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【発明の名称】 健康管理装置
【発明者】 【氏名】野中 隆
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会社ノーリツ内

【要約】 【課題】浴槽内で心拍などの健康状態を判断できる健康管理装置において、浴槽内の湯水からうける静水圧の影響を回避し、入浴者の健康状態を正確に判断することのできる健康管理装置を提案する。

【解決手段】健康管理装置1は、浴槽11に浸かっている入浴者の心電信号を浴槽11内に取り付けられた心拍検出電極12〜14で測定し、測定された心電信号(心電位)に基づいて、解析装置18で入浴者の心拍のゆらぎ解析を行うことにより入浴者の健康状態を判断することができるようになっており、心電信号の測定時に、水位センサ15によって測定している浴槽11内の湯水の水位が適当な水位であるか否かを判断し、水位が適当でなければ入浴者にスピーカ34から報知するようにしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽と、
前記浴槽内に貯められた湯水の水位を検知するための水位検知手段と、
入浴者の心電位を測定するための、前記浴槽に設けられた心拍検出電極と、
前記心拍検出電極で測定した心電位を解析して入浴者の健康状態を判断するための解析装置とを備えた健康管理装置において、
心電位の測定時に前記水位検知手段で検知した水位が所定範囲外であれば、前記水位が所定範囲外であることを入浴者に報知するための報知手段を設けたことを特徴とする健康管理装置。
【請求項2】
心電位の測定時に前記水位検知手段で検知した水位が所定範囲内である場合に前記心拍検出手段で測定した心電位を前記解析手段で解析し、入浴者の健康状態を判断することを特徴とする、請求項1に記載の健康管理装置。
【請求項3】
前記水位が所定範囲外であることの報知後、前記水位に変化がない場合は心電位の測定をおこなうことを特徴とする、請求項1〜2に記載の健康管理装置。
【請求項4】
前記水位検知手段が水位センサであることを特徴とする、請求項1〜3に記載の健康管理装置。
【請求項5】
前記水位検知手段が前記浴槽内に深さ方向に複数の温度センサを並べて構成したものであることを特徴とする、請求項1〜3に記載の健康管理装置。
【請求項6】
前記水位検知手段は、前記浴槽外に水位測定用の撮像手段を設け、前記撮像手段で撮影した画像に基づいて入浴者と浴槽内に貯めた湯水の水面を相対的に比較することにより相対水位を判断するようにしたものであることを特徴とする、請求項1〜3に記載の健康管理装置。
【請求項7】
浴槽と、
前記浴槽内に貯められた湯水の水位を検知するための水位検知手段と、
入浴者の心電位を測定するための、前記浴槽に設けられた心拍検出電極と、
前記心拍検出電極で測定した心電位を解析して入浴者の健康状態を判断するための解析装置と、
前記浴槽に設けられた、自動排水弁を有する排水管とを備えた健康管理装置において、
心電位の測定時に前記水位検知手段で検知した前記水位が所定範囲以上である場合には、自動排水弁の開閉を制御して前記水位が所定範囲内になるように調節することを特徴とする健康管理装置。
【請求項8】
前記浴槽に給湯器を接続し、心電位の測定終了時に前記浴槽内の水位を前記自動排水弁によって前記水位を調節する前の水位まで前記給湯器から前記浴槽内へ足し湯することを特徴とする、請求項7に記載の健康管理装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、健康管理装置に関し、特に浴槽で心電位を測定し心拍や心拍ゆらぎ解析をおこなうことのできる健康管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、浴槽に設置した電極によって、浴槽に浸かっている入浴者の心電信号を測定し、測定した入浴者の心電信号に基づいて心拍のゆらぎ解析を行うことで、入浴者の自律神経に関する体調を検知するようにした健康管理装置が提案されている。しかしながら、心拍のゆらぎ解析は、心拍数が安定した状態で測定された適正な心電信号に基づいて解析しなければならないが、入浴毎に浴槽内の湯の温度、浮力、静水圧などが異なるため、これらの影響により入浴者の適切な心電信号を測定することができず、正確な解析結果を得ることができないという問題があった。例えば、入浴者が肩まで湯に浸かっている場合には心臓に水圧が掛かり、そのため心拍数は増加する。
