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【発明の名称】 輸液容器
【発明者】 【氏名】岡久 稔也

【要約】 【課題】フックに吊り下げるだけで仕切手段を解除することができる輸液容器を提供する。

【解決手段】未混合薬剤を充填する袋体21と、該袋体21の開口部に取り付けられた口栓26とを有する容器本体2を備えた輸液容器1において、吊り下げ用のフック穴32が形成された吊下板31と、前記袋体21を挟持して前記袋体21内部を閉塞する挟持部33とで構成され、前記袋体21内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体2の自重で解除可能に構成された挟持力を有するクリップ部材3とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
未混合薬剤を充填する袋体と、該袋体の開口部に取り付けられた口栓とを有する容器本体を備えた輸液容器において、
吊り下げ用のフック穴が形成された吊下板と、前記袋体を挟持して前記袋体内部を閉塞する挟持部とで構成され、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体の自重で解除可能に構成された挟持力を有するクリップ部材とを備えることを特徴とする、輸液容器。
【請求項2】
伸縮可能に形成された蛇腹部と、吊り下げ用のフック穴とを有する袋体を備えた第1容器と、
該第1容器の袋体と連通する開口部を有し、前記第1容器の袋体の内表面に固定された第2容器と、
前記第1容器の蛇腹部を縮めた状態で、一端側が、前記第1容器の内表面に固定され、他端側が、前記第2容器の開口部を閉塞し、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記第1容器の自重で前記第2容器の開口部の閉塞が解除可能に構成された閉塞具とを備えることを特徴とする、輸液容器。
【請求項3】
前記閉塞具は、帯状に構成され、他端と前記第2容器の開口部の周囲とが、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記第1容器の自重で剥離可能に構成された弱シール部で固定されていることを特徴とする、請求項2記載の輸液容器。
【請求項4】
前記閉塞具は、他端に形成された鉤部を有するロッド部材と、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記第1容器の自重で破断可能に構成された脆弱部を有し、前記ロッド部材の鉤部が係合した状態で前記第2容器の開口部に取り付けられた封止部とで構成されていることを特徴とする、請求項2記載の輸液容器。
【請求項5】
吊り下げ用のフック穴を有する袋体と、該袋体の開口部に取り付けられた口栓とを有する容器本体を備えた輸液容器において、
前記袋体内部を区画する複数の薬剤充填室と、
該複数の薬剤充填室を相互に連通させる開口部と、
前記袋体に伸縮可能に形成された蛇腹部と、
前記蛇腹部を縮めた状態で、一端側が、前記袋体の内表面に固定され、他端側が、前記開口部を閉塞し、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体の自重で前記開口部の閉塞が解除可能に構成された閉塞具とを備えることを特徴とする、輸液容器。
【請求項6】
前記袋体は、内表面に固定された隔壁部を備え、
前記開口部は、前記隔壁部に形成され、
前記閉塞具は、帯状に構成され、他端と前記隔壁部の開口部の周囲とが、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体の自重で剥離可能に構成された弱シール部で固定されていることを特徴とする、請求項5記載の輸液容器。
【請求項7】
前記開口部は、前記袋体の内表面に形成され、
