| 【発明の名称】 |
シリマリン含有化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】秋山 智美 【住所又は居所】神奈川県横浜市戸塚区上品濃12番13号 株式会社ファンケル中央研究所内
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| 【要約】 |
【課題】シリマリンを可溶化し、その際に使用する界面活性剤の配合量を低減し、有効性、経時安定性に優れ、かつ、使用性、安全性に優れた化粧料を提供する。
【解決手段】(1)シリマリン、(2)ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の多価アルコール、(3)シリマリン量に対して0.5倍量以上6倍量以下の界面活性剤、(4)強塩基、(5)水、を含有する化粧料。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記(1)〜(5)を含有することを特徴とする化粧料。 (1)シリマリン (2)ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の多価アルコール (3)シリマリン量に対して0.5倍量以上6倍量以下の界面活性剤 (4)強塩基 (5)水 【請求項2】 界面活性剤が非イオン界面活性剤である請求項1に記載の化粧料。 【請求項3】 界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルである請求項1又は2に記載の化粧料。 【請求項4】 シリマリンの濃度が0.7質量%以上であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の化粧料。 【請求項5】 pH6.0〜9.5であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の化粧料。 【請求項6】 pH7.5〜9.5であることを特徴とする請求項1乃至5に記載の化粧料。 【請求項7】 請求項6に記載の化粧料とpH3.0〜6.0の酸性化粧料を別々に容器に充填し、使用時に混ぜ合わせて使用することを特徴とする二剤型化粧料。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 シリマリンを含有する化粧料に関する。 【背景技術】 【0002】 シリマリンは老化を防ぐのに有用であり、紅斑、火傷、皮膚又は粘膜のジストロフィー状態、皮膚炎等の治療における治癒を促進し、外部環境からの刺激(放射線、風、太陽等)から皮膚を保護するのに有用であることが知られている(特許文献1)。また、シリマリンの皮脂分泌抑制効果(特許文献2)、表皮透過バリア強化効果(特許文献3)、乾癬及びアトピー性皮膚炎の治療効果(特許文献4)、表皮の扁平化改善効果(特許文献5)が知られている。また、本出願人はシリマリンの研究を鋭意継続しており、I型コラーゲン及びエラスチンの産生促進効果について特許出願した(特許文献6)。 一方、シリマリンは、水にはほとんど溶解しないため、水系の組成物には配合し難いという課題点を有しており、シリマリンを分散させた飲料の技術が開示されている(特許文献7)。また、シリマリンをリン脂質錯体とすることにより生体適性を有利にする技術が開示されている(特許文献1)。また、マイクロエマルジョン組成物にして生体利用率を向上させる技術が開示されている(特許文献8)。しかしながら、シリマリンの生体利用率を高めるため、あるいは、透明化粧料においてシリマリンの析出を防ぐためのシリマリンの可溶化技術は知られていない。 【0003】 【特許文献1】特開平1−100132号公報 【特許文献2】特開2000−169332号公報 【特許文献3】特開2000−169328号公報 【特許文献4】特開平5−286864号公報 【特許文献5】特開2004−91397号公報 【特許文献6】国際特許出願PCT/JP2004/3978 【特許文献7】特開2002−34505号公報 【特許文献8】特表2003−503441 【特許文献9】特公昭63−41396号公報 【非特許文献1】天然薬物事典、奥田拓男編、廣川書店、昭和61年3月3日 発行 【非特許文献2】Wagner,H.,et al.,Arznein.Forsch,18,696,1968. 【非特許文献3】Wagner,H.,et al.,Arznein.Forsch,24,466,1974. 【非特許文献4】Tittel,G.,et al.,J.Chromatogr.,135,499,1977. 【非特許文献5】Tittel,G.,et al.,J.Chromatogr.,153,227,1978. 【非特許文献6】Quercia,V.,et al.,Chromatography in Biochemistry,Medicine and Enviromental Research,Frigerio A.(Ed).,Elsevier Scientific Publishing Company,Amsterdam,1983,p1. 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 化粧料に配合されたシリマリンが、皮膚に有効に作用するためには、シリマリンが溶解しており、皮膚に浸透することが必須である。