| 【発明の名称】 |
軟質被覆物を与える、求電子性モノマー及び非シリコーンポリマーを含むフィルム形成組成物の、ケラチン物質の化粧トリートメントのための使用 |
| 【発明者】 |
【氏名】ヴィク ガーバン
【氏名】ブラン ゲーレ
【氏名】リヴォレイユ オーデ
【氏名】グールラオーアン リュク
【氏名】ギロー フランク
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| 【要約】 |
【課題】ケラチン物質の化粧トリートメント方法。特に毛髪の改善されたコンディショニング及び改良された光沢を長く持続する化粧トリートメント方法。
【解決手段】化粧上許される媒体中に、少なくとも1種の求電子性モノマー及び少なくとも1種の非シリコーンポリマーを含むフィルム形成組成物(その結果、周囲温度で、かつ約50%の相対湿度で乾燥させることによりその組成物から得られたフィルムは、0.5mmの厚さについて20mm/分の引張速度で測定して、1〜100MPaのヤング率を有する)の、ケラチン物質の化粧トリートメントのための使用。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 化粧上許される媒体中に、少なくとも1種の求電子性モノマー及び少なくとも1種の非シリコーンポリマーを含むフィルム形成組成物であって、周囲温度で、かつ約50%の相対湿度で乾燥させることによりその組成物から得られたフィルムは、0.5mmの厚さについて20mm/分の引張速度で測定して、1〜100MPaのヤング率を有するフィルム形成組成物の、ケラチン物質の化粧トリートメントのための使用。 【請求項2】 非シリコーンポリマーがランダムコポリマー、ブロックコポリマーもしくは交互コポリマー又はホモポリマー、好ましくはブロックコポリマーから選ばれることを特徴とする、請求項1記載の使用。 【請求項3】 非シリコーンポリマーが両親媒性線状ブロックコポリマーから選ばれることを特徴とする、請求項2記載の使用。 【請求項4】 両親媒性コポリマーがアニオン性、ノニオン性又はカチオン性である水溶性モノマーを含むことを特徴とする、請求項3記載の使用。 【請求項5】 両親媒性コポリマーがビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン及びそのアルキル化誘導体、例えば、4-ブチルスチレン、α-メチルスチレン及びビニルトルエン、ジエン、例えば、ブタジエン及び1,3-ヘキサジエン、並びにジエンのアルキル化誘導体、例えば、イソプレン及びジメチルブタジエン、クロロプレン、C1-C10アルキルアクリレート、C6-C10アリールアクリレート又はC6-C10アラルキルアクリレート及びC1-C10アルキルメタクリレート、C6-C10アリールメタクリレート又はC6-C10アラルキルメタクリレート、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート又はベンジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、式CH2=CH-O-R”のビニルエーテル及び式CH2=CH-CH2-O-R”のアリルエーテル(式中、R”はC1-C6アルキル基を表す)、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、カプロラクトン、エチレン、プロピレン、フッ素化ビニルモノマー又はペルフッ素化鎖を含むビニルモノマー、例えば、フルオロアルキルアクリレート及びフルオロアルキルメタクリレート又はアルキルα-フルオロアルキレートから選ばれた水不溶性モノマーを含むことを特徴とする、請求項3又は4記載の使用。 【請求項6】 非シリコーンポリマーが組成物の合計重量に対し0.05重量%〜99重量%、好ましくは0.1重量%〜95重量%の量で含まれることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項記載の使用。 【請求項7】 1種以上の求電子性モノマーが式: 【化1】
(式中、 R1及びR2は夫々互に独立に −水素原子、 −1〜20個の炭素原子を含み、かつ必要により1個以上の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい飽和又は不飽和、線状、分岐又は環式炭化水素をベースとする基(これは必要により-OR、-COOR、-COR、-SH、-SR、-OH、及びハロゲン原子から選ばれた1つ以上の基で置換されていてもよい)、 −変性又は未変性ポリオルガノシロキサン残基、及び −ポリオキシアルキレン基 から選ばれた電子吸引効果を殆ど又は全く有しない基を表し、 R3及びR4は夫々互に独立に基-N(R)3+、-S(R)2+、-SH2+、-NH3+、-NO2、-SO2R、-C≡N、-COOH、-COOR、-COSR、-CONH2、-CONHR、-F、-Cl、-Br、-I、-OR、-COR、-SH、-SR及び-OH、線状又は分岐アルケニル基、線状又は分岐アルキニル基、モノ-又はポリフルオロ(C1-C4)アルキル基、アリール基、例えば、フェニル、又はアリールオキシ基、例えば、フェニルオキシから選ばれた電子吸引基を表し、 Rは1〜20個の炭素原子を含み、かつ必要により1個以上の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい飽和又は不飽和、線状、分岐又は環式炭化水素をベースとする基(必要により-OR'、-COOR'、-COR'、-SH、-SR'、-OH、ハロゲン原子、及び遊離基重合、重縮合又は開環により得られるポリマーの残基から選ばれた1つ以上の基で置換されていてもよく、R'はC1-C10アルキル基を表す)を表す) に一致することを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項記載の使用。 【請求項8】 1種以上の求電子性モノマーが式: 【化2】
(式中、XはNH、S又はOを表し、 R1及びR2は、定義されたとおり、 C1-20ポリフルオロアルキル2-シアノアクリレート、(C1-C10)アルキルシアノアクリレート又は(C1-C4)アルコキシ(C1-C10)アルキルシアノアクリレートである) から選ばれることを特徴とする、請求項7記載の使用。 【請求項10】 1種以上のモノマーがエチル2-シアノアクリレート、メチル2-シアノアクリレート、n-プロピル2-シアノアクリレート、イソプロピル2-シアノアクリレート、tert-ブチル2-シアノアクリレート、n-ブチル2-シアノアクリレート、イソブチル2-シアノアクリレート、3-メトキシブチルシアノアクリレート、n-デシルシアノアクリレート、ヘキシル2-シアノアクリレート、2-エトキシエチル2-シアノアクリレート、2-メトキシエチル2-シアノアクリレート、2-オクチル2-シアノアクリレート、2-プロポキシエチル2-シアノアクリレート、n-オクチル2-シアノアクリレート及びイソアミルシアノアクリレートから選ばれることを特徴とする、請求項9記載の使用。 【請求項11】 1種以上の求電子性モノマーが式(V): 【化3】