【0003】
温熱負荷(浴槽内の湯の温度)の影響については、本願の出願人は特許文献1(特開2004−267495号公報)で回避対策を提案している。詳しくは、心電信号の測定時に浴槽内の湯温を心拍数が変化しない不感温度とすることにより温熱の影響を回避している。一方、浮力や静水圧の影響を回避する手段を備えたものはなかった。
【0004】
【特許文献1】特開2004−267495号公報
【特許文献2】特開2004−344360号公報
【特許文献3】特開2003−83606号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、浴槽に設けた健康管理装置において、浴槽内の湯水からうける静水圧の影響を回避し、入浴者の健康状態を正確に判断することのできる健康管理装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した健康管理装置は、浴槽と、前記浴槽内に貯められた湯水の水位を検知するための水位検知手段と、入浴者の心電位を測定するための、前記浴槽に設けられた心拍検出電極と、前記心拍検出電極で測定した心電位を解析して入浴者の健康状態を判断するための解析装置とを備えた健康管理装置において、心電位の測定時に前記水位検知手段で検知した水位が所定範囲外であれば、前記水位が所定範囲外であることを入浴者に報知するための報知手段を設けたことを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載した健康管理装置にあっては、心電位の測定時に浴槽内に貯めた湯水の水位が適切かどうかを報知するようにしているので、不適切な水位である場合には、水位を静水圧や浮力の影響を受けない範囲内になるように調節するよう警告した後に心電位の測定することができ、不正確なデータに基づく健康状態の判断を避けることができる。
【0008】
請求項2に記載した健康管理装置は、心電位の測定時に前記水位検知手段で検知した水位が所定範囲内である場合に前記心拍検出手段で測定した心電位を前記解析手段で解析し、入浴者の健康状態を判断することを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載した健康管理装置にあっては、心電位の測定及び解析は水位検知手段で検知した水位が所定範囲内である場合におこなうので、浮力や静水圧の影響を回避した状態で心電位を測定でき、入浴者の健康状態を正確に判断することができる。
【0010】
請求項3に記載した健康管理装置は、前記水位が所定範囲外であることの報知後、前記水位に変化がない場合は心電位の測定をおこなうことを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載した健康管理装置にあっては、入浴者が排水を行ってまで正確な心電位を測定することを望まない場合には、そのままで心電位の測定をおこなうことができる。また、排水して心電位測定後に足し湯する必要がないので湯水の節約ができる。
【0012】
請求項4に記載した健康管理装置は、前記水位検知手段が水位センサであることを特徴としている。また、請求項5に記載した健康管理装置は、前記水位検知手段が前記浴槽内に深さ方向に複数の温度センサを並べて構成したものであることを特徴としている。
【0013】
したがって、浴槽内の湯水の水位を水位センサ及び温度センサで測定しているので、目盛りなどを設けて目視で水位を確認するよりも正確に水位を判断できる。
【0014】
請求項6に記載した健康管理装置は、前記水位検知手段が、前記浴槽外に水位測定用の撮像手段を設け、前記撮像手段で撮影した画像に基づいて入浴者と浴槽内に貯めた湯水の水面を相対的に比較することにより相対水位を判断するようにしたものであることを特徴としている。
【0015】
請求項6に記載した健康管理装置にあっては、直接撮像手段で入浴者と浴槽内の湯水の水面を撮影して、入浴者に対して相対的に最適な水位を決めているので、体格差などに左右されることなく、各入浴者に最適な水位で心電位の測定することができ、正確に健康状態を判断することができる。
【0016】
請求項7に記載した健康管理装置は、浴槽と、前記浴槽内に貯められたの湯水の水位を検知するための水位検知手段と、入浴者の心電位を測定するための、前記浴槽に設けられた心拍検出電極と、前記心拍検出電極で測定した心電位を解析して入浴者の健康状態を判断するための解析装置と、前記浴槽に設けられた、自動排水弁を有する排水管とを備えた健康管理装置において、心電位の測定時に前記水位検知手段で検知した前記水位が所定範囲以上である場合には、自動排水弁の開閉を制御して前記水位が所定範囲内になるように調節することを特徴としている。
