| 【発明の名称】 |
置換フェネチルアミン類を用いた医薬組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】リチャード・レスリー・ルドルフ
【氏名】アルバート・トーマス・デリバン
【氏名】エリック・アンソニー・マス
【氏名】ガートルード・バージニア・アプトン
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| 【要約】 |
【課題】肥満症や恐慌性障害、心的外傷後ストレス障害などを治療するのに有用なモノアミン神経伝達物質阻害剤の提供。
【解決手段】式: |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 有効量の式: 【化1】
(式中、Aは、式: 【化2】
(式中、点線は必要に応じて不飽和を表し;R1は水素または炭素数1〜6のアルキル;R2は炭素数1〜6のアルキル;R4は水素、炭素数1〜6のアルキル、ホルミル、または炭素数2〜7のアルカノイル;R5およびR6は、独立して、水素、ヒドロキシル、炭素数1〜6のアルキル、炭素数1〜6のアルコキシ、炭素数2〜7のアルカノイルオキシ、シアノ、ニトロ、炭素数1〜6のアルキルメルカプト、アミノ、炭素数1〜6のアルキルアミノ、ジアルキルアミノ(各アルキル基は炭素数1〜6)、炭素数2〜7のアルカンアミド、ハロ、トリフルオロメチル、または一緒になってメチレンジオキシを表し;R7は水素または炭素数1〜6のアルキル;および、nは0、1、2、3、または4を意味する)で示される部分である)で示される化合物またはその医薬上許容される塩を含有することからなる、哺乳類における、肥満症、黄体後期不快性障害、場合によっては活動高進状態を伴う注意欠陥障害、ジル・ド・ラ・トゥレット症候群、神経性過食症またはシャイ・ドレーガー症候群を治療するのに有用な医薬組成物。 【請求項2】 前記化合物が式: 【化3】
(式中、Aは、式: 【化4】
(式中、点線は必要に応じて不飽和を表し;R1は水素または炭素数1〜3のアルキル;R2は炭素数1〜3のアルキル;R5は水素、ヒドロキシル、炭素数1〜3のアルコキシ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチルまたは炭素数1〜3のアルキル;R6は炭素数1〜3のアルキル、炭素数1〜3のアルコキシ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチルまたは炭素数2〜3のアルカノイルオキシ;および、R7は水素または炭素数1〜3のアルキルを意味する)で示される部分である)で示される化合物またはその医薬上許容される塩である請求項1記載の医薬組成物。 【請求項3】 R5およびR6がメタ位またはパラ位にあり、nが2である請求項2記載の医薬組成物。 【請求項4】 前記化合物が1−[(2−ジメチルアミノ)−1−(4−メトキシフェニル)エチル]シクロヘキサノールまたはその医薬上許容される塩である請求項2記載の医薬組成物。 【請求項5】 前記化合物が1−[2−(ジメチルアミノ)−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]シクロヘキサノールまたはその医薬上許容される塩である請求項2記載の医薬組成物。 【請求項6】 前記有効量が約50mg/日〜約375mg/日の1日量からなる請求項1記載の医薬組成物。 【請求項7】 前記有効量が約75mg/日〜約200mg/日の1日量からなる請求項6記載の医薬組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、置換フェネチルアミン類を用いた医薬組成物に関する。これら医薬組成物は、例えば、哺乳類における、肥満症、恐慌性障害、心的外傷後ストレス障害、黄体後期不快性障害、場合によっては活動高進状態を伴う注意欠陥障害、ジル・ド・ラ・トゥレット症候群、神経性過食症、汎発性不安性障害、またはシャイ・ドレーガー症候群を治療するのに有用である。 【背景技術】 【0002】 本発明の医薬組成物は、置換フェネチルアミン類を有効成分とするが、その代表例としては、ベンラファキシン(venlafaxine)およびその類似体として一般的に知られている1−[2−(ジメチルアミノ)−1−(4−メトキシフェニル)エチル]シクロヘキサノールまたはその治療上許容される塩が挙げられる。ベンラファキシンは、米国特許第4,535,186号(ハズバンズ(Husbands)ら)に開示され、抗うつ薬として有用であることはすでに報告されている。