| 【発明の名称】 |
ペット寄生虫の治療・予防用組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】ジャン−ピエール エシュガレー
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| 【要約】 |
【課題】動物の体の一部に投与するだけで体全体に拡散し、乾燥し、結晶化現象が起きず、毛皮の外観に影響を与えず、毛皮がべとつかないペット、特にネコとイヌに寄生する寄生虫を抑制および駆除する寄生虫の治療または予防用組成物。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記a)〜d)を溶液状態で含有するペット寄生虫の治療または予防用組成物: a) 〔化1〕で表される殺虫活性物質: 【化1】
(ここで、 R1はハロゲン原子、CNまたはメチル基を表し、 R2はS(O)R3、4,5-ジシアノイミダゾール-2-イルまたはハロアルキル基を表し、ここで、R3はアルキルまたはハロアルキル基を表し、 R4は水素またはハロゲン原子を表すか、NR5R6、S(O)mR7、C(O)R7またはC(O)OR7、アルキル、ハロアルキル、OR8または−N=C(R9)(R10)を表し、ここで、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子、アルキル、ハロアルキル、C(O)アルキル、S(O)rCF3、アシルまたはアルコキシカルボニル基を表すか、R5とR6とが一緒になって2価のアルキレン基を作り、このアルキレン基は酸素、硫黄のような2価のヘテロ原子を1つまたは2つを含むことができ、R7はアルキルまたはハロアルキル基を表し、R8はアルキル、ハロアルキル基または水素原子を表し、R9はアルキル基または水素原子を表し、R10は単数または複数のハロゲン原子またはOH、−O−アルキル、−S−アルキル、シアノまたはアルキル等の基で置換されていてもよいフェニルまたはヘテロアリール基を表し、 yはハロゲン原子、ハロアルキルまたはハロアルコキシ基、例えば低級ハロアルコキシ基またはSF5基を表し、ここで、 (1) yはフェニル環の2および6の位置でCNまたはNO2になることができ、 (2) フェニル環の2の位置の炭素は3価の窒素原子で置換でき、 (3) yはフェニル環の4に位置でS(O)qCF3になることができ、好ましくはハロアルキル、ハロアルコキシまたはSF5であり、 m、n、qおよびrは互いに独立に0、1または2の整数を表し、 pは1、2、3、4または5、好ましくは1、2または3、特に3の整数であり、 ただし、 R1がメチルの場合は、R3がハロアルキルで、R4がNH2で、pが2で、6位にあるyがClで、4位にあるyがCF3で、フェニル基の2位置にある炭素がNで置換されているか、R2が 4,5-ジシアノイミダゾール-2-イルで、R4がClで、pが3で、6位にあるyがClで、4位にあるyがCF3で、フェニル基の2位にある炭素が=C−Clで置換されている)、 b) 結晶化阻害剤: この結晶化阻害剤は、下記 c) で定義される溶媒中に式(I) の化合物を10%(W/V) 、この結晶化阻害剤を10%添加した溶液Aの 0.3 ml をガラススライドに付け、20℃で24時間放置した後にガラススライド上を肉眼で観察した時に、観察可能な結晶の数が10個以下、好ましくはゼロであり、 c) 誘電率が10〜35、好ましくは20〜30である有機溶媒、 d) 沸点が100 ℃以下、好ましくは80℃以下で、誘電率が10〜40、好ましくは20 〜30の乾燥促進剤となる有機共溶媒。 【請求項2】 組成物中に式(I) で表される化合物が1〜20%(w/v) 、好ましくは5〜15%の割合で存在する請求項1に記載の組成物。 【請求項3】 組成物中に結晶化阻害剤が1〜20%(w/v) 、好ましくは5〜15%の割合で存在する請求項1または2に記載の組成物。 【請求項4】 有機溶媒を加えて組成物全体を100 %にする請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項5】 共溶媒d)/溶媒c)の重量比が1/15〜1/2である請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項6】 組成物中の水が0〜30%(v/v) 、好ましくは0〜5%である請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項7】 抗酸化剤をさらに含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項8】 抗酸化剤を 0.005〜1%(W/V)、好ましくは0.01〜0.05%の割合で含む請求項7に記載の組成物。 