【0017】
請求項7に記載した健康管理装置にあっては、心電位検出時に浴槽内の水位を自動で調節することができるので入浴者が手動で水位を調節する手間が省ける。また、自動で水位を調節するので手動で水位を調節するよりも心電位測定毎の水位ばらつきが少なく毎回同じ環境で健康状態を判断できる。
【0018】
請求項8に記載した健康管理装置は、前記浴槽に給湯器を接続し、心電位の測定終了時に前記浴槽内の水位を前記自動排水弁によって前記水位を調節する前の水位まで前記給湯器から前記浴槽内へ足し湯することを特徴としている。
【0019】
請求項8に記載した健康管理装置にあっては、心電位の測定が終了すると自動的に足し湯して心電位測定前の水位に戻すようにしているので、入浴者が手動で足し湯する手間が省ける。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものでないことは勿論である。
【実施例1】
【0021】
図1は、健康管理装置1の概略図である。健康管理装置1は、浴槽11と、浴槽11に浸かっている入浴者の心電信号を測定するために浴槽11内に取り付けられた心拍検出電極12〜14と、浴槽11内に貯められた湯水の水位を測定するための水位センサ15と、心拍検出電極12〜14によって測定された心電信号(心電位)に基づいて、入浴者の心拍のゆらぎ解析を行う解析装置18と、この健康管理装置1を制御するためのコントローラ19と、入浴者からの指示(心電信号測定開始など)或いは健康管理装置1から入浴者へ情報(心電信号の解析結果や水位エラーなど)を伝達するためのリモコン30で構成されている。
【0022】
図2に浴槽11の上面図を示す。浴槽11には、浴槽11に浸かった入浴者の心臓を挟むように、浴槽11の対向する側壁に心拍検出電極12、13が設置されており、浴槽11に浸かった入浴者の足下側の浴槽11の側壁に残りの心拍検出電極(中性点)14が設置されており、各心拍検出電極12〜14は、浴槽11に貯められた湯水を介して入浴者の心電信号を測定できるように、所定の高さ位置に設置されている。
【0023】
また、浴槽11には、浴槽11内の貯めた水を排水するための排水管16が設けられ、排水管16に嵌め込んだ栓17で排水口を塞ぐことによって浴槽11内に貯めた水が排水されないようになっている。心電信号の測定時に浴槽11内に貯めた水の水位が高すぎる場合には入浴者が栓17を取り外して浴槽11内の水を排水することにより浴槽11内の水位を調節することができる。
【0024】
解析装置18は、各心拍検出電極12〜14と信号線20で接続されており、心拍検出電極12〜14によって測定された心電信号に基づいて、1分間当たりの心拍数を算出すると共に心拍のゆらぎ解析をおこなう。
【0025】
リモコン30は、遠隔から健康管理装置1を操作するものであり、電源スイッチ31、心電信号測定開始ボタン32、設定ボタン33、スピーカ34及び表示装置35を備えている。設定ボタン33は、入浴者の身体情報(年齢や身長など)を入力するボタンであり、入力された身体情報に基づいて心臓や肺が静水圧の影響を受けない水位H1が算出される。ここで、心臓や肺が静水圧の影響を受けない水位H1(以下、水位H1)とは、入浴者の心臓が水面よりも上となる水位のうち最大水位であって、入浴者の心臓が水面よりも上の位置にくる鳩尾(みぞおち)付近である。つまり、入浴者によって浴槽11に貯められた湯水の水位H1は異なる。この水位H1の算出は、(1)式から求めることができる。ただし、(1)式の乳頭高及び前ウエスト高は足裏から計った寸法であり。前ウエスト高は身体の前面におけるウエスト高である。

水位H1≒座高−(身長−(乳頭高+前ウエスト高)/2) (1)

しかしながら、(1)式において、入浴者が自身の座高、乳頭高、前ウエスト高を把握していることは少ないと考えられるので、本実施例1においては、入浴者の身長或いは年齢を設定ボタン33で入力すれば、社団法人人間生活工学研究センター調べの日本人の人体測定データなどをもとに座高、乳頭高、前ウエスト高を用いて水位H1の平均を算出するようにした。このようにして求めた水位H1は、18才以上99才までの年齢においては、余りバラツキがなく、約30cmとなる。よって、水位H1としては、一律30cmとしてもよい。
【0026】
