| 【発明の名称】 |
油性化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】半山 敦士 【住所又は居所】神奈川県小田原市寿町5丁目3番28号 株式会社カネボウ化粧品化粧品研究所内
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| 【要約】 |
【課題】塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性に優れた油性化粧料を提供する。
【解決手段】(A)次の一般式(1)で示される分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル組成物、及び、(B)シリコーン樹脂とを含有することを特徴とする油性化粧料。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (A)次の一般式(1)で示される分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル組成物、及び、(B)シリコーン樹脂とを含有することを特徴とする油性化粧料。 【化1】
(式中、R1及びR2は炭素数7の分岐の炭化水素基を示し、同じであっても異なっていても良い。) 【請求項2】 前記(A)成分がペンタイソステアリン酸ジペンタエリスリトール、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリトール、トリイソステアリン酸ジペンタエリスリトール、トリイソステアリン酸グリセリル、及び、トリイソステアリン酸ジグリセリルからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の油性化粧料。 【請求項3】 前記(B)成分がトリメチルシロキシケイ酸、及び、パーフルオロアルキル・ポリアルキルシロキシケイ酸からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2に記載の油性化粧料。 【請求項4】 前記(A)成分の配合量が得られる化粧料全量に対し、0.1〜80質量%かつ、前記(B)成分の配合量が得られる化粧料全量に対し、0.1〜40質量%であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の油性化粧料。 【請求項5】 さらに(C)成分として一般式(2)で表されるフッ素ポリエーテル共変性シリコーンを含有する請求項1から4のいずれかに記載の油性化粧料。 【化2】
(但し、l、m、nは整数であって、l=0〜500、m=1〜500、n=1〜500であり、R3は同種、異種の非置換若しくは置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であり、R4は炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基であり、R5は−CpH2pO(C2H4O)a(C3H6O)bR7で示されるポリオキシアルキレン基であり、R6はR1、R2またはR3のいずれかであり、R7は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基またはアセチル基であり、a、b、pは整数であって、a=0〜100、b=0〜100、a+bは1以上であり、p=2〜6である。)
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は油性化粧料に関するものであり、更に詳しくは、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、顔料の分散性、及び、化粧効果の持続性に優れた油性化粧料に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、油性化粧料の化粧効果持続性を高めるために種々の検討が行われている。その中で、揮発性シリコーンや揮発性炭化水素油などの揮発性油分とシリコーン樹脂などの樹脂を配合し、揮発油の揮発後に形成される樹脂皮膜によって化粧効果を持続させる方法が幅広く採用されている。しかしこの方法では、揮発油による皮膚の乾燥感や化粧塗膜の光沢の消失、樹脂皮膜による皮膚の違和感等を避けることが困難で、結果として総合的に満足できる品質を得ることはできていない。また、シリコーン樹脂は、化粧料を塗布した際の光沢を高いレベルで実現するために最も汎用される水添ポリイソブテンなどの高粘度炭化水素油と相溶性が極めて悪いために、油性化粧料中に安定に配合することができず、結果として化粧効果の中で光沢に関しては十分満足できるレベルには達していなかった。さらに、油性化粧料において潤い感を実現するために配合される通常汎用される高粘性のエステル油やトリグリセライドとも相溶性が極めて悪いために、安定に配合することができず、結果として化粧効果の中で潤い感に関しても十分満足できるレベルには達していなかった。よって、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、顔料の分散性、及び、化粧効果の持続性に関してさらに高いレベルで実現した油性化粧料の開発が望まれていた。 【0003】 次の一般式(1)で示される分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル組成物は高粘度のエステル油であり、その配合により塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、顔料分散性を向上させることが知られていた(特許文献1)。しかしながら、これらをシリコーン樹脂とともに使用した場合の効果については全く知られていなかった。 【0004】 【化1】
(式中、R1及びR2は炭素数7の分岐の炭化水素基を示し、同じであっても異なっていても良い。) 【特許文献1】特開平11−309362号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 斯かる状況下、本発明の目的は、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性に優れた油性化粧料を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 この目的を達成する本発明は、次の成分(A)及び(B)を含有する油性化粧料にある 。 (A)一般式(1)で示される分岐型イソステアリン酸をエステル化して得られる液状エステル組成物。 【化2】
(式中、R1及びR2は炭素数7の分岐の炭化水素基を示し、同じであっても異なっていても良い。) (B)シリコーン樹脂。 さらに(C)成分として一般式(2)で表されるフッ素ポリエーテル共変性シリコーン(以下、FPDと略す)を含有することにより、化粧効果の持続性を著しく高めることが出来る。 【化3】
