| 【発明の名称】 |
むくみ改善剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】江連 智暢 【住所又は居所】神奈川県横浜市金沢区福浦2−12−1 株式会社資生堂リサーチセンター(金沢八景)内
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| 【要約】 |
【課題】優れたむくみを改善する作用を有し、皮膚外用剤等の形態で使用可能なむくみ改善剤及び優れたむくみ改善効果を有するむくみ改善用皮膚外用剤を提供すること。
【解決手段】スフィンゴシン誘導体からなるむくみ改善剤。前記むくみ改善剤におけるスフィンゴシン誘導体としては、スフィンゴシン−1−リン酸等が挙げられる。さらに、本発明はスフィンゴシン誘導体を含有するむくみ改善用皮膚外用剤であり、前記むくみ改善用皮膚外用剤におけるスフィンゴシン誘導体としては、スフィンゴシン−1−リン酸等が挙げられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スフィンゴシン誘導体からなるむくみ改善剤。 【請求項2】 スフィンゴシン誘導体がスフィンゴシン−1−リン酸である請求項1記載のむくみ改善剤。 【請求項3】 スフィンゴシン誘導体を含有するむくみ改善用皮膚外用剤。 【請求項4】 スフィンゴシン誘導体がスフィンゴシン−1−リン酸である請求項3記載のむくみ改善用皮膚外用剤。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、むくみ改善剤及びむくみ改善用皮膚外用剤に関する。 【背景技術】 【0002】 朝起きたときに顔がむくんでいたり、夕方になると足がむくんだりする体のむくみは健康上好ましくないばかりか、美容の大敵でもある。むくみは、栄養素や酸素と一緒に毛細血管の外へもれだした血管中の水分が、静脈やリンパ液の中にスムーズに回収されなくなり、細胞と細胞の間に必要以上にたまってしまった状態であり、なかでも足は血液循環が悪くなりやすく、重力の影響で特にむくみやすい。むくみをそのままむくんだままにしておくと、周囲の毛細血管が圧迫されてさらにむくみが進行し、体の不調を招いたりする。 【0003】 従来、マッサージ等により血液やリンパ液の循環をよくして、水分の排出をスムーズにしてあげることによって、むくみを解消している。また、薬剤、植物抽出物等がむくみ改善に有効とされており、例えば、α−グリコシル化ルチンを有効成分とするむくみ改善剤(特許文献1参照)、α−グリコシル化ヘスペリジンを有効成分とするむくみ改善剤(特許文献2参照)、茯苓を有効成分とするむくみ改善剤(特許文献3参照)、ミシマサイコ属(Bupleurum)に属する植物の抽出物、ジュズダマ属(Coix)に属する植物の抽出物、トウモロコシ属(Zea)に属する植物の抽出物、および乳精抽出物の中から選ばれる1種または2種以上を含む、皮膚むくみ改善剤(特許文献4参照)、ショウブ(Acorus)属(ショウブ(Acoruscalamus L.)、セキショウ(Acorus gramineus Soland)等)、マンサク(Hamamelis)属(ハマメリス(Hamamelisvirginiana L.)等)、ミカン(Citrus)属(トウヒ(Citrus aurantium L.)等)、サンショウ(Zanthoxylum)属(サンショウ(Zanthoxylumpiperitum L.DC.)等)、パパイヤ(Carica)属(パパイヤ(Carica papaya L.)等)、ブドウ(Vitis)属(ブドウ(Vitisvinifera L.)等)、イブキジャコウソウ(Thymus)属(タイム(Thymus serpyllum L.)等)、マツ(Pinus)属(セイヨウアカマツ(Pinussylvestris L.)等)、アキギリ(Salvia)属(ヒゴロモソウ(Salvia splendens Sellow )等)に属する植物の抽出物の1種又は2種以上を配合することを特徴とするむくみ改善剤(特許文献5参照)等の技術が開示されている。 【0004】 しかしながら、現在までに多くの試みがなされているにもかかわらず、むくみ改善効果は必ずしも充分なものではなく、より有効なむくみを改善する薬剤が望まれている。 【0005】 【特許文献1】特開平10−182468号公報 【特許文献2】特開平10−218777号公報 【特許文献3】特開2000−239138号公報 【特許文献4】特開2003−14739号公報 【特許文献5】特開2004−35425号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、優れたむくみを改善する作用を有し、皮膚外用剤等の形態で使用可能なむくみ改善剤及び優れたむくみ改善効果を有するむくみ改善用皮膚外用剤を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、スフィンゴシン誘導体にむくみを改善する優れた作用があることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0008】 すなわち、本発明は、スフィンゴシン誘導体からなるむくみ改善剤である。 