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【発明の名称】 クレンジング化粧料
【発明者】 【氏名】百田 等
【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水酸基から算出した平均重合度が2〜15のポリグリセリンと、主として炭素数8〜22の分岐アシル基でアシル化された、アシル化ポリグリセリン1〜50重量%、液状油分30.0〜60.0質量%を含有することを特徴とする、クレンジング化粧料。
【請求項2】
HLB値が8〜18であることを特徴とする請求項1記載のクレンジング化粧料。
【請求項3】
前記アシル基が16ーメチルヘプタデカノイル基又は14−メチルペンタデカノイル基であることを特徴とする請求項1に記載のクレンジング化粧料。
【請求項4】
1,2−ペンタンジオールを3.0〜10質量%含有する前記請求項1又は2記載のクレンジング化粧料。
【請求項5】
ポリオキシエチレン基を有する非イオン界面活性剤及び/又はポリオキシプロピレン基を有する非イオン界面活性剤を実質的に含有しないことを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載のクレンジング化粧料。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、非イオン界面活性剤であるポリオキシアルキレン誘導体を含有せず、ポリグリセリン分岐脂肪酸エステルのみを用いた、安全性、洗浄性に優れたクレンジング化粧料に関する。
【0002】
従来より、メイクアップ化粧料の除去を目的としてクレンジング化粧料が用いられている。クレンジング化粧料は主に界面活性剤や油分によるメイクアップ化粧料の溶解作用を利用したもので、剤系的にはローション状、乳液状、クリーム状、オイル状のものが一般的である。その中でも、液状油をベースとするオイル状のクレンジング化粧料であるクレンジングオイルは、口紅やファンデーション等のメイクアップ化粧料との馴染みが良好であり、クレンジング効果が高い商品として認知されている。また、最近のメイクアップ化粧料は化粧持ちの点が向上しており、ローション状、乳液状、クリーム状のクレンジング化粧料では、化粧持ちの良いメイクアップ化粧料の除去効果が満足に得られないことがあった。このことからクレンジング効果の高い、オイル状のクレンジング化粧料が使用されるケースが増えてきている。しかしながら、このものはクレンジング効果が良好であるが、水洗した使用後の肌に油性感が生じ、使用後のさっぱり感に欠け、その後、高級脂肪酸ナトリウム塩又はカリウム塩、N−アシルグルタミン酸を主成分とする洗顔料にて洗顔する必要があった。これら従来の技術として、種々のものが提案されている。例えば特公平6−99275には、非イオン界面活性剤と液体油とを必須成分として得る非水クレンジング料や、特許公報第2977568号には、特定の非イオン界面活性剤、水、液体油を含有するクレンジング化粧料が提案されている。これらのクレンジング化粧料も、メイクアップ化粧料との相溶性が良好でクレンジング効果は高いが、水洗した使用後の肌に油性感が生じ、使用後のさっぱり感に欠ける点で使用性において不十分であった。また、最近良く使用される化粧持ちの良いメイクアップ化粧料に対して使用した場合は、水洗後の油性感が更に強くなり、肌がべとつく等の問題があった。
【0003】
また、上記記載のクレンジング化粧料に配合される非イオン界面活性剤はHLB値の制約があるものの種々使用できることが記載されている。例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油等が挙げられている。しかし、実施例で使用されている非イオン界面活性剤は、石油系ポリオキシエチレン誘導体の非イオン界面活性剤だけであり、当時の技術としては、それ以外の天然由来の界面活性剤だけで、処方開発することは困難であった。しかし最近では、より安全性を高める目的で、皮膚刺激が懸念される従来の石油系ポリオキシエチレン誘導体を使用せず、天然由来の安全性に優れた界面活性剤を使用した処方系が望まれるケースが増えてきている(特許文献1参照)。
【0004】
この様な事情を背景に、ポリオキシアルキレン基を有しない親水性の非イオン界面活性剤として、ポリグリセリンの脂肪酸エステルが登場してきた。かかる、ポリグリセリンの脂肪酸エステルに於いては、ポリオキシアルキレン基付加型の非イオン界面活性剤とは異なり、液晶状態を形成しやすい為、単独で乳化系には使用しにくい実状があり、ポリオキシアルキレン基付加型の非イオン界面活性剤を全てを置換するには至っていない。
【0005】
ポリグリセリンの分岐脂肪酸エステルをクレンジング化粧料で使用することは既に知られているが(例えば、特許文献2、3を参照)、かかるクレンジング化粧料は油分が60%を超える油分高配合製剤又は非水ゲル製剤であり、ポリグリセリンの平均重合度が10以下であり、ポリオキシエチレン基を有する非イオン界面活性剤との併用であったりしており、重合度10以上のポリグリセリンの分岐脂肪酸エステルのクレンジング化粧料で、含有する液体油剤の配合量を規定し、且つポリオキシアルキレン基を有する非イオン界面活性剤フリーの状態で使用することは全く知られていない。
【0006】
【特許文献1】特開2004−35420号公報