(式中、Z=-(CH2)7-CH3、 -CH(CH3)-(CH2)5-CH3、 -CH2-CH(C2H5)-(CH2)3-CH3、 -(CH2)5-CH(CH3)-CH3、 -(CH2)4-CH(C2H5)-CH3) に一致することを特徴とする、請求項10記載の使用。 【請求項12】 1種以上の求電子性モノマーが担体、例えば、ポリマー、オリゴマー又はデンドリマーに共有結合されていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項記載の使用。 【請求項13】 求電子性モノマーの量が組成物の合計重量に対し0.001重量%から80重量%まで、好ましくは0.1重量%から40重量%までの範囲であることを特徴とする、請求項1から12のいずれか1項記載の使用。 【請求項14】 化粧上許される媒体が無水であることを特徴とする、請求項1から13のいずれか1項記載の使用。 【請求項15】 化粧上許される媒体が有機オイル、シリコーン、鉱油、植物油、ワックス、C5-C10アルカン、アセトン、メチルエチルケトン、C1-C20酸及びC1-C8アルコールのエステル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、C10-C30脂肪アルコール、C10-C30脂肪酸、C10-C30脂肪アミド、C10-C30脂肪アルキルエステル、及びこれらの混合物から選ばれることを特徴とする、請求項14記載の使用。 【請求項16】 組成物が重合禁止剤を含むことを特徴とする、請求項1から15のいずれか1項記載の使用。 【請求項17】 禁止剤がアニオン重合禁止剤及び/又は遊離基重合禁止剤であることを特徴とする、請求項16記載の使用。 【請求項18】 重合禁止剤が二酸化硫黄、酸化窒素、ラクトン、三フッ化ホウ素、ヒドロキノン及びその誘導体、例えば、ヒドロキノンモノエチルエーテル、tert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ベンゾキノン及びその誘導体、例えば、デュロキノン、カテコール及びその誘導体、例えば、tert-ブチルカテコール及びメトキシカテコール、アニソール及びその誘導体、例えば、メトキシアニソール、ヒドロキシアニソール又はブチルヒドロキシアニソール、ピロガロール、2,4-ジニトロフェノール、2,4,6-トリヒドロキシベンゼン、p-メトキシフェノール、ヒドロキシブチルトルエン、アルキルスルフェート、アルキルスルフィット、アルキルスルホン、アルキルスルホキシド、アルキルスルフィド、メルカプタン及び3-スルホレン、並びにこれらの混合物から選ばれることを特徴とする、請求項16又は17記載の使用。 【請求項19】 重合禁止剤が組成物の合計重量に対し10ppmから20%までの範囲の量で存在することを特徴とする、請求項16から18のいずれか1項記載の使用。 【請求項20】 求核試薬の存在下の請求項1から19のいずれか1項記載の使用。 【請求項21】 求核試薬がR2N-、NH2-、Ph3C-、R3C-、PhNH-、ピリジン、ArS-、R-C≡C-、RS-、SH-、RO-、R2NH、ArO-、N3-、OH-、ArNH2、NH3、I-、Br-、Cl-、RCOO-、SCN-、ROH、RSH、NCO-、CN-、NO3-、ClO4-及びH2O(式中、Phはフェニル基を表し、Arはアリール基を表し、かつRはC1-C10アルキル基を表す)から選ばれた求核性官能基を含む分子化合物、オリゴマー、デンドリマー又はポリマーから選ばれることを特徴とする、請求項20記載の使用。 【請求項22】 求核試薬がヒドロキシルイオン、特に水中に存在するものからなることを特徴とする、請求項20又は21記載の使用。 【請求項23】 組成物がまた還元剤、脂肪物質、可塑剤、軟化剤、消泡剤、保湿剤、顔料、クレー、無機充填剤、UVスクリーニング剤、無機コロイド、解膠剤、可溶化剤、香料、防腐剤、アニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性の表面活性剤、固定又は非固定ポリマー、ポリオール、タンパク質、ビタミン、直接染料又は酸化染料、真珠箔、噴射剤ガス及び無機又は有機増粘剤、例えば、ベンジリデンソルビトール及びN-アシルアミノ酸から選ばれた少なくとも1種の薬剤を含むことを特徴とする、請求項1から22のいずれか1項記載の使用。 【請求項24】 薬剤がカプセル化されることを特徴とする、請求項23記載の使用。 【請求項25】 ケラチン繊維、好ましくは毛髪の化粧トリートメントのための請求項1から24のいずれか1項記載の組成物の使用。 【請求項26】 化粧上許される媒体中に、少なくとも1種の求電子性モノマー及び少なくとも1種の非シリコーンブロックコポリマーを含むことを特徴とする組成物であって、周囲温度で、かつ約50%の相対湿度で乾燥させることによりその組成物から得られたフィルムは、0.5mmの厚さについて20mm/分の引張速度で測定して、1〜100MPaのヤング率を有する組成物。 【請求項27】 非シリコーンブロックコポリマーがアニオン性、ノニオン性又はカチオン性である水溶性モノマーを含むことを特徴とする、請求項26記載の組成物。 【請求項28】 非シリコーンブロックコポリマーがビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン及びそのアルキル化誘導体、例えば、4-ブチルスチレン、α-メチルスチレン及びビニルトルエン、ジエン、例えば、ブタジエン及び1,3-ヘキサジエン、並びにジエンのアルキル化誘導体、例えば、イソプレン及びジメチルブタジエン、クロロプレン、C1-C10アルキルアクリレート、C6-C10アリールアクリレート又はC6-C10アラルキルアクリレート及びC1-C10アルキルメタクリレート、C6-C10アリールメタクリレート又はC6-C10アラルキルメタクリレート、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート又はベンジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、式CH2=CH-O-R”のビニルエーテル及び式CH2=CH-CH2-O-R”のアリルエーテル(式中、R”はC1-C6アルキル基を表す)、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、カプロラクトン、エチレン、プロピレン、フッ素化ビニルモノマー又はペルフッ素化鎖を含むビニルモノマー、例えば、フルオロアルキルアクリレート及びフルオロアルキルメタクリレート又はアルキルα-フルオロアルキレートから選ばれた水不溶性モノマーを含むことを特徴とする、請求項26又は27記載の組成物。 【請求項29】 求核試薬の存在下の、ケラチン物質への請求項1から24のいずれか1項記載の組成物の適用を特徴とする、ケラチン物質の化粧トリートメント方法。 