米国特許第4,535,186号は、ベンラファキシンおよびその類似体の製造を教示しており、ここに参考文献として援用する。本発明の医薬組成物における置換フェネチルアミン類の使用、例えばベンラファキシンの使用は、ベンラファキシンの遊離塩基および医薬上許容される塩の形態、ラセミ体およびその個々のエナンチオマー、ならびにベンラファキシン類似体(ラセミ体およびその個々のエナンチオマーのいずれとしても)を包含するものと理解すべきである。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 ベンラファキシンは、臨床上の抗うつ活性に関連する機序であるモノアミン神経伝達物質摂取の有効な阻害薬であることが示されている。その新規な構造ゆえに、ベンラファキシンは、三環系抗うつ薬であるデシプラミン、ノストリプチリン、プロトリプチリン、イミプラミン、アミトリプチリン、トリミプラミンおよびドキセピンなどの他の市販抗うつ薬とは無関係の作用機序を有する。 【0004】 ベンラファキシンの作用機序は、モノアミン神経伝達物質であるセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン、5−HT)およびノルエピネフリンの摂取の有効な阻害に関連すると考えられている。ベンラファキシンは、ドパミン再摂取を少しは阻害するが、モノアミンオキシダーゼに対する阻害活性を全く有しない。ヒトにおけるベンラファキシンの主要代謝物であるO−デスメチルベンラファキシンは、同様の薬理学的プロファイルを示す。ノルエピネフリンおよびセロトニンの摂取を阻害するベンラファキシンの能力は、三環系抗うつ薬の効力と同等またはそれ以上の効力を有すると予想されている(スチュアート・エイ・モントゴメリー(Stuart A. Montgomery)医学博士,ジャーナル・オブ・クリニカル・プシキアトリー(J. Clin. Psychiatry),54:3,1993年3月)。 【0005】 従来の三環系抗うつ薬とは対照的に、ベンラファキシンは、インビトロにおけるムスカリン様、ヒスタミン作動性またはアドレナリン作動性のレセプターに対する親和性を事実上全く有しない。これらレセプターにおける薬理活性は、三環系抗うつ薬を用いて見られる様々な抗コリン作動性、沈静および心血管効果に関連している。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、哺乳類、好ましくはヒトにおける、肥満症、恐慌性障害、心的外傷後ストレス障害、黄体後期不快性障害(月経前症候群)、場合によっては活動高進状態を伴う注意欠陥障害、ジル・ド・ラ・トゥレット症候群、神経性過食症、汎発性不安性障害またはシャイ・ドレーガー症候群を治療、予防または制御する医薬組成物を提供する。これら障害の各々は、モノアミン神経伝達物質を阻害するベンラファキシンの能力による治療の生理学的基礎を示す。 【0007】 動物を用いた研究から、セロトニンが摂食行動の制御において阻害の役割を有することを示す証拠がますます増えており、現代の薬物治療はセロトニンが食欲や気分に関係していることを示唆している。セロトニンレセプター遮断薬であるシプロヘプタジンを用いて治療すると、子供も大人も食欲が高進し、体重が増える。セロトニン再摂取を阻害することによって、ベンラファキシンおよびその類似体はシナプスのセロトニンを増加させ、拒食症を誘発することができる。この作用は、肥満症の治療として役に立つ。 【0008】 神経性過食症は、反復性の気晴らし食い症候群によって特徴付けられる。この症候群は、その患者が食事に対する制御が失われたと感じて、定期的に激しいダイエットや断食を行ったり、あるいは、この感覚に打ち勝とうとして、自ら意図的に嘔吐したり、利尿剤や緩下剤を用いることによって、身体清浄化を行ったりする。気晴らし食いは、一般的にはエピソード的であり、例えば、心理的社会的ストレスによって触発され、1日に数回程度発生することがある。抗うつ薬として、ベンラファキシンを用いれば、抑うつ的および非抑うつ的な食欲異常高進状態のいずれにおいても、気晴らし食いの頻度を低減することができる。 【0009】 黄体後期不快性障害(LLPDD)と大うつ症との間には、LLPDDに罹患した女性における大うつ症の臨床的特徴および増大した生涯罹患率を含めて、いくつかの関連性がある。さらに、長期にわたってLLPDDに罹患している女性は、セロトニンの月経前レベルに異常を示した。