(但し、l、m、nは整数であって、l=0〜500、m=1〜500、n=1〜500であり、R3は同種、異種の非置換若しくは置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であり、R4は炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基であり、R5は−CpH2pO(C2H4O)a(C3H6O)bR7で示されるポリオキシアルキレン基であり、R6はR1、R2またはR3のいずれかであり、R7は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基またはアセチル基であり、a、b、pは整数であって、a=0〜100、b=0〜100、a+bは1以上であり、p=2〜6である。) 【発明の効果】 【0007】 本発明により、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性に優れた油性化粧料を提供することができる。 【0008】 上記化粧料として好適なものには、ファンデーション、アイシャドウ、チーク、マスカラ、油性ジェル、及び、口紅などが挙げられるが、特に口紅、リップグロス、リップコート等の口唇化粧料が好ましい。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、本発明を詳細に説明する。 【0010】 本発明に用いられる成分(A)は、次の一般式(1)で示される分岐型イソステアリン酸を公知の方法でエステル化することによって得られる液状エステル組成物である。 【化4】
(式中、R1及びR2は炭素数7の分岐の炭化水素基を示し、同じであっても異なっていても良い。)エステル化の相手としては、糖アルコールや多価アルコールが挙げられ、具体的にはジペンタエリスリトールやグリセリンが挙げられる。 さらに詳しく説明すると、例えば、ペンタイソステアリン酸ジペンタエリスリトール、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリトール、トリイソステアリン酸ジペンタエリスリトール、トリイソステアリン酸グリセリル、及び、トリイソステアリン酸ジグリセリルが挙げられる。 【0011】 この成分(A)の配合量は、発現する効果の程度とのびなどの使用感の観点から化粧料総量を基準として0.1〜80質量%、より好ましくは3〜70質量%、さらに好ましくは5〜60質量%が好適である。0.1質量%未満では塗布時の光沢が十分でなく、80質量%を超えると塗布時の伸びが重くなる等感触的に好ましくない。 【0012】 本発明に用いられる成分(B)は、化粧料に用いられるシリコーン樹脂なら問題なく、具体的には、トリメチルシロキシケイ酸、パーフルオロアルキル・ポリアルキルシロキシケイ酸などが挙げられる。 【0013】 この成分(B)の配合量は、発現する効果の程度とのびなどの使用感の観点から化粧料総量を基準として0.1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは3〜25質量%が好適である。0.1質量%未満では化粧効果の持続性が十分でなく、40質量%を超えると塗布時の伸びが重くなる等感触的に好ましくない。 【0014】 本発明に用いられる成分(C)のFPDのR3基、R4基、R5基、R7基には次のものがある。R3基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基が挙げられ、好ましくはメチル基が挙げられる。 【0015】 R4基としては、トリフルオロプロピル基、ナノフルオロヘキシル基、ヘプタデカフルオロデシル基が挙げられ、好ましくはトリフルオロプロピル基である。 【0016】 R5基としては、エチレンオキサイドのみからなるものとして、−C3H6O(C2H4O)5H、−C3H6O(C2H4O)10H、−C3H6O(C2H4O)20H、−C3H6O(C2H4O)50H、−C3H6O(C2H4O)100H、−C3H6O(C2H4O)5CH3、−C3H6O(C2H4O)10C2H5、−C3H6O(C2H4O)20C3H7、−C3H6O(C2H4O)50C4H9、−C3H6O(C2H4O)100C5H11、−CH2CH(CH3)CH2O(C2H4O)3H、−CH2CH2CH(CH3)O(C2H4O)10CH3、−CH2CH2C(CH3)2O(C2H4O)20C4H9が挙げられる。またプロピレンオキサイドのみからなるものとして、−C3H6O(C3H6O)5H、−C3H6O(C3H6O)10H、−C3H6O(C3H6O)20H、−C3H6O(C3H6O)50H、−C3H6O (C3H6O)100H、−C3H6O(C3H6O)5CH3、−C3H6O(C3H6O)10C2H5、−C3H6O(C3H6O)20C3H7、−C3H6O(C3H6O)50C4H9、−C3H6O(C3H6O)100C5H11、−CH2CH(CH3)CH2O(C3H6O)3H、−CH2CH2CH(CH3)O(C3H6O)10CH3、−CH2CH2C(CH3)2O(C3H6O)20C4H9が挙げられる。エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの共重合体としては、−C3H6O(C2H4O)5(C3H6O)5H、−C3H6O(C2H4O)20(C3H6O)20H、−C3H6O(C2H4O)10(C3H6O)20CH3、−C3H6O(C2H4O)20(C3H6O)10CH3、−CH2CH(CH3)CH2O(C2H4O)50(C3H6O)20C4H9、−CH2CH2CH(CH3)O(C2H4O)10(C3H6O)100H、−CH2CH2C(CH3)2O(C2H4O)100(C3H6O)10CH3、が挙げられる。ここでエチレンオキサイド単位とプロピレンオキサイド単位はブロック共重合でもランダム共重合でもかまわない。 【0017】 R7基としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基またはアセチル基が挙げられる。 【0018】 本発明に用いるFPDの配合量は、発現する効果の程度と化粧料の安定性の観点から、化粧料総量を基準として0.1〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは3〜25質量%である。 