【請求項9】 有機溶媒c)が、アセトン、アセトニトリル、ベンジルアルコール、ブチルジグリコール、ジメチルアセタミド、ジメチルホルムアミド、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、エタノール、イソプロパノール、メタノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、モノメチルアセタミド、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリオキシエチレングリコール、プロピレングリコール、2-ピロリドン、特にN-メチルピロリドン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール、ジエチルフタレートおよびこれらの溶媒の少なくとも二つの混合物で構成される群から選択される請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項10】 結晶化阻害剤 b) が下記(1)〜(5)構成される群の中から選択され、好ましくは少なくともその2種類の混合物である請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物: (1) ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル/ビニルピロリドン共重合体、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、マンニトール、グリセロール、ソルビトール、ポリオキシエチレン化されたソルビタンエステル、レシチン、カルボキシメチルセルロースNa、アクリル誘導体、例えばメタクリレート、 (2) アルカリステアレートのようなアニオン界面活性剤、特にステアリン酸ナトリウム、カリウムまたはアンモニム、ステアリン酸カルシウム、トリエタノールアミンステアレート、ソジウムアビエテート、アルキルサルフェート、特にソジウムラウリルサルフェートおよびソジウムセチルサルフェート、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ソジウムジオクチルスルホスクシネート、脂肪酸、特にやし油に由来する脂肪酸、 (3) カチオン界面活性剤、例えばN+R’R”R'”R””Y-で表される水溶性の第4級アンモニウム塩(ここで、Rは水酸化されていてもよい炭化水素基、Y-は強酸のアニオン、例えばハロゲン化物のアニオン、硫酸イオンおよびスルホン酸イオンである)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、 (4) 非イオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレン化されていてもよいソルビタンエステル、特にポリソルベート80、ポリオキシエチレン化されたアルキルエーテル、ポリエチレングリコールステアレート、ヒマシ油のポリオキシエチレン化誘導体、ポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレン化された脂肪アルコール、ポリオキシエチレン化された脂肪酸、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、 (5) 両性界面活性剤、例えばラウリル置換されたベタイン化合物。 【請求項11】 結晶化阻害剤が重合性膜形成剤と、界面活性剤とを含む結晶化阻害剤系で構成される請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項12】 重合性膜形成剤が下記(1)〜(3)で構成される群の中から選択される請求項11に記載の組成物: (1) ポリビニルピロリドン、 (2) ポリビニルアルコール、 (3) 酢酸ビニル/ビニルピロリドン共重合体 【請求項13】 界面活性剤が非イオン性界面活性剤である請求項11または12に記載の組成物。 【請求項14】 界面活性剤がポリオキシエチレン化されたソルビタンエステル、例えばポリソルベートである請求項13に記載の組成物。 【請求項15】 結晶化阻害剤がポリビニルピロリドンとポリソルベート、好ましくはポリソルベート80との混合物である請求項14に記載の組成物。 【請求項16】 溶媒c)がグリコールエーテルである請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項17】 溶媒c)がジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびジプロピレングリコールモノメチルエーテルで構成される群の中から選択される請求項16に記載の組成物。 【請求項18】 共溶媒d)が無水エタノール、イソプロパノール、メタノールで構成される群から選択される請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項19】 ブチル化されたヒドロキシアニソール、ブチル化されたヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、ソジウムメタビサルフアイト、プロピルガレート、ソジウムチオサルフェートおよびこれらの2つ以下の混合物で構成される群の中から選択される抗酸化剤をさらに含む請求項1〜18のいずれか一項に記載の組成物。 【請求項20】 殺虫活性物質が〔化2〕に対応する請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物: 【化2】