この症状を示す患者が月経前に炭水化物を切望したり、炭水化物の摂取量が増大するのも、セロトニンが関係していることを暗示している。ベンラファキシンおよびその類似体は、セロトニン摂取を阻害する能力があるので、LLPDDを治療するのに効果的である。 【0010】 同様に、ベンラファキシンおよびその類似体の抗うつ活性は、場合によっては活動高進状態を伴う注意欠陥障害(ADD)の治療に用いることができる。この障害は、強い行動異常によって特徴付けられる。ADDは、学童期児童の3%〜10%に発生し、最も一般的な児童期や青年期の精神状態の1つである。現在のところ、モノアミン神経伝達物質系における欠損または調節障害、特にノルアドレナリン作動性、ドパミン作動性およびセロトニン作動性の系における欠損が、ADDに存在することを示唆する3つの仮説がある。 【0011】 精神薬理学的な治療は、ADDに罹患した多くの患者に有益であることが示されている。最も一般的に用いられる向精神薬は、精神刺激薬および抗うつ薬という2種の異なる薬物グループから構成されている。ADDの治療には、イミプラミンやデシプラミンが最も一般的に処方されているが、フルオキセチンも用いられている。 【0012】 本発明に関連する興味深い障害は、ジル・ド・ラ・トゥレット症候群である。この症候群は、単にトゥレット症候群と呼ばれることも多い。この疾患は、単純性チックから始まるが、声帯および呼吸性のチックを含む多数の複雑な運動に進行することがある。この症候群に関連する声帯チックには、うなったりほえたりして騒ぎたてることが含まれ、多くの場合、無意図的な悪態や汚言を含む脅迫的な発語に至ることがある。トゥレット症候群の治療に現在用いられている薬剤としては、単純性チックに対してはロラゼパム、この症候群がより進行した場合には、ハロペリドール、クロニジンまたはピモジドなどのベンゾジアゼピン抗不安薬が挙げられる。 【0013】 汎発性不安性障害は、生活環境のうちの2種またはそれ以上に関する過度または慢性の不安または懸念によって特徴付けられる症候群である。この障害の徴候および症状には、震え、呼吸困難、動悸、めまいおよび悪心などの身体的な病訴が挙げられることが多い。 【0014】 急性の不安発作(恐慌性障害)は、不安神経症を定める症状であり、はっきりしない理由によって生じる自覚的な恐れを経験する患者にとっては、極めて不快である。この恐れは、合理的な推論を妨げるある種の切迫した破局の恐れである場合がある。 【0015】 このような不安性障害は、心理学的および薬理学的な方法の組み合わせによって治療されてきた。心理学的な治療としては、洞察療法、支持的心理療法、および瞑想や催眠などの弛緩技術が挙げられる。薬理学的な療法としては、患者のストレスレベルを低下させるような薬物投与が挙げられる。少量の精神安定剤は、慢性または予期不安の症状を制御するのに用いられる。恐慌発作は、ベンラファキシンおよび他のセロトニン再摂取阻害剤を含む抗うつ薬、三環系抗うつ薬またはモノアミンオキシダーゼ阻害剤の治療的投与量によって、予防したり、発病度を低減させることができる。 【0016】 ベンラファキシンおよびその類似体を用いれば、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を治療することもできる。この障害は、戦闘、事故、暴行および自然災害などの激しいストレスにさらされた後に発生することがある。PTSDは、過剰警戒、睡眠障害、生存者の罪責感、集中力および記憶の障害、外傷事件の追憶および回想の回避、強い白昼夢または想像、ならびに再現性の悪夢などの症状によって特徴付けられる。 【0017】 PTSDの治療は、主として、過覚醒および不安症候群を和らげるように設計された弛緩技術からなるが、セロトニン摂取阻害薬を含む抗うつ薬は患者の回復を助ける。 【0018】 ベンラファキシンおよびその類似体は、シャイ・ドレーガー症候群(SDS)に関する治療法の一部として用いることができる。この症候群は、多数の系において変性を起し、広範囲にわたる神経系の損傷を与える。小脳性運動失調、パーキンソン症候群、皮質脊髄路および皮質延髄路の機能障害、ならびに筋萎縮を伴う自律神経系の機能障害が発生することが知られている。SDSの原因は不明であるが、その経過は進行性である。重大な能力障害または死は、通常、発症後5〜10年以内に、延髄の機能障害および/または喉頭性ぜん鳴から発生することが多い。 【0019】 本発明の医薬組成物は、置換フェネチルアミン類から選択された1種またはそれ以上の化合物の有効量を含有する。この化合物は、以下の構造式: 【0020】 【化1】