【請求項30】 求核試薬がR2N-、NH2-、Ph3C-、R3C-、PhNH-、ピリジン、ArS-、R-C≡C-、RS-、SH-、RO-、R2NH、ArO-、N3-、OH-、ArNH2、NH3、I-、Br-、Cl-、RCOO-、SCN-、ROH、RSH、NCO-、CN-、NO3-、ClO4-及びH2O(式中、Phはフェニル基を表し、Arはアリール基を表し、かつRはC1-C10アルキル基を表す)から選ばれた求核性官能基を含む分子化合物、オリゴマー、デンドリマー又はポリマーから選ばれることを特徴とする、請求項29記載の方法。 【請求項31】 求核試薬がヒドロキシルイオン、特に水中に存在するものからなることを特徴とする、請求項30記載の方法。 【請求項32】 組成物を水溶液(そのpHは塩基、酸又は酸/塩基混合物を使用して調節されていた)を使用して前もって湿潤されたケラチン物質に適用することを特徴とする、請求項29から31のいずれか1項記載の方法。 【請求項33】 ケラチン物質を水以外の求核試薬を使用して予備含浸することを特徴とする、請求項29から31のいずれか1項記載の方法。 【請求項34】 ケラチン繊維を組成物の適用の前に予備還元することを特徴とする、請求項29から31のいずれか1項記載の方法。 【請求項35】 組成物の適用に続いて、リンスすることを特徴とする、請求項29から34のいずれか1項記載の方法。 【請求項36】 ケラチン物質が毛髪であることを特徴とする、請求項29から35のいずれか1項記載の方法。 【請求項37】 少なくとも1種の求電子性モノマー及び必要により少なくとも1種のアニオン重合禁止剤及び/又は遊離基重合禁止剤を含む第一組成物、そしてまた化粧上許される媒体中に、請求項1から5のいずれか1項記載の少なくとも1種の非シリコーンブロックコポリマーを含む第二組成物を含むことを特徴とするキット。 【請求項38】 少なくとも2工程を含む、ケラチン物質の化粧トリートメント方法であって、1つの工程が請求項1から5のいずれか1項記載の非シリコーンポリマーの適用を含み、かつ別の工程が請求項7から12のいずれか1項記載の少なくとも1種の求電子性モノマーの適用を含むことを特徴とする、ケラチン物質の化粧トリートメント方法。 【請求項39】 非シリコーンポリマーの適用を少なくとも1種の求電子性モノマーの適用の前に行なうことを特徴とする、請求項38記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は少なくとも1種の求電子性モノマー及び少なくとも1種の特別な非シリコーンポリマーを含むフィルム形成組成物の、ケラチン物質の化粧トリートメントのための使用、並びにこのような組成物を使用する化粧トリートメント方法に関する。 【背景技術】 【0002】 化粧品の分野では、例えば、毛髪にコンディショニング効果、例えば、柔らかさ又は光沢を与えるように、ケラチン物質、更に特別には、毛髪の如きケラチン繊維の表面特性を改善しようとする試みがなされていた。これを行なうために、一般にケラチン物質、特に毛髪について高いアフィニティーを有するコンディショニング剤、例えば、シリコーン又はポリマーをベースとする化粧組成物が使用される。 しかしながら、これらの組成物で得られた、ケラチン繊維、例えば、毛髪の被覆物はしばしば不快な粘着性感触そしてまた、例えば、個人が手を毛髪中に通す場合に転移の欠点を有する。この転移現象は汚れた、又は粘着性の毛髪の感触を残す。 加えて、これらのコンディショニング剤はシャンプーで洗浄する過程で消失する傾向があり、毛髪への組成物の適用を再開することを必要とする。 ポリマーの付着の持続性を増大するために、毛髪上で直接に或る種のモノマーの遊離基重合を行なうことを考えることが可能である。しかしながら、毛髪繊維のかなりの分解が認められ、おそらく重合開始剤と関連しており、こうしてトリートメントされた毛髪はほぐし難い。 【発明の開示】 【課題を解決するための手段】 【0003】 本件出願人は、驚くことに、以下に記載される少なくとも1種の求電子性モノマーと少なくとも1種の特定の非シリコーンポリマーとの組み合わせを使用することにより、従来技術の被覆物の欠点を解決し、かつ毛髪の改善されたコンディショニング及び改良された光沢を長く持続する様式で得ることが可能であることを見出した。 特定の非シリコーンポリマーは組成物中の少なくとも1種の求電子性モノマーとのその組み合わせが、周囲温度で、かつ約50%の相対湿度で組成物の乾燥後に、0.5mmの厚さについて20mm/分の引張速度で測定して、1〜100MPaのヤング率を示す、フィルムの形成をもたらすように選ばれる。このヤング率値はケラチン物質の“軟質”被覆物が得られることをもたらす。 このような組み合わせを含む組成物は、毛髪の数回の洗浄後でさえも、再適用しないでも、前記組成物により毛髪に与えられた柔らかさ及び光沢を維持することを可能にする。 このような組み合わせを含む組成物の適用は、特に洗浄に関して、持続性である非粘着性かつつやのある被覆物のin situ形成をもたらす。 加えて、それが毛髪に適用される場合、前記毛髪が、驚くことに、完全に個々にされて残り、何らの問題もなく整髪し得る。 それ故、本発明の主題は化粧上許される媒体中に、以下に定義される少なくとも1種の求電子性モノマー及び少なくとも1種の非シリコーンポリマーを含むフィルム形成組成物の、ケラチン物質の化粧トリートメントのための、使用である。 本発明の別の主題は前記組成物を使用するケラチン物質の化粧トリートメントからなる。 本発明の主題はまた少なくとも1種の求電子性モノマー及び必要により少なくとも1種のアニオン重合禁止剤及び/又は遊離基重合禁止剤を含む第一組成物、そしてまた化粧上許される媒体中に、以下に定義される少なくとも1種の非シリコーンブロックコポリマーを含む第二組成物を含むことを特徴とするキットである。 本発明のその他の主題、特徴、局面及び利点は以下の記載及び例を読むと一層明らかになるであろう。 【発明を実施するための最良の形態】 【0004】 本発明によれば、フィルム形成組成物は、化粧上許される媒体中に、少なくとも1種の求電子性モノマー及び少なくとも1種の非シリコーンポリマーを含み、その結果、周囲温度で、かつ約50%の相対湿度で乾燥させることによりその組成物から得られたフィルムが0.5mmの厚さについて20mm/分の引張速度で測定して、1〜100MPaのヤング率を示す。 本発明の目的のために、“周囲温度”という用語は20℃から24℃までの範囲に含まれる温度を意味することが意図されている。 非シリコーンポリマーは炭素原子及び水素原子を含む主鎖を有し、その鎖は1個以上のヘテロ原子、例えば、O、N、P及びSで中断されていてもよく、またこれは1つ以上の鎖末端官能基又は側部官能基を含んでいてもよい。 本発明に使用される非シリコーンポリマーは樹状、線状、分岐、ブロックポリマー、コーム形態のポリマー又は星の形態のポリマーであってもよい。それは反復単位の1つ以上の型を示してもよく、またそれはランダム、ブロックもしくは交互のコポリマー又はホモポリマーであってもよい。