| 【発明の名称】 |
水性化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 克己 【住所又は居所】東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会社研究所内
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| 【要約】 |
【課題】塗布時の伸びがよく、乾燥過程でべたつかず、乾燥後のしっとり感に優れた水性化粧料を得る。
【解決手段】(A)プルラン類、(B)ケイ素数4〜7の環状ジメチルポリシロキサン及び(C)25℃における粘度が1〜500cStの鎖状ジメチルポリシロキサンを含有し、好ましくは成分(B)/成分(A)を重量比で5〜20の水性化粧料とする。さらに(D)多価アルコール、(E)カルボキシビニルポリマー又はその塩を含有させると感触が向上する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 次の成分(A)(B)及び(C): (A)プルラン類 (B)ケイ素数4〜7の環状ジメチルポリシロキサン (C)25℃における粘度が1〜500cStの鎖状ジメチルポリシロキサンを含有する水性化粧料 【請求項2】 成分(A)を0.01〜1重量%含有し、且つ、成分(B)/成分(A)が重量比で5〜20である請求項1記載の水性化粧料。 【請求項3】 更に、成分(D)多価アルコール含有する請求項1〜2記載の水性化粧料。 【請求項4】 更に、成分(E)カルボキシビニルポリマー又はその塩を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の水性化粧料。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、塗布時の伸びがよく、乾燥過程でべたつかず、乾燥後のしっとり感に優れた水性化粧料に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、乳液、クリームなどの水性化粧料は、油剤、多価アルコール、水溶性高分子等を用い保湿感、使用感の調整を図ってきた。しかし、これらを多量に含むと塗布時の伸びが悪い、乾燥過程でのべたつき感が大きく、乾燥が遅い、使用感が悪いなどの問題を含んでいた。 【0003】 この問題を解決するために、シリコーンを配合し、べたつき感を低減する試みがなされている。例えば、高粘度シリコーンと架橋型ポリアクリル系増粘剤を含有する水性化粧料(特許文献1)やプルランとシリコーン油を含有する複合エマルション(特許文献2)が提案されているが、使用時ののびが重い、あるいは、乾燥過程でべたつくといった問題があった。 【特許文献1】特開平1−250305号公報 【特許文献2】特開2003−104861号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 従って、本発明の目的は、このような欠点がなく、塗布時の伸びがよく、乾燥過程でべたつかず、乾燥後のしっとり感に優れた水性化粧料を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0005】 発明者らは、プルラン類と鎖状ジメチルポリシロキサンと環状ジメチルポリシロキサンを併用することにより、水性化粧料中の水分が蒸発する際に現れるべたつきを著しく低減し、さらっと軽く伸び、乾燥後には、しっとり感の高い皮膜感が得られることを見出した。 【0006】 本発明は、以下の水性化粧料を提供するものである。 【0007】 次の成分(A)(B)及び(C): (A)プルラン類 (B)ケイ素数4〜7の環状ジメチルポリシロキサン (C)25℃における粘度が1〜500cStの鎖状ジメチルポリシロキサン を含有する水性化粧料を提供するものである。 【発明の効果】 【0008】 本発明の水性化粧料は、塗布時の伸びがよく、乾燥過程でべたつかず、乾燥後のしっとり感に優れる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 本発明の水性化粧料に用いられる成分(A)プルラン類とは、プルラン及びその誘導体をいう。プルランとは、α-1,4結合による3個のグルコースからなるマルトトリオースがα-1,6結合で繰り返し鎖状に結合したものである。また、その誘導体とは、カチオン基を付加したもの(特開平6−48918号公報参照)、アニオン基を付加したものなど親水性を向上させたものや、アルキル基やコレステロールを付加したもの(特開2003−73281号公報参照)などが挙げられる。これらは、平均分子量1万〜100万、更には、5万〜50万、更には、10万〜30万のものが好ましい。 【0010】 プルラン類は、本発明水性化粧料塗布時の伸ばしやすさ、乾燥後のしっとり感及び安定性向上に寄与する。 【0011】 本発明の水性化粧料におけるプルラン類の含有量は、上記観点から、好ましくは0.01〜1重量%、より好ましくは、0.05〜0.5重量%、更に好ましくは、0.1〜0.3重量%である。 【0012】 本発明の水性化粧料に用いられる成分(B)ケイ素数4〜7の環状ジメチルポリシロキサンは、水性化粧料中に含まれる水分やエタノールなどより蒸発が遅いことに特徴がある。つまり、本件発明の水性化粧料を使用した場合に、使用者に乾燥時期がずれて感じさせることができる。従来、水溶性ポリマーを含む水性化粧料は、水分等の蒸発により、濃度が高まったとき、特有のべたつきを示し、その対応が問題になっていた。しかし、成分(B)ケイ素数4〜7の環状ジメチルポリシロキサンを含有することにより、水分が蒸発する際にみられるべたつきが著しく低下することが見出された。また、成分(B)ケイ素数4〜7の環状ジメチルポリシロキサンが蒸発する際には、ほとんどべたつきが見られないことを見出した。更に、塗布時の感触がさらっとしており、伸びがよい。 【0013】 本発明の水性化粧料に用いられる成分(B)ケイ素数4〜7の環状ジメチルポリシロキサンは、上記観点から成分(A)プルラン類に対し、成分(B)/成分(A)が重量比で5〜20が好ましく、6〜15がより好ましい。 