【0021】 (式中、Aは、式: 【0022】 【化2】
【0023】 (式中、点線は必要に応じて不飽和を表し;R1は水素または炭素数1〜6のアルキル;R2は炭素数1〜6のアルキル;R4は水素、炭素数1〜6のアルキル、ホルミル、または炭素数2〜7のアルカノイル;R5およびR6は、独立して、水素、ヒドロキシル、炭素数1〜6のアルキル、炭素数1〜6のアルコキシ、炭素数2〜7のアルカノイルオキシ、シアノ、ニトロ、炭素数1〜6のアルキルメルカプト、アミノ、炭素数1〜6のアルキルアミノ、ジアルキルアミノ(各アルキル基は炭素数1〜6)、炭素数2〜7のアルカンアミド、ハロ、トリフルオロメチル、または一緒になってメチレンジオキシを表し;R7は水素または炭素数1〜6のアルキル;および、nは0、1、2、3、または4を意味する)で示される部分である)で示される化合物またはその医薬上許容される塩である。 【0024】 好ましい化合物は、式: 【0025】 【化3】
【0026】 (式中、Aは上記と同意義であり;R1は水素または炭素数1〜3のアルキル;R2は炭素数1〜3のアルキル;R5は水素、ヒドロキシル、炭素数1〜3のアルコキシ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチルまたは炭素数1〜3のアルキル;R6は炭素数1〜3のアルキル、炭素数1〜3のアルコキシ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチルまたは炭素数2〜3のアルカノイルオキシ;および、R7は水素または炭素数1〜3のアルキルを意味する)で示される化合物またはその医薬上許容される塩である。 【0027】 最も好ましい化合物は、R5およびR6がメタ位またはパラ位にあり、nが2であるものである。 【0028】 特に興味深いのは、1−[(2−ジメチルアミノ)−1−(4−メトキシフェニル)エチル]シクロヘキサノールおよび1−[2−(ジメチルアミノ)−1−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]シクロヘキサノール、ならびにそのエナンチオマーおよび医薬上許容される塩である。 【0029】 R4がホルミルまたは炭素数2〜7のアルカノイルである化合物は、遊離のヒドロキシル基を有する対応の誘導体ほど有効ではないことが見い出されている。しかしながら、長期の治療には、アシルオキシ誘導体は、そのアシル基が胃での酸加水分解によって、あるいは酵素的にインビボで除去されるプロドラッグとして作用する。 【0030】 本発明の塩基性化合物の医薬上許容される酸付加塩は、遊離塩基と、非毒性塩を形成する等量の酸と反応させることによって都合よく形成される。この酸は無機酸または有機酸のいずれであってもよく、例えば、塩酸、臭化水素酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、硫酸、リン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸などが挙げられる。本発明の医薬組成物を経口投与または非経口投与する場合には、遊離塩基またはその医薬上許容される塩のいずれも適用できるが、非経口投与には、水溶性塩を用いる方が好ましい。R5またはR6のハロ置換基としては、クロロ、ブロモ、ヨードまたはフルオロ置換基が挙げられる。 【0031】 本発明の化合物は、ソーベトレ(Sauvetre)らの方法(テトラヘドロン(Tetrahedron),34巻,2135頁(1978年))に従って、シクロアルカノンまたはシクロアルケノンを、適当に置換された(オルトまたはパラ)フェニルアセトニトリルアニオンと反応させた後、このニトリルを第一アミンに還元し(接触還元、ボラン還元剤、水素化リチウムアルミニウム(LiAlH4)など)、このアミンをアルキル化することによって製造することができる。シクロ脂肪族不飽和化合物の存在下では、LiAlH4が好ましい還元剤である。次いで、存在するα−シクロ脂肪族ヒドロキシル基およびフェノール性ヒドロキシル基を、ホルミルフルオリドまたはアルカン酸ハライドや無水物などのホルミル化剤を用いて都合よくアシル化すればよい。対称的なN−メチル化は、大過剰の水を採用する改良エッシュバイラー・クラークス(Eschweiler-Clarks)法(ティルフォード(Tilford)ら,ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(J. A. C. S.)76巻,2431頁(1954年))によって実施するか;あるいは、シアノホウ水素化ナトリウムおよびホルムアルデヒドを用いるボルフ(Borch)およびハッシド(Hassid)の方法(ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.)37巻,1653頁(1972年))を採用してもよい。