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【発明の名称】 医療用栓
【発明者】 【氏名】山仲 稔美
【住所又は居所】東京都中央区日本橋本町3丁目11番5号 リケンテクノス株式会社内

【氏名】高橋 信幸
【住所又は居所】北海道赤平市茂尻旭町1丁目5番地 トルク精密工業株式会社内

【氏名】宗國 英機
【住所又は居所】東京都渋谷区代々木2丁目11番12号 株式会社凌甲内

【要約】 【課題】筒体と弾性栓材の密着性の悪さ、製造時の工程の複雑さの問題がなく、筒体と弾性栓材両者が強固に接着しており、また、アッセンブリー工程が必要ないことから大幅なコストダウンが可能となる医療用栓を提供する。

【解決手段】筒状本体2と弾性栓材1部分体から構成される医療用栓であって、筒状本体として熱可塑性樹脂(A)を用い、弾性栓材部分として該熱可塑性樹脂(A)と融着可能な熱可塑性樹脂組成物(B)を用いて一体成形してなる医療用栓。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状本体と弾性栓材部分体から構成される医療用栓であって、筒状本体として熱可塑性樹脂(A)を用い、弾性栓材部分として該熱可塑性樹脂(A)と融着可能な熱可塑性樹脂組成物(B)を用いて一体成形してなることを特徴とする医療用栓。
【請求項2】
融着箇所に嵌合部分が設けられた請求項1記載の医療用栓。
【請求項3】
筒体に筒体から突き出し、筒体の円内を渡る固定棒が設けられ、弾性栓材によりこの固定棒が覆われ、固定棒が弾性栓材を貫通するように融着されている請求項1または2記載の医療用栓。
【請求項4】
熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィン系樹脂およびスチレン系樹脂から選ばれたものであり、かつ、融着可能な熱可塑性樹脂組成物(B)が、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(I)と少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(II) とからなるブロック共重合体の水素添加誘導体を主成分とする熱可塑性樹脂組成物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療用栓。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、主に輸血用容器および薬液容器などに用いられる医療用栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の医療用栓は、弾性栓材と筒体とを別々に成形し、これらをアッセンブリーして得られている。
例えば、特開昭63−268623号公報には、超音波振動を印加して、筒体と弾性栓材とを溶着する方法が開示されている。また、特開昭63−317470号公報、特開昭63−296757号公報には、弾性栓材を挟みこんで筒体を溶着する方法が開示されている。また、これら以外にも、弾性栓材の脱落を防止するために熱処理を施し、筒体を収縮させたものも提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の方法で得られた医療用栓では、筒体と弾性栓材とが強固に接着しておらず、結合が不充分である。すなわち、両者の密着性の悪い所から内容物の液漏れが生じたり、弾性栓材に針を刺すときや、栓の内部の圧力が上昇したときなどに弾性栓材が筒体から脱落するという問題がある。また、筒体と弾性栓材を別々に成形するため、アッセンブリー工程が必要なことから多大なコストを要するという問題もある。
【0004】
本発明は、以上のような従来の技術的課題を背景になされたものであり、従来の医療用栓の持つ、筒体と弾性栓材の密着性の悪さ、工程の複雑さの問題がなく、筒体と弾性栓材両者が強固に接着しており、また、アッセンブリー工程が必要ないことから、大幅なコストダウンが可能となる医療用栓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、筒状本体と弾性栓材部分体から構成される医療用栓であって、筒状本体として熱可塑性樹脂(A)を用い、弾性栓材部分として該熱可塑性樹脂(A)と融着可能な熱可塑性樹脂組成物(B)を用いて一体成形してなることを特徴とする医療用栓である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明において筒体として用いられる熱可塑性樹脂(A)としては、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリサルホン、ポリエーテルスルホンなどが挙げられる。中でも、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂が好ましく、特にポリオレフィン系樹脂が効果的である。
具体的には、ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、リニア低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(これらは、ホモポリマー、ブロックあるいはランダムコポリマーのいずれであってもよい)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂などが挙げられる。
また、スチレン系樹脂としては、一般ポリスチレン樹脂、耐衝撃性ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体、アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体、変性ポリフェニレンエーテル樹脂などが挙げられる。
【0007】
次に、弾性栓材に用いられる熱可塑性樹脂(A)と融着可能な熱可塑性樹脂組成物(B)としては、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(I)と、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(II) とからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体(a)を主成分とする熱可塑性樹脂組成物が好ましい。
【0008】
このような熱可塑性樹脂組成物としては、(a)少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(I)と少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(II) とからなるブロック共重合体の水素添加誘導体で、数平均分子量が15万以上である水添ブロック共重合体100〜50重量部、(b)ポリオレフィン系樹脂0〜50重量部〔ただし、(a)+(b)=100重量部〕に対し、(c)オイル1〜200重量部を配合した組成物が好ましい。
【0009】
(a)成分に用いられるブロック共重合体としては、例えば上記I−II、II−I−II−I、I−II−I−II−Iなどの構造を有する、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物のブロック共重合体が挙げられる。
ここで、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(I)としては、<1>ビニル芳香族化合物のホモ重合体、あるいは<2>ビニル芳香族化合物を50重量%を超えて、好ましくは70重量%以上含有する共重合体が挙げられる。このようなビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレンなどが挙げられ、これらの1種または2種以上が選択できる。中でもスチレンが最も好ましい。
【0010】
重合体ブロック(I)の(a)成分における含有量は、5〜70重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜60重量%、特に好ましくは15〜40重量%である。重合体ブロック(I)の含有量が5重量%未満であると、必要なゴム弾性が得られず、逆に70重量%を超えると硬くなりすぎる傾向がある。
【0011】
また、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(II) としては、<1>イソプレンのホモ重合体、あるいは<2>イソプレンを50重量%を超えて、好ましくは70重量%以上含有する共重合体、または、<3>ポリブタジエンのホモ重合体、あるいは<4>ポリブタジエンを50重量%を超えて、好ましくは70重量%以上含有する共重合体が挙げられる。好ましくは、<1>イソプレンのホモ重合体、あるいは<2>イソプレンを50重量%を超えて、好ましくは70重量%以上含有する共重合体である。
【0012】
ここで、重合体ブロック(II) に含まれるイソプレン部分のミクロ構造は、1,4−ミクロ構造が70〜100重量%であることが好ましい。1,4−ミクロ構造が70重量%未満の場合には、オイルがブリードするので好ましくない。さらに好ましくは、90〜100重量%である。なお、イソプレンの1,4−ミクロ構造とは、具体的に下記の式で示される構造を意味するものである。
【0013】
──CH2 −C=CH2 −CH2 ──

