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【発明の名称】 染髪時の下処理剤
【発明者】 【氏名】畠中 克人
【住所又は居所】大阪府大阪市住吉区杉本1丁目7番25号 三粧化研株式会社内

【要約】 【課題】従来の染髪時の保護剤は、頭髪の生え際に塗布するものである。しかし、最近では、生え際だけでなく頭部全体の頭皮を保護するとこが要求されてきている。そこで、この特許文献1のような保護剤を頭皮に塗布することも考えられるが、どうしてもごてごてして頭皮に塗布することが難しい。勿論、固形分を減らすと保護能が減少する。また、これを毛髪に塗布されるとどうしても染髪阻害となる。そこで、ごてごてせず、頭皮に塗布しやすく、染髪阻害も少ない染髪時の下処理剤を提供する。

【解決手段】ポリシロキサン類、ワセリン、流動パラフィンを必須成分とするもの。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリシロキサン類、ワセリン、流動パラフィンを必須成分とする染髪時の下処理剤。
【請求項2】
ノニオン系界面活性剤を追加したものである請求項1記載の染髪時の下処理剤。
【請求項3】
熱安定剤を追加したものである請求項1記載の染髪時の下処理剤。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、染髪時の下処理剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
染髪時の下処理とは、髪を染める場合、その前処理工程として顔面、頭皮、頭髪等に施す処理をいう。例えば、染髪剤による皮膚への影響を保護するために行なう保護処理、頭髪への染髪前処理その他である。
【0003】
通常、染髪剤はアルカリ性又は酸性の液を使用するため、どうしても皮膚に悪影響を与える。これを防止するため、染髪剤を皮膚には塗布せず頭髪にのみ塗布できればよいが実際には不可能である。染髪剤が皮膚に付着すると前記した酸やアルカリで皮膚が損傷を受けるだけでなく色が付く。
【0004】
よって、従来からこのようなことを防止するため、染髪前に皮膚に保護剤を塗布することが行なわれている。このような保護剤は、固形(クリーム状)のワセリンやパラフィンであった。
【0005】
特許文献1には、ワセリンと流動パラフィンの混合物を保護剤として使用することが記載されている。
【特許文献1】特開2004−99515
【0006】
この特許文献1の保護剤は、頭髪の生え際に塗布するものである。しかし、最近では、生え際だけでなく頭部全体の頭皮を保護するとこが要求されてきている。そこで、この特許文献1のような保護剤を頭皮に塗布することも考えられるが、どうしてもごてごてして頭皮に塗布することが難しい。勿論、固形分を減らすと保護能が減少する。また、これを毛髪に塗布されるとどうしても染髪阻害となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、ごてごてせず、頭皮に塗布しやすく、染髪阻害も少ない染髪時の下処理剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明染髪時の下処理剤を完成したものであり、その特徴とするところは、ポリシロキサン類、ワセリン、流動パラフィンを必須成分とする点にある。
【0009】
ここで、ポリシロキサン類とは、SiOのシロキサン結合でポリマーを構成するものをいう。ここでは、メチルポリシロキサン等が好適であるが、変性シロキサンでもよい。粘度としては5〜5000CS、中でも100〜500CSのものが好適である。
【0010】
このポリシロキサン類を混合する理由は、その撥水性により比較的少量で皮膚を保護するためである。即ち、通常染髪にはまずアルカリ性の液で毛髪を処理することが多い。このアルカリ性(水性)の液を撥水性により遮断するのである。勿論、このポリシロキサン類だけではクリーム状になりにくく、塗布保持が難しい。
【0011】
ワセリンは、通常化粧品に用いられるものでよく特別なものである必要はない。即ち、白色ワセリン等である。化学的には炭素数が15〜30程度の固形分である。融点は、通常50〜60℃程度である。
【0012】
また、流動パラフィンも前記同様特別なものである必要はない。化学的には炭素数が15〜30程度の炭化水素類であり液体分である。
【0013】
この3つの必須成分の混合比率は、ワセリンを100重量部とすると、流動パラフィンが50〜300重量部であり、この両者の混合物100重量部に対して、ポリシロキサン類は0.1〜5重量部が好適である。
ワセリンと流動パラフィンの混合比率としては、クリーム状(ペースト状)になるような割合が好ましく、それは用いるワセリンや流動パラフィンの融点等によって異なるが前記した程度が好適である。また、ポリシロキサン類もその分子量や粘度によって混合量は異なるが、一般に化粧料用に使用されているジメチルポリシロキサンの場合には、前記の混合量が好適である。
【0014】
この必須成分に界面活性剤を混合してもよい。これは、染髪後洗い流すときにさっぱりと洗い流せるようにするためである。界面活性剤としては、非イオン系のものが好ましく、HLB価としては、5〜20程度がよい。勿論、市販されているものでよい。混合量としては全体の2〜15重量%程度が好適である。