【特許文献2】特開2003−12456号公報
【特許文献3】特開2000−327526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑み、ポリオキシアルキレンを有する非イオン界面活性剤を含有せず、ポリグリセリン分岐脂肪酸エステルを用いた処方系において、安全性、洗浄性に優れたクレンジング化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、この様な状況に鑑みて、ポリオキシアルキレン基を有する非イオン界面活性剤によらない、クレンジング化粧料を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、炭素数が8〜22の分岐脂肪酸でアシル化された、HLB値が8〜18のアシル化ポリグリセリンを含有するクレンジング化粧料において、前記アシル化ポリグリセリンの平均重合度が2〜15であるものが、その様な特性を有していることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
(1)水酸基から算出した平均重合度が2〜15のポリグリセリンと、主として炭素数8〜22の分岐アシル基でアシル化された、アシル化ポリグリセリングリセリン1〜50重量%、液状油分30.0〜60.0質量%を含有することを特徴とする、クレンジング化粧料。
(2)HLB値が8〜18であることを特徴とする請求項1記載のクレンジング化粧料。
(3)前記アシル基が16ーメチルヘプタデカノイル基又は14−メチルペンタデカノイル基であることを特徴とする請求項1に記載のクレンジング化粧料。
(4)1,2−ペンタンジオールを3.0〜10質量%含有する前記請求項1又は2記載のクレンジング化粧料。
(5)ポリオキシエチレン基を有する非イオン界面活性剤及び/又はポリオキシプロピレン基を有する非イオン界面活性剤を実質的に含有しないことを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載のクレンジング化粧料。
【発明の効果】
【0009】
アシル基の炭素数が8〜22の分岐アシル基と、平均重合度が2〜15のポリグリセリンからなるポリグリセリン分岐脂肪酸エステルと液状油分30.0〜60.0質量%を含有させることによって、ポリオキシエチレン基を有する非イオン界面活性剤及び/又はポリオキシプロピレン基を有する非イオン界面活性剤によらないクレンジング化粧料を提供することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のクレンジング化粧料においては、必須成分として、炭素数が8〜22の分岐アシル基でアシル化された、HLB値が8〜18のアシル化ポリグリセリンを含有するが、該アシル化グリセリンを構成するポリグリセリンとしては、平均重合度が2〜15のポリグリセリンをアシル化したものを好ましく使用する。このようなアシル化ポリグリセリンを構成するポリグリセリンとしては、具体的には、デカグリセリン、ウンデカグリセリン、ドデカグリセリン、トリデカグリセリン、テトラデカグリセリン、ペンタデカグリセリンを好ましく例示することができる。中でも、デカグリセリンが特に好ましい。これは、製剤化した場合に、この様なアシル化ポリグリセリンを用いると、べたつき感や洗浄性が悪いなど従来のアシル化ポリグリセリンを用いたクレンジング化粧料の使用性の問題点が解決されるからである。
【0011】
一方、本発明のクレンジング化粧料の必須成分としての、炭素数が8〜22の分岐アシル基でアシル化された、HLB値が8〜18のアシル化ポリグリセリンに係わるアシル基は炭素数が8〜22で、飽和もしくは不飽和の分岐脂肪酸である。この具体例として、2−エチルヘキシル基、12−メチルトリデカノイル基、14−メチルペンタデカノイル基、イソオレイル基、16−メチルヘプタデカノイル基、オクチルドデシル基等が好ましく挙げられる。
【0012】
本発明のクレンジング化粧料の必須成分である、アシル化ポリグリセリンのHLBは、HLB値が8〜18であり、より好ましくは10〜16である。この様なHLBを有するための条件としては、アシル基の炭素数が14〜20が好ましい。
【0013】
この様な本発明のクレンジング化粧料の必須成分である分岐アシル化ポリグリセリンの
界面活性剤の具体例としては、12−メチルトリデカン酸デカグリセリル、12−メチルトリデカン酸ウンデカグリセリル、12−メチルトリデカン酸ドデカグリセリル、12−メチルトリデカン酸トリデカグリセリル、12−メチルトリデカン酸テトラデカグリセリル、12−メチルトリデカン酸ペンタデカグリセリル、16−メチルヘキサデカン酸デカグリセリル、16−メチルヘキサデカン酸ウンデカグリセリル、16−メチルヘキサデカン産ドデカグリセリル、16−メチルヘキサデカン酸トリデカグリセリル、16−メチルヘキサデカン酸テトラデカグリセリル、16−メチルヘキサデカン酸ペンタデカグリセリル、2−ヘプチルウンデカン酸デカグリセリル、2−ヘプチルウンデカン酸ウンデカグリセリル、2−ヘプチルウンデカン酸ドデカグリセリル、2−ヘプチルウンデカン酸トリデカグリセリル、2−ヘプチルウンデカン酸テトラデカグリセリル、2−ヘプチルウンデカン酸ペンタデカグリセリル、オクチルドデカン酸デカグリセリル、オクチルドデカン酸ウンデカグリセリル、オクチルドデカン酸ドデカグリセリル、オクチルドデカン酸トリデカグリセリル、オクチルドデカン酸テトラデカグリセリル、オクチルドデカン酸ペンタデカグリセリルなどが挙げられる。