それはブロックコポリマーであることが好ましい。 ポリマーは共有結合により結合された少なくとも五つの反復単位を含む。 本発明の目的のために、“非シリコーン”という用語は-Si-O-Si-鎖を含まないポリマーを意味することが意図されている。 本発明に使用し得るホモポリマー又はコポリマーは自然に、又は中和により水に溶解又は分散し得る。それらは親水性であり、かつ異なる化学組成を有する少なくとも二つのブロック、又は親水性である少なくとも1つのブロックと疎水性である少なくとも1つのブロックからなってもよい。それらはアニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性であってもよい。 【0005】 それらが無水媒体に自然に溶解又は分散する場合、本発明に使用し得るホモポリマー又はコポリマーは疎水性であり、かつ異なる化学組成を有する少なくとも二つのブロック、又は疎水性である少なくとも1つのブロックと親水性である少なくとも1つのブロックからなってもよい。それらはアニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性であってもよい。 “水溶性もしくは水分散性又は油溶性のホモポリマー又はコポリマー”という表現は、25℃における、水又は無水溶媒中の活性物質に関して0.1重量%の濃度で、自然に、又は酸もしくは塩基による中和後に、透明又は半透明である巨視的に均一な溶液又は懸濁液、即ち、厚さ1cmのサンプルについて、500nmの波長で透過率を示す溶液又は懸濁液を生じるホモポリマー又はコポリマーを意味することが意図されている。 “親水性であるブロック”という表現は水溶性であり、かつ/又は中和により水溶性にし得る少なくとも75モル%のモノマーからなるブロックを意味することが意図されている。親水性であるブロックはせいぜい25モル%、好ましくはせいぜい10モル%、更に良好にはせいぜい5モル%の水不溶性モノマーを含む。 “疎水性であるブロック”という表現は少なくとも75モル%の水不溶性モノマーからなるブロックを意味することが意図されている。疎水性であるブロックはせいぜい25モル%、好ましくはせいぜい10モル%、更に良好にはせいぜい5モル%の水溶性モノマーを含む。 本発明のポリマーに使用し得るモノマーの例として、特に特許出願FR 2,840,205に記載されたものが挙げられる。 本発明に使用される非シリコーンポリマーは両親媒性線状ブロックコポリマーであることが好ましい。 本発明に使用し得るブロックコポリマーの1つ以上の親水性ブロックを形成する水溶性モノマーはアニオン性、ノニオン性又はカチオン性であってもよく、また単独で、又は2種以上の異なるモノマーを含む混合物の形態で使用されてもよい。 【0006】 アニオン性水溶性モノマーの例として、エチレン性不飽和を有するカルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸及びマレイン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸並びにビニルホスホン酸が挙げられる。 ノニオン性、C1-C6 N-アルキル化又はC1-C3 N,N-ジアルキル化アクリルアミド、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、N-ビニルアセトアミド、N-メチル-N-ビニルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N-メチル-N-ビニルホルムアミド、4〜9個の炭素原子を有する環式基を含むN-ビニルラクタム、ビニルアルコール(酢酸ビニルの形態で共重合され、次いで加水分解される)、エチレンオキサイド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート及びヒドロキシプロピルメタノール。 最後に、カチオン性水溶性モノマーとして、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、メチルビニルイミダゾリウムクロリド、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、2-メチル-5-ビニルピリジン、N-(C1-C4アルキル)-4-ビニルピリジニウムハライド、例えば、N-メチル-4-ビニルピリジニウムヨージド、ビニルアミン、及び式 H2C=CX1-CO-X2 〔式中、 X1は水素原子又はメチル基を表し、 X2は少なくとも1つの一級、二級もしくは三級アミン官能基又は少なくとも1つの四級窒素原子を有する線状又は分岐C1-C6炭化水素をベースとする基、或いは式NHR2又は式NX3X4(式中、X3及びX4は夫々互に独立に少なくとも1つの一級、二級もしくは三級のアミン官能基又は少なくとも1つの四級窒素原子を有する線状又は分岐C1-C6炭化水素をベースとする基を表す)の基を表す〕 のモノマーが挙げられる。 【0007】 ブロックコポリマーの1つ以上の疎水性ブロックを形成する水不溶性(非水溶性)モノマーはビニル芳香族モノマー、例えば、スチレン及びそのアルキル化誘導体、例えば、4-ブチルスチレン、α-メチルスチレン及びビニルトルエン、ジエン、例えば、ブタジエン及び1,3-ヘキサジエン、並びにジエンのアルキル化誘導体、例えば、イソプレン及びジメチルブタジエン、クロロプレン、C1-C10アルキルアクリレート、C6-C10アリールアクリレート又はC6-C10アラルキルアクリレート及びC1-C10アルキルメタクリレート、C6-C10アリールメタクリレート又はC6-C10アラルキルメタクリレート、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート又はベンジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、式CH2=CH-O-R”のビニルエーテル及び式CH2=CH-CH2-O-R”のアリルエーテル(式中、R”はC1-C6アルキル基を表す)、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、カプロラクトン、エチレン、プロピレン、フッ素化ビニルモノマー又はペルフッ素化鎖を含むビニルモノマー、例えば、フルオロアルキルアクリレート及びフルオロアルキルメタクリレート又はアルキルα-フルオロアルキレートから選ばれることが好ましい。 上記の1種以上の非シリコーンポリマーは組成物の合計重量に対し0.05重量%〜99重量%、好ましくは0.1重量%〜95重量%、更に良好には0.2重量%〜30重量%の濃度で本発明の化粧組成物中に存在する。 “求電子性モノマー”という用語は求核試薬、例えば、水中に含まれるヒドロキシルイオン(OH-)の存在下でアニオン重合により重合を受けることができるモノマーを意味することが意図されている。 “アニオン重合”という用語は研究“Advanced Organic Chemistry”, 第3編, Jerry March, 151-161頁に特定されたメカニズムを意味することが意図されている。 本発明の組成物中に存在する1種以上の求電子性モノマーは (i)Sayyah, J. Polymer Research, 2000, 97頁に記載されているような、ベンジリデンマロノニトリル誘導体(A)、2-(4-クロロベンジリデン)マロノニトリル(A1)、エチル2-シアノ-3-フェニルアクリレート(B)、エチル2-シアノ-3-(4-クロロフェニル)アクリレート(B1): 【0008】 【化1】
