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【発明の名称】 髪手入れ剤と肌手入れ剤
【発明者】 【氏名】洞口 仁

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液と、植物由来複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液と、亜硫酸ナトリウムとを混合したことを特徴とする髪手入れ剤。
【請求項2】
ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液を少なくとも0.05〜2%と、植物由来複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液を少なくとも1〜2%と、亜硫酸ナトリウムを少なくとも0.05〜1%とを組み合せ混入したことを特徴とする髪手入れ剤。
【請求項3】
請求項1若しくは請求項2に記載した髪手入れ剤を配合したことを特徴とするシャンプー、トリートメント、リンス、ジェル、ローション、ヘアエッセンス、コールドパーマ等のヘアケア製品。
【請求項4】
ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液と、植物由来複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液と、亜硫酸ナトリウムとを組み合せ混入したことを特徴とする肌手入れ剤。
【請求項5】
ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液を少なくとも0.05〜2%と、植物由来複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液を少なくとも1〜2%と、亜硫酸ナトリウムを少なくとも0.05〜1%とを組み合せ混入したことを特徴とする肌手入れ剤。
【請求項6】
請求項1若しくは請求項2に記載した肌手入れ剤を配合したことを特徴とするボディシャンプー、先願ソープ、化粧水、乳液、スキンクリーム等のスキンケア製品。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、髪の手入れや肌の手入れに際して、傷んだ髪の毛や荒れた肌を治し、これまで以上に髪や肌に潤いと艶と張りの有る良好な状態にすることのできる髪手入れ剤と肌手入れ剤の提供に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、髪の毛を護り、艶を良くするものとして、リンス剤やトリートメント剤が知られている。シャンプー剤が汚れを落とすだけのものであるのに対し、当該リンス剤やトリートメント剤は、両者とも髪の表面に膜を造って髪を護り、艶を良くするものである。また、髪の生え際の皮膚にも必要な栄養分を与えて、良好な状態に保たせる状態のものである。しかし、このリンス剤やトリートメント剤は、一度シャンプーをすると汚れと一緒に流れ落ちてしまう欠点があった。従って、髪を洗ったら直ちにリンス又はトリートメントをすることにより、それ以上の髪の傷みを防ぎ、艶が保たれるようにすることができる。しかし、多くの人々は、お洒落のために、その後パーマネントをかけたり、毛染めをすることが多い。これによって、せっかくリンスまたはトリートメントをした髪を傷めてしまっていることになる。これまでは、こうして一度傷めてしまった髪の毛は、これを治すことが出来ないとされており、例えリンス剤やトリートメント剤で処理をしても、傷んだ髪の毛を保護するだけで治るわけではないとされていた。つまり、一般には、お洒落な人ほど髪の毛を傷めており、不健康な髪の状態にあるというのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は、このような現状を改善すべく鋭意研究した結果、インド原産のマメ科植物「Cassia angustifolia Vahl」の果実及び種子から抽出精製して、濃縮安定化されたコロイド状の水溶液であるカッシアベータグルカンの特性に注目した。このカッシアベータグルカンは、分子量が約17万ダルトンの高分子であり、植物由来の複合多糖類から得られる有効成分である。このカッシアベータグルカンに含有されている複合多糖類のガラクトマンナンは、D−ガラクトース及びD−マンノースが分子量比1.5:3.5でグリコシド結合している水溶性多糖類であり、その鎖状構造並びに保水機能から皮膚に潤いと柔軟性を与え、毛髪に対するコンデショニング作用があることを見出したからである。