前記閉塞具は、帯状に構成され、他端と前記袋体の開口部の対向する内表面とが、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体の自重で剥離可能に構成された弱シール部で固定されていることを特徴とする、請求項5記載の輸液容器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、輸液容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、輸液容器に異なる未混合薬剤を充填する場合、解除可能な仕切手段を用いて輸液容器の内部を複数に区画して仕切る必要があり、このような仕切手段のひとつとして、棒状部材とクリップ部材とで構成された仕切具が公知である。かかる仕切具を用いて輸液容器の袋体内部を複数に区画する場合、棒状部材を当接させた輸液容器の袋体をクリップ部材で挟持する必要がある(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。また、弱シール部で袋体内部を区画し、手等の押圧で前記弱シール部を剥離させて未混合薬剤を混合することができる複室型の輸液容器も公知である。
【特許文献1】特許第2500954号公報
【特許文献2】特許第2733151号公報
【0003】
しかしながら、前記のように、仕切具や弱シール部を用いて輸液容器の袋体内部が区画されている場合には、通常、口栓と袋体の内部が連通しているため、仕切手段を解除しないままでも、輸液容器をフックに吊り下げて、口栓側に充填されている未混合薬剤を患者に投与することができるという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、かかる問題点を解消するため、輸液容器を用いた薬剤の混合工程において、フックに吊り下げるだけで仕切手段を解除することができる輸液容器を提供し、未混合薬剤の誤投与という医療事故を未然に防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、未混合薬剤を充填する袋体と、該袋体の開口部に取り付けられた口栓とを有する容器本体を備えた輸液容器において、吊り下げ用のフック穴が形成された吊下板と、前記袋体を挟持して前記袋体内部を閉塞する挟持部とで構成され、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体の自重で解除可能に構成された挟持力を有するクリップ部材とを備えたものである。
【0006】
伸縮可能に形成された蛇腹部と、吊り下げ用のフック穴とを有する袋体を備えた第1容器と、該第1容器と連通する開口部を有し、前記第1容器の袋体の内表面に固定された第2容器と、前記第1容器の蛇腹部を縮めた状態で、一端側が、前記第1容器の内表面に固定され、他端側が、前記第2容器の開口部を閉塞し、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記第1容器の自重で前記第2容器の開口部の閉塞が解除可能に構成された閉塞具とを備えたものであってもよい。
【0007】
前記閉塞具は、帯状に構成され、他端と前記第2容器の開口部の周囲とが、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記第1容器の自重で剥離可能に構成された弱シール部で固定されていてもよい。
【0008】
前記閉塞具は、他端に形成された鉤部を有するロッド部材と、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記第1容器の自重で破断可能に構成された脆弱部を有し、前記ロッド部材の鉤部が外周面に係合した状態で前記第2容器の開口部に取り付けられた封止部とで構成されていてもよい。
【0009】
吊り下げ用のフック穴を有する袋体と、該袋体の開口部に取り付けられた口栓とを有する容器本体を備えた輸液容器において、前記袋体内部を区画する複数の薬剤充填室と、該複数の薬剤充填室を相互に連通させる開口部と、前記袋体に伸縮可能に形成された蛇腹部と、前記蛇腹部を縮めた状態で、一端側が、前記袋体の内表面に固定され、他端側が、前記開口部を閉塞し、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体の自重で前記開口部の閉塞が解除可能に構成された閉塞具とを備えたものであってもよい。
【0010】
前記袋体は、内表面に固定された隔壁部を備え、前記開口部は、前記隔壁部に形成され、前記閉塞具は、帯状に構成され、他端と前記隔壁部の開口部の周囲とが、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体の自重で剥離可能に構成された弱シール部で固定されていてもよい。