(ここで、 R1はハロゲン原子、CNまたはメチル基を表し、 R2はS(O)nR3、4,5-ジシアノイミダゾール-2- イルまたはハロアルキルを表し、 R3はアルキルまたはハロアルキル基を表し、 R4は水素、ハロゲン原子を表すか、NR5R6、S(O)mR7、C(O)R7またはC(O)OR7、アルキル、ハロアルキル、OR8または−N=C(R9)(R10)を表し、ここで、 R5およびR6は独立に水素原子、アルキル、ハロアルキル、C(O)アルキル、S(O)rCF3またはアルコキシカルボニル基を表すか、R5とR6とが一緒になって2価のアルキレン基を形成し、このアルキレン基は酸素または硫黄のような2価のヘテロ原子を1つまたは2つ含むことができ、 R7はアルキルまたはハロアルキル基を表し、 R8はアルキル、ハロアルキル基または水素原子を表し、 R9はアルキル基または水素原子を表し、 R10は単数または複数のハロゲン原子またはOH、−O−アルキル、−S−アルキル、シアノまたはアルキル等の基によって置換されていてもよいフェニルまたはヘテロアリール基を表し、 R11とR12は互いに独立に水素またはハロゲン原子を表し、場合によってはCNまたはNO2を表すこともできるが、Hまたはハロゲンが好ましく、 R13はハロゲン原子またはハロアルキル、ハロアルコキシ、S(O)qCF3またはSF5基を示し、 m、n、qおよびrは互いに独立に0、1または2の整数表し、 Xは3価の窒素原子またはラジカルC−R12を表し、この場合、炭素原子の残りの3つの原子価は芳香族環の一部を成し、 ただし、R1がメチルの場合には、R3がハロアルキルで、R4がNH2で、R11がClで、R13がCF3で、XがNであるか、R2が4,5-ジシアノイミダゾール-2- イルで、R4がClで、R11がClで、R13がCF3で、Xが=C−Clである)。 【請求項21】 式(I) または(II)で表される化合物が 1-[4-CF3-2,6-Cl2フェニル]-3-シアノ-4-[CF3-SO]5-NH2ピラゾールである請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は寄生虫に寄生された動物の治療と寄生される可能性のある動物の予報のための組成物に関するものであり、特に、ペット、特にネコとイヌに寄生する寄生虫を抑制および駆除する組成物に関するものである。 【背景技術】 【0002】 ペットには下記a)〜c)の一種または複数の寄生虫が寄生することが多い: a) ネコノミ、イヌノミ(Ctenocephalides felis, Cteno-cephalides種等) b) ダニ(Rhipicephalus種, Ixodes種, Dermacentor 種, Amblyoma種等) c) 皮膚の爛れをおこす寄生虫(Demodex種,Sarcoptes種,Otodectes種等) ノミは動物に大きなストレスを与え、健康上有害であり、さらには病原体、例えばイヌサナダムシ(Dipylidium caninum)を媒介して人間に害を与えることもある。 ダニも同様に動物に大きなストレスを与え、健康上有害である。ダニは人間にとっても有害であるが、ダニによる最も深刻な問題は、それらが人間と同様動物にも害を与える病原体を媒介する点にある。予防が必要な病気としてはボレリア病(Borrelis burgdorferi によって引き起こされるライム病) 、バベシア病(またはピロプラズマ病, Babesia 種によって起こる)、リケッチア病(ロッキー山紅斑熱としても知られる)を挙げることができる。ダニは麻痺性および炎症性の毒素を放出することもあり、これらの毒素は時として死に致らしめる。 皮膚の爛れを起こす寄生虫は特に駆除が困難である。その理由はそのような寄生虫に作用する活性物質の数が非常に少なく、さらに頻繁に治療する必要があるためである。 【0003】 多くの殺虫剤が知られているが、その活性は平均的であり、価格もまちまちである。しかし、これらの殺虫剤、例えばカーバメート、有機リン化合物、ピレスロイドなどを使用していると抵抗を獲得することが多い。 【0004】 WO-A-87/03781 および EP-A-0,295,117 号には、抗寄生虫活性を含む広範囲の活性を有する多数のN-フェニルピラゾール類が記載されている。 