【0004】
すなわち、カッシアベータグルカンには、皮膚や毛髪に対して以下のような特性があることに着目したからである。
柔らかで潤いのある優れた感触の皮膚にする。
皮膜形成能により表皮を保護する。
皮膚の官能特性(柔軟性と潤い感)を改善する。
角質層保水能を改善し、持続性のある保湿効果及び皮膚柔軟性を実現する。
初期老化皮膚、外部ストレスに起因する敏感肌や乾燥による肌荒れを補修する。
乾燥により傷んだ髪へのコンデショニング、リペアリング効果がある。
【0005】
本発明者らは、皮膚に潤いと柔軟性を与え、毛髪にコンデショニング作用を与えて、肌と髪を保護し、健康にすることを目的として、カッシアベータグルカンを用いるとともに、乳化させた天然樹脂ロジン水溶液と、亜硫酸ナトリウム溶液を組み合わせ混合すると、前記カッシアベータグルカンの作用効果だけでなく、ロジンのコーティング作用効果と亜硫酸ナトリウムの艶出し効果を加えて相乗効果をもって発現することを見出した。即ち、前記3種のエキスを混合して用いると、乾燥したり傷んだりした毛髪が、しっとりと保湿していて、柔軟性がありながら、張りがあり、しかも自然な艶もある良好な毛髪に調整することができること、また、これを老化皮膚や敏感肌や乾燥肌や荒れ肌に用いると、皮膚の保湿性と柔軟性を改善し、表皮を保護して肌荒れを補修することができることを見出した。そこで、本発明者は、これを用いて髪手入れ剤や肌手入れ剤を調製することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
特許を受けようとする第1発明は、ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液と、植物由来複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液と、亜硫酸ナトリウムとを混合したことを特徴とする髪手入れ剤である。
【0007】
当該第1発明は、マツ科植物から得られる生松ヤニを水蒸気蒸留し、揮発性のテレビン油を除いた残りの樹脂であるロジンをエタノールで溶かし、その後精製した水を加えて乳化する。その乳白色になったものが界面活性作用を有するロジン乳化液であり、これを第1原料エキスとする。次に、インド原産のマメ科植物「Cassia angustifolia Vahl」の果実及び種子から抽出精製して、濃縮安定化されたカッシアベータグルカンのコロイド状水溶液を第2原料エキスとする。更に髪にハリと艶を付ける亜硫酸ナトリウムを第3原料エキスとする。そのうえで当該3つのエキスを混合することにより髪手入れ剤としたものである。当該髪手入れ剤は、顕著なキューティクル改善効果と皮膜コーティング保護作用があり、櫛通しを良好なものなる。なお、前記ロジン乳化液を加えない場合には、キューティクルが閉じた健康な毛髪状態に修復することができず、髪に充分な張りが出てこない。ロジン乳化液を加えることにより、パーマネントがかかり易くなり、はっきりしたうウェーブが出るようになる。また、亜硫酸ナトリウムを配合すると、毛染めが安定するうえ自然で健康的な感じの艶出しが出来るようになり、高品質なヘヤメイクが可能となる。
【0008】
特許を受けようとする第2発明は、ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液を少なくとも0.05〜2%と、植物由来複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液を少なくとも1〜2%と、亜硫酸ナトリウムを少なくとも0.05〜1%とを組み合せ混入したことを特徴とする髪手入れ剤である。
【0009】
第2発明は、調整されたロジン乳化液とカッシアベータグルカンのコロイド状水溶液と亜硫酸ナトリウムを組み合わせて第1発明に係る髪手入れ剤にする際に、一般的に好ましい組み合わせ状態にするための数値限定した髪手入れ剤である。
【0010】
特許を受けようとする第3発明は、第1発明若しくは第2発明に記載した髪手入れ剤を配合したことを特徴とするシャンプー、トリートメント、リンス、ジェル、ローション、ヘアエッセンス、コールドパーマ等のヘアケア製品である。
【0011】
第3発明は、前記髪手入れ剤を配合することにより、ヘアケア製品としての品質を向上させるようにしたヘアケア製品である。
【0012】