【0011】
前記開口部は、前記袋体の内表面に形成され、前記閉塞具は、帯状に構成され、他端と前記袋体の開口部の対向する内表面とが、前記袋体内部に未混合薬剤が充填された前記容器本体の自重で剥離可能に構成された弱シール部で固定されていてもよい。
【発明の効果】
【0012】
前記手段によれば、輸液容器をフックに吊り下げると同時に、内部を区画している仕切手段が自然に解除されて、未混合薬剤を混合することができるため、誤って未混合薬剤を患者に投与するような医療事故が発生することはない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付の図面に従って、本発明の実施形態を説明する。
【0014】
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る輸液容器1を示したものである。この輸液容器1は、容器本体2を備える。
【0015】
容器本体2は、図3に示したように、袋体21を備える。袋体21は、周辺部に形成された周辺強シール部22を備える。周辺強シール部22は、2枚の矩形状のフィルムシートの周辺部の内表面が、後述の口栓26の薬剤排出管26aを挟持させた状態で加熱溶着されて形成され、手等で袋体21を押圧しても剥離することができない強度で構成されている。袋体2は、中央から左右に一定の間隔をあけて形成された仕切補助シール部23と、該仕切補助シール部23の間に形成された開口部24とを備える。仕切補助シール部23は、中央から左右に一定の間隔をあけた袋体21の内表面が、加熱溶着されて形成され、手等で袋体21を押圧しても剥離することができない強度で構成されている。開口部24の開口幅は、後述のクリップ部材3及び棒状部材4の幅より狭く構成されている。袋体21は、上端に形成された吊り下げ用のフック穴25を備える。容器本体2は、前記袋体21の開口部に取り付けられた口栓26を備える。口栓26は、筒状で、薬剤排出管26aと、中空針が刺通されるまでゴム栓で密封された薬剤排出口26bとで構成されている。
【0016】
輸液容器1は、クリップ部材3を備える。クリップ部材3は、図4に示したように、吊下板31と挟持部33とで構成されている。吊下板31は、縦長矩形状に構成され、上端中央に形成された吊り下げ用のフック穴32を備える。クリップ部材3は、吊下板31のフック穴32と袋体21のフック穴25を相互に一致させた状態で吊下板31の上端と袋体21の他端を加熱溶着等して袋体21の一方の壁部21a側に固定されている。吊下板31の下端は、挟持部33と一体的に連結されている。挟持部33は、横断面の形状が略逆V字状に形成され、挟持部33の内側には、挟持空間34が形成されている。挟持部33は、先端を口栓26側に向けた状態で、吊下板31の下端に一体的に連結され、袋体21の仕切補助シール部23及び開口部24より上方に位置する。挟持部33は、仕切補助シール部23及び開口部24の部分で他方の壁部21bを内側にして折り畳んだ袋体21を、一方の壁部21aから挟持して袋体21の内部を閉塞し、袋体21の内部を第1と第2の薬剤充填室27a,27bに区画する。挟持部33は、袋体21内部に未混合薬剤が充填された容器本体2の自重で解除可能に構成された挟持力を有する。クリップ部材3は、プラスチック等の弾性力を有する剛性材料で構成されるが、弾性力を有するものであれば、鉄等の金属で構成されていてもよいが、取り扱いの安全性を考慮すると、弾性プラスチック材で構成されるのが好ましい。
【0017】
第1実施形態に係る輸液容器1において、袋体21の内部を第1と第2の薬剤充填室27a,27bに区画する場合には、仕切補助シール部23及び開口部24の部分で他方の壁部21bを内側にして袋体21を折り畳み、袋体21の折り曲げ部分から挟持部33の挟持空間34に挿入して、クリップ部材3の挟持部33で挟持する。
【0018】
クリップ部材3の挟持部33によって、袋体21の内部を第1と第2の薬剤充填室27a,27bに区画した後、口栓26の薬剤排出口26b及び袋体21の他端に形成された薬剤充填口28から各未混合薬剤を充填する。次に、薬剤排出口26bをゴム栓体で密閉し、また、薬剤充填口28も加熱溶着して密閉し、各未混合薬剤を封入する。