【特許文献1】国際特許公開第WO-A-87/03781号公報 【特許文献2】欧州特許第EP-A-0,295,117 号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明の目的は効果が高く且つ使用が容易な動物の治療および予防のための新規な抗寄生虫組成物を提供することにある。 本発明の他の目的はおおきさや毛皮の種類とは無関係に、全ての種類の家畜に容易に使用できる組成物を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は動物の身体全体に散布する必要のない効果的な組成物を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は動物の体の一部に投与するだけで体全体に拡散し、乾燥し、しかも、結晶化現象が起きないような組成物を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は乾燥後に毛皮の外観に影響を与えない組成物、特に結晶が残らず、毛皮がべとつかないような組成物を提供することにある。 上記目的は本発明によって達成される。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は寄生虫に寄生された家畜の治療および寄生される可能性のある家畜の予防に有用な抗寄生虫組成物をすぐに使用可能な溶液の形で提供する。本発明組成物は下記a)〜d)を溶液状態で含んでいる: a) 〔化3〕で表される殺虫活性物質: 【化3】
【0007】 (ここで、 R1はハロゲン原子、CNまたはメチル基を表し、 R2はS(O)nR3、4,5-ジシアノイミダゾール-2-イルまたはハロアルキル基を表し、ここで、R3はアルキルまたはハロアルキル基を表し、 R4は水素またはハロゲン原子を表すか、NR5R6、S(O)mR7、C(O)R7またはC(O)OR7、アルキル、ハロアルキル、OR8または−N=C(R9)(R10)を表し、ここで、R5およびR6はそれぞれ独立に水素原子、アルキル、ハロアルキル、C(O)アルキル、S(O)rCF3、アシルまたはアルコキシカルボニル基を表すか、R5とR6とが一緒になって2価のアルキレン基を作り、このアルキレン基は酸素、硫黄のような2価のヘテロ原子を1つまたは2つを含むことができ、R7はアルキルまたはハロアルキル基を表し、R8はアルキル、ハロアルキル基または水素原子を表し、R9はアルキル基または水素原子を表し、R10は単数または複数のハロゲン原子またはOH、−O−アルキル、−S−アルキル、シアノまたはアルキル等の基で置換されていてもよいフェニルまたはヘテロアリール基を表し、 【0008】 yはハロゲン原子、ハロアルキルまたはハロアルコキシ基、例えば低級ハロアルコキシ基またはSF5基を表し、ここで、 (1) Yはフェニル環の2および6の位置でCNまたはNO2になることができ、 (2) フェニル環の2の位置の炭素は3価の窒素原子で置換でき、 (3) yはフェニル環の4に位置でS(O)qCF3になることができ、好ましくはハロアルキル、ハロアルコキシまたはSF5であり、 m、n、qおよびrは互いに独立に0、1または2の整数を表し、 pは1、2、3、4または5、好ましくは1、2または3、特に3の整数であり、 ただし、 R1がメチルの場合は、R3がハロアルキルで、R4がNH2で、pが2で、6位にあるyがClで、4位にあるyがCF3で、フェニル基の2位置にある炭素がNで置換されているか、R2が 4,5-ジシアノイミダゾール-2-イルで、R4がClで、pが3で、6位にあるyがClで、4位にあるyがCF3で、フェニル基の2位にある炭素が=C−Clで置換されている)。 〔化3〕の化合物は組成物中に1〜20%、好ましくは5〜15%(%は単位体積 重量:W/V)で存在することができる。 【0009】 b) 結晶化阻害剤:この結晶化阻害剤は1〜20%(W/V)、好ましくは5〜15%の割合で存在し且つ下記の試験を満足する:下記 c) で定義される溶媒中に式(I) の化合物を10%(W/V) 、この結晶化阻害剤を10%添加した溶液Aの0.3 ml をガラススライドに付け、20℃で24時間放置した後にガラススライド上を肉眼で観察した時に、観察可能な結晶の数が10個以下、好ましくはゼロである。 c) 誘電率が10〜35、好ましくは20〜30である有機溶媒。組成物の残りの部分は全てこの溶媒 c) である。 d) 沸点が100 ℃以下、好ましくは80℃以下で、誘電率が10〜40、好ましくは20〜30の乾燥促進剤となる有機共溶媒。 この共溶媒は組成物中に d)/c)の重量比(w/w) が1/15〜1/2となる割合で存在することができ、乾燥促進剤の役目をするために揮発性で、水および/または溶媒c)と混和性がある。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 殺虫活性物質は〔化4〕に対応するのが好ましい: 【化4】