【0009】 (ii)メチリデンマロネート誘導体、例えば: −Hopff, Makromolekulare Chemie, 1961, 95頁、De Keyser, J. Pharm. Sci, 1991, 67頁及びKlemarczyk, Polymer, 1998, 173頁により記載されたようなジエチル2-メチレンマロネート(C): 【0010】 【化2】
【0011】 −Breton, Biomaterials, 1998, 271頁及びCouvreur, Pharmaceutical Research, 1994, 1270頁により記載されたようなエチル2-エトキシカルボニルメチレンオキシカルボニルアクリレート(D): 【0012】 【化3】
【0013】 (iii)イタコネート誘導体及びイタコンイミド誘導体、例えば: −Bachrach, European Polymer Journal, 1976, 563頁により記載されたようなジメチルイタコネート(E): 【0014】 【化4】
【0015】 −Wanatabe, J. Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, 1994, 2073頁により記載されているようなN-ブチルイタコンイミド(F)、N-(4-トリル)イタコンイミド(G)、N-(2-エチルフェニル)イタコンイミド(H)、N-(2,6-ジエチルフェニル)イタコンイミド(I): 【0016】 【化5】
【0017】 (iv)Gipstein, J. Org. Chem, 1980, 1486頁により記載されているようなメチルα-(メチルスルホニル)アクリレート誘導体(K)、エチルα-(メチルスルホニル)アクリレート誘導体(L)、メチルα-(tert-ブチルスルホニル)アクリレート誘導体(M)、tert-ブチルα-(メチルスルホニル)アクリレート誘導体(N)、tert-ブチルα-(tert-ブチルスルホニル)アクリレート誘導体(O)、及びShearerの米国特許第2,748,050号により記載されているような1,1-ビス(メチルスルホニル)エチレン誘導体(P)、1-アセチル-1-メチルスルホニルエチレン誘導体(Q)、メチルα-(メチルスルホニル)ビニルスルホネート誘導体(R)、α-メチルスルホニルアクリロニトリル誘導体(S): 【0018】 【化6】
【0019】 (v)Boor, J. Polymer Science, 1971, 249頁により記載されているようなメチルビニルスルホン誘導体(T)及びフェニルビニルスルホン誘導体(U): 【0020】 【化7】
【0021】 (vi)Kanga, Polymer Preprints (ACS, Division of Polymer Chemistry), 1987, 322頁により記載されたようなフェニルビニルスルホキシド誘導体(V):
【0022】 【化8】
【0023】 (vii)Bonner, Polymer Bulletin, 1992, 517頁により記載されたような3-メチル-N-(フェニルスルホニル)-1-アザ-1,3-ブタジエン誘導体(W): 【0024】 【化9】
【0025】 (viii)アクリレート誘導体及びアクリルアミド誘導体、例えば: −Kobayashi, Journal of Polymer Science, Part A: Polymer Chemistry, 2005, 2754頁により記載されたようなN-プロピル-N-(3-トリイソプロポキシシリルプロピル)アクリルアミド(X)及びN-プロピル-N-(3-トリエトキシシリルプロピル)アクリルアミド(Y): 【0026】 【化10】
【0027】 −Rozenberg, International Journal of Plastics Technology, 2003, 17頁により記載されているような2-ヒドロキシエチルアクリレート(Z)及び2-ヒドロキシエチルメタクリレート(AA): 【0028】 【化11】
【0029】 −Schmitt, Macromolecules, 2001, 2115頁により記載されたようなn-ブチルアクリレート(AB)及びIshizone, Macromolecules, 1999, 955頁により記載されたようなtert-ブチルアクリレート(AC):
【0030】 【化12】
【0031】 から選ばれてもよい。 本発明に有益である求電子性、又は電子吸引性モノマーは環状又は線状であってもよい。それが環状である場合、電子吸引基は環外であることが好ましく、即ち、それはモノマーの環状構造の一体部分ではないことが好ましい。 特別な実施態様によれば、これらのモノマーは少なくとも2個の電子吸引基を有する。 少なくとも2個の電子吸引基を有する求電子性モノマーの例として、式(I): 【0032】 【化13】
【0033】 のモノマーが挙げられる。 式中、 R1及びR2は夫々互に独立に −水素原子、 −好ましくは1〜20個、更に好ましくは1〜10個の炭素原子を含み、かつ必要により1個以上の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい飽和又は不飽和、線状、分岐又は環式炭化水素をベースとする基(これは必要により-OR、-COOR、-COR、-SH、-SR、-OH及びハロゲン原子から選ばれた1つ以上の基で置換されていてもよい)、 −変性又は非変性ポリオルガノシロキサン残基、及び −ポリオキシアルキレン基 の如き電子吸引効果を殆ど又は全く有しない(誘導吸引効果を殆ど又は全く有しない)基を表し、 R3及びR4は夫々互に独立に好ましくは基-N(R)3+、-S(R)2+、-SH2+、-NH3+、-NO2、-SO2R、-C≡N、-COOH、-COOR、-COSR、-CONH2、-CONHR、-F、-Cl、-Br、-I、-OR、-COR、-SH、-SR及び-OH、線状又は分岐アルケニル基、線状又は分岐アルキニル基、モノ-又はポリフルオロ(C1-C4)アルキル基、アリール基、例えば、フェニル、又はアリールオキシ基、例えば、フェニルオキシから選ばれた電子吸引基(又は誘導吸引効果を有する基)を表し、 Rは好ましくは1〜20個、更に好ましくは1〜10個の炭素原子を含み、かつ必要により1個以上の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を含んでもよい飽和又は不飽和、線状、分岐又は環式炭化水素をベースとする基(これは必要により-OR'、-COOR'、-COR'、-SH、-SR'、-OH、ハロゲン原子及び遊離基重合、重縮合又は開環により得られるポリマーの残基から選ばれた1つ以上の基で置換されていてもよく、R'はC1-C10アルキル基を表す)を表す。 