特許を受けようとする第4発明は、ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液と、植物由来の複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液と、亜硫酸ナトリウムとを組み合せ混入したことを特徴とする肌手入れ剤である。
【0013】
当該第4発明は、その基本的構成物質が第1発明と同じであるが、用途は肌の手入れ用である。この肌手入れ剤は、皮膚を柔らかで潤いのある優れた感触にし、皮膚の官能特性を改善する。また、角質層保水能を改善して持続性のある保湿効果及び皮膚柔軟性を実現するとともに、初期老化皮膚、外部ストレスに起因する敏感肌や乾燥による肌荒れを補修する効果がある。特にロジン乳化液は、皮膚表面をコーティングし、保護する効果がある。
【0014】
特許を受けようとする第5発明は、ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液を少なくとも0.05〜2%と、植物由来複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液を少なくとも1〜2%と、亜硫酸ナトリウムを少なくとも0.05〜1%とを組み合せ混入したことを特徴とする肌手入れ剤である。
【0015】
第5発明は、第3発明の最良の形態を示す数値限定した肌手入れ剤である。
特許を受けようとする第5発明は、請求項1若しくは請求項2に記載した肌手入れ剤を配合したことを特徴とするボディシャンプー、先願ソープ、化粧水、乳液、スキンクリーム等のスキンケア製品である。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る髪手入れ剤は、乾燥したり傷んだりした毛髪へのコンデショニング効果と、リペアリング効果が相乗効果として発現する。従って、これをシャンプーやトリートメントやリンスやジェルやローションなどのヘアケア製品に配合すると、キューティクル改善効果と皮膜コーティング保護作用において品質が向上することになる。
【0017】
本発明に係る髪手入れ剤の効果は、第1に、髪の艶を良くする。第2に、腰を強くし張りが出る。第3に、手触りがつるつる、サラサラとなり、良好な感触となる。第4に、パーマネントが良い状態で維持できるようになる。第5に、ヘアーダイ(毛染)の色持ちも良く乾燥毛になりにくくなる。本発明は、これらの作用効果が従来以上に相乗した効果として発現する。
【0018】
本発明に係る肌手入れ剤は、持続性のある保湿効果、皮膚柔軟性の改善効果、ストレスに起因する敏感肌や乾燥による荒れ肌の補修効果があるので、保湿剤、敏感肌の防御・修復剤、ディケア製品、ボディケア製品などの化粧品に活用することができる。
【0019】
即ち本発明に係る肌手入れ剤の効果は、第1に、頭皮に対しても良く、抜け毛を少なくしてくれる。第2に、パーマネントやヘヤーダイ(毛染)を行っても肌に沁みにくい。第3に直接手や足や顔に使用しても、肌がつるつるになり、張りが出て、保湿効果が高い。
【0020】
しかも、本発明には、上記のような効果を維持する期間が比較的長くなる効果があるが、特に、本発明に係る髪手入れ剤は、健康な毛髪を損傷させにくくするだけでなく、損傷毛の治療回復機能がある点に特徴があり、肌手入れ剤においては、パーマネントやヘヤーダイの時の肌の損傷を抑えて、手荒れや肌の乾燥を防ぎ、健康肌に回復させる機能がある点に特徴がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明は、ロジンをエタノールで溶かした後、精製した水を加えて乳化したロジン乳化液を少なくとも0.05〜2%と、植物由来複合多糖類から抽出精製して得られた高分子カッシアベータグルカンのコロイド状水溶液を少なくとも1〜2%と、亜硫酸ナトリウムを少なくとも0.05〜1%とを組み合せ混入したことを特徴とする髪手入れ剤または肌手入れ剤である。
【実施例1】
【0022】
以下、本発明にかかる髪手入れ剤または肌手入れ剤を実施例に基づいて説明する。
本発明にかかる髪手入れ剤を3%配合したシャンプーと配合しないシャンプーとを比較して、櫛通しした際の仕事量を測定し評価した。また官能性特性も評価した。その結果、本発明の髪手入れ剤3%配合シャンプー処理の方が顕著に櫛通り抵抗を削減した。また、使用者による官能性試験においても、櫛通りの滑らかさ、髪の柔軟性、しなやかさにおいて、本発明品配合シャンプー処理したものの方が明らかな優位性を示し、官能特性を有意に改善することが、確認された。