【0011】 (ここで、 R1はハロゲン原子、CNまたはメチル基を表し、 R2はS(O)nR3、4,5-ジシアノイミダゾール-2- イルまたはハロアルキルを表し、 R3はアルキルまたはハロアルキル基を表し、 R4は水素、ハロゲン原子を表すか、NR5R6、S(O)mR7、C(O)R7またはC(O)OR7、アルキル、ハロアルキル、OR8または−N=C(R9)(R10)を表し、ここで、 【0012】 R5およびR6は独立に水素原子、アルキル、ハロアルキル、C(O)アルキル、S(O)rCF3またはアルコキシカルボニル基を表すか、R5とR6とが一緒になって2価のアルキレン基を形成し、このアルキレン基は酸素または硫黄のような2価のヘテロ原子を1つまたは2つ含むことができ、 R7はアルキルまたはハロアルキル基を表し、 R8はアルキル、ハロアルキル基または水素原子を表し、 R9はアルキル基または水素原子を表し、 R10は単数または複数のハロゲン原子またはOH、−O−アルキル、−S−アルキル、シアノまたはアルキル等の基によって置換されていてもよいフェニルまたはヘテロアリール基を表し、 【0013】 R11とR12は互いに独立に水素またはハロゲン原子を表し、場合によってはCNまたはNO2を表すこともできるが、Hまたはハロゲンが好ましく、 R13はハロゲン原子またはハロアルキル、ハロアルコキシ、S(O)qCF3またはSF5基を示し、 m、n、qおよびrは互いに独立に0、1または2の整数表し、 Xは3価の窒素原子またはラジカルC−R12を表し、この場合、炭素原子の残りの3つの原子価は芳香族環の一部を成し、 ただし、R1がメチルの場合には、R3がハロアルキルで、R4がNH2で、R11がClで、R13がCF3で、XがNであるか、R2が4,5-ジシアノイミダゾール-2- イルで、R4がClで、R11がClで、R13がCF3で、Xが=C−Clである)。 【0014】 〔化3〕〔化4〕の化合物で定義のアルキル基は一般に1〜6個の炭素原子を含む。R5とR6に相当する2価のアルキレンラジカルとR5およびR6が結合する窒素原子とで形成されるリングは一般に5、6または7員環である。 より好ましいものはR1がCNで、R3がハロアルキルで、R4がNH2で、R11とR12は互いに独立にハロゲン原子で、R13はハロアルキルのものである。また、XがC−R12であるのが好ましい。 本発明で最も好ましい〔化3〕の化合物Aは、1-[2,6-Cl2-4-CF3フェニル] 3-CN-4-[SO-CF3]-5-NH2ピラゾール、慣用名フィプロニルである。 〔化3〕の化合物は特許文献1(WO-A-87/3781)や下記文献に記載の方法および化学合成の専門家が適宜行いえる他任意の方法で合成することができる。 【特許文献3】国際特許公開第WO-A-93/6089号公報 【特許文献4】国際特許公開第WO-A-94/21606号公報 【特許文献5】欧州特許第EP-A-295,117号公報 【0015】 当業者はケミカルアブストラクツ(Chemical Abstracts)とその中で引用されている文献の内容を全て自由に使用できれば、本発明化合物を化学的に製造することができるはずである。 好ましくはないが、本発明組成物は水を 0〜30%(単位体積容積V/V)、特に0〜5%の比率で含むことができる。 組成物は空気酸化を防ぐための抗酸化剤をさらに含むことができる。この抗酸化剤は0.005 〜1%(W/V)、好ましくは0.01〜0.05%の割合で存在することができる。 本発明組成物はペット、特にネコおよびイヌを対象にするもので、一般に皮膚に塗布することによって(スポットオン方式またはポアオン方式で)投与されるが、この投与は一般に表面積10cm2以下、特に5〜10cm2の領域に対して行う局所投与で、好ましくは動物の両肩の間の2箇所に塗布する。本発明組成物は塗布後に動物体全体に拡散し、その後は結晶化せずに乾燥するので毛皮の外観が変化することはなく、特に白い付着物は観察されず、汚れた様子は全くなく、手触りを損なうこともない。 【0016】 本発明組成物はその効果および作用速度と、塗布・乾燥後の動物毛皮外観に優れているという点において特に有利である。 本発明で使用可能な有機溶媒c)としては特に、アセトン、アセトニトリル、ベンジルアルコール、ブチルジグリコール、ジメチルアセタミド、ジメチルホルムアミド、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、エタノール、イソプロパノール、メタノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、モノメチルアセタミド、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリオキシエチレングリコール、プロピレングリコール、2-ピロリドン、特にN-メチルピロリドン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール、ジエチルフタレートまたはこれら溶媒の少なくとも二種類の混合物を挙げることができる。 