【0009】 前記むくみ改善剤におけるスフィンゴシン誘導体は、スフィンゴシン−1−リン酸であることが好ましい。 【0010】 さらに、本発明は、スフィンゴシン誘導体を含有するむくみ改善用皮膚外用剤である。 【0011】 前記むくみ改善用皮膚外用剤におけるスフィンゴシン誘導体は、スフィンゴシン−1−リン酸であることが好ましい。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、むくみ改善作用を有した新規なむくみ改善剤が得られる。前記むくみ改善剤は皮膚外用剤に配合され、むくみ改善用皮膚外用剤として、優れたむくみ改善効果を発揮する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、本発明の実施形態について詳述する。 【0014】 本発明で用いられるスフィンゴシン誘導体としては広義のスフィンゴ脂質等が挙げられる。広義のスフィンゴ脂質は、長鎖塩基であるスフィンゴイドを持つ脂質の総称であり、スフィンゴイドのアミノ基に不均一な鎖長の長鎖脂肪酸が酸アミド結合したセラミド構造を共通骨格として持つ。前記広義のスフィンゴ脂質としては、例えば、狭義のスフィンゴ脂質、リゾスフィンゴ脂質等が挙げられる。前記狭義のスフィンゴ脂質は、セラミド及びその類縁体であるスフィンゴ糖脂質、スフィンゴリン脂質(スフィンゴホスフォノリピドを含む)があり、例えば、セラミド、セラミド−1−リン酸、スフィンゴミエリン、スフィンゴ糖脂質等が挙げられる。また、前記リゾスフィンゴ脂質としては、スフィンゴシン、スフィンゴシン−1−リン酸、リゾスフィンゴミエリン、リゾスフィンゴ糖脂質等が挙げられる。 【0015】 これらのスフィンゴシン誘導体のうち、本発明においては、広義のスフィンゴ脂質が好ましく、さらに好ましくはリゾスフィンゴ脂質であり、特にスフィンゴシン−1−リン酸が好ましい。 【0016】 本発明に係るスフィンゴシン誘導体は、後で証明するように優れたむくみ改善作用を有し、むくみ改善剤としての用途を有する。したがって、本発明に係るむくみ改善剤はスフィンゴシン誘導体からなる。前記むくみ改善剤は、幅広い分野に応用することができ、皮膚外用投与あるいは経口投与により、むくみを改善する効果を発揮する。前記分野としては、例えば、化粧料、医薬部外品、医薬品、食品等が挙げられる。 【0017】 本発明に係る前記スフィンゴシン誘導体は、特に皮膚外用剤に配合され、むくみ改善用皮膚外用剤として、優れたむくみを改善する効果を発揮する。したがって、本発明の一つはスフィンゴシン誘導体を含有するむくみ改善用皮膚外用剤である。 【0018】 本発明において、むくみ改善用皮膚外用剤である場合のスフィンゴシン誘導体の配合量は皮膚外用剤全量中0.0001〜3.0質量%が好ましい。この範囲であれば、スフィンゴシン誘導体を安定に配合することができ、かつ優れたむくみ改善効果を発揮させることができる。スフィンゴシン誘導体のさらに好ましい配合量は、前記安定配合、むくみ改善効果の観点から皮膚外用剤全量中0.001〜1.0質量%である。 【0019】 前記皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で上記成分の他、通常の化粧料及び医薬品等に用いられる成分を適宜配合することができる。適宜配合成分としては、例えば、油分、界面活性剤、保湿剤、アルコール類(多価アルコール、低級アルコール等)、粉末、顔料、糖類、紫外線吸収剤、アミノ酸類、ビタミン類、皮膚賦活剤、血行促進剤、植物抽出物、有機酸、有機アミン、金属イオン封鎖剤、清涼剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、香料、水等が挙げられる。 【0020】 前記むくみ改善用皮膚外用剤の剤型は、溶液(水溶液、アルコール水溶液、油液等)系、可溶化系、乳化系、ゲル系、軟膏系、エアゾール系、水−油2層系、水−油−粉末3層系等、幅広い剤型を取り得る。 【0021】 前記皮膚外用剤は、軟膏、乳液、ジェル、クリーム、エッセンス(美容液)、溶液、パック・マスク等の形態で、皮膚化粧料、皮膚外用医薬部外品、皮膚外用医薬品等として応用される。 【0022】 前記皮膚外用剤は常法に従って製造することができる。 