【0014】 本発明の水性化粧料に用いられる成分(C)鎖状ジメチルポリシロキサンの25℃における粘度は(ウベローデ型毛細管粘度計による測定)1〜500cStであり、好ましくは5〜100cSt、より好ましくは、6〜50cStである。成分(C)の鎖状ジメチルポリシロキサンは、成分(B)環状ジメチルポリシロキサンと併用することにより、塗布時のさらさら感と滑らか感を両立させることができる。また、乾燥後は、成分(A)プルラン類と併用することにより、しっとり感と滑らか感の両立が可能となり、更に塗布感、保護感が向上し使用感が向上する。 【0015】 また、塗布時のべたつき感低減と、のばしやすさ、及び、乾燥後の保護感から、成分(C)鎖状ジメチルポリシロキサンの含有量は、本発明の水性化粧料中2〜10重量%が好ましく、3〜10重量%がより好ましい。 【0016】 成分(C)鎖状ジメチルポリシロキサンは成分(B)環状ジメチルポリシロキサンに対し、成分(C)/成分(B)が重量比で1〜15が好ましく、2〜10がより好ましい。 【0017】 本発明の水性化粧料は、更に、成分(D)多価アルコールを含有することができる。成分(D)多価アルコールは、成分(A)プルラン類と組み合わせることにより、柔軟な皮膜を形成し、皮膚密着性を向上させ、保湿感を向上させることができる。さらに成分(D)多価アルコールは、成分(C)鎖状ジメチルポリシロキサンと組み合わせることで、よりしっとり感を向上させることができる。 【0018】 成分(D)多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、それ以上のポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、それ以上のポリプロピレングリコール類、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール等のブチレングリコール類、グリセリン、ジグリセリン、それ以上のポリグリセリン類が挙げられる。これらは二種以上を混合して用いても良く、含有量は、水性化粧料中好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは10〜25重量%である。 【0019】 本発明の水性化粧料は、更に、成分(E)カルボキシビニルポリマー又はその塩を含有することが出来る。 【0020】 成分(E)カルボキシビニルポリマー又はその塩は、成分(A)プルラン類と併用することにより、独特の感触を形成し、塗布時のしっとり感、のばしやすさが向上する。更に、成分(D)多価アルコールを併用すると、成分(A)プルラン類と成分(E)カルボキシビニルポリマー又はその塩の混合物の作る皮膜に、透明感、ツヤ感および柔軟性を与え、皮膚保護感を向上させる。 【0021】 本発明において使用される成分(E)カルボキシビニルポリマー又はその塩は特に平均分子量が30万〜500万の範囲にあるものが好ましい。このような分子量を有するカルボキシビニルポリマーの具体例としては、例えばポリアクリル酸を主構成単位とするカーボポール980、カーボポール981(以上、Noveon Inc.)、ハイビスワコー103、ハイビスワコー104、ハイビスワコー105(以上、和光純薬)、カルボキシビニルポリマー水溶液としてヒスパジェル(ヒスパノ キミカ社)、またカルボキシビニルポリマー類似ポリマーの水溶液としてUジェリーCP(昭和電工)等が挙げられる。 【0022】 カルボキシビニルポリマーは、水に分散若しくは溶解してそのままあるいはアルカリで中和して用いられる。使用される中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等の無機塩基、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アルギニン等の有機塩基が挙げられる。このうち、無機塩基の水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが、安定性の点から好ましい。 【0023】 カルボキシビニルポリマーは一種又は二種以上を併用して用いることができ、その含有量は、本発明の化粧料中好ましくは0.01〜2重量%、より好ましくは0.05〜1重量%である。 【0024】 成分(E)カルボキシビニルポリマー又はその塩は成分(A)プルラン類に対し、成分(E)/成分(A)が重量比で1〜15が好ましく、3〜10がより好ましい。 【0025】 また、成分(E)カルボキシビニルポリマー又はその塩および成分(A)プルラン類の合計量は成分(D)多価アルコールに対し、(成分(D)/(成分(E)+成分(A))が重量比で10〜40が好ましく、15〜35がより好ましい。 【0026】 本発明の水性化粧料は、保湿感、使用感の向上の目的で更に油剤や脂質類を含有することができる。 【0027】 油剤や脂質類としては、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、フタル酸ジエチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸セチル、1−イソステアロイル−3−ミリストイルグリセロール、コレステリルイソステアレート、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−オクチルドデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、オレイン酸−2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、ジ−パラメトキシケイヒ酸−モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル類、2−ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール、バチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素、ユーカリ油、ハッカ油、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ホホバ油、アボガド油、ラノリン、牛脂、豚脂、卵黄脂等の動植物油、その他、コレステロール、d−δ−トコフェロール、セラミド及びその類似物質などが挙げられる。