好ましい具体例としては、12−メチルトリデカン酸デカグリセリル、12−メチルトリデカン酸ドデカグリセリル、12−メチルトリデカン酸テトラデカグリセリル、16−メチルヘプタデカン酸デカグリセリル、16−メチルヘプタデカン酸ドデカグリセリル、16−メチルヘプタデカン酸テトラデカグリセリル、2−エチルヘキシルデカグリセリン、2−エチルヘキシルドデカグリセリル、2−エチルヘキシルテトラデカグリセリン、オクチルドデカン酸デカグリセリル、オクチルドデカン酸ドデカグリセリル、オクチルドデカン酸テトラデカグリセリルが挙げられ、中でも特に好ましいものとしては16−メチルヘプタデカン酸デカグリセリルが挙げられる。これらは本発明の目的及び意図に従うかぎり任意に制限無く使用できる。
【0014】
本発明のクレンジング化粧料においては、上記のアシル化ポリグリセリンを唯1種含有することも出来るし、2種以上含有することも出来る。好ましい含有形態は1種である。
【0015】
本発明のクレンジング化粧料に配合する液状油分は、室温で液体のものが用いられる。具体的には流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素;トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリルなどの多価アルコール脂肪酸エステル類;イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸などの脂肪酸類;イソステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、ラウリルアルコールなどの高級アルコール類;環状または鎖状のジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーン油類;2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸オクチル、イソオクタン酸セチル、ピバリン酸2−オクチルドデシル、16−メチルヘプタデカン酸2-ヘキシルデシル、テトラデカン酸2−オクチルドデシル、cis-12-オクタデカジェン酸エチル、16−メチルヘプタデカン酸フィトステリル、cis-12-オクタデカジェン酸イソプロピルなどのエステル油類;アボガド油、オリーブ油、ヒマワリ油、へーゲルナッツ油、ローズヒップ油、ククイナッツ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ヤシ油、杏仁油などの植物油;などが挙げられる。好ましくは、流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素;ホホバ油やオリーブ油などの植物油、2−エチルヘキサン酸セチル、16−メチルヘプタデカン酸2-ヘキシルデシル、テトラデカン酸2−オクチルドデシル、cis-12-オクタデカジェン酸エチル、16−メチルヘプタデカン酸フィトステリル、cis-12-オクタデカジェン酸イソプロピルなどのエステル油類等が挙げられる。
【0016】
本発明において、上記の液状油分 は、1種又は2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
【0017】
本発明のクレンジング 化粧料に配合する液状油分 の割合は、使用感とメイク汚れ落としの効果の点から、クレンジング 化粧量全重量に対して、30〜60質量%、好ましくは35〜55質量%である。30重量%未満では洗浄力が劣り、60%を超えるとさっぱり感が充分でなくなる場合がある。
【0018】
油相成分の中には、特に適宜油溶性の香料、保湿剤、油溶性の粘液物質、油溶性の色剤、油溶性の薬剤などが添加されていてもよい。特に保湿剤は、油相成分の中に好ましく配合されていることができる。これらは本発明の目的及び意図に従うかぎり任意に制限無く使用できる。
【0019】
本発明のクレンジング化粧料としては、乳液状、クリーム状、ゲル状などの形態に製造される。その中でもクリーム状の形態が好ましい。本発明に係わるアシル化ポリグリセリンの使用量は、クリーム状とする場合は1〜50質量%が好ましく、4〜40質量%が特に好ましい。
【0020】
本発明のクレンジング化粧料は、ポリオキシエチレン基を有する非イオン界面活性剤及び/又はポリオキシプロピレン基を有する非イオン界面活性剤を実質的に含有しない剤形であることを特徴とする。
【0021】
本発明のクレンジング化粧料には、添加剤としてクレンジング化粧料に通常用いられる成分を本発明の効果を損なわない範囲で任意に併用することができる。例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール等の保湿剤、カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、エタノール等の粘度調整剤、パール化剤、香料、色素、酸化防止剤、殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤などを配合することができる。
【0022】