【0019】
次に、図5(a)に示したように、吊り下げ用のフック穴25にフックを通して本発明の第1実施形態に係る輸液容器1を吊り下げた場合、挟持部33の挟持力が袋体21内部に未混合薬剤が充填された容器本体2の自重で解除可能に構成されているので、図5(b)に示したように、クリップ部材3で挟持された袋体21の閉塞部分が、下方向に移動してクリップ部材3から外れる。これにより、クリップ部材3による袋体21内部の仕切りが解除され、図5(c)に示したように、袋体21内部に充填された未混合薬剤が自然に混合される。
【0020】
図6及び図7は、本発明の第2実施形態に係る輸液容器1を示したものである。この輸液容器1は、容器本体2を備える。
【0021】
容器本体2は、袋体21が吊り下げ用のフック穴を備えていない点を除けば、前記第1実施形態の容器本体2と同一であるので、対応する部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0022】
輸液容器1は、クリップ部材3と棒状部材4とを備える。クリップ部材3は、図9に示したように、吊下板31と挟持部33とで構成されている。クリップ部材3は、挟持部33の外側と袋体21の他端を加熱溶着等して、袋体21の一方の壁部21a側に固定されている。クリップ部材3は、図9に示したように、吊下板31と挟持部33とで構成されている。吊下板31は、横長矩形状に構成され、上端中央に形成された吊り下げ用のフック穴32を備える。吊下板31の下端は、挟持部33と一体的に連結されている。挟持部33は、横断面の形状が略C字状に形成され、挟持部33の内側には、挟持空間34が形成されている。挟持部33は、先端を口栓26側に向けた状態で、吊下板31の下端に一体的に連結され、後述の棒状部材4が当接する袋体21の仕切補助シール部23及び開口部24より上方に位置する。挟持部33は、袋体21の他方の壁部21bに当接した棒状部材4を一方の壁部21aから挟持して袋体21の内部を閉塞し、袋体21の内部を第1と第2の薬剤充填室27a,27bに区画する。挟持部33は、袋体21内部に未混合薬剤が充填された容器本体2の自重で解除可能に構成された挟持力を有する。クリップ部材3は、プラスチック等の弾性力を有する剛性材料で構成されるが、弾性力を有するものであれば、鉄等の金属で構成されていてもよいが、取り扱いの安全性を考慮すると、弾性プラスチック材で構成されるのが好ましい。
【0023】
棒状部材4は、横断面の形状が円形に形成された合成樹脂で構成される。棒状部材4は、図6及び図7に示したように、容器本体2の袋体21の他方の壁部21bに当接した状態でクリップ部材3の挟持部33に挟持される。棒状部材4は、容器本体2の袋体21の他方の壁部21bに接着剤等で、一体的に固定されてもよい。
【0024】
第2実施形態に係る輸液容器1において、容器本体2の袋体21の内部を区画する場合には、仕切補助シール部23及び開口部24に沿って棒状部材4を袋体21の他方の壁部21bに当接させた状態で、袋体21を挟持部33の挟持空間34に挿入して、クリップ部材3で挟持する。その後、第1実施形態の場合と同様の方法で、袋体21内部に各未混合薬剤を充填する。
【0025】
次に、図10(a)に示したように、吊り下げ用のフック穴32にフックを通して本発明の第2実施形態に係る輸液容器1を吊り下げた場合、挟持部33の挟持力が袋体21内部に未混合薬剤が充填された容器本体2の自重で解除可能に構成されているので、図10(b)に示したように、棒状部材4が、下方向に移動しながら挟持部33を広げ、クリップ部材3から外れる。これにより、クリップ部材3と棒状部材4による袋体21内部の仕切りが解除され、図10(c)に示したように、袋体21内部に充填された未混合薬剤が自然に混合される。
【0026】
図11及び図12は、本発明の第3実施形態に係る輸液容器1を示したものである。この輸液容器1は、第1容器5と、該第1容器5の内部に固定された第2容器6とを備える。
【0027】
