| 【発明の名称】 |
医学的使用 |
| 【発明者】 |
【氏名】チャランジット、バウントラ
【氏名】マルコム、スチュアート、ノブズ
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| 【要約】 |
【課題】ニューロンアポトーシス、特に知覚ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病の治療剤の提供。
【解決手段】本発明はニューロンアポトーシス、特に知覚ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病の治療におけるナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用に関する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 神経傷害後の疼痛状態の進行の遅延または停止における、ナトリウムチャンネル・アンタゴニスト(4030W92およびその酸付加塩を除く)の使用。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はニューロンアポトーシス(neuronal apoptosis)、特に知覚ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病の治療におけるナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用に関する。 【背景技術】 【0002】 欧州特許EP−0021121−A(特許文献1)では、中枢神経系(CNS)障害の治療、例えば癲癇の治療において有効な3,5−ジアミノ−6−(置換フェニル)−1,2,4−トリアジンの一群を開示している。かかるトリアジンの1つとして3,5−ジアミノ−6−(2,3−ジクロロフェニル)−1,2,4−トリアジンがあり、これはまたラモトリジンとも呼ばれている。 【0003】 欧州特許EP−0372934−A(特許文献2)では、CNS障害の治療に有用なピリミジン化合物を開示している。この出願の実施例14では5−(2,3−ジクロロフェニル)−6−トリフルオロメチル−2,4−ジアミノピリミジンが、欧州特許EP−0372934−Aの実施例18では2,4−ジアミノ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−6−フルオロメチルピリミジンが、また実施例45では5−(2,6−ジクロロフェニル)−6−メチル−2,4−ジアミノピリミジンが開示されている。 【0004】 WO97/09317(特許文献3)では、欧州特許EP−0372934−Aの実施例18のR(−)鏡像異性体であるR(−)−2,4−ジアミノ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−6−フルオロメチルピリミジン(実質的に対応するS(+)鏡像異性遺体を含まない)、すなわち式(I): 【化1】
の化合物およびその酸付加塩が開示されている。この化合物は4030W92としても知られている。 【0005】 WO98/38174(特許文献4)では、癲癇などのCNS障害の治療に有用なピリミジン誘導体、すなわち式(II): 【化2】
{式中、 R1は1以上のハロゲン原子で置換されたフェニル、ナフチルおよび1以上のハロゲン原子で置換されたナフチルからなる群から選択され;} R2は−NH2および−NHC(=O)Raからなる群から選択され; R3は−NRbRc、−NHC(=O)Raおよび水素からなる群から選択され; R4は水素、−C1−4アルキル(好ましくはメチル)、1以上のハロゲン原子で置換された−C1−4アルキル(好ましくはメチル)、−CN、−CH2OH、−CH2ORdおよび−CH2S(O)xRdからなる群から選択され; ここで、 RaはC1−4アルキルまたはC3−7シクロアルキルを表し;かつ RbおよびRcは同一であっても異なっていてもよく、水素およびC1−4アルキルから選択されるか、またはそれらが結合している窒素原子とともに6員の窒素含有複素環を形成し、この複素環はさらに1以上のC1−4アルキルで置換されてもよく; RdはC1−4アルキルまたは1以上のハロゲン原子で置換されたC1−4アルキルから選択され; xは整数0、1または2である} で示される化合物、およびその医薬上許容される誘導体 (ただし、R2が−NH2であり、かつ、R3およびR4が水素であるとき、R1は 【化3】
を表さない) が開示されている。特に好ましいのは、2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジンおよびその医薬上許容される誘導体である。 【0006】 WO99/32462(特許文献5)(PCT/EP98/08273)は中枢神経系(CNS)疾患および障害の治療に有用なトリアジン化合物、すなわち化合物5−アミノ−6−[2,3,5−トリクロロフェニル]−1,2,4−トリアジンおよびその医薬上許容される誘導体に関するものである。 【0007】 WO00/12488(特許文献6)は上記WO98/38174に開示されるもののようなピラジン化合物のカルボキシアミド誘導体、特に5−カルボキシアミド−2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジンに関するものである。 