保湿剤としては、天然保湿因子(NMF=ナチュラル・モイスチュア・ファクター)として知られた親水性吸湿物質あるいはそれらの誘導体が挙げられる。また、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビット、ポリエチレングリコール(PEG)200、PEG600、PEG1000、PEG1500などのポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、マンニトール、マルチトール、ヒ、糖類、アロエエキス、ニンジンエキス、海藻エキス、ミルクエキス、パール可溶化物などが特に挙げられる。
【0023】
保湿剤としては、上記のようなものを単独で用いることができるし、あるいはそれらの任意のものを選んで組み合わせて用いることもできる。保湿剤は、本発明のクレンジング化粧料に皮膚の保湿、柔軟化をはたす機能を持たせるのに充分な量配合することができ、それにより使用者に優れた使用感を付与する量で用いることができる。通常組成物の約0.0001〜約10重量%加えられることができる。粘液物質としては、植物あるいは微生物から得られる多糖類、ポリビニル系高分子などが挙げられる。
【0024】
粘性物質の代表的なものとしては、ゼラチン、クインスシード、アルギン酸ナトリウム、ソアギーナ、カゼイン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテルなどが挙げられる。水混和性有機溶媒としては、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
【0025】
代表的な薬剤としては、ビタミンE、パントテニルアルコール、ビオチン、セファランチン、ショウキョウチンキ、カンタリスチンキ、アロエエキス、カモミラエキス、クロレラエキス、大麦若葉エキス、イチョウ葉エキス、アンズエキス、イブキトラノオ、ウコギ抽出液、黄柏、黄連、甘草エキス、高麗ニンジン、シコニン、桑白皮、たいそうエキス、当帰、トマトオイル、トラウマチン酸、にんにくエキス、へちまエキス、ムクロジエキス、霊芝エキス、マルメロ粘質物、紅花、ワレモコウ、ローズマリン酸エキス、ミニササニシキエキス、カンタリスチンキ、リゾチーム、ムラミダーゼなどの酵素類、組織呼吸促進因子、アセチルコリン、β−グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウムなどのグリチルリチン酸誘導体等が挙げられる。
【0026】
本発明において用いられる水相成分の好ましい代表的具体的例としては、精製水単独、あるいは精製水、1,3−ブチレングリコール、及びPEG1500を含むもの、精製水、グリセリン、トリエタノールアミン、及びジプロピレングリコールを含むもの、精製水、及びプロピレングリコールを含むものが挙げられる。
【0027】
本発明のクレンジング 化粧料に配合する油分は液状油分のほかに固体状油分又は半固体状油分がある。固体油分又は半固体油分は、室温で固体又は半固体のものである。例えば、ワセリンやマイクロクリスタリンワックス等のような炭化水素類、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸等の脂肪酸類、合成ゲイロウ等のエステル類、トリオクタン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等のトリグリセライド類、セタノール、ドデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、オクチルドデシルアルコール等の高級アルコール類等が挙げられる。これらは本発明の目的及び意図に従うかぎり任意に制限無く使用できる。
【0028】
本発明においては、油相成分と水相成分との使用割合は、、使用成分、例えば、脂肪酸類、高級アルコール、脂肪酸エステル、油脂類、ロウ類、及び界面活性剤などに応じて異なるが、おおよそ油相成分が約30〜70質量%の範囲で、水相成分が約30〜70質量%の範囲であることが好ましい。
【0029】
本発明において用いられる代表的な薬剤の配合割合は、広い範囲で目的及び得られる最終製品の性状により選択され、例えば、天然ビタミンE等の場合0.001〜1.00質量%、好しくは0.010〜0.50質量%、より好しくは0.15〜0.30質量%であるが、これ以上添加することもできる。また、グアイアズレンあるいはβ−カロチン等の場合0.00001〜1.00質量%、好しくは0.0001〜0.2質量%、より好しくは0.0004〜0.05質量%であるが、これ以上添加することもできる。本発明においては、そのクレンジング化粧料にはさらにパラベンなどの防腐剤などを加えることもできる。
【0030】
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、これは単に本発明をより良く理解するためのものであって本発明を限定することを意図するものでなく、本発明はその思想に従い、種々の態様が当業者にとって容易に導き出すことが可能である。
本発明のクレンジング化粧料は、常法に従って製造することができ、たとえば、水相と油相をホモミキサー等の乳化機を用いて乳化することにより得ることができる。
【実施例1】
【0031】
クリーム状クレンジング化粧料
