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【発明の名称】 乳化剤形の皮膚外用剤
【発明者】 【氏名】鈴木 将史
【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内

【氏名】瀬戸 匡人
【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内

【要約】 【課題】アルギン酸多価アルコールエステル・アルギン酸塩乳化系での、乳化生成物の物理化学的特性を向上させる。

【解決手段】1)アルギン酸の多価アルコールエステルと、2)アルギン酸及び/又はその塩と、3)リン脂質とを皮膚外用剤に含有させる。前記アルギン酸の多価アルコールエステルとしては、エステル化度が70%以上であり、1%水溶液に於ける粘度が、20℃の測定条件において、100mPascal秒以下であるものが好ましく、前記アルギン酸の多価アルコールエステルとしては、アルギン酸プロピレングリコールエステルが好ましい。前記アルギン酸及び/又はその塩として、アルギン酸カルシウムを含有することが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1)アルギン酸の多価アルコールエステルと、2)アルギン酸及び/又はその塩と、3)リン脂質とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
【請求項2】
前記アルギン酸の多価アルコールエステルが、エステル化度が70%以上であり、1%水溶液に於ける粘度が、20℃の測定条件において、100mPascal秒以下であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用剤。
【請求項3】
前記アルギン酸の多価アルコールエステルが、アルギン酸プロピレングリコールエステルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
【請求項4】
前記アルギン酸及び/又はその塩として、アルギン酸カルシウムを含有することを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の皮膚外用剤。
【請求項5】
前記リン脂質として、リゾリン脂質を含有することを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の皮膚外用剤。
【請求項6】
前記リン脂質が、リゾレシチン(水酸化レシチン)であることを特徴とする、請求項1〜5何れか1項に記載の皮膚外用剤。
【請求項7】
乳化化粧料であることを特徴とする、請求項1〜6何れか1項に記載の皮膚外用剤。
【請求項8】
ポリオキシエチレン付加型非イオン界面活性剤を実質的に含有しないことを特徴とする、請求項1〜7何れか1項に記載の皮膚外用剤。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚外用剤に関し、更に詳細には、乳化化粧料に好適な皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
乳化組成物は、水性成分と油性成分が、連続相と乳化粒子に分かれて含有される為、油溶性成分の担体としても、水溶性成分の担体としても好適である為、複数の有効成分を含有する、化粧料や皮膚外用医薬などの分野で有用な製剤として使用されている。この様な乳化組成物は、成分としては、主として親水性成分、油性成分及び界面活性剤から構成されている。中でも界面活性剤は、互いには混じらない親水性成分と油性成分とを均一な分散状態に分散させるには必須の成分である。界面活性剤としては、石けんやアルキル硫酸エステル塩などのアニオン界面活性剤やポリオキシエチレン付加型、或いは多価アルコールの部分エステル型の非イオン界面活性剤が、皮膚外用剤の分野では広く使用されている。この内、アニオン界面活性剤には、一時刺激性の面で改善すべきがあり、非イオン界面活性剤では、経時的なホルマリン発生の面で改善すべき点があった。更に、生分解されにくい特性から、環境科学的には、「持続可能な発展」の京都議定書の主旨とは相容れない面があり、改善される余地を残している。この為、界面活性剤を使用しない乳化系の開発が、皮膚外用剤の分野では長年の課題となっていた。この様な背景から、本発明者らは、アルギン酸の塩、アルギン酸の多価アルコールのエステル及び塩を用いることにより、界面活性剤フリーの水中油乳化系が具現化出来ることを見出した。(例えば、特許文献1を参照)この技術においては、アルギン酸の塩を必須成分として用いているが、この成分の持っている被膜性が、化粧膜をフレーキングさせたりする場合が存し、その改良が望まれるようになっていた。加えて、安定性も、実用的には問題が存しないものの、特に、高温域での安定性について更なる向上が望まれていたと言える。
【0003】