化粧料中にシリマリンを微小な固体として分散させただけでは、シリマリンは皮膚に浸透せず、シリマリンの効果は望めない。 シリマリンは特定の多価アルコールに溶解するが、水を加えるとすぐに白濁し、シリマリンが析出する問題がある。エタノールには完全に溶けきらず、一部不溶物が生じる。また、多価アルコールに溶解したときと同様に水を加えるとすぐに白濁する。高濃度の界面活性剤を用いればシリマリンを可溶化できるが、べたつきが強すぎるために実用性が無い。また、界面活性剤の濃度が高いと皮膚刺激が生じ、安全性に問題がある。界面活性剤を低減することは重要な課題であり、極力少ない界面活性剤量の化粧料が求められている 本発明者は既に出願したシリマリンのI型コラーゲン及びエラスチンの産生促進効果(特許文献6)を応用した化粧料の開発を目指しており、シリマリンが水性基剤に溶け難いという問題に直面した。従来技術の処方例はシリマリンを可溶化せず、分散しているものが殆どであり、そのような処方ではシリマリンの皮膚浸透が期待できず、シリマリンの優れた効果が得られない。 本発明の課題は、シリマリンを可溶化し、その際に使用する界面活性剤の配合量を低減し、有効性、経時安定性に優れ、かつ、使用性、安全性に優れた化粧料を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明の主な構成は、次のとおりである。 1.下記(1)〜(5)を含有することを特徴とする化粧料。 (1)シリマリン (2)ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の多価アルコール (3)シリマリン量に対して0.5倍量以上6倍量以下の界面活性剤 (4)強塩基 (5)水 2.界面活性剤が非イオン界面活性剤である前記1.に記載の化粧料。 3.界面活性剤がポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及び/又はポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルである前記1.又は2.に記載の化粧料。 4.シリマリンの濃度が0.7質量%以上であることを特徴とする前記1.乃至3.に記載の化粧料。 5.pH6.0〜9.5であることを特徴とする前記1.乃至4.に記載の化粧料。 6.pH7.5〜9.5であることを特徴とする前記1.乃至5.に記載の化粧料。 7.前記6.に記載の化粧料とpH3.0〜6.0の酸性化粧料を別々に容器に充填し、使用時に混ぜ合わせて使用することを特徴とする二剤型化粧料。 【発明の効果】 【0006】 界面活性剤の配合量を低減し、べたつきを少なくし、使用感、安全性ともに優れたシリマリンを溶解した化粧料を提供することができた。 強塩基を配合することにより、シリマリンの溶解性、溶解安定性を向上させることができた。シリマリンを可溶化することにより、経皮吸収性を向上させることによりシリマリンの機能が有効に発揮される。 0.7%以上のシリマリンを可溶化することが可能となり、I型コラーゲン産生促進作用、エラスチン産生促進作用を有効に発現させることができる。 特定の多価アルコール、界面活性剤、強塩基、水とを組み合わせて配合することにより、界面活性剤の配合量の6倍以上のシリマリンを可溶化することができた。 pH7.5〜9.5に調整してシリマリンの溶解安定性を高めるために化粧料は、pH3.0〜6.0の酸性化粧料と併用する二剤型化粧料として使用することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 シリマリンは、I型コラーゲン産生促進作用、エラスチン産生促進作用が顕著であることを知見し、この作用を化粧料に実用化した発明である。本発明の化粧料に配合するシリマリンの濃度は0.1%以上が好ましく、0.7%以上がさらに好ましい。シリマリンの濃度0.7%以上でI型コラーゲン産生促進作用、エラスチン産生促進作用が顕著であり、また、0.7%以上で真皮への浸透性が急激に高まる。このシリマリンの経皮吸収性を高め、化粧品としての使用性、安全性、安定性を高めたものが本発明である。本発明は、難溶性のシリマリンを特定の多価アルコール、界面活性剤、強塩基、水とを配合することによって、可溶化し、その際に使用する界面活性剤の配合量を低減し、有効性、経時安定性に優れ、かつ、使用性、安全性に優れた化粧料を提供するものである。 化粧料として、pH6.0〜9.5、更にpH7.5〜9.5とすることが好ましい。 pH3.0〜6.0の酸性化粧料と他の組成物を別々に容器に充填し、二剤型化粧料とし、使用時に混ぜ合わせて使用することも提案する。 【0008】 シリマリン(Silymarin;CAS No.65666−07−1)は、キク科マリアアザミ(学名シリバム・マリアナムSilibum marianum Gaertn、別名オオアザミ、オオヒレアザミ、ミルクアザミ;CAS No.84604−20−6)から抽出されるフラボノリグナンの総称であり、分子式C25H22O10で表される、シリビン(Silybin;CAS No.22888−70−6)、シリジアニン(Silydianin;CAS No.29782−68−1)、シリクリスチン(Silychristin;CAS No.33889−69−9)、イソシリビン(Isosilybin;CAS No.72581−71−6)などを含有している組成物である(非特許文献1)。