好ましい溶媒c)はグリコールエーテルで、特にジエチレングリコールモノエチルエーテルおよびジプロピレングリコールモノメチルエーテルである。 【0017】 本発明で使用可能な結晶化阻害剤b)としては特に下記(1)〜(5)を挙げることができる: (1) ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル/ビニルピロリドン共重合体、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、マンニトール、グリセロール、ソルビトール、ポリオキシエチレン化されたソルビタンエステル、レシチン、ソジウムカルボキシメチルセルロース、アクリル誘導体、例えばメタクリレート等。 (2) アルカリステアレート等のアニオン界面活性剤、特にステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムまたはステアリン酸アンモニム、ステアリン酸カルシウム、トリエタノールアミンステアレート、ソジウムアビエテート、アルキルサルフェート、特にソジウムラウリルサルフェートおよびソジウムセチルサルフェート、ソジウムドデシルベンゼンスルホネート、ソジウムジオクチルスルホスクシネート、脂肪酸、特にやし油に由来する脂肪酸。 【0018】 (3) カチオン界面活性剤、例えばN+R’R”R'"R""Y-で表される水溶性の第4級アンモニウム塩(ここで、Rは水酸化されていてもよい炭化水素基であり、Y-は強酸のアニオン、例えばハロゲン化物のアニオン、硫酸イオンおよびスルホン酸イオンである。使用可能なカチオン界面活性剤としてはセチルトリメチルアンモニウムブロミドがある。 (4) 非イオン性界面活性剤、例えばポリオキシエチレン化されていてもよいソルビタンエステル等、特にポリソルベート80、ポリオキシエチレン化されたアルキルエーテル、ポリエチレングリコールステアレート、ヒマシ油のポリオキシエチレン化誘導体、ポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレン化された脂肪アルコール、ポリオキシエチレン化された脂肪酸、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体。 (5) 両性界面活性剤、例えばラウリル置換されたベタイン化合物。 好ましくは上記結晶化阻害剤の少なくとも2種類の混合物を用いる。 【0019】 特に好ましい方法は結晶化阻害剤系すなわちポリマータイプの膜形成剤と界面活性剤との組み合わせを用いるものである。 界面活性剤は結晶化阻害剤b)として上記で挙げた化合物から選択する。ポリマータイプの膜形成剤としては下記(1)〜(3)を挙げることができる: (1) 各種グレードのポリビニルピロリドン (2) ポリビニルアルコール (3) 酢酸ビニル/ビニルピロリドン共重合体。 【0020】 界面活性剤としては特に非イオン性界面活性剤が挙げられる。好ましくはポリオキシエチレン化されたソルビタンエステル、特に各種グレートのポリソルベート、例えばポリソルベート80を挙げることができる。被膜形成剤および界面活性剤は上記の結晶化阻害剤全量の範囲内で同量またはほぼ等量だけ使用することができる。 この系は毛の表面に結晶を残さず、毛皮の美的外観を保つという目的が達成できるという特筆すべき利点を有している。すなわち、活性物質の濃度が高いにも係わらず、毛皮がくっつき合ったりベト付いた外観にならない。 【0021】 共溶媒d)としては無水エタノール、イソプロパノール (2-プロパノール) 、メタノールを挙げることができる。 抗酸化剤としては標準的な薬剤を用いることができるが、特にブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、ソジウムメタバイスルフィット、プロピルガレート、ソジウムチオサルフェートおよびこれらの抗酸化剤の2種以下の混合物を使用することができる。 本発明組成物は一般に上記定義の成分を単に混合して調製されるが、初めに活性物質を主溶媒に混合し、次いでその他の成分またはアジュバントを添加するのが有利である。 【0022】 本発明の他の対象は、寄生虫に寄生された動物の治療方法および寄生虫に対する予防方法において、本発明組成物の有効量を動物に局部的に塗布することを特徴とする方法にある。塗布は2箇所および/または動物の背中の両肩の間に行うのが有利である。 寄生虫だけでなくその残骸や排泄物を除去して動物の毛や皮膚をきれいにする場合の上記方法は非治療的目的になるが、この場合には動物の毛皮は外観、触感ともに良くなり、その結果、家の中でのノミの繁殖を防ぐことができる。 病源となる寄生生物による疾患の治療で使う場合には治療目的になる。投与量は動物の体重に応じて決まり、約 0.3〜1mlであり、ネコでは約0.5 ml、イヌでは0.3 〜3mlにするのが好ましい。 組成物の投与量は〔化3〕表される化合物の投与量で1kg当り 0.3〜60mg、特に5〜15mgにするのが好ましい。 【実施例】 【0023】 以下、本発明の実施例を説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。 実施例1〜12 実施例1〜12で用いた組成物は〔表1〕に示してある。 【0024】 【表1】