一方、アルギン酸の多価アルコールエステルとしては、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸グリセリンなどが知られており、乳化剤形などで使用されている。(例えば、特許文献1或いは特許文献2を参照)又、リン脂質の一種である、水酸化レシチンはレシチン同様、天然乳化素材として、皮膚外用剤で使用されている。(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5を参照)しかしながら、1)アルギン酸の多価アルコールエステルと、2)アルギン酸及び/又はその塩と、3)リン脂質とを含有する皮膚外用剤は全く知られていないし、この様な構成を取る皮膚外用剤が、アルギン酸及び/又はその塩とアルギン酸の多価アルコールエステルとの組合せでの乳化された皮膚外用剤に比して、優れた経時安定性を有することは全く知られていない。
【0004】
【特許文献1】特開2004−196728号公報
【特許文献2】再表01/93812号公報
【特許文献3】特開2003−146872号公報
【特許文献4】特開2003−104867号公報
【特許文献5】特開2001−72581号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、皮膚外用剤に於いて、アルギン酸多価アルコールエステル・アルギン酸塩乳化系での、乳化生成物の物理化学的特性を向上させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、アルギン酸多価アルコールエステル・アルギン酸塩乳化系に於いて、乳化生成物の物理化学的特性を向上させる手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)アルギン酸の多価アルコールエステルと、2)アルギン酸及び/又はその塩と、3)リン脂質とを含有する皮膚外用剤がその様な条件を満たしていることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示すとおりである。
(1)1)アルギン酸の多価アルコールエステルと、2)アルギン酸及び/又はその塩と、3)リン脂質とを含有することを特徴とする、皮膚外用剤。
(2)前記アルギン酸の多価アルコールエステルが、エステル化度が70%以上であり、1%水溶液に於ける粘度が、20℃の測定条件において、100mPascal秒以下であることを特徴とする、(1)に記載の皮膚外用剤。
(3)前記アルギン酸の多価アルコールエステルが、アルギン酸プロピレングリコールエステルであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の皮膚外用剤。
(4)前記アルギン酸及び/又はその塩として、アルギン酸カルシウムを含有することを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(5)前記リン脂質として、リゾリン脂質を含有することを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(6)前記リン脂質が、リゾレシチン(水酸化レシチン)であることを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(7)乳化化粧料であることを特徴とする、(1)〜(6)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
(8)ポリオキシエチレン付加型非イオン界面活性剤を実質的に含有しないことを特徴とする、(1)〜(7)何れか1項に記載の皮膚外用剤。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、皮膚外用剤に於いて、アルギン酸多価アルコールエステル・アルギン酸塩乳化系での、乳化生成物の物理化学的特性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(1)本発明の皮膚外用の必須成分であるアルギン酸の多価アルコールエステル
本発明の乳化組成物は、アルギン酸の多価アルコールのエステルを必須成分として含有する。ここで、アルギン酸の多価アルコールのエステルを構成する多価アルコールとしては、皮膚外用剤などで使用されているものであれば特段の限定なく使用することが出来、炭素数2〜4のものが好ましく、エーテル結合を持たないものが好ましい。具体的には、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、エチレングリコール等が好ましく例示でき、中でも親水性と親油性のバランスから、プロピレングリコールが特に好ましく例示できる。これらのアルギン酸の多価アルコールのエステルは何れも既知化合物であり、その製造方法は既に知られている。かかるアルギン酸の多価アルコールのエステルの製造法としては、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸の塩と、対応する多価アルコールのモノハロゲン化物を、アルカリ存在下反応させることが例示できる。例えば、アルギン酸プロピレングリコール エステルであれば、アルギン酸ナトリウムと1−クロル−2−プロパノールを含水アルコール中で炭酸カリウムなどを存在させて反応させればよいし、アルギン酸グリセリルエステルであれば、前記の反応の1−クロル−ープロパノールを1−クロル−2,3−プロパンジオールに代えて同様に処理すれば製造することが出来る。本発明の皮膚外用剤で使用できるアルギン酸の多価アルコールエステルとしては、の特性を有するものが好ましい。