本発明においては、マリアアザミ抽出物に含有されるこれらのフラボノリグナンを含有している組成物を従来技術と同様、シリマリンと呼ぶ。またシリマリンは前記の通りフラボノリグナンの混合物であり、シリマリンとしての植物抽出物や植物中の含有量は、分光光度計による測定に基づいた方法(非特許文献2)、薄層クロマトグラフィーによる方法(非特許文献3)、高速液体クロマトグラフィーによる方法(非特許文献4〜6)により測定可能である。これらの測定法の中でも、分光光度計による測定に基づいた方法の一つである2,4−ジニトロフェニルヒドラジン分析は、ドイツ薬局方(Silybum marianumの果実に関するモノグラフ)に報告されており、広く用いられている。本発明においても、上記成分の混合組成物の定量にあたっては2,4−ジニトロフェニルヒドラジン分析法を用いてシリビン換算でシリマリンの含量を求めた。 【0009】 シリマリンをマリアアザミの果実から高純度で単離する方法として、70〜80%の純度で単離する方法や90〜96%の純度で単離する方法(特許文献9)が既に報告されている。シリマリンは通常マリアアザミの種実からエタノール、酢酸エチル、アセトンなどにより抽出し、スプレードライにより乾燥粉末として得られる抽出物原料として市販されている。本発明に使用するシリマリンはこのようにして調製されて、市販されているシリマリンをそのまま用いることができる。また、マリアアザミからシリビン、シリジアニン、シリクリスチン、イソシリビンなどのシリマリンの構成成分を濃縮した抽出物及びそれらを単離、精製して化合物として用いることができる。 本発明におけるシリマリンを含む植物体は、葉、茎、芽、花、木質部、木皮部(樹皮)などの地上部、根、塊茎などの地下部、種子、樹脂などのすべての部位が使用可能である。 本発明におけるシリマリン及びそれを含む植物体は、それら自体を乾燥させた乾燥物及びそれらを各種溶媒を用いて溶解した溶解物として使用できる。例えば、水またはエタノール、メタノールなどのアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール、エーテル、アセトン、酢酸エチルなどの有機溶媒を用いて溶解した溶解物として使用できる。 本発明におけるシリマリンを含む植物体は、天然乾燥、熱風乾燥、凍結乾燥させたり、醗酵させたりしたものをそのまま使用することができる。また植物抽出物を調製する場合は常法に従って、抽出、濃縮、粉末化などの処理を行って得られたものを使用することができる。 本発明の化粧料に配合するシリマリンの濃度は0.1%以上が好ましく、0.7%以上がさらに好ましい。試験例1〜3に示すとおり、ヒト皮膚3次元モデルにおいてシリマリンの濃度0.7%以上でI型コラーゲン産生促進作用、エラスチン産生促進作用が顕著であり、また、0.7%以上で真皮への浸透性が急激に高まっていることが示唆される。 【0010】 本発明の化粧料に用いる強塩基とは、電離度の大きい塩基のことであり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等が挙げられる。その中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムがシリマリンを溶解するときの溶解性や経時安定性に優れる。あらかじめ、強塩基で塩基性にした水溶液にシリマリンを溶解することにより、水に難溶性のシリマリンを効果的に可溶化できる。 シリマリンが溶解するにつれて、系のpHが低下するが、化粧料の最終的なpHは6.0以上となるように、あらかじめ強塩基を添加しておくことが必要である。化粧料のpHが6.0未満ではシリマリンの溶解が不十分であったり、経時的にシリマリンが析出したりし易い。また、化粧料のpHを7.5以上に調製すると、経時安定性に特に優れる。 化粧料を塩基性にすると、シリマリンの溶解安定性が向上するが、肌荒れの問題が生じる。塩基性の化粧料を弱酸性にして皮膚に適用する手段としては、使用直前に酸性の化粧料と混合することができる2剤型の化粧料が挙げられる。その際、pH9.5を越える化粧料は、pHが高すぎるため、2剤型の化粧料にしたとしても、製造時、使用時の安全性に問題があり、化粧料として適切ではない。 【0011】 本発明の界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、天然由来の界面活性剤等が挙げられる。その中で非イオン界面活性剤が安全性の点で好ましい。 非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類等が挙げられる。このなかでもポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類がシリマリンの溶解性に特に優れる。 アニオン界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルサルコシン酸、スルホコハク酸塩、N−アシルアミノ酸塩等が挙げられる。 カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。 両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、アミドベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。 天然由来の界面活性剤としては、レシチン、水素添加レシチン、リゾレシチン等が挙げられる。 界面活性剤を配合することにより、シリマリンの溶解性、溶解状態の安定性が向上するが、界面活性剤の濃度が高いとべたつきや皮膚刺激の問題が生じる。本発明の界面活性剤の濃度はシリマリンの濃度の6倍量以下とすることが可能である。また、界面活性剤の濃度はシリマリンの濃度の0.5倍以上とする。界面活性剤の濃度がシリマリンの濃度の0.5倍未満であると、シリマリンを可溶化する効果が不十分である。 【0012】 本発明の化粧料に用いる多価アルコールは、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコールであり、これらの多価アルコールはシリマリンを溶解する効果が高い。これらを、1種又は2種以上使用することができる。また、その他の多価アルコールを配合することも可能であるが、グリセリン、ジグリセリン等を配合してもシリマリンの溶解は殆ど促進されない。 【0013】 本発明の化粧料には、適用形態に応じて、適宜、植物油のような油脂類、ワックス等の炭化水素類、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン、防腐剤、糖類、金属イオン封鎖剤、水溶性高分子のような高分子、増粘剤、粉体成分、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、ヒアルロン酸のような保湿剤、香料、pH調整剤等を含有させることができる。また、ビタミン類、皮膚賦活剤、血行促進剤、常在菌コントロール剤、活性酸素消去剤、抗炎症剤、美白剤、殺菌剤等の他の薬効成分、生理活性成分を含有させることもできる。 【0014】 油脂類としては、例えばツバキ油、月見草油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、トウモロコシ油、ゴマ油、ホホバ油、胚芽油、小麦胚芽油、トリオクタン酸グリセリン、等の液体油脂、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ、モクロウ核油、硬化油、硬化ヒマシ油等の固体油脂、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、ヌカロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ等のロウ類が挙げられる。 【0015】 炭化水素類としては、例えば、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。 高級脂肪酸として、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)等が挙げられる。 【0016】 高級アルコールとして、例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等が挙げられる。 【0017】 シリコーンとして、例えば、鎖状ポリシロキサンのジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等、環状ポリシロキサンのデカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。 【0018】 防腐剤として、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン等を挙げることができる。 金属イオン封鎖剤として、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エデト酸、エデト酸ナトリウム塩等のエデト酸塩を挙げることができる。 高分子として、例えば、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、デキストラン、プルラン、カルボキシメチルデンプン、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOL等)等のビニル系高分子、等を挙げることができる。 【0019】 増粘剤として、例えば、カラギーナン、トラガカントガム、クインスシード、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー、グアーガム、キサンタンガム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、ベントナイト等を挙げることができる。 【0020】 粉末成分としては、例えば、タルク、カオリン、雲母、シリカ、ゼオライト、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、セルロース粉末、無機白色顔料、無機赤色系顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ等のパール顔料、赤色201号、赤色202号等の有機顔料を挙げることができる。 