【実施例】 【0023】 以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、配合量は質量%である。 【0024】 [むくみ改善の有効性試験] (方法) ネンブタール麻酔したラットの後肢皮下に、エバンスブルー(2mg/mL)を含むむくみ誘発物質(ラット血漿)を100μL投与し、人工的にむくみを形成させる。ラット血漿の投与と同時に、ラット血漿に対して1/100量のスフィンゴシン−1−リン酸のエタノール溶液を投与する。投与直前と投与1時間後にプレシスモメーター(ユニコン)にて肢質量を測定し、むくみ率を以下の式より算出した。ラットは1群5匹で、平均をとったものをグラフに示した。 むくみ率(%)=[(投与1時間後肢質量−投与前肢質量)/投与前肢質量]×100 【0025】 (結果) 試験結果を図1に示した。対照はエタノールのみで、むくみに対する効果は認められなかったが、1ng/mLのスフィンゴシン−1−リン酸はむくみ改善効果が認められた。 【0026】 以下に、スフィンゴシン誘導体を含有した本発明のむくみ改善用皮膚外用剤の処方例を実施例として示す。いずれのむくみ改善用皮膚外用剤もむくみ改善効果が認められた。 【0027】 [処方例1]O/W型乳液 成分 配合量(質量%) スフィンゴシン−1−リン酸 0.1 ジメチルポリシロキサン 3.0 デカメチルシクロペンタシロキサン 4.0 エタノール 15.0 グリセリン 6.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ポリオキシエチレンメチルグルコシド 3.0 ヒマワリ油 1.0 スクワラン 2.0 イソステアリルアルコール 5.0 セバシン酸ジイソプロピル 0.5 水酸化カリウム 0.1 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン 0.1 カフェイン 1.0 セイヨウオトギリソウエキス 0.5 グリチルリチン酸ジカリウム 0.05 ビワ葉エキス 0.1 L−グルタミン酸ナトリウム 0.05 ウイキョウエキス 0.1 酵母エキス 0.1 ラベンダー油 0.1 ジオウエキス 0.1 ジモルホリノピリダジノン 0.1 メントール 1.0 キサンタンガム 0.1 カルボキシビニルポリマー 0.1 アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(注) 0.1 色材 適量 パラベン 適量 精製水 残余 【0028】 (注)ペミュレンTR−1(ノベオン(Noveon)社製) 【0029】 [処方例2]O/W型乳液 成分 配合量(質量%) スフィンゴシン−1−リン酸 0.01 ジメチルポリシロキサン 2.0 ベヘニルアルコール 1.0 バチルアルコール 0.5 グリセリン 5.0 1,3−ブチレングリコール 7.0 エリスリトール 2.0 硬化油 3.0 スクワラン 6.0 イソステアリルアルコール 5.0 ジネオペンタン酸ジプロピレングリコール 0.5 テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 2.0 イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 1.0 モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン 1.0 カフェイン 0.01 セイヨウサンザシエキス 1.0 水酸化カリウム 適量 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05 フェノキシエタノール 適量 カルボキシビニルポリマー 0.1 精製水 残余 【0030】 [処方例3]O/W型クリーム 成分 配合量(質量%) 流動パラフィン 3.0 ワセリン 1.0 ジメチルポリシロキサン 1.0 ステアリルアルコール 1.8 ベヘニルアルコール 1.6 スフィンゴシン−1−リン酸 0.01 グリセリン 8.0 ジプロピレングリコール 5.0 マカデミアナッツ油 2.0 硬化油 3.0 スクワラン 6.0 ステアリン酸 2.0 イソステアリルアルコール 10.0 ジネオペンタン酸ジエチレングリコール 1.0 ヒドロキシステアリン酸コレステリル 0.5 2−エチルヘキサン酸セチル 4.