非対称的なN−アルキル化またはモノアルキル化は、アール・エイ・ダブリュー・ジョンストン(R. A. W. Johnstone)ら(ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサエティ(J. Chem. Soc.)(C)2223頁(1969年))に示されているように、N−トリフルオロアセテートの段階的アルキル化によって実施すればよい。R4がアルキルの場合には、上記ニトリルの還元に先立って、従来のO−アルキル化によって導入する。 【0032】 本発明の医薬組成物には、有効成分に加えて、着色剤、香味剤、安定剤および香味マスキング物質などの様々な添加剤を含有させることができ、錠剤、カプセル剤、およびエリキシル剤や懸濁剤などの液体製剤を包含する通常の経口投与形態のいずれかに製剤することができる。経口投与形態に製剤するには、有効成分を、錠剤成形またはカプセル化工程を補助するデンプン、炭酸カルシウム、乳糖、ショ糖およびリン酸二カルシウムなどの様々な従来の錠剤成形物質と混合することができる。必要に応じてステアリン酸マグネシウムを添加剤として用いれば、有用な潤滑作用を与える。 【0033】 有効成分は、無菌水、無菌有機溶媒またはその混合物などの医薬上許容される無菌液状担体に溶解または懸濁することができる。液状担体としては、非経口注射に適するものが好ましい。有効成分が充分な溶解性を有する場合には、通常の食塩水を担体として溶解することができる;難溶性であれば、適当な有機溶媒(例えば、プロピレングリコールやポリエチレングリコールの水溶液など)に溶解することができる場合が多い。グリコールを10〜75重量%含有するプロピレングリコール水溶液が一般的に適する。他の場合には、細かく粉砕した有効成分をデンプンまたはカルボキシルメチルセルロースナトリウムの水溶液に分散させるか、あるいは落花生油などの適当な油に分散させることによって、他の組成物を製造することができる。無菌液剤または懸濁剤である液状の医薬組成物は、筋肉内、腹腔内または皮下注射によって利用することができる。 【0034】 医薬組成物は、単位投与形態(例えば、錠剤またはカプセル剤)であることが好ましい。このような形態では、組成物は、適当量の有効成分を含有する単位投与量に細かく分割される;この単位投与形態は、包装された組成物、例えば、包装された散剤またはバイアルやアンプルとすることができる。単位投与形態は、カプセル剤、カシェ剤または錠剤自体とすることができるし、適当数の包装形態にあるこれらのいずれかとすることができる。単位投与量の組成物中における有効成分の量は様々であるが、特別な必要性や有効成分の活性によって、2mg以下〜50mg以上に調節すればよい。例えば、ヒトに対するベンラファキシンの通常の推奨される経口投与量は約75mg/日〜約200mg/日であり、この投与量は2または3の分割した投与量で投与すればよいが、経口的に投与するのであれば、食物と共に投与するのが好ましい。ヒトに対して推奨される最大の1日量は約375mgであるが、本発明における投与量が各々の場合の特定の周囲環境によって定められることは、当業者の理解しているところである。 【0035】 当業者は、本発明組成物の投与経路が非常に様々であることも承知している。他の経口投与に加えて、持続放出性組成物が好ましい場合がある。許容される他の経路には、静脈内、筋肉内および腹腔内注射、皮下移植物、口腔剤、舌下剤、経皮的、局所的、直腸内、膣内および鼻腔内投与が含まれるが、これらには限定されない。生物受食性、非生物受食性、生物分解性および非生物分解性の投与システムを用いてもよい。 【0036】 本発明が、哺乳類、好ましくはヒトにおける、肥満症、恐慌性障害、心的外傷後ストレス障害、黄体後期不快性障害(月経前症候群)、場合によっては活動高進状態を伴う注意欠陥障害、ジル・ド・ラ・トゥレット症候群、神経性過食症、汎発性不安性障害またはシャイ・ドレーガー症候群を治療するすべての方法およびその理由を包含することを意図することも理解すべきである。本発明の目的では、これらの疾患および障害を治療することは、ベンラファキシンを投与された哺乳類における所望の効果を与える、ベンラファキシンの、または用いた、すべての予防的、治療的、進行を阻害する、治効的、維持的、治癒的または他の治療、養生または投与を包含するものと理解すべきである。 