【0008】 欧州特許EP−0021121−A、EP−0372934、WO97/09317、WO98/38174、WO99/32462およびWO00/12488の化合物はナトリウムチャンネル・アンタゴニストであり、従ってグルタメート(glutamate)の放出を阻害する。 【0009】 その他のナトリウムイオンチャンネルブロッカーとしては、リドカイン、メキシルリチン、ロピバカイン、レボブピバカインなどの局部麻酔薬/抗律動異常薬;オキシカルボアゼピン、トピラメート、ルフィナミン、Co−102862、NW−1015などの抗痙攣薬;シパトリジン、BIIR−561、BIII−890およびRS100642などの抗虚血薬;ならびにRS132943などの鎮痛薬が挙げられ、これらの詳細は総てPharmaprojectsなどの公開データベースから入手できる。 【0010】 ナトリウムチャンネル・アンタゴニストであるラモトリジンは新生児軸索切断後の運動ニューロンアポトーシス的細胞死を防ぎ得ることが示されている:Casariovas A. et al Neuroscience, Vol. 71, No. 2, pp313-325, 1996。 【特許文献1】EP0021121号公報 【特許文献2】EP0372934号公報 【特許文献3】WO97/09317号公報 【特許文献4】WO98/38174号公報 【特許文献5】WO99/32462号公報 【特許文献6】WO00/12488号公報 【発明の開示】 【0011】 本発明は、ニューロンアポトーシスを防ぐそれらの能力の結果としてナトリウムチャンネル・アンタゴニストが疾病改善作用を有し、かつ、疾病の症状を治療するばかりでなく疾病の進行を停止または遅延させる(速度を落とす)働きをする医学的に極めて重要な並行的な発見に関する。例えば、慢性的な痛みの場合、ナトリウムチャンネル・アンタゴニストは、痛みを引き起こしている基底のプロセスを停止または遅延させると同時に挙動試験によって証明されるような痛みを軽減することができる。それによりナトリウムチャンネル・アンタゴニストは疾病状態、特に知覚ニューロンアポトーシスによって媒介される疼痛状態を変えることができる。ある種の疼痛状態、神経変性疾患、および炎症などの疾病状態の進行を停止または遅延する能力により、これ以外の方法では十分治療されないこれらの症状管理に重要な突破口が得られる。 【0012】 ニューロンアポトーシス、特に知覚ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病としては、例えば損傷または感染による神経傷害後の慢性疼痛状態、すなわち組織傷害に伴う疼痛状態、のような疼痛状態;多発性硬化症およびパーキンソン病などの神経変性疾患;ならびに炎症が挙げられる。ナトリウムチャンネル・アンタゴニストはこれらの疾病の治療に用いられ、またこれらの疾病の進行を遅延または停止させるのに用いられる。 【0013】 例えば脳梗塞領域における酸素欠乏により異常に高濃度のグルタミン酸が放出されることがこれまでに報告されている(例えばWO98/38186参照)。これによって興奮性アミノ酸受容体、例えばNMDA受容体が過剰に刺激され、その結果、興奮傷害性として知られるメカニズムを介してニューロンが変性および死滅する。このプロセスは種々の神経変性症状の病態生理学に関係していた。ナトリウムチャンネル・アンタゴニストはグルタメートの放出を阻害し、従って興奮傷害性によるニューロンの変性および死滅を防ぐことが知られている。 【0014】 しかしながら神経傷害の結果として起こるニューロンアポトーシスは興奮傷害性による神経の死滅とは無関係であり、これはグルタミン酸濃度に依存するものではない。「アポトーシス」とはプログラムされた細胞死の形態をいう。Cell Death Nomenclature Committee (Apoptosis, Necrosis or Oncosis, Levin S. Toxicological Science 41 155-156 1998)の報告では、細胞損傷に続く前致死段階をアポトーシスまたはオンコシス(ネクローシスではない)を定義している。アポトーシスは細胞質の収縮および核崩壊によって特徴づけられる(The Pathways of Cell Death: Oncosis, Apoptosis and Necrosis Trump B.f. et al Toxicological Pathology 25 (1) 82-88 (1997)−クロマチンは分断されて細胞膜片にパッケージングされる)。このことは、光学顕微鏡下で核染色を用いて視覚化した場合に濃い色を持つアポトーシスボディーとして顕れる。電子顕微鏡を用いると細胞質ゾルは濃く見え、小胞体は膨張し、ミトコンドリアは凝縮している。細胞質内の屑は典型的にはオルガネラを含んでいる。DNAの破断は核崩壊をもたらし、電気泳動またはTUNEL染色を用いて確認できるが、これだけではもはやTUNELを用いて陽性染色された細胞として十分みなされるものではなく、電子顕微鏡レベルで調べた場合のアポトーシスの特徴を必ずしも持っているわけではない。現在、蛍光核染色Hoechst 33342および光学顕微鏡分析が最良の方法と考えられている。最も著しく目立った形態的特徴は細胞の収縮である。 【0015】 上記のように、ニューロンアポトーシスを防ぐ薬剤は疾病改善作用を有し、疾病の進行を停止または遅延させる働きをする。 【0016】 従って本発明は、第1の態様では、ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病の治療におけるナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用を提供する。 