表示装置35には、心電信号に基づいて算出された1分間当たりの心拍数や心拍のゆらぎ解析結果の表示及びゆらぎ解析結果や、給湯器(図示しない)の設定温度、設定水位などに基づいて算出される入浴者に最適な入浴時間が表示される。また、スピーカ34は心電信号測定開始ボタン32を押して心電信号の測定を開始しようとした時に浴槽11内の水位が正確な判定をおこなえる水位H1よりも高い(以下、水位エラーという)場合、浴槽11内に貯められた湯水を排水して水位を下げることを促す報知や、心電信号の測定後、最適な入浴時間T2を経過した時に浴槽11から出る(以下、出浴という)ように促す出浴報知を音声によりおこなう。また、コントローラ19は、水位センサ15、解析装置18及びリモコン30とそれぞれ信号線20〜23で接続されている。
【0027】
図3は健康管理装置1における、コントローラ19を中心とする電気的な構成を示す機能ブロック図である。コントローラ19は、ROM、EEPROM等のメモリに格納されている運転処理のプログラムに従って健康管理装置1をマイコン制御するものである。すなわち、図3に示すように、コントローラ19は、水位センサ15、解析装置18及びリモコン30からの信号を受け取り、それに応じて所定の手順で浴槽11内の水位状態を報知し、正確な心電信号の測定及び解析を行い、心拍数や心電信号の心拍ゆらぎ解析結果から求めた入浴者の健康状態を報知する。
【0028】
図4は健康管理装置1による心電信号の測定の動作を示したフロー図である。以下、図4にしたがって、健康管理装置1による心電信号の測定動作について説明する。なお、健康管理装置1の運転開始前においては、浴槽11内に湯水が張られている状態であるものとする。
【0029】
入浴者がリモコン30で身体情報を入力し、心電信号測定開始ボタン32を押すと(ステップS10)、コントローラ19は水位センサ15から水位検出信号を取り込み、浴槽11内の水位が入浴者の身体情報から算出される静水圧の影響を受けない水位H1以下であるか否かを判断し、浴槽11内の湯水の水位が水位H1以上(ステップS11でNoの場合)であれば、リモコン30のスピーカ34から水位エラーであることを報知し、さらに浴槽11内の湯水を排水して水位を下げることを促す報知をおこなう(ステップS12)。水位エラーが報知されると、入浴者が栓17を取り外すなどにより浴槽11内の湯水を排水する。浴槽11内の湯水の水位が水位H1以下になったことが確認できた場合(ステップS11でYesの場合)は心電信号の測定を開始する。また、2回目以降の水位エラーの報知(ステップS12〜S13)においても水位が変化していない場合(S14でNoの場合)も心電信号の測定を開始する(ステップS15)。これは入浴者が排水を行ってまで正確な診断をおこなうことを望まなかった場合もあるからである。測定開始後、測定に必要な時間T1が経過すると(ステップS16)、心電信号の測定を終了する(ステップS17)とともに心拍数や心拍ゆらぎ解析の結果(自律神経の状態及び最適な入浴時間など)をリモコン30の表示装置35に表示して入浴者に知らせる(ステップS18)。その後、心電信号の測定結果から算出した最適な入浴時間T2が経過する(ステップS19)と、リモコン30のスピーカ34から出浴を促す報知がなされる(ステップS20)。
【0030】
以上説明したように、健康管理装置1においては、心電信号の測定前に浴槽11内の湯水の水位を入浴者の心臓や肺が静水圧の影響を受けない水位H1に変更するように促しているので、静水圧による影響を取り除いて正確度の良い心拍ゆらぎ解析をおこなうことが可能になる。
【0031】
なお、入浴者の身体情報は、リモコンにRAMなどの記録装置を設け、予め記録させておくようにすれば、記録装置に記録した身体情報をコントローラ19へ読み込むだけでよく、毎回身体情報を入力する手間が省ける。
【0032】
また、心電位を電極にて測定して心拍数を計測する方法以外であっても、音によって心臓の鼓動を捉える方法や脈拍を計測する方法、血流の測定などの浴槽内にて心拍数や血圧などを測定する方法であれば、利用することができる。
【0033】
また、本実施例1の変形例としては、図5に示した健康管理装置2のように浴槽11内に設けた水位センサ15の代わりに浴槽11内に温度センサ41を深さ方向に複数個並べて設置し、湯水の中と外での温度の違いを測定することにより水位を測定する構成としても良い。また、別な変形例としては、追い焚き用の循環回路に水位センサを設けておいても良い。
【実施例2】
【0034】