【発明の効果】 【0037】 本発明によれば、置換フェネチルアミン類を用いた医薬組成物が得られる。有効成分の置換フェネチルアミン類がモノアミン神経伝達物質を阻害する能力を有するので、本発明の医薬組成物は、例えば、哺乳類における、肥満症、恐慌性障害、心的外傷後ストレス障害、黄体後期不快性障害、場合によっては活動高進状態を伴う注意欠陥障害、ジル・ド・ラ・トゥレット症候群、神経性過食症、汎発性不安性障害、またはシャイ・ドレーガー症候群を治療するのに有用である。 【実施例】 【0038】 以下、本発明を、ベンラファキシンを用いた肥満症の治療に関する実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれら実施例に限定されるものではない。 【0039】 実施例 肥満症低減試験 ベンラファキシンと偽薬カプセルとの任意二重盲検比較を、非抑うつ状態の外来患者における肥満症の治療として試験した。この試験は、10週間にわたって、二重盲検投薬を受けた18〜65歳の98人(50人にはベンラファキシンを、48人には偽薬を与えた)について実施した。この比較に参加した各患者は、その体重が1983年度のメトロポリタン・ハイト・アンド・ウェイト・テーブル(Metropolitan Height and Weight Table)による性別の身長および骨構造の平均値を20%〜100%上回っていた。比較に参加した妊娠可能な女性は、妊娠していないという診察結果を受け、比較を実施する期間にわたって医学的に許容される形態の避妊を行うことに同意した。 【0040】 初期のベンラファキシン投与量は、試験第1日目の就寝時には25mgであった。引き続いて、試験第14日目まで、投与量を50mg/日〜150mg/日に増大させた。試験第15日目に、投与量を225mg/日(3錠を1日3回)に増大させ、この投与量を70日間の試験の残り期間にわたって続けた。両グループの患者は、摂食行動を20%だけ減少させ、運動を同量だけ増大させるように指示が与えられた。これらの指令は、食事の指示を標準化するためと、患者が食事や運動プログラムを「崩し」始めることを防ぐために与えられた。特別な食事は処方しなかった。 【0041】 グループ内での比較は、ベースライン体重からの変化および体型指数(body mass index,BMI)について行った。体型指数は次式によって計算した: 【0042】 【数1】
【0043】 肥満症低減試験の結果 ベンラファキシングループは、第1週から始まる一貫して統計的に有意な平均体重減少とベースラインからの平均減少率(%)とを示した。全体として、第10週におけるベンラファキシングループの平均体重減少は7.5 lb(約34kg)であり、ベースラインからの平均減少率(%)は3.6%であった。対照的に、第10週における偽薬グループの平均体重減少は1.3 lb(約590g)であり、ベースラインからの平均減少率(%)は0.7%であった。ベンラファキシングループの体型指数を評価すると、体重減少と同様の減少パターンを示した。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591011502 【氏名又は名称】ワイス 【氏名又は名称原語表記】Wyeth
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| 【出願日】 |
平成17年12月7日(2005.12.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆
【識別番号】100081422 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 光雄
【識別番号】100116311 【弁理士】 【氏名又は名称】元山 忠行
【識別番号】100122301 【弁理士】 【氏名又は名称】冨田 憲史
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| 【公開番号】 |
特開2006−117689(P2006−117689A) |
| 【公開日】 |
平成18年5月11日(2006.5.11) |
| 【出願番号】 |
特願2005−353812(P2005−353812) |
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