【0025】 例えば実施例1の配合物でqs (quantum sufficit: 十分な量)と表されたジエチレングリコールモノエチルエーテルの量は約75cm3である。 下記成分を攪拌しながら混合する: 活性成分 1-[4-CF3-2,6-Cl2フェニル]- 3-シアノ-4-[CF3-SO-]-5-NH2ピラゾール 10g エタノール 全量 ジエチレングリコールモノエチルエーテルまたは ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(溶媒) 60cm3 ポリビニルピロリドン (登録商標 Kollidon 17PF BASF Germany社製) 全量 ポリソルベート80(登録商標 Tween ICI 社製) 全量 ブチル化ヒドロキシアニソール(存在する場合) 全量 ブチル化ヒドロキシトルエン(存在する場合) 全量 【0026】 ジエチレングリコールモノエチルエーテルまたはジプロピレングリコールモノメチルエーテルを用いて混合物を100cm3にする(実施例1ではこれは残量である約15cm3に相当する)。 各混合物は濃縮溶液Sを構成する。 体重7、14および28kgの3頭のイヌにそれぞれ100 匹のノミを寄生させた。2日後、両肩の間のきこう(肩甲骨間の隆起)付近の皮膚の面積約5cm2の領域に体重1kgあたり 0.1 ml の溶液Sを局所的に投与した。完全に乾燥するのに要する24時間が経過した後に皮膚に溶液を付着させた領域とその他の領域とを比較したが、元の状態に比べてイヌの毛皮の外観に変化は見られなかった。特に、動物の毛皮に触った時にべとつきや粘着感がなく、毛皮にゴワゴワした毛束が見られなかった。 【0027】 治療から24時間後にイヌの毛を櫛ですき、存在するノミを回収してカウントした。さらに、治療後一週間おきに上記と同様な方法で動物に再度ダニを寄生させた。この処置を行う度に、その24時間後に動物の毛を櫛ですいてその時点で存在しているノミをカウントした。 本発明による治療を行わなかった対照群と比べた場合の本発明によるノミ固体数の減少率は13週間以上に渡って約95%以上の値が維持された。 【0028】 実施例12〜24 実施例12〜24は〔表1〕の実施例1〜12を実施例12〜24に代え、活性成分の量を12.5gにするだけでよく、他の成分量は変わらない。ただし、全量を100cm3にするための溶媒量は相違する。すなわち、下記成分を攪拌しながら混合した: 実施例1の化合物 12.5 g エタノール 全量 ジエチレングリコールモノエチルエーテルまたは ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 60cm3 ポリビニルピロリドン 全量 ポリソルベート80 全量 ブチル化ヒドロキシアニソール(存在する場合) 全量 ブチル化ヒドロキシトルエン(存在する場合) 全量 ジエチレングリコールモノエチルエーテルまたはジプロピレングリコールモノメチルエーテルを用いて混合物の全量を100cm3にした。 各混合物を実施例1と同じ条件下で使用したところ、同等な結果が得られた。対照群と比べた場合のノミ固体数の減少率は24時間以内で約95%以上の値が得られた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】503365659 【氏名又は名称】メリアル エス アー エス
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| 【出願日】 |
平成17年11月16日(2005.11.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092277 【弁理士】 【氏名又は名称】越場 隆
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| 【公開番号】 |
特開2006−63087(P2006−63087A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月9日(2006.3.9) |
| 【出願番号】 |
特願2005−331338(P2005−331338) |
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