【0034】 “電子吸引基又は誘導吸引効果(-I)を有する基”という表現は炭素よりも電気陰性であるあらゆる基を意味することが意図されている。研究P.R. Wells著Prog. Phys. Org. Chem., 6巻, 111 (1968)が参考にし得る。 “電子吸引効果を殆ど又は全く有しない基”という表現は電気陰性が炭素のそれ以下であるあらゆる基を意味することが意図されている。 アルケニル基又はアルキニル基は好ましくは2〜20個の炭素原子、更に好ましくは2〜10個の炭素原子を有する。 好ましくは1〜20個の炭素原子を含む、飽和又は不飽和、線状、分岐又は環状炭化水素をベースとする基として、特に線状又は分岐アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基、例えば、メチル基、エチル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ブテニル基又はブチニル基;シクロアルキル基又は芳香族基が挙げられる。 置換炭化水素をベースとする基として、例えば、ヒドロキシアルキル基又はポリハロアルキル基が挙げられる。 非変性ポリオルガノシロキサンの例として、特にポリアルキルシロキサン、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリアリールシロキサン、例えば、ポリフェニルシロキサン、及びポリアリールアルキルシロキサン、例えば、ポリメチルフェニルシロキサンが挙げられる。 変性ポリオルガノシロキサンの中に、特にポリオキシアルキレン基及び/又はシロキシ基及び/又はシラノール基及び/又はアミン基及び/又はイミン基及び/又はフルオロアルキル基を含むポリジメチルシロキサンが挙げられる。 ポリオキシアルキレン基の中に、特に好ましくは1〜200のオキシアルキレン化単位を有するポリオキシエチレン基及びポリオキシプロピレン基が挙げられる。 モノ-又はポリフルオロアルキル基の中に、特に-(CH2)n-(CF2)m-CF3又は-(CH2)n-(CF2)m-CHF2(式中、n=1〜20かつm=1〜20)の如き基が挙げられる。 【0035】 置換基R1〜R4は必要により化粧活性を有する基で置換されていてもよい。特に使用される化粧活性は着色機能、酸化防止剤機能、UVスクリーニング機能及びコンディショニング機能を有する基から得られる。 着色機能を有する基の例として、特にアゾ基、キノン基、メチン基、シアノメチン基及びトリアリールメタン基が挙げられる。 酸化防止剤機能を有する基の例として、特にブチルヒドロキシアニソール(BHA)型、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)型又はビタミンE型の基が挙げられる。 UVスクリーニング機能を有する基の例として、特にベンゾフェノン型、シンナメート型、ベンゾエート型、ベンジリデンショウノウ型及びジベンゾイルメタン型の基が挙げられる。 コンディショニング機能を有する基の例として、特にカチオン基及び脂肪エステル型の基が挙げられる。 上記モノマーの中で、式(II):
【0036】 【化14】
【0037】 (式中、XはNH、S又はOを表し、 R1及びR2は上記と同じ意味を有し、 R'3は水素原子又は式(I)について定義された基Rを表すことができる) のシアノアクリレートファミリーのモノマー及びそれらの誘導体が好ましい。 XはOを表すことが好ましい。 式(II)の化合物として、 a)C1-C20ペルフルオロアルキル2-シアノアクリレートのファミリーに属するモノマー、例えば、式: 【0038】 【化15】
【0039】 の2-シアノ-2-プロペン酸2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエステル又は式: 【0040】 【化16】
【0041】 の2-シアノ-2-ペロペン酸2,2,2-トリフルオロエチルエステル b)C1-C10アルキルシアノアクリレート又は(C1-C4)アルコキシ(C1-C10)アルキルシアノアクリレート が挙げられる。 更に特別に、エチル2-シアノアクリレート、メチル2-シアノアクリレート、n-プロピル2-シアノアクリレート、イソプロピル2-シアノアクリレート、tert-ブチル2-シアノアクリレート、n-ブチル2-シアノアクリレート、イソブチル2-シアノアクリレート、3-メトキシブチルシアノアクリレート、n-デシルシアノアクリレート、ヘキシル2-シアノアクリレート、2-エトキシエチル2-シアノアクリレート、2-メトキシエチル2-シアノアクリレート、2-オクチル2-シアノアクリレート、2-プロポキシエチル2-シアノアクリレート、n-オクチル2-シアノアクリレート及びイソアミルシアノアクリレートが挙げられる。 本発明の状況において、モノマーb)を使用することが好ましい。 最も特に好ましいモノマーは式(V)のモノマー及びこれらの混合物である: 【0042】 【化17】
【0043】 (式中、Z=-(CH2)7-CH3、 -CH(CH3)-(CH2)5-CH3、 -CH2-CH(C2H5)-(CH2)3-CH3、 -(CH2)5-CH(CH3)-CH3、 -(CH2)4-CH(C2H5)-CH3) 本発明に従って使用されるモノマーは担体、例えば、ポリマー、オリゴマー又はデンドリマーに共有結合されてもよい。ポリマー又はオリゴマーは線状、分岐であってもよく、コーム又はブロックとしてであってもよい。ポリマー、オリゴマー又はデンドリマーの構造にわたる本発明のモノマーの分布はランダム、末端位置又はブロックの形態であってもよい。 本発明によれば、モノマーは化粧上許される条件下でケラチン繊維上で重合を受けることができるモノマーから選ばれることが好ましい。特に、モノマーの重合は80℃以下、好ましくは10〜80℃、好ましくは20〜80℃の温度で行なわれ、これは適用がフードの下の乾燥、ブロー乾燥、又は平らな加熱している鉄もしくはカーリングトングの使用で終了されることを妨げない。 本発明に従って使用される組成物は一般に組成物の合計重量に対し0.001重量%〜80重量%、更に特別に0.1重量%〜40重量%、更に好ましくは1重量%〜20重量%の本発明の求電子性モノマーの濃度を有する。 “化粧上許される媒体”という用語はケラチン物質、例えば、毛髪と適合性である媒体を意味することが意図されている。 化粧上許される媒体は無水であることが好ましい。“無水媒体”という用語は組成物の合計重量に対し1重量%未満の水を含む媒体を意味することが意図されている。 