【0009】
(アルギン酸の多価アルコールエステルの特性)
1)エステル化度が70%以上、より好ましくは80%以上であること。
2)1%水溶液の水溶液の20℃における粘度がB型粘度計で1号ローターでの測定で、10〜100mPascal・秒、より好ましくは10〜30mPascal・秒であること。
【0010】
この様な特性を有するアルギン酸の多価アルコールエステルの中には既に市販されているものが存し、これを購入して利用することも出来る。この様なアルギン酸の多価アルコールエステルとしては、株式会社キミカから販売されている、「キミロイドLLV」(1%水溶液、20℃の粘度が10〜30mPascal・秒で、エステル化度80%)、「キミロイドNLS−K」(1%水溶液、20℃の粘度が30〜60mPascal・秒で、エステル化度80%)、「キミロイドLV」(1%水溶液、20℃の粘度が60〜100mPascal・秒で、エステル化度80%)等が好ましく例示できる。これらの内、特に好ましいものは、「キミロイドLLV」である。これらは唯一種を含有させることも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。かかるアルギン酸の多価アルコールエステルの好ましい含有量は、下限値としては、総量で、化粧料全量に対して2〜3質量%であり、上限値としては、4〜5質量%である。これは少なすぎると、乳化が出来ない場合が存し、多すぎると硬度が大きくなりすぎるなどして、使用性が損なわれるためである。
【0011】
(2)本発明の皮膚外用剤の必須成分であるリン脂質
本発明の皮膚外用剤は、必須成分としてリン脂質を含有することを特徴とする。かかるリン脂質は、本発明の皮膚外用剤に於いて、乳化状態を安定化するとともに、のびなどの使用性、塗布後の皮膜感の緩和などの使用感を向上せしめる作用を有する。本発明の皮膚外用剤に於いては、リン脂質であれば特段の限定無く使用することが出来、例えば、レシチン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジル酸或いはこれらのリゾ体が好ましく例示できる。かかるリン脂質は、天然型であっても、水素添加されていても良い。この様なリン脂質としては、アシル基が1個のみのリゾリン脂質が好ましく、リゾレシチン(水酸化レシチン)が特に好ましい。本発明の皮膚外用剤に於いては、かかるリン脂質は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。本発明の皮膚外用剤に於ける、かかるリン脂質の好ましい含有量は、総量で0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.2〜5質量%である。これは、含有量が少なすぎると前記効果を奏さない場合が存し、多すぎても効果が頭打ちになったり、系の安定性を却って損ねたりする場合が存するためである。
【0012】
(3)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記必須成分を含有し、乳化剤形であることを特徴とする。かかる乳化剤形に於ける乳化の形態としては、外相に水相が存する乳化剤形が好ましく、この様な形態の単純エマルション、複合エマルションの何れもが適用可能であるが、単純エマルションである、O/W乳化剤形(水中油乳化剤形)が特に好ましく例示できる。本発明の、皮膚外用剤では、その開発主旨から、界面活性剤の含有量は出来る限り低減することが好ましく、少なくとも環境負荷の少ない0.5質量以下であることが好ましく、界面活性剤フリーであることがより好ましい。本発明の皮膚外用剤では、更にアルギン酸を0.01〜1質量%、より好ましくは0.05〜0.5質量%含有し、これをゲル化させることが安定性の向上の見地から好ましい。又、かかるアルギン酸をゲル化するための金属塩をアルギン酸の1/10質量倍加えることが好ましい。この様な金属塩としては、カルシウムやマグネシウムの塩が好ましく例示できる。塩は塩化物の形態が特に好ましい。
【0013】
本発明の皮膚外用剤においては、前記の成分以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。特に、本発明の皮膚外用剤において、含有することが好ましい成分としては、多価アルコールが例示でき、中でも、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールなどの抗菌性多価アルコールが好ましく例示できる。これらは唯一種含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有することも出来る。かかる多価アルコールの好ましい含有量は、総量で、皮膚外用剤全量に対して、1〜10質量%であり、より好ましくは3〜8質量%である。本発明の皮膚外用剤は、これらの成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。