【0017】 さらなる態様では、本発明は、ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病における疾病改善薬としてのナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用を提供する。 【0018】 また本発明のさらなる態様として、ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病の治療用医薬の製造におけるナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用が提供される。 【0019】 本発明は知覚ニューロンアポトーシスおよび知覚ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病の場合に特に好適である。 【0020】 もう1つの、またはさらなる態様では、ニューロンアポトーシスを患う、またはそれに罹りやすいヒトをはじめとする哺乳類の治療方法であって、有効量のナトリウムチャンネル・アンタゴニストを投与することを含んでなる方法が提供される。 【0021】 もう1つの、またはさらなる態様では、ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病を患う、またはそれらの疾病に罹りやすいヒトをはじめとする哺乳類の治療方法であって、有効量のナトリウムチャンネル・アンタゴニストを投与することを含んでなる方法が提供される。 【0022】 さらなる態様では、本発明は、神経傷害後の疼痛状態、多発性硬化症およびパーキンソン病などの神経変性疾患、ならびに炎症から選択される疾病の進行を遅延または停止させる、ナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用を提供する。 【0023】 さらなる態様では、本発明は、多発性硬化症および炎症の治療における、ナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用を提供する。 【0024】 治療という場合、確立された症状の予防ならびに緩和を含むものと考える。 【0025】 本発明で用いられる好ましいナトリウムチャンネル・アンタゴニストとしては、欧州特許EP−0021121−A、EP−0372934−A、WO97/09317、WO98/38174、WO99/32462およびWO00/12488に含まれる化合物、特に i) ラモトリジンと呼ばれる、3,5−ジアミノ−6−(2,3−ジクロロフェニル)−1,2,4−トリアジン; ii) それぞれ4030W92および4082W92と呼ばれる、R(−)およびS(+)−2,4−ジアミノ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−6−フルオロメチルピリミジン; iii) 2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジン; iv) 5−アミノ−6−[2,3,5−トリクロロフェニル]−1,2,4−トリアジンおよびその医薬上許容される誘導体; v) (+/−)5−(2,3−ジクロロフェニル)−6−トリフルオロメチル−2,4−ジアミノピリミジン; vi) (+/−)5−(2,6−ジクロロフェニル)−6−メチル−2,4−ジアミノピリミジンおよびそれらの鏡像異性体; vii) 5−カルボキシアミド−2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジン が挙げられる。 【0026】 特に好ましいものは、R(−)−2,4−ジアミノ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−6−フルオロメチルピリミジン(実質的に対応するS(+)鏡像異性体を含まない)である。 【0027】 ナトリウムチャンネル・アンタゴニストは例えば欧州特許EP−0021121−A、EP−0372934−A、WO97/09317、WO98/38174、WO99/32462およびWO00/12488に記載の方法によるなど、当技術分野で公知の方法によって製造することができる。 【0028】 5−アミノ−6−[2,3,5−トリクロロフェニル]−1,2,4−トリアジンは式(IIa) 【化4】
の化合物から好適な反応条件下で、例えば、好ましくは高温、例えば70〜75℃の間で、エタノールなどの好適な溶媒中、好ましくはラネーニッケルなどの還元金属尾およびヒドラジン一水和物などの水素供給源を用いて還元することにより製造できる。 【0029】 式(IIa)の化合物は希無機酸、好ましくは希硫酸の存在下で2,3,5−トリクロロベンゾイルシアニドをS−メチルチオセミカルバジド塩、好ましくは塩酸塩と反応させることにより好適に製造できる。 【0030】 本発明で用いられるその他の好適なナトリウムイオンチャンネル遮断剤としては、リドカイン、メキシルリチン、ロピバカイン、レボブピバカインなどの化合物;オキシカルボアゼピン、トピラメート、ルフィナミン、Co−102862、NW−1015などの化合物;シパトリジン、BIIR−561、BIII−890およびRS100642などの化合物;ならびにRS132943などの化合物が挙げられ、これらの詳細は総てPharmaprojectsなどの公開データベースから入手できる。 