化粧上許される媒体は有機オイル;シリコーン、例えば、揮発性シリコーン、アミノ又は非アミノシリコーンガム又はオイル及びこれらの混合物;鉱油;植物油、例えば、オリーブ油、ヒマシ油、ナタネ油、ヤシ油、小麦胚種油、スイートアーモンド油、アボカード油、マカダミア油、アンズ油、サフラワー油、ククイナッツ油、椿油、タマヌオイル及びレモン油;ワックス;又は有機化合物、例えば、C5-C10アルカン、アセトン、メチルエチルケトン、C1-C20エステル及びC1-C8アルコールのエステル、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル及びミリスチン酸イソプロピル、ジメトキシエタン、C10-C30脂肪アルコール、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコール、C10-C30脂肪酸、例えば、ラウリン酸及びステアリン酸、C10-C30脂肪アミド、例えば、ラウリン酸ジエタノールアミド、及びC10-C30脂肪アルキルエステル、例えば、C10-C30脂肪アルキルベンゾエート、並びにこれらの混合物から選ばれることが好ましい。 【0044】 有機化合物は25℃の温度かつ105 Pa(760mmHg)で液体である化合物から選ばれることが好ましい。 また、経時の組成物の安定性を増大するために、重合禁止剤、更に特別にアニオン重合禁止剤及び/又は遊離基重合禁止剤が組成物に導入されてもよい。非限定様式で、下記の重合禁止剤が挙げられる:二酸化硫黄、酸化窒素、ラクトン、三フッ化ホウ素、ヒドロキノン及びその誘導体、例えば、ヒドロキノンモノエチルエーテル、tert-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ベンゾキノン及びその誘導体、例えば、デュロキノン、カテコール及びその誘導体、例えば、tert-ブチルカテコール及びメトキシカテコール、アニソール及びその誘導体、例えば、メトキシアニソール、ヒドロキシアニソール又はブチルヒドロキシアニソール、ピロガロール、2,4-ジニトロフェノール、2,4,6-トリヒドロキシベンゼン、p-メトキシフェノール、ヒドロキシブチルトルエン、アルキルスルフェート、アルキルスルフィット、アルキルスルホン、アルキルスルホキシド、アルキルスルフィド、メルカプタン及び3-スルホレン、並びにこれらの混合物。アルキル基は1〜6個の炭素原子を含む基を表すことが好ましい。 【0045】 また、無機又は有機酸を使用することが可能であり、後者は1つ以上のカルボキシル基又はスルホン基を含み、これらは0〜6のpKaを有し、例えば、リン酸、塩酸、硝酸、ベンゼンスルホン酸又はトルエンスルホン酸、硫酸、炭酸、フッ化水素酸、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、安息香酸、モノ-、ジ-又はトリクロロ酢酸、サリチル酸及びトリフルオロ酢酸が挙げられる。 禁止剤の量は組成物の合計重量に対し10ppmから20重量%まで、更に好ましくは10ppmから5重量%まで、更に好ましくは10ppmから1重量%までの範囲であってもよい。 本発明の組成物はまた化粧品に通常使用される少なくとも1種の薬剤、例えば、還元剤、脂肪物質、可塑剤、軟化剤、消泡剤、保湿剤、顔料、クレー、無機充填剤、UVスクリーニング剤、無機コロイド、解膠剤、可溶化剤、香料、防腐剤、アニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性の表面活性剤、固定又は非固定ポリマー、ポリオール、タンパク質、ビタミン、直接染料又は酸化染料、真珠箔、噴射剤ガス及び有機又は無機増粘剤、例えば、ベンジリデンソルビトール及びN-アシルアミノ酸を含んでもよい。 これらの薬剤は必要によりカプセル化されてもよい。カプセルはポリシアノアクリレート型のものであってもよい。 ケラチン物質、更に特別には毛髪の化粧トリートメントのために、組成物は求核試薬の存在下で使用されることが好ましい。 本発明の化粧トリートメント方法は以下に定義される求核試薬の存在下の、ケラチン物質への先に定義された組成物の適用を含む。 アニオン重合を開始することができる求核試薬はそれら自体知られており、求電子性モノマーと接触してカルバニオンを生成することができる系である。“カルバニオン”という用語は“Advanced Organic Chemistry”, 第3編, Jerry March, 141頁に定義された化学種を意味することが意図されている。 【0046】 求核試薬は求核機能を含む分子化合物、オリゴマー、デンドリマー又はポリマーからなってもよい。非限定様式で、求核性官能基として下記の官能基が挙げられる:R2N-、NH2-、Ph3C-、R3C-、PhNH-、ピリジン、ArS-、R-C≡C-、RS-、SH-、RO-、R2NH、ArO-、N3-、OH-、ArNH2、NH3、I-、Br-、Cl-、RCOO-、SCN-、ROH、RSH、NCO-、CN-、NO3-、ClO4-及びH2O(式中、Phはフェニル基を表し、Arはアリール基を表し、かつRはC1-C10アルキル基を表す)。 求核試薬はヒドロキシルイオン、特に水中に存在するものであることが特に好ましい。この水はケラチン物質の先の湿潤により与えられてもよい。 好ましい実施態様によれば、求電子性モノマーを含む組成物は求核試薬を含まない。 別の好ましい実施態様によれば、求核試薬は求電子性モノマーを含む組成物の適用により形成される付着物の上又は下に適用される、第二組成物により提供される。 また、反応速度論を調節するために、ケラチン物質、特にケラチン繊維を前もって水溶液(そのpHは塩基、酸又は酸/塩基混合物を使用して調節されていた)を使用して湿潤させることが可能である。酸及び/又は塩基は無機又は有機であってもよい。 また、水以外の求核試薬を使用して、ケラチン物質、特にケラチン繊維を予備含浸することによりアニオン重合速度論を調節することが可能である。求核試薬は純粋で、溶液として、エマルションの形態で使用されてもよく、又はカプセル化されてもよい。 アニオン重合速度論を調節するために、ケラチン物質の化学変換により、ケラチン物質、特にケラチン繊維の求核性を増大することがまた可能である。 化学変換の例として、本発明の組成物の適用の前の、チオールへのジスルフィドブリッジ(ケラチンに一部含まれる)の還元が挙げられる。非排他的様式で、ケラチンに一部含まれるジスルフィドブリッジの還元剤として、下記の化合物が挙げられる: −無水チオ硫酸ナトリウム、 −粉末メタ重亜硫酸ナトリウム、 −チオ尿素、 −亜硫酸アンモニウム、 −チオグリコール酸、 −チオ乳酸、 −チオ乳酸アンモニウム、 −グリセロールモノチオグリコレート、 −アンモニウムチオグリコレート、 −チオグリセロール、 −2,5-ジヒドロキシ安息香酸、 −ジアンモニウムジチオグリコレート、 −ストロンチウムチオグリコレート、 −カルシウムチオグリコレート、 −亜鉛ホルモスルホキシレート、 −イソオクチルチオグリコレート、 −dl-システイン、 −モノエタノールアミンチオグリコレート。 【0047】 アニオン重合速度論を調節し、更に特別には本発明のモノマーの重合の速度を低下するために、組成物の粘度を増大することが可能である。