CH3
【0014】
また、重合体ブロック(II) がポリブタジエンの場合は、ブタジエン部分の1,2−ミクロ構造が20〜50重量%であることが好ましい。1,2−ミクロ構造が20重量%未満の場合には、オイルがブリードするので好ましくない。一方、50重量%を超えると、水添後はゴム的性質を失うため衝撃強度が低下して好ましくない。さらに好ましくは、35〜45重量%である。なお、ポリブタジエンのブタジエン部分の1,2−ミクロ構造とは、具体的に下記の式で示される構造を意味するものである。
【0015】
──CH2 −CH−

CH=CH2
【0016】
ここで、ポリイソプレンあるいはポリブタジエンなどの少なくとも1個の共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合は、少なくとも90%が水素添加されていなければならない。このように水素添加することにより、イソプレンあるいはブタジエンを主体とする重合体ブロックを形態的にオレフィン性化合物重合体ブロックに変換させることができる。水素添加率が90%未満では、エチレン、プロピレンの交互共重合性が失われ、オレフィン性が損なわれるので、熱可塑性樹脂への熱融着性が劣るので好ましくない。また、耐熱性も劣るので好ましくない。
【0017】
(a)ブロック共重合体の重量平均分子量は、50,000〜550,000、好ましくは50,000〜400,000の範囲がよい。重量平均分子量が50,000未満であると、組成物の機械強度が劣るため好ましくない。一方、550,000を超えると、成形加工性が劣るため好ましくない。なお、分子量分布(重量平均分子量Mw /数平均分子量Mn )は、10以下がよい。好ましくは5以下、さらに好ましくは2以下である。
【0018】
また、これらの少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(I)と少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック(II) は、それぞれ重合体ブロック中の分子鎖の分布については、特に制限されるものではなく、例えば、ランダム、テーパード(分子鎖中に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状またはこれらの任意の組合せでなってもよい。
【0019】
また、本発明における熱可塑性樹脂組成物(B)に用いられる(b)ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン樹脂、リニア低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂(これらは、ホモポリマー、ブロックあるいはランダムコポリマーのいずれであってもよい)、アイオノマー樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂などが挙げられ、中でも好ましいものはポリプロピレン樹脂である。
【0020】
本発明における熱可塑性樹脂組成物(B)に用いられる(c)成分はオイルであるが、芳香族系ゴム軟化剤、非芳香族系ゴム軟化剤が挙げられ、プロセスオイル、鉱物油系ゴム軟化剤、アロマ系オイル、流動パラフィン、パラフィン系オイル、ナフテン系オイルなどが含まれる。中でも非芳香族系ゴム軟化剤が好ましく、さらに好ましくは流動パラフィン、パラフィン系オイル、ナフテン系オイルである。オイルの重量平均分子量は、100〜2,000が好ましい。このようなオイル成分は、組成物の柔軟性をコントロールしやすくすることに寄与する。本発明においては、従来のように、成形品にオイルがブリードすることがない。
【0021】
本発明における熱可塑性樹脂組成物(B)は、上記のように、(a)および(c)成分の組成物に、必要に応じて(b)成分を配合するものである。
ここで、熱可塑性樹脂組成物(B)における各成分の配合割合は、(a)水添ブロック共重合体100〜50重量部、好ましくは100〜60量部、(b)ポリオレフィン系樹脂0〜50重量部、好ましくは0〜40重量部〔ただし、(a)+(b)=100重量部〕に対し、(c)オイル1〜200重量部、好ましくは5〜180重量部である。
(a)〜(b)成分中、(a)成分が50重量部未満では、機械的強度が劣るため好ましくない。また、(a)〜(b)成分の合計量100重量部に対し、(c)成分が1重量部未満では、柔軟性が得られないので好ましくなく、一方200重量部を超えると、オイルのブリード抑制効果を損なうので好ましくない。
以下、各成分の配合について詳細に説明する。
【0022】
(a)および(c)成分の2成分系の場合