【0015】
更に、周囲温度によってその粘度や保形性が変化するため、できるだけそれを軽減するための熱安定剤を混合することもよい。熱安定剤としては、融点が50℃以上の炭化水素やエステル等が好ましい。ベヘニルアルコール、マイクロクリスタリンワックス、グリセリンの脂肪酸エステル等である。
基本的には、夏場や高温に曝したときに液状になるのを防止するのがメインである。混合量としては、全体の5〜25重量%程度が好適である。
【0016】
更に、酸化防止剤も混合してもよい。トコフェロール等である。
【0017】
また、本発明の趣旨に反しない限り他の成分を混合してもよい。例えば、着色剤、紫外線吸収剤、抗炎症剤、その他各種生理活性成分を混合してもよい。
抗炎症剤としては、アルニカエキス、カミツレエキス、オラゴンエキス、甘草エキス、シソエキス、ソウハクエキス、モモ葉エキス、ユキノシタエキス、ローマカミツレエキス等である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の染髪時の下処理剤には次のような利点がある。
(1)ワセリンとポリシロキサンが含まれているため、染髪剤から皮膚を強力に保護する。
(2)ワセリンが多すぎると、頭部全体に塗布することが難しくなるが、本発明ではポリシロキサンが含まれているため、ワセリンの量を減らすことができ、塗布が容易になる。
(3)ワセリン、ポリシロキサン、流動パラフィンの3つの成分の量の調整によって、染髪力(染まりやすさ)も調整できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
【実施例】
【0020】
(実施例1)
下記の成分を70℃まで加熱し十分混合し、30℃に冷却してクリーム状にして製品とした。この30℃での粘度は、50000〜150000CSであった。
ワセリン :39.9重量%
流動パラフィン:30.0重量%
ポリシロキサン:0.1重量%(メチルポリシロキサン)
ノニオン活性剤:10.0重量%(POEラノリンアルコール:10EO)
熱安定化剤 :20.0重量%(パラフィンワックス)
【0021】
(実施例2)
ワセリン :37.0重量%
流動パラフィン:30.0重量%
ポリシロキサン:3.0重量%(メチルポリシロキサン)
ノニオン活性剤:10.0重量%(POEラノリンアルコール:5EO)
熱安定化剤 :20.0重量%(マイクロクリスタリンワックス)
粘度 :50000〜150000CS
【0022】
(実施例3)
ワセリン :20.0重量%
流動パラフィン:60.0重量%
ポリシロキサン:3.0重量%
ノニオン活性剤:7.0重量%(POE硬化ヒマシ油:5EO)
熱安定化剤 :10.0重量%(マイクロクリスタリンワックス)
粘度 :3500〜5500CS
【0023】
(比較例1)
ワセリン :50.0重量%
流動パラフィン:20.0重量%
ノニオン活性剤:10.0重量%(POEラノリンアルコール:5EO)
熱安定化剤 :20.0重量%(マイクロクリスタリンワックス)
粘度 :200000〜400000CS
【0024】
まず、実施例1〜3のクリームを、頭部全体の頭皮に塗布した。
量としては、約30gであった。塗布方法は、ノズル付きボトル容器で髪の生え際に塗布した。
比較例1もほぼ同様に塗布した。
【0025】
まず、皮膚に対する保護性を確保するために、比較例1も調整したため、染髪後も皮膚への影響はどれも同じ程度であり、十分保護剤としての機能を果たした。しかし、実施例1〜3は容易に塗布でき、どれも垂れずに薄く塗布できた。これに対して、比較例1では粘度が高くとても簡単には塗布できなかった。
【0026】
更に、本実施例1〜3ではどれも染髪に対しては阻害せず、染まりにくいということはなかった。しかし、比較例1では少し染まりにくかった。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明の下処理剤は、ごてごてせず、頭皮に塗布しやすく、しかも染髪阻害も少ないため、染髪時に好適に用いることができる。
【出願人】 【識別番号】596149051
【氏名又は名称】株式会社 菊星
【住所又は居所】東京都台東区浅草橋3−20−18
【識別番号】391027929
【氏名又は名称】三粧化研株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市住吉区杉本1丁目7番25号
【出願日】 平成16年8月23日(2004.8.23)
【代理人】 【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平

【識別番号】100089347
【弁理士】
【氏名又は名称】木川 幸治

【識別番号】100098213
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 武

【公開番号】 特開2006−56848(P2006−56848A)
【公開日】 平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願番号】 特願2004−242331(P2004−242331)