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【発明の名称】 水虫治療薬及び魚の目治療薬
【発明者】 【氏名】吉見 雅夫

【要約】 【課題】シアノアクリレートを主成分とする水虫の治療薬および魚の目の治療薬を提供することを課題とする。

【解決手段】瞬間接着剤として用いられるエチルシアノアクリレートを、水虫が発生している患部を含む患部よりもややに塗布し、一日おいて剥がし、再び塗布するという作業を繰り返すことで徐々に症状が改善し、やがて水虫を治すことができる。また、エチルシアノアクリレートを魚の目の芯をスピル膏などを用いて突出させた状態で塗布し、1日おくと突出した部分が硬くなるのでこれを刃物などで削りとり、再び塗布するという作業を繰り返すことで魚の目の芯を取り除くことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シアノアクリレートを主成分とする水虫治療薬。
【請求項2】
前記シアノアクリレートがエチルシアノアクリレートである請求項1に記載の水虫治療薬。
【請求項3】
シアノアクリレートを主成分とする魚の目治療薬。
【請求項4】
前記シアノアクリレートがエチルシアノアクリレートである請求項4に記載の魚の目治療薬。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は水虫を治療する薬および魚の目を治療する薬に関する。
【背景技術】
【0002】
水虫の治療は、水虫の原因となる白癬菌を殺菌する薬品を塗布することにより行われる。また、魚の目の治療は、スピル膏などで角質化した皮膚をやわらかくして削ったのちに、魚の目の芯を切除することにより行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願発明の発明者は、水虫に対し市販の治療薬の利用や病院の治療を受けたが芳しい結果を得ることができなかった。そこで、市販のシアノアクリレートを主成分とする瞬間接着剤を試しに使用したところ、水虫を完治することができた。また、病院での治療で治らなかった魚の目に対して同様に瞬間接着剤を使用したところ、魚の目も完治することに成功した。
上記の事実から、本願発明の発明者は、シアノアクリレートには水虫の治療および魚の目の治療に効果があるとの知見を得、また、シアノアクリレートは医療用接着剤として使用されることから人体に害がないことを考慮してこれらの治療薬として使用できることを見出した。
即ち、本発明はシアノアクリレートを主成分とする水虫の治療薬および魚の目の治療薬を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成を有する。
請求項1に記載の発明は、シアノアクリレートを主成分とする水虫治療薬である。
請求項2に記載の発明は、前記水虫治療薬において前記シアノアクリレートをエチルシアノアクリレートとしたものである。
請求項3に記載の発明は、シアノアクリレートを主成分とする魚の目治療薬である。
請求項4に記載の発明は、前記魚の目治療薬において前記シアノアクリレートをエチルシアノアクリレートとしたものである。
【発明の効果】
【0005】
シアノアクリレートは瞬間接着剤や医療用接着剤として使用されるが、これを水虫が発生している患部を含む患部よりもややに塗布し、一日おいて剥がし、再び塗布するという作業を繰り返すことで徐々に症状が改善し、やがて水虫を治すことができる。
エチルシアノアクリレート及びメチルシアノアクリレートは瞬間接着剤として使用され、強力な凝固力をもつため治療効果が高いと考えられるが、エチルシアノアクリレートはメチルシアノアクリレートよりも柔軟性があるので皮膚の動きにより対応することができる。
シアノアクリレートは瞬間接着剤や医療用接着剤として使用されるが、これを魚の目の芯をスピル膏などを用いて突出させた状態で塗布し、1日おくと突出した部分が硬くなるのでこれを刃物などで削りとり、再び塗布するという作業を繰り返すことで魚の目の芯を取り除くことができる。
エチルシアノアクリレート及びメチルシアノアクリレートは瞬間接着剤として使用され、強力な凝固力をもつため治療効果が高いと考えられるが、エチルシアノアクリレートはメチルシアノアクリレートよりも柔軟性があるので皮膚の動きにより対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(実施例1)
以下、水虫治療薬としてシアノアクリレートを用いた実施例について説明する。
本発明の発明者は東亜合成株式会社製の一般用瞬間接着剤「アロンアルファ(登録商標)」(成分:シアノアクリレート100%)を用いて水虫の治療を行った。被験者は40歳の男性で、14年間水虫を患っていた。症状は、水虫の原因となる白癬菌が右足の親指を除く指に感染し、爪の部分以外の皮膚が殆ど冒されていた。指と指の間の付け根部分と関節の下側部分があかぎれと同じように裂けて血が滲む状態で、また、指と指、指と靴とが強く擦れる個所は、表皮が剥がれ爛れ、汁がにじみ出て、包帯を巻かないと日常生活に支障を来す状態であり、その他の部分は、点々と水泡があり、針で潰してもすぐに水泡ができていた。これに対して、市販の塗り薬、酢療法、病院での治療を行うも、完治することはなかった。