以下の処方に従って、本発明のクリーム状クレンジング化粧料を作成した。即ち、イ、ロの成分を80℃に加温して、イにロを攪拌しながら混合し、攪拌冷却し本発明のクリーム状クレンジング化粧料とした。
【0032】
イ)
流動パラフィン 22.0 質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 24.0 質量%
スクワラン 1.0 質量%
シリコーン 2.0 質量%
ベヘニルアルコール 1.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 3.0 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
16−メチルヘプタデカン酸デカ 31.0 質量%
グリセリル
精製水 12.5 質量%
【実施例2】
【0033】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に実施例2のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0034】
イ)
流動パラフィン 24.0 質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 25.0 質量%
スクワラン 10.0 質量%
ワセリン 2.0 質量%
ベヘニルアルコール 2.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 3.0 質量%
グリセリン 2.0 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
16−メチルヘプタデカン酸テトラ 13.5 質量%
グリセリル
精製水 15。0 質量%
【実施例3】
【0035】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に実施例3のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0036】
イ)
流動パラフィン 16.0 質量%
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 6.0 質量%
スクワラン 20.0 質量%
シリコーン 2.0 質量%
ステアリン酸 1.0 質量%
ベヘニルアルコール 2.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 5.0 質量%
グリセリン 1.5 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
16−メチルヘプタデカン酸ドデカ 5.0 質量%
グリセリル
精製水 38.0 質量%
(比較例1)
【0037】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例1のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0038】
イ)
流動パラフィン 22.0 重量%
2−エチルヘキサン酸セチル 24.0 重量%
スクワラン 1.0 重量%
シリコーン 2.0 重量%
ベヘニルアルコール 1.5 重量%
ブチルパラベン 0.1 重量%
オレイン酸ジグリセリル 27.0 重量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 3.0 重量%
モノステアリン酸ポリエチレングリコール 3.7 重量%
(25E.O)
精製水 16.7 重量%
(比較例2)
【0039】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例2のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0040】
イ)
流動パラフィン 24.0 質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 25.0 質量%
スクワラン 10.0 質量%
ワセリン 2.0 質量%
ベヘニルアルコール 2.5 質量%
モノステアリン酸ソルビタン 1.0 質量%
ジグリセリンテトラオレエート 8.0 質量%
メチルパラベン 0.3 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 3.0 質量%
グリセリン 2.0 質量%
モノステアリン酸ポリエチレングリコール 2.0 質量%
(25E.O)
イソステアリン酸ポリエチレングリコール 1.2 質量%
(12E.O)
イソステアリン酸ポリエチレングリコール 1.0 質量%
(20E.O)
精製水 18.0 質量%
(比較例3)
【0041】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例3のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0042】
イ)
流動パラフィン 16.0 質量%
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 6.0 質量%
スクワラン 20.0 質量%
シリコーン 2.0 質量%
ステアリン酸 1.0 質量%
ベヘニルアルコール 2.5 質量%
メチルパラベン 0.3 質量%