【0021】 紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、サリチル酸フェニル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、2、4−ジヒドロキシベンゾフェノン、等を挙げることができる。 紫外線遮断剤として、例えば、酸化チタン、タルク、カルミン、ベントナイト、カオリン、酸化亜鉛等を挙げることができる。 【0022】 保湿剤として、例えば、キシリトール、マルチトール、マルトース、ソルビトール、ブドウ糖、果糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸、シクロデキストリン等が挙げられる。 【0023】 薬効成分としては、例えば、ビタミンA油、レチノール等のビタミンA類、リボフラビン等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩等のB6類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸モノパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−グルコシド等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム等のパントテン酸類、ビタミンD2、コレカルシフェロール等のビタミンD類;α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類等のビタミン類を挙げることができる。プラセンタエキス、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ローヤルゼリー、ブナノキエキス等の皮膚賦活剤、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、γ−オリザノール等の血行促進剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、アズレン等の消炎剤、アルギニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸類、常在菌コントロール剤のマルトースショ糖縮合物、塩化リゾチーム等を挙げることができる。さらに、カミツレエキス、パセリエキス、ブナノキエキス、ワイン酵母エキス、グレープフルーツエキス、スイカズラエキス、コメエキス、ブドウエキス、ホップエキス、コメヌカエキス、ビワエキス、オウバクエキス、ヨクイニンエキス、センブリエキス、メリロートエキス、バーチエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、トウガラシエキス、レモンエキス、ゲンチアナエキス、シソエキス、アロエエキス、ローズマリーエキス、セージエキス、タイムエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、ハマメリスエキス、クワエキス等の各種抽出物を挙げることができる。 【0024】 本発明の化粧料は、化粧水、乳液、クリーム、パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション、メイクアップクリーム、乳液状又はクリーム状のファンデーションといったメイクアップ化粧料、ハンドクリーム、レッグクリーム、ボディローション等の身体用化粧料、入浴剤等とすることができる。 【0025】 [実施例] 表1、表2の処方で以下の手順により、実施例1〜9、比較例1〜6を調製した。 表中のA(シリマリン、界面活性剤、多価アルコール)、B(強塩基、水)をそれぞれ混合して70℃に加熱し、BをAに加えて均一に混ぜ合わせ、室温に冷却した。実験スケールは全量100gとした。界面活性剤、多価アルコールを含有しない比較例4,5については、70%シリマリン含有マリアアザミエキスの粉体に直接70℃のBを加えて、均一に混ぜ合わせ、室温に冷却した。 溶解性、べたつき、pHの安全性、コラーゲン/エラスチン産生促進効果を以下の基準で評価し、結果を表1、2に示した。 【0026】 溶解性 ◎:透明 ○:ほぼ透明だが、僅かに濁る。 △:半透明 ×:白濁 【0027】 べたつき ◎:べたつかない ○:殆どべたつかない △:ややべたつく ×:べたつく 【0028】 pHの安全性 ○:皮膚に適用して安全なpHである。 △:酸性の化粧料と混合する2剤型の化粧料とすることにより安全に使用できる。 ×:pHが高すぎて危険である。 【0029】 コラーケ゛ン/エラスチン産生促進効果 ○:試験例1〜3に基づき、コラーゲン/エラスチン産生促進効果が有効に期待できる。 △:試験例1〜3に基づき、コラーゲン/エラスチン産生促進効果の有効性が高くない。 【0030】 【表1】
【0031】 【表2】