実施例1に示した健康管理装置1及び2においては、心電信号の測定時の水位H1を入浴者の年齢や身長などからデータベースを用いて算出しているが、入浴者の体格はそれぞれ異なるため、入浴者によっては最適な水位H1に設定されない可能性がある。健康管理装置3は、入浴者の体格に左右されることなく心臓や肺への静水圧の影響を受けない適切な水位H1を測定して心電信号を測定できる健康管理装置を提案するものである。
【0035】
図6に健康管理装置3の概略図を示す。健康管理装置3は、健康管理装置1及び2と浴槽11内の水位の測定方法が異なるものである。具体的には、健康管理装置1及び2の水位センサ15及び温度センサ41の代わりに入浴者の足下側の浴室の壁42に水位測定カメラ43を設け、入浴者と浴槽11内に貯められた湯水の水面の高さとを相対的に比較し、心電信号の測定に最適な水位を判断するようにしている。本実施例2においては、入浴者の乳頭から5cm下(ほぼ横隔膜のあたり)よりも下方に水面が位置していれば心電信号の測定に最適な水位であると判断した。なお、入浴者の乳頭に限らず、肩の高さなど水位測定カメラ43で測定しやすい場所を基準にしてもよい。
【0036】
図7は健康管理装置3による心電信号の測定の動作を示したフロー図である。なお、実施例1の健康管理装置1と同じプロセスについては同じ記号を用いている。以下、図7にしたがって、健康管理装置3による心電信号の測定動作について説明する。なお、健康管理装置3の運転開始前においては、浴槽11内に湯水が張られている状態であるものとする。
【0037】
入浴者がリモコン30で身体情報を入力し、心電信号測定開始ボタン32を押すと(ステップS10)、浴室の壁42に設置した水位測定カメラ43によって、入浴者に対する浴槽11内の湯水の相対的な水位の測定を開始する(ステップS21)。この時、入浴者が水位測定カメラ43で検知可能な姿勢でない場合(例えば、入浴者が水位測定カメラ43と向き合って正面を向いていない場合など)や入浴者が動くなどしてうまく入浴者と湯水の位置を検知できない場合は(ステップS22)、スピーカ34から入浴者に水位測定失敗の旨及び所定の位置及び姿勢で待機する旨を報知し(ステップS23)、入浴者がその準備をするための時間T3が経過した後(ステップS24)、再び入浴者に対する浴槽11内の湯水の相対的な水位の測定をおこなう(ステップS21)。水位の測定が終わり、入浴者に対する浴槽11内の湯水の相対的な水位が所定の水位H2以上である場合(ステップS25でNoの場合)には、リモコン30のスピーカ34から水位エラーであることの報知及び浴槽11内の湯水を排水して水位を下げることを促す報知をおこなう(ステップS26)。水位エラーが報知されると、入浴者は栓17を取り外すなどにより浴槽11内の湯水を排水する。浴槽11内の湯水の水位が水位H1以下になったことが確認できれば(ステップS25でYesの場合)、その後は実施例1に示した健康管理装置1と同様に、心電信号の測定を開始する(ステップS15)。そして、測定に必要な時間T1が経過すると(ステップS16)、心電信号の測定を終了する(ステップS17)とともに心拍数や心拍ゆらぎ解析の結果をリモコン30の表示装置35に表示して入浴者に知らせる(ステップS18)。その後、心電信号の測定結果から算出した最適な入浴時間T2が経過する(ステップS19)と、リモコン30のスピーカ34から出浴を促す報知がなされる(ステップS20)。
【0038】
以上説明したように健康管理装置3においては、入浴者と浴槽11内に貯められた湯水の水面の高さを相対的に比較して心電信号の測定に最適な水位を判断しているので、入浴者の体格に左右されず、心臓や肺への静水圧の影響を受けない適切な水位H1で心電信号を測定できる。
【実施例3】
【0039】
図8に健康管理装置4の概略図を示す。健康管理装置4は、実施例1に示した健康管理装置1及び2において、心電信号の測定時に浴槽11内の水位を自動で調節するようにしたものである。具体的には、浴槽11の排水管16に栓17の代わりに自動排水弁44を設け、心電信号の測定時に浴槽11内の湯水の水位が水位H1以上であると判断した場合には、コントローラ19によって自動排水弁44の開閉を制御し、水位H1以下になるまで浴槽11内の湯水を排水するようにしている。さらに、浴槽11内へ湯水を供給するための給湯器45を浴槽11に接続し、コントローラ19と給湯器45を信号線46で接続している。また、コントローラ19は給湯器45を制御し、心電信号の測定終了後は給湯器45から足し湯することによって心電信号測定開始ボタン32をONにした時点での水位H3に自動的に戻すようにしている。
【0040】