(a)成分100重量部に対し、(c)成分1〜200重量部、好ましくは50〜180重量部がよい。(c)成分が1重量部未満であると柔軟性か得られないので好ましくない。一方200重量部を超えると、オイルのブリード抑制効果を損なうので好ましくない。
【0023】
(a)、(b)および(c)成分の3成分系の場合
(a)成分50〜99重量部、好ましくは55〜95重量部、(b)成分50〜1重量部、好ましくは45〜5重量部〔ただし、(a)+(b)=100重量部〕に対し、(c)成分1〜200重量部、好ましくは50〜180重量部である。(a)〜(b)成分中、(b)成分を50重量部を超えて配合すると、ゴム的性質が損なわれるので好ましくない。
【0024】
また、熱可塑性樹脂組成物(B)には、必要に応じてポリエーテルブロックアミド、熱可塑性ポリエステル系樹脂を加えることができる。ポリエーテルブロックアミドを加える場合、熱可塑性樹脂組成物(B)100重量部に対して5〜200重量部を添加するのがよい。ここで、ポリエーテルブロックアミドとは、具体的に下記式に示す構造をもつものである。
【0025】
HO−(CO−PA−CO−O−PE−O)n −H
〔式中、PAはポリアミドのブロック(ハードセグメント)、PEはポリエーテルのブロック(ソフトセグメント)、nは繰り返し単位を示す。〕
【0026】
また、熱可塑性ポリエステル系樹脂を加える場合、熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して5〜200重量部を添加するのが好ましい。
ここで、熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、芳香族ジカルボン酸と短鎖グリコールから得られるポリエステルセグメントと、芳香族ジカルボン酸とポリアルキレングリコールから得られたポリエーテルセグメントを有するポリエーテル・エステル型コポリマー、芳香族ジカルボン酸と短鎖グリコールから得られるポリエステルセグメントと、ポリカプロラクトンから得られたポリエステルセグメントを有するポリエステル・エステル型コポリマーが好ましい。
【0027】
また、本発明においては、熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性樹脂(B)中に、上記の成分のほかに、必要に応じて無機充填剤や安定剤を添加し配合することができる。この無機充填剤は、増量剤としてコスト低下だけでなく、成形品の外観(艶)の改良にも効果がある。ここで添加される充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、タルク、クレー、カーボンブラック、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成ケイ酸、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛などが挙げられる。
【0028】
安定剤としては、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系安定剤、酸化防止剤などが挙げられる。
また、ガラス繊維、カーボン繊維、ナイロン繊維、着色剤なども配合することができる。
本発明において、これらの無機充填剤、安定剤などの量は特に規定するものではなく、樹脂に対する熱融着力、機械的強度の向上などの目的により任意に添加することができるが、通常、得られる組成物に対して0〜50重量%である。
【0029】
本発明の医療用栓は、このような熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性樹脂組成物(B)を用い、一体成形により製造する。
図1に本発明の医療用栓の1例の構成図を示す。一体成形に際しては、筒体と融着する弾性栓材(1)をまず射出成形し、その後、筒体(2)をアウトサート成形し一体成形してもよいし、筒体(2)を先ず射出成形し、その後、筒体と融着する弾性栓材(1)をインサート成形し一体成形してもよい。
【0030】
あるいは2色成形機を用いて、弾性栓材(1)を成形後、金型を反転させて筒体(2)をアウトサートする方法により成形しても、筒体(2)を成形し、その後金型を反転させて弾性栓材(1)をインサートする方法により成形してもよい。
ここで、2色成形とは、2個のシリンダーを備え、それぞれに2色または2種の成形材料を供給し、可塑化・溶融しながら取り付けてある1個の金型キャビティに、同時にまたは順次に供給し、一体2色(種)成形する成形法である。
【0031】
また、図2に示すように、筒体と弾性栓材との融着箇所に嵌合部分(3)を設けたような構造とすることもできる。このような構造とすることにより、さらに筒体と弾性栓材を強固に接着させることができ、栓の脱落を防止することができる。