【0032】 実施例1〜3に示すように、0.7%のシリマリン(70%シリマリン含有マリアアザミエキス1%)を配合した化粧料において、多価アルコールと強塩基を配合することにより、シリマリンの5.7倍量の界面活性剤で溶解することができた。 比較例1に示すように、0.7%のシリマリンを配合した化粧料において、シリマリンの8.6倍量の界面活性剤を用いても半透明であり、シリマリンを可溶化できなかった。さらに、比較例1はべたつきが強すぎるため、化粧料として使用に適さない。 【0033】 試験例1 [ヒト皮膚三次元モデルにおけるI型コラーゲン産生促進作用の評価 ] ヒト皮膚三次元モデルはヒトの皮膚の疑似モデルとして、安全性評価や有効性評価に広く用いられている。ヒト皮膚三次元モデルは、TESTSKIN(LSE−high)(東洋紡績)を用い、添付のプロトコールにしたがって培養した。ジプロピレングリコール(和光純薬)に70%シリマリン含有マリアアザミエキス(インディナ社)、大豆レシチン(和光純薬)、レチノイン酸(all−trans−レチノイン酸;和光純薬)を各濃度で溶解した。70%シリマリン含有マリアアザミエキスは、有効成分であるシリマリン濃度で換算してジプロピレングリコールに溶解した。70%シリマリン含有マリアアザミエキスおよび大豆レシチンは、加熱処理してジプロピレングリコールに溶解し、レチノイン酸は室温で攪拌により溶解した。無処理対照としてはジプロピレングリコールを用いた。 【0034】 各被験物質をアッセイリング内の組織上に60μl添加し、24時間培養した。その後、培養液を交換するとともに、アッセイリングを培地で洗浄後、新たにサンプル添加し、さらに24時間培養した。組織を回収し、組織抽出用溶液{50mM Tris−HCl(pH7.5)、0.5%(Octylphenoxy)polyethoxyethanol(Sigma−Aldrich)}を加え、テフロンホモジナイザーでホモジナイズした。10,000×G、30分間遠心して組織片を除去した後、蒸留水中で、4℃で一晩透析後、凍結乾燥により水分を除いた。20倍濃縮になるように20mM Tris−HCl(pH7.5)を加え、ウェスタンブロッティング用サンプルとして用いた。サンプル中のタンパク質量をDCプロテインアッセイ・キット(バイオ・ラッド・ラボラトリーズ)を用いて、Lowry法(非特許文献11)によりタンパク定量し、2μg/μlになるように20mM Tris−HCl(pH7.5)を加えて調整した。サンプルに5%2−メルカプトエタノール(バイオ・ラッド・ラボラトリーズ)含有の2倍濃縮Laemmliサンプルバッツファー(バイオ・ラッド・ラボラトリーズ)を等量加え、ヒートブロックにて100℃、5分間処理し、サンプル中のタンパク質を還元した。 【0035】 このサンプルを用いて、ウェスタンブロッティングによりI型コラーゲン産生促進作用を評価した。1レーン当り10μgのタンパク質をアプライし、SDS-PAGEで分離後、ニトロセルロース膜に転写した。転写後のニトロセルロース膜をブロッキング溶液(スキムミルクを5%の濃度になるように0.1%のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを含むPBSで溶解した溶液)に浸し、4℃で一昼夜ブロッキングした。洗浄液{0.1%のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを含むPBS}で洗浄後、一次抗体{洗浄液で500ng/mlに調製したI型コラーゲンに対するポリクローナル抗体(ロックランド)}に浸し、室温で1時間反応させた。洗浄後、二次抗体(洗浄液で250ng/mlに調製したホースラディッシュパーオキシダーゼ標識化抗ウサギイムノグロブリンG)に浸し、室温で1時間反応させた。洗浄後、ECLプラスウエスタンプロッティング検出試薬(アマシャムバイオサイエンス社)を用いて検出した。また、検出されたバンドをイメージスキャナー(アマシャムバイオサイエンス社)を用いて取り込み後、イメージマスターソフトウエア(アマシャムバイオサイエンス社)により解析し、数値化した。 【0036】 ウエスタンブロッティングによる各被験物質のI型コラーゲン産生促進作用の測定結果を図1に示す。また、完全長のI型コラーゲン(図1中で、コラーゲンと標記したバンド)に関して数値化した結果を表3に示す。 【0037】 表3
【0038】 シリマリンを0.5%で処理した時には、無処理対照と同等であったが、0.7%では2.7倍、1.0%では3.3倍、1.5%では2.4倍、2.0%では2.2倍に促進された。陽性対照として、レチノイン酸を0.05%で処理した時には、無処理対照に比べて2.0倍に促進された。一方、陰性対照として大豆レシチンを1.0%で処理した時には、無処理対照と同程度であった。このことから、シリマリンを0.7%以上で処理することにより三次元皮膚モデルのI型コラーゲン産生を2.0倍以上に促進することが明らかになった。 【0039】 試験例2 [ヒト皮膚三次元モデルにおけるエラスチン産生促進作用の評価 ] 前述したヒト皮膚三次元モデルにおけるI型コラーゲン産生促進作用の評価と同様にヒト皮膚三次元モデルにおけるエラスチン産生促進作用の評価を行った。 ウエスタンブロッティングによる各化合物のエラスチン産生促進作用の測定結果を図2に示す。また、完全長のエラスチン(図2中で、エラスチンと標記したバンド)に関して数値化した結果を表4に示す。 【0040】 表4