このような被験者に対して瞬間接着剤を水虫治療薬として使用したところ次のような経過を経て完治するに至った。
[1日目]
水泡の部分を針で潰し、浮いた表皮を切り取り、それから瞬間接着剤を薄く空きがないように塗った。このとき、瞬間接着剤が直接真皮に当たる個所はかなり沁みるが、2〜3分すると沁みが和らいだ。
[2日目]
1日経って凝固した接着剤を手で剥すと、真皮をあまり傷めていない部分は、爛れと汁がなくなり、乾いた状態になった。真皮が裂けている部分や深く傷めている部分は、やや湿った状態である。それから、再び、患部に瞬間接着剤を塗った。真皮が避けている部分等は、瞬間接着剤を塗るとまだ沁みた。
[3日目]
1日経って凝固した接着剤を剥がすと、真皮を深く傷めている部分は、大分湿り気が減ってきて、傷口も閉じてきた。それ以外の部分は、触れるとかさついた状態で薄いかさぶたができてきた。それから、再び、患部に瞬間接着剤を塗った。
[4〜10日目]
1日ごとに瞬間接着剤の塗布と剥離を繰り返した。瞬間接着剤を剥す度に、真皮の傷は次第になくなり、かさぶたがしっかりし、また、かさぶたの下は、表皮が徐々に形成されて来た。10日目になるとかさぶたが剥がれてきて、その下は正常な表皮に覆われ、水虫が完治した状態となった。
この後、1年以上を経ても水虫が再発することはなかった。
【0007】
以上のことから、シアノアクリレートを主成分とする瞬間接着剤は水虫の治療薬として使用することができるとの知見を得た。これは、かかる瞬間接着剤は密閉性が大きいために水虫(白癬菌)の活動を弱めることができ、かつ、角質層への親和性が高く、また、殺菌力が強いために水虫を短期間で完治させることができたものと推察される。
シアノアクリレートはCH=C(COOR)CNで表されるが、アルキル基Rによって、メチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、ブチルシアノアクリレート、オクチルシアノアクリレート等となる。今回の実施例ではアルキル基Rがエチル基であるエチルシアノアクリレートを使用したが、シアノアクリレートは多かれ少なかれ少量の水分で瞬間に凝固するため他のアルキル基Rを持つものも使用することができると考えられる。
【0008】
(実施例2)
以下、魚の目治療薬としてシアノアクリレートを用いた実施例について説明する。
本発明の発明者は東亜合成株式会社製の一般用瞬間接着剤「アロンアルファ(登録商標)」(成分:シアノアクリレート100%)を用いて魚の目の治療を行った。被験者は40歳の男性及び17歳の男性で、それぞれ6年間と3年間、魚の目を患っていた。症状は、両者ともに直径1cm程の円形状で角質化した1〜2mm程の盛り上りを有する魚の目が右足裏の親指関節の付根部分にあり、角質化した全体をつまむと芯の部分に痛みが走る状態であった。
このような被験者に対して瞬間接着剤を魚の目治療薬として使用したところ次のような経過を経て完治するに至った。
まず、魚の目の芯にシアノアクリレートを塗布するために、スピル膏で魚の目の角質化した層を徐々に柔らかくして、芯が浮き出るまで削り取る作業を1日一回、3日間繰り返した。3日目になると、患部全体が皿状に窪み、中央の芯の部分が1mm球状に突起した形となった。
[1日目]
突起きた形となった魚の目の芯に、瞬間接着剤を覆う程度に塗った。
[2日目]
1日経過すると、突起部分が堅くなったので、カミソリで芯の固形化した部分を取り除いた。その後、瞬間接着剤を塗布した。
[3日〜9日目]
1日ごとに、堅くなった突起部分の削除と瞬間接着剤の塗布を行った。突起部分の削除の際に血が出る場合もあったが、血止めの処置をし、すばやく芯の部分に瞬間接着剤を覆うことで対処した。この作業により次第に芯は小さくなり、9日目に芯の白い部分をすべて削除することができた。
その後、瞬間接着剤の塗布を止めて様子をみると、患部に正常な角質が形成され、次第に窪みがなくなり完治に至った。その後、魚の目は再発していない。
【0009】
以上のことから、シアノアクリレートを主成分とする瞬間接着剤は魚の目の芯を取り除くための治療薬として使用することができるとの知見を得た。これは、シアノアクリレートが芯の部分のたんぱく質のみを分解し、角質化を完全におさえることによるものと推察される。
シアノアクリレートはCH=C(COOR)CNで表されるが、アルキル基Rによって、メチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、ブチルシアノアクリレート、オクチルシアノアクリレート等となる。今回の実施例ではアルキル基Rがエチル基であるエチルシアノアクリレートを使用したが、シアノアクリレートは多かれ少なかれ少量の水分で瞬間に凝固するため他のアルキル基Rを持つものも使用することができると考えられる。
【出願人】 【識別番号】504322389
【氏名又は名称】吉見 雅夫
【出願日】 平成16年8月24日(2004.8.24)
【代理人】 【識別番号】100107711
【弁理士】
【氏名又は名称】磯兼 智生

【公開番号】 特開2006−56860(P2006−56860A)
【公開日】 平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願番号】 特願2004−243248(P2004−243248)