図9は健康管理装置4による心電信号の測定の動作を示したフロー図である。なお、実施例1の健康管理装置1と同じプロセスについては同じ記号を用いている。以下、図9にしたがって、健康管理装置4による心電信号の測定動作について説明する。なお、健康管理装置4の運転開始前においては、浴槽11内に湯水が張られている状態であるものとする。
【0041】
入浴者がリモコン30で身体情報を入力し、心電信号測定開始ボタン32を押すと(ステップS10)、コントローラ19は水位センサ15で測定される浴槽11内の水位が入浴者の身体情報から算出される水位H1以下であるか否かを判断し、浴槽11内の湯水の水位が水位H1以上(ステップS31でNoの場合)であれば、コントローラ19が自動排水弁44を開成し、自動で浴槽11内の湯水の排水を開始する(ステップS32)。浴槽11内の湯水の水位が水位H1以下になると(ステップS31でYesの場合)、コントローラ19が自動排水弁44を閉止する(ステップS33)。つまり、浴槽11内の湯水の水位は自動的に最適な水位に調節される。次に水位の調節が終わると、心電信号の測定を開始する(ステップS15)。そして、測定に必要な時間T1が経過すると(ステップS16)、心電信号の測定を終了する(ステップS17)とともに心拍数や心拍ゆらぎ解析の結果をリモコン30の表示装置35に表示して入浴者に知らせる(ステップS18)。また、心電信号の測定が終了すると給湯器45から足し湯を開始し(ステップS34)、浴槽11内の湯水の水位が心電信号測定開始ボタン32をONにした時点での水位H3になる(ステップS35)と、給湯器45からの足し湯を終了する(ステップS36)。その後、心電信号の測定結果から算出した最適な入浴時間T2が経過する(ステップS19)と、リモコン30のスピーカ34から出浴を促す報知がなされる(ステップS20)。
【0042】
以上説明したように、実施例3に示した健康管理装置4においては、自動排水弁44を設けているので自動で最適な水位H1にして心電信号の測定をおこなうことができる。つまり、入浴者は心電信号の測定時に心電信号測定開始ボタン32押して測定を開始するだけでよく、浴槽11内の湯水の水位を手動で調節する手間が省け、心電信号の測定毎のばらつきも少なく、精度の高い測定が可能となる。また、心電信号の測定が終了すると自動で心電信号測定開始ボタン32を押した直後の水位H3まで自動的に足し湯するようになっているので、手動で浴槽11に足し湯する必要が無く快適に入浴を続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例1の健康管理装置の概略図である。
【図2】同上の健康管理装置に用いられる浴槽の上面図である。
【図3】図1の健康管理装置のコントローラの働きを説明するための機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施例1の健康管理装置の心電信号の測定プロセスを説明するフロー図である
【図5】図1の健康管理装置の変形例を示す概略図である。
【図6】本発明の実施例2の健康管理装置の概略図である。
【図7】同上の健康管理装置のコントローラの働きを説明するための機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施例3の健康管理装置の概略図である。
【図9】本発明の実施例3の健康管理装置の心電信号の測定プロセスを説明するフロー図である
【符号の説明】
【0044】
1〜4 健康管理装置
11 浴槽
12〜14 心拍検出電極
15 水位センサ
16 排水管
17 栓
18 解析装置
19 コントローラ
30 リモコン
31 電源スイッチ
32 心電信号測定開始ボタン
33 設定ボタン
34 スピーカ
35 表示装置
41 温度センサ
42 壁
43 水位測定カメラ
44 自動排水弁
45 給湯器
【出願人】 【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区江戸町93番地
【出願日】 平成17年5月31日(2005.5.31)
【代理人】 【識別番号】100094019
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 雅房

【公開番号】 特開2006−333946(P2006−333946A)
【公開日】 平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願番号】 特願2005−159408(P2005−159408)