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 3.0 水酸化カリウム 0.15 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05 トリメチルグリシン 2.0 カフェイン 0.5 テオフィリン 1.0 ジュウヤクエキス 0.5 酢酸トコフェロール 0.1 甜茶エキス 0.1 パラベン 適量 エデト酸−3Na 0.05 4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 0.05 ジパラメトキシ桂皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.05 色剤 適量 カルボキシビニルポリマー 0.05 精製水 残余 【0031】 [処方例4]化粧水 成分 配合量(質量%) スフィンゴシン−1−リン酸 0.01 エチルアルコール 5.0 グリセリン 1.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル 0.2 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.03 トリメチルグリシン 1.0 ポリアスパラギン酸ナトリウム 0.1 イソステアリルアルコール 1.0 カフェイン 0.2 ドクダミエキス 0.1 チオタウリン 0.1 緑茶エキス 0.1 西洋ハッカエキス 0.1 エデト酸−3Na 0.1 カルボキシビニルポリマー 0.05 水酸化カリウム 0.02 フェノキシエタノール 適量 精製水 残余 香料 適量 【0032】 [処方例5]ジェル 成分 配合量(質量%) スフィンゴシン−1−リン酸 0.1 エチルアルコール 5.0 グリセリン 2.0 1,3−ブチレングリコール 5.0 ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール 1.0 水酸化カリウム 0.1 魚類コラーゲン 20.0 キサンチン 0.1 ウイキョウエキス 1.0 エデト酸−3Na 0.05 カルボキシビニルポリマー 0.25 パラオキシ安息香酸エステル 適量 精製水 残余 【0033】 [処方例6]含浸シート用乳液 成分 配合量(質量%) スフィンゴシン−1−リン酸 0.01 エチルアルコール 5.0 グリセリン 1.0 1,3−ブチレングリコール 8.0 キシリット 2.0 ポリエチレングリコール1500 2.0 セバシン酸ジイソプロピル 1.0 ローズマリー油 0.01 セージ油 0.1 カフェイン 5.0 ラベンダー 0.5 クエン酸 0.02 クエン酸ナトリウム 0.08 ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.01 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン 0.1 アロエ抽出液 0.1 バーチエキス 0.1 ラベンダー油 0.01 キサンタンガム 0.05 カルボキシビニルポリマー 0.15 パラオキシ安息香酸エステル 適量 精製水 残余 【0034】 [処方例7]W/O型クリーム 成分 配合量(質量%) スフィンゴシン−1−リン酸 0.01 グリセリン 1.0 キシリトール 1.0 精製水 残余 シクロメチコン 20.0 イソステアリルアルコール 10.0 ジネオペンタン酸トリプロピレングリコール 1.0 セバシン酸ジイソプロピル 1.0 ポリビニルアルコール 2.0 トリオクタノイン 3.0 セタノール 0.1 ジメチコンコポリオール 2.5 クオタニウム−18ヘクトライト 1.5 カフェイン 1.0 パラベン 適量 色剤 適量 香料 適量 【図面の簡単な説明】 【0035】 【図1】スフィンゴシン−1−リン酸の肢むくみに対するむくみ改善効果を示す図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001959 【氏名又は名称】株式会社資生堂 【住所又は居所】東京都中央区銀座7丁目5番5号
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| 【出願日】 |
平成16年8月24日(2004.8.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088214 【弁理士】 【氏名又は名称】生田 哲郎
【識別番号】100100402 【弁理士】 【氏名又は名称】名越 秀夫
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| 【公開番号】 |
特開2006−62968(P2006−62968A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月9日(2006.3.9) |
| 【出願番号】 |
特願2004−243763(P2004−243763) |
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