【0041】 シリマリンを0.5%で処理した時には、無処理対照と同等であったが、0.7%では2.5倍、1.0%では4.3倍、1.5%では3.3倍、2.0%では2.0倍に促進された。陽性対照として、レチノイン酸を0.05%で処理した時には、無処理対照に比べて3.3倍に促進された。一方、陰性対照として大豆レシチンを1.0%で処理した時には、無処理対照と同程度であった。このことから、シリマリンを0.7%以上で処理することにより三次元皮膚モデルのエラスチン産生を2.0倍以上に促進することが明らかになった。 【0042】 試験例3 [ブタ皮膚を用いたシリマリンの経皮吸収性の評価] ヒトの皮膚の吸収に近いことが報告されているブタ皮膚を用いてシリマリンの経皮吸収性を評価した。評価は、Franzの考案した拡散セルを用いる方法により行った。採取後−80℃で保存したユカタンミニブタ皮膚(5ヶ月齢のメス;日本チャールズリバー)を室温で20分程度放置し、半解凍の状態にした。手術用の両鈍直ハサミで脂肪を取り除いた。Franzの考案した拡散セルの下層のレセプターセルに0.05%カナマイシン硫酸塩(和光純薬)含有リン酸緩衝生理食塩液(pH7.4)を入れ、ブタ皮膚を装着し、上層のドナーセルをセットした。セルを37℃のインキュベーター内に設置し、スターラーでレセプターセル液を攪拌した。ジプロピレングリコールに70%シリマリン含有マリアアザミエキスを各シリマリン濃度で溶解したサンプルをドナーセル内に100μl添加し、パラフィルムでシールした。各シリマリン濃度につき、2個のブタ皮膚を用いて評価した。24時間後に、ブタ皮膚上に残ったサンプルを除去し、サンプルを適用した部分の皮膚のみをハサミで取り出した。80℃のウォーターバスで温めておいたスパチュラで皮膚を挟み20秒間加熱後、ピンセットを用いて表皮と真皮を剥離した。真皮をハサミで細かく刻んだ後、15mlの遠沈管に入れた。2mlの99.8%メタノール(和光純薬)を添加し、ポリトロンホモジナイザーで破砕した。10,000×G、30分間遠心して組織片を除去した後、0.45μmのメンブレンフィルターでろ過し、成分分析用サンプルとした。 ジプロピレングリコールに70%シリマリン含有マリアアザミエキスを各シリマリン濃度で溶解したサンプル中のシリマリンを標準物質として、ブタ皮膚の真皮に浸透したシリマリンを高速液体クロマトグラフィーで測定した。高速液体クロマトグラフィーの条件を下記に示す。下記条件で分析した場合、シリクリスチン、シリジアニン、シリビニンA、シリビニンB、イソシリビンA、イソシリビンBのピークが見られる。 【0043】 (高速液体クロマトグラフィー条件) カラム;C18 UG120 4.6mm−250mm(資生堂) 移動相;水:メタノール:酢酸=65:35:5 カラム温度;40℃ 測定波長;288nm 流速;1.0ml/min 【0044】 各成分のピーク面積の合計値をシリマリン濃度として算出し、ジプロピレングリコールに70%シリマリン含有マリアアザミエキスを各シリマリン濃度で溶解したサンプル中のシリマリン量を100%として、ブタ皮膚の真皮に浸透したシリマリン量を%で表した。結果は、2個のブタ皮膚の真皮に浸透したシリマリン濃度の平均値をグラフ化して表した(図3)。シリマリン濃度が0.5%〜0.7%の傾きに対して0.7%〜2.0%の傾きが緩やかであり、0.7%で真皮への浸透性が急激に高まっていることが示された。 三次元皮膚モデルに対するシリマリンのI型コラーゲンおよびエラスチン産生促進作用の評価、ブタ皮膚の真皮へのシリマリンの浸透性評価の結果から、シリマリンがヒトの皮膚でI型コラーゲンおよびエラスチン産生促進作用を現すためには、0.7%以上のシリマリン濃度が有効と考えられた。 【図面の簡単な説明】 【0045】 【図1】シリマリンによるヒト三次元皮膚モデルにおけるI型コラーゲンの産生促進作用を示す図。 【図2】シリマリンによるヒト三次元皮膚モデルにおけるエラスチンの産生促進作用を示す図。 【図3】シリマリンのブタ皮膚の真皮への浸透性を示す図。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593106918 【氏名又は名称】株式会社ファンケル 【住所又は居所】神奈川県横浜市中区山下町89番地1
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| 【出願日】 |
平成16年9月24日(2004.9.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105061 【弁理士】 【氏名又は名称】児玉 喜博
【識別番号】100122954 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷部 善太郎
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| 【公開番号】 |
特開2006−89418(P2006−89418A) |
| 【公開日】 |
平成18年4月6日(2006.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願2004−277999(P2004−277999) |
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