【0031】 好適な用量範囲は、例えば欧州特許EP−0021121−A、EP−0372934−A、WO97/09317、WO98/38174、WO99/32462およびWO00/12488に記載のものなど当技術分野に記載されている通りである。すなわち本発明に従って用いるには、ナトリウムチャンネル・アンタゴニストはそれらが有用であることが知られているその他の症状に適当な用量で用いればよい。患者の年齢および症状にもよるが、用量変動を一定にする必要があり、厳密な用量は最終的には主治医または獣医の裁量にあると考えられる。また用量は投与経路および選択された特定の化合物によって異なる。好適な用量範囲は例えば、遊離塩基として算出して0.1mg/kg〜30mg/kg体重/日、例えば3mg/kg〜15mg/kgである。成人の好適な用量は例えば200mg〜900mg/日の範囲である。 【0032】 ナトリウムチャンネル・アンタゴニストは所望により1異常のその他の治療薬と組み合わせて投与してもよく、また常法にていずれの便宜な経路による投与向けに処方してもよい。適当な用量は当業者ならば容易に分かるであろう。 【実施例】 【0033】 実施例1 ナトリウムチャンネル・アンタゴニストは新生ラットにおいて神経軸索切断後1日目および3日目にニューロンアポトーシスを防ぐことが示された。新生動物にはR(−)−2,4−ジアミノ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−6−フルオロメチルピリミジン(実質的に対応するS(+)鏡像異性体を含まない)(4030W92(10mg/kg、s/c)の1回の先取注射を施した。20分後これらの動物に低体温法により麻酔をかけ、大腿中央部で神経を露出し、横に切開した。ニューロンおよびグリアのアポトーシスの程度はHoechst 33342(Sigma)および免疫組織化学を併用するTUNEL法を用いて調べた。同側および側副のL5背根神経節を比較し、4030W92で処置した群をビヒクルで処置した対照、および4030W92注射だけを施した、すなわち神経切断を行っていない動物と比較した。24時間時点で観察されたアポトーシスニューロンの数は有意に減少していた。 【0034】 実施例2 成体雄ランダム・フーデッド・ラット(random hooded rats)は慢性狭窄傷害(CCI)であったか、1日目で擬似手術を施した。12日目〜25日目にビヒクル、4030W92(10mg/kg)または4082W92(10mg/kg)を投与した。外科術後7、14、21、27および30日目、以下に記載されるような挙動試験の後、動物(非処置群以外の群当たりn=3)を放血により犠牲にした。非処置動物は総て外科術後30日目に犠牲にした。L4およびL5背根神経節を取り出し、切片化のため凍結媒に入れた。フリージング・クリオスタット(Leica)を用いて切片(14μm)とし、ポリ(L)リジン被覆したスライド上に置いた。これらは4%パラホルムアルデヒド(Sigma)中で20分間、後固定し、アルコールで脱水し、必要となるまで−80℃で維持した。染色当日、切片はアルコールで再水和し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中に少なくとも15分間置いた。それらを蛍光核染色Hoechst 33342(1μg/ml)(Sigma)とともに4分間インキュベートした後、PBSで十分に洗浄した。乾燥後スライドをVectashieldマウンティングメディア(Vector Labs)でマウントし、カバーガラスをかけた。このスライドは暗所で6週間まで退色せずに維持できた。 【0035】 顕微鏡(Leica)下400倍で切片のアポトーシスの形態的シグナル、すなわち凝縮、膜の突起およびアポトーシスボディの存在を調べた(Trump 1997 上記)。細胞はその大きさ、位置、および全般的な形態によってニューロンとグリアと判断した。各切片から4視野を無作為に選択しアポトーシス細胞の数と全細胞数を各々計数した後、各群の平均値を算出した。この分析は盲険にて行った。結果は図1および2に示されている。これらの結果から、CCIは傷害後の好適なアポトーシスモデルとなること(図1)、また、ナトリウムイオンチャンネル遮断剤4030W92および4082W92は30日目に知覚ニューロンアポトーシスを有意に減少させたこと(図2)が明らかである。グリアアポトーシスは影響を受けなかった(結果は示さず)。 【0036】 挙動試験 イソフラン麻酔下で、雄ランダム・フーデッド・ラット(180〜200g)の左総坐骨神経を大腿中央部で露出した。4本のクローミック腸線(4.0)結紮糸を各1mmあけて神経に軽く結んだ。その後傷を閉じ、縫合クリップで留めた。坐骨神経を連結しないこと以外はこの外科術手順は擬似手術動物に対するものと同様であった。これらのラットは挙動試験を始める前に、7日間で外科術から開腹させた。 【0037】 機械的足払いのけ閾値における慢性狭窄傷害により誘導される低下に対する作用はアルゲシメーター(algesymeter)を用いて測定した(Randall LO, Selitto JJ. A method for measurement of analgestic activity on inflamed tissue. Arch. Int. Pharmacodyn. 1957; 61:409-419)。すなわち、外科術後7日目から2日または3日おきに、ラットが足を払いのけようとするまで各後足の背面に漸増加重(15g/秒)をかけることにより物理的過敏症に関して動物を試験した。