【0019】 本発明の化粧料には、本発明の目的を損なわない範囲で、前記の必須成分以外にパラフィン、セレシン、ポリエチレンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、キャンデリラロウ、マイクロクリスタリンワックス等の固形油性成分、パルミチン酸デキストリン、12−ヒドロキシステアリン酸等の油性ゲル化剤、ワセリン、オレイン酸フィトステリル、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)等のペースト油、水添ポリイソブテン、スクワラン、トリ(カプリル・カプリン)酸グリセリル、オクチルドデカノール、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の液状油性成分、酸化チタン、酸化鉄などの無機着色顔料、赤色202号、黄色4号等の有機色素及びそのレーキ化物、雲母チタン、ベンガラ被覆雲母チタン、酸化チタン被覆ガラスフレーク等の光輝性着色顔料、マイカ、タルク、カオリン、ナイロンパウダー、架橋型シリコーン末等の粉体成分、防腐剤、香料、植物抽出物、抗酸化剤等を配合することができる。 【実施例】 【0020】 以下、実施例及び比較例を挙げ本発明を詳説するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。尚、実施例及び比較例に示す%とは質量%である。 【0021】 (1)使用特性評価試験方法 女性パネラー20名に、実施例、比較例を塗布してもらい、以下の項目について5点から1点までの5段階評価をしてもらった。その際比較例1、4,6,8,10,12,14についての各項目の評価を3点とし、点数が高いほうがより良い評価とした。そして20名のつけた点数の平均をその実施例もしくは比較例の点数とした。(小数点第二位を四捨五入) 塗布時の感触 塗布時の光沢 3時間経過時の潤い感持続 3時間経過時の化粧効果持続 【0022】 <実施例1〜3、比較例1〜3(口紅)> <調製方法> 成分1〜13を均一に溶解混合し、成分17〜19を加え混練した後、14〜16及び20〜23を加え均一に分散し、半製品を得る。その半製品を脱気した後金型に流し込み冷却固化し容器に挿して目的の口紅を得る。成分組成及び評価試験結果を表1に示す。 【0023】 【表1】
【0024】 表1に示すように、本発明の実施例1〜3のものは、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性において比較例1〜3のものより明らかに優れたものであった。 【0025】 <実施例4、5、比較例4、5(リップグロス)> <調製方法> 成分1〜9を均一に溶解混合し、成分15〜17を加え混練した後、10〜14及び18,19を加え均一に分散し、半製品を得る。その半製品を脱気した後容器に充填して目的のリップグロスを得る。成分組成及び評価試験結果を表2に示す。 【0026】 【表2】
【0027】 表2に示すように、本発明の実施例4、5のものは、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性において比較例4、5のものより明らかに優れたものであった。 【0028】 <実施例6、7、比較例6,7(アイシャドウ)> <調製方法> 成分1〜11を均一に溶解混合し、成分12〜19を加え混練し、金皿に充填して目的のアイシャドウを得る。成分組成及び評価試験結果を表3に示す。 【0029】 【表3】
【0030】 表3に示すように、本発明の実施例6、7のものは、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性において比較例6、7のものより明らかに優れたものであった。 【0031】 <実施例8、9、比較例8、9(チーク)> <調製方法> 成分1〜11を均一に溶解混合し、成分12〜20を加え混練し、金皿に充填して目的のチークを得る。成分組成及び評価試験結果を表4に示す。 【0032】 【表4】
【0033】 表4に示すように、本発明の実施例8、9のものは、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性において比較例8、9のものより明らかに優れたものであった。 【0034】 <実施例10、11、比較例10、11(ファンデーション)> <調製方法> 成分1〜11を均一に溶解混合し、成分12〜18を加え混練し、容器に充填して目的のファンデーションを得る。成分組成及び評価試験結果を表5に示す。 【0035】 【表5】
【0036】 表5に示すように、本発明の実施例10、11のものは、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性において比較例10、11のものより明らかに優れたものであった。 【0037】 <実施例12、13、比較例12、13(マスカラ)> <調製方法> 成分1〜10を均一に溶解混合し、成分11を加え混練し、容器に充填して目的のマスカラを得る。成分組成及び評価試験結果を表6に示す。 【0038】 【表6】
【0039】 表6に示すように、本発明の実施例12、13のものは、塗布時の感触や光沢、及び、化粧効果の持続性において比較例12、13のものより明らかに優れたものであった。 【0040】 <実施例14、15、比較例14、15(ローションジェル)> <調製方法> 成分1〜11を均一に溶解混合し、容器に充填して目的のローションジェルを得る。成分組成及び評価試験結果を表7に示す。 【0041】 【表7】
【0042】 表7に示すように、本発明の実施例14、15のものは、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性において比較例14、15のものより明らかに優れたものであった。 【0043】 尚、表に記載した構造式(3)、(4)、(5)、及び、(6)は以下の通りである。 【0044】 【化5】
【0045】 【化6】
【0046】 【化7】
【0047】 【化8】
【産業上の利用可能性】 【0048】 以上のように本発明品は、塗布時の感触や光沢、潤い感の持続性、及び、化粧効果の持続性に関して極めて優れた油性化粧料を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】504180206 【氏名又は名称】株式会社カネボウ化粧品 【住所又は居所】東京都港区虎ノ門五丁目11番2号
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| 【出願日】 |
平成16年10月13日(2004.10.13) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2006−111543(P2006−111543A) |
| 【公開日】 |
平成18年4月27日(2006.4.27) |
| 【出願番号】 |
特願2004−298319(P2004−298319) |
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