第1容器5は、袋体51を備える。袋体51は、上下両端に形成された口栓側強シール部52と吊下側強シール部53とを備える。口栓側強シール部52及び吊下側強シール部53は、筒状のフィルムシートの上下両端の内表面が、口栓56の薬剤排出管56aと後述の閉塞具7の一端を挟持させた状態で加熱溶着されて形成され、手等で袋体51を押圧しても剥離することができない強度で構成されている。袋体51は、中央付近から口栓側強シール部52まで伸縮可能に形成された蛇腹部54を備える。第1容器5は、吊下側強シール部53の中央に形成された吊り下げ用のフック穴55を備える。第1容器5は、前記袋体51の開口部に取り付けられた口栓56を備える。口栓56は、筒状で、薬剤排出管56aと、中空針が刺通されるまでゴム栓で密封された薬剤排出口56bとで構成されている。
【0028】
第2容器6は、第1容器5の吊下側強シール部53寄りの袋体51の内表面に固定されている。第2容器6は、周辺強シール部61を備える。周辺強シール部61は、2枚の矩形状のフィルムシートの周辺部の内表面が加熱溶着されて形成されている。第2容器6は、第1容器5の内部と連通する開口部62を備える。
【0029】
輸液容器1は、閉塞具7を備える。閉塞具7は、柔軟なフィルムシート等で、帯状に構成され、略逆J字状に形成されている。閉塞具7は、一端が、口栓側強シール部52を構成するフィルムシートの内表面に挟持された状態で加熱溶着されて、第1容器5の下端に固定され、他端が、弱シール部8で第2容器6の開口部62の周囲に固定され、第1容器5の蛇腹部54を縮めた状態に維持する。弱シール部8は、閉塞具7の他端と第2容器6の開口部62の周囲とが、例えば、混合樹脂片で接合され、又は混合樹脂片を挟持した状態で加熱溶着されることによって形成されている。弱シール部8は、袋体21内部に未混合薬剤が充填された第1容器5の自重で剥離可能に構成されている。閉塞具7は、第2容器6の開口部62を閉塞する。
【0030】
図13(a)に示したように、吊り下げ用のフック穴55にフックを通して本発明の第3実施形態に係る輸液容器1を吊り下げた場合、第1容器5の自重が口栓56方向にかかるため、図13(b)に示したように、蛇腹部54の伸長に連動して閉塞具7が下方向に移動し、弱シール部8が自然と剥離する。これにより、第1容器5と第2容器6の内部が開口部62を介して相互に連通し、各容器の内部に充填された未混合薬剤が自然に混合される。
【0031】
図14及び図15は、本発明の第4実施形態に係る輸液容器1を示したものである。この輸液容器1は、第1容器5と、該第1容器5の内部に固定された第2容器6とを備える。
【0032】
第1容器5は、前記第3実施形態に係る第1容器5と同一であるので対応する部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0033】
第2容器6は、容器自体の大きさと開口部62の大きさが前記第3実施形態の第2容器6に比べて小さく構成されている点を除けば、前記第3実施形態に係る第2容器6と同一であるので、対応する部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
輸液容器1は、閉塞具7を備える。閉塞具7は、ロッド部材71と封止部73とで構成されている。ロッド部材71は、プラスチック等の剛性材料で構成され、一端が、口栓側強シール部52を構成するフィルムシートの内表面に挟持された状態で、第1容器5の下端に固定されている。ロッド部材71は、他端に形成された鉤部72を有する。ロッド部材71は、鉤部72を後述の封止部73の外周面に係合させて、封止部73と一体的に連結されている。封止部73は、プラスチック等の剛性材料で構成され、有底円筒状に形成されている。封止部73は、底部とは反対側の外周面の端部に形成されたフランジ部73aを有する。封止部73は、フランジ部73aが第2容器6の開口部62の周囲の内表面と加熱溶着されて取り付けられ、該開口部62を閉塞する。封止部73は、外周面に形成された脆弱部8’を有する。脆弱部8’は、袋体51の内部に未混合薬剤が充填された第1容器5の自重で破断可能に構成されている。
【0035】
図16(a)に示したように、吊り下げ用のフック穴55にフックを通して本発明の第4実施形態に係る輸液容器1を吊り下げた場合、第1容器5の自重が口栓56方向にかかるため、図16(b)に示したように、蛇腹部54の伸長に連動して閉塞具7が下方向に移動し、脆弱部64が破断する。これにより、第1容器5と第2容器6の内部が開口部62を介して相互に連通し、各容器の内部に充填された未混合薬剤が自然に混合される。