【0023】
また、本発明にかかる髪手入れ剤を3%配合したシャンプーと配合しないシャンプーとを比較して、走査性顕微鏡で、毛髪のコンデショニング効果を確認した。具体的には、毛髪の一部にスケールリフティングの見られる傷ついた毛髪モデルと、随所にキューティクルのめくり上がった乾燥毛髪モデルとを用意し、これら髪手入れ剤を3%配合したシャンプーと配合しないシャンプーとで洗髪処理した後、その状態を走査性顕微鏡で、毛髪のコンデショニング効果を観察した。
【0024】
その結果、髪手入れ剤を3%配合したシャンプーにより処理したものの方がキューティクル改善効果が顕著である。また、毛髪にはコーティングされた皮膜が形成されており、キューティクルが修復された健常な外観を取り戻していることを確認した。このように、本発明は損傷毛髪や乾燥毛髪に対して顕著なコンデショニング及び保護作用を示した。
【実施例2】
【0025】
本発明にかかる肌手入れ剤を10%配合したクリームと配合しないクリームとを用意し、両者の皮膚官能特性の改善作用を比較評価した。具体的には、平均年齢55歳の女性で、乾燥肌の方15名に対して、両方のクリームを前脚内側部に塗布し、塗布直後、塗布45分後の皮膚官能特性を各被験者によって、皮膚柔軟性、しなやかさ、保湿能評価について自己評価してもらった。その結果、いずれの項目についても、肌手入れ剤を10%配合したクリームの方が、明らかに有意な皮膚官能特性の完全を示した。
【実施例3】
【0026】
本発明にかかる肌手入れ剤を3%配合したクリームと配合しないクリームとを用意し、両者の持続性皮膚保温効果と肌の色艶改善効果の試験を行った。前者の持続性皮膚保温効果については、塗布後24時間後で、配合しないクリームより20%強の高い保湿効果を示した。また、後者の肌の色艶改善効果については、訓練を受けた12名の判定員が、標準化された判定基準に則り評価を行う。評価方法は、試料塗布後3分、15分、30分後の肌の色つやをパラメータ(7段階)により評価した。その結果、肌手入れ剤を3%配合したクリームの方が、肌の色艶が顕著に改善していた。
【実施例4】
【0027】
パーマネントを掛け、しかもヘアダイ(毛染め)をしている60代の女性の場合。この方は、2ヶ月に1度の割合で、パーマネントを掛け、ヘアダイ(毛染め)をしているため、髪の状態は、かなり痛んでいて、髪の量も多く、頭が大きく見える。また、パーマネントもきれいに掛かりにくく、ブロードライで、簡単にヘアスタイルを造りにくく、持ちもよくない状態であった。
【0028】
ところが、本発明にかかる髪手入れ剤3%配合されたシャンプーで洗髪し、その後、本発明にかかる肌手入れ剤を配合されたヘアエッセンスをよく塗布したうえ、パーマネントを掛け、ヘアダイ(毛染め)をしたところ、1回の施術でパーマネントのカールもきれいにかかり、ボリューム感が抑えられてつややかで、手際の良い毛質に変わり、手入れがし易い状態に仕上がった。しかも、このような状態は、ほぼ毎日先発しても失われることなく、長期間その効果が持続した。
【実施例5】
【0029】
髪を長くした20代の女性の場合。この方は、かなり明るくヘアダイ(毛染め)をしており、毛先がかなり傷んでいるうえ、パサパサとして、艶もなく、おちつきのない状態であった。このため、従来のトリートメントまたはリンスをしても、櫛やブラシの通りが悪く、髪が引っかかったり、攣れていたりして、ブロードライしてもきれいな髪形を造ることができなかった。
【0030】
これに対し、本発明にかかる髪手入れ剤3%配合されたシャンプーで洗髪し、その後、本発明にかかる肌手入れ剤を配合されたヘアエッセンス処理をしたところ、髪がつるつる、サラサラとなり、艶もよくなった。しかも、髪のひっかかりがまったくなくなり、ドライヤーで乾かしただけでも、ブロードライを施術したような仕上がりになった。このような状態を長期間維持することも判明した。

【出願人】 【識別番号】504312863
【氏名又は名称】洞口 仁
【出願日】 平成16年8月17日(2004.8.17)
【代理人】 【識別番号】100103698
【弁理士】
【氏名又は名称】大津 洋夫

【公開番号】 特開2006−56785(P2006−56785A)
【公開日】 平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願番号】 特願2004−237198(P2004−237198)