モノステアリン酸ソルビタン 1.8 質量%
ジグリセリンテトラオレエート 0.2 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 5.0 質量%
グリセリン 1.5 質量%
モノステアリン酸ポリエチレングリコール 0.6 質量%
(25E.O)
モノオレイン酸ポリエチレングリコール 1.0 質量%
(10E.O)
ポリグリセリン(13)ポリオキシブチレン 0.7 質量%
(14)ステアリルエーテル
イソステアリン酸ポリエチレングリコール 0.7 質量%
精製水 41.7 質量%
(比較例4)
【0043】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例4のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0044】
イ)
流動パラフィン 22.0 質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 24.0 質量%
スクワラン 1.0 質量%
シリコーン 2.0 質量%
ベヘニルアルコール 1.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 3.0 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
オクタデカン酸デカグリセリル 31.0 質量%
精製水 12.5 質量%
(比較例5)
【0045】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例5のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0046】
イ)
流動パラフィン 24.0 質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 25.0 質量%
スクワラン 10.0 質量%
ワセリン 2.0 質量%
ベヘニルアルコール 2.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 3.0 質量%
グリセリン 2.0 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
オクタデカン酸テトラグリセリル 13.5 質量%
精製水 15。0 質量%
(比較例6)
【0047】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例1のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0048】
イ)
流動パラフィン 16.0 質量%
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 6.0 質量%
スクワラン 20.0 質量%
シリコーン 2.0 質量%
ステアリン酸 1.0 質量%
ベヘニルアルコール 2.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 5.0 質量%
グリセリン 1.5 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
オクタデカン酸ドデカグリセリル 5.0 質量%
精製水 38.0 質量%
(比較例7)
【0049】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例7のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0050】
イ)
オクチルドデシルアルコール 20.0 質量%
流動パラフィン 2.0 質量%
2−エチルヘキサン酸セチル 24.0 質量%
スクワラン 1.0 質量%
シリコーン 2.0 質量%
ベヘニルアルコール 1.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 3.0 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
16−メチルヘプタデカン酸デカ 31.0 質量%
グリセリル
精製水 12.5 質量%
(比較例8)
【0051】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例8のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0052】
イ)
オクチルドデシルアルコール 30.0 質量%
イソノナン酸イソノニル 25.0 質量%
スクワラン 4.0 質量%
ワセリン 2.0 質量%
ベヘニルアルコール 2.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 3.0 質量%
グリセリン 2.0 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
16−メチルヘプタデカン酸テトラ 13.5 質量%
グリセリル
精製水 15。0 質量%
(比較例9)
【0053】
クリーム状クレンジング化粧料
以下に示す処方に従って、実施例1と同様に比較例9のクリーム状クレンジング化粧料を作成した