【0036】
図17及び図18は、本発明の第5実施形態に係る輸液容器1を示したものである。この輸液容器1は、容器本体5’を備える。
【0037】
容器本体5’は、内部に第2容器が固定されていない点を除けば、前記第3実施形態に係る第1容器5と実質的に同一であるため、対応する部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0038】
輸液容器1は、隔壁部9を備える。隔壁部9は、プラスチック等の硬質の剛性材料で構成され、底板91と外周側壁92とからなる。隔壁部9は、外周側壁92が袋体51の中央の内表面に沿って加熱溶着されて、袋体51の内表面に固定されている。隔壁部9は、底板91に形成された開口部93を備える。
【0039】
輸液容器1は、閉塞具7’を備える。閉塞具7’は、柔軟なフィルムシート等で、帯状に構成され、略逆L字状に形成されている。閉塞具7’は、一端側に形成された凹部74を備える。閉塞具7’は、一端が、口栓56の薬剤排出管56aを凹部74に位置させた状態で、口栓側強シール部52を構成するフィルムシートの内表面の間で加熱溶着されることによって、袋体51の下端に固定され、他端が、弱シール部8で隔壁部9の開口部93の周囲に固定され、袋体51の蛇腹部54を縮めた状態に維持する。閉塞具7’は、隔壁部9の開口部93を閉塞する。弱シール部8は、閉塞具7’の他端と隔壁部9の開口部93の周囲とが、例えば、混合樹脂片で接合され、又は混合樹脂片を挟持した状態で加熱溶着されることによって形成されている。弱シール部8は、未混合薬剤が充填された袋体51の自重で剥離可能に構成されている。
【0040】
輸液容器1は、隔壁部9と閉塞具7’で袋体51内部が区画された第1と第2の薬剤充填室57a,57bを備える。
【0041】
図19(a)に示したように、吊り下げ用のフック穴55にフックを通して本発明の第5実施形態に係る輸液容器1を吊り下げた場合、輸液容器1の自重が口栓56方向にかかり、図19(b)に示したように、蛇腹部54の伸長に連動して閉塞具7’が下方向に移動し、弱シール部8が自然と剥離する。これにより、袋体51内部の第1と第2の薬剤充填室57a,57bが隔壁部9の開口部93を介して相互に連通し、袋体51内部に充填された未混合薬剤が自然に混合される。
【0042】
図20は、本発明の第6実施形態に係る輸液容器1を示したものである。この輸液容器1は、容器本体5’を備える。
【0043】
容器本体5’は、袋体51を備え、袋体51は、中央から左右に一定の間隔をあけて形成された区画強シール部9’と、該区画強シール部9’の間に形成された開口部93を備える。区画強シール部9’は、中央から左右に一定の間隔をあけた袋体51の内表面が、加熱溶着されて形成され、手等で押圧しても剥離することができない強度で構成されている。容器本体5’は、前記の点と内部に第2容器6が固定されていない点を除けば、前記第3実施形態に係る第1容器5と実質的に同一であるため、対応する部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0044】
輸液容器1は、閉塞具7’を備える。閉塞具7’は、一端が、口栓56の薬剤排出管56aを凹部74に位置させた状態で、口栓側強シール部52を構成するフィルムシートの内表面の間で加熱溶着されることによって、袋体51の下端に固定され、他端が、弱シール部8で袋体51中央の対向する内表面に固定され、袋体51の蛇腹部54を縮めた状態に維持する。閉塞具7’は、袋体51の開口部93を閉塞する。弱シール部8は、閉塞具7’が袋体51の開口部93に挿入された状態で、対向する袋体51の開口部93の内表面が混合樹脂片で接合され、又は混合樹脂片を挟持させて加熱溶着されることによって形成されている。弱シール部8は、袋体51内部に未混合薬剤が充填された容器本体5’の自重で剥離可能に構成されている。
【0045】
輸液容器1は、閉塞具7’と区画強シール部9’で袋体51内部が区画された第1と第2の薬剤充填室57a,57bを備える。
【0046】
