば、商品名「PF−TP80 ファーマフーズおいしいカテキン」「PF−TP90」(株式会社ファーマフーズ研究所製)、「ポリフェノン」(株式会社東京フードテクノ製)等の市販の緑茶抽出物を用いることもできる。 【0024】 本発明のアディポネクチン分泌促進組成物は、上記緑茶カテキンを10〜98重量%含有することが好ましく、20〜98重量%含有することがより好ましく、30〜98重量%含有することが特に好ましい。 【0025】 また、他の原料として、各種ビタミン類(例えば、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB12、ビタミンB2、ビタミンB1、β−カロチン、アスタキサンチン等)、ミネラル類(例えば、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛等)、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、イチョウ葉エキス、ワインポリフェノール、テアフラビン、シソ油、DHA(ドコサヘキサエン酸)等の機能性成分、賦形剤(例えば、デキストリン、乳糖等)、香料、甘味料、安定剤、乳化剤などを適宜含むことができる。 【0026】 本発明のアディポネクチン分泌促進組成物は、医薬品、医薬部外品、健康食品等としても利用することができる。その製品形態は、特に制限はなく、例えば、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、ドリンク剤等の任意の形態をとることができる。また、清涼飲料、乳製品(加工乳、ヨーグルト)、菓子類(ゼリー、チョコレート、ビスケット、ガム、錠菓)等の各種飲食品に配合することもできる。 【0027】 本発明のアディポネクチン分泌促進組成物の投与量は、1日当たり100〜2000mgが好ましく、200〜1000mgがより好ましく、300〜900mgが特に好ましい。投与量が少な過ぎると充分な効果が期待できず、多過ぎると苦味による不快感を生じる場合がある。 【0028】 なお、本発明のアディポネクチン分泌促進組成物を飲食品に配合する場合、その配合量は、上記の好ましい投与量に基いて適宜設定すればよい。 【0029】 以下、本発明の内容を以下の実施例を用いて、具体的に説明するが、本発明はこれによって特に限定されるものではない。 【実施例1】 【0030】 アディポネクチン分泌促進組成物として用いる緑茶抽出物(「PF−TP80 ファーマフーズおいしいカテキン」(株式会社ファーマフーズ製))の酒石酸鉄法によるポリフェノール含量は87.4%であった。また、以下の条件でHPLCにて分析を行うと、総カテキン濃度は74.7%、うち、エピガロカテキンガレート39.6%、ガロカテキンガレート5.1%であった。図1にそのHPLC分析チャートを、表1に分析の詳細を示す。 【0031】 (HPLC分析条件) 分析装置:島津SCL−10A高速液体クロマト装置(島津製作所製) カラム: Shimpack FC ODS (75×4.6mmI.D.) 移動相:10mMリン酸緩衝液/アセトニトリル 濃度勾配: 0−6分;リン酸緩衝液93%/アセトニトリル7% 6−20分;リン酸緩衝液93―80%/アセトニトリル7−20% 20−25分;リン酸緩衝液80―50%/アセトニトリル20−50% 25−25.01分;リン酸緩衝液55―93%/アセトニトリル50−7% 25.01−35分;リン酸緩衝液93%/アセトニトリル7% 流速: 1mL/分 カラム温度:40℃ 検出波長:280nm 【0032】 【表1】
【実施例2】 【0033】 (ヒトでのアディポネクチン分泌促進効果の検証) 緑茶カテキンによるアディポネクチン分泌促進効果をヒトで検証する為、ヒトボランティアによる試験を実施した。ボランティアには健康な男女14名(年齢23〜58歳、男性2名、女性12名)による試験を実施した。摂取方法としては、試験群では、緑茶カテキン400mg分の緑茶抽出物(「PF−TP80 ファーマフーズおいしいカテキン」(株式会社ファーマフーズ製))を添加した水溶液500mLを1日2本ずつ(即ち緑茶カテキンとして1日800mg)、4週間に渡り飲用した。対象群では、水500mLを1日2本、4週間飲用した。そしてその後4週間試験を中断した後、試験群と対象群の被験者を入れ替えて同様の試験を4週間行った。飲用開始前と4週間飲用後朝食抜きの条件で朝に血液を採取し、「ヒトアディポネクチンELISAキット」(大塚製薬株式会社製)を用いて血漿中のアディポネクチン濃度を測定した。その結果を図2と図3に示す。 【0034】 図2のカテキン飲用の試験群では、試験前のアディポネクチン値が6.40μg/mLであったのに対し、カテキン飲料を毎日4週間飲用した後のアディポネクチン値は8.06μg/mLと有意に上昇していた。一方、図3の対照群(水飲用)では、アディポネクチン濃度にあまり変化は見られなかった。 【産業上の利用可能性】 【0035】 本発明のアディポネクチン分泌促進組成物およびそれを含有する飲食品は、安全で安価な緑茶抽出物を原料とし、血漿中のアディポネクチンの濃度を上昇させる効果をもつため、代謝異常症候群を初めとした肥満や高インスリン血症、高血糖、糖尿病、高脂血症、高血圧の予防や症状改善のための健康食品として利用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0036】 【図1】実施例1におけるHPLC分析チャートを示す。 【図2】実施例2におけるヒトボランティア試験のカテキン飲用の試験群での血漿中アディポネクチン濃度の変動を表す図表である。 【図3】実施例2におけるヒトボランティア試験の水飲用の対照群での血漿中アディポネクチン濃度の変動を表す図表である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500101243 【氏名又は名称】株式会社ファーマフーズ
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| 【出願日】 |
平成16年11月2日(2004.11.2) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−131512(P2006−131512A) |
| 【公開日】 |
平成18年5月25日(2006.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願2004−319877(P2004−319877) |
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