これを行なうために、本発明のモノマーと反応性を有しない1種以上のポリマーが本発明の組成物に添加されてもよい。この状況において、ポリ(メチルメタクリレート)(PPMA)又は米国特許第6,224,622号に記載されているようなシアノアクリレートをベースとするコポリマーが非排他的様式で挙げられる。 中でも、in situ生成されるポリ(シアノアクリレート)の接着を改良するために、繊維がいずれかの型のポリマーで前処理されてもよく、又は毛髪トリートメント、例えば、直接染色もしくは酸化染色、永久ウェービング操作又は毛髪リラックシング操作が本発明の組成物の適用の前に行なわれてもよい。 上記の組成物の適用に続いて、すすぎが行なわれてもよく、又は行なわれなくてもよい。 これらの組成物はローション、スプレー又はムースの形態であってもよく、またシャンプー又はコンディショナーの形態で適用されてもよい。 【0048】 本発明の別の主題は上記の少なくとも1種の求電子性モノマー及び少なくとも1種の非シリコーンブロックコポリマーを含む組成物である。 本発明の目的のために、“ブロックコポリマー”という用語は少なくとも2種の異なるブロックを含むあらゆるコポリマーを意味することが意図されている。本発明のブロックコポリマーは線状であることが好ましい。このようなポリマーが先に記載されている。 また、本発明の主題は少なくとも1種の求電子性モノマー及び必要により少なくとも1種のアニオン重合禁止剤及び/又は遊離基重合禁止剤を含む第一組成物、そしてまた化粧上許される無水媒体中に、上記の少なくとも1種の非シリコーンブロックコポリマーを含む第二組成物を含むことを特徴とするキットである。 本発明の別の主題は少なくとも2工程を含む、ケラチン物質の化粧トリートメント方法であって、1つの工程が先に定義された非シリコーンポリマーの適用を含み、かつ別の工程が先に定義された少なくとも1種の求電子性モノマーの適用を含むことを特徴とする、ケラチン物質の化粧トリートメント方法(工程の順序は関係がない)である。 本発明の特別な実施態様において、非シリコーンポリマーの適用は少なくとも1種の求電子性モノマーの適用の前に行なわれる。 以下の実施例は本発明の例示のために示される。 以下の実施例において、全ての量は、特に示されない限り、組成物の合計重量に対する活性物質の重量%として示される。 【実施例】 【0049】 実施例1: 下記の組成物を本発明に従って調製した。 −2-オクチルシアノアクリレート 60% −ポリ(ビニルラウレート) 39% −モノエタノールアミン 1% 組成物をテフロン(登録商標)マトリックスに付着する。フィルムを周囲温度で50%の相対湿度で乾燥させる。得られたフィルムの厚さは0.5mmである。 続いてヤング率を20mm/分の引張速度についてロイドモデルRLSK装置で測定する。その値は約10MPaである。 毛髪に適用され、乾燥された組成物はシャンプー耐性軟質被覆物を与える。 実施例2: 【0050】 この実施例は被覆物の軟質の性質を実証する。 下記の組成物を本発明に従って調製する。 −メチルヘプチルシアノアクリレート(1) 10% −ダウ・コーニングからのDC245液体 42% −ダウ・コーニングからのDC1501液体 42% −樹脂PA 18 (2) 5% −モノエタノールアミン 1% (1) ケメンス社により販売される (2) シェブロン・ピリップス・ケミカル社により販売される この組成物をきれいな湿った毛髪に適用する。配合物0.16gを毛髪1g当り適用する。続いて毛髪を乾燥フードの下で30分間乾燥させる。 毛髪に直接形成された被覆物のヤング率の測定を原子力顕微鏡(AFM)によるナノインデンテーション(nanoindentation)により行なう。 ヤング率について得られた値は95MPaであり、これは明らかに軟質被覆物に相当する。 実施例3〜9: 【0051】 以下の実施例3〜9は本発明のその他の組成物を示す。 実施例3: −メチルヘプチルシアノアクリレート(1) 10% −ダウ・コーニングからのDC245液体 25% −ダウ・コーニングからのDC1501液体 25% −ポリ(ビニルラウレート) 39% −モノエタノールアミン 1% (1) ケメンス社により販売される 実施例4: −メチルヘプチルシアノアクリレート(1) 10% −アリスタ・インダストリィズからの純粋なオリーブ油 50% −ポリ(ビニルラウレート) 39% −モノエタノールアミン 1% (1) ケメンス社により販売される 実施例5: −エトキシエチルシアノアクリレート(1) 60% −ポリ(ビニルラウレート) 39% −モノエタノールアミン 1% (1) トン・シェン社により販売されるEO 460 【0052】 実施例6: −ブチルシアノアクリレート(1) 60% −ポリ(ビニルラウレート) 39% −モノエタノールアミン 1% (1) トン・シェン社により販売されるB 60 実施例7: −エチルヘキシルシアノアクリレート(1) 60% −ポリ(ビニルラウレート) 39% −モノエタノールアミン 1% (1) トン・シェン社により販売されるO-60 実施例8: −メチルヘプチルシアノアクリレート(1) 54% −エチルヘキシルシアノアクリレート(2) 6% −ポリ(ビニルラウレート) 39% −モノエタノールアミン 1% (1) ケメンス社により販売される (2) トン・シェン社により販売されるO-60 実施例9: −メチルヘプチルシアノアクリレート(1) 42% −ブチルシアノアクリレート(2) 18% −ポリ(ビニルラウレート) 39% −モノエタノールアミン 1% (1) ケメンス社により販売される (2) トン・シェン社により販売されるB-60
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| 【出願人】 |
【識別番号】391023932 【氏名又は名称】ロレアル
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| 【出願日】 |
平成17年10月13日(2005.10.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082005 【弁理士】 【氏名又は名称】熊倉 禎男
【識別番号】100084009 【弁理士】 【氏名又は名称】小川 信夫
【識別番号】100084663 【弁理士】 【氏名又は名称】箱田 篤
【識別番号】100093300 【弁理士】 【氏名又は名称】浅井 賢治
【識別番号】100114007 【弁理士】 【氏名又は名称】平山 孝二
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| 【公開番号】 |
特開2006−111633(P2006−111633A) |
| 【公開日】 |
平成18年4月27日(2006.4.27) |
| 【出願番号】 |
特願2005−326671(P2005−326671) |
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