この時点で加重を止め、負荷を記録し、機械的足払いのけ閾値として表す。このモデルでかけられた最大負荷は250gであった。過敏感症が最大になったところで薬剤を投与したが、これは各場合において12日目であった。 【0038】 機械的異痛(allodynia)の存在は、Von Frey Hair単フィラメント(4.19〜84.86gの範囲)を用いて評価した。ラットを軽く拘束し、金属格子フロアに置いた。単繊維を格子の下から後足の足底に当てた。足を引っ込めさせた最も低い単繊維を記録応答値とした。 【0039】 ナトリウムイオンチャンネル遮断剤4030W92の投与は、これらの試験でCCIによって引き起こされた閾値の低下を有意に逆転させた。 【0040】 本記載および請求の範囲が一部をなす出願はいずれの後続出願についても優先権の基礎として使用され得る。かかる後続出願の請求の範囲は本明細書に記載のいずれの特徴または特徴の組合せにも向けられ得る。本願の請求項は生成物、組成、方法または用途クレームの形をとってよく、例として請求の範囲に記載の1以上のクレームが挙げられる。 【0041】 本発明は下記の通りである。 (1)ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病の治療におけるナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用。 (2)ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病における、疾病改善薬としてのナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用。 (3)ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病の治療用医薬の製造におけるナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用。 (4)疾病が知覚ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する、(1)〜(3)のいずれか一項に記載のナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用。 (5)ニューロンアポトーシスによって媒介される、または悪化する疾病を患う、またはそれらの疾病に罹りやすいヒトをはじめとする哺乳類の治療方法であって、有効量のナトリウムチャンネル・アンタゴニストを投与することを含んでなる方法。 (6)神経傷害後の疼痛状態、神経変性疾患および炎症から選択される疾病の進行の遅延または停止における、ナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用。 (7)多発性硬化症または炎症の治療における、ナトリウムチャンネル・アンタゴニストの使用。 (8)多発性硬化症または炎症の治療における、式(I)の化合物の使用。 【図面の簡単な説明】 【0042】 【図1】非処置動物およびCCI術後の3時点(7、21および30日目)のアポトーシスを受けているニューロン数。ニューロンアポトーシスは術後30日まで上昇している。 【図2】CCI動物(n=3 7日目、n=2 21日目、n=3 30日目)をナトリウムチャンネル遮断剤4030W92 10mgKg−1(格子)および4082W92 10mgKg−1(斜線)で処置した場合、アポトーシスを受けているニューロン数(ビヒクルの時点での群当たりの数)は減少する。ビヒクルで処置した動物におけるレベル(黒棒)は時間が経っても一定で維持された。CCI動物では総ての時点で非処置動物(n=4)(白棒)よりアポトーシス細胞が有意に多かった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】397009934 【氏名又は名称】グラクソ グループ リミテッド 【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED 【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
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| 【出願日】 |
平成17年11月7日(2005.11.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075812 【弁理士】 【氏名又は名称】吉武 賢次
【識別番号】100091487 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 行孝
【識別番号】100094640 【弁理士】 【氏名又は名称】紺野 昭男
【識別番号】100107342 【弁理士】 【氏名又は名称】横田 修孝
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| 【公開番号】 |
特開2006−56905(P2006−56905A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月2日(2006.3.2) |
| 【出願番号】 |
特願2005−322760(P2005−322760) |
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