【0014】
本発明の皮膚外用剤は、皮膚に外用で投与されるものであれば特段の限定無く適用することが出来る。この様な皮膚外用剤としては、例えば、皮膚外用医薬、化粧料或いは皮膚外用雑貨などが好適に例示できる。特に好ましいものは化粧料である。これは、化粧料は使用反復回数が多く本発明の効果がより効果的に発揮できるためである。
【0015】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【実施例1】
【0016】
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料1を製造した。即ち、イの成分を良く攪拌し、ロの成分と合わせ、一様に分散させ、これを80℃に加温し、これに予め80℃に加温しておいたハを攪拌下徐々に加え、ホモジナイザー処理をし、攪拌冷却し、本発明の皮膚外用剤である化粧料1を得た。
【0017】
イ)
アルギン酸プロピレングリコールエステル
(「キミロイドNLS−K」) 1.5質量%
アルギン酸ナトリウム 0.1質量%
1,3−ブタンジオール 5 質量%
ロ)
水 77.8質量%
1%塩化カルシウム水溶液 0.1質量%
ハ)
スクワラン 15 質量%
リゾレシチン 0.5質量%
【0018】
(試験例1)
化粧料1について、その経時安定性をエージングボックス(AG;40℃で24時間→24時間かけて5℃まで降温→5℃で24時間→24時間かけて40℃まで昇温を1サイクルとする周期的温度変化室)に3ヶ月保存して調べた。比較例1としては、リゾレシチンを水に置換したものを用いた。1ヶ月の保存後、化粧料1には全く変化は認められなかったが、比較例1については、僅かに離漿が認められた。3ヶ月の保存後では、化粧料1には全く変化は見られなかったが、比較例1には1mm程度の離漿が認められた。
【実施例2】
【0019】
化粧料1のリゾレシチンを他のリン脂質に変えて同様の検討を行った。これらのものについて、試験例1に準じて保存試験を行った。比較例2としては、化粧料1のリゾレシチンをデカグリセリンモノステアレートに置換したものを、比較例3としては、リゾレシチンをPOE(45)ステアリン酸エステルに置換したものを用いた。結果を表1に示す。これより、本発明の皮膚外用剤である化粧料2〜はいずれも優れた安定性を有することが判る。
イ)
アルギン酸プロピレングリコールエステル
(「キミロイドNLS−K」) 1.5質量%
アルギン酸ナトリウム 0.1質量%
1,3−ブタンジオール 5 質量%
ロ)
水 77.8質量%
1%塩化カルシウム水溶液 0.1質量%
ハ)
スクワラン 15 質量%
表1に記載の成分 0.5質量%
【0020】
【表1】


【実施例3】
【0021】
実施例2と同様に、化粧料1のアルギン酸プロピレングリコールエステルをアルギン酸グリセリルエステルに置換し、化粧料6を作成し、試験例1と同様の評価を行った。このものはAG保存条件に於いて、1ヶ月、3ヶ月のいずれの観測点で、全く変化が認められなかった。
【0022】
イ)
アルギン酸グリセリンエステル 1.5質量%
アルギン酸ナトリウム 0.1質量%
1,3−ブタンジオール 5 質量%
ロ)
水 77.8質量%
1%塩化カルシウム水溶液 0.1質量%
ハ)
スクワラン 15 質量%
リゾレシチン 0.5質量%
【実施例4】
【0023】
化粧料1と同様に、下記に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である、皮膚外用医薬を作成した。このものは、AG保存条件で1ヶ月、3ヶ月のいずれの観測点でも安定であった。
【0024】
イ)
アルギン酸プロピレングリコールエステル
(「キミロイドLV」) 1.5質量%
アルギン酸ナトリウム 0.1質量%
1,3−ブタンジオール 5 質量%
ロ)
水 76.8質量%
テルビナフィン塩酸塩 1 質量%
1%塩化カルシウム水溶液 0.1質量%
ハ)
スクワラン 15 質量%
リゾレシチン 0.5質量%
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、界面活性剤フリーで安定性に優れる乳化形態の皮膚外用剤に応用できる。
【出願人】 【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
【住所又は居所】静岡県静岡市駿河区弥生町6番48号
【出願日】 平成16年9月8日(2004.9.8)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−76899(P2006−76899A)
【公開日】 平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願番号】 特願2004−260349(P2004−260349)