ここでセラミド類似物質としては、ミリスチル−PG ヒドロキシエチルデカナミド(スフィンゴリピッドE40,花王)、セチル−PG ヒドロキシエチルデカナミド(スフィンゴリピッドE60,花王)、セチル−PG ヒドロキシエチルパルミタミド(スフィンゴリピッドE,花王)この中で、コレステリルイソステアレート、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、セラミド及びその類似物質が好ましい。 【0028】 本発明の水性化粧料は、保湿感、使用感、安定性の向上の観点から油剤や脂質類を好ましくは0.1〜35重量%、より好ましくは、10〜30重量%含有しうる。これらは、2種以上混合して用いることができる。 【0029】 本発明の水性化粧料は、更に界面活性剤を含有することができる。界面活性剤は、他の成分の可溶化、乳化分散化、安定化に寄与する。 【0030】 界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(以下POEと略記)硬化ヒマシ油、POEアルキルエーテル、POE分岐アルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビトール脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油アルキル硫酸エステル、POEアルキル硫酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルリン酸エステル、POEアルキルリン酸エステル、脂肪酸アルカリ金属塩、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、α−モノイソステアリルグリセリルエーテル、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリエーテル変性シリコーン等が用いられる。この中で、POE硬化ヒマシ油、POEソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸ナトリウムが好ましい。 【0031】 本発明の水性化粧料は、可溶化、乳化分散性、安定性、使用感の向上の観点から界面活性剤を好ましくは0.5〜2.5重量%、より好ましくは、0.5〜2.0重量%含有しうる。これらは、2種以上混合して用いることができる。 【0032】 本発明の水性化粧料は、水性基剤として、水の他、例えば水とエタノール、プロパノール等炭素数1〜4の低級アルコールの混合物とすることができる。 【0033】 本発明の水性化粧料は、水性基剤を好ましくは1〜90重量%、より好ましくは10〜85重量%、更に好ましくは30〜85重量%含有しうる。 【0034】 本発明の水性化粧料は、上記成分の他、必要に応じて本発明の効果を阻害しない範囲内で、上記記載以外の水溶性高分子増粘剤、pH調節剤、香料、酸化防止剤、キレート剤、色素、顔料、防腐剤、薬効成分、紫外線吸収剤、無機あるいは有機の粉末、顆粒等を含有することができる。 【0035】 本発明水性化粧料の剤型としては、、液状タイプ、エアゾールタイプが挙げられる。液状タイプにおいては、水性形状のもの、2層分離タイプのもの、W/Oタイプ、O/Wタイプの乳化タイプのものが挙げられ、O/Wタイプの乳化液状剤型が好ましい。 【0036】 本発明の水性化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、例えば乳液、ジェル、クリーム等の皮膚化粧料とすることができるが、特に、乳液、クリームが好ましい。 【実施例】 【0037】 常法に従って実施例1〜5及び比較例1〜4の水中油型の乳化クリームを調製し、その使用感を評価した。 (評価方法) 使用感評価専門パネラー10名でモナディックにて腕における使用感評価を実施した。評価項目は、「塗布時の伸びの良さ」 「塗布時のべたつきのなさ」 「剤のなじみやすさ」「塗布時のぬるつきのなさ」「塗布後のしっとり感」で、それぞれ「良い」を5点、「やや良い」を4点、「普通」を3点、「やや悪い」を2点、「悪い」を1点とし、上記各項目について10名分の評価点の和をその項目の評価点とした。評価点が高いほど項目の評価が良好であることを示している。 【0038】 【表1】
【0039】 表2に示す組成のO/W型の乳液状化粧料(実施例6)を以下のとおり製造した。すなわち、(1)〜(6)を均一に混合した油相に(7)〜(11)を均一に混合した水・シリコーン油混合液相を攪拌しながら混合・分散乳化し(12)で中和後(13)〜(14)を加えさらに均一に混合してO/W型の乳液状化粧料を得た。上記評価方法により評価したところ、使用感の良好な結果を得た。 【表2】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋茅場町1丁目14番10号
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| 【出願日】 |
平成16年8月20日(2004.8.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100131738 【弁理士】 【氏名又は名称】近藤 三雄
【識別番号】100107607 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 実
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| 【公開番号】 |
特開2006−56824(P2006−56824A) |
| 【公開日】 |
平成18年3月2日(2006.3.2) |
| 【出願番号】 |
特願2004−240199(P2004−240199) |
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