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【発明の名称】 軟包装袋用スパウトと該スパウトを取り付けた流動食用軟包装袋
【発明者】 【氏名】林田 徳生
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印刷株式会社内

【要約】 【課題】ガスバリア性に優れた軟包装袋用のスパウトと該スパウトを取り付けた流動食用軟包装袋を提供すること。

【解決手段】中央が中空に成形された貫通孔を有するシール基部(11)と、該シール基部の貫通孔の周壁に接合され、上側は貫通孔より若干飛び出し下側は貫通孔より適度に飛び出して設計された筒体(12)と、該筒体の内側に筒体と同心円を描くように筒体と同じ長さに挿入されたカテーテル接続筒体(13)と、筒体の下端縁内側と、カテーテル接続筒体の下端縁外側に連接する環状板(14)とからなる注出口(15)と、筒体の先端周縁(16)とカテーテル接続筒体の先端周縁(17)とが同一平面上で熱融着される密封蓋(18)とから構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央が中空に成形された貫通孔を有するシール基部と、
該シール基部の貫通孔の周壁に接合され、上側は貫通孔より若干飛び出し下側は貫通孔より適度に飛び出して成形された筒体と、該筒体の内側に筒体と同心円を描くように筒体と同じ長さに挿入されたカテーテル接続筒体と、筒体の下端縁内側と、カテーテル接続筒体の下端縁外側を連接する環状板とからなる注出口と、
前記筒体の先端周縁と、カテーテル接続筒体の先端周縁とが同一平面上で熱融着される密封蓋と、
から構成されていることを特徴とする、軟包装袋用スパウト。
【請求項2】
前記カテーテル接続筒体は上方に行くに従い先細る形状であることを特徴とする、請求項1記載の軟包装袋用スパウト。
【請求項3】
前記カテーテル接続筒体の外側には、凸部が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の軟包装袋用スパウト。
【請求項4】
前記筒体の上部には、カテーテル接続筒体の上端縁を封鎖する密封キャップが取り付けられていることを特徴とする、請求項1、2又は3記載の軟包装袋用スパウト。
【請求項5】
前記シール基部の外周には、複数のリブが形成されていることを特徴とする、請求項1、2、3又は4記載の軟包装袋用スパウト。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の軟包装袋用スパウトを取り付けた流動食用軟包装袋。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、軟包装袋用のスパウトと該スパウトを取り付けた流動食用軟包装袋に関するものであり、特には、ガスバリア性に優れた軟包装袋用のスパウトと該スパウトを取り付けた流動食用軟包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、寝たきりの患者などへの栄養補給の手段の一つに流動食がある。流動食は、使用時に温められ注入用容器に移し代えて投与されている。その際、流動食は細菌に汚染される可能性が生じるため、一定の時間内に使い切らなければならなくなる。この問題点を解決するため、容器に移し代える必要のない、投与バッグ式の流動食用容器、すなわち、直接カテーテルまたはチューブに接合できる軟包装袋が開発されている。
【0003】
この軟包装袋は、例えば、図4に示すように、スパウト(210)のスパウトに連通してカテーテルやチューブに直接内挿できるカテーテル接続口(213)を有している。
【0004】
しかしこのカテーテル接続口(213)は、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂を射出成形して作製されており、しかも、バリア性を有する軟包装袋から突出して取り付けられているため、全体のバリア性能に悪影響を及ぼしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、カテーテル接続口を有する流動食用軟包装袋に関する以上のような問題に鑑みてなされたもので、ガスバリア性に優れた軟包装袋用のスパウトと該スパウトを取り付けた流動食用軟包装袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1の発明は、中央が中空に成形された貫通孔を有するシール基部と、該シール基部の貫通孔の周壁に接合され、上側は貫通孔より若干飛び出し、下側は貫通孔より適度に飛び出して成形された筒体と、該筒体の内側に筒体と同心円を描くように筒体と同じ長さに挿入されたカテーテル接続筒体と、筒体の下端縁内側と、カテーテル接続筒体の下端縁外側を連接する環状板とからなる注出口と、前記筒体の先端周縁と、カテーテル接続筒体の先端周縁とが同一平面上で熱融着される密封蓋と、から構成されていることを特徴とする、軟包装袋用スパウトである。
【0007】
このように請求項1記載の発明によれば、中央が中空に成形された貫通孔を有するシール基部と、該シール基部の貫通孔の周壁に接合され、上側は貫通孔より若干飛び出し、下側は貫通孔より適度に飛び出して成形された筒体と、該筒体の内側に筒体と同心円を描くように筒体と同じ長さに挿入されたカテーテル接続筒体と、筒体の下端縁内側と、カテーテル接続筒体の下端縁外側を連接する環状板とからなる注出口と、前記筒体の先端周縁と、カテーテル接続筒体の先端周縁とが同一平面上で熱融着される密封蓋と、から構成されているので、カテーテル接続筒体部分は注出口に内蔵されているので、ガスバリア性は密封蓋により担保されているし、密封蓋を開けてカテーテル接続筒体にカテーテルを挿入するのみで、内容物を取り出すことができる。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記カテーテル接続筒体は上方に行くに従い先細る形状であることを特徴とする、軟包装袋用スパウトである。
【0009】
このように請求項2記載の発明によれば、請求項1の発明において、前記カテーテル接続筒体は上方に行くに従い先細る形状であるので、カテーテルを注出口に取り付ける際、カテーテルのカテーテル接続筒体への取り付けが容易である。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記カテーテル接続筒体の外側には、凸部が形成されていることを特徴とする、軟包装袋用スパウトである。
【0011】
このように請求項3記載の発明によれば、カテーテル接続筒体の外側には凸部が形成されているので、取り付けたカテーテルがカテーテル接続筒体から外れにくい。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1、2又は3の発明において、前記筒体の上部には、カテーテル接続筒体の上端縁を封鎖する密封キャップが取り付けられていることを特徴とする、軟包装袋用スパウトである。