吊り下げ用のフック穴55にフックを通して本発明の第6実施形態に係る輸液容器1を吊り下げた場合、輸液容器1の自重が口栓56方向にかかるため、図21に示したように、蛇腹部54の伸長に連動して閉塞具7’が下方向に移動し、弱シール部8が自然と剥離する。これにより、袋体51内部の第1と第2の薬剤充填室57a,57bが開口部93を介して相互に連通し、各薬剤充填室57a,57bの内部に充填された未混合薬剤が自然に混合される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1実施形態に係る輸液容器の側面図である。
【図2】図1の輸液容器の斜視図である。
【図3】図1の輸液容器の容器本体の正面図である。
【図4】図1のクリップ部材の斜視図である。
【図5】(a)は、図1の輸液容器の断面図であり、(b)は、クリップ部材の挟持が解除した状態を示す図1の輸液容器の断面図であり、(c)は、袋体内部に充填された未混合薬剤が混合した状態を示す図1の輸液容器の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る輸液容器の側面図である。
【図7】図6の輸液容器の斜視図である。
【図8】図6の輸液容器の容器本体の正面図である。
【図9】図6のクリップ部材と棒状部材の斜視図である。
【図10】(a)は、図6の輸液容器の断面図であり、(b)は、クリップ部材の挟持が解除した状態を示す図6の輸液容器の断面図であり、(c)は、袋体内部に充填された未混合薬剤が混合した状態を示す図6の輸液容器の断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る輸液容器の側面図である。
【図12】図11の輸液容器の斜視図である。
【図13】(a)は、図11の輸液容器の断面図であり、(b)は、蛇腹部が伸長して弱シール部が剥離した状態を示す図11の輸液容器の断面図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係る輸液容器の側面図である。
【図15】図14の輸液容器の斜視図である。
【図16】(a)は、図14の輸液容器の断面図であり、(b)は、蛇腹部が伸長して脆弱部が破断した状態を示す図14の輸液容器の断面図である。
【図17】本発明の第5実施形態に係る輸液容器の側面図である。
【図18】図17の輸液容器の斜視図である。
【図19】(a)は、図17の輸液容器の断面図であり、(b)は、蛇腹部が伸長して弱シール部が剥離した状態を示す図17の輸液容器の断面図である。
【図20】本発明の第6実施形態に係る輸液容器の正面図である。
【図21】蛇腹部が伸長して弱シール部が剥離した状態を示す図20の輸液容器の正面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 輸液容器
2 容器本体
21 袋体
21a 一方の壁部
21b 他方の壁部
22 周辺強シール部
23 仕切補助シール部
24 開口部
25 吊り下げ用のフック穴
26 口栓
26a 薬剤排出管
26b 薬剤排出口
27a 第1の薬剤充填室
27b 第2の薬剤充填室
28 薬剤充填口
3 クリップ部材
31 吊下板
32 吊り下げ用のフック穴
33 挟持部
34 挟持空間
4 棒状部材
5 第1容器
5’ 容器本体
51 袋体
52 口栓側強シール部
53 吊下側強シール部
54 蛇腹部
55 吊下用のフック穴
56 口栓
56a 薬剤排出管
56b 薬剤排出口
57a 第1の薬剤充填室
57b 第2の薬剤充填室
6 第2容器
61 周辺強シール部
62 開口部
7,7’ 閉塞具
71 ロッド部材
72 鉤部
73 封止部
74 凹部
8 弱シール部
8’ 脆弱部
9 隔壁部
9’ 区画強シール部
91 底板
92 外周側壁
93 開口部
【出願人】 【識別番号】000238201
【氏名又は名称】扶桑薬品工業株式会社
【識別番号】503443094
【氏名又は名称】岡久 稔也
【出願日】 平成16年8月27日(2004.8.27)
【代理人】 【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義

【公開番号】 特開2006−61471(P2006−61471A)
【公開日】 平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願番号】 特願2004−248361(P2004−248361)