さらに、図3〜図4に示すように、筒体に筒体から突き出し、筒体の円内を渡る固定棒(4)を設け、弾性栓材をこれを覆うように融着し、固定棒が弾性栓材を貫通するような構造とすることもできる。これにより、さらに弾性栓材を堅固に筒体と接合することができ、栓の脱落の防止効果をより向上することができる。図4は、図2のような嵌合部分を設けたうえに、さらにここから突き出した固定棒を設けたものである。
【0032】
このような嵌合部分(3)を設けたり、筒体から突き出した固定棒(4)を設けた場合も、嵌合部分や固定棒を持つ筒体を成形後、弾性栓材を2色成形あるいはインサート成形しても、弾性栓材を成形後、嵌合部分や固定棒をもつ構造の筒体を2色成形あるいはアウトサート成形してもよい。
本発明の目的を達成するためには、弾性栓材の成形歪みが少ないインサート成形方法を用いることが好ましい。
【実施例】
【0033】
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
弾性栓材に用いる熱可塑性樹脂組成物(B)として、以下に示す(a)成分80重量部、(b)成分20重量部、(c)成分150重量部を混練機にて200℃で成形して、ペレットを得た。
【0034】
(a)成分
スチレン−イソプレンブロック共重合体〔セプトン4055、クラレ(株)製、スチレン含有量=30重量%、イソプレン含有量=70重量%、重量平均分子量=260,000、分子量分布=1.3、水素添加率=90%以上〕
【0035】
(b)成分
ポリプロピレン(ブロック)〔MS670、徳山曹達(株)製、メルトフローレート:23g/10分(JIS K6758、230℃、2,160g〕
(c)成分
パラフィン系オイル〔PW−90、出光興産(株)製、重量平均分子量=540〕
【0036】
筒体部分に用いる熱可塑性樹脂(A)として、ポリプロピレン〔徳山曹達(株)製、MS640〕を用い、図1に示す医療用栓の筒体(2)を射出成形した。
その後、この成形品を別金型の所定のキャビティの中に入れ、次いで弾性栓材として上記の熱可塑性樹脂組成物(B)のペレットを用い、弾性栓材(1)をインサート成形して、図1に示す成形品を得た。
【0037】
また、2色成形機を用いて筒体(2)を成形後、金型を反転させて弾性栓材(1)をインサートする方法でも図1に示す成形品を得た。
このようにして2つの方法で熱接着された筒体と栓は、それぞれ強力に結合されており、弾性栓材に医療用のプラスチック針を刺すときや抜くとき、栓が潰れたりして内部の圧力が上昇した時などでも弾性栓材が脱落することが無かった。
【0038】
同様にして、図2に示す医療用栓の成形品を成形した。この成形品は、3に示す嵌合部を有している。従って、弾性栓材の脱落をさらに防止することができる。
同様にして図3〜4に示す医療用栓の成形品を成形した。これらの成形品は、4に示す固定棒を筒体の内部に設けている。これにより、より弾性栓材の脱落を防止することができた。
【0039】
本発明によれば、筒体と弾性栓材の接着が非常に強力になるため、弾性栓材に医療用の針を刺すときや抜くとき、栓が潰れたりして内部の圧力が上昇したときなどでも弾性栓材が脱落することがない。
また、筒体と弾性栓材の密着力が優れることから、内容物の液漏れを防止することができる。
さらに、アッセンブリー工程を無くすことができ、大幅なコストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の医療用栓の1例を示す構成図である。
【図2】嵌合部を持つ構造の本発明の医療用栓の1例を示す構成図である。
【図3】固定棒を持つ構造の本発明の医療用栓の1例を示す構成図である。
【図4】固定棒を持つ構造の本発明の医療用栓の1例を示す構成図である。
【符号の説明】
【0041】
1 弾性栓材
2 筒体
3 嵌合部
4 固定棒
【出願人】 【識別番号】000250384
【氏名又は名称】リケンテクノス株式会社
【住所又は居所】東京都中央区日本橋本町3丁目11番5号
【識別番号】592212641
【氏名又は名称】トルク精密工業株式会社
【住所又は居所】北海道赤平市茂尻旭町1丁目5番地
【識別番号】596029546
【氏名又は名称】株式会社凌甲
【住所又は居所】東京都渋谷区代々木2丁目11番12号
【出願日】 平成18年2月27日(2006.2.27)
【代理人】 【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫

【公開番号】 特開2006−192287(P2006−192287A)
【公開日】 平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願番号】 特願2006−51209(P2006−51209)