【0013】
このように請求項4記載の発明によれば、筒体の上部には、カテーテル接続筒体の上端縁を封鎖する密封キャップが取り付けられてので、一度密封蓋を剥がした軟包装袋用スパウトであっても、容易に密封キャップで再封鎖することができる。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4の発明において、前記シール基部の外周には、複数のリブが形成されていることを特徴とする、軟包装袋用スパウトである。
【0015】
このように請求項5記載の発明によれば、シール基部の外周には、複数のリブが形成されているので、スパウトを軟包装袋に取り付ける際、熱融着を比較的容易に行うことができる。
【0016】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の軟包装袋用スパウトを取り付けた流動食軟包装袋である。
【発明の効果】
【0017】
このように本発明の軟包装袋用スパウトは、カテーテル接続口を注出口の内部に内蔵した形態をとっているので、密封蓋を開封しない限りはガスバリア性に影響を与えることはない。また、この軟包装袋用スパウトを使用した軟包装袋は、ガスバリア性に優れ、流動食用の軟包装袋として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を一実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の軟包装袋用スパウト(10)は、例えば、図1に示すように、中央が中空に成形された貫通孔を有するシール基部(11)と、このシール基部(11)の貫通孔の周壁に接合され、上側は貫通孔より若干飛び出し、下側は貫通孔より適度に飛び出して成形された筒体(12)と、この筒体の内側に筒体(12)と同心円を描くように筒体と同じ長さに挿入されたカテーテル接続筒体(13)と、筒体(12)の下端縁内側と、カテーテル接続筒体(13)の下端縁外側を連接する環状板(14)とからなる注出口(15)と、筒体の先端周縁(16)とカテーテル接続筒体(13)の先端周縁(17)とが同一平面上で熱融着される密封蓋(18)と、から構成されている。
【0019】
軟包装袋用スパウト(1)は、一般的には密封蓋(18)を除いて、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系熱可塑性樹脂を射出成形法などの成形方法を用いて容易に作製することができる。
【0020】
シール基部(11)は、軟包装袋(20)と熱融着し易いように両端を薄くした船形状
に形成されている場合が多い。また、外周には複数のリブ(111)が形成されている。
【0021】
カテーテル接続筒体(13)は、図1に示すように、上方に行くに従い先細る形状に成形しておくことにより、使用時にカテーテル(40)が挿入し易くなる。また、カテーテル接続筒体(13)の外周面に凸部(131)を形成させておくことにより、カテーテル(40)とカテーテル接続筒体(13)の間に抵抗力が増し、カテーテル接続筒体(13)からカテーテル(40)が抜けにくくなる。
【0022】
また、筒体(12)の上部には、カテーテル接続筒体(13)の上端縁を封鎖するための密封キャップ(121)を取り付けておくと使用時に有利である。これは、図示のようなカバーキャップを被せるタイプのものがより好ましい。
【0023】
密封蓋(18)は、〔外側〕アルミニウム箔/ポリエチレン〔内側〕、無機化合物蒸着プラスチックフィルム/ポリエチレン、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(印刷層)/無機化合物蒸着プラスチックフィルム/ポリエチレン等のガスバリア性に優れ、かつ、筒体の先端周縁(16)とカテーテル接続筒体の先端周縁(17)との熱融着性に優れた複合フィルムが好ましく使用できる。
【0024】
なおここで記した無機化合物蒸着プラスチックフィルムとは、一軸ないし二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルム、ポリオレフィンフィルムなどの延伸フィルム上に、酸化アルミニウムや酸化ケイ素などの無機化合物の薄膜を物理蒸着あるいは化学蒸着などの蒸着法により20〜100nm程度の厚さに設けた蒸着プラスチックフィルムのことをいう。
【0025】
このような構造からなる軟包装袋用スパウト(1)を取り付ける軟包装袋(20)に使用するフィルムとしては、ガスバリア性や耐突き刺し性に優れ、透明性を有する複合フィルムが好ましく使用できる。
【0026】
より具体的には、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム等の基材フィルムに、高密度ポリエチレンフィルム,未延伸ポリプロピレンフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム等のシーラント層を積層した複合フィルム(必要に応じて基材フィルムとシーラント層の間に中間層として、既述の無機化合物蒸着プラスチックフィルムやエチレンビニルアルコール共重合樹脂フィルム等を積層しても良い。)が好ましく使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の軟包装袋用スパウトの一実施例を示す、断面説明図である。
【図2】本発明の軟包装袋用スパウトから密封蓋を除いた状態の一実施例を示す、斜視説明図である。
【図3】本発明の軟包装袋用スパウトを取り付けた軟包装袋の一実施例を示す、説明図である。
【図4】従来の軟包装袋用スパウトを取り付けた軟包装袋の一例を示す、断面説明図である。
【符号の説明】
【0028】
10‥‥軟包装袋用スパウト
11‥‥シール基部
12‥‥筒体
13‥‥カテーテル接続筒体
14‥‥環状板
15‥‥注出口
16‥‥筒体の先端周縁
17‥‥カテーテル接続筒体の先端周縁
18‥‥密封蓋
20‥‥軟包装袋
30‥‥内容物
40‥‥カテーテル
111‥‥リブ
121‥‥密封キャップ
131‥‥凸部
210‥‥スパウト
213‥‥カテーテル接続口
【出願人】 【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号
【出願日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2006−263154(P2006−263154A)
【公開日】 平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願番号】 特願2005−85585(P2005−85585)