【0054】
イ)
オクチルドデシルアルコール 9.0 質量%
流動パラフィン 7.0 質量%
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン 6.0 質量%
イソノナン酸イソノニル 20.0 質量%
シリコーン 2.0 質量%
ステアリン酸 1.0 質量%
ベヘニルアルコール 2.5 質量%
ロ)
1,3−ブチレングリコール 5. 質量%
グリセリン 1.5 質量%
1.2−ペンタンジオール 3.0 質量%
16−メチルヘプタデカン酸ドデカ 5.0 質量%
グリセリル
精製水 38.0 質量%
【実施例4】
【0055】
<試験例1>
本発明の実施例1〜3製剤と、従来の処方である比較例1〜3、本発明に配合のポリグリセリン分岐脂肪酸エステルをポリグリセリン直鎖脂肪酸エステルに変更して製造した比較例4〜6,液状油分を30.0%未満になるように液状炭化水素系油分の過剰分を固体状油分に変更した比較例7〜9について安定性を試験した。実施例と比較例の製剤の安定性は、60℃で24時間に於ける製剤から分離してくる水の量で評価した。
結果を表1に示す。実施例1〜3の分離水の量は0.1〜0.2ml、比較例1〜3の分離水の量は0.3〜0.5mlと、どちらも安定性に優れているが、本発明品の方が従来品に比べて安定性が高いことを示した。これより、ポリグリセリン分岐脂肪酸エステルを配合することにより、安定性が向上し、且つポリオキシエチレン基を有する非イオン界面活性剤によらない剤形に適していることが判る。これに対し、活性剤の脂肪酸を分岐鎖から直鎖に変更した比較例4〜6は、分離水の量が4.5〜6.0ml、比較例7〜9は、分離水の量がは3.5〜4.0mlと極端に多く、安定性が低下したことが認められた。
【表1】


【実施例5】
【0056】
<試験例2>
本発明の実施例1〜3製剤と、従来の処方である比較例1〜3、本発明に配合のポリグリセリン分岐脂肪酸エステルをポリグリセリン直鎖脂肪酸エステルに変更して製造した比較例4〜6,液状油分を30.0%未満になるように液状炭化水素系油分の過剰分を固体状油分に変更した比較例7〜9について洗浄力(汚れ落ち)を評価した。メーキャプ洗浄効果任意のメークをした専門パネル20名の女性(21才〜35才)を用いて、各組成物を約2.0gを顔に塗り、手で一定の力、速さで一定回数メーキャップとなじませて拭き取り後、水性洗浄料を用いて水またはぬるま湯で洗浄した後に、20名の合計値が30以上を洗浄力が良好なクレンジング料であると評価した。
結果を表2に示す。いずれの実施例1〜3は合計点が38〜39点、比較例1〜3については、合計点が34〜35点を示し、どちらも良好であるが、本発明のクレンジング料の方が高い得点を示した。これに対し、活性剤の脂肪酸を分岐鎖から直鎖に変更した比較例4〜6の洗浄力は12〜13点,液体油分を30.0質量%未満に変更した比較例7〜9の洗浄力は11〜12点と極端に少なく、洗浄力が低いことが認められた。
【0057】
(評価基準)
2点:十分メイク汚れが落ちたと感じた場合。
1点:ややメイク汚れの落ちが悪いと感じた場合。
0点:明らかにメイク汚れの落ちが悪いと感じた場合。

【表2】


【実施例6】
【0058】
<試験例3>
本発明の実施例1〜3製剤と、従来の処方である比較例1〜3、本発明に配合のポリグリセリン分岐脂肪酸エステルをポリグリセリン直鎖脂肪酸エステルに変更して製造した比較例4〜6,液状油分を30.0%未満になるように液状炭化水素系油分の過剰分を固体状油分に変更した比較例7〜9について皮膚刺激性の評価を行った。皮膚刺激性は、男女パネラー20名を被験者とする24時間の閉塞貼付試験により評価した。貼付終了後の皮膚の状態を、表4に示す判定基準に従って観察し、皮膚刺激指数を求め、20名の平均値を算出した。なお、1.0質量%水溶液として試験に供した。皮膚刺激指数が0.41以下は安全性が良好なクレンジング化粧料であると評価した。
結果を表4に示す。本発明の実施例1〜3は皮膚刺激指数が0.20〜0.25,比較例1〜3は皮膚刺激指数が0.30〜0.33とどちらも良好であるが、本発明品のクレンジング化粧料の方が従来品に比べて低い皮膚刺激指数を示した。これに対し、活性剤の脂肪酸を分岐鎖から直鎖に変更した比較例4〜6は皮膚刺激指数が3.40〜4.50、液体油分を30.0質量%未満に変更した比較例7〜9の皮膚刺激指数が2.90〜3.20と優位に高い皮膚刺激指数を示し、特に比較例5は明確な紅斑が認められた。
【表3】


【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、安全性、洗浄性に優れるクレンジング化粧料に応用できる。
【出願人】 【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
【住所又は居所】静岡県静岡市駿河区弥生町6番48号
【出願日】 平成16年8月24日(2004.8.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−56856(P2